JP3656971B2 - ブロックポリマーおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、ブロックポリマーおよびその製造方法、特に、ポリオルガノシロキサンユニットとポリアルキレンオキサイドユニットとを含む新規なブロックポリマーおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】
例えば合成高分子、天然高分子、金属、窯業材料などの各種基材の表面を保護する場合には、一般に、当該表面に対してコーティング材料によるコーティング膜が付与される。この際、コーティング材料中に所定の表面改質剤を添加しておくと、当該表面改質剤による特性、例えば、表面密着性、柔軟性、紫外線吸収性などをコーティング膜に対して付与することができる。
【0003】
ところが、上述のような目的でコーティング材料に添加される各種の表面改質剤は、通常、コーティング膜の表面だけではなく、その内部にも均質に分散してしまうので、添加量が少ないと表面改質効果を発揮しにくい。言い替えると、表面改質剤による十分な効果を得ようとすると、表面改質剤を多量に用いる必要があり、不経済であるばかりではなく、表面改質剤によりコーティング膜そのものの特性が阻害されるおそれがある。
【0004】
本発明の目的は、少量の使用でコーティング膜に対して各種の表面改質効果を付与することができる新規なブロックポリマーを実現することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のブロックポリマーは、下記の一般式(1)で示される。
【0006】
【化25】
【0007】
(式中、
【0008】
【化26】
【0009】
ここで、R1 およびR2 は、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、または炭素数7〜9のアラルキル基である。
【0010】
【化27】
【0011】
R4 は、水素またはメチル基である。
aは1〜135、bは2〜230およびcは1〜4のそれぞれ整数である。
Aは、隣接する−CHR4 −とカルボニル基を介して結合している有機基である。
nは、1〜16の整数である。)
【0012】
また、本発明に係る他のブロックポリマーは、下記の一般式(2)で示される。
【0013】
【化28】
【0014】
(式中、U1 、U2 、R1 、R2 、R3 、R4 、Aおよびn、並びにa、bおよびcは、一般式(1)の場合と同様である。また、R10は、炭素数が1〜8でありかつ水酸基を有していてもよいアルキル基である。)
【0015】
なお、一般式(1)および(2)中のAに含まれる有機基は、例えば、非反応性の炭化水素基、水酸基、酸基、アミノ基、アンモニウム基、シアノ基、ハロゲン原子、アミド結合、環状エーテル基、アルキレンオキサイドユニット、アルコキシシリル基、紫外線吸収性基およびテトラメチル−4−ピペリジル基からなる群から選ばれた少なくとも1つの化学構造部位を含んでいる。
【0016】
本発明に係るブロックポリマーの製造方法は、下記の一般式(3)で示されるアクリル系化合物に対し、ポリアルキレンオキサイドユニットおよびポリオルガノシロキサンユニットからなる群から選ばれた一方のユニットを含みかつ両末端にそれぞれ1級アミノ基を有するジアミン化合物をマイケル付加反応させて生成物を得る工程と、当該生成物と、ジアミン化合物に含まれる一方のユニットとは異なる他方のユニットを含みかつ両末端にそれぞれエポキシ基を有するジエポキシ化合物とをさらに反応させる工程とを含んでいる。
【0017】
【化29】
【0018】
(式中、R4 は、水素またはメチル基である。Aは、隣接するCR4 とカルボニル基を介して結合している有機基である。)
【0019】
なお、この製造方法では、通常、ジアミン化合物に対してアクリル系化合物を1.8〜2.2倍モル用い、かつ生成物のXモルに対してジエポキシ化合物をX+0.8〜X+1.2モル用いる。
【0020】
本発明に係る他のブロックポリマーの製造方法は、上記一般式(3)で示されるアクリル系化合物に対し、ポリアルキレンオキサイドユニットおよびポリオルガノシロキサンユニットからなる群から選ばれた一方のユニットを含みかつ両末端にそれぞれ1級アミノ基を有するジアミン化合物をマイケル付加反応させて生成物を得る工程と、当該生成物と、ジアミン化合物に含まれる一方のユニットとは異なる他方のユニットを含みかつ両末端にそれぞれエポキシ基を有するジエポキシ化合物とをさらに反応させて両末端にエポキシ基を有するブロックポリマーを得る工程と、得られたブロックポリマーの両末端のエポキシ基に対して2級アミン化合物を反応させる工程とを含んでいる。
【0021】
本発明に係るさらに他のブロックポリマーの製造方法は、上記一般式(3)で示されるアクリル系化合物に対し下記の一般式(4)で示されるジアミン化合物をマイケル付加反応させて生成物を得る工程と、当該生成物と下記の一般式(5)で示されるジエポキシ化合物とをさらに反応させる工程とを含んでいる。
【0022】
【化30】
【0023】
(式中、R1 およびR2 は、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、または炭素数7〜9のアラルキル基である。aは1〜135の整数である。)
【0024】
【化31】
【0025】
(式中、
【0026】
【化32】
【0027】
bは、2〜230の整数である。)
【0028】
本発明に係るさらに他のブロックポリマーの製造方法は、上記一般式(3)で示されるアクリル系化合物に対し下記の一般式(6)で示されるジアミン化合物をマイケル付加反応させて生成物を得る工程と、当該生成物と下記の一般式(7)で示されるジエポキシ化合物をさらに反応させる工程とを含んでいる。
【0029】
【化33】
【0030】
(式中、
【0031】
【化34】
【0032】
bは、2〜230の整数である。)
【0033】
【化35】
【0034】
