JP3660773B2 - 電波妨害装置 - Google Patents

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【発明の属する技術分野】
本発明は電波妨害装置に関し、特に航空機に対するレーダ反射波を欺瞞するために航空機から発射投下される電子装置である電波妨害装置に関するものである。
【0001】
近年のレーダは、地上からの反射波を除去するために高速物体より反射する電波のドップラ・シフトを利用して、航空機の様な高速移動物体を追尾することができるようになっている。
【0002】
一方、航空機にとっては、このような高性能の追尾レーダに対して、自らの残存成を高めるために、有効に欺瞞あるいは妨害を与えることができる対抗手段を備えることが必要になっている。
【0003】
【従来の技術】
図11には、航空機がレーダの追尾に対して欺瞞あるいは妨害を与えることができる手段として一般的に知られている技術が示されており、航空機21が飛行しているとき、ドップラ・レーダ22から発射されたレーダ送信波23は航空機21で反射されてレーダ反射波24としてレーダ22で受信される。
【0004】
このとき、ドップラ追尾レーダを欺瞞するアルミ箔等の電波反射物体50を航空機21から発射投下すると、空中に発射された電波反射物体50のレーダ反射面積が、航空機の反射面積より大きくなることを利用して、電波反射物体50からの反射波25をレーダ22が追尾することとなり、航空機21から電波反射物体50に転移(26)させる。
【0005】
そして、発射されたレーダ送信波23は電波反射物体50で反射され、レーダ反射波25としてレーダ22で受信されることにより、航空機21に対する追尾を欺瞞回避させている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
一般的にドップラ・レーダは、追尾中の航空機から爆弾等が投下された場合に、間違ってこれを追尾することが無いように、投下後に空気抵抗により水平方向速度が急激に減少(ドップラ周波数が低下)する対象物を追尾しないように設計されている。
【0007】
一方、ドップラ追尾レーダを欺瞞する発射投下型の電波反射物体についても、電波反射物体自体が発射投下後に空気抵抗により急激に減速してドップラ周波数が低下する問題がある。
【0008】
すなわち、図12の例において、アルミ箔等の電波反射物体50は空気抵抗を受け易く、航空機21から発射された直後に減速してドップラ周波数が無くなる(相対的に地上と同じ速度となる)ため、ドップラ追尾型レーダ22に対しては追尾回避の有効性が低い。
【0009】
これらのことは、航空機から発射投下した電波反射物体が単にレーダ送信波を反射する受動的な物体ではレーダの追尾を転移させることが困難であることを意味している。
【0010】
したがって本発明は、航空機から発射投下され、ドップラ追尾レーダに対して欺瞞電波を放射して追尾を転移させる電波妨害装置において、航空機から発射投下された電波反射物体自体に、減速によるドップラ周波数の変移を補正する能動的な機能を持たせることにより航空機と等価な効果を与えることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
図1は、本発明〔1〕に係る電波妨害装置の構成例を示しており、この電波妨害装置EAは、航空機搭載電子装置1と該航空機から発射投下される投下電子装置10とを有している。
【0012】
そして、該航空機搭載電子装置1は、レーダ送信波を受信する第1の受信空中線2と、該空中線2で受信した該レーダ送信波の到来方位及び周波数を分析する受信波分析部3と、航空機の速度及び高度を検出する航空機センサ部4と、該速度及び高度に対応した該投下電子装置10の発射投下後の経過時間及びその時の飛翔速度の組合せを複数個予め記憶した第1の記憶部5と、該経過時間及び飛翔速度の組合せ並びに該レーダ送信波の到来方位及び周波数から該投下電子装置10の発射投下後に予測されるドップラ周波数をその経過時間との組合せで算出するドップラ周波数算出部6と、該ドップラ周波数及びその経過時間との組合せを発射信号とともに該投下電子装置10に送出する発射制御部7と、で構成されている。
【0013】
