JP2002251964A - ガス放電パネルの製造方法 - Google Patents
ガス放電パネルの製造方法Info
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- JP2002251964A JP2002251964A JP2001048900A JP2001048900A JP2002251964A JP 2002251964 A JP2002251964 A JP 2002251964A JP 2001048900 A JP2001048900 A JP 2001048900A JP 2001048900 A JP2001048900 A JP 2001048900A JP 2002251964 A JP2002251964 A JP 2002251964A
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- Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)
- Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】水平配置の場合の通気管が転倒し難いことや液
ダレが生じないという利点に鑑みてこれを前提とし、製
造装置(加熱炉など)の高さを従来どおりにしても垂直
配置同様に配置数を増やしパネルの製造の生産性を向上
させるのに有効なガス放電パネルの製造方法を提案する
こと。 【解決手段】 通気管は従来のもののように直線状で長
いものではなく、湾曲部1112を有するもの(11
1)を用いる。このため、各パネルを水平に置きその上
・下方向に順次積み重ねて同時に複数を封着・排気・放
電ガス充填等の処理を行なう場合に、加熱炉等の製造装
置の高さをさほど高くしなくても配置数を増やすことが
できるので生産性を向上させることができる。
ダレが生じないという利点に鑑みてこれを前提とし、製
造装置(加熱炉など)の高さを従来どおりにしても垂直
配置同様に配置数を増やしパネルの製造の生産性を向上
させるのに有効なガス放電パネルの製造方法を提案する
こと。 【解決手段】 通気管は従来のもののように直線状で長
いものではなく、湾曲部1112を有するもの(11
1)を用いる。このため、各パネルを水平に置きその上
・下方向に順次積み重ねて同時に複数を封着・排気・放
電ガス充填等の処理を行なう場合に、加熱炉等の製造装
置の高さをさほど高くしなくても配置数を増やすことが
できるので生産性を向上させることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス放電パネルの
製造方法に関し、特にガス放電パネルの排気やこれへの
放電ガスなどのガスを充填するために用いる通気管の構
造に関する。
製造方法に関し、特にガス放電パネルの排気やこれへの
放電ガスなどのガスを充填するために用いる通気管の構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイパネルに代表され
る放電ガスを放電させて発光させる放電パネルは一般
に、2枚のパネル部材を張り合わせた後、その内部空間
からガスを排気しその後放電ガスを充填する処理を施す
ことによって完成されることとなり、詳細には、以下の
ようにして作製される。図4及び図5を用いて説明す
る。
る放電ガスを放電させて発光させる放電パネルは一般
に、2枚のパネル部材を張り合わせた後、その内部空間
からガスを排気しその後放電ガスを充填する処理を施す
ことによって完成されることとなり、詳細には、以下の
ようにして作製される。図4及び図5を用いて説明す
る。
【0003】まず、背面板102の周端部近傍に背面板
101との気密接合を行なう融着用でガラスペースト状
の封着材103をディスペンサ等の方法で塗布する。こ
の封着材103は低融点のガラスフリット、バインダ、
及び低沸点の有機溶剤からなる。次に封着材103を固
化させるために、背面板102を加熱・降温という熱処
理を行なう。このとき加熱の温度は有機溶剤を消失させ
るだけであれば約120℃に、また、バインダも消失さ
せて、後工程で、内部空間106に不純物が残留しにく
くするために例えばアクリル系のバインダに対して35
0℃程度にする。
101との気密接合を行なう融着用でガラスペースト状
の封着材103をディスペンサ等の方法で塗布する。こ
の封着材103は低融点のガラスフリット、バインダ、
及び低沸点の有機溶剤からなる。次に封着材103を固
化させるために、背面板102を加熱・降温という熱処