(式中、R1 およびR2 は、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、または炭素数7〜9のアラルキル基である。aは1〜135の整数である。)
【0035】
本発明に係るさらに他のブロックポリマーの製造方法は、上記一般式(3)で示されるアクリル系化合物に対し上記一般式(4)で示されるジアミン化合物をマイケル付加反応させて生成物を得る工程と、当該生成物と上記一般式(5)で示されるジエポキシ化合物とをさらに反応させて、両末端にエポキシ基を有するブロックポリマーを得る工程と、得られたブロックポリマーの両末端のエポキシ基に対して2級アミン化合物を反応させる工程とを含んでいる。
【0036】
本発明に係るさらに他のブロックポリマーの製造方法は、上記一般式(3)で示されるアクリル系化合物に対し上記一般式(6)で示されるジアミン化合物をマイケル付加反応させて生成物を得る工程と、当該生成物と上記一般式(7)で示されるジエポキシ化合物とをさらに反応させて、両末端にエポキシ基を有するブロックポリマーを得る工程と、得られたブロックポリマーの両末端の前記エポキシ基に対して2級アミン化合物を反応させる工程とを含んでいる。
本発明に係るコーティング材は、皮膜形成性成分と、本発明に係るブロックポリマーとを含んでいる。
【0037】
【発明の実施の形態】
ブロックポリマー
本発明のブロックポリマーは、ポリオルガノシロキサンユニットとポリアルキレンオキサイドユニットとの両ユニットを含むものであり、下記の一般式(1)および(2)で示される。
【0038】
【化36】
【0039】
【化37】
【0040】
上記一般式(1)および(2)において、U1 およびU2 は、ポリオルガノシロキサンユニットまたはポリアルキレンオキサイドユニットを示している。ここで、U1 およびU2 の一般式を示すと下記のようになる。
【0041】
(態様1)U1 がポリアルキレンオキサイドユニットでありかつU2 がポリオルガノシロキサンユニットである場合。
【0042】
【化38】
【0043】
(態様2)U1 がポリオルガノシロキサンユニットでありかつU2 がポリアルキレンオキサイドユニットである場合。
【0044】
【化39】
【0045】
U1 およびU2 についての上述の一般式において、R1 およびR2 は、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、または炭素数7〜9のアラルキル基を示している。ここで、炭素数1〜8のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、イソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基などが例示できる。アリール基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、t−ブチルフェニル基などが例示できる。アラルキル基としては、ベンジル基、プロピルフェニル基などが例示できる。
【0046】
また、R3 は、下記の一般式で示されるものである。
【0047】
【化40】
【0048】
ここで、cは、1〜4の整数である。cが4を超えると、親水性と疎水性とのバランスが崩れ、本発明のブロックポリマーが表面改質効果を発揮しにくくなる場合がある。
【0049】
上述のU1 およびU2 に含まれるR1 とR2 とは、互いに同じであってもよいし異なっていてもよい。また、U1 およびU2 に含まれる全R1 、全R2 および全R3 は、それぞれ互いに同じであってもよいし異なっていてもよい。
【0050】
さらに、上記一般式(1)および(2)に含まれるU1 およびU2 において、aは1〜135の整数であり、bは2〜230の整数である。aが0の場合は、本発明のブロックポリマーを例えばコーティング材用の表面改質剤として用いた場合に、所要の効果が得られにくい。逆に、aが135を超えると、本発明のブロックポリマーを例えば表面改質剤として塗料に添加した場合に、ハジキなどの不具合が生じるおそれがある。一方、bが1または0の場合は、本発明のブロックポリマーを例えばコーティング材用の表面改質剤として用いた場合に、所要の効果が得られにくい。逆に、bが230を超えると、本発明のブロックポリマーの溶剤溶解性が低下するおそれがある。
【0051】
なお、上記一般式(1)および(2)中に含まれるU1 は、1種類のもののみであってもよいし、数種類のものであってもよい。この点、U2 についても同様である。
【0052】
また、上記一般式(1)および(2)中に含まれるR4 は、水素またはメチル基である。
【0053】
さらに、上記一般式(1)および(2)中に含まれるAは、隣接する−CHR4 −とカルボニル基を介して結合している有機基である。ここで、当該A基に含まれる有機基としては、非反応性の炭化水素基、水酸基、酸基、アミノ基、アンモニウム基、シアノ基、ハロゲン原子、アミド結合、環状エーテル基、アルキレンオキサイドユニット、アルコキシシリル基、紫外線吸収性基およびテトラメチル−4−ピペリジル基からなる群から選ばれた少なくとも1つの化学構造部位を含むものを例示することができる。したがって、Aの具体例としては、下記のA(1)〜A(13)の13種類のものを挙げることができる。
【0054】
〔A(1):非反応性の炭化水素基を含む有機基〕
この場合、Aは下記の一般式で示すことができる。
【0055】
【化41】
【0056】
ここで、R5 は、炭素原子数が1〜22個の炭化水素基を示している。この炭化水素基は、脂肪族炭化水素基であってもよいし、芳香族炭化水素基であってもよい。また、分岐していてもよいし、飽和、不飽和および環状の構造部分を含んでいてもよい。さらに、少なくとも1つの炭素原子が酸素原子に置き換わっていてもよい。
【0057】
このような炭化水素基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、2−エチルヘキシル基、イソアミル基、イソオクチル基、イソデシル基、n−ラウリル基、トリデシル基、イソミリスチル基、n−ステアリル基、イソステアリル基、ベヘニル基、シクロヘキシル基、ベンジル基、フェノキシエチル基、イソボルニル基およびビニル基などを挙げることができる。
