JP3661109B2 - 植栽資材と装填用容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、切花の根元を支える用具(以下“切花支盤”と言う。)や苗床その他の植栽床に使用する物(本発明では“植栽資材”と言う。)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
凡そ、植物は水分を得て発芽するところ、保湿性資材をもって発芽の温床とし得るも、発芽する全ての場所で結実するに到るものではなく、従って、保湿性資材の全てを植栽床となし得るものではなく、保湿性資材をもって植栽床とするにはそれなりの工夫と知見を要する。
さて従来、土砂は苗床や植栽床となし得る保湿性資材として周知であり、近時は、土砂に代えてポリウレタンフオームその他のプラスチック発泡体や不織布その他の繊維集合体に植栽する水耕栽培も行われている。剣山は、切花の根元を支える用具として周知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし剣山は、基盤に長さ1〜2cmの針金を5mm前後の間隔で植設して構成されており、その間隔よりも幹根が太く硬い植物やその間隔よりも細い植物を支えることは難しく、幹根が柔らかくて針金に突き刺し易い植物であっても丈の長い切花を生けるには不向きである。そして植栽の多くは土砂つまり土壌に行われるが、高層住宅その他の都会の一般家庭では土砂は只では入手し難く、その使用後の土砂の捨て場に困ることが多く、従ってベランダその他の屋外スペースの狭い高層住宅では、土砂の取り扱いが特に難しく、自由に植栽することは出来ない。その点水耕栽培は都会での植栽に向くと考えられるが、その施肥や水の管理に高度な技術を要し、その植栽床に使用する発泡体や繊維集合体は使い捨てになるので不経済で廃棄物処理問題も生じ、それらが高価な観葉植物の植栽には適するとしても野菜その他の安価な植物の植栽には不向きである。
【0004】
【発明の目的】
そこで本発明は、剣山に代わる切花支盤として、又、植栽床としても繰り返し使用し得、その繰り返し使用時に活性化させ易く、而も軽くて持ち運び易くて取り扱い易く、都会での植栽に適し、且つ又、鮮度を保って野菜その他の植物を運搬する際の野菜保存床としても使用し得る植栽資材を安価に提供することを第1の目的とする。
本発明の第2の目的は、植栽資材を剣山に代わる切花支盤に使用して切花を運搬し易く飾り易くし、ホテル、店頭、催物会場、各種式場等を広く飾り易くすることである。
本発明の第3の目的は、土砂に代わる植栽資材を使用して公園その他の広場に広く立体的に植栽し易くすることである。
本発明の第4の目的は、土砂に代わる植栽資材を使用して植物への遣水管理を簡略化し、屋上、公園その他都会での緑化を容易にすることである。
本発明の第5の目的は、土砂に代わる植栽資材を野菜保存床に使用し、一般家庭をはじめホテル、喫茶店その他の飲食店において新鮮な野菜を随時入手し得るようにすることである。
本発明の第6の目的は、土砂に代わる植栽資材を使用して植栽床を構成するに最適な植木鉢(プタンター)を提供することである。
本発明の第7の目的は、土砂に代わる植栽資材の製造装置方法を確立することである。
以下、図面を参照しつつ本発明を説明し、その他の目的効果を明らかにする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、長さ方向を同じ方向に揃えて多数の可撓性糸条片11を寄せ集めた糸条集合体として構成され、糸条片11の先端12が突出している先端突出面側13から糸条片11の間の隙間へと切花を差し込んで切花支盤や挿木支盤として使用し、又、その先端突出面13に直接種子を播き、或いは、先端突出面13の上に積層した天然土砂や人工土砂14の表面地層15に種子を播いて苗床や植栽床として使用し、或いは又、先端突出面側13から糸条片11と糸条片11の間の隙間へと根付き野菜を差し込んで野菜保存床としても使用し得る植栽資材16を要旨とするものであり、それによって前記本発明の目的が達成される。
【0006】
即ち、本発明に係る植栽資材は、(a) 長さ方向を同じ方向に揃えて多数の可撓性糸条片を寄せ集めた糸条集合体として構成され、(b) その可撓性糸条片の長さが5cm以上であり、(c) その可撓性糸条片が、合成樹脂フィルムを細長くテープ状に分割して成り、(d) その寄せ集められて構成する糸条集合体の一端において、可撓性糸条片の端末が加熱された溶融塊を形成し、可撓性糸条片と可撓性糸条片の端末相互間が融着していることを特徴とする。
【0007】
可撓性糸条片11は、ポリエステル樹脂フイルム、ポリオレフイン樹脂フイルム、ポリ塩化ビニル樹脂フイルム、ポリアミド(ナイロン)樹脂フイルム、ポリ酢酸ビニル樹脂フイルム、エチレン酢酸ビニルコポリマー樹脂フイルム等の種々の合成樹脂フイルムによって構成することが出来る。
【0008】
その場合、糸条片11にしようとするフィルムの幅が広過ぎたり、フィルムが厚過ぎる場合には、そのフィルムを所要の幅でテープ状に分割し、その分割したものを細長くなるように束ねて糸条片11とするとよい。そしてそのようにフィルムを分割してテープ状にするには、フィルムの幅方向に所要の間隔をおいて、フィルムの長さ方向に続く細溝やミシン目、スリット等を付けてもよいし、延伸されていて長さ方向に縦割れし易いポリプロピレンフイルムやポリエステルフイルム18を糸条片11に用いるとよい。このように長さ方向に分割(縦割れ)し易く構成されたフィルム18を糸条片11に用いる場合、そのフィルム18を幅方向に収束・寄せ集めて紐状にし、或いは、そのフィルムを何枚も重ね合わせ、その重なり合うフィルム18に針やナイフを差し込んでフィルム18を縦割れ分割し、その縦割れ分割したテープ状のものを用いて植栽資材を形成することも出来る。
【0009】
糸条片11には、肥料や抗菌剤、保水剤等の植物の発育に有用な物質(以下“育成剤”と言う。)を付与することも出来る。そのような育成剤は、フイルム18を押出成形する原料となる合成樹脂や、シート類18に塗布する樹脂エマルジョンやラテックスその他の塗料に配合しておくことも出来る。
【0010】
植栽資材16は、長さ方向を同じ方向に揃えて多数の糸条片11を寄せ集めた糸条集合体として構成されるものであり、糸条片11は長さ方向を同じ方向に揃えて配列された状態にある。