また、該投下電子装置10は該発射信号を受けて起動するものであり、レーダ送信波を受信する第2の受信空中線11と、該投下電子装置10のドップラ周波数を補正するための補正値を発射投下後の経過時間との組合せで複数個予め記憶した第2の記憶部12と、該発射信号を該航空機搭載電子装置1から受けた後、該補正値及びその経過時間の組合せを該第2の記憶部12から順次読み出し該航空機搭載電子装置1から与えられた該ドップラ周波数及びその経過時間の組合せとの関係によりレーダから見た航空機のドップラ周波数から追尾の転移を可能にする所定条件を満たした該補正値を出力するドップラ周波数補正制御部13と、該ドップラ周波数補正制御部13から出力された該補正値により該第2の空中線11で受信した該レーダ送信波の周波数を補正する変調部14と、該変調部14の出力信号を増幅する増幅部15と、該増幅部15からの出力信号を送信する送信空中線16と、で構成されている。
【0014】
図1の構成の動作を説明すると、まず航空機搭載電子装置1においては、受信波分析部3は受信空中線2での受信波から従来技術を用いることによりレーダ送信電波到来方位及び周波数を検出する。また、航空機センサ部4は航空機速度と高度を検出して第1の記憶部5に与えると、第1の記憶部5では、該航空機速度と高度に対応した投下電子装置10の発射投下時点からの経過時間及びその時の飛翔速度の組合せを読み出す。
【0015】
該経過時間及び飛翔速度の組合せはドップラ周波数算出部6に与えられ、受信波分析部3から出力されたレーダ送信電波到来方位及び周波数とともに用いられて投下電子装置10の発射投下後から予測されるドップラ周波数とその経過時間の組合せが算出される。
【0016】
そして、この経過時間とドップラ周波数の組合せが発射制御部7より発射信号とともに投下電子装置10に送られる。
【0017】
投下電子装置10においては、発射信号を受けることにより動作起動し、ドップラ周波数補正制御部13は該経過時間とドップラ周波数との組合せを航空機搭載電子装置1から入力するとともに第2の記憶部12から補正値を発射投下後の経過時間と組み合わせて順次読み出す。
【0018】
そして、ドップラ周波数補正制御部13は、第2の記憶部12から読み出した補正値と経過時間との組合せが航空機搭載電子装置1から受けた該経過時間とドップラ周波数との組合せとの関係においてレーダから見た航空機のドップラ周波数から追尾の転移を可能にする所定条件を満たしているか否かを判定し、満たしているときの該補正値を出力する。
【0019】
ドップラ周波数補正制御部13から出力された補正値は変調部14に送られ、受信空中線11からのレーダ送信電波23の周波数をドップラ周波数補正し、増幅部15により増幅して、送信空中線16から送信する。
【0020】
これにより、投下電子装置10は航空機のレーダ反射波より大きい妨害送信波を発生すると共に、航空機より早い速度のドップラ周波数を発生して航空機から追尾を移行させることができる。
【0021】
図2は、本発明〔2〕に係る電波妨害装置の構成例を示しており、航空機搭載電子装置1は、レーダ送信波を受信する第1の受信空中線2と、該空中線2で受信した該レーダ送信波の到来方位及び周波数を分析する受信波分析部3と、航空機の速度及び高度を検出する航空機センサ部4と、該速度及び高度に対応した該投下電子装置10の発射投下後の経過時間及びその時の飛翔速度の組合せを複数個予め記憶した第1の記憶部5と、該飛翔速度及び経過時間の組合せ並びに該レーダ送信波の到来方位及び周波数から該投下電子装置10の発射投下後に予測されるドップラ周波数をその経過時間との組合せで算出するドップラ周波数算出部6と、該投下電子装置10のドップラ周波数を補正するための補正値を発射投下後の経過時間との組合せで複数個予め記憶した第2の記憶部81と、該第2の記憶部81から該補正値及びその経過時間の組合せを順次読み出し該ドップラ周波数算出部6からのドップラ周波数及びその経過時間の組合せとの関係によりレーダから見た航空機の周波数から追尾の転移を可能にする所定条件を満たしたときの該補正値及びその経過時間の組合せのデータインデックスを該第2の記憶部81から読み出して出力する判定部82と、該データインデックスを発射信号とともに該投下電子装置10に送出する発射制御部7と、で構成されている。
【0022】
また、該投下電子装置10は該発射信号を受けて起動するものであり、レーダ送信波を受信する第2の受信空中線11と、該第2の記憶部81と同じ補正値及びその経過時間の組合せを該データインデックスに対応して予め記憶した第3の記憶部12aと、該発射信号を該航空機搭載電子装置1から受けた後、該データインデックスに対応した該補正値及びその経過時間の組合せを該第3の記憶部12aから読み出して出力するドップラ周波数補正制御部13aと、該ドップラ周波数補正制御部13aから出力された該補正値により該第2の空中線11で受信した該レーダ送信波の周波数を補正する変調部14と、該変調部14の出力信号を増幅する増幅部15と、該増幅部15からの出力信号を送信する送信空中線16と、で構成されている。