理を行なう。このとき加熱の温度は有機溶剤を消失させ
るだけであれば約120℃に、また、バインダも消失さ
せて、後工程で、内部空間106に不純物が残留しにく
くするために例えばアクリル系のバインダに対して35
0℃程度にする。
【0004】続いて前面板101と背面板102とを対
向配置し、すでに背面板102に塗布した封着材103
の上部近傍をクリップ等の手段で抑える。次に通気管1
04を取り付ける。図5に示すように通気管104の接
続側端部は取り付け強度を高め、ガラス基板との接触面
積が増大するように裾広に成形されたロート形状部を備
え、その下面はガラス基板との密着度合いを高めるため
に平坦化されている。この通気管104を背面板102
の通気孔105の上部に配置し、ロート形状部の下面部
を覆うように融着用のガラスペーストである接着材10
7を塗布する。この接着材107は低融点のガラスフリ
ット、バインダ、及び低沸点の有機溶剤からなる。次に
通気管104を取り付け、背面板102と前面板101
とをクリップで固定したものを水平に配置し、加熱・降
温の熱処理を行なう。このとき封着材103及び接着材
107は溶融後、固着して、前面板101と背面板10
2及び背面板102と通気管104の気密接合が終了す
る。この工程を一般に封着工程と称する。
向配置し、すでに背面板102に塗布した封着材103
の上部近傍をクリップ等の手段で抑える。次に通気管1
04を取り付ける。図5に示すように通気管104の接
続側端部は取り付け強度を高め、ガラス基板との接触面
積が増大するように裾広に成形されたロート形状部を備
え、その下面はガラス基板との密着度合いを高めるため
に平坦化されている。この通気管104を背面板102
の通気孔105の上部に配置し、ロート形状部の下面部
を覆うように融着用のガラスペーストである接着材10
7を塗布する。この接着材107は低融点のガラスフリ
ット、バインダ、及び低沸点の有機溶剤からなる。次に
通気管104を取り付け、背面板102と前面板101
とをクリップで固定したものを水平に配置し、加熱・降
温の熱処理を行なう。このとき封着材103及び接着材
107は溶融後、固着して、前面板101と背面板10
2及び背面板102と通気管104の気密接合が終了す
る。この工程を一般に封着工程と称する。
【0005】続いて通気管104に排気・ガス充填用の
配管を接続し、一旦パネルの内部空間106を真空排気
し、その状態を保ったまま約350℃で加熱処理を実施
する。これは内部空間106に残留した水分子等を十分
に排気するためである。次に、降温を実施し、内部空間
に放電ガスを充填し、ガスバーナー等で通気管104の
所定の位置を溶融し通気管104を封じ切り、ガス放電
パネル100を完成させる。
配管を接続し、一旦パネルの内部空間106を真空排気
し、その状態を保ったまま約350℃で加熱処理を実施
する。これは内部空間106に残留した水分子等を十分
に排気するためである。次に、降温を実施し、内部空間
に放電ガスを充填し、ガスバーナー等で通気管104の
所定の位置を溶融し通気管104を封じ切り、ガス放電
パネル100を完成させる。
【0006】ここで、封着工程から降温せずに、排気・
ガス封入の工程に移行し、工程の簡素化を図る方法も提
案されている。この場合、固着していない通気管104
に排気・ガス充填の配管を接続する必要があるため、通
気管を金属のクリップで挟んで固定する方法が特開平9
−306362号の特許公開公報に開示されている。ま
た、従来は基板を水平に配置することで封着等を行なう
のが一般的であったが、これに対して生産性を向上させ
るにはパネルを垂直に配置することが望ましい。これは
バッチ式の炉で水平置きにした複数枚のパネルを同時に
封着するには上に積み上げてゆくしかなく、炉の高さが
高くなり設備コストが上昇するとともに、作業がしにく
くなり、更に積み上げる高さにも限度があるからであ
る。
ガス封入の工程に移行し、工程の簡素化を図る方法も提
案されている。この場合、固着していない通気管104
に排気・ガス充填の配管を接続する必要があるため、通
気管を金属のクリップで挟んで固定する方法が特開平9
−306362号の特許公開公報に開示されている。ま
た、従来は基板を水平に配置することで封着等を行なう
のが一般的であったが、これに対して生産性を向上させ
るにはパネルを垂直に配置することが望ましい。これは
バッチ式の炉で水平置きにした複数枚のパネルを同時に
封着するには上に積み上げてゆくしかなく、炉の高さが
高くなり設備コストが上昇するとともに、作業がしにく
くなり、更に積み上げる高さにも限度があるからであ
る。