しかし糸条片11は、容易には折り曲げ得ない針金その他の剛直な線条物によって構成されるものではなく、極めて容易に折り曲げ得るフィルムによって構成されるものであるから、本発明に言う“長さ方向を同じ方向に揃えた糸条片の配列状態”とは、隣合う糸条片11と糸条片11が厳密な意味で平行に並んだ状態だけを意味するものではなく、隣合う糸条片11が相互に傾斜していてもよく、糸条片11が軸芯20を中心に放射状に配列されていて植栽資材16が錐形や円柱形を成すものであってもよい。
【0011】
植栽資材16は、長さ方向を同じ方向に揃えて多数の可撓性糸条片11を寄せ集めた糸条集合体として構成されるものであるから、その寄せ集め状態では隣合う糸条片11は互に触れ合い凭れ合っている。そして糸条片11が放射状に配列されたものであっても、糸集合体の少なくとも一つの表面は、そこに突き出た糸条片11の先端の集合として構成されることになる。また糸条集合体の内部には、糸条片11の長さ方向に沿って細長く続く無数の隙間21が、糸条片11の先端12の集合として構成される表面13(本発明では“先端突出面”と言う。)の続く方向に向けた広がりをもって連続して形成される。
【0012】
植栽資材16は、一定の形を持つ糸状集合体として構成されるものであり、長さ方向を同じ方向に揃えて多数の糸条片11を寄せ集めただけでは構成されず、その寄せ集めた状態を維持する一定の形状保持手段22を要する。その寄せ集めた状態を維持するためには、その寄せ集めた糸条片11を袋23や篭24その他の容器に詰め込む、又、その寄せ集めた糸条片11を結束する、或いは、その寄せ集めた糸条片11と糸条片11の間を接着剤29や繊維によって部分的に接合する、或いは又、寄せ集める各糸条片11の一端を基地30に係止する等の方法が採り得る。そしてこれらの方法は適宜採り得る慣用手段であるから、その寄せ集めた状態を維持する形状保持手段22は、特定の手段に限定されない。
【0013】
【作用】
長さ方向を同じ方向に揃えて多数の可撓性糸条片を寄せ集めた糸条集合体(16)では、所要の糸条片と糸条片の間を自由に押し広げて、その糸条片と糸条片の間に割り込むように植物31の幹や根(以下“幹根”と言う。)を差し込むことが出来る。その押し広げた隙間は、糸条片11の有する弾性回復力によって閉じられるので、その差し込んだ植物31は、そのまま糸状集合体に保持される。
【0014】
長さ方向を同じ方向に揃えて多数の糸条片11を寄せ集めた糸条集合体16では、隣合う糸条片11と糸条片11は、その長さ方向に続く多くの部分で触れ合っている。このため糸条集合体16に付与した水33は、その有する表面張力によって糸条片11と糸条片11の間に吸着保持される。その結果、糸条集合体16の内部は、水分と酸素(空気)が混在して湿気を帯びた状態になる。
【0015】
ところで陸地の植物の根は、水分のみならず酸素をも求めて成長する。殊に、鉢植えされた植物の根が、植木鉢の内壁沿い成長して緻密に網状に集まっているのを見れば、植木鉢の土壌に含まれる湿気が植木鉢の内壁に沿って流れ、その微かに生じる湿気の流が根の成長を促しているであろうことが分かる。
【0016】
この点、本案では、湿気が流れ易い細長い隙間21が、各糸条片11に沿って糸条集合体全体(16)に無数に出来る。このため植栽資材16は、単に植物31を差し込んで支える支盤としてだけではなく、その差し込んだ植物の成長をも促す植栽床や、その植物の鮮度を保って保存する保存床にも使用し得る。又、その先端突出面13に植えた種子は、糸条片11に導かれ細長い隙間21に沿って根32を降ろすことになるので、植栽資材16は苗床としても使用し得る。
【0017】
植栽資材16は苗床として使用する場合、種子が糸条片間の隙間21に種子が深く落ち込んでしまわないようするため、先端突出面13の上に天然土砂や人工土砂(以下、単に“土砂”と言う。)を積層しておくとよい。その積層した表面地層15は、糸条片間の隙間21からの水分の蒸発を抑制する一方、土砂の一部が糸条片間に落ち込んで隙間21を広げ、根32を張り易くし、又、植栽資材内部16で湿気を対流し易くし、根32の成長を促進することにもなる。
【0018】
植栽資材16の保水性を高めるには、第1に、植栽資材内部16に土砂をを填め込み、植栽資材内部の表面積を増すと共に、土砂によって糸条片間の隙間21を押し広げる一方他の隣合う糸条片を密着させ、毛細管現象によって糸条片11の根元35から先端12へと水が移動し易くする。
第2には、デンプンやパルプ繊維等の吸湿性粉末を植栽資材内部に付与する。第3には、20デニール前後の太さの繊維状部分と5μm前後の厚さのフイルム状部分とが幅方向に2mm前後の間隔で交互して続き、その繊維状部分が長さ方向に平行な畝筋36を形成し、その畝筋間にフイルム状部分を溝筋37を形成し、Tダイ押出成形時の繊維状部分とフイルム状部分との間の伸縮差による皺立ちを長さ方向に1〜2mm前後の間隔で細かく形成した幅5〜40cmのポリエステルフイルムやポリプロピレンフイルムを、幅方向に折り畳み、或いは、幅方向に皺寄せし、或いは、幅方向に襞寄せして収束して構成され、荷造用紐や梱包基布(ドンゴロス)用経緯糸として一般市販の実質太さが0.5〜3.5mm前後で見掛け太さが1〜10mm前後に膨らんだポリエステル製テープヤーンやポリプロピレン製テープヤーン19の如く、畝筋36と溝筋37が細かく交互した縞模様を有し、長さ方向にも皺立ち(クリンプ)を有するフイルム18を幅方向に収束させて構成され、幅方向に折り畳まれた折目と重なり合う部分(38)とが長さ方向に折襞状に形成されていて内部表面積が大きく、その折襞状になって重なり合う部分の隙間38に水が吸着し易いテープヤーン(以下“折皺付きテープヤーン”と言う。)39を糸条片11に使用するとよい。
【0019】
植栽資材の保水性を高めるには、多孔質で吸湿性に富む不織布や、素材自体が吸湿性を有する紙、デンプンやパルプ繊維等の吸湿性粉末を充填剤として多量配合した樹脂エマルジョン・ラテックスを塗布したプラスチックフイルム、紙とプラスチックフイルムとの積層フィルムをテープ状に裁断した吸湿性糸条片の使用も考えられる。しかし、これらの吸湿性テープを使用した植栽資材は、確かに保水性に富むものと認められるが、これらの吸湿性テープを使用した植栽資材(以下“吸湿素材植栽資材”と言う。)と折皺付きテープヤーン39を使用した植栽資材(以下“折皺付き植栽資材”と言う。)の性能につき実験するに、意外にも保水性が劣ると考えられていた折皺付き植栽資材が、吸湿素材植栽資材よりも植物の成育に優れた効果を発揮することが判明した。以下は、その実験の記録である。