【0058】
〔A(2):水酸基を含む有機基〕
この場合、Aは下記の一般式で示すことができる。
【0059】
【化42】
【0060】
ここで、R6 は、水酸基を含む有機基を示している。R6 の具体例としては、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシブチル基、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル基の他、下記の一般式(a)、(b)および(c)で示されるものを挙げることができる。
【0061】
【化43】
【0062】
一般式(a)中、R7 は、フェニレン基、シクロヘキシル基またはエチレン基を示している。また、R8 は、2−ヒドロキシプロピル基または2−ヒドロキシエチル基である。また、一般式(b)中、U3 は、隣接する水素原子との結合点に酸素原子が位置する、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドおよびブチレンオキサイドからなる群から選ばれた少なくとも1種類のユニットを示す。また、mは、1〜30の整数である。さらに、一般式(c)中、pは1〜12の整数である。
【0063】
また、このようなAは、下記の一般式で示すこともできる。
【0064】
【化44】
【0065】
ここで、R9 は、水素原子、または炭素原子数が8個以下の分岐していてもよいアルキル基であって、少なくとも一部の水素原子が水酸基で置換されているものである。このようなR9 の具体例としては、トリス(ヒドロキシメチル)メチル基、ヒドロキシメチル基などを挙げることができる。
【0066】
〔A(3):酸基を含む有機基〕
このような有機基に含まれる酸基としては、カルボキシル基、リン酸基およびスルホン酸基を挙げることができる。
ここで、カルボキシル基を含むAは、例えば下記の一般式で示すことができる。
【0067】
【化45】
【0068】
式中、R7 は、上述の一般式(a)の場合と同様である。
また、リン酸基を含むAは、例えば下記の一般式で示すことができる。
【0069】
【化46】
【0070】
さらに、スルホン酸基を含むAは、例えば下記の一般式で示すことができる。
【0071】
【化47】
【0072】
〔A(4):アミノ基を含む有機基〕
ここでのアミノ基は、2級アミノ基または3級アミノ基である。このようなAは、例えば下記の式で示すことができる。
【0073】
【化48】
【0074】
式中、R10およびR11は、2級アミノ基の場合は一方が水素原子でありかつ他方がt−ブチル基であり、3級アミノ基の場合は双方がメチル基、エチル基またはt−ブチル基である。
【0075】
〔A(5):アンモニウム基を含む有機基〕
ここでのAは、例えば上述のA(4)の場合における3級アミノ基を、メチルクロライドなどのアルキルクロライドにより4級化したものである。
【0076】
〔A(6):シアノ基を含む有機基〕
ここでのAは、例えば下記の式で示される。
【0077】
【化49】
【0078】
〔A(7):ハロゲン原子を含む有機基〕
ここでのハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子および臭素原子を挙げることができる。但し、フッ素原子を含むものを用いるのが好ましい。フッ素原子を含む場合、Aは、例えば下記の一般式で示される。
【0079】
【化50】
【0080】
一般式中、Cfは、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された炭化水素基を示し、具体的には下記の構造式で示されるものを挙げることができる。
【0081】
【化51】
【0082】
〔A(8):アミド結合を含む有機基〕
ここでのAは、例えば下記の一般式で示される。
【0083】
【化52】
【0084】
一般式中、R12およびR13は、水素原子、または炭素原子数が8個以下の分岐していてもよいアルキル基である。このようなアルキル基は、それを構成する一部の炭素原子がカルボニル基を構成していてもよいし、また、一部の炭素原子が酸素原子により置換されていてもよい。さらに、アミノ基を有していてもよい。このようなR12およびR13がアルキル基の場合、その具体例としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、N,N−ジメチルアミノプロピル基、イソブトキシメチル基などを挙げることができる。
【0085】
さらに、R12とR13とは、酸素原子を介して互いに結合し、環構造を形成していてもよい。このような環構造としては、例えばモルホリノ基を挙げることができる。R12とR13とがモルホリノ基を構成している場合、Aは下記の式で示される。
【0086】
【化53】
【0087】
〔A(9):環状エーテル基を含む有機基〕
ここでのAは、例えば下記の一般式で示される。
【0088】
【化54】
【0089】
一般式中、Cycは、例えばエポキシ基、フルフリル基を示している。
【0090】
〔A(10):アルキレンオキサイドユニットを含む有機基〕
ここでのAは、例えば下記の一般式で示される。
【0091】
【化55】
【0092】
一般式中、U3 およびmは、上述の一般式(b)の場合と同様である。また、R14は、炭素原子数が8個以下の分岐していてもよいアルキル基、フェニル基、ノニルフェニル基またはジシクロペンテニル基を示している。
【0093】
〔A(11):アルコキシシリル基を含む有機基〕
ここでのAは、例えば下記の一般式で示される。
【0094】
【化56】
【0095】
一般式中、R15、R16およびR17は、メチル基やエチル基などのアルキル基、フェニル基などのアリール基を示している。R15、R16およびR17は、全てが同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0096】
〔A(12):紫外線吸収性基を含む有機基〕
ここでのAは、例えば下記の式で示される。
【0097】