【0023】
次に図2の構成の動作を説明すると、まず、空中線2と受信波分析部3と航空機センサ部4と第1の記憶部5とドップラ周波数算出部6の動作は図1の構成の動作と同じである。
【0024】
そして、判定部82は、第2の記憶部81から該投下電子装置10のドップラ周波数を補正するための補正値及びその経過時間の組合せを順次読み出し、さらにこの補正値及びその経過時間の組合せと該ドップラ周波数算出部6からのドップラ周波数及びその経過時間の組合せとの関係により上記と同様にレーダから見た航空機の周波数から追尾の転移を可能にする所定条件を満たしたか否かを判定し、満たしたときの該補正値及びその経過時間の組合せのデータインデックスを該第2の記憶部81から読み出して出力する。
【0025】
このデータインデックスは発射制御部7により発射信号とともに該投下電子装置10に送出される。
【0026】
投下電子装置10においては、やはり発射信号を受けることにより動作起動し、ドップラ周波数補正制御部13aは該データインデックスを航空機搭載電子装置1から入力し、このデータインデックスに基づいて第3の記憶部12aから第2の記憶部81と同じ補正値及びその経過時間の組合せを読み出して出力する。
【0027】
変調部14では該ドップラ周波数補正制御部13aから出力された該補正値により該第2の空中線11で受信した該レーダ送信波の周波数を補正し、さらに増幅部15で変調部14の出力信号を増幅した後、送信空中線16から送信する。
【0028】
これにより、航空機搭載電子装置1は投下電子装置10に対してドップラ周波数と経過時間との組合せデータの代わりにデータインデッスクを送出すればよく、送出するデータ量を小さくすることができる。
【0029】
なお、上記の本発明〔1〕及び〔2〕における所定条件は、該変調部14で補正されたドップラ周波数がレーダから見た航空機の周波数に置き代わる時刻が一定時間範囲内に在り、該補正されたドップラ周波数の傾きが一定範囲内に在ることとすることができる。
【0030】
また、上記のデータインデックスとしてデータアドレスを用いることができる。
【0031】
さらに、本発明〔1〕におけるドップラ周波数補正制御部13は、該所定条件を満たす複数の該補正値及び経過時間の組合せを第2の記憶部12から読み出して出力することができ、また、本発明〔2〕における発射制御部7は、複数のデータインデックスを受けたときに該発射信号を送出することができる。
【0032】
これにより、複数のドップラ周波数補正値が変調部14に与えられることとなり、変調部14により複数のドップラ周波数補正を行うことができるので、ドップラ周波数の補正範囲が広くなり、レーダ送信波23の到来方位並びに周波数分析の誤差並びに投下電子装置10の減速誤差の補正が可能となる。
【0033】
【発明の実施の形態】
図3及び図4は図1に示した本発明〔1〕に係る電波妨害装置の構成の動作実施例をフローチャート図で示したものであり、特に図3は航空機搭載電子装置の動作実施例を示し、図4は投下電子装置の動作実施例を示している。なお、各図においてブロックに付した符号は図1に付した符号に対応している。
【0034】
以下、図1の動作実施例を図3及び図4を参照して説明する。
まず、図3に示す航空機搭載電子装置1の動作においては、受信波分析部3は受信空中線2での受信波から従来技術を用いることによりレーダ送信電波到来方位θ及び周波数f0 を検出する。また、航空機センサ部4は航空機速度(水平速度)VM と高度AM を検出し、これらを第1の記憶部としてのROM5に与える。
【0035】
ROM5は該航空機速度VM と高度AM に対応した投下電子装置10の発射投下時点からの経過時間tとその時の飛翔速度(水平速度)Vの組合せを読み出す。
【0036】
図5には、ROM5の一実施例が示されており、このROM5は、航空機速度VM と航空機高度AM とを縦横軸(同図(1))に取ったときの各交点上に同図(2)及び(3)に示すような投下電子装置10を発射投下した時点からの経過時間tに対する投下電子装置10の飛翔速度Vを組合せてデータの集合として予め記憶している。したがって、交点の数だけ経過時間tと飛翔速度Vの組合せデータ(集合データ)が記憶されていることになり、航空機センサ部4からの航空機速度VM と高度AM に対応して一組の経過時間tと飛翔速度Vが読み出されることになる。