【0020】
【実験1】
(1) 折皺付き植栽資材の調製;
荷造用テープヤーンとして一般市販のポリプロピレン製折皺付きテープヤーンを46cmの長さに裁断して糸条片とし、それを8本束ねて1本のパイル糸片とし、U字状に二つ折りにし、手織緞通の織成技法に従い、3cm間隔で配列した経糸にパイル糸片を結び付けつつ経糸間に緯糸を挿入し、経糸と緯糸によって構成されたベース織地から高さ22cmのパイル(糸条片)が突き出たパイル織物(手織緞通)と同じ構造の折襞付き植栽資材を調製した。
【0021】
(2) 吸湿素材植栽資材の調製;
ポリプロピレンテープヤーン(幅約10mm、厚み約20μm)を経・緯糸とする平織布と紙を、Tダイ押出機から押し出される溶融ポリプロピレンフイルムを介して貼り合わせた一般市販の梱包用ラミネート紙を幅約20mmに裁断して調製した吸湿性テープを、折皺付き植栽資材と同様に、長さ46cmの糸条片に裁断し、手織緞通の織成技法に従ってパイル織物構造の吸湿素材植栽資材を調製した。
【0022】
(3) 植栽床の調製;
深さ24cmの一般市販のプラスチック製深底プランター(60W型)を2つの区画AとBに左右に二等分し、その左右の区画AとBに、先端突出面を上向きにした折皺付き植栽資材と吸湿素材植栽資材を隣合わせに装填し、その先端突出面に鶏糞と消石灰を混和した乾燥土砂粉末を散布積層しつつ散水し、先端突出面に突き出た糸条片の先端と先端との間の隙間が土砂粉末で埋め尽くされる程度の表面地層を積層し、折皺付き植栽資材をベースとする植栽床Aと吸湿素材植栽資材成をベースとする植栽床Bを調製した。
比較例として、上記と同じプラスチック製深底プランター(60W型)を仕切板で2つの区画CとDに左右に二等分し、その一方の区画Cには、折皺付き植栽資材の先端突出面を刈り揃える際に生じたテープヤーン裁断屑と鶏糞と消石灰を混和した乾燥土砂を、裁断屑8割・乾燥土砂2割となる見掛け容積比率をもって混和した混和材料を詰め込んで比較植栽床Cとし、他方の区画Dには、鶏糞と消石灰を混和した乾燥土砂粉末を比較植栽床Dを調製した。
尚、プランターの底部2個所の排水口のうち一方の排水口には栓をして塞ぎ、他方の排水口には透明ビニルパイプを差し込んでプランター内に水が溜まるようにし、そのビニルパイプの端末をプランターの上縁に係し、そのビニルパイプを排水管とプランター内の水位を観察する水位計とした。
【0023】
(4) 植栽方法;
上記の植栽床AとBとCとDのそれぞれに小松菜の種を播き、水位が地層表面から約5cmの深さに保たれるように毎日給水して発芽と成育状況を観察した。
【0024】
(5) 実験結果;
折皺付きテープヤーンを使用した植栽床Aでは、種播き後3日にして植栽床全面に発芽を見、種播き後40日にして葉軸全長約25cmに成長した小松菜の収穫をみた。吸湿性テープを使用した植栽床Bでは、種播き後3日にして植栽床の一部に発芽を見るも、その後の発芽はなく、発芽した小松菜は種播き後20日を経過しても葉軸全長5cm以上には成長せず、その後の観察を中止した。植栽床CとDでは、種播き後5日にして植栽床の極く一部に発芽を見たが、根は着床せず、虫の食害や雨水にあって消失した。尚、この実験において発芽が悪かった原因は、種播時に鶏糞や消石灰を施した施肥方法の間違いによる失敗と思われる。しかし同じ条件下で植栽床Aからの収穫を見たことは、植栽床Aが、他の植栽床B(C・D)に比し、苗床や植栽床として優れたものであることを示すものと言える。
【0025】
【実験2】
上記実験1において調製した植栽床Aと同様に、ポリプロピレン製折皺付きテープヤーンを使用して調製した折皺付き植栽資材の植栽床に茄子苗2本を6月中旬に植設し、8月上旬までに茄子を合計3個を収穫した。その後一ヵ月間結実を見なかったが、10月上旬に至るまで茄子10個を収穫した。その間、真夏でも葉軸に目立った枯れもなく、枝軸は全長1m以上に成長し、10月現在枝軸全体を覆う葉軸が見られる。6月から9月中旬までは、朝晩それぞれ約2リットル給水してプランター内の水位を一定に保ち、9月中旬以降は毎日1回約2リットル給水している。施肥は、鶏糞を1回地層表面に厚さ2cmに積層している。
【0026】
プランターに付設した水位計兼用のビニルパイプよりプランター内部の溜水を2回全て排水して入れ換えたが、その溜水に水腐れは認められなかった。そのように水腐れが起きない理由は、先端突出面に積層した表面地層の土砂の鉱物質塩、消石灰、鶏糞(特に尿素・アンモニア成分)が溜水に溶解して抗菌作用をなしていたこと、毎日給水する合計4リットルの新しい水と同量の古い水の蒸発によって溜水が入れ替えられて浄化され、それと共に、蒸発と給水に伴い昇降する内部水位の変動がボンプ作用をなし、植栽資材の内部と外部との間に吸気と排気現象が生じ、植栽資材内部に酸素が供給されることによるものと考えられる。
【0027】
【実験3】
上記実験1・2におけるものと同じ折皺付き植栽資材をプランターに装填しただけの植栽床に溢れる程の水を注入すると、折皺付き植栽資材の素材が水よりも比重が軽いポリプロピレンなので、折皺付き植栽資材は浮上して先端突出面がプランター上縁より約4cm突き上がる。上記実験1・2では、その折皺付き植栽資材の浮上を抑えるためにも先端突出面に土砂を投入して表面地層を積層している。この点、この実験3では、先端突出面を覆う表面地層が形成される程多くはなく、ただ折皺付き植栽資材の浮上を抑える程度に土砂を先端突出面に散布投入して折皺付き植栽資材内部に落とし込んだ植栽床を調製した。
【0028】
その先端突出面に、ポトス、ベコニア、トマト、松葉ボタン、茄子の切花を差し込んだところ、何れも萌芽して成長し、ポトスを除き、茄子の開花も見た。このことによって本案植栽資材が、植栽床や苗床としてだけでなく、切花支盤、挿木支盤、野菜保存床としても実用性があることが確認された。尚、切花を差し込んでから約一ヵ月半過ぎたとき、鶏糞溶液の上澄み液を施肥したところ、ポトスとトマトと松葉ボタンは影響されなかったが、ベゴニアと茄子は一日で枯れてしまった。
【0029】
【実験4】
