JP7413595B1 - 吸収性物品 - Google Patents

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大貴 白石
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Abstract

【課題】体液の引き込み性と拡散性とに優れる積層不織布を提供すること。【解決手段】第1繊維(101a)を有する第1層(101)と、第2繊維(102a)を有する第2層(102)とを備える、吸収性物品用の積層不織布(100)であって、第1層(101)は、積層不織布(100)の肌面側に位置する層であり、第2層(102)は、積層不織布(100)の非肌面側に位置する層であり、第1繊維(101a)の親水性は、第2繊維(102a)の親水性よりも低く、第1繊維(101a)の少なくとも一部と、第2繊維(102a)の少なくとも一部とが互いに交絡している。【選択図】図1

Description

本発明は、積層不織布、及び上記積層不織布を含む吸収性物品に関する。
従来から、吸収性物品内において吸汗機能を高める手段が知られている。例えば、特許文献1には、液体の拡散性が異なる2枚のシートを接合一体化させた親水性シートをウエストフラップに配置させ、該親水性シートのうち、非肌当接面側に液体の拡散性が高いシートを配することで、肌当接面側から非肌当接面側への汗の移行を促し、汗を素早く拡散させる使い捨ておむつが開示されている。
特許5560071号公報
しかしながら、特許文献1に記載の使い捨ておむつは、吸汗性能の異なる2層のシート部材が接着剤やヒートシール等によって接合一体化されているため、そのような接着剤やヒートシール等によって接合された部分では汗が移行しにくくなり、肌側面から非肌側面への汗の拡散を妨げることがあった。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、体液の引き込み性と拡散性とに優れる吸収性物品を提供することにある。
上記目的を達成するための主たる発明は、
吸収性コアを備える吸収性本体と、積層不織布を有する吸収性物品であって、
前記積層不織布は、親水性繊維である第1繊維から構成される第1層と、親水性繊維である第2繊維から構成される第2層とを備え、
前記第1層は、前記積層不織布の肌面側に位置する層であり、前記第2層は、前記積層不織布の非肌面側に位置する層であり、
前記第1繊維の親水性は、前記第2繊維の親水性よりも低く、
前記第1繊維の少なくとも一部と、前記第2繊維の少なくとも一部とが互いに交絡しており、
前記第1層と前記第2層とが厚さ方向に積層されており、
前記厚さ方向において、使用時に着用者に接触する側を肌側とし、その逆側を非肌側としたとき、
前記第2繊維の少なくとも一部が、前記第1層の前記肌側の表面と同一面に存在し、
着用状態において、互いに交差する上下方向及び左右方向を有し、
肌側シート及び非肌側シートを備えた一対の胴回り部を有し、
前記吸収性本体において、前記吸収性コアよりも前記肌側にトップシートが配置されており、
前記積層不織布は、前記一対の胴回り部の肌面側の少なくとも一部に設けられており、
前記吸収性物品の前記左右方向の中央部、且つ前記積層不織布の前記上下方向の下端部において、前記肌側から、前記積層不織布、前記非肌側シートの肌側への折り返し端部及び前記吸収性本体の端部を覆う疎水性のシート、及び前記トップシートの順に配置されている、
ことを特徴とする、吸収性物品である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、体液の引き込み性と拡散性とに優れる吸収性物品を提供することができる。
積層不織布100の概略断面図である。 図1の一部拡大断面図である。 積層不織布100における汗の吸収を説明する図である。 拡散性の試験における実施例及び比較例のそれぞれの積層不織布の表面の写真を示す。 実施例及び比較例における肌への汗残り量を棒グラフにて表した図である。 おむつ1を腹側から見た概略斜視図である。 展開且つ伸長した状態のおむつ1を着用者の肌側から見た概略平面図である。 図7中のI-I線での概略断面図である。 吸汗シート50及びカバ-シート35の配置の変形例を示す部分断面図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
態様1は、第1繊維を有する第1層と、第2繊維を有する第2層とを備える、吸収性物品用の積層不織布であって、前記第1層は、前記積層不織布の肌面側に位置する層であり、前記第2層は、前記積層不織布の非肌面側に位置する層であり、前記第1繊維の親水性は、前記第2繊維の親水性よりも低く、前記第1繊維の少なくとも一部と、前記第2繊維の少なくとも一部とが互いに交絡していることを特徴とする積層不織布である。
態様1によれば、第1繊維を有する第1層の親水性が、第2繊維を有する第2層の親水性よりも低くなるような親水性の勾配を設けることで、肌に付着している汗を第1層から第2層へと引き込み易くし、より親水性の高い第2層にて汗が拡散され易くなる。また、第1繊維と第2繊維とが交絡している部分においても、第2繊維よりも親水性の低い第1繊維から第2繊維側に汗を引き込み易くなる。その結果、肌に付着している汗を速やかに肌面側から非肌面側に移行及び拡散させることができる。汗の拡散性を向上させることで、使用時の湿疹、あせも、かぶれ等の肌トラブルの発生を抑制することができる。
態様2は、前記第1層と前記第2層とが厚さ方向に積層されており、前記厚さ方向において、使用時に着用者に接触する側を肌側とし、その逆側を非肌側としたとき、前記第2繊維の少なくとも一部が、前記第1層の前記肌側の表面と同一面に存在する態様1に記載の積層不織布である。
態様2によれば、第2繊維は第1繊維よりも親水性が高いため、第1層の肌側の表面と同一面に存在している第2繊維部分では、より水分を引き込み易くなる。水分の引き込み性を向上させることで、汗を速やかに非肌側に移行させ易くする。
態様3は、接着剤を含まず、且つ、前記第1繊維及び前記第2繊維が互いに融着した部分を有していない態様1又は2に記載の積層不織布である。
態様3によれば、接着剤を含んでいたり、繊維同士が融着した部分を有していたりすると、当該接着剤や融着部分が汗の移行を妨げる虞があるが、それらが存在しない構成とすることで、第1繊維から第2繊維側への汗の移行をスムーズに行うことができる。