【0037】
次に、この経過時間tと飛翔速度Vの組合せデータはドップラ周波数算出部6に与えられ、受信波分析部3から出力されたレーダ送信電波到来方位θ及び周波数f0 とともに用いられて投下電子装置10の発射投下後から予測されるドップラ周波数fd が次式に従って算出される。
【0038】
2Vf0
d =──────cosθ ・・・式(1)

ここで、fd :ドップラ周波数
V :飛翔速度データ
0 :レーダ送信波の周波数
c :光の速度(3×108 m/s)
【0039】
そ このドップラ周波数fd はその経過時間tと組合せられて発射制御部7に送られ、発射制御部7より発射信号とともに投下電子装置10に送られる。なお、この発射制御部7はドップラ周波数fd とその経過時間tとの組合せデータを複数個順次送出してもよい。
【0040】
この結果、航空機搭載電子装置1においては、投下電子装置10の発射投下後の経過時間tと飛翔速度Vとの組合せデータから経過時間tと投下電子装置10のドップラ周波数fd との組合せデータに変換され、図6に示すように発射制御部7において発射信号▲1▼に続いて経過時間tと投下電子装置10のドップラ周波数fd との組合せデータ▲2▼が投下電子装置10に送出されることになる。なお、この発射投下に関しては特開平4−124598号公報に示されている従来技術を用いればよい。
【0041】
次に、図4に示す投下電子装置10の動作においては、航空機搭載電子装置1から発射信号を受けることにより、まず電源が起動され(ステップ17)、これにより、投下電子装置10の動作が開始される。
【0042】
そして、ドップラ周波数補正制御部13はこの電源起動時に航空機搭載電子装置1から受けた経過時間tとドップラ周波数fd との組合せデータを航空機搭載電子装置1から入力する。
【0043】
電源起動と同時に第2の記憶部であるROM12では、ドップラ周波数補正データアドレスk(k=1〜n)=1(ステップ121)から始まって、このアドレスkに対応したドップラ周波数補正データfb が発射投下後の経過時間tと組み合わせて順次読み出される。
【0044】
図7には、ROM12の一実施例が示されており、アドレスkに対応した経過時間tとドップラ周波数補正データfb との組合せが記憶されており、この場合の経過時間tと補正データfb は、上記の航空機速度VM と高度AM とレーダ送信電波到来方位θと周波数f0 によって決まる値を予め実験等により求めたものである。
【0045】
すなわち、図8に示すように、投下電子装置10が発射投下された後にはドップラ周波数fd が減少して行くことを補正してドップラ周波数(変調されたドップラ周波数)fc が投下電子装置10から送信されるようにするための値fb を経過時間tとともにROM12に記憶している。
【0046】
そして、ドップラ周波数補正制御部13では、第2の記憶部12から読み出した補正値fb と経過時間tとの組合せデータと航空機搭載電子装置1から受けた該経過時間tとドップラ周波数との組合せデータにより経過時間tに対応したドップラ周波数fc を生成する(ステップ131)。
【0047】
すなわち、経過時間tに対応して補正(変調)されたドップラ周波数fc =航空機搭載電子装置1からのドップラ周波数fd +補正データfb を演算する。
【0048】
そして、このようにして演算した補正されたドップラ周波数fc と経過時間tが下記の追尾転移条件1,2を満たすか否かを判定する(ステップ132)。
【0049】
転移条件1
変調部14で変調された後のドップラ周波数fc とレーダから見た航空機の周波数fa (図8参照)と交差する追尾の転移時刻tc (レーダの追尾が航空機から投下電子装置10に転移する時刻)が、
1 <tc <t2 (t1 ,t2 は設定定数) ・・・式(2)
を満足すること。
すなわちこの条件1における定数t1 ,t2 は、レーダから見た航空機の周波数fa との関係で、変調後のドップラ周波数fc の特性曲線(直線)が左右にどの程度変化してもよいかの許容範囲を示したものである。
【0050】
Figure 0003660773
【0051】
すなわちこの条件2における定数は、変調後のドップラ周波数fc の特性曲線(直線)の傾きがどの程度変化してもよいかの許容範囲を示したものである。
【0052】