【化57】
【0098】
〔A(13):テトラメチル−4−ピペリジル基を含む有機基〕
ここでのAは、例えば下記の式で示される。
【0099】
【化58】
【0100】
なお、一般式(1)および(2)中には、2種以上のAが含まれていてもよい。
【0101】
さらに、上記一般式(1)および(2)中に含まれるnは、1〜16の整数である。nが0の場合は、本発明のブロックポリマーを例えばコーティング材用の表面改質剤として用いた場合に、所要の効果が得られにくい。逆に、16を超えると、本発明のブロックポリマーの溶剤溶解性が低下するおそれがある。
【0102】
なお、上記一般式(2)に含まれるR18 は、炭素数が1〜8のアルキル基である。このアルキル基は水酸基を含んでいてもよい。このようなアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシブチル、3−ヒドロキシブチル、4−ヒドロキシブチルを挙げることができる。
【0103】
ブロックポリマーの製造方法
本発明のブロックポリマーは、例えば、下記の工程を含む方法に従って製造することができる。
(工程1)
下記の一般式(3)で示されるアクリル系化合物に対してポリオルガノシロキサンユニットまたはポリアルキレンオキサイドユニットのいずれか一方のユニットを含みかつ両末端にそれぞれ1級アミノ基を有するジアミン化合物をマイケル付加反応させて生成物を得る。
【0104】
【化59】
【0105】
一般式(3)中、R4 およびAは、上術の一般式(1)および(2)の場合と同様である。なお、このような一般式(3)で示されるアクリル系化合物の具体例をAの種類ごとに例示すると、次のようになる。
【0106】
〔AがA(1)の場合〕
メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソデシルアクリレート、イソデシルメタクリレート、n−ラウリルアクリレート、n−ラウリルメタクリレート、トリデシルアクリレート、トリデシルメタクリレート、n−ステアリルアクリレート、n−ステアリルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、イソボルニルアクリレート、イソボルニルメタクリレート、tert−ブチルアクリレート、tert−ブチルメタクリレート、イソステアリルアクリレート、イソステアリルメタクリレート、イソオクチルアクリレート、イソオクチルメタクリレート、イソミリスチルアクリレート、イソミリスチルメタクリレート、イソステアリルアクリレート、イソステアリルメタクリレート、ベヘニルアクリレート、ベヘニルメタクリレート、イソアミルアクリレート、イソアミルメタクリレート、ビニルアクリレート、ビニルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレートおよび2−ヒドロキシエチルメタクリレートのε−カプロラクトン開環付加物(例えば、ダイセル化学工業株式会社製の商品名”FMシリーズ”および”FAシリーズ”)。
【0107】
〔AがA(2)の場合〕
2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルメタクリレート、ネオペンチルグリコールアクリル酸安息香酸エステル、ネオペンチルグリコールメタクリル酸安息香酸エステル、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、2−メタクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタレート、2−メタクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタレート、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノアクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノメタクリレート、ポリエチレングリコールポリテトラメチレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコールポリテトラメチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールポリテトラメチレングリコールモノアクリレート、ポリプロピレングリコールポリテトラメチレングリコールモノメタクリレート、N−(トリス(ヒドロキシメチル)メチル)アクリルアミド、N−(トリス(ヒドロキシメチル)メチル)メタクリルアミド、N−(ヒドロキシメチル)アクリルアミド、N−(ヒドロキシメチル)メタクリルアミド。
【0108】
〔AがA(3)の場合〕
アクリル酸、メタクリル酸、2−アクリロイロキシエチルアシッドホスフェート、2−メタクリロイロキシエチルアシッドホスフェート、2−アクリロイロキシエチルコハク酸、2−メタクリロイロキシエチルコハク酸、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−メタクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸。
【0109】
〔AがA(4)の場合〕
ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート。
【0110】
〔AがA(5)の場合〕
ジメチルアミノエチルアクリレート4級化物、ジメチルアミノエチルメタクリレート4級化物、ジエチルアミノエチルアクリレート4級化物、ジエチルアミノエチルメタクリレート4級化物。
【0111】
〔AがA(6)の場合〕
2−シアノエチルアクリレート、2−シアノエチルメタクリレート。
【0112】
〔AがA(7)の場合〕
トリフロロエチルアクリレート、トリフロロエチルメタクリレート、テトラフロロプロピルアクリレート、テトラフロロプロピルメタクリレート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフロロブチルアクリレート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフロロブチルメタクリレート、パーフルオロオクチルエチルアクリレート、パーフルオロオクチルエチルメタクリレート。
