JP3661886B2 - 積層不織布 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、肌や食品等の濡れ面に使用される、吸水性の積層不織布に関するものであり、特に、汗を多量にかくときに使用するディスポ肌着、汗取りシート、汗取りパット、シーツ等に用いられる、吸汗性に優れ、肌と接触する吸汗面での濡れ感の少ない不織布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、不織布は低コストで生産性が高いことから、編織物等の代替用途や編織物等では対応できない用途に広く使われるようになってきている。しかし、その一方で不織布に、より高い機能、風合い、着心地等が求められるようになり、様々な工夫がなされている。
【0003】
例えば、ディスポ肌着用途では安価でコンパクト性に優れた疎水性のナイロン不織布から、吸湿性や肌触りに優れた綿やレーヨンなどの親水性繊維を用いた不織布やこれらの親水性繊維とナイロン等の疎水性繊維を混綿した不織布が使われるようになってきている。一方、使い捨ておむつや生理用ナプキン等の衛生材料の表面素材用途では、肌に接する部分がべとつかないよう、尿や汗等の液体が保持されにくい疎水性繊維で構成された不織布が使われている。つまり、吸水性や肌触りを重視する場合には親水性繊維層からなる不織布が用いられ、肌に触れたときの濡れ感やべとつき感をなくす場合には疎水性繊維からなる不織布が用いられている。しかし、綿やレーヨンなどの親水性繊維を単独あるいは混綿して用いた肌着では、多量に汗をかくと親水性繊維が汗を含んで濡れた状態になるため、肌と接する部分がべとつき非常に不快になる。また、ナイロンやポリエステルなどの疎水性繊維を単独で用いたり、親水性繊維層と疎水性繊維層を単に重ね合わせた場合には、透湿性が悪いためムレたり、吸水量が不十分であったり、尿や汗等の液体が疎水性繊維層を透過できず肌との間に滞留するため、逆にべとつきや濡れ感が強くなる問題がある。また、疎水性繊維層と親水性繊維層の2層が実質的に一体化されていないため、耐久性が不足し、使用用途が限られてしまっている。
【0004】
そのため、特開平6−099533では、メルトブローン不織布と保水性を有する不織布を張り合わせることにより、肌に優しく透湿性に優れた不織布複合体を提案しているが、外力が加わらないとメルトブローン不織布上に乗った水が内部に浸透していかず、吸水性の面で必ずしも充分とはいえない。また、特開平4−153351では、熱可塑性合成長繊維からなるウェブの少なくとも片面にセルロース系短繊維からなるウェブ層を積層した不織布が提案されているが、この場合、長繊維ウェブ層は単に吸水性に優れた短繊維ウェブ層の強力と寸法安定性を増す目的で用いられているにすぎない。つまり、熱可塑性合成長繊維を単に積層しているだけで吸水側の不織布表面の状態にはなんら考慮がなされておらず、積極的な表面の濡れ感やべたつき感の改善のための工夫は一切なされていない。特に長繊維ウェブの両面にセルロース系短繊維ウェブを積層した場合、肌と接触する不織布面は必ずセルロース系短繊維層となり、濡れ感やべたつき感は大きくなってしまう。
また、特公平5−87385では、撥水性を有する繊維シートの少なくとも片面に水拡散性と保水性を有する繊維シートが積層一体化された通気性防水布帛が提案され、水拡散性シートとして吸水・拡散性を有する層と保水性の少ない透水性層を組み合わせた二層構造体を用い、肌面に保水性のない透水性層面を使うことが記載されている。しかし、上記方法では、単に二層を積層しているため肌には保水性のない繊維のみが触れるため、通常のさほど汗をかかない状態では、風合い、肌触り等が良くなく、ムレ感もさほど改善されない。また、表面ドライ感と高い保水性を両立しつつ、ディスポ肌着に要求されるような高い生産性と低いコストを達成することは、編織物では困難である。
