JP3656776B2 - 油圧ショベルの油圧パイロット操作回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は油圧ショベルの油圧パイロット操作回路に係り、特に油圧ショベルの複合操作時の作業に適したアクチュエータ速度にコントロールする油圧ショベルの油圧パイロット操作回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
先ず、油圧ショベルについて図7により説明する。
図7に示す油圧ショベル31は、下部走行体32の上に旋回可能な上部旋回体33が設けられ、上部旋回体33には作業機やキャブ34及びエンジンルーム35等が設置されている。作業機はブーム36,アーム38,バケット40,各アクチュエータ37,39,41から成っている。このブーム36は上部旋回体33に固着された図示しないブラケットに取着されており、ブーム用アクチュエータ37の駆動により上下揺動自在となっている。このブーム36の先端にはアーム38が取着されており、このアーム38はアーム用アクチュエータ39の駆動により上下揺動自在となっている。
また、このアーム38の先端にはバケット40が取着されており、バケット用アクチュエータ41の駆動により回動自在となっている。
【0003】
図7,図8に示すように、従来の油圧ショベル31の整地作業(ブームを上げ動作し、アームを掘削側に操作してバケットを地面に食い込ませず地面を均す作業を言う)時ブーム36を上げ動作しながらアーム38を掘削動作してバケット40を地面に対して矢印に示すように水平制御する時に、ブーム上げ速度Vbに対してアーム速度Vaが早いと図8に示すようにバケット40が地面に食い込む(K部)ので整地がしづらいとの問題がある。
これは後述するブームとアームがパラレル回路となっているために負荷圧が異なる2つのアクチュエータを同時に操作すると負荷圧の低い方のアクチュエータへ油圧ポンプからの吐出油が多く流れるため2つのアクチュエータの速度のマッチングが悪くなるためである。
【0004】
このような問題を解決するために、例えば、特開平1−250531号公報においては、図9に示すように、パイロット弁50をアーム用アクチュエータ55が縮むU方向に操作すると、パイロット配管50Aにパイロット圧が立ち、この時、パイロット弁51がブーム用アクチュエータ56が縮むU方向に操作されていると、パイロット配管51Aから切換弁52のパイロットポート52Aにパイロット圧が作用し、切換弁52はロに位置している。このため、切換弁52と減圧弁53とによりパイロット回路が形成され、パイロット配管50Aに立ったパイロット圧は減圧弁53で所定の圧力に減圧されてから制御弁57を操作することになり、パイロット弁50,パイロット弁51の操作量が等しい場合、パイロット配管50Aの減圧弁53下流のパイロット圧はパイロット配管51Aのパイロット圧力より低くなるから、制御弁57のスプール開口面積が制御弁58のそれよりも小さくされる。この結果、管路54を通って制御弁58に流れる油の流量が増加し、アーム用アクチュエータ55とブーム用アクチュエータ56の作動油流量の差が、少なくなる。従って、アクチュエータ収縮速度が同程度にバランスするので、この2つのアクチュエータ55,56は同時に同程度の速度で作動する技術が記載されている。
【0005】
この特開平1−250531号公報に記載されている技術を図6のアーム用パイロット圧とアーム用制御弁スプールストロークとの関係を示すグラフに置き換えて説明する。アーム単独操作時のA線図はパイロット圧P1で制御弁スプールが全ストローク(S1)作動するが、ブームとアームの複合操作時はB線図となりパイロット圧はP2に減圧されて制御弁スプールストロークがSまで作動するように制限される。即ち、ブームとアームの複合操作時はアーム用制御弁のスプール開口面積を小さくしてブーム上げとアーム掘削を同程度の速度で作動させることが可能となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の先行技術である特開平1−250531号公報に記載されているパイロット操作回路では、油圧ショベルの整地作業時にブーム上げ動作とアーム掘削動作を同時に行うと、ブームとアームを同程度の速度で作動させるので常時アーム掘削速度が遅くなって作業時間が長くなるとの問題がある。
