JP3662876B2 - 横引き式網戸 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物開口部に防虫のために取り付けられ、アコーディオン式に伸縮自在のネットを横引きにより開閉自在とした網戸に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、図9に示すような網戸、即ち、多数の平行で等間隔な折曲部において交互に逆方向に折曲することによりアコーディオン式に伸縮自在としたネット82を、枠体81内において横引き式に開閉自在とした横引き式網戸は、極めて一般的に知られている。この横引き式網戸においては、上記ネット82の一端を上記枠体81の一方の縦枠部材81aに固定すると共に、該ネット82の他端を上記枠体81の上下の横枠部材81c,81dに沿って摺動する開閉操作用の可動框83に取り付け、また、ネット82の上下端を横枠部材81c,81dに嵌入した状態でガイドさせ、それによって該ネット82を開閉自在にしている。
【0003】
上記横引き式網戸においては、図9に例示しているように、可動框83に一端を固定したワイヤー84a〜84dを、上記ネット82中に水平に挿通したうえで、上記縦枠部材81aの上部に設けたガイド部材85を介して該縦枠部材中に垂下させ、該縦枠部材81a中においてそれらのワイヤーの先端に重錘86を吊下しておくと、ネット82が張設状態にある場合に、可動框83とそれが当接している縦枠部材81bとの間に設けた掛け金具87を外したとき、該張設状態にあるネット82を上記重錘86の作用により自動的に折り畳み、建物開口部を自動開放することができる。縦枠部材81aに一端を固定したワイヤーの先端を可動框内に垂下させて、その先端に重錘を吊下した場合も同様である。
【0004】
しかるに、通常、上記ネット82が張設状態にあるときの上記重錘86とその上昇限となる当接部88との間にある程度の間隔dが生じるようにワイヤー長を設定し、建物開口部への枠体81の取付けの際の縦横枠部材81a〜81dの寸法調整等を行う際に支障を来さないようにしているので、張設したネット82にある程度強い風などの外力が作用したときには、図10に示すように重錘86が引き上げられ、ネット82が風下側に膨らんで、その上下端が横枠部材81c,81dから脱出し、その部分において防虫の目的を達成できなくなるばかりでなく、その都度ネットの上下端を横枠部材81c,81d内に復帰させる作業が必要となる。
【0005】
即ち、上記ネット82は、重錘86によりワイヤーに作用する張力でその姿勢を所定の張設状態に保持し、比較的弱い風では風下側になびかないようにしているが、それにある程度強い外力が作用したときには、重錘86を図10に示すような当接部88への当接位置まで引き上げながら風下側に膨らむので、それに伴って伸縮自在のネット82の上下端が横枠部材81c,81dから外れ、上記不都合が生じることになる。
【0006】
また、この不都合を避けるために重錘86をより重くすると、風等によるネットの膨らみを一層抑制できるが、ネット82の張設操作のための可動框83の操作力が大きくなり、しかも、張設したネット82を該重錘86の作用で自動開放するとき、可動框83が開放側の縦枠部材に強く衝突し、大きな衝撃音を発すると共に、衝撃によって一部が破損する可能性も生じることになる。
【0007】
上述のような問題点を解決するものとして、図11に示すように、上記ネット82が張設状態にあるときの重錘86とその上昇限となる当接部88との間にばね部材90を介装することにより、耐風性を向上させるとともに防虫性を確保した横引き式網戸を既に提案している(特願2001−173823号)。
【0008】
この既提案の網戸は、ワイヤー84a〜84dに吊下する重錘86を必要以上に大きくすることなしに、ネット82が張設状態にあるときだけワイヤーに作用する張力を高め、それによって、張設したネット82にある程度強い風などの外力が作用したときもネットの膨らみを抑制できる点で有効なものであるが、ユーザー自身が網戸の設置場所に応じて網戸幅を小さくした場合などは、図示したようなネット82の張設状態において、重錘86とばね部材90との間に間隔ができないように、可動框83に固定したワイヤー84a〜84dをそれぞれ調整具91により引っ張って、ワイヤーの長さ調整をする必要があり、その調整作業をユーザーが行うのは困難な場合が考えられ、またその調整のための部品が必要になるとともに、その調整具91を収容するためのスペースを確保する必要があるため、可動框等が比較的大きくなってしまうことも考えられる。