そこで、吸水性に優れ、しかも風合い、肌触り感が良く、吸水面にべたつき感のない、生産性に優れた不織布の開発が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の現状に鑑み創案されたものであり、通常のさほど汗をかかない状況においては、ムレ感がなく風合いや肌触りに優れ、多量に汗をかいた場合には、不織布片面から直ちに汗を吸収し、且つ吸収した汗を吸水面と反対側に拡散して、吸水面に濡れ感やべたつき感を感じさせないような不織布を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は上記目的を達成するために疎水性繊維層と親水性繊維層をある特定の条件下で積層一体化した積層不織布について鋭意検討した結果、本発明の完成に至った。
即ち、本発明は疎水性繊維からなる繊度0.2d〜3d、目付10g/m2〜30g/m2の疎水層と主として親水性繊維からなる目付40g/m2〜200g/m2の親水層が積層され、見かけ密度が0.1g/cm3〜0.3g/cm3である不織布であって、該疎水層からの吸水速度が60秒以下であり、かつ冷温感テスターで測定した湿潤状態での最大熱移動速度と調湿状態での最大熱移動速度の差Δqmaxが0.045(cal/cm2/sec)以下になるように水圧100〜120kg/cm2で水流交絡処理を行い該親水性繊維の少なくとも一部が該疎水層の表面に露出するよう積層されたディスポ肌着、汗取りシート、汗取りパット、又はシーツ用の積層不織布であって、疎水層側を吸水面として使用することを特徴とする積層不織布である。
本発明の積層不織布の好ましい態様では、該疎水性繊維が長繊維から、該親水性繊維が短繊維からなり、該疎水層と該親水層の界面を3次元的に交絡させることにより実質的に一体化される。
【0007】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の積層不織布は疎水性繊維からなる繊度0.2d〜3d、目付10g/m2〜30g/m2の疎水層と主として親水性繊維からなる目付40g/m2〜200g/m2の親水層が積層されて構成される。
本発明で用いられる疎水性繊維としては、水に対する接触角が90度以上の繊維であれば良く、例えばポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリオレフィン系繊維などからなる長繊維または短繊維が挙げられる。強力の点からは長繊維を用いるのが好ましい。繊度は0.2d未満では製造が困難であること、3dをこえると肌触りが悪くなることから、0.2d〜3dが好ましく、製造面と肌触り面から0.4d〜2dがより好ましい。目付は、10g/m2未満では親水性繊維が表面に出すぎてしまうため疎水性繊維の効果がなくなり吸水面がべとついてしまうこと、30g/m2をこえると親水性繊維が表面に露出し難くなり吸水性や肌触り感が低下してしまうことから、10g/m2〜30g/m2が好ましい。
本発明で用いられる親水性繊維としては、脱スケールしたウール、再生セルロース、綿などが挙げられる。目付は、40g/m2未満では保水性が不足すること、200g/m2を越えると積層不織布が分厚くなるため肌着用途に適さなくなることから、40g/m2〜200g/m2が好ましく、50g/m2〜150g/m2がより好ましい。親水性繊維に少量の疎水性繊維を混綿して用いることもできるが、疎水性繊維の混率は保水性を損なわないため、40%以下にすることが好ましい。
【0008】
親水層と疎水層は、ニードルパンチ法やウォータージェットパンチ法により積層することが好ましい。ケミカルボンド法やサーマルボンド法では積層面が硬くなり風合いが損なわれるため、肌着用途には適さない。
【0009】
積層された不織布は、親水層と疎水層の2層間に隙間を持たず実質的に一体化されていることが望ましい。2層間に隙間があるとその界面で液の透過がスムーズに行なわれず吸水性が悪くなったり、強度が不足し、耐久性が低下するため望ましくない。
本発明の積層不織布の見かけ密度は0.1g/cm3 〜0.3g/cm3 でなければならない。0.1g/cm3 未満では不織布中の空隙が大きくなりすぎ、不織布表面に圧力が加わった場合液戻りが生じて表面の濡れ感が強くなり好ましくない。0.3g/cm3 を越えると風合いが硬くなり好ましくない。吸収した液体の拡散性、保水性、風合いの点から、見かけ密度は、0.15g/cm3 〜0.25g/cm3 がさらに好ましい。
【0010】