図7に示すようにバケット40を地面に対して水平掘削する速度は、アーム38の起動時の速度V1は遅くしてバケット40の地面への食い込みを防止し、その後、徐々に速度V2に上げて作業時間の短縮をする必要がある。
ところで、油圧ショベルは整地作業以外に掘削作業、ダンプトラツクへの積込作業、深掘り作業等があり、これらの作業はいずれもブーム上げ動作とアーム掘削動作の複合操作が必要となるので常時アーム速度を遅くすることは各種のショベル作業性が悪くなる。
【0007】
本発明は上記従来の問題点に着目し、油圧ショベルの整地作業に適したアーム速度にするためにアーム速度を制御するパイロット操作回路を改善をすることにより油圧ショベルの作業性を大幅に改善することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用効果】
上記目的を達成するために、本発明に係る第1の油圧ショベルの油圧パイロット操作回路は、油圧ポンプ1から第1アクチュエータ3へ圧油の供給を制御する第1制御弁2と、油圧ポンプ1からアームの駆動装置である第2アクチュエータ6へ圧油の供給を制御する第2制御弁5と、第1制御弁2は第1パイロット弁19aから、第2制御弁5は第2パイロット弁19bからのパイロット圧をそれぞれの操作部に受けて切換わる油圧パイロット操作回路において、前記第2パイロット弁19bからのパイロット圧を前記第2制御弁5の一方の操作部5bに供給する第2パイロット管路13に配設され開位置bと絞り位置aを有すると共に、操作部には第1パイロット弁19aからのパイロット圧を前記第1制御弁2の一方の操作部2aに供給する第1パイロット管路11から分岐する分岐パイロット管路11aに接続された切換弁25と、前記分岐パイロット管路11a上に配設され、外部信号により作動する可変絞り25aとを有し、前記切換弁25は前記第1制御弁2を切換える第1パイロット弁19aからのパイロット圧により絞り位置aに切換えられる構成としたものである。
上記構成によれば、第1アクチュエータと第2アクチュエータとの複合操作時は、第1制御弁の操作パイロット圧によって第2制御弁の操作パイロット回路中の切換弁を絞り側のa位置に切換えるようにしてある。この第1制御弁の操作パイロット圧は、外部信号により作動する可変絞りの開度によって変化するようになっている。
また、第2アクチュエータの単独操作時は、第2制御弁の掘削側のパイロット圧が切換弁のb位置を通って第2制御弁を作動させるので、第2アクチュエータを所定の速度で作動することができる。
従って、第1アクチュエータと第2アクチュエータとの複合操作性が向上し、しかも第2アクチュエータの単独による駆動時は所定の速度で作動するので第2アクチュエータ単独での掘削も容易であり、油圧ショベルの作業性が向上する。
【0009】
本発明に係る第2の油圧ショベルの油圧パイロット操作回路は、油圧ポンプ1から第1アクチュエータ3へ圧油の供給を制御する第1制御弁2と、油圧ポンプ1からアームの駆動装置である第2アクチュエータ6へ圧油の供給を制御する第2制御弁5と、第1制御弁2は第1電気式操作手段8Aから、第2制御弁5は第2電気式操作手段9Aからの出力信号をそれぞれパイロット圧に変換して切換わる油圧パイロット操作回路において、前記第1アクチュエータ3を駆動する第1電気式操作手段8Aと、前記第2アクチュエータ6を駆動する第2電気式操作手段9Aと、それぞれの電気式操作手段8A,9Aからの指令により作動し前記第1制御弁2及び第2制御弁5の操作部にパイロット圧を供給して方向を切換える第1及び第2電磁式制御弁28a,28b,28c,28dと、前記第1電磁式制御弁28bからのパイロット圧を前記第1制御弁2の一方の操作部2aに供給する第1パイロット管路11から分岐する分岐パイロット管路11a上に介在させて外部信号により作動する可変絞り25aと、前記第2電磁式制御弁28dからのパイロット圧を前記第2制御弁5の一方の操作部5bに供給する第2パイロット管路13上に介在し、かつ、前記可変絞り25aと接続する開位置bと絞り位置aを有する切換弁25と、前記第1電気式操作手段8A及び第2電気式操作手段9Aからの信号を受けて演算し、その演算結果に基づいて前記第1アクチュエータ3及び前記第2アクチュエータ6へ圧油を供給するためにパイロット圧を第1制御弁2及び第2制御弁5に送るよう指令信号を出力する制御装置30とを備え、前記切換弁25は第1制御弁2を切換えるパイロット圧により絞り位置aに切換えられる構成としたものである。
上記構成によれば、第1電気式操作手段及び第2電気式操作手段を同時に操作し、第1アクチュエータと第2アクチュエータとの複合操作時は、第1制御弁の操作パイロット圧によって第2制御弁の操作パイロット回路中の切換弁を絞り側のa位置に切換えるようにしてある。この第1制御弁の操作パイロット圧は、外部信号により作動する可変絞りの開度によって変化するようになっている。
また、第2アクチュエータの単独操作時は、第2制御弁の掘削側のパイロット圧が切換弁のb位置を通って第2制御弁を作動させるので、第2アクチュエータを所定の速度で作動することができる。
従って、第1アクチュエータと第2アクチュエータとの複合操作性が向上し、しかも第2アクチュエータの単独による駆動時は所定の速度で作動するので第2アクチュエータ単独での掘削も容易であり、油圧ショベルの作業性が向上する。また、第1電気式操作手段及び第2電気式操作手段を用いるようにしたので前記の第1の油圧パイロット操作回路に比して油圧パイロット弁を用いない点で簡素化できると共に、複数のアクチュエータの複合操作に関連して各種の自動制御に適用できる。
【0010】
また、上記構成において、前記分岐パイロット管路11a上に介在させた可変絞り25aは複数段の外部信号発生手段26からの信号により開口量が調整される構成としたものである。
上記構成によれば、外部信号発生手段はI,II,III 段階の信号を発信して可変絞りの開度を複数段に変化させるようにしてあるので、切換弁の絞り側のa位置に切換える速度を調整可能となっている。
従って、3段階の第1制御弁の操作パイロット圧によって、第2制御弁の掘削側のパイロット圧は切換弁の絞り側のa位置を通ることになり、アームの制御弁スプールの掘削側の作動を遅らせて開口面積を徐々に大きして、それに伴ってアーム速度は徐々に早くなるように設定したので第1アクチュエータと第2アクチュエータとの複合操作性が向上する。
【0011】
そして、上記構成において、一端は、前記第1制御弁2の一方の操作部2aに供給する第1パイロット管路11から分岐する分岐パイロット管路11aから外部信号により作動する可変絞り25aを介して接続し、他端は、前記第2制御弁5の一方の操作部5bに供給する第2パイロット管路13から分岐する管路13aと接続すると共に、ばね25bにより付勢され、かつ、第2パイロット管路13に配設された切換弁25を備えた構成としたものである。
上記構成によれば、切換弁の他端は、前記第2制御弁5の一方の操作部5bに供給するパイロット管路(13)から分岐する管路(13a) と接続し、かつ、ばね(25b) により付勢されているので、ブーム上げ操作とアーム掘削操作の複合操作時は、最初はブーム上げ操作パイロット圧によって切換弁を絞り側のa位置に切換えるが、アーム掘削操作のパイロット圧が絞りを介して徐々に立ち上がって、このアーム掘削操作のパイロット圧とばね力により切換弁を開位置bに切換わる。
この場合、前記可変絞りの径に対して、アーム掘削操作のパイロット管路の絞り径の方が小さく設定されている。