周面全体すなわち円周方向と軸芯(長さ)方向との二方向において10cmの間隔をもって直径18mmの円形孔を開けた外形24mm・全長1mの塩化ビニル製パイプに、一般市販の荷造用折皺付きテープヤーンを引き揃えて装填して円柱形植栽資材を調製した。その一端に紐を取り付けて吊るし、その下端にプラスチック容器を被せて塩化ビニル製パイプの下端開口を塞いで円柱形植栽床とした。その円形孔に10mm前後に発芽した松葉ボタンの苗を差し込み、紐が取り付けられている塩化ビニル製パイプの上端開口よりも朝晩水を注入した。松葉ボタンは成長して塩化ビニル製パイプの全周面を覆い、円柱形植栽床の全長にわたって開花を見た。
【0030】
【実施態様】
上記実験結果を基に説明しよう。実験1の結果が示すように、吸湿素材植栽資材よりも折皺付き植栽資材の方が、植物の発芽、成長、保存に有効に作用している。その理由は、次のように考えられる。即ち、吸湿性材料(糸条)が優れた保水性を有するが故に、その表面に付着・吸着した水分が吸湿性材料から離れて移動し難く、その結果、植栽資材内部に淀んだ水溜が出来る恰好になる。しかし石垣や側石等の割れ目や隙間では、そこに付着している塵埃が含む僅かな湿気や、そこに立ち込める僅かな湿気を求めるかのように、根が割れ目や隙間の奥深く延びて見事に生える植物が散見される。一方、根ごと差し込んだ活花でも数日にして根腐れを起こして臭気を発するようになる。
【0031】
このことからして、吸湿性テープは、そこに付着した水を介して互いに吸着し全面で密着し易く、それに成る吸湿素材植栽資材では、吸湿性テープが密着して囲んだ密封状態の内部空隙が出来易く、吸湿性テープ自体が保水力を有するので、そこに付着した水分は容易には移動せず、その結果、吸湿素材植栽資材内部に溶解酸素を欠乏した淀んだ水溜が出来、その結果、吸湿素材植栽資材が植物の発芽、成長、保存に有効に作用しないものと考えられる。
【0032】
これに対し折皺付き植栽資材では、ポリエチレンやポリプロピレンが吸湿性を欠く非吸湿・非親水性素材であり、折皺付きテープヤーン39の外面には折り目や折皺等の細かい凹凸があるので、そこに水が付着しても全面で密着し合い難く、植栽資材内部に密封状態の内部空隙が出来難い。そして折皺付きテープヤーン39が非吸湿・非親水性素材に成るので、そこに付着した水分はテープヤーンの長さ方向に移動し易い。そして水は、毛細管現象によって折皺付きテープヤーン39の有する折り目や折皺に沿って長さ方向に移動し易く、折り目や折皺によってテープの断面二次係数が増えるので、折り目や折皺のないテープに比して折皺付きテープヤーンは折れ曲がり難く、その折り目や折皺は植栽資材内部を真っ直ぐに突き抜ける貫通溝を構成する恰好になり、それによって折皺付き植栽資材が透水性と通気性に富むものとなる。そしてそのように透水性と通気性に富む折皺付き植栽資材では、溶解酸素の欠乏した淀んだ水溜が出来難いので、植物の発芽、成長、保存に有効に作用するものと考える。
【0034】
前記の通り幅方向に折目や折皺を付けたテープ(39)では、折目や折皺のない平板なテープに比して断面二次係数が大きくなるので、その糸条片は曲折し難い腰の強いものとなり、又、嵩高に膨らんで隣合う糸条片間が強く触れ合うので、植栽資材16は耐圧縮性に優れたものとなり、先端突出面13の上に積層した土砂14(15)によっては容易には押し潰されず、その積層する土砂が糸条片間に入り込み易くなる。そして、この入り込んだ土砂14は、植栽資材内部の表面積を増大させることになり、その分糸条片11の密度を粗くすることが出来るようになり、植栽資材のコストダウンが図られる。
【0035】
種々の実験からして、プランター40その他の容器に装填し、先端突出面13を上に向けて使用する植栽資材16では、糸条片11の長さを5cm以上、好ましくは10cm以上、更に好ましくは20cm以上にすることが望ましい。何故なら、水中植物や水耕栽培の場合は別として、プランター40に装填した植栽資材の先端突出面13或いはその上に積層した地層表面15から、プランター40に注入した水33の水位までの深さが5cm未満になると、水33が蒸発してプランター内が乾燥状態になり易い。その蒸発の仕方は、植栽資材内部の糸条片の密度や土砂の充填量、植栽資材に植栽した植物の成長度合い、植物の種類や本数等にもよるが、植栽床の水位41は炎天下にあって1日当たり5cm以上降下する場合が多い。このため、糸条片11の長さが5cm未満の植栽資材では、その先端突出面13に特別の蒸発防止層を積層する、糸条片の間にパルプ繊維等の保水材を充填する、植栽資材の下に特別の保水層41を形成する、常時水位57を監視し随時給水する等の特別の措置が必要となる。そして、糸条片11の長さが5cm未満の植栽資材では、根32の成長に有効な蒸気の流れる十分な長さの隙間21が糸条片間11・11に確保し得ず、その結果、植栽資材16は根が深く張らない植物の植栽に限られたものになり、又、植栽資材を切花支盤とする場合、余り背丈の高い切花では糸条片間に差し込んだ幹根32を確り支えることが出来なくなる。
【0036】
又、予めに植栽資材16に付与した肥料成分(鶏糞)によって発芽が妨げられることになった上記実験1の結果からして、種播時には植栽資材16に施肥せず、発芽して根32が着床した後において、プランター40の底部に取り付けた水位管理用のビニルパイプ42の上端43から、先端突出面13を透過せずに、従って根元32に触れることなく、プランターの底部に溜まるように液体肥料(鶏糞溶液(33))をプランター内に注入すると、液体肥料(33)は糸条片11に沿って下から上へと移動して根(32)から徐々に吸収されるものと思われるが、新たに行った補足実験では見事に成長した小松菜を収穫することが出来、そのように肥料(33)が直接根(32)に触れることなく植栽床34の下から上へと移行して徐々に根(32)に吸収されるように、肥料成分(33)を先端突出面13から離れた位置に保持する上でも、糸条片11の長さは5cm以上にすることが望まれる。
【0037】
このように、先端突出面13に直接触れることなく、底部35から湧出するように施肥すると、植栽床34からの肥料の臭気も発生せず、植栽床34の表面での害虫の産卵・孵化・発生の予防にもなり、その結果、動物糞や堆肥、骨粉等の害虫の餌ともなり、又、害虫の繁殖する温床にもなり易く、悪臭を発生しがちな天然肥料を使用した衛生的有機栽培も可能となる。
【0038】