積層され実質的に一体化された不織布の吸水面は、どちらの面を使用しても良いというわけではなく必ず疎水層側でなければならない、例えば肌着の用途では積層不織布の疎水層側を肌側にして使用することが好ましい。しかも親水性繊維の少なくとも一部が疎水層の表面に露出していなければならない。この部分的に露出している親水性繊維のため、汗をさほどかかない通常時の使用においても吸湿性や肌触りの良さが確保される。親水性繊維が露出しておらず、吸水面がすべて疎水性繊維で覆われていると、吸湿性が充分でなく蒸れたり、肌触りが悪くなる。また、吸水時においても、液体が疎水性繊維の層を透過できず表面に液滴として残留してしまうため好ましくない。一方、親水層が疎水層表面に露出しすぎると親水性繊維に保持される液体のため濡れ感、べとつき感が大きくなる。そのため、疎水層からの吸水速度が60秒以下であり、かつ冷温感テスターで測定した湿潤状態での最大熱移動速度と調湿状態での最大熱移動速度の差Δq maxが0.045(cal/cm2 /sec)以下になるように親水性繊維の少なくとも一部が疎水層表面に露出していなければならない。吸水速度が60秒をこえると、例えば多量に汗をかいた場合、汗を完全に吸い取ることができず、肌側に汗が残ってしまい好ましくない。また、最大熱移動速度の差Δq maxが0.45(cal/cm2 /sec)を越えると、吸水面に肌が触れたときに濡れ感が強くなり好ましくない。
【0011】
本発明の積層不織布は、多量に汗をかく場合の肌着に適しており、特に雨合羽、ゴム引き防塵服や消防服などの内部に着る肌着に好適である。通常の綿肌着では多量の汗で、肌に直接接する面も多くの汗を含んだ状態になり、そのため肌に肌着がへばりつき、べとつき感や濡れ感が強く非常に不快となる。また、ナイロン繊維など疎水性素材で構成されたディスポ肌着では、汗をほとんど吸収しないためムレ感が強く、肌触りも良くない。しかも、通常の汗をかいた状態でも液体状の汗が肌との間に溜り非常に不快である。
【0012】
ところが、本発明の積層不織布を用いると、親水層が多量の汗を吸収する一方で、汗の残留感が少なくなるよう設計された疎水層面が肌と接するので濡れ感が軽減され快適さを保つことができる。このとき、本発明の積層不織布の親水層面を肌側にして用いると、疎水層による濡れ感軽減の効果は全く発揮されず通常の綿肌着と同様、べたつき感や濡れ感が大きく不快感の強い肌着になってしまう。従って、べとつき感、濡れ感を低減するには、本発明のごとく設計された疎水層面を吸水面(肌)側とすることが重要である。
【0013】
また、本発明の積層不織布をシート状やランニングシャツの形態にして、冬場の屋外での運動時に肌に接するように装着すると、汗を吸い取ることで運動後の汗による冷え感を低減することができる。運動中の体感温度が高く不快に感じる場合には、前身頃、後身頃または脇部分の少なくとも一部に、とりわけ不快に感じる部分に通気孔として面積1cm2 以下の貫通孔を複数個設けることにより、ベンチレーション効果が高まり不快感をなくすことができる。この場合、一つの貫通孔の大きさが1cm2 より大きくなると、吸汗効果が小さくなるため好ましくない。
【0014】
【作用】
本発明の積層不織布は、前述のごとく設計された疎水層により素早く表面に付着した汗を吸い込んで肌と反対側の親水層へ拡散され親水層で汗を保持する。一方、肌と直接触れる疎水層表面部分には汗を残さないので濡れ感やべたつき感をなくすことができる。さらに、疎水層表面に親水性繊維の一部が露出しているため、さほど汗をかかない通常の使用時においても蒸れずに風合いや肌触り感も良い。
【0015】
【実施例】
本発明を以下の実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、実施例、比較例中の測定値は以下の方法により測定したものである。
【0016】
〈見かけ密度〉
見かけ密度(g/cm3 )=目付(g/m2 )/厚み(mm)/103
目付:JIS L1085(不織布芯地試験方法)の質量(目付)に関する試験方法に準じて測定した。
なお、20cm×20cmの試験片を3枚採取し、それぞれの水分平衡状態での質量を計り、その平均値を単位面積当たりで示した。
厚み:日本化学繊維協会の合成繊維長繊維不織布試験方法に準じて定圧厚さ測定器で測定した。