態様4は、前記積層不織布が、前記吸収性物品において、使用者の肌と接触する面に使用される態様1から態様3の何れかに記載の積層不織布である。
態様4によれば、使用者の肌と接触する面に積層不織布を用いることで、使用者の肌に付着している汗を効果的に吸収し易くなり、湿疹、あせも等の肌トラブルの発生をより抑制し易くなる。
態様5は、前記第1層の平均摩擦係数は、前記第2層の平均摩擦係数よりも小さい態様4に記載の積層不織布である。
態様5によれば、第1層は、積層不織布の肌面側に位置する層であり、つまり、積層不織布が使用者の肌と接触する面(肌面)に使用される場合、第1層は、当該肌面を構成する層である。通常、平均摩擦係数(MIU)の値が大きいほど、層(布)の表面はざらざらして引っ掛かり易く、値が小さいほど、層(布)の表面がスムーズであることを意味する。第1層の平均摩擦係数が小さいことから、第1層の表面は滑らかであり、より肌と接触する面積が増えて、吸汗性能を向上させることができる。
態様6は、前記第1層と前記第2層との間に中間層を有し、前記中間層の保水性は、前記第1層の保水性よりも高く、前記第2層の保水性は、前記中間層の保水性よりも高い態様1から態様5の何れかに記載の積層不織布である。
態様6によれば、積層不織布において、第1層、中間層、第2層の順に保水量が多くなる。すなわち、積層不織布の保水性に勾配を設けることで、吸収した汗が第1層から中間層を通って第2層側へと移行し易くなり、汗が第1層に留まることを抑制できる。肌に汗が留まりにくくなることで、肌トラブルの発生を抑制し得る。
態様7は、前記中間層は、抗菌剤を含む態様6に記載の積層不織布である。
態様7によれば、中間層に吸収及び保持された汗に対して抗菌作用を及ぼすことができ、保持した汗で細菌が増殖することを抑制できる。皮脂などによって増殖しやすい細菌は肌トラブルの原因となり易いが、そのような細菌の増殖を抑えることで、湿疹、あせも、かぶれ等の発生を抑制することができる。
態様8は、前記第1繊維は、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維であり、前記第2繊維は、レーヨン繊維である態様1から態様7の何れかに記載の積層不織布である。
態様8によれば、レーヨン繊維は、ポリエチレンテレフタレート繊維よりも親水性及び拡散性に優れていることから、第1層から第2層側へ水分を引き込む親水性の勾配を作り易くなる。よって、第1層から第2層への汗の移行及び拡散を向上させることができる。
態様9は、吸収性コアを備える吸収性本体を有する吸収性物品であって、態様1から態様8の何れかに記載の積層不織布を含む吸収性物品である。
態様9によれば、積層不織布を含むことで、吸収性物品の使用時に、使用者の汗を吸収、拡散、及び蒸発させ易くし、汗による肌トラブルを抑制することができる。
態様10は、着用状態において、互いに交差する上下方向及び左右方向を有し、一対の胴回り部を有し、前記吸収性本体において、前記吸収性コアよりも肌側にトップシートが配置されており、前記積層不織布は、前記一対の胴回り部の肌面側の少なくとも一部に設けられており、且つ、前記吸収性コアから離間した位置に配置されており、前記吸収性物品の前記左右方向の中央部、且つ、前記積層不織布の前記上下方向の下端部において、肌側から、前記積層不織布、及び前記トップシートの順に配置されている態様9に記載の吸収性物品である。
態様10によれば、汗が出やすい胴回り部に積層不織布を配置することで、多くの汗を吸収できる。また、吸収性物品の左右方向の中央部において、肌側から積層不織布、及びトップシートの順で配置することで、積層不織布が多量の汗を吸収した際にも、汗を吸収性コア側へ移行させることで体液(汗)の肌戻りを抑止することができる。
態様11は、前記積層不織布の前記第2層の親水性は、前記トップシートの親水性よりも高い態様10に記載の吸収性物品である。
態様11によれば、積層不織布の第2層は、積層不織布のうち非肌側(トップシート側)に配されている層(すなわち、トップシートと接する層)であり、そのような第2層の親水性がトップシートの親水性よりも高いことで、積層不織布に吸収された汗が過剰にトップシート側に移行することを抑制できる。
態様12は、着用状態において、互いに交差する上下方向及び左右方向を有し、一対の胴回り部を有し、前記吸収性本体において、前記吸収性コアよりも肌側にトップシートが配置されており、前記積層不織布は、前記一対の胴回り部の肌面側の少なくとも一部に設けられており、前記吸収性物品の前記左右方向の中央部において、前記積層不織布の前記上下方向の下端部は、前記積層不織布の厚さ方向に見て、前記吸収性コアと重なっており、前記中央部、且つ前記積層不織布の前記下端部において、肌側から、前記積層不織布、疎水性シート、及び前記トップシートの順に配置されている態様9に記載の吸収性物品である。
態様12によれば、汗が出やすい胴回り部に積層不織布を配置することで、多くの汗を吸収できる。また、トップシートと積層不織布の間に疎水性シートが存在することで、積層不織布の一部が吸収性コアと重なっていても、吸収性本体(吸収性コア)内に排出された排泄液(体液)がトップシートを伝って、積層不織布に移行及び拡散すること(所謂、液戻り)を効果的に防ぐことができる。それにより、排泄液が肌に触れることで肌の清潔さを損なうことを防止できる。
態様13は、一対の胴回り部を有し、前記積層不織布は、前記一対の胴回り部の肌面側の少なくとも一部に設けられており、且つ、前記吸収性コアから離間した位置に配置されている態様9から態様11の何れかに記載の吸収性物品である。
態様13によれば、汗が出やすい胴回り部に積層不織布を配置することで、多くの汗を吸収でき、また、吸収性コアから離間した位置に該積層不織布を配置することで、吸収性コアに吸収された排泄液が積層不織布側に移行及び拡散することを防ぐ。
態様14は、前記吸収性本体において、前記吸収性コアの肌側に隣接して肌側コアラップシートが配置されており、使用時に、前記積層不織布の前記第1層が着用者の肌に接触するように、前記肌側コアラップシートの肌側に前記積層不織布が配置されている態様9に記載の吸収性物品である。