【0113】
〔AがA(8)の場合〕
N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−イソプロピルメタクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N,N−ジエチルメタクリルアミド、N−(トリス(ヒドロキシメチル)メチル)アクリルアミド、N−(トリス(ヒドロキシメチル)メチル)メタクリルアミド、N−(イソブトキシメチル)アクリルアミド、N−(イソブトキシメチル)メタクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、N−(ヒドロキシメチル)アクリルアミド、N−(ヒドロキシメチル)メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、ジアセトンメタクリルアミド、アクリロイルモルホリン、メタクリロイルモルホリン。
【0114】
〔AがA(9)の場合〕
テトラヒドロフルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート。
【0115】
〔AがA(10)の場合〕
メトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシジエチレングリコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、メトキシトリエチレングリコールメタクリレート、n−ブトキシエチルアクリレート、n−ブトキシエチルメタクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、エトキシジエチレングリコールメタクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、メトキシジプロピレングリコールメタクリレート、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、フェノキシポリエチレングリコールメタクリレート、ノニルフェノールエチレンオキサイド付加物アクリレート、ノニルフェノールエチレンオキサイド付加物メタクリレート、2−エチルヘキシルジグリコールアクリレート、2−エチルヘキシルジグリコールメタクリレート、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノアクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノメタクリレート、ポリエチレングリコールポリテトラメチレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコールポリテトラメチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールポリテトラメチレングリコールモノアクリレート、ポリプロピレングリコールポリテトラメチレングリコールモノメタクリレート。
【0116】
〔AがA(11)の場合〕
3−アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリルオキシプロピルモノメチルジメトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルモノメチルジメトキシシラン、3−アクリルオキシプロピルモノメチルジエトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルモノメチルジエトキシシラン、3−メタクリルオキシエチルオキシプロピルトリメトキシシラン。
【0117】
〔AがA(12)の場合〕
2−(2’−ヒドロキシ−5’−アクリロイロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロイロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、4−tert−ブチル−4’−(2−アクリロイロキシエトキシ)ジベンゾイルメタン、4−tert−ブチル−4’−(2−メタクリロイロキシエトキシ)ジベンゾイルメタン。
【0118】
〔AがA(13)の場合〕
2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアクリレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、N−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアクリレート、N−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート。
【0119】
(工程2)
ポリオルガノシロキサンユニットまたはポリアルキレンオキサイドユニットのうち、工程1で用いたジアミン化合物に含まれるユニットとは異なる他方のユニットを含みかつ両末端にそれぞれエポキシ基を有するジエポキシ化合物と、工程1で得られた生成物とを反応させる工程。ここでは、両末端にエポキシキ基を有するブロックポリマーが得られる。
【0120】
(工程3)
製造しようとするブロックポリマーの末端がアミノ基である場合(即ち、一般式(2)の場合)には、上述の工程2の反応で得られたブロックポリマーの両末端のエポキシ基に対して2級アミン化合物をさらに反応させる。
【0121】
以下に、一般式(1)および(2)で示される本発明のブロックポリマーの具体的な製造方法について説明する。
【0122】
[I]一般式(1)で示されるブロックポリマーにおいて、U1 とU2 との組み合わせが上述の態様1の場合。
ここでは、工程1で用いるジアミン化合物として下記の一般式(4)で示されるものを用い、また、工程2で用いるジエポキシ化合物として下記の一般式(5)で示されるものを用いる。