【0007】また、トンネル式の連続炉或いはタクト炉
においては複数枚のパネルを同時に投入するにはカート
のようなものに水平に積み上げることとなり、やはり積
み上げることが可能な枚数には限度がある。
においては複数枚のパネルを同時に投入するにはカート
のようなものに水平に積み上げることとなり、やはり積
み上げることが可能な枚数には限度がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら一方で垂
直にパネルを配置するとき、通気管104が接着材10
7の溶融時に倒れることと、たとえ通気管104をクリ
ップ等で固定しても接着材107がダレて通気管104
を背面板102に気密接着できなくなるという課題があ
る。
直にパネルを配置するとき、通気管104が接着材10
7の溶融時に倒れることと、たとえ通気管104をクリ
ップ等で固定しても接着材107がダレて通気管104
を背面板102に気密接着できなくなるという課題があ
る。
【0009】このように、水平に配置する場合には、配
置枚数に限度があること、垂直に配置する場合には、配
置枚数は増やすことができるが、通気管が転倒すること
や液ダレが生じることといった一長一短がそれぞれあ
る。そこで、本発明は、上記課題を鑑みて考案されたも
のであり、水平配置の場合の通気管が転倒し難いことや
液ダレが生じないという利点に鑑みてこのような水平配
置を採用することを前提とし、製造装置(加熱炉など)
の高さを従来どおりにしても垂直配置同様に配置数を増
やしパネルの製造の生産性を向上させるのに有効なガス
放電パネルの製造方法を提案することを目的とするもの
である。
置枚数に限度があること、垂直に配置する場合には、配
置枚数は増やすことができるが、通気管が転倒すること
や液ダレが生じることといった一長一短がそれぞれあ
る。そこで、本発明は、上記課題を鑑みて考案されたも
のであり、水平配置の場合の通気管が転倒し難いことや
液ダレが生じないという利点に鑑みてこのような水平配
置を採用することを前提とし、製造装置(加熱炉など)
の高さを従来どおりにしても垂直配置同様に配置数を増
やしパネルの製造の生産性を向上させるのに有効なガス
放電パネルの製造方法を提案することを目的とするもの
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、一対の基板のうち一方に開設された通気
孔と連通する状態で通気管が前記基板外面に立設させ、
通気管先端から吸引及び放電ガスの注入を行なって基板
間に形成された内部空間の排気とガス充填を行なう工程
を経て作製されるガス放電パネルの製造方法であって、
前記工程において、ガスの排気及びガス充填は前記通気
管の中ほどを湾曲させた状態で行われることを特徴とす
る。
に、本発明は、一対の基板のうち一方に開設された通気
孔と連通する状態で通気管が前記基板外面に立設させ、
通気管先端から吸引及び放電ガスの注入を行なって基板
間に形成された内部空間の排気とガス充填を行なう工程
を経て作製されるガス放電パネルの製造方法であって、
前記工程において、ガスの排気及びガス充填は前記通気
管の中ほどを湾曲させた状態で行われることを特徴とす
る。
【0011】これにより、通気管は従来のもののように
直線状で長いものではなく、湾曲したものであるので、
各パネルを水平に置きその上・下方向に順次積み重ねて
同時に複数を封着・排気・放電ガス充填等の処理を行な
う場合に、従来のように直線状の通気管を用いる場合と
比べて、パネル同士を接近して積層させることができる
ので、加熱炉等の製造装置の高さをさほど高くしなくて
も配置数を増やすことができる。その結果、一度に処理
できるパネル数を増やすことができ生産性を向上させる
ことができる。
直線状で長いものではなく、湾曲したものであるので、
各パネルを水平に置きその上・下方向に順次積み重ねて
同時に複数を封着・排気・放電ガス充填等の処理を行な
う場合に、従来のように直線状の通気管を用いる場合と
比べて、パネル同士を接近して積層させることができる
ので、加熱炉等の製造装置の高さをさほど高くしなくて
も配置数を増やすことができる。その結果、一度に処理
できるパネル数を増やすことができ生産性を向上させる
ことができる。
【0012】また、放電ガスは一般にNeにXe、Ar、He
を加えた混合ガスである。例えば、Ne−Xeの場合、予
め2種類のガスを拡散混合させたガスボンベからパネル
内にガスを導入する。しかし、製造されるパネルにはば
らつきがあり最適なガス混合比が各パネル毎にある。こ
の場合特開平10−089943号に開示された技術を