このようにしてレーダから見た航空機のドップラ周波数から追尾の転移を可能にする条件1,2を満たしているか否かを判定し、満たしていないときには、ROM12においてアドレスをk=k+1に更新し(ステップ123)、新たなアドレスk+1に対応した補正データfb をその経過時間tとともに読み出して再度ドップラ周波数fc を求める(ステップ131)。
【0053】
上記の条件1,2を満たしていることが分かったときには、発射指令を発射装置18に与えるとともにこのときのアドレスkを経過時間tを“0”としてROM12に与える。ただし、この経過時間tは経過時間t毎の補正データfb を順次読み出すために内部クロックΔtだけ更新される(ステップ135)。
【0054】
ROM12はこのアドレスkと経過時間tに対応した補正データfb を読み出して(ステップ124)、補正制御部13に与える。
【0055】
補正制御部13はこの補正データfb を変調部14に転送するとともに経過時間tをΔtだけ更新して経過時間tをΔtだけ更新する。
【0056】
ドップラ周波数補正制御部13から出力された補正データfb は変調部14に送られ、受信空中線11からのレーダ送信電波23の周波数fd を補正し、増幅部15により増幅して、送信空中線16から送信する。
【0057】
ここで、上記の本発明〔1〕による実施例の場合には、航空機搭載電子装置1から投下電子装置10に対して経過時間tとドップラ周波数fd とが組合せて送られるので、データ量が大きくなってしまう。
【0058】
そこで、データ量を減らすために、本発明〔2〕では経過時間tとドップラ周波数fd との組合せに対してデータアドレスを使用している。
【0059】
図9及び図10は図2に示した本発明〔2〕に係る電波妨害装置の構成の動作実施例をフローチャート図で示したものであり、特に図9は航空機搭載電子装置の動作実施例を示し、図10は投下電子装置の動作実施例を示している。なお、各図においてブロックに付した符号は図2に付した符号に対応している。
【0060】
以下、図2の動作実施例を図9及び図10を参照して説明する。
まず、図9に示す航空機搭載電子装置1の動作においては、受信波分析部3と航空機センサ部4と第1の記憶部としてのROM5とドップラ周波数算出部6の動作は図3の実施例と同様に行われる。
【0061】
そして、ドップラ周波数算出部6から出力された経過時間tとドップラ周波数fd は判定部82に送られる。この判定部82の動作は図4の実施例における ドップラ周波数補正制御部13におけるステップ131と132と同じ動作がステップ821と822で実行される。
【0062】
このステップ821と822を実行するため、第2の記憶部であるROM81のステップ811〜814が実行されるが、この内、ステップ811〜813では図4の実施例におけるROM12のステップ121〜123と同じ動作が実行される。
【0063】
すなわち、ドップラ周波数補正データアドレスk(k=1〜n)=1(ステップ811)から始まって、このアドレスkに対応したドップラ周波数補正データfb が発射投下後の経過時間tと組み合わせて順次読み出され、ドップラ周波数算出部6から受けた該経過時間tとドップラ周波数fd との組合せデータにより経過時間tに対応したドップラ周波数fc を生成する(ステップ821)。
【0064】
そして、このようにして演算した補正されたドップラ周波数fc と経過時間tが上記の追尾転移条件1,2を満たすか否かを判定し(ステップ822)、満たしていないときには、ROM81においてアドレスをk=k+1に更新し(ステップ813)、新たなアドレスk+1に対応した補正データfb をその経過時間tとともに読み出して再度ドップラ周波数fc を求める(ステップ821)。
【0065】
ステップ822において、上記の条件1,2を満たしていることが分かったときには、ROM81のステップ814においてこの時のアドレスkを読み出して発射制御部7に与える。発射制御部7は上記の如く発射信号に続いてこのアドレスkを投下電子装置10に送出する。
【0066】
図10に示す投下電子装置10の動作においては、航空機搭載電子装置1から発射信号を受けることにより、まず電源が起動され(ステップ17)、これにより、投下電子装置10の動作が開始される。
【0067】
そして、ドップラ周波数補正制御部13aはこの電源起動時に航空機搭載電子装置1から受けたアドレスkを航空機搭載電子装置1から入力する。
【0068】
そしてドップラ周波数補正制御部13aでは、受信確認を行った後(ステップ13a1)、発射指令を発射装置18に与えるとともにこのときのアドレスkを経過時間tを“0”として第3の記憶部としてのROM12aに経過時間tとの組合せで与える(ステップ13a2)。