【0123】
【化60】
【0124】
【化61】
【0125】
この場合、一般式(4)で示されるジアミン化合物の両末端に位置する1級アミノ基が、それぞれ一般式(3)で示されるアクリル系化合物の二重結合部分にマイケル付加し、下記の一般式(8)で示される化合物が生成物として得られる(工程1)。なお、一般式(4)、(5)および(8)中、R1 、R2 、R3 、R4 、A、aおよびbは、上述の一般式(1)の場合と同様である。
【0126】
【化62】
【0127】
なお、ここでは、通常、ジアミン化合物に対してアクリル系化合物を1.8〜2.2倍モル用いるのが好ましく、1.9〜2.1倍モル用いるのがより好ましい。アクリル系化合物の使用量が1.8倍モル未満の場合は、残存アミノ基が多くなり、ジエポキシ化合物を反応させるとゲル化するおそれがある。逆に、2.2倍モルを超えると、残存アミノ基が少なくなり、ジエポキシ化合物との反応が進行しにくい。また、マイケル付加反応時の温度条件は、特に限定されるものではなく、通常は室温で反応させることができる。
【0128】
次に、得られた生成物に対して、一般式(5)で示されるジエポキシ化合物を反応させる。これにより、目的とするブロックポリマー、即ち、一般式(1)で示されるブロックポリマーが得られる(工程2)。
【0129】
この反応を行なう際には、工程1での生成物のXモルに対してジエポキシ化合物をX+0.8〜X+1.2モル用いるのが好ましく、X+0.9〜X+1.1モル用いるのがより好ましい。ジエポキシ化合物の使用量がX+0.8モル未満の場合は、残存エポキシ基が少なくなり、後の反応が進行しにくい。逆に、X+1.2モルを超えると、残存エポキシ基が多くなり、耐候性に悪影響を及ぼすおそれがある。
【0130】
また、反応に際しては、通常、溶媒を用いる。溶媒としては、例えば、n−ブタノール、ブチルセロソルブおよびキシレン等を用いることができる。なお、反応温度は、50〜120℃に設定するのが好ましく、60〜100℃に設定するのがより好ましい。
【0131】
[II]一般式(2)で示されるブロックポリマーにおいて、U1 とU2 との組み合わせが上述の態様1の場合。
このブロックポリマーを製造する場合は、[I]の場合で得られたブロックポリマー(即ち、一般式(1)で示されるブロックポリマー)の両末端にそれぞれ位置するエポキシ基に対し、2級アミン化合物をさらに反応させる(工程3)。
【0132】
ここで用いられる2級アミン化合物は、一般式(2)に含まれるR18と同様の基が窒素原子に2つ結合したものであり、通常、[I]で得られたブロックポリマーに対して1.8〜2.2倍モル、好ましくは1.9〜2.1倍モル用いられる。また、この際の反応温度は、通常、50〜120℃に設定される。
【0133】
[III]一般式(1)で示されるブロックポリマーにおいて、U1 とU2 との組み合わせが上述の態様2の場合。
工程1で用いるジアミン化合物として下記の一般式(6)で示されるものを用い、また、工程2で用いるジエポキシ化合物として下記の一般式(7)で示されるものを用いる点を除き、[I]の場合と同様にして目的とするブロックポリマーを製造することができる。
【0134】
【化63】
【0135】
【化64】
【0136】
なお、工程1および工程2におけるジアミン化合物とジエポキシ化合物との使用量や反応条件等は、[I]の場合と同様に設定され得る。因に、工程1で得られる生成物は、下記の一般式(9)で示されるものである。なお、一般式(6)、(7)および(9)中、R1 、R2 、R3 、R4 、A、aおよびbは、上述の一般式(1)の場合と同様である。
【0137】
【化65】
【0138】
[IV]一般式(2)で示されるブロックポリマーにおいて、U1 とU2 との組み合わせが上述の態様2の場合。
この場合、[III]で得られたブロックポリマー(即ち、一般式(1)で示されるブロックポリマー)に対し、[II]の工程3の場合と同様にして同様の2級アミン化合物を反応させると、目的とするブロックポリマーが得られる。ここでの2級アミンの使用量や反応条件等は、[II]の場合と同様に設定され得る。
【0139】
なお、上述の[I]〜[IV]において用いられる各種化合物、即ち、一般式(3)で示されるアクリル系化合物、一般式(4)または(6)で示されるジアミン化合物、一般式(5)または(7)で示されるジエポキシ化合物、および2級アミン化合物は、それぞれ置換基の異なる2種以上のものが混合して用いられてもよい。
【0140】
ブロックポリマーの利用
本発明に係る上述のブロックポリマーは、例えば、コーティング材の表面改質剤として有用である。ここで、コーティング材としては、皮膜形成性成分を含むものであれば特に限定されるものではなく、公知の種々のものが対象となり、例えば、塗料、繊維処理剤、頭髪改質剤(リンス)などが挙げられる。
【0141】
本発明にかかるブロックポリマーが表面改質剤として発揮し得る機能は、例えば、表面張力調整機能、付着性付与機能、抗菌・防カビ性付与機能および耐候性付与機能等である。これらの機能は、上述の一般式(1)および(2)中に含まれるA基の種類により異なる。以下に、各機能毎にそれを発揮し得るA基の種類を挙げる。
【0142】
〔表面張力調整機能〕
この機能は、コーティング材に親水性、親油性または撥水性などを付与し得る機能である。親水性の付与機能は、主に、A基が上述のA(2)、A(3)、A(4)(但し、2級アミノ基の場合)、A(5)、A(10)、A(8)、A(4)(但し、3級アミノ基の場合)およびA(6)の場合に発揮され、列挙した順に効果が小さくなる。したがって、A基の種類を選択することにより、本発明のブロックポリマーがコーティング材に付与し得る親水性の程度を種々に設定することができる。
【0143】
また、親油性の付与機能は、主にA基が上述のA(1)の場合に発揮され得る。この場合、A基に含まれる炭化水素基の鎖長が長くなる程に、親油性の付与機能は高まる。
【0144】
さらに、撥水性の付与機能は、主にA基が上述のA(7)の場合、特にハロゲン原子としてフッ素原子を含む場合に発揮され得る。