態様14によれば、そのような位置に積層不織布が配置されることで、例えば、吸収性物品が使い捨ておむつや生理用ナプキン等であった場合、排泄液(尿等の体液)が原因でふやけた臀部や性器周辺の汗を含む水分を吸収し、積層不織布の親水性の勾配により、吸収性コア側への水分の移行を促すことができる。汗等の拡散性を向上させて、肌トラブルの発生を抑制する。
態様15は、前記積層不織布は、前記第1層と前記第2層との間に中間層を有し、前記中間層は、着色されている態様9から態様14の何れかに記載の吸収性物品である。
態様15によれば、中間層が着色されていることで、吸収性物品における積層不織布の視認性を向上させることができ、使用者が積層不織布の存在を認識しやすくなる。
===実施形態===
以下、本発明の積層不織布について、図面を参照して詳細に説明する。
<積層不織布100の基本構成>
図1は、積層不織布100の概略断面図である。図2は、図1の一部拡大断面図である。図3は、積層不織布100における汗の吸収を説明する図である。
本実施形態の積層不織布100は、吸収性物品用の積層不織布であって、特に、吸収性物品において着用者の汗を吸収するシートに好適である。
図1に示すように、本実施形態の積層不織布100は、第1層101と、第1層101の反対側に位置する第2層102と、第1層101と第2層102との間に位置する中間層103と、を備える3層構造の積層体である。また、当該積層不織布100を吸収性物品に用いるときには、第1層101が積層不織布の肌面側に位置する層であり、第2層102が積層不織布の非肌面側に位置する層である。
積層不織布100における第1層101の坪量は、好ましくは12.5g/mであり、該第1層101の厚みは、好ましくは0.05~0.4mm、より好ましくは0.1~0.3mmである。第2層102の坪量は、好ましくは12.5g/mであり、該第2層102の厚みは、好ましくは0.05~0.4mm、より好ましくは0.03~0.09mmである。第3層103の坪量は、好ましくは20g/mであり、該第3層103の厚みは、好ましくは、0.03~0.09mmである。
なお、積層不織布100の外形形状や各種寸法、坪量等は、当該積層不織布100が適用される吸収性物品の各種構成部材に応じた任意の外形形状や各種寸法、坪量等を採用することができる。
積層不織布100における第1層101は、親水性繊維である第1繊維101aを有し、第2層102は、親水性繊維である第2繊維102aをそれぞれ有している。本実施形態の積層不織布100において、第1層101及び第2層102に含まれる当該親水性繊維(第1繊維101a、第2繊維102a)が、中間層103に含まれるパルプ(ここでは、パルプ繊維103aとする)と交絡している。また、図1に示すように、積層不織布100においては、第1層101の第1繊維101aの少なくとも一部と、第2層102の第2繊維102aの少なくとも一部とが互いに交絡している。第1層101と、第2層102と、中間層103とを交絡によって一体化させる方法としては、例えばウォータージェット等による公知の水流交絡法を用いることができる。
親水性繊維としての第1繊維101a及び第2繊維102aの種類は、特に制限されないが、本実施形態の積層不織布100においては、第1繊維101aの親水性が第2繊維102aの親水性よりも低くなっている。従って、好適には、第1繊維101aとして、例えば、繊維表面が親水化処理されているポリエチレンテレフタレート(PET)繊維等が挙げられる。また、第1繊維101aよりも親水性が高い繊維である第2繊維102aとして、例えば、レーヨン、フィブリルレーヨン等の再生セルロース繊維、コットン、粉砕パルプ等の天然セルロース繊維などが挙げられるが、液拡散性や交絡後の強度、汎用性などに優れた点でレーヨン繊維を用いることが好ましい。中間層103としては、少なくともパルプ繊維を含むパルプシートを用いることが好ましい。該パルプ繊維は、例えば、木材パルプ及び非木材パルプが挙げられる。木材パルプとしては、針葉樹パルプ及び広葉樹パルプ等を例示でき、非木材パルプとしては、綿パルプ、麻パルプ、ワラパルプ、竹パルプ、バガスパルプ、ヨシパルプ、ケナフパルプ等を例示できる。
なお、第1繊維101a及び第2繊維101bの親水性の評価は、次のような方法で行うことが可能である。
<親水性の評価方法>
アクリル板の上に、第1繊維101a及び第2繊維101bそれぞれの繊維を、厚さと坪量を同じにして100mm×100mm四方のシート形状を形成するように置いたサンプルを用意する。そのサンプルの上に、30mm上方から着色した水0.05mLを滴下する。10分後、画像解析装置を用いて、着色した水の拡散面積を測定する。得られた測定値が大きいほど、液体の親水性が高いものである。
図3に示すように、積層不織布100を汗を吸収するシートとして使用した場合、肌に付着した汗(x)がまず第1層101側から吸収され(図3(a)参照)、吸収された汗(x)は、中間層103を通って、速やかに第2層102側に移行する(図3(b)参照)。第2層102が有する第2繊維102aの優れた拡散性により、積層不織布100内で汗(x)が拡散し(図3(c)参照)、その後、第2層102から蒸発していく。
従来から、上述のように吸汗性能の異なる複数の層(或いはシート材)を有する積層体によって、肌側面から非肌側面への汗の移行を促す技術があるが、複数の層の接合が例えば接着剤やヒートシール等によって行われている場合、その接合部分が汗の移行や拡散を妨げるおそれがあった。この点、本実施形態の積層不織布100は、積層不織布100を構成する各繊維が交絡によって一体化されており、さらに、図1に示すように、第1層101の第1繊維101aの少なくとも一部と、第2層102の第2繊維102aの少なくとも一部とが互いに交絡している。そして、第1繊維101aの親水性が第2繊維102aの親水性よりも低いことから、図2に示すように、第1繊維101aと第2繊維102aとが交絡している点(交絡点Q)において親水性の勾配が形成され、肌に付着している汗を第1繊維101a側から第2繊維102a側へと引き込み易くする。尚、上記「交絡点」とは、繊維が絡み合って接触している状態であり、且つ、繊維同士が融着していない点を意味する。第1繊維101a側から第2繊維102a側へと引き込み易くすることで、肌に付着している汗を速やかに肌面側から非肌面側に移行させて、拡散させることができる。汗の拡散性を向上させることで、積層不織布100を吸収性物品に使用した際に、湿疹、あせも、かぶれ等の肌トラブルの発生を抑制することができる。