【0069】
ROM12aはROM81と同様に経過時間tとアドレスkに対応したドップラ周波数補正データfb が記憶されているで、補正制御部13aからの経過時間tとアドレスkの組合せに対応した補正データfb が読み出されて補正制御部13aに送られる。
【0070】
補正制御部13aでは、この補正データfb を変調部14に転送するとともに経過時間tをΔtだけ更新して経過時間tをΔtだけ更新する(ステップ13a3,13a4)。
【0071】
ドップラ周波数補正制御部13aから出力された補正データfb は変調部14に送られ、受信空中線11からのレーダ送信電波23の周波数fd を補正し、増幅部15により増幅して、送信空中線16から送信される。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る電波妨害装置によれば、航空機搭載電子装置において航空機の速度及び高度に対応した投下電子装置の発射投下後の経過時間及びその時の飛翔速度の組合せ並びにレーダ送信波の到来方位及び周波数から該投下電子装置の発射投下後に予測されるドップラ周波数をその経過時間との組合せで算出して発射信号とともに該投下電子装置に送出し、該発射信号を受けて起動する該投下電子装置が、該発射信号を該航空機搭載電子装置から受けた後、予め記憶した補正値及びその経過時間の組合せと該航空機搭載電子装置から与えられた該ドップラ周波数及びその経過時間の組合せとの関係によりレーダから見た航空機のドップラ周波数から追尾の転移を可能にする所定条件を満たした該補正値により該投下電子装置で受信したレーダ送信波の周波数を補正するように構成したので、発射投下後もドップラ周波数を維持でき、以てドップラ追尾レーダから航空機が追尾されることを防止することが可能となり航空機が攻撃の対象と成らない効果がある。したがって、航空機をミサイル並びに砲弾から防御する性能向上に寄与するところが大きい。
【0073】
また、上記の所定条件の判定を航空機搭載電子装置側で行い、該所定条件を満たす経過時間と補正データとの組合せを記憶した記憶部のアドレスとして投下電子装置に送り、このアドレスに対応する経過時間と補正データとの組合せを投下電子装置側にも用意した同じ記憶部から読み出して受信したレーダ送信波の周波数を変調するように構成することで、電子装置間のデータ転送量を大幅に減少させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明〔1〕に係る電波妨害装置の構成例を示したブロック図である。
【図2】本発明〔2〕に係る電波妨害装置の構成例を示したブロック図である。
【図3】本発明〔1〕に係る電波妨害装置における航空機搭載電子装置の動作実施例を示したフローチャート図である。
【図4】本発明〔1〕に係る電波妨害装置における投下電子装置の動作実施例を示したフローチャート図である。
【図5】本発明に係る電波妨害装置において経過時間に対応した投下電子装置の飛翔速度を求めるための記憶部(ROM)の実施例をイメージで示した図である。
【図6】本発明〔1〕に係る電波妨害装置において発射制御部から送出される経過時間と投下電子装置のドップラ周波数の組合せデータをイメージで示した図である。
【図7】本発明に係る電波妨害装置において用いられるドップラ周波数の補正データとアドレスとの関係を示した図である。
【図8】本発明に係る電波妨害装置の動作原理を示したグラフ図である。
【図9】本発明〔2〕に係る電波妨害装置における航空機搭載電子装置の動作実施例を示したフローチャート図である。
【図10】本発明〔2〕に係る電波妨害装置における投下電子装置の動作実施例を示したフローチャート図である。
【図11】本発明及び従来例に係る電波妨害装置の使用形態例を示した図である。
【符号の説明】
EA 電波妨害装置
1 航空機搭載電子装置
2 第1の受信空中線
3 受信波分析部
4 航空機センサ部
5 第1の記憶部(ROM)
6 ドップラ周波数算出部
7 発射制御部
10 投下電子装置
11 第2の受信空中線
12,81 第2の記憶部
12a 第3の記憶部
13,13a ドップラ周波数補正制御部
14 変調部
15 増幅部
16 送信空中線
図中、同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (6)

  1. 航空機搭載電子装置と該航空機から発射投下される投下電子装置とを有する電波妨害装置であって、