上記実験における折皺付き植栽資材をプランターに装填しただけの植栽床に溢れる程の水を注入すると、折皺付き植栽資材の素材が水よりも比重が軽いポリプロピレンなので、折皺付き植栽資材は浮上して先端突出面がプランター上縁より突き上がる。上記実験では、その折皺付き植栽資材の浮上を抑えるためにも先端突出面に土砂を投入して表面地層を積層しているが、植栽資材全体16の比重が水よりも軽くなる程度に充填し、植栽資材16の先端突出面13が水面上に浮き出るようにすれば、水位に応じて植栽資材16が昇降するとしても、水面から先端突出面13までの高さは常に一定に保たれ、その水面から浮き出た部分は常に一定の湿気を帯びた状態に保たれることになるので、水耕栽培に好ましい植栽床が出来上がる。
【0039】
このように植栽資材16は水に浮く植栽床として使用し得るものであるから、それによって池や沼、河川、港湾等においても干拓せずに植栽可能となる。そして、特に臭気が公害問題となる汚水処理槽、溜池、どぶ、排水溝等に浮かせた植栽資材16は、溜池や排水溝の蓋にもなるので、汚水処理槽、溜池、どぶ、排水溝等が美化され、公害問題も解消され、その上、草花や野菜が収穫されることにもなる。
【0040】
その上又、折皺付きテープヤーン39の長さ方向に沿って形成された折り目や折皺は、毛細管現象による水33の上昇を促し、先端突出面13では糸条片11の先端12が突き出ていて外気との接触面積が大きく、糸条片11が非吸湿・非親水性で水分が離れ易いポリプロピレン折皺付きテープヤーン39に成るものであるから、植栽資材16の下の水33は、植栽資材16に汲み上げられるようにして先端突出面13から蒸発することになるから、植栽資材16は汚水処理槽、溜池、どぶ、排水溝等での排水機能や乾燥機能をも発揮することにもなる。それ故、植栽資材16は、埋立地や干拓地での乾燥手段としての効果をも発揮することにもなる。
【0041】
以上のことからして、次の全て又は一部の態様をもって本発明を実施することが推奨される。
(1) 糸条片11の長さを5cm以上、好ましくは10cm以上、更に好ましくは20cm以上にする。
(2) 植栽資材16を構成する少なくとも一部の糸条片11に、横断面に現われるテープの幅方向における少なくとも1か所において90度(直角)以上に折れ曲がった折目17を有するテープヤーン、好ましくはポリプロピレンやポリエステル等の非吸湿性プラスチック製折皺付きテープヤーン39を使用する。
(3) 植栽資材16の先端突出面13に、土砂その他の粉粒物14による表面地層15を積層して、好ましくは糸条片1の先端12が表面地層15に露出するように積層して、植栽床34を形成する。
(4) 植栽資材16の糸条片間11・11に土砂その他の粉粒物14を充填して苗床、植栽床、挿木支盤、切花支盤、野菜保存床を形成する。
(5) 植栽資材16を装填するプランター40には、水槽を構成し得る容器を用い、内部水位57を確認し得る水位管理手段(42)を設ける。
(6) 水耕栽培においては、ポリプロピレン製糸条や内部に密封された気泡を有する発泡糸条等、比重が水よりも軽い糸条を糸条片11に用い、糸条片間11・11に土砂14を充填するとしても、植栽資材全体16の比重が水よりも軽くなる程度に充填し、植栽資材16の先端突出面13が水面上に浮き出るようにする。
(7) プランターその他の容器40に先端突出面13を上に向けて装填した植栽床34では、先端突出面13の上側から植栽資材の内部へと続く管状に周囲が囲まれた流路(42)を、植栽資材16と容器40の何れか少なくとも一方に付設する。
(8) 植栽資材16を構成するために寄せ合わせる糸条片11の密度は、隣合う糸条片11と糸条片11が互いに凭れ合って倒れず、型崩れの起きない蜂の巣のような構造の先端突出面13が形成され、糸条片間の隙間21に差し込んだ背丈が少なくとも糸条片11の長さと同じ程度の植物(切花や挿木)が倒れない程度にする。
(9) ポリプロピレン製糸条や内部に密封された気泡を有する発泡糸条等、比重が水よりも軽い糸条を糸条片11に用いて水に浮くように植栽資材16を構成し、それを汚水処理槽、溜池、どぶ、排水溝等に浮かせて植栽床とし、又、汚水処理槽、溜池、どぶ、排水溝等の蓋材とする。
(10) ポリプロピレン、ポリエステルその他の非吸湿・非新水性プラスチック製折皺付きテープヤーン39、好ましくはポリプロピレン又は密封された内部気泡を有し比重が水よりも軽い発泡プラスチック製折皺付きテープヤーン39を糸条片11に用いて植栽資材16を構成し、それを汚水処理槽、溜池、どぶ、排水溝等に浮かべ、或いは、埋立地や干拓地に敷設し、汚水処理槽、溜池、どぶ、排水溝、埋立地、干拓地の乾燥手段する。
以下、植栽資材の使用法と製造法を図示して更に詳しく説明しよう。
【0042】
【具体例1;柱形植栽床】
図1〜図7は、柱形に構成された植栽資材を図示するものである。柱形植栽床34は、周面に所要の間隔で多数の開口47を開けた円筒25に植栽資材16を装填して構成されている。
【0043】
図1と図2に図示する柱形植栽床では、給水管44を囲むようにテープヤーン39が引き揃えられており、土砂14と共に円筒内に引き込まれ、テープヤーンの間に土砂が挟み込まれている。柱形植栽床34は基台45に垂直に支えられている。テープヤーン39と給水管44の上端は円筒管25の上端よりも低い位置にあり、柱形植栽床の上端は円筒の上縁で囲まれた水受46になっており、先端突出面13が水受46の底部を形成している。このため、給水管44の上端から湧き出る水33は、先端突出面13から植栽資材16に浸透し、テープヤーン39に沿って徐々に垂れ落ちる。そして、水受46から溢れ出した水33は、円筒25の外周面を伝って垂れ落ちるが、円筒25の下端に達する過程で周面の開口47から円筒内部へと流入する。開口47は上向き加減に開けられており、開口47の周縁は円筒内部から円筒外部に向けて上向きに傾斜した斜面48になっており、垂れ落ちる水33が斜面48に沿って円筒内部に流入し易いようになっている。開口48には植物31が植栽されており、円筒の外周面は植物31で覆われている。
【0044】
図3は、給水管を差し込まずにテープヤーンを土砂と共に円筒に引き込んだ多数の柱形植栽床34を基台45に垂直に支え構成された立体花壇49を図示するものである。柱形植栽床34の上端は、支持フレーム50に係止されている。支持フレーム50は給水管で構成されており、その給水管から円筒内に給水される水は、内部のテープヤーンに沿って垂れ流れる。図4は、図3に図示する柱形植栽床の要部切截斜視図である。
【0045】