なお、本実施形態における積層不織布100は、第1層101と、第2層102と、中間層103とを有しているが、中間層103は、必ずしも設けられなくてもよい。つまり、少なくとも、第1繊維101aを有する第1層101と、第2繊維102aを有する第2層102とを備えていれば、積層不織布100において、第1繊維101aから構成される第1層101の親水性が、第2繊維102aから構成される第2層102の親水性よりも低くなるような親水性の勾配が形成され、肌に付着している汗を第1層101から第2層102側へと誘導し、引き込み性を向上させることができる。
また、本実施形態の積層不織布100は、上述したように、第1繊維101aとして親水化処理を施したポリエチレンテレフタレート(PET)繊維を適用し、第2繊維102aとしてレーヨン繊維を適用することが好適である。レーヨン繊維は、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維よりも親水性及び拡散性に優れていることから、交絡点Qを介して第1層101から第2層102側へ水分を引き込む親水性の勾配を作り易くなる。それにより、第1層101から第2層102側への汗の移行及び拡散を向上させることができる。
また、図1に示すように、第1層101、中間層103、及び第2層102は、厚さ方向に積層されている。そして、当該厚さ方向において、積層不織布100の使用時に着用者に接触する側を肌側とし、その逆側を非肌側としたとき、第2層102の第2繊維102aの少なくとも一部が、第1層101の肌側の表面と同一面に存在している(図1の肌側面存在部分102ax参照)。第2繊維102aは、第1繊維101aよりも親水性が高いため、第1層101の肌側の表面と同一面に存在している部分(肌側面存在部分102ax)では、より水分(汗)を引き込み易くなる。水分の引き込み性を向上させることで、汗を速やかに非肌側に移行させ易くする。
ここで、第1繊維101aとしてPET繊維を有する第1層101と、第2繊維102aとしてレーヨン繊維を有する第2層102と、パルプ繊維103aからなる第3層103とが積層された積層不織布を実施例とし、第1層と第2層とが両方ともPET繊維によって構成され、当該第1層と第2層との間にパルプ繊維からなる第3層が配置された積層不織布を比較例として、各積層不織布の汗の拡散性と肌の汗残り量をそれぞれ比較した。
図4に、拡散性の試験における実施例及び比較例のそれぞれの積層不織布の表面の写真を示す。図5は、実施例及び比較例における肌への汗残り量を棒グラフにて表した図である。
まず、実施例及び比較例それぞれの積層不織布の汗の拡散性を比較するために、次のような試験を行った。図4(a)に示すように、人工皮膚(出光テクノファイン社製,PBZ13001)を肌に見立てて、当該人工皮膚上に、所定の間隔を空けて4箇所×5箇所の計20箇所に水(液滴)を滴下する。次に、滴下した水を全て覆うことができるサイズに切断した各積層不織布のサンプルを、水の上から被せるように人工皮膚上に置く(図4(b))。図4(c1)~図4(c3)は、人工皮膚上に載せた後の、比較例の積層不織布の表面の1秒後(図4(c1))、3秒後(図4(c2))、5秒後(図4(c3))の写真を示している。また、図4(d1)~図4(d3)は、人工皮膚上に載せた後の、実施例の積層不織布の表面の1秒後(図4(d1))、3秒後(図4(d2))、5秒後(図4(d3))の写真を示している。図4(c1)~図4(d3)では、各積層不織布が吸収した20粒の液滴の様子が確認でき、特に、3秒後((c2)と(d2))及び5秒後((c3)と(d3))の写真を比較してみると、実施例では、時間の経過とともに吸収した水が拡散されて、粒状の水が見えにくくなっていく様子が確認できる。一方で比較例では、5秒後(図4(c3))でも、まだ20粒の液滴の存在が視認でき、各液滴が滲んでいる状態が分かる。つまり、実施例の積層不織布の方が、吸収された汗がより速く拡散されており、拡散性に優れていることが分かる。
次に、上述の試験において、人工皮膚上に各積層不織布を置いて5秒経過した後に各積層不織布を人工皮膚から剥がし、人工皮膚上に残った水の量を測定した。この人工皮膚に残った水の量を、肌への汗残り量と考えて、比較例と実施例の結果を図5に示している。なお、図5に示す数値は、同様の測定を5回行い、その平均値である。測定の結果、比較例における水(汗)の残り量は、0.0074mLであり、実施例における水(汗)の残り量が、0.0006mLであった。すなわち、実施例の積層不織布の方が、より多くの汗を吸収し、肌への汗残り量が少なかったことが分かる。肌に残る汗量が少ないことで、汗による肌トラブルをより防ぐことができる。
このように、本実施形態の積層不織布100は、汗の引き込み性や拡散性に優れているため、吸収性物品において使用されるときは、積層不織布100は使用者の肌と接触する面に使用されることが好ましい。そうすることで、使用者の肌に付着している汗を速やかに吸収し易くなり、湿疹、あせも等の肌トラブルの発生をより抑制し易くなる。
また、従来のように、吸汗性能の異なる2層のシート材を接着剤、ヒートシール、高周波シール、超音波シール等によって接合させて積層不織布を形成した場合、そのような接合部分においては水分(汗)が移行しにくくなるおそれもあるが、この点、本実施形態の積層不織布100は、接着剤を含まず、且つ、第1繊維101a及び第2繊維102aが互いに融着した部分を有していない。接着剤や、繊維同士が融着した部分が存在しない構成とすることで、第1繊維101a(第1層101)から第2繊維102a(第2層102)側への汗の移行をスムーズに行うことができる。
また、積層不織布100において、第1層101の平均摩擦係数は、第2層102の平均摩擦係数よりも小さくなっている。平均摩擦係数(MIU)は、第1層101及び第2層102の表面の風合いを示す指標であり、値が大きい程表面の抵抗感が大きく、ざらざらして引っ掛かり易いことを意味し、値が小さい程表面の抵抗感が小さく、スムーズであることを意味する。尚、摩擦係数の測定は、例えば、カトーテック株式会社製のKES-FB4を用いて測定することができる。第1層101は、積層不織布100の肌面側に位置する層であり、つまり、積層不織布100が使用者の肌と接触する面(肌面)に使用される場合、第1層101は、当該肌面を構成する層である。第1層101の平均摩擦係数が小さいことから、第1層101の表面は滑らかであり、より肌と接触する面積が増えて、吸汗性能を向上させることができる。