    該航空機搭載電子装置が、レーダ送信波を受信する第1の受信空中線と、該空中線で受信した該レーダ送信波の到来方位及び周波数を分析する受信波分析部と、航空機の速度及び高度を検出する航空機センサ部と、該速度及び高度に対応した該投下電子装置の発射投下後の経過時間及びその時の飛翔速度の組合せを複数個予め記憶した第1の記憶部と、該経過時間及び飛翔速度の組合せ並びに該レーダ送信波の到来方位及び周波数から該投下電子装置の発射投下後に予測されるドップラ周波数をその経過時間との組合せで算出するドップラ周波数算出部と、該ドップラ周波数及びその経過時間との組合せを発射信号とともに該投下電子装置に送出する発射制御部と、で構成され、
    該発射信号を受けて起動する該投下電子装置が、レーダ送信波を受信する第2の受信空中線と、該投下電子装置のドップラ周波数を補正するための補正値を発射投下後の経過時間との組合せで複数個予め記憶した第2の記憶部と、該発射信号を該航空機搭載電子装置から受けた後、該補正値及びその経過時間の組合せを該第2の記憶部から順次読み出し該航空機搭載電子装置から与えられた該ドップラ周波数及びその経過時間の組合せとの関係によりレーダから見た航空機のドップラ周波数から追尾の転移を可能にする所定条件を満たした該補正値を出力するドップラ周波数補正制御部と、該ドップラ周波数補正制御部から出力された該補正値により該第2の空中線で受信した該レーダ送信波の周波数を補正する変調部と、該変調部の出力信号を増幅する増幅部と、該増幅部からの出力信号を送信する送信空中線と、で構成されている、
    ことを特徴とした電波妨害装置。
  2. 航空機搭載電子装置と該航空機から発射投下される投下電子装置とを有する電波妨害装置であって、
    該航空機搭載電子装置が、レーダ送信波を受信する第1の受信空中線と、該空中線で受信した該レーダ送信波の到来方位及び周波数を分析する受信波分析部と、航空機の速度及び高度を検出する航空機センサ部と、該速度及び高度に対応した該投下電子装置の発射投下後の経過時間及びその時の飛翔速度の組合せを複数個予め記憶した第1の記憶部と、該飛翔速度及び経過時間の組合せ並びに該レーダ送信波の到来方位及び周波数から該投下電子装置の発射投下後に予測されるドップラ周波数をその経過時間との組合せで算出するドップラ周波数算出部と、該投下電子装置のドップラ周波数を補正するための補正値を発射投下後の経過時間との組合せで複数個予め記憶した第2の記憶部と、該第2の記憶部から該補正値及びその経過時間の組合せを順次読み出し該ドップラ周波数算出部からのドップラ周波数及びその経過時間の組合せとの関係によりレーダから見た航空機の周波数から追尾の転移を可能にする所定条件を満たしたときの該補正値及びその経過時間の組合せのデータインデックスを該第2の記憶部から読み出して出力する判定部と、該データインデックスを発射信号とともに該投下電子装置に送出する発射制御部と、で構成され、
    該発射信号を受けて起動する該投下電子装置が、レーダ送信波を受信する第2の受信空中線と、該第2の記憶部と同じ補正値及びその経過時間の組合せを該データインデックスに対応して予め記憶した第3の記憶部と、該発射信号を該航空機搭載電子装置から受けた後、該データインデックスに対応した該補正値及びその経過時間の組合せを該第3の記憶部から読み出して出力するドップラ周波数補正制御部と、該ドップラ周波数補正制御部から出力された該補正値により該第2の空中線で受信した該レーダ送信波の周波数を補正する変調部と、該変調部の出力信号を増幅する増幅部と、該増幅部からの出力信号を送信する送信空中線と、で構成されている、
    ことを特徴とした電波妨害装置。
  3. 請求項1又は2において、
    該所定条件は、該変調部で補正されたドップラ周波数がレーダから見た航空機の周波数に置き代わる時刻が一定時間範囲内に在り、該補正されたドップラ周波数の傾きが一定範囲内に在ることを特徴とした電波妨害装置。
  4. 請求項2において、
    該データインデックスが、データアドレスであることを特徴とした電波妨害装置。
  5. 請求項1,3又は4において、
    該ドップラ周波数補正制御部が、該所定条件を満たす複数の該補正値及び経過時間の組合せを第2の記憶部から読み出して出力することを特徴とした電波妨害装置。
  6. 請求項2乃至4のいずれかにおいて、
    該発射制御部が、複数のデータインデックスを受けたときに該発射信号を送出することを特徴とした電波妨害装置。
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