従って、ブーム上げ操作とアーム掘削操作を行う整地作業の開始時には、切換弁を絞り側のa位置に切換えてブーム上げ速度に対してアーム掘削速度を遅くできるので、バケットが地面に食い込むような問題はなくなり、その後は切換弁を開位置bに切換わるので、アーム掘削速度を上げて作業時間の短縮することができる。油圧ショベルは整地作業の以外に掘削作業、ダンプトラックへの積込み作業、深掘り作業等があり、これらの作業によって3段階のブーム上げ操作パイロット圧を選択するようにすれば、アームの制御弁スプールの掘削側開口面積を早くあるいは徐々に大きくしたりすれば、アーム掘削速度を作業形態に応じて変更することができるので油圧ショベルの作業性が向上する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る第1及び第2の油圧パイロット操作回路の実施例を図1乃至図4を参照して説明する。
先ず、本発明の第1実施例を図1により説明する。
図1は、本発明に係る油圧ショベルの作業機のアクチュエータを駆動するクローズドセンタ・ロードセンシングシステムにおける制御弁の油圧パイロット操作回路を示す。
図1に示す可変容量型油圧ポンプ1(以下、油圧ポンプ1と言う。)は、第1制御弁2及び第2制御弁5と接続している。
この第1制御弁2は下流側管路4A,4Bを介して第1アクチュエータ3と接続している。第2制御弁5は下流側管路7A,7Bを介して第2アクチュエータ6と接続している。
ブーム操縦レバー8はパイロット弁19aと連結している。このパイロット弁19aは減圧部20a,20bを備えている。この減圧部20a,20bは管路18を介してパイロットポンプ10と接続している。減圧部20aは第1パイロット管路11を介して第1制御弁2の操作部2aと接続し、減圧部20bはパイロット管路12を介して第1制御弁2の操作部2bと接続している。管路23はドレーン管路である。
【0013】
アーム操縦レバー9はパイロット弁19bと連結している。このパイロット弁19bは減圧部20c,20dを備えている。この減圧部20c,20dは前記管路18を介してパイロットポンプ10と接続している。減圧部20cはパイロット管路14を介して第2制御弁5の操作部5aと接続し、減圧部20dは第2パイロット管路13と接続している。この第2パイロット管路13上に切換弁25を介在させている。第2パイロット管路13は切換弁25を介して第2制御弁5の操作部5bと接続している。
前記切換弁25の一端側は、前記第1パイロット管路11の分岐する第1パイロット管路11aから可変絞り25aを介して接続し、他端側は、ばね25bで付勢されている。
この可変絞り25aは、絞りの開度を調整する外部信号発生手段26(以下、切換スイッチ26と言う。)と接続している。この切換スイッチ26は、例えば3段階の絞りの開度を調整する信号を発信するようになっている。
【0014】
前記油圧ポンプ1は斜板角を制御するレギュレータ22を備えている。このレギュレータ22はサーボピストン、サーボ弁等からなっている。このレギュレータ22の一端は油圧ポンプ1の吐出圧導管1a,1bと接続し、他端は第1及び第2制御弁2,5と第1及び第2アクチュエータ3,6との間の管路4A,4B,7A,7Bに発生する負荷圧を導く導管1c,1dと接続している。
この導管1a,1bから導かれる油圧ポンプ1の吐出圧P1 と負荷圧導管1c,1dから導かれる負荷圧LP1 との差圧によってレギュレータ2aが油圧ポンプ1の斜板角を制御する。
このP1 >LP1 のときは油圧ポンプ1の斜板角を減少し、P1 <LP1 のときは油圧ポンプ1の斜板角を増加するように制御している。
【0015】
次に、図1の油圧回路の作動について説明する。
先ず、第1アクチュエータ3を伸長側に駆動するときは、ブーム操縦レバー8を上げ位置に操作するとパイロットポンプ10からのパイロット圧は管路18を介して第1パイロット弁19aの減圧部20aに導かれ、この減圧部20aの入力ポートと出力ポート間を常時遮断状態に付勢するばね力に抗して、前記減圧部20aの入力ポートと出力ポートとが連通することにより、前記パイロット圧はこの減圧部20aの第1パイロット管路11を介して前記第1制御弁2の上げ側の操作部2aに作用し、制御弁2は中立位置nからa位置に切換わる。