【0009】
さらに、網戸出荷時等における上記重錘86の固定は、ビス止めやワイヤーの巻き付けなどの方法により行っているが、出荷時における上記重錘の固定のためだけにそのような手間をかけるのは、網戸の組み立て作業の繁雑化を招くばかりでなく、製造コストの面から見ても不利である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであって、その技術的課題は、基本的には、ネットの張設時にワイヤーを緊張状態に保持するための重錘の上昇限度、あるいはばね部材の伸長限度を、任意の位置で簡易に設定できるようにした横引き式網戸を提供することにある。
【0011】
本発明の更に具体的な技術的課題は、網戸幅が変化しても、前述した調整具によるワイヤー長の調整をすることなく、重錘の上昇またはばね部材の伸長を簡単に抑止できるようにして、上記ワイヤーの調整のための調整具を別途設ける必要をなくし、結果的に網戸自体の構造の簡易化を図った横引き式網戸を提供することにある。
本発明の他の技術的課題は、網戸の出荷、移送時等における上記重錘またはばね部材の固定のための手段を、網戸の使用時におけるそれらの調整のための手段と共通化し、網戸の組み立て作業をより簡易に行うことができるようにするとともに、製造コストの低廉化を図った横引き式網戸を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の第1の横引き式網戸は、多数の平行で等間隔な折曲部において交互に逆方向に折曲することによりアコーディオン式に伸縮自在としたネットを、枠体内において横引き式に開閉自在とし、上記ネットの一端を上記枠体の縦枠部材に固定すると共に、該ネットの他端を上記枠体に沿って摺動する開閉操作用の可動框に取り付けた横引き式網戸であって、一端を上記縦枠部材に固定したワイヤーを、上記ネット中に水平に挿通したうえで、上記可動框に設けたガイド部材を介して該可動框中に垂下させ、該可動框中においてそのワイヤーの先端に重錘を吊下したものにおいて、上記可動框における重錘の昇降路に沿って、ストッパを差し込むことにより重錘の上昇を抑止する穴を多数列設したことを特徴とするものである。
【0013】
また、本発明の第2の横引き網戸は、多数の平行で等間隔な折曲部において交互に逆方向に折曲することによりアコーディオン式に伸縮自在としたネットを、枠体内において横引き式に開閉自在とし、上記ネットの一端を上記枠体の縦枠部材に固定すると共に、該ネットの他端を上記枠体に沿って摺動する開閉操作用の可動框に取り付けた横引き式網戸であって、一端を上記可動框に固定したワイヤーを上記ネット中に水平に挿通したうえで、上記縦枠部材に設けたガイド部材を介して該縦枠部材中に垂下させ、該縦枠部材中においてそのワイヤーの先端に重錘を吊下したものにおいて、上記縦枠部材における重錘の昇降路に沿って、ストッパを差し込むことにより重錘の上昇を抑止する穴を多数列設したことを特徴とするものである。
【0014】
上記第1及び第2の横引き式網戸においては、上記ストッパを差し込むための穴を、昇降する重錘の一部が目視できる程度の大きさに穿設するのが適切であり、また、重錘の昇降路を備えた可動框または縦枠部材に、ネットの折り畳み収納時において上記ストッパを差し込むことにより重錘の移動を抑止する穴を穿設することができる。
【0015】
さらに、本発明の第3の横引き式網戸は、多数の平行で等間隔な折曲部において交互に逆方向に折曲することによりアコーディオン式に伸縮自在としたネットを、枠体内において横引き式に開閉自在とし、上記ネットの一端を上記枠体の縦枠部材に固定すると共に、該ネットの他端を上記枠体に沿って摺動する開閉操作用の可動框に取り付けた横引き式網戸であって、一端を上記縦枠部材に固定したワイヤーを、上記ネット中に水平に挿通したうえで、上記可動框に設けたガイド部材を介して該可動框中に垂下させ、該可動框中において上記ワイヤーの先端を可動框の内底部に一端を固定したばね部材の他端に連結したものにおいて、上記可動框におけるばね部材の伸縮軌道に沿って、ストッパを差し込むことによりばね部材の伸長を抑止する穴を多数列設したことを特徴とするものである。