なお、試料の測定面積は1cm2 で、初荷重20g/cm2 で試験回数は3回とし、その平均値で表した。
【0017】
〈肌触り〉
20℃、65%RHで調湿したサンプルを被験者5人に触ってもらい、肌触りの良いサンプルは○、どちらでもないサンプルは△、悪いサンプルは×と判断してもらい、最も多い判断結果を評価結果とした。
【0018】
〈吸水性(吸水速度)〉
JIS L1018A法(滴下法)の吸水速度に関する試験方法に準じて測定した。水平な試料面に滴下された1滴の水滴が吸収される時間を示した。但し、60秒経過後も吸収されない場合には×と表示した。
【0019】
〈Δq max〉
Δq max=湿潤q max−調湿q max
但し、調湿q max、湿潤q maxは、(株)加藤鉄工所製冷温感テスター(THERMOLABO)を用いて測定した。熱源板の設定温度35℃、試料取付台の設定温度20℃における調湿サンプルの最大熱移動速度を調湿q maxとし、湿潤サンプルの最大熱移動速度を湿潤q maxとした。
調湿サンプルは大きさ6.5cm×6.5cmのサンプルを20℃、65%RHで調湿したものを用い、疎水層側を熱源板に向けて試料取付台にセットした。湿潤サンプルは調湿サンプルの疎水層側の表面にシリンジで均等に0.9ccの水を付与し2分間静置したものを用いた。
【0020】
〈吸水率〉
ラローズ法により測定した。抱水したグラスフィルター上に置いた調湿サンプル(20℃、65%RH)の所定時間に吸い上げる水の量(吸水量)から吸水率を求めた。
吸水率(%)=(吸水量(g)/調湿サンプル重量(g))×100
【0021】
〈濡れ感〉
水分率8%(水付与なし)〜200%の綿40′Sスムース編地5点を、濡れ感1〜5級(5級が濡れ感なし)の標準サンプルとし、実施例および比較例の試料に水0.9cc/42.25cm2 を付与し、3名の被験者の前腕において2回ずつ級判定をさせ、平均値を出した。標準サンプルの水分率と濡れ感の関係を表1に示す。
【0022】
〈親水性繊維の疎水層表面への露出〉
走査型電子顕微鏡を用い、疎水層表面を50倍の倍率で観察して判断した。
【0023】
実施例 1
ポリエチレンテレフタレート(PET)重合体からなる、スパンボンド法(SB)により製造された疎水性長繊維不織布(エクーレ、東洋紡(株)製、単糸繊度1.8デニール、目付10g/m2 、厚さ0.09mm)上に、親水層となるポリノジック短繊維(タフセル(TF)、東洋紡(株)製)の短繊維ウェブ(単糸繊度1デニール、単糸長38mm、目付60g/m2 )を重ね、孔径0.12mmのノズルを使用し、水圧120kg/cm2 でPET層表面にTFが部分的に露出するよう水流交絡処理(WP)を行い、積層不織布を得た。
【0024】
参考例 1
ポリエチレンテレフタレート(PET)重合体からなる、スパンボンド法(SB)により製造された疎水性長繊維不織布(エクーレ、東洋紡(株)製、単糸繊度1.8デニール、目付10g/m2、厚さ0.09mm)上に、親水層となるポリノジック短繊維(タフセル(TF)、東洋紡(株)製、単糸繊度1デニール、単糸長38mm)と超吸水繊維(ランシール、東洋紡(株)製、単糸繊度2.6デニール、単糸長38mm)を70:30の割合で混綿した目付60g/m2の短繊維ウェブを乗せ、ニードルパンチ法(NP)によりPET層表面にTFが部分的に露出するよう積層し、積層不織布を得た。
【0025】
実施例 2
ポリプロピレン(PP)短繊維からなる、単糸繊度2デニール、単糸長51mm、目付30g/m2の短繊維ウェブに水圧70kg/cm2で水流交絡処理(WP)を行い、さらに、その上にレーヨンの短繊維ウェブ(単糸繊度1.25デニール、単糸長38mm、目付100g/m2)を重ね、孔径0.1mmのノズルを使用し、水圧100kg/cm2でPP層表面にレーヨン層が部分的に露出するよう水流交絡処理(WP)を行い、積層不織布を得た。
【0026】
実施例 3
ポリプロピレン(PP)短繊維(単糸繊度2デニール、単糸長51mm)とポリノジック短繊維(タフセル(TF)、東洋紡(株)製、単糸繊度1デニール、単糸長38mm)を95:5の割合で混綿した、目付30g/m2の短繊維ウェブに水圧70kg/cm2で水流交絡処理(WP)を行い、さらに、その上にポリノジック短繊維ウェブ(タフセル(TF)、東洋紡(株)製、単糸繊度2デニール、単糸長38mm、目付100g/m2)を重ね、孔径0.1mmのノズルを使用し、水圧100kg/cm2でPP層表面にTFが部分的に露出するよう水流交絡処理(WP)を行い、積層不織布を得た。