これにより、油圧ポンプ1から吐出する圧油は管路4Aを介して第1アクチュエータ3のボトム室に流入する。このため、第1アクチュエータ3のヘッド室からの戻り油はタンクへドレーンし、第1アクチュエータ3は伸長駆動する。
【0016】
第1アクチュエータ3を短縮側に駆動するときは、ブーム操縦レバー8を下げ位置に操作するとパイロットポンプ10からのパイロット圧は管路18を介して第1パイロット弁19aの減圧部20bに導かれ、この減圧部20bの入力ポートと出力ポート間を常時遮断状態に付勢するばね力に抗して、前記減圧部20bの入力ポートと出力ポートとが連通することにより、前記パイロット圧をこの減圧部20bのパイロット管路12を介して前記第1制御弁2の下げ側の操作部2bに作用し、制御弁2は中立位置nからb位置に切換わる。
これにより、油圧ポンプ1から吐出する圧油は管路4Bを介して第1アクチュエータ3のボトム室に流入する。このため、第1アクチュエータ3のヘッド室からの戻り油はタンクへドレーンし、第1アクチュエータ3は伸長駆動する。
【0017】
次に、第2アクチュエータ6を伸長側に駆動するときは、アーム操縦レバー9を掘削位置に操作するとパイロットポンプ10からのパイロット圧は管路18を介して第2パイロット弁19bの減圧部20dに導かれ、この減圧部20dの入力ポートと出力ポート間を常時遮断状態に付勢するばね力に抗して、前記減圧部20dの入力ポートと出力ポートとが連通することにより、前記パイロット圧は減圧部20dの第2パイロット管路13から切換弁25の開位置bを介して前記第2制御弁5の操作部5bに作用し、制御弁5は中立位置nからb位置に切換わる。 これにより、油圧ポンプ1から吐出する圧油は管路7Aを介して第2アクチュエータ6のボトム室に流入する。このため、第2アクチュエータ6のヘッド室からの戻り油はタンクへドレーンし、第2アクチュエータ6は伸長駆動する。
【0018】
第2アクチュエータ6を短縮側に駆動するときは、アーム操縦レバー9をダンプ位置に操作するとパイロットポンプ10からのパイロット圧は管路18を介して第2パイロット弁19bの減圧部20cに導かれ、この減圧部20cの入力ポートと出力ポート間を常時遮断状態に付勢するばね力に抗して、前記減圧部20cの入力ポートと出力ポートとが連通することにより、前記パイロット圧をこの減圧部20cのパイロット管路14を介して前記第2制御弁5の操作部5aに作用し、制御弁5は中立位置nからa位置に切換わる。
これにより、油圧ポンプ1から吐出する圧油は管路7Bを介して第2アクチュエータ6のヘッド室に流入する。このため、第2アクチュエータ6のボトム室からの戻り油はタンクへドレーンし、第2アクチュエータ6は短縮駆動する。
【0019】
このように、第2制御弁5はb位置に切換わると油圧ポンプ1の圧油は管路7Aを通って第2アクチュエータ6のボトム室に流入するので、第2アクチュエータ6は伸長して、図5に示すようにアーム38は掘削動作となる。
第2制御弁5はa位置に切換わると油圧ポンプ1の圧油は管路7Bを通って第2アクチュエータ6のヘッド室に流入するので、第2アクチュエータ6は短縮してアームダンプ動作となる。
【0020】
次に、油圧ショベルの整地作業における複合操作について説明する。
整地作業(ブームを上げ側に操作し、アームを掘削側に操作してバケットを地面に食い込ませず地面を均す作業を言う)の場合の複合操作時、アームは自重により地面に食い込み易くなるが、本発明では操縦レバー8のブーム上げ操作により第1制御弁2はa位置に切換え、第1アクチュエータ3は伸長してブーム36を上げ方向に作動する。この操縦レバー8のブーム上げ操作によるパイロット圧は、第1パイロット管路11から分岐した管路11aを介して切換弁25に作用し、この切換弁25は図示のように絞りa位置となる。