また、積層不織布100において、中間層103の保水性は、第1層101の保水性よりも高く、第2層102の保水性は、中間層103の保水性よりも高くなっている。すなわち、肌側から非肌側に向かうにつれて(第1層101、中間層103、第2層102へと進むにつれて)、保水性が高くなっていく構成を有している。
<保水性の評価方法>
この点につき、第1層101、中間層103、及び第2層102それぞれの保水性の評価は、下記の試験を行うことで確認することができる。
(評価用サンプルの作製)
第1層101を構成する第1繊維101aであるPET繊維が交絡した、上述の第1層101と同じ坪量及び厚さであるシートを用意する。同様に、第2層102を構成する第2繊維102aであるレーヨン繊維が交絡した、上述の第2層102と同じ坪量及び厚さであるシートと、第3層103を構成する繊維103aであるパルプ繊維が交絡した、上述の第3層103と同じ坪量及び厚さであるシートをそれぞれ用意する。各シートを140mm×60mmの大きさになるよう、正方形にカットしたサンプルをそれぞれ3枚ずつ作成する。
(測定方法)
(1)サンプルが1つ十分に収まる大きさで、かつ高さが5cm以上あるトレイを3つと、電子天秤、金網(#10)、おもり(840g)、水、キッチンペーパー、クッキングバットと対応する網を準備する。
(2)各クッキングバットの上にキッチンペーパーを3枚置き、その上に対応する網をセットし、水切りトレイとする。
(3)トレイに、水を深さ3cm入れる。
(4)サンプルの重量を測定する。(A)
(5)金網の重量を測定する。
(6)ピンセットでサンプルを1枚とり、金網の上に置く。
(7)サンプルを金網の上に置き、そのまま3分間水につける。
(8)金網とサンプルを、セットで速やかに取出し、水切りトレイに移動して、5分間置いておく。
(9)5分後、金網の両端を持って電子天秤に移動、重量を測定する。
(10)サンプルをピンセットでつまんで、水切りトレイの上に移動し、しわにならないようにおもりを載せて3分間置いておく。
(11)おもりを取り除いて、サンプルをピンセットでつまみ、金網とサンプルを、セットで電子天秤に移動、重量を測定する。(B)
(12)上記(7)~(11)をサンプル数実施する。
(保水量の計算方法)
g/m2=(B-A)÷0.06÷0.14
(Aは、サンプル重量、Bは、加重後のサンプル重量)
上述の計算方法により各層の保水量が算出され、値が大きいほど保水性が高いことを示す。積層不織布100において、保水量の大小関係が、第1層101<中間層103<第2層102であることで、積層不織布100の肌側から非肌側に向かって保水性の勾配を設けることができ、吸収した汗が第1層101から中間層103を通って第2層102側へと移行し易くなる。その結果、汗が第1層101に留まることを抑制できる。肌に汗が留まりにくくなることで、肌トラブルの発生を抑制する。
また、本実施形態の積層不織布100において、中間層103は、抗菌剤を含んでいる。抗菌剤としては、少なくとも汗中の表皮ブドウ球菌の増殖を抑制できるものであれば、任意の抗菌剤を使用することができるが、特に好ましい抗菌剤としては、例えば、第4級アンモニウム塩である塩化セチルピリジニウム(CPC)等が挙げられる。中間層103が抗菌剤を含むことで、中間層103に吸収及び保持された汗に対して抗菌作用を及ぼすことができ、保持した汗で細菌が増殖することを抑制できる。皮脂などによって増殖しやすい細菌は肌トラブルの原因となり易いが、そのような細菌の増殖を抑えることで、湿疹、あせも、かぶれ等の発生を抑制することができる。
<<吸収性物品について>>
以下では、本発明の積層不織布100を吸収性物品に適用した場合を、該吸収性物品として、パンツ型使い捨ておむつ1(以下、単に「おむつ1」とも呼ぶ)を例に挙げて説明する。同おむつ1では、上記積層不織布100を、胴回り部に配置された帯状の吸汗シート(後述する吸汗シート50)として使用している。ただし、パンツ型使い捨ておむつの胴回り部に配置されることに限定されず、例えば、他の型のおむつ、おむつ用吸収パッド、生理用ナプキン、おりものシート、尿取りパッド、マスク等のその他の吸収性物品に対しても適用可能である。
図6は、おむつ1を腹側から見た概略斜視図である。図7は、展開且つ伸長した状態のおむつ1を着用者の肌側から見た概略平面図である。図8は、図7中のI-I線での概略断面図である。
おむつ1の「展開状態」とは、図6のパンツ型状態のおむつ1が左右方向の両側に有するサイド接合部5(後述)の接合を解くことで、腹側胴回り部20(後述)と背側胴回り部30(後述)とを分離するとともに、おむつ1を上下方向に開くことで、おむつ1を平面上に展開した状態のことである。また、おむつ1の「伸長状態」とは、製品(おむつ1)を皺無く伸長させた状態、具体的には、おむつ1を構成する各部材(例えば、吸収性本体10や腹側胴回り部20等)の寸法がその部材単体の寸法と一致又はそれに近い長さになるまで伸長した状態のことを言う。
おむつ1は、図6のような着用時のパンツ型状態(着用状態)において、互いに交差する上下方向と左右方向と前後方向を有し、胴回り開口BH、及び、一対の脚回り開口LHを有する。上下方向において胴回り開口BH側を上側とし、着用者の股下側となる側を下側とする。前後方向において着用者の腹側となる側を前側とし、背側となる側を後側とする。また、図7に示す展開且つ伸長状態において、おむつ1は、互いに直交する三方向として長手方向と左右方向と厚さ方向(図2では紙面を貫通する方向)とを有している。なお、長手方向は、前述の上下方向に沿っている。そして、長手方向の一方側が腹側(前側)に対応し、他方側が背側(後側)に対応している。また、おむつ1は、図8に示すように資材が積層された厚さ方向を有し、厚さ方向において着用者に接触する側を肌側とし、その逆側を非肌側とする。
また、おむつ1は、吸収性本体10と、着用者の胴回りに配置される一対の胴回り部20,30とを有する。一対の胴回り部20,30のうち、着用者の腹側部に当てられるものを腹側胴回り部20とし、着用者の背側部に当てられるものを背側胴回り部30とする。