【0145】
〔付着性付与機能〕
この機能は、コーティング材を、それが適用される基材に対して付着し易くするための機能である。このような機能は、主にA基に反応性基が含まれている場合に発揮され、具体的にはA基が上述のA(2)、A(3)、A(4)(但し、2級アミノ基の場合)、A(9)およびA(11)の場合に発揮され易い。なお、基材の種類に応じてA基の種類が選択されると、付着性付与機能をより高めることができる。
【0146】
〔抗菌・防カビ性付与機能〕
この機能は、コーティング材に抗菌性や防カビ性を付与するための機能である。このような機能は、主にA基が上述のA(4)およびA(5)の場合に発揮され易い。
【0147】
〔耐候性付与機能〕
この機能は、コーティング材に耐候性を付与するための機能である。このような機能は、主にA基が上述のA(12)およびA(13)の場合に発揮され易い。
【0148】
本発明のブロックポリマーを含む上述のようなコーディング材により皮膜を形成すると、当該皮膜には、その内部よりも表層部に当該ブロックポリマーが多く含まれるようになる。このため、本発明のブロックポリマーは、コーティング材に対する添加量が少量であっても、当該皮膜の表面に所望の改質効果を効果的に付与することができる。なお、ブロックポリマーが皮膜の表層部に多く含まれるようになるのは、ブロックポリマーがポリオルガノシロキサンユニットを有しているために膜形成過程において塗膜の表層部に移行しやすいためであると考えられる。
【0149】
【実施例】
実施例1〜32(一般式(1)で示されるブロックポリマー(但し、U 1 およびU 2 が態様1の場合)の製造)
表1(表1−1および表1−2を総称する。以下同じ)に示す通りのジアミン化合物を表1に示す分量と、キシレン50重量部とをフラスコに仕込み、乾燥窒素を吹き込みながら70℃に加熱した。そして、表1に示す通りのアクリル系化合物を表1に示す分量と、ノルマルブタノール20重量部とを30分かけて同時に滴下した。
【0150】
滴下終了後、上述の温度で1時間保持し、表1に示す通りのジエポキシ化合物を表1に示す分量と、キシレン20重量部とを30分かけて同時に滴下した。
【0151】
【表1】
【0152】
【表2】
【0153】
表1において、ジアミン化合物を示すDA−1およびDA−2、アクリル系化合物を示すAc−1,Ac−2,Ac−3,Ac−4,Ac−5およびAc−6、並びにジエポキシ化合物を示すDE−1およびDE−2は、下記の通りである。
【0154】
〔ジアミン化合物〕
DA−1:東レダウコーニング株式会社製の商品名”BY16−853C”(
上述の一般式(4)中のR1 およびR2 がいずれもメチル基でありかつaが4〜8の混合物。分子量=750)
DA−2:信越化学工業株式会社製の商品名”KF−105”(上述の一般式(4)中のR1 およびR2 がいずれもメチル基でありかつaが8〜10の混合物。分子量=980)
【0155】
〔アクリル系化合物〕
Ac−1:2−ヒドロキシエチルアクリレート(分子量=116)
Ac−2:2−ヒドロキシプロピルアクリレート(分子量=130)
Ac−3:4−ヒドロキシブチルアクリレート(分子量=144)
Ac−4:2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロイロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール(分子量=323)
Ac−5:N−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート(分子量=239)
Ac−6:2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート(分子量=225)
【0156】
〔ジエポキシ化合物〕
DE−1:ナガセ化成株式会社製の商品名”デナコールEX−810”(上述の一般式(5)中のR3 がエチレン基でありかつbが1〜3の混合物。分子量=224)
DE−2:ナガセ化成株式会社製の商品名”デナコールEX−821”(上述の一般式(5)中のR3 がエチレン基でありかつbが約4の混合物。分子量=390)
【0157】
以上の結果、一般式(1)中のU1 およびU2 が下記の通りであり、また、U1 およびU2 中のaおよびb、R4 、A並びにnが表2(表2−1および表2−2の総称。以下同じ)に示す通りの構造のブロックポリマーが得られた。
【0158】
【化66】
【0159】
【表3】
【0160】
【表4】
【0161】
なお、表2において、Aの種類を示すA−1、A−2、A−3、A−4、A−5およびA−6は、下記の通りである。
【0162】
【化67】
【0163】
実施例33〜64(一般式(2)で示されるブロックポリマー(但し、U 1 およ びU 2 が態様1の場合)の製造)
実施例1〜32において得られた、一般式(1)で示されるブロックポリマーを含む上述の反応液を上述の温度でさらに1時間保持し、これにジエタノールアミン5.1重量部とノルマルブタノール10重量部とを30分かけて同時に滴下した。滴下終了後、同温度でさらに1時間保持したところ、一般式(2)中のU1 およびU2 、R4 、A並びにnが実施例1〜32と同じであり、R10の全てが”−CH2CH2OH”である構造のブロックポリマーが得られた。なお、実施例33〜64と実施例1〜32との対応関係および各実施例で得られたブロックポリマーの設計分子量を表3に示す。
【0164】
【表5】
【0165】
実施例65〜96(一般式(1)で示されるブロックポリマー(但し、U 1 およびU 2 が態様2の場合)の製造)
表4(表4−1および表4−2を総称する。以下同じ)に示す通りのジアミン化合物を表1に示す分量と、キシレン50重量部とをフラスコに仕込み、乾燥窒素を吹き込みながら70℃に加熱した。そして、表4に示す通りのアクリル系化合物を表4に示す分量と、ノルマルブタノール20重量部とを30分かけて同時に滴下した。
【0166】
滴下終了後、上述の温度で1時間保持し、表4に示す通りのジエポキシ化合物を表4に示す分量と、キシレン20重量部とを30分かけて同時に滴下した。