用いて、更に、放電ガスの各成分をパネル内に充填する
ときに、各ガスを同時に通気管を通じて導入するように
すれば、各ガスが通気管の湾曲部形成壁面との衝突によ
って乱流が発生するので互いに拡散混合されガス拡散混
合の効果に優れるという利点もある。そして、このよう
に放電ガスの拡散混合効果に優れれば、パネル内で放電
が均一的に行われることになることから、画質の特性を
向上させられるといった利点がある。
を加えた混合ガスである。例えば、Ne−Xeの場合、予
め2種類のガスを拡散混合させたガスボンベからパネル
内にガスを導入する。しかし、製造されるパネルにはば
らつきがあり最適なガス混合比が各パネル毎にある。こ
の場合特開平10−089943号に開示された技術を
用いて、更に、放電ガスの各成分をパネル内に充填する
ときに、各ガスを同時に通気管を通じて導入するように
すれば、各ガスが通気管の湾曲部形成壁面との衝突によ
って乱流が発生するので互いに拡散混合されガス拡散混
合の効果に優れるという利点もある。そして、このよう
に放電ガスの拡散混合効果に優れれば、パネル内で放電
が均一的に行われることになることから、画質の特性を
向上させられるといった利点がある。
【0013】ここで、前記通気管の基端は広口に形成さ
れ、通気管長手方向の中ほどには湾曲部を有し、通気孔
相当位置の基板上に起立姿勢でかつ先端が基板外方に向
くように固定されていることが望ましい。これにより、
通気管は湾曲部を有するだけでなく、基板固定時にはそ
の先端が基板外方に向くことになるため、排気・放電ガ
ス充填等を行なう配管系統を接続し易いといった効果も
ある。
れ、通気管長手方向の中ほどには湾曲部を有し、通気孔
相当位置の基板上に起立姿勢でかつ先端が基板外方に向
くように固定されていることが望ましい。これにより、
通気管は湾曲部を有するだけでなく、基板固定時にはそ
の先端が基板外方に向くことになるため、排気・放電ガ
ス充填等を行なう配管系統を接続し易いといった効果も
ある。
【0014】ここで、前記通気管はその先端寄り内壁に
は凸部が形成されているものとすることが望ましい。こ
れは、放電ガスの各成分をパネル内に充填するときに、
各ガスを同時に通気管を通じて導入するようにすれば、
各ガスが通気管の内壁面に設けられた凸部との衝突によ
って互いに拡散混合されガス拡散混合の効果が更に向上
し更に放電を均一的に行なわせることが可能となるから
である。
は凸部が形成されているものとすることが望ましい。こ
れは、放電ガスの各成分をパネル内に充填するときに、
各ガスを同時に通気管を通じて導入するようにすれば、
各ガスが通気管の内壁面に設けられた凸部との衝突によ
って互いに拡散混合されガス拡散混合の効果が更に向上
し更に放電を均一的に行なわせることが可能となるから
である。
【0015】ここで、前記湾曲部の直径は、前記通気孔
の直径よりも大きいものとすることが望ましい。これ
は、通気管を通じてパネル内を真空排気する工程におい
て、パネル内の残留ガスをより効率よく迅速に吸引する
ことができるからである。
の直径よりも大きいものとすることが望ましい。これ
は、通気管を通じてパネル内を真空排気する工程におい
て、パネル内の残留ガスをより効率よく迅速に吸引する
ことができるからである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る実施の形態
について図面を参照にしながら説明する。図1は、前面
板101と背面板102とを周辺部に封着材103を備
えた組み合せ、背面板102にある通気孔105上に通
気管111をセットした状態を示している。
について図面を参照にしながら説明する。図1は、前面
板101と背面板102とを周辺部に封着材103を備
えた組み合せ、背面板102にある通気孔105上に通
気管111をセットした状態を示している。
【0017】この通気管111は、ガラス製で、ロート
形状の押え部1111と基板面(取り付け対象物である
部材の面)に対して所定の角度(図では90°程度)に
管部全体が湾曲してなる湾曲部1112を有する配管接
続部1113とからなる。そして、そのロート形状を押
え部1111の端縁部周辺を接着材107で覆いクリッ
プ110で固定されている。
形状の押え部1111と基板面(取り付け対象物である
部材の面)に対して所定の角度(図では90°程度)に
管部全体が湾曲してなる湾曲部1112を有する配管接
続部1113とからなる。そして、そのロート形状を押
え部1111の端縁部周辺を接着材107で覆いクリッ
プ110で固定されている。
【0018】なお、通気管111の押え部の形状はロー