【0016】
また、本発明の第4の横引き式網戸は、多数の平行で等間隔な折曲部において交互に逆方向に折曲することによりアコーディオン式に伸縮自在としたネットを、枠体内において横引き式に開閉自在とし、上記ネットの一端を上記枠体の縦枠部材に固定すると共に、該ネットの他端を上記枠体に沿って摺動する開閉操作用の可動框に取り付けた横引き式網戸であって、一端を上記可動框に固定したワイヤーを上記ネット中に水平に挿通したうえで、上記縦枠部材に設けたガイド部材を介して該縦枠部材中に垂下させ、該縦枠部材中において上記ワイヤーの先端を縦枠部材の内底部に一端を固定したばね部材の他端に連結したものにおいて、上記縦枠部材におけるばね部材の伸縮軌道に沿って、ストッパを差し込むことによりばね部材の伸長を抑止する穴を多数穿設したことを特徴とするものである。
【0017】
本発明の上記第3及び第4の横引き式網戸においては、上記ストッパを差し込むための穴を、上記ばね部材の一部が目視できる程度の大きさに穿設するのが適切であり、また、 ばね部材の伸縮軌道を備えた可動框または縦枠部材に、ネットの折り畳み収納時において上記ストッパを差し込むことによりばね部材の伸長を抑止する穴を穿設することができる。
【0018】
上記構成を有する第1乃至第4の横引き式網戸は、建物開口部に取り付けて使用するに際し、枠体内にネットを張設した状態で、ワイヤーを緊張状態に保持するための重錘あるいはばね部材の上端位置に開口しているところの、可動框または縦枠部材の穴にストッパを差し込むことにより、ネットの張設時における上記重錘の上昇限度、あるいはばね部材の伸長限度を設定することができ、即ち、可動框あるいは縦枠部材に列設した穴のうちの最適な位置にある穴を選択して、それにストッパを差し込むだけの操作により、簡易に上記限度を設定することができる。
上記ストッパの挿入により重錘の上昇限度あるいはばね部材の伸長限度を設定すると、枠体内にネットを張設した状態では上記重錘の上昇あるいはばね部材の伸長がなく、したがって、強い風などの外力が作用してもネットが風下側に膨らむのを抑制することができる。
【0019】
また、ユーザー自身が当該網戸の設置場所に応じて網戸幅を小さくするなどにより網戸幅が変化した場合においても、第1及び第2の横引き式網戸では、可動框あるいは縦枠部材における上記重錘の昇降路に沿って穿設した穴のうちの適切な位置にあるものにストッパを差し替え、第3及び第4の横引き式網戸では、可動框あるいは縦枠部材における上記ばね部材の伸縮軌道に沿って穿設した穴のうちの適切な位置にあるものにストッパを差し替える、という簡易な手段により、図11に示す構造例のように、調整具91でワイヤー長の調整をすることなく、重錘の過度な上昇若しくはばね部材の過度な伸長を抑止でき、しかも、上記ワイヤー長の調整を必要としないため、上記調整具を可動框あるいは縦枠部材に別途設ける必要がなく、結果的に網戸自体の構造の簡易化をはかることができる。
【0020】
さらに、上記可動框あるいは縦枠部材における重錘の昇降路若しくはばね部材の伸縮軌道に沿って、網戸の出荷、移送時等に上記ストッパを差し込むことにより重錘の移動若しくはばね部材の伸長を抑止する穴を穿設しているので、網戸の出荷時等における重錘若しくはばね部材の固定のための手段と、網戸の使用時における重錘若しくはばね部材の調整のための手段とを共通化することができ、それにより網戸の組み立て作業をより簡易に行うことができるとともに、製造コストの低廉化をはかることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る横引き式網戸の第1実施例を示している。
この第1実施例の横引き式網戸は、多数の平行で等間隔な折曲部12aにおいて交互に逆方向に折曲することによりアコーディオン式に伸縮自在とした防虫用のネット12を、建物開口部に固定される枠体11内において横引き式に開閉自在としたものである。上記枠体11は、アルミニウムあるいは合成樹脂からなる一対の縦枠部材11a,11b、及び上下の横枠部材11c,11dを四隅において相互にねじ等で連結することにより構成されたものである。