【0027】
参考例 2
ポリエチレンテレフタレート(PET)重合体からなる、スパンボンド法(SB)により製造された疎水性長繊維不織布(エクーレ、東洋紡(株)製、単糸繊度1.8デニール、目付15g/m2、厚さ0.11mm)上に、親水層となるレーヨン短繊維(単糸繊度1.25デニール、単糸長38mm)とポリエチレンテレフタレート(PET)短繊維(単糸繊度1デニール、単糸長38mm)を80:20の割合で混綿した目付60g/m2の短繊維ウェブを乗せ、ニードルパンチ法(NP)によりPET層表面にレーヨンが部分的に露出するよう積層し、積層不織布を得た。
【0028】
比較例 1
ポリノジック短繊維(タフセル(TF)、東洋紡(株)製、単糸繊度1デニール、単糸長38mm)に、孔径0.12mmのノズルを使用し、水圧120kg/cm2 で水流交絡処理(WP)を行い、短繊維不織布(目付60g/m2 )を得た。
【0029】
比較例 2
ポリプロピレン(PP)短繊維からなる、単糸繊度2デニール、単糸長51mm、目付60g/m2 の短繊維ウェブ上に、ポリノジック短繊維ウェブ(タフセル(TF)、東洋紡(株)製、単糸繊度1デニール、単糸長38mm、目付100g/m2 )を重ねた状態で、孔径0.1mmのノズルを使用し、水圧100kg/cm2 で水流交絡処理(WP)を行い、積層不織布を得た。なお、PP層表面へのポリノジック短繊維の部分的露出は観察できなかった。
【0030】
比較例 3
ポリプロピレン(PP)よりなる、スパンボンド(SB)法により製造された長繊維不織布(単糸繊度2.5デニール、目付20g/m2 )上に、ポリノジック短繊維(タフセル(TF)、東洋紡(株)製)の短繊維ウェブ(単糸繊度1デニール、単糸長38mm、目付100g/m2 )を重ね、ニードルパンチ(NP)法によりPP層表面にTFが多く露出するよう積層し積層不織布を得た。
【0031】
参考例 3
実施例1で得た積層不織布の吸水面をポリノジック繊維層側とする以外は、実施例1と同様にして評価した。
【0032】
実施例1〜3、比較例1〜3、及び参考例1〜3で得られた積層不織布の構成を表2に、測定結果を表3に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、吸水性、保水性を有する親水性不織布と表面での液残りの少ない疎水性不織布を好適に積層した設計になっており、肌触りが良く、水や汗等の液体を不織布片面から直ちに吸収し、且つ吸収した水や汗等を吸水面と反対側に拡散し、吸水面に濡れ感やべたつき感のない積層不織布を提供することができる。
特に汗を多量にかくときに使用するディスポ肌着、汗取りシート、汗取りパット、シーツ等に有用である。
Claims (4)
- 疎水性繊維からなる繊度0.2d〜3d、目付10g/m2〜30g/m2の疎水層と主として親水性繊維からなる目付40g/m2〜200g/m2の親水層が積層され、見かけ密度が0.1g/cm3〜0.3g/cm3である不織布であって、該疎水層からの吸水速度が60秒以下であり、かつ冷温感テスターで測定した湿潤状態での最大熱移動速度と調湿状態での最大熱移動速度の差Δqmaxが0.045(cal/cm2/sec)以下になるように水圧100〜120kg/cm2で水流交絡処理を行い該親水性繊維の少なくとも一部が該疎水層の表面に露出するよう積層されたディスポ肌着、汗取りシート、汗取りパット、又はシーツ用の積層不織布であって、疎水層側を吸水面として使用することを特徴とする積層不織布。
- 該疎水性繊維が長繊維から、該親水性繊維が短繊維からなり、該疎水層と該親水層の界面を3次元的に交絡させることにより実質的に一体化した請求項1に記載の積層不織布。
- 請求項1又は2記載の積層不織布の疎水層側を肌側にして構成される肌着。
- 前身頃、後身頃または脇部分の少なくとも一部に通気孔として面積1cm2以下の貫通孔を複数個設けた請求項3に記載の肌着。
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