図7に示す展開状態のおむつ1において、左右方向における腹側胴回り部20の中央部に、吸収性本体10の長手方向の一方側の端部が配置され、当該一方側の端部の非肌側面と、腹側胴回り部20とがホットメルト接着剤等の接着剤によって接合されている。同様に、左右方向における背側胴回り部30の中央部に、吸収性本体10の長手方向の他方側の端部が配置され、当該他方側の端部の非肌側面と、背側胴回り部30とがホットメルト接着剤等の接着剤によって接合されている。
そして、吸収性本体10の長手方向がおむつ1の上下方向に沿うように、吸収性本体10が長手方向の略中央で二つ折りされ、おむつ1の左右方向における腹側胴回り部20の両側端部と背側胴回り部30の両側端部とが、熱溶着や超音波溶着等によって接合され、一対のサイド接合部5が形成されることにより、図6に示すパンツ型状態のおむつ1となる。
吸収性本体10は、図8に示すように、吸収性コア11と、吸収性コア11よりも肌側に配置された液透過性のトップシート12と、吸収性コア11よりも非肌側に配置された液不透過性のバックシート13と、バックシート13よりも非肌側に配置された外装シート14とを有する。
吸収性コア11は、尿等の排泄液を吸収して保持するものであればよく、例えば高吸収性ポリマー(SAP)を含むパルプ等の液体吸収性繊維が所定の形状に成形されたものを例示できる。また、吸収性コア11は、液透過性のコアラップシート16に覆われており、コアラップシート16としては、例えばティッシュペーパーや不織布等を例示できる。トップシート12は、例えば、エアスルー不織布やスパンボンド不織布等の不織布により形成される。バックシート13は、例えば、ポリエチレン又はポリプロピレン等の液不透過性かつ通気性を有するフィルムである。外装シート14は、例えば、トップシート12と同等の不織布により形成される。
外装シート14の左右方向の両端部には、サイドシート15が設けられている。サイドシート15は、左右方向において、外装シート14よりも外側に大きく延出し、外側端15es,15esを折り返し位置として内側に折り返され、おむつ1のサイドフラップSFを形成する。
サイドフラップSFは、図6に示されるように脚回り開口部LHに沿って、左右方向の外側に張り出すように設けられている。本実施形態では、厚さ方向に折り重ねられたサイドシート15,15の間に、糸ゴム等からなる複数の脚回り弾性部材17,17…が、各々上下方向(長手方向)に伸長された状態で左右方向に所定の間隔を空けて固定されている(図7参照)。これにより、サイドフラップSFに対して、上下方向(吸収性本体10の長手方向)に沿った伸縮性が付与される。すなわち、脚回り開口部LHに沿って伸縮性が付与される。
また、吸収性コア11の左右方向の両側に、一対の防漏壁部70,70が設けられている。防漏壁部70の左右方向の内側端部には、糸ゴム等からなる1以上の防漏壁弾性部材18が、上下方向(長手方向)に伸長された状態で固定されている(図7参照)。おむつ1の着用時には、該防漏壁部70が、防漏壁弾性部材18の伸縮性に基づいて吸収性コア11の左右方向の両側から着用者の肌側に起立することにより、排泄物が吸収性本体10の外側に漏出(横漏れ)することを抑制する。
腹側胴回り部20及び背側胴回り部30は、図8に示すように、それぞれ、肌側シート21,31と、肌側シート21,31に積層された非肌側シート22,32と、複数の糸状弾性部材23,33とを有する。
非肌側シート22,32は、肌側シート21,31よりも非肌側に配置されている。肌側シート21,31及び非肌側シート22,32は、吸収性本体10よりも非肌側に配置されている。また、非肌側シート22,32は、それぞれ、上端部が腹側胴回り部20の上端20eu、及び、背側胴回り部30の上端30euにおいて、上下方向の下側且つ肌側に折り返された折り返し部221,321を有している(図8参照)。なお、上述の非肌側シート22,32の折り返し部221,321は、吸収性本体10の長手方向の端部を肌側から覆っていてもよい。
肌側シート21,31及び非肌側シート22,32は、左右方向の伸縮性を実質的に有さない非伸縮性シートである。肌側シート21,31及び非肌側シート22,32としては、SMS不織布(スパンボンド・メルトブローン・スパンボンド不織布)、スパンボンド不織布、エアスルー不織布、プラスチックシート、開孔プラスチックシート及びそれらのラミネートシートなどを用いることができる。
複数の糸状弾性部材23,33は、肌側シート21,31と非肌側シート22,32の間において、上下方向に並んで配置されるとともに、左右方向に伸長状態で固定されている。よって、腹側胴回り部20及び背側胴回り部30は左右方向に伸縮し、着用者の胴回りにフィットする。糸状弾性部材23,33としては、ゴムやスパンデックス等の糸状弾性部材(所謂、糸ゴム)を例示できる。
本実施形態の背側胴回り部30では、上端部から下端部に亘って糸状弾性部材33が配置されている。一方、腹側胴回り部20の上端部には、糸状弾性部材23が配置されておらず、代わりに、左右方向に伸縮する平面状(帯状)の伸縮性シート24が配置されている。伸縮性シート24には、例えば、熱可塑性エラストマーやゴムなどを原料とする弾性繊維から構成されたスパンボンド不織布、エアスルー不織布、ニードルパンチ不織布等、各種公知の製法によって製造された伸縮性の繊維不織布を用いることができる。なお、腹側胴回り部20の構成はこれに限定されず、腹側胴回り部20の上端部から下端部に亘って糸状弾性部材23が配置されていてもよい。
また、本実施形態において、腹側胴回り部20及び背側胴回り部30は、それぞれ、図7~図8に示すように、カバーシート25,35を有する。カバーシート25,35は、吸収性本体10よりも肌側に配置されており、肌側シート21,31等よりも上下方向の長さが短く、吸収性本体10の長手方向の端部を覆うように配置された帯状のシートである。カバーシートの材料としては、不織布などの柔軟なシートが使用されるが、少なくとも背側胴回り部30に配置されるカバーシート35は、帯状の疎水性のシートであることが好ましい。
ここで、本実施形態において、「疎水性」とは、上述した親水性の評価方法によって得られる積層不織布100の水の拡散面積の測定値よりも小さい(親水性が低い)ことを意味する。すなわち、上述の評価方法よって得られるカバーシート35における水の拡散面積の測定値は、積層不織布100よりも小さく、疎水性を有している。疎水性のシートであるカバーシート35は、汗などの体液を保持せずに、湿気を逃して通気性を向上させ、それにより、着用時のムレを低減させることができる。