なお、下方の横枠部材11dは、バリヤフリー構造にする場合には必ずしも固定的に備えなくてもよい。
【0022】
上記ネット12は、その一端を上記枠体11の一方の縦枠部材11aに固定すると共に、該ネット12の他端を上記枠体11の上下の横枠部材11c,11dに沿って摺動する開閉操作用の可動框13に取り付けている。該可動框13は、その上端部に取り付けられた転輪13aが上部の横枠部材11c内に設けたレール上を走行するようにしており、また、該ネット12の上下端は上記横枠部材11c,11dに設けた溝によってガイドさせている。
【0023】
上記横引き式網戸においては、ネット12中の上下部及びそれらの中間部の各水平方向に略等間隔でワイヤー14a〜14dを多段に挿通し、該ワイヤー14a〜14dの各一端を上記縦枠部材11aに固定すると共に、それらのワイヤー14a〜14dの他端を、ネット12中に挿通したうえで可動框13内に挿通し、最上位のワイヤー14aを除く他のワイヤー14b〜14dを、図示を省略している転向子を介して可動框13内を上方に導き、それらを最上位のワイヤー14aと共に可動框13の上部に設けたガイド部材15を介して、可動框13中に垂下させ、該可動框13中において、それらのワイヤー14a〜14dの先端に重錘16を吊下している。
【0024】
可動框13中に垂下させる上記ワイヤー14a〜14dは、それらを個別的に垂下させて先端に重錘16を取り付けることもできるが、それらを一纏めにして垂下させることもできる。このように、ワイヤー14a〜14dの複数をネット12に多段に挿通し、可動框13内においてそれらのワイヤーに重錘16を吊下すると、各ワイヤーに略均等に作用する張力によって当該可動框13を平行移動させることができる。また、風圧等の作用によりネット12が風下側に膨らんだりするのが抑制される。
なお、縦枠部材11bと可動框13との間には、上記重錘16によるワイヤーの張力に抗して可動框13をネットの張設位置に保持する掛け金具17を設けている。
【0025】
そして、上記可動框13には、図1乃至図4に詳細に示すように、その内部に形成された重錘16の昇降路20に沿って、ストッパ22を差し込むための多数の穴21a,21a,・・を穿設している。更に具体的には、図3及び図4に明瞭に示すように、可動框13にはネット12の端部を固定したネット取付板23を嵌着し、このネット取付板の内側に位置する内板24に上記穴21a,21a,・・を列設し、ネット取付板23のこれらの穴21a,21aに対応する位置にはスリット23aを開設している。また、上記ストッパ22は、重錘16の上まで伸びる脚部22aと、可動框13の角縁に係合させるための先端に係合鉤22cをもつ係合部22bとを備え、それにより脚部22aをいずれかの穴21aに挿入した状態で係合部22bの係合鉤22cを可動框13の角縁に係合させると、その位置にストッパが不動に固定され、重錘16の上昇を抑止できるものである。
【0026】
上記ストッパ22は、重錘16が必要以上に上昇してワイヤー14a〜14dに弛みが生じるのを抑止し、結果的にネット12に風等による膨らみが生じるのを抑止するためのものである。そのため、網戸を建物開口部に取り付けて使用するに際し、可動框13を掛け金具17で縦枠部材11bに係合保持させたネット12の張設状態で、重錘16の上端位置に開口しているところの可動框13の穴21aにストッパ22の脚部22aを差し込むことにより、ネット12の張設時における上記重錘16の上昇限度を設定できるようにしている。即ち、可動框13に列設した多数の穴21aのうちの最適な位置にある穴を選択して、それにストッパ22を差し込むという操作により、重錘16の上昇限度を設定することができ、強い風などの外力によりネットが風下側に膨らむのを抑制することができる。
【0027】
また、上記可動框13の下部には、図1及び図2に示すように、上述した多数の穴21a,21a,・・と同列に、上記ストッパ22を差し込むことにより、網戸の出荷、移送時等に重錘16の移動を抑止する穴21bを穿設している。この穴21bは、前記穴21aと同様なもので、図示したように複数であってもよいが、重錘16の固定に適した単一の穴とすることもできる。この穴21bに対するストッパ22の固定は、穴21aの場合と全く同様である。