図1〜図4に図示する植栽資材16が、平行に並べて寄せ集めた糸条片(テープヤーン)を円筒内に納めた糸条集合体として構成されているのに対し、図5〜図7に図示する植栽資材16では、糸条片の基材30に係止して構成され、先端突出面13は円筒25の軸芯方向に平行になっている。
【0046】
図5に図示する植栽資材16は、本発明の応用の仕方を示す参考例であり、同じ長さの各糸条片11の一端を軸材20に係止して構成され、糸条片11は軸材20を中心に放射状に並んでおり、軸材20の周囲は糸条片11で覆われている。このような植栽資材16は、モールヤーンの製造技法、即ち、(1) 糸条片11の一端を軸材20に接着して作る静電植毛法、(2) 軸材20を経糸とし、それを数本一組にし、糸条片11の長さの2倍になる間隔で配列・整経し、その経糸間に糸条片11となるテープヤーンを緯糸として織り込んだ経糸密度の粗い織物を織成し、その数本一組となる経糸の各組間の中央部を裁断して作る織成法、(3) 軸材20を経糸とし、糸条片の長さの2倍に成る間隔で配列した経糸(20)で鎖編目を編成する過程において、糸条片11となるテープヤーンを挿入糸として鎖編目に編み込んで編成されたウエール間隔の粗い経編物を、各ウエール間の中間部で裁断して作る編成法等々によって製造される。
【0047】
図5に図示する柱形植栽床34は、図1〜図4に図示する円筒と同様に開口47を有し、糸条片11の長さと略同じ直径の円筒25に植栽資材16を内嵌させて構成され、その円筒25に装填された状態において、糸条片11は軸材20に対し傾斜している。
【0048】
図6に図示する植栽資材16は、本発明の応用の仕方を示す参考例であり、パイル長が異常に長いパイル布帛の如き構造を成し、同じ長さの糸条片11の一端を基材30に係止して構成されている。柱形植栽床34は、帯状に裁断した植栽資材16を、内周の長さが植栽資材16の幅と略同じの円筒25に、樋状に丸めて差し込んで構成されている。円筒25の周面には開口47が一直線上に並んで開けられており、樋状に丸めて差し込んだ帯状植栽資材16の合せ目52は、開口47の内側に重なっている。この柱形植栽床34は、円筒25を横向け(水平)にし、開口47を上に向け、その開口47に植栽して使用される。
【0049】
図7は、その横向けにした柱形植栽床34の使用状態を図示するものであり、円筒25の両端にはT字形継ぎ管53が嵌合しており、その継ぎ管53の下側開口は蓋材54で閉じられ、その上側開口55は水を注ぐ注入口となっており、そこから注入された水33が円筒内部25に貯えられる。円筒25の外周面は、直射日光によって植栽床内部34が極度に昇温しないように、人工芝生56で被覆・装飾されている。
【0050】
【具体例2;平板植栽床】
図8〜15に図示する植栽資材16は、図6〜7に図示する植栽資材と同様に、パイル長が異常に長いパイル布帛の如き構造を成し、植栽床34は、先端突出面13を上に向けて、水を貯め得る容器(プランター40・水槽26)に植栽資材16を装填して構成されている。図10に図示する植栽床を除き、糸条片11の長さは22cmに揃えられており、植栽資材16は糸条片11の長さ相応の厚みになっている。又、図10と図15に示す植栽床を除き、先端突出面13の上には、一部の糸条片11の先端12が露出する程度に土砂14が積層され、隣合う糸条片の先端部分12と先端部分12の間の隙間は、土砂14に埋められており、植栽資材16の表面部分は、土砂14と糸条片11の先端部分12とが混在する表面地層15を形成しており、播いた種が糸条片間の隙間21を通って底部35まで深く落ち込むことがない。
【0051】
図8は、その植栽床34を水耕栽培に使用する場合を図示し、植栽資材16の糸条片11と基材30には、水よりも低比重のポリプロピレン折皺付きテープヤーン39が使用されており、植栽資材16は水中で浮上するように調製されている。植栽資材16の厚み、即ち、基材30から先端突出面13までの糸条片11の長さは、容器40の深さよりも短くなっている。このため、植栽資材16は容器40に貯えられる水の水位に応じて昇降するが、水面57から先端突出面13までの高さは常に一定に保たれ、その結果、水面57から浮き出た部分は常に一定の湿気を帯びた状態に保たれる。
【0052】
図9に図示する植栽資材16には、パイプ42が垂直に差し込まれ、そのパイプ42には浮子58が昇降自在に装填され、その浮子58によって容器内40の水の水位57を確認するようになっている。このパイプ42の口先43は、植栽床の表面(13)から突き出ており、そのパイプ42の口先43から注入した水33や液体肥料は、容器40の底部へと流れ込み、植栽床34の底部全体35に拡散し、糸条片11に沿って徐々に先端突出面側13へと上昇し移行する。
【0053】
図10〜14は、水位管理手段を有するプランターを図示し、一般市販のプランター40の底部の左右2個所に開けられた排水孔の中の一方の排水孔は止栓され、もう一方の排水孔には孔径よりも若干太めの軟質透明ビニルパイプ42の一端が密着嵌合している。透明ビニルパイプ42の口先43をプランターの上縁に係脱自在に係止されるようになっており、その透明ビニルパイプ42によってプランター内部の水位が管理される。
【0054】
図10と図13に図示するプランター40では、その上縁には差込孔59が開けられており、その差込孔59に差し込んでパイプ42の口先を係止するようになっている。図11に図示するプランター40では、パイプ差込溝60を有する止め具がプランターの上縁に取り付けられており、その差込溝60にパイプ42の口先43を差し込んで係止するようになっている。図12に図示するプランター40では、その上縁のフランジに細長い矩形の開口が開けられ、その開口に嵌め込んだ細長い漏斗62の排水口61にパイプ42の口先を嵌めて係止するようになっている。このようにパイプ42の上端に漏斗62を装着すると、パイプ42を通してプランター40の底部に水33や肥料が注入し易く至便である。図14に図示するプランター40では、パイプ42の口先にフック63が取り付けられており、それをプランター40の上縁に引っ掛けて係止するようになっている。
【0055】