また、背側胴回り部30の肌側の所定の領域には、吸汗シート50が設けられている(図7及び図8の斜線部)。吸汗シート50が設けられている領域は、他の領域よりも着用者の汗を吸収しやすくなっている部分である。本実施形態では、当該吸汗シート50として、上述の積層不織布100を用いている。すなわち、吸汗シート50(積層不織布)は、第1層、中間層、及び第2層を有し、第1層が着用者の肌と接触するように配置され、第2層が吸収性本体10側に配置される。そうすることで、吸汗シート50の第1層から吸収した汗を、中間層103を通って速やかに第2層102側に、すなわち、肌面側から非肌面側に移行及び拡散させることができる。従って、背側胴回り部30の肌側面の一部に吸汗シート50が設けられていることにより、おむつ1の着用時において、発汗量が多くなりやすい着用者の背側胴回り領域で汗が吸収及び拡散されやすくなり、汗による蒸れやかぶれ等の肌トラブルを抑制することができる。
なお、本実施形態では、吸汗シート50がカバーシート35の肌側に配置されているが、必ずしもカバーシート35の肌側に配置する必要はなく、例えば、カバーシート35を設けない構成であってもよい。また、吸汗シート50は、一対の胴回り部(腹側胴回り部20、背側胴回り部30)の肌面側の少なくとも一部に設けられていることが好ましい。
また、図7及び図8に示すように、本実施形態のおむつ1において、吸汗シート50は、吸収性コア11から離間した位置に配置されている。汗が出やすい胴回り部(腹側胴回り部20及び背側胴回り部30)の少なくとも一部に吸汗シート50を配置することで、多くの汗を効果的に吸収することができるが、さらに、吸収性コア11から離間した位置に当該吸汗シート50を配置することで、吸収性コア11に吸収された排泄液が吸汗シート50側に移行(所謂、液戻り)及び拡散することを防ぐ。
また、上述したように、背側胴回り部30において、カバーシート35を設けない構成であってもよく、その場合、おむつ1の左右方向の中央部、且つ、吸汗シート50の上下方向の下端部50edにおいては、厚さ方向の肌側から、吸汗シート50、及びトップシート12の順に配置されることとなる。当該下端部50edにおいて、肌側から吸汗シート50、及び液透過性のトップシート12の順で配置されることで、吸汗シート50が多量の汗を吸収した際にも、吸汗シート50からトップシート12を通って汗を非肌側へ移行させることで汗の肌戻りを抑制することができる。
また、そのような配置構成(肌側から吸汗シート50、及びトップシート12の順の配置)を有する場合、吸汗シート50(積層不織布)における第2層の親水性は、トップシート12の親水性よりも高いことが望ましい。第2層は、吸汗シート50の非肌側面を構成する層であり、すなわち、下端部50edにおいて、トップシート12と接する層である。そのような第2層の親水性がトップシート12の親水性よりも高いことで、吸汗シート50に吸収された汗が過剰にトップシート12側に移行することを抑制できる。なお、各シートの親水性は、上述した水の拡散面積を測定する方法で測定が可能であり、測定値が大きいほど親水性が高いものであるが、ここでは、吸汗シート50とトップシート12の親水性の大小関係が確認できれば良いため、厳密な値を求めなくともよく、測定値に多少の誤差があっても許容される。
図9は、吸汗シート50及びカバ-シート35の配置の変形例を示す部分断面図である。図8に示すように、本実施形態では、吸汗シート50及びカバーシート35は、厚さ方向に見て吸収性コア11と重なり合うことなく、すなわち、吸収性コア11から離間した位置に配置されていたが、これに限定されるものではない。図9に示す変形例では、おむつ1の左右方向の中央部において、吸汗シート50(積層不織布)の上下方向の下端部50edは、吸汗シート50の厚さ方向に見て吸収性コア11と重なっている。そして、当該吸汗シート50の下端部50edにおいて、肌側から、吸汗シート50、カバーシート35、及びトップシート12の順に配置されている。また、カバーシート35は、本実施形態と同様に疎水性のシートであり、つまり、下端部50edにおいて、肌側から、吸汗シート50、疎水性シート(カバーシート35)、及びトップシート12の順に配置されていることとなる。本変形例のように、吸汗シート50の下端部50edが吸収性コア11と重なる構成であっても、トップシート12と吸汗シート50との間に疎水性シート(カバーシート35)が存在することで、吸収性本体10(吸収性コア11)内に排出された尿等の排泄液がトップシート12を伝って、吸汗シート50に移行すること(所謂、液戻り)を効果的に防ぐことができる。それにより、排泄液が肌に触れることで肌の清潔さを損なうことを防止できる。
なお、図9の変形例における疎水性シートとしては、カバーシート35を用いていたが、これに限定されず、例えば、非肌側シート32のうち肌側に折り返される折り返し部321を上下方向の下側に延在させてトップシート12の上端部を肌側から覆うように配置し、当該非肌側シート32の折り返し部321を疎水性シートとして用いてもよい。
また、図6及び図7に戻り、本実施形態では、吸汗シート50は背側胴回り部30のうち、着用者の肌に接触する面の一部を構成している。そして、吸汗シート50(積層不織布)は、第1層と第2層との間に中間層を有しており、当該中間層は、着色されていることが好ましい。具体的には、当該中間層は、背側胴回り部30を構成する肌側シート31や非肌側シート32とは異なる色を有していると良い。例えば、肌側シート31が白色である場合、吸汗シート50を青色で構成する。このようにすれば、おむつ1(背側胴回り部30)に吸汗シート50が設けられていることを、ユーザー(おむつ1の着用者や着用させる者)に視覚的に認識させやすくすることができる。
===その他===
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。