上記穴21bへのストッパ22の挿入による重錘16の固定は、網戸の出荷、移送時等において、重錘16が移動して他の部分を損傷したり、ワイヤーが弛んで可動框13が不必要に移動するのを抑止するためのものである。従って、ストッパ22を重錘16自体に設けた穴等に挿入することもできる。
【0028】
上記穴21a,21bに対するストッパ22の差し込みは、可動框13内の昇降路20における重錘16の動きをそれらの穴を通して目視しながら行うことになるので、それらの穴21a,21bは、重錘を目視できる程度の大きさに穿設する必要があり、また、重錘16の上位にストッパ22を差し込むことから、重錘の上部に着色その他の目印となる表示等を施して、ストッパ22を挿入すべき穴を明確にするのが望ましい。
図5は、横引き式網戸の出荷あるいは移送、保管等のために、上記穴21bを利用してストッパ22により重錘16を固定的に保持し、それに伴って、可動框13を縦枠部材11aと一体化した状態を示している。なお、ここでは出荷のために枠体11における縦枠部材11a以外の部材は取り外された状態を示している。ここで使用しているストッパ22は、この網戸の設置後は、穴21aに挿入してネット12の膨らみの防止に用いることができるものである。
【0029】
上記構成を有する横引き式網戸は、建物開口部に取り付けて使用するに際し、枠体11内にネット12を張設した状態で、ワイヤーを緊張状態に保持するための重錘16の上端位置に開口している可動框13の穴21aにストッパ22の脚部22aを差し込むことにより、ネット12の張設時における上記重錘16の上昇限度を設定することができるものである。
上記ストッパ22の挿入により重錘16の上昇限度を設定すると、枠体11内にネット12を張設した状態では、上記重錘16の上昇がなく、したがって、強い風などの外力がネット12作用しても該ネット12が風下側に膨らむのを抑制することができる。
【0030】
また、ユーザー自身が網戸幅を小さくする場合においても、可動框13における上記重錘16の昇降路20に沿って穿設した穴21aのうちの適切な位置にあるものにストッパ22を差し替えるという簡易な手段により、重錘16の過度な上昇を抑止することができる。
さらに、上記可動框13における重錘16の昇降路20に沿って、網戸の使用時における重錘16の上昇限度を設定する穴21aと、網戸の出荷、移送時等にストッパ22を差し込んで重錘の移動を抑止する穴21bを穿設しているので、網戸の使用時における重錘の上昇限度の調整のための手段と、網戸の出荷時等における重錘の固定手段とを共通化することができ、それにより網戸の組み立て作業をより簡易に行うことができるとともに、製造コストの低廉化をはかることができる。
【0031】
図6は、本発明に係る横引き式網戸の第2実施例を示すもので、この第2実施例では、縦枠部材31a,31b、及び上下の横枠部材31c,31dからなる枠体31内において、ネット32を横引き式に開閉自在としているが、上記第1実施例と比べて、複数のワイヤー34a〜34dの一端を可動框33に取り付け、該ワイヤー34a〜34dをネット32中に水平に挿通したうえで、図示を省略している転向子を介し、更に縦枠部材31aの上部に設けたガイド部材35を介して該縦枠部材31a中における重錘36の昇降路40に垂下させ、該縦枠部材31a中において、それらのワイヤーの先端に重錘36を吊下した点で相違している。
【0032】
また、この第2実施例では、第1実施例との上記構成の差異に伴い、縦枠部材31aにストッパ42を挿入する穴41a及び41bを設けているが、それらは第1実施例において可動框13に設けていたものを単に縦枠部材31aに設けた点のみにおいて相違し、その他の点では第1実施例と変わるところがない。更に、第2実施例の上記以外の構成及び作用効果は、第1実施例の場合と変わるところがないので、それらの説明は省略する。
【0033】