ト状としているが、この形状はフランジ形状でも構わな
い。また、クリップ110も温度プロファイルによって
は必須ではない。この状態で加熱及び降温の熱処理を行
なうことによって、接着材107を溶融後 、固化させ
て通気管111を背面板102に固着させることができ
る。
ト状としているが、この形状はフランジ形状でも構わな
い。また、クリップ110も温度プロファイルによって
は必須ではない。この状態で加熱及び降温の熱処理を行
なうことによって、接着材107を溶融後 、固化させ
て通気管111を背面板102に固着させることができ
る。
【0019】図1に示したように通気管111をセット
する方法は次の通りである。周辺部に封着材103を挟
持するように前面板101と背面板102とを組み合せ
たものを通気孔105のある背面板102が上になるよ
うにして準備する。次に背面板102の通気孔105の
部分に通気管111をその先端1114が基板外方に向
くように、またそれぞれの孔の中心が揃うように位置合
わせをする。次に通気管111の端縁部を覆うようにス
ポイト等の手法でペースト状の接着材107を配置し、
ドライヤー等で有機溶媒を消失させて仮固定する。その
状態で通気管111のロートの付け根部にクリップ11
0をセットし、背面板102に向けて押え付ける。
する方法は次の通りである。周辺部に封着材103を挟
持するように前面板101と背面板102とを組み合せ
たものを通気孔105のある背面板102が上になるよ
うにして準備する。次に背面板102の通気孔105の
部分に通気管111をその先端1114が基板外方に向
くように、またそれぞれの孔の中心が揃うように位置合
わせをする。次に通気管111の端縁部を覆うようにス
ポイト等の手法でペースト状の接着材107を配置し、
ドライヤー等で有機溶媒を消失させて仮固定する。その
状態で通気管111のロートの付け根部にクリップ11
0をセットし、背面板102に向けて押え付ける。
【0020】ここで前面板101、背面板102は厚さ
2〜3mm、通気孔105の直径2mm程度のものであ
る。通気管111は直径3mm程度、長さ8cm程度の
管の部分とそこから広がり端縁部で直径8mm程度のロ
ート状のものである。接着材107は、ガラス粉末、樹
脂、低沸点溶剤を混ぜてペースト状としている。ガラス
粉末は低融点ガラス、樹脂はニトロセルロース、低沸点
溶剤は酢酸イソアミルを用いる。
2〜3mm、通気孔105の直径2mm程度のものであ
る。通気管111は直径3mm程度、長さ8cm程度の
管の部分とそこから広がり端縁部で直径8mm程度のロ
ート状のものである。接着材107は、ガラス粉末、樹
脂、低沸点溶剤を混ぜてペースト状としている。ガラス
粉末は低融点ガラス、樹脂はニトロセルロース、低沸点
溶剤は酢酸イソアミルを用いる。
【0021】クリップ110は高温でもバネ性を維持で
きるようインコネル材を使用し、通気管111を押える
近傍は平らになりかつ通気管111がはまり込む切り欠
きを有した形状となっている。通気管111の配管接続
部1113には、排気ポンプの配管系やガスボンベの配
管系等のジョイント120が図1に示すように接続され
る。
きるようインコネル材を使用し、通気管111を押える
近傍は平らになりかつ通気管111がはまり込む切り欠
きを有した形状となっている。通気管111の配管接続
部1113には、排気ポンプの配管系やガスボンベの配
管系等のジョイント120が図1に示すように接続され
る。
【0022】以上のような配管接続部に湾曲部1112
を備えることによって、通気管は従来のもののように直
線状で長いものではなく湾曲したものであるので、各パ
ネルを水平に置きその上・下方向に順次積み重ねて同時
に複数を封着・排気・放電ガス充填等の処理を行なう場
合に、従来のように直線状の通気管を用いる場合と比べ
て、パネル同士を接近させて積層することができるの
で、加熱炉等の製造装置の高さをさほど高くしなくても
配置数を増やすことができ生産性を向上させることが可
能となる。
を備えることによって、通気管は従来のもののように直
線状で長いものではなく湾曲したものであるので、各パ
ネルを水平に置きその上・下方向に順次積み重ねて同時
に複数を封着・排気・放電ガス充填等の処理を行なう場
合に、従来のように直線状の通気管を用いる場合と比べ
て、パネル同士を接近させて積層することができるの
で、加熱炉等の製造装置の高さをさほど高くしなくても
配置数を増やすことができ生産性を向上させることが可
能となる。
【0023】また、通気管は湾曲部を有するだけでな
く、基板固定時にはその先端が基板外方に向くことにな