上述の実施形態では、積層不織布100をおむつ1において吸汗シート50として使用していたが、これに限定されず、例えば、積層不織布100をトップシート12として用いてもよい。その場合、まず、吸収性本体10において、吸収性コア11を覆うようにコアラップシート16が設けられているが、当該コアラップシート16のうち、吸収性コア11の肌側に隣接して配置されている部分を肌側コアラップシート16a、非肌側に隣接して配置されている部分を非肌側コアラップシート16bとしたとき(図8参照)、おむつ1の使用時に、トップシート12としての積層不織布の第1層が着用者の肌に接触するように、肌側コアラップシート16aの肌側に積層不織布が配置されることとなる。トップシート12として積層不織布を用いることで、排泄液(尿等)が原因でふやけた臀部や性器周辺の汗を含む水分を効果的に吸収し、積層不織布の親水性の勾配により、吸収性コア11側への水分の移行を促すことができる。汗等の水分の拡散性を向上させることで、肌トラブルの発生を抑制する。
上述の実施形態では、吸汗シート50を背側胴回り30の一部に配置していたが、これに限らず、例えば、腹側胴回り20のみに、或いは、腹側胴回り20及び背側胴回り部30の両方に、当該吸汗シート50を配置してもよい。腹側及び背側胴回り20、30の両方に設けた場合は、胴回り全体において、汗をより効果的に吸収することができる。
また、上述の実施形態におけるおむつ1の構成は一例であり、これに限定されるものではない。例えば、上述の実施形態のおむつ1では、腹側胴回り部20と背側胴回り部30とが別部材で構成され、股下部において吸収性本体10の非肌側面が露出している構成を有していたが、これに限らず、例えば、腹側胴回り部20から背側胴回り部30に亘り連続する1部材で構成される外装部材を有するおむつ等であってもよい。
1 パンツ型使い捨ておむつ(吸収性物品)
5 サイド接合部
10 吸収性本体
11 吸収性コア
12 トップシート
13 バックシート
14 外装シート
15 サイドシート
15es 外側端
16 コアラップシート
16a 肌側コアラップシート
16b 非肌側コアラップシート
17 脚回り弾性部材
18 防漏壁弾性部材
20 腹側胴回り部
20eu 上端
21 肌側シート
22 非肌側シート
23 糸状弾性部材
24 伸縮性シート
25 カバーシート
30 背側胴回り部
30eu 上端
31 肌側シート
32 非肌側シート
33 糸状弾性部材
35 カバーシート
50 吸汗シート(積層不織布)
50ed 下端部
70 防漏壁部
100 積層不織布
101 第1層
101a 第1繊維
101b 第2繊維
102 第2層
102a 第2繊維
102ax 肌側面存在部分
103 第3層

Claims (11)

  1. 吸収性コアを備える吸収性本体と、積層不織布を有する吸収性物品であって、
    前記積層不織布は、親水性繊維である第1繊維から構成される第1層と、親水性繊維である第2繊維から構成される第2層とを備え、
    前記第1層は、前記積層不織布の肌面側に位置する層であり、前記第2層は、前記積層不織布の非肌面側に位置する層であり、
    前記第1繊維の親水性は、前記第2繊維の親水性よりも低く、
    前記第1繊維の少なくとも一部と、前記第2繊維の少なくとも一部とが互いに交絡しており、
    前記第1層と前記第2層とが厚さ方向に積層されており、
    前記厚さ方向において、使用時に着用者に接触する側を肌側とし、その逆側を非肌側としたとき、
    前記第2繊維の少なくとも一部が、前記第1層の前記肌側の表面と同一面に存在し、
    着用状態において、互いに交差する上下方向及び左右方向を有し、
    肌側シート及び非肌側シートを備えた一対の胴回り部を有し、
    前記吸収性本体において、前記吸収性コアよりも前記肌側にトップシートが配置されており、
    前記積層不織布は、前記一対の胴回り部の肌面側の少なくとも一部に設けられており、
    前記吸収性物品の前記左右方向の中央部、且つ前記積層不織布の前記上下方向の下端部において、前記肌側から、前記積層不織布、前記非肌側シートの肌側への折り返し端部及び前記吸収性本体の端部を覆う疎水性のシート、及び前記トップシートの順に配置されている、
    ことを特徴とする、吸収性物品。
  2. 請求項1に記載の吸収性物品であって、
    前記積層不織布は接着剤を含まず、且つ、前記第1繊維及び前記第2繊維が互いに融着した部分を有していない
    ことを特徴とする、吸収性物品。
  3. 請求項1又は2に記載の吸収性物品であって、
    前記積層不織布が、前記吸収性物品において、使用者の肌と接触する面に設けられている
    ことを特徴とする、吸収性物品。
  4. 請求項3に記載の吸収性物品であって、
    前記第1層の平均摩擦係数は、前記第2層の平均摩擦係数よりも小さい
    ことを特徴とする、吸収性物品。
  5. 請求項1又は2に記載の吸収性物品であって、
    前記第1層と前記第2層との間に中間層を有し、
    前記中間層の保水性は、前記第1層の保水性よりも高く、
    前記第2層の保水性は、前記中間層の保水性よりも高い
    ことを特徴とする、吸収性物品。
  6. 請求項5に記載の吸収性物品であって、
    前記中間層は、抗菌剤を含む
    ことを特徴とする、吸収性物品。
  7. 請求項1又は2に記載の吸収性物品であって、
    前記第1繊維は、親水化処理が施されたポリエチレンテレフタレート(PET)繊維であり、前記第2繊維は、レーヨン繊維である
    ことを特徴とする、吸収性物品。
  8. 請求項1又は2に記載の吸収性物品であって、
    前記積層不織布の厚さ方向に見て、前記積層不織布は、前記吸収性コアと重なり合わない
    ことを特徴とする、吸収性物品。
  9. 請求項8に記載の吸収性物品であって、
    前記積層不織布の前記第2層の親水性は、前記トップシートの親水性よりも高い
    ことを特徴とする、吸収性物品。
  10. 請求項1又は2に記載の吸収性物品であって、
    前記吸収性物品の前記左右方向の中央部において、前記積層不織布の前記上下方向の下端部は、前記積層不織布の厚さ方向に見て、前記吸収性コアと重なっている
    ことを特徴とする、吸収性物品。
  11. 請求項1又は2に記載の吸収性物品であって、
    前記積層不織布は、前記第1層と前記第2層との間に中間層を有し、
    前記中間層は、着色されている
    ことを特徴とする、吸収性物品。
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