図7は、本発明に係る横引き式網戸の第3実施例を示すもので、この第3実施例では、第1実施例と同様の縦枠部材11a,11b、及び上下の横枠部材11c,11dからなる枠体11内において、ネット12を横引き式に開閉自在としているが、上記第1実施例と比べて、可動框13中に垂下させたワイヤー14a〜14dの先端に連結した重錘16に代えて、該可動框13の内底部に一端を固定したばね部材46の他端に連結している。また、それに伴い、上記可動框13におけるばね部材46の伸縮軌道50に沿って、ストッパ22を差し込むことによりばね部材46の伸長を抑止する多数の穴21a,21a,・・・を列設し、更に、該可動框13の下部に、ネット12の折り畳み収納時において上記ストッパ22を差し込むことによりばね部材46の伸長を抑止する穴21bを穿設してるが、それらの構造自体は第1実施例と変わるところがない。
従って、この第3実施例は、第1実施例とその重錘16に代えてばね部材46を用いた点のみにおいて相違し、その他の点では変わるところがないので、それらの説明は省略する。
【0034】
図8は、本発明に係る横引き式網戸の第4実施例を示すもので、この第4実施例では、第2実施例と同様に、縦枠部材31a,31b、及び上下の横枠部材31c,31dからなる枠体31内において、ネット32を横引き式に開閉自在とし、一端を可動框33に取り付けたワイヤー34a〜34dをネット32中に水平に挿通したうえで、縦枠部材31aの上部に設けたガイド部材35を介して該縦枠部材31a中のばね部材の伸縮軌道60に垂下させているが、それらのワイヤー34a〜34dの先端に第3実施例と同様のばね部材56を連結した点で、該第2実施例とは相違している。また、この第4実施例においては、縦枠部材31aにストッパ42を挿入する穴41a及び41bを設けているが、それらについては、第3実施例と変わるところがない。
このように、この第4実施例は、第2実施例または第3実施例と部分的に共通する構成を有しているので、それらの説明は省略する。
【0035】
以上において、本発明に係る横引き式網戸の実施の形態について詳述したが、本発明はその特許請求の範囲に記載されている発明の精神を逸脱しない範囲で、設計において種々の変更ができるものである。
【0036】
【発明の効果】
以上に詳述した本発明の横引き式網戸によれば、ネットの張設時にワイヤーを緊張状態に保持するための重錘の上昇限度、あるいはばね部材の伸長限度を、多数の穴のうちの適切な位置にあるものを選択して、それにストッパを挿入するだけで簡易に設定でき、そのため、ユーザーが網戸幅を変化させる場合にも、ワイヤー長を調整したりすることなく、上記ストッパの位置の変更のみで重錘の過度の上昇またはばね部材の過度の伸長を抑止することができる。また、網戸の出荷、移送時等における上記重錘またはばね部材の固定のための手段を、網戸の使用時におけるそれらの調整のための手段と共通化しているので、網戸の組み立て作業をより簡易に行うことができるとともに、製造コストの低廉化をはかることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る横引き式網戸の第1実施例の構成を部分断面により模式的に示す正面図である。
【図2】上記第1実施例における可動框の部分側面図である。
【図3】上記第1実施例における可動框の要部の構成を示す部分拡大斜視図である。
【図4】上記可動框の要部横断面図である。
【図5】上記第1実施例における要部の出荷、移送状態を説明するための模式的説明図である。
【図6】本発明に係る横引き式網戸の第2実施例の構成を部分断面により模式的に示す正面図である。
【図7】同第3実施例の構成を模式的に示す正面図である。
【図8】同第4実施例の構成を模式的に示す正面図である。
【図9】公知の横引き式網戸の構成例を模式的に示す正面図である。
【図10】上記公知の横引き式網戸に強い外力が作用した場合の状況を示す模式的正面図である。
【図11】既提案の横引き式網戸の構成例を模式的に示す正面図である。
【符号の説明】
11,31 枠体
11a,31a 縦枠部材
12,32 ネット
13,33 可動框
14a〜14d,34a〜34d ワイヤー
15,35 ガイド部材
16,36 重錘
20,40 昇降路
21a,21b,41a,41b 穴
22,42 ストッパ
46,56 ばね部材
50,60 伸縮軌道

Claims (8)