るため、上記のように複数枚のパネルを上下に積層して
複数枚を一度に処理する場合でも、排気・放電ガス充填
等を行なう配管系統を接続し易いといった効果もある。
また、放電ガスの各成分をパネル内に充填するときに、
各ガスを同時に通気管を通じて導入するようにすれば、
各ガス成分G1、G2、G3、…が通気管の湾曲部内壁
面との衝突によって乱流が発生するので互いに拡散混合
されガス拡散混合の効果に優れる。この結果、パネルの
発光が放電空間内で均一的に行われることになり、画質
の特性の向上をも図られることになる。
く、基板固定時にはその先端が基板外方に向くことにな
るため、上記のように複数枚のパネルを上下に積層して
複数枚を一度に処理する場合でも、排気・放電ガス充填
等を行なう配管系統を接続し易いといった効果もある。
また、放電ガスの各成分をパネル内に充填するときに、
各ガスを同時に通気管を通じて導入するようにすれば、
各ガス成分G1、G2、G3、…が通気管の湾曲部内壁
面との衝突によって乱流が発生するので互いに拡散混合
されガス拡散混合の効果に優れる。この結果、パネルの
発光が放電空間内で均一的に行われることになり、画質
の特性の向上をも図られることになる。
【0024】そして、更に、このガス拡散混合の作用・
効果は、図2に示すように、通気管111は湾曲部11
12よりも先端1114よりの内壁には凸部1115を
形成することによって、各ガス成分G1、G2、G3、
…がこの凸部1115との衝突によって互いに拡散混合
されガス拡散混合の効果が更に向上する。なお、前記凸
部1115は、図2に示すように配管接続部1113を
部分的に凹状に搾ることによって形成しても良いし、図
3に示すようにスポット的に複数箇所に形成することも
できる。
効果は、図2に示すように、通気管111は湾曲部11
12よりも先端1114よりの内壁には凸部1115を
形成することによって、各ガス成分G1、G2、G3、
…がこの凸部1115との衝突によって互いに拡散混合
されガス拡散混合の効果が更に向上する。なお、前記凸
部1115は、図2に示すように配管接続部1113を
部分的に凹状に搾ることによって形成しても良いし、図
3に示すようにスポット的に複数箇所に形成することも
できる。
【0025】前記湾曲部1112の曲率は大きいほど通
気管の高さを低くすることができ、そのぶん垂直方向へ
のパネルの配置数を増やすことが可能となるので望まし
いことは言うまでもないが、通気管を通じてパネル内を
真空排気する工程において、パネル内の残留ガスをより
効率よく迅速に吸引するという観点をも考慮すると、湾
曲部1112の直径Rを、前記通気孔の直径rよりも大
きいものとすることが望ましい。
気管の高さを低くすることができ、そのぶん垂直方向へ
のパネルの配置数を増やすことが可能となるので望まし
いことは言うまでもないが、通気管を通じてパネル内を
真空排気する工程において、パネル内の残留ガスをより
効率よく迅速に吸引するという観点をも考慮すると、湾
曲部1112の直径Rを、前記通気孔の直径rよりも大
きいものとすることが望ましい。
【0026】そして、同様の吸引効率を向上させるとい
う観点から、凸部1115を設けた場合には、その凸部
によって囲まれた空間断面の直径(R1)は、通気孔の
直径の2倍よりも大きく規定する(R1>2r)ことが
望ましい。
う観点から、凸部1115を設けた場合には、その凸部
によって囲まれた空間断面の直径(R1)は、通気孔の
直径の2倍よりも大きく規定する(R1>2r)ことが
望ましい。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のガス放電
パネルの製造方法によれば、パネルの排気・放電ガス導
入に用いる通気管は従来のもののように配管接続部が直
線状で長いものではなく湾曲したものであるので、各パ
ネルを水平に置きその上・下方向に順次積み重ねて同時
に複数を封着・排気・放電ガス充填等の処理を行なう場
合に、従来のように直線状の通気管を用いる場合と比べ
て、加熱炉等の製造装置の高さをさほど高くしなくても
配置数を増やすことができるので生産性を向上させるこ
とが可能となる。
パネルの製造方法によれば、パネルの排気・放電ガス導
入に用いる通気管は従来のもののように配管接続部が直
線状で長いものではなく湾曲したものであるので、各パ
ネルを水平に置きその上・下方向に順次積み重ねて同時
に複数を封着・排気・放電ガス充填等の処理を行なう場
合に、従来のように直線状の通気管を用いる場合と比べ
て、加熱炉等の製造装置の高さをさほど高くしなくても