図10は、肥料貯蔵容器を兼ねて調整された植栽床34を図示している。プランター内40は、4枚のネット状有孔仕切板64によって上下5段に仕切られている。植栽資材16は、上から2段目のスペースに装填され、その上には土砂による厚さ2cm前後の地層15が積層されている。植栽資材を支える仕切板の下側は保水層41になっている。上から3段目と4段目のスペースには、テープヤーンの破片を混ぜ込んで垂れ落ち難く調製した動物糞を主材とする肥料65が貯えられており、パイプ42を倒して肥料65を液体肥料として汲み出すことが出来る。66はスペーサーである。
【0056】
図15は、植栽資材16の広い花壇への応用例を図示するものであり、そこではスペーサー67に載せて階段状に高さを変えて配置した水槽26に植栽資材16が装填されている。各水槽26には、その基準水位の位置に排水パイプ68が取り付けられている。この排水パイプ68の口先は下段の水槽26の上に突き出ており、排水パイプ68は下段の水槽26に水を注ぐ給水パイプを兼ねている。69は、最上段の水槽26に給水する給水パイプである。植栽資材16の上には土砂14が積層されており、その地層15は水槽26の高さに応じた起伏のある築山(34)を形成している。
【0057】
【具体例3;植栽資材の一般的製法】
図8〜図15に図示する植栽資材は、パイル長が異常に長いパイル布帛の如き構造を成し、そのような植栽資材は、手織緞通の製造技法に準じて製造し得ることは先に説明した通りである。図16〜19は、一般的パイル布帛の製造技法に準じて製造される植栽資材16の構造を具体的に示すものであり、その構造によって植栽資材を自動的に量産し得ることが理解されよう。
【0058】
即ち、図16に示す植栽資材16は、太く長い編針を粗いゲージで配置した経編機において、パイル糸に代わる荷造用折皺付きテープヤーン39を地編地に編み込み、長大なパイルとしての糸条片11を地編地から突き出して形成したものであり、植栽資材全体は椅子張地として使用される通常の経編パイル布帛を拡大した恰好になっている。70は地経糸、71は挿入糸である。地編地30は、地経糸70によって編成される鎖編目に挿入糸71を係止させて編成されている。その編成過程において、糸条片11は、地経糸70によって編成される鎖編目に編み込まれ、その鎖編目によって地編地30に係止されている。
【0059】
図17に示す植栽資材16は、筬羽の間隔を粗くしたパイル織機において、荷造用折皺付きテープヤーン39がパイル糸として地織地30に織り込まれ、糸条片11は長大なパイルとして地織地30に植設されている。即ち、地織地30は地経糸72と地緯糸73によって平織組織織成され、糸条片11の根元35はW字状に曲折して地緯糸73に絡合し係止される。この植栽資材全体は、椅子張地として使用される織パイル布帛(モケット)を拡大した恰好になる。
【0060】
図18に示す植栽資材は、太く長いニードル76を粗く配置したタフテッド機において、荷造用折皺付きテープヤーン39をパイル糸として基布30に差し込み、そのループ状に突き出されるテープヤーン39をルーパー74で係止し、それをルーパー74とナイフ75でカットしたカットパイルとして糸条片11が基布30に植設されており、植栽資材全体は一般市販のタフテッドカーペットを拡大した恰好になる。
【0061】
図19に示す植栽資材は、ボンデッド・カーペットの製造技法に準じ、荷造用折皺付きテープヤーン39をパイル糸としてU字状に折り曲げ、基布30に塗布された接着剤の塗布層77に植設して形成されている。
【0062】
【具体例4;植栽資材の簡便な製法】
図20〜26は、格別な技術手段を要せず、簡便に作られた植栽資材を図示するものである。図20に図示する植栽資材は、テープヤーンの束を所定の長さに裁断して糸条片束79とし、それを集めて篭24その他の網目で囲まれた柵状容器に填め込んで構成されている。従って、この方法によれば、鋏さえあれば植栽資材が出来ることになる。図20では、容器24の上部開口を柵状蓋78で閉じるように図示しているが、その柵状蓋78は、この柵状容器24を用いた植栽資材を、公園その他の場所に広く並べて植栽床を形成する場合において、糸条片が踏み倒されたままにならないように保護するものであり、植栽資材の必須部材にはならない。この容器24に硬くて強いものを用いれば、図21に図示する如く、それを広大な水槽26に敷き詰めて、広大な植栽床34をつくることが出来る。
【0063】
図22は、コンクリートブロック27の開口部に糸条片束79を填め込んで構成される植栽資材16を図示し、このコンクリートブロック27を図21に図示する広大な水槽26に敷き詰めれば、その上を踏み歩いても支障のない植栽床34が出来る。
【0064】
このような糸条片束79は、広幅プラスチックフイルム18の製造工程において、Tダイ押出成形機から押し出される広幅プラスチックフイルム18をカッター付ガイドバー88に通して複数本のテープヤーン19に分割し、或いは、テープヤーン19の製造工程においてカッター付ガイドバー88に通して広幅プラスチックフイルム18を複数本のテープヤーン19に分割し、その分割された複数本のテープヤーン19を収束して引出ロール89で引出しつつ所要の長さに裁断して作るとよい。
【0065】
図23と図26は、糸条片束79が解けないように結束する方法を図示するものであり、予め筒状ネット袋23を外嵌・装着した管80に糸条片束79を引き込み、引出治具90によって筒状ネット袋23と糸条片束79を管80から引き出しつつ所要の長さに裁断すれば、筒状ネット袋23に包まれて解れない糸条片束79が得られる。
【0066】
又、管80から引き出される糸条片束79をヒートカッター(発熱電線)81で裁断するか、又は、裁断口を加熱すると、その裁断口に現われる糸条片11の端末相互間が融着し、裁断口での解れも防せげることになる。そのように加熱された糸条片11の端末には溶融塊82が出来るので、そこに接着剤29を塗着すれば、溶融塊82によるアンカリング効果が生じるので、裁断口が容易には解れない糸条片束79が出来上がる。このように裁断口に解れ止めを施した糸条片束79は、カッター91で二等分し、その裁断口を先端突出面13として使用する。
【0067】
その場合、特にボリプロピレンのように低比重のプラスチックテープヤーン19やフイルム18を用いた糸条片束79では、植栽資材の底部になる糸条片束の収束部(29)に重い筒状リング83を嵌め、或いは、セメントその他の高比重の接着剤29を塗着すれば、水中で浮き上がらない植栽資材16が得られる。
【0068】