  1. 多数の平行で等間隔な折曲部において交互に逆方向に折曲することによりアコーディオン式に伸縮自在としたネットを、枠体内において横引き式に開閉自在とし、上記ネットの一端を上記枠体の縦枠部材に固定すると共に、該ネットの他端を上記枠体に沿って摺動する開閉操作用の可動框に取り付けた横引き式網戸であって、一端を上記縦枠部材に固定したワイヤーを、上記ネット中に水平に挿通したうえで、上記可動框に設けたガイド部材を介して該可動框中に垂下させ、該可動框中においてそのワイヤーの先端に重錘を吊下したものにおいて、
    上記可動框における重錘の昇降路に沿って、ストッパを差し込むことにより重錘の上昇を抑止する穴を多数列設した、
    ことを特徴とする横引き式網戸。
  2. 多数の平行で等間隔な折曲部において交互に逆方向に折曲することによりアコーディオン式に伸縮自在としたネットを、枠体内において横引き式に開閉自在とし、上記ネットの一端を上記枠体の縦枠部材に固定すると共に、該ネットの他端を上記枠体に沿って摺動する開閉操作用の可動框に取り付けた横引き式網戸であって、一端を上記可動框に固定したワイヤーを上記ネット中に水平に挿通したうえで、上記縦枠部材に設けたガイド部材を介して該縦枠部材中に垂下させ、該縦枠部材中においてそのワイヤーの先端に重錘を吊下したものにおいて、
    上記縦枠部材における重錘の昇降路に沿って、ストッパを差し込むことにより重錘の上昇を抑止する穴を多数列設した、
    ことを特徴とする横引き式網戸。
  3. ストッパを差し込むための穴を、昇降する重錘の一部が目視できる程度の大きさに穿設した、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の横引き式網戸。
  4. 重錘の昇降路を備えた可動框または縦枠部材に、ネットの折り畳み収納時において上記ストッパを差し込むことにより重錘の移動を抑止する穴を穿設した、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の横引き式網戸。
  5. 多数の平行で等間隔な折曲部において交互に逆方向に折曲することによりアコーディオン式に伸縮自在としたネットを、枠体内において横引き式に開閉自在とし、上記ネットの一端を上記枠体の縦枠部材に固定すると共に、該ネットの他端を上記枠体に沿って摺動する開閉操作用の可動框に取り付けた横引き式網戸であって、一端を上記縦枠部材に固定したワイヤーを、上記ネット中に水平に挿通したうえで、上記可動框に設けたガイド部材を介して該可動框中に垂下させ、該可動框中において上記ワイヤーの先端を可動框の内底部に一端を固定したばね部材の他端に連結したものにおいて、
    上記可動框におけるばね部材の伸縮軌道に沿って、ストッパを差し込むことによりばね部材の伸長を抑止する穴を多数列設した、
    ことを特徴とする横引き式網戸。
  6. 多数の平行で等間隔な折曲部において交互に逆方向に折曲することによりアコーディオン式に伸縮自在としたネットを、枠体内において横引き式に開閉自在とし、上記ネットの一端を上記枠体の縦枠部材に固定すると共に、該ネットの他端を上記枠体に沿って摺動する開閉操作用の可動框に取り付けた横引き式網戸であって、一端を上記可動框に固定したワイヤーを上記ネット中に水平に挿通したうえで、上記縦枠部材に設けたガイド部材を介して該縦枠部材中に垂下させ、該縦枠部材中において上記ワイヤーの先端を縦枠部材の内底部に一端を固定したばね部材の他端に連結したものにおいて、
    上記縦枠部材におけるばね部材の伸縮軌道に沿って、ストッパを差し込むことによりばね部材の伸長を抑止する穴を多数列設した、
    ことを特徴とする横引き式網戸。
  7. ストッパを差し込むための穴を、上記ばね部材の一部が目視できる程度の大きさに穿設した、
    ことを特徴とする請求項5または6に記載の横引き式網戸。
  8. ばね部材の伸縮軌道を備えた可動框または縦枠部材に、ネットの折り畳み収納時において上記ストッパを差し込むことによりばね部材の伸長を抑止する穴を穿設した、
    ことを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の横引き式網戸。
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