【0167】
【表6】
【0168】
【表7】
【0169】
表4において、ジアミン化合物を示すDA−3およびDA−4、並びにジエポキシ化合物を示すDE−3およびDE−4は、下記の通りである。なお、アクリル系化合物を示すAc−1,Ac−2,Ac−3,Ac−4,Ac−5およびAc−6は、実施例1〜32の場合と同様である。
【0170】
〔ジアミン化合物〕
DA−3:川研ファインケミカル株式会社製の商品名”PEOアミン#1000”(上述の一般式(6)中のR3 がエチレン基でありかつbが18〜24の混合物。分子量=1,000)
DA−4:三洋化成工業株式会社製の商品名”イオネットYB400”(上述の一般式(6)中のR3 がエチレン基でありかつbが80〜100の混合物。分子量=4,000)
【0171】
〔ジエポキシ化合物〕
DE−3:東芝シリコーン株式会社製の商品名”TSL−9946”(上述の一般式(7)中のR1 およびR2 がいずれもメチル基でありかつaが2〜6の混合物。分子量=600)
DE−4:信越化学工業株式会社製の商品名”KF−105”(上述の一般式(7)中のR1 およびR2 がいずれもメチル基でありかつaが6〜10の混合物。分子量=980)
【0172】
以上の結果、一般式(1)中のU1 およびU2 が下記の通りであり、また、U1 およびU2 中のaおよびb、R4 、A並びにnが表5(表5−1および表5−2の総称。以下同じ)に示す通りの構造のブロックポリマーが得られた。
【0173】
【化68】
【0174】
【表8】
【0175】
【表9】
【0176】
なお、表5において、Aの種類を示すA−1、A−2、A−3、A−4、A−5およびA−6は、実施例1〜32の場合と同様である。
【0177】
実施例97〜128(一般式(2)で示されるブロックポリマー(但し、U 1 およびU 2 が態様2の場合)の製造)
実施例65〜96において得られた、一般式(1)で示されるブロックポリマーを含む上述の反応液を上述の温度でさらに1時間保持し、これにジエタノールアミン3.3重量部とノルマルブタノール10重量部とを30分かけて同時に滴下した。滴下終了後、同温度でさらに1時間保持したところ、一般式(2)中のU1 およびU2 、R4 、A並びにnが実施例1〜32と同じであり、R10の全てが”−CH2CH2OH”である構造のブロックポリマーが得られた。なお、実施例97〜128と実施例65〜96との対応関係および各実施例で得られたブロックポリマーの設計分子量を表6に示す。
【0178】
【表10】
【0179】
【発明の効果】
本発明によれば、少量の使用でコーティング膜に対して各種の表面改質効果を付与するのに有用な新規なブロックポリマーを実現することができる。
【0180】
本発明に係るブロックポリマーの製造方法によれば、少量の使用でコーティング膜に対して各種の表面改質効果を付与するのに有用な新規なブロックポリマーを製造することができる。
本発明に係るコーティング材は、皮膜形成性成分と本発明に係るブロックポリマーとを含んでいるため、例えば基材に対する付着性、抗菌・坑カビ性、耐候性等を有する皮膜を形成することができる。
Claims (12)
- 前記一般式(1)中のAに含まれる有機基が、非反応性の炭化水素基、水酸基、酸基、アミノ基、アンモニウム基、シアノ基、ハロゲン原子、アミド結合、環状エーテル基、アルキレンオキサイドユニット、アルコキシシリル基、紫外線吸収性基およびテトラメチル−4−ピペリジル基からなる群から選ばれた少なくとも1つの化学構造部位を含んでいる、請求項1に記載のブロックポリマー。
- 前記一般式(2)中のAに含まれる有機基が、非反応性の炭化水素基、水酸基、酸基、アミノ基、アンモニウム基、シアノ基、ハロゲン原子、アミド結合、環状エーテル基、アルキレンオキサイドユニット、アルコキシシリル基、紫外線吸収性基およびテトラメチル−4−ピペリジル基からなる群から選ばれた少なくとも1つの化学構造部位を含んでいる、請求項3に記載のブロックポリマー。
- 前記ジアミン化合物に対して前記アクリル系化合物を1.8〜2.2倍モル用い、かつ前記生成物のXモルに対して前記ジエポキシ化合物をX+0.8〜X+1.2モル用いる、請求項5に記載のブロックポリマーの製造方法。
- 下記の一般式(3)で示されるアクリル系化合物に対し、ポリアルキレンオキサイドユニットおよびポリオルガノシロキサンユニットからなる群から選ばれた一方のユニットを含みかつ両末端にそれぞれ1級アミノ基を有するジアミン化合物をマイケル付加反応させて生成物を得る工程と、
前記生成物と、前記ジアミン化合物に含まれる前記一方のユニットとは異なる他方のユニットを含みかつ両末端にそれぞれエポキシ基を有するジエポキシ化合物とをさらに反応させて両末端にエポキシ基を有するブロックポリマーを得る工程と、
前記ブロックポリマーの両末端の前記エポキシ基に対して2級アミン化合物を反応させる工程と、
を含むブロックポリマーの製造方法。
- 下記の一般式(3)で示されるアクリル系化合物に対し下記の一般式(4)で示されるジアミン化合物をマイケル付加反応させて生成物を得る工程と、
前記生成物と下記の一般式(5)で示されるジエポキシ化合物とをさらに反応させて、両末端にエポキシ基を有するブロックポリマーを得る工程と、
前記ブロックポリマーの両末端の前記エポキシ基に対して2級アミン化合物を反応させる工程と、
を含むブロックポリマーの製造方法。
- 下記の一般式(3)で示されるアクリル系化合物に対し下記の一般式(6)で示されるジアミン化合物をマイケル付加反応させて生成物を得る工程と、
前記生成物と下記の一般式(7)で示されるジエポキシ化合物とをさらに反応させて、両末端にエポキシ基を有するブロックポリマーを得る工程と、
前記ブロックポリマーの両末端の前記エポキシ基に対して2級アミン化合物を反応させる工程と、
を含むブロックポリマーの製造方法。
- 皮膜形成性成分と、
請求項1から4のいずれかに記載のブロックポリマーと、
を含むコーティング材。
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