図24は、解けないように糸条片束79を結束する他の方法を図示する。糸条片束79は、糸条片11となる折皺付きテープヤーン39を緯糸(または経糸)に用い、それに交叉する経糸84(または緯糸)の間隔を粗くして織成または編成した布帛85を、テープヤーン39の長さ方向を巻芯方向に向けて巻き上げ、所要の長さに裁断して作られる。この方法によると、折皺付きテープヤーン39に直交する経糸84(または緯糸)によって糸条片11が束ねられ、解れ難い糸条片束79が得られる。
【0069】
このように糸条片束79として作られた植栽資材16は、図1〜図7に示す円筒25や、図8〜図15に示すプランター40や、図20に示す柵条容器24や、図22に示すコンクリートブロック27に装填して使用される。そして図27に示す如く、非透湿性袋に入れた種子86と共にコップや罐等の鉢28に糸条片束79を装填し、蓋87を閉めてコンパクトな植栽床34とすると、植栽資材たる糸条片束79がが毛房状になっていて美しく、種子が確実に発芽し、衛生的で、贈答品としての商品価値のある植栽床34が得られる。図25は、先に説明した折皺付きテープヤーン29の拡大斜視図である。
【0070】
【発明の効果】
本発明に係る植栽資材は、合成樹脂フィルムを細長くテープ状に分割して成る多数の可撓性糸条片を、その長さ方向を同じ方向に揃えて寄せ集めた糸条集合体として構成され、その内部に植物の根の成長を促す湿気の流れ易い細長い隙間が無数に出来、その細長い隙間に沿って深く根を降ろし、その糸条片が合成樹脂フィルムに成るが故に保水性を欠き、それ故に植栽資材内部で湿気が淀むことなく対流し、植栽資材の上端から蒸発し易く、水腐れや根腐れは起こらず、追肥も湿気と共に根元へと徐々に上昇し、追肥が直接根元に触れることはなく、追肥に触れて植物が枯れる(焼ける)と言う不都合は生じない。
その植栽資材は、合成樹脂フィルムを細長くテープ状に分割して成る多数の可撓性糸条片を、その長さ方向を同じ方向に揃えて寄せ集めた糸条集合体として構成されるので、その寄せ集められて成る多数の可撓性糸条片の糸条集合体をヒートカッターで裁断すれば、その寄せ集められている可撓性糸条片の端末に溶融塊が出来、その裁断口において可撓性糸条片と可撓性糸条片の端末相互間が融着する。従って、本発明によると、可撓性糸条片が解れ出すことのない植栽資材を簡便に得られる。
よって明らかな如く本発明によれば、切花支盤、挿木支盤、苗床、植栽床、野菜保存床、水耕栽培、汚水処理槽その他の水溜の蓋材、埋立地や干拓地の乾燥手段として好適な植栽資材が簡便に得られ、それによって高層住宅その他の一般家庭等において手軽に植栽し、自然を楽しみつつ新鮮な野菜が得られ、都会を緑化し日常生活を豊かにする等、本発明の利とするところ多大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る植栽床の斜視図である。
【図2】図1に図示する植栽床の要部断面図である。
【図3】本発明に係る植栽床の斜視図である。
【図4】図3に図示する植栽床の一部切截斜視図である。
【図5】本発明に係る植栽床の一部切截斜視図である。
【図6】本発明に係る植栽床の一部切截斜視図である。
【図7】本発明に係る植栽床の一部を丸で囲んで拡大して示す正面図である。
【図8】本発明に係る植栽床の断面正面図である。
【図9】本発明に係る植栽床の断面正面図である。
【図10】本発明に係る植栽床の断面正面図である。
【図11】本発明に係る植栽資材装填用容器の要部斜視図である。
【図12】本発明に係る植栽資材装填用容器の要部斜視図である。
【図13】本発明に係る植栽床の一部切截斜視図である。
【図14】本発明に係る植栽床の斜視図である。
【図15】本発明に係る植栽床の断面正面図である。
【図16】本発明に係る植栽資材の斜視図である。
【図17】本発明に係る植栽資材の斜視図である。
【図18】本発明に係る植栽資材の断面正面図である。
【図19】本発明に係る植栽資材の断面正面図である。
【図20】本発明に係る植栽資材の組立手順を示す斜視図である。
【図21】本発明に係る植栽床の組立手順を示す斜視図である。
【図22】本発明に係る植栽資材の組立手順を示す斜視図である。
【図23】本発明に係る植栽資材の一部を丸で囲んで拡大して示す斜視図である。
【図24】本発明に係る植栽資材の分解斜視図である。
【図25】本発明に係る植栽資材を構成する糸条片の要部斜視図である。
【図26】本発明に係る植栽資材の製造工程における斜視図である。
【図27】本発明に係る植栽床の組立手順を示す一部切截斜視図である。
【符号の説明】
11 糸条片
12 先端
13 先端突出面
14 土砂
15 地層
16 植栽資材
17 折目
18 フイルム
19 テープヤーン
20 軸材
21 隙間
23 袋
24 篭
25 円筒
26 水槽
27 コンクリートブロック
28 鉢
29 接着剤
30 基材
31 植物
32 幹根
33 水
34 植栽床
35 根元
36 畝筋
37 溝筋
38 重合隙間
39 折皺付きテープヤーン
40 プランター
41 保水管
42 パイプ
43 口先
44 給水管
45 基台
46 水受
47 開口
48 斜面
49 立体花壇
50 支持フレーム
52 合せ目
53 継ぎ管
54 蓋材
55 上側開口
56 人工芝生
57 水面
58 浮子
59 差込孔
60 差込溝
61 排水口
62 漏斗
63 フック
64 仕切板
65 肥料
66 スペーサー
67 スペーサー
68 排水パイプ
69 給水パイプ
70 地経糸
71 挿入糸
72 地経糸
73 地緯糸
74 ルーパー
75 ナイフ
76 ニードル
77 塗布層
78 柵状蓋
79 糸条片束
80 管
81 ヒートカッター
82 溶融塊
83 リング
84 経糸
85 布帛
86 種子
87 蓋
88 カッター付ガイドバー
89 引出ロール
90 引出治具
91 カッター

Claims (1)

  1. (a) 長さ方向を同じ方向に揃えて多数の可撓性糸条片を寄せ集めた糸条集合体として構成され、(b) その可撓性糸条片の長さが5cm以上であり、(c) その可撓性糸条片が、合成樹脂フィルムを細長くテープ状に分割して成り、(d)
    その寄せ集められて構成する糸条集合体の一端において、可撓性糸条片の端末が加熱された溶融塊を形成し、可撓性糸条片と可撓性糸条片の端末相互間が融着している植栽資材。
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