配置数を増やすことができるので生産性を向上させるこ
とが可能となる。
【図1】本発明にかかる実施の形態のガス放電パネルの
製造方法を簡略化して示す断面図である。
製造方法を簡略化して示す断面図である。
【図2】通気管の構造のバリエーションを示す図であ
る。
る。
【図3】通気管の構造のバリエーションを示す図であ
る。
る。
【図4】従来のガス放電パネルの製造プロセスにおける
斜視図である。
斜視図である。
【図5】前記従来のガス放電パネルにおける要部拡大図
である。
である。
100 ガス放電パネル 101 前面板 102 背面板 103 封着材 105 通気孔 106 内部空間 107 接着材 110 クリップ(通気管固定用) 111 通気管 120 ジョイント 1111 押え部(通気管) 1112 湾曲部(通気管) 1113 配管接続部(通気管) 1114 先端(通気管) 1115 凸部(通気管)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加道 博行 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 塩川 晃 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5C012 AA09 PP08 5C032 AA07 BB17 5C040 HA04 HA05
Claims (4)
- 【請求項1】 一対の基板のうち一方に開設された通気
孔と連通する状態で通気管が前記基板外面に立設させ、
通気管先端から吸引及び放電ガスの注入を行なって基板
間に形成された内部空間の排気とガス充填を行なう工程
を経て作製されるガス放電パネルの製造方法であって、 前記工程において、ガスの排気及びガス充填は前記通気
管の中ほどを湾曲させた状態で行われることを特徴とす
るガス放電パネルの製造方法。 - 【請求項2】 前記通気管の基端は広口に形成され、通
気管長手方向の中ほどには湾曲部を有し、通気孔相当位
置の基板上に起立姿勢でかつ先端が基板外方に向くよう
に固定されていることを特徴とする請求項1に記載のガ
ス放電パネルの製造方法。 - 【請求項3】 前記通気管はその先端寄り内壁には凸部
が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のガ
ス放電パネルの製造方法。 - 【請求項4】 前記湾曲部の直径は、前記通気孔の直径
よりも大きいことを特徴とする請求項2又は3の何れか
に記載のガス放電パネルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001048900A JP2002251964A (ja) | 2001-02-23 | 2001-02-23 | ガス放電パネルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001048900A JP2002251964A (ja) | 2001-02-23 | 2001-02-23 | ガス放電パネルの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002251964A true JP2002251964A (ja) | 2002-09-06 |
Family
ID=18910089
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001048900A Pending JP2002251964A (ja) | 2001-02-23 | 2001-02-23 | ガス放電パネルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002251964A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101630617B (zh) * | 2008-07-18 | 2011-09-28 | 松下电器产业株式会社 | 等离子体显示器面板的制造方法 |
-
2001
- 2001-02-23 JP JP2001048900A patent/JP2002251964A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101630617B (zh) * | 2008-07-18 | 2011-09-28 | 松下电器产业株式会社 | 等离子体显示器面板的制造方法 |
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