これにより、操縦レバー9のアーム掘削操作によるパイロット圧は、第2パイロット管路13から切換弁25の絞りa位置を通って第2制御弁5の操作部5bに作用して、同弁5のスプールは中立位置nからb位置までの全ストロークを徐々に動作してスプールの開口面積が徐々に大きくなる。
【0021】
この場合、ブーム上げ操作とアーム掘削操作の複合操作時、ブーム上げ操作パイロット圧によってアーム掘削パイロット回路中の切換弁を絞り側のa位置に切換わるようにしてあるが、このブーム上げ操作パイロット圧は、外部信号により作動する可変絞りの開度によって変化するようになっている。
例えば、外部信号をI,II,III 段階の信号を発信する切換スイッチの選択された信号により可変絞りの開度を複数段に変化させるようにしてあるので、切換弁の絞り側のa位置に切換える速度を調整可能となっている。
このように、3段階のブーム上げ操作パイロット圧によって、アーム用制御弁の掘削側のパイロット圧は切換弁の絞り側のa位置を通ることになり、アームの制御弁スプールの掘削側の作動を遅らせて開口面積を徐々に大きして、それに伴ってアーム速度は徐々に早くなるように設定したのでブーム上げ操作とアーム掘削操作の複合操作性が向上する。
また、アーム掘削時の単独操作時は、アーム用制御弁の掘削側のパイロット圧が切換弁のb位置を通ってアームの制御弁を作動させるので、アームを所定の速度で作動することができる。
【0022】
このため第2アクチュエータ6の掘削速度は始めは遅いが徐々に早くなるようになっている。
従って、バケットが地面への食い込みが抑えられ整地作業がし易くなり、また、アーム掘削の単独操作時は切換弁25は開位置bにあるからアーム38速度は従来と変わらないようになっている。
従って、ブーム上げ操作とアーム掘削操作の複合操作性が向上し、しかもアームの単独による掘削時は所定の速度で作動するのでアーム単独での掘削も容易であり、油圧ショベルの作業性が向上する。
【0023】
次に、本発明の第2実施例について図2により説明する。
尚、図1の第1実施例と同一符号を付したものは同一であり、構成及び作動説明は省略する。
図2に示すアーム操縦レバー9はパイロット弁19bと連結している。このパイロット弁19bは減圧部20c,20dを備えている。この減圧部20c,20dは前記管路18を介してパイロットポンプ10と接続している。減圧部20cはパイロット管路14を介して第2制御弁5の操作部5aと接続し、減圧部20dは第2パイロット管路13と接続している。この第2パイロット管路13上に切換弁25を介在させている。第2パイロット管路13は切換弁25を介して第2制御弁5の操作部5bと接続している。
前記切換弁25の一端側は、前記第1パイロット管路11の分岐するパイロット管路11aから可変絞り25aを介して接続し、他端側は、前記第2パイロット管路13と接続し、かつ、ばね25bで付勢されている。
この可変絞り25aは、絞りの開度を調整する外部信号発生手段26(以下、切換スイッチ26と言う。)と接続している。この切換スイッチ26は、例えば3段階の絞りの開度を調整する信号を発信するようになっている。
【0024】
次に、図2の油圧回路の作動について説明する。
尚、図1と同一符号を付したものは同一作動をするので、省略する。
上記のパイロット操作回路での油圧ショベルの整地作業における複合操作について説明する。
整地作業(ブームを上げ側に操作し、アームを掘削側に操作してバケットを地面に食い込ませず地面を均す作業を言う)の場合の複合操作時、アームは自重により地面に食い込み易くなるが、本発明では操縦レバー8のブーム上げ操作により第1制御弁2はa位置に切換え、第1アクチュエータ3は伸長してブーム36を上げ方向に作動する。この操縦レバー8のブーム上げ操作によるパイロット圧は、第1パイロット管路11から分岐した管路11aを介して切換弁25に作用し、この切換弁25は図示のように絞りa位置となる。
これにより、操縦レバー9のアーム掘削操作によるパイロット圧は、第2パイロット管路13から切換弁25の絞りa位置を通って第2制御弁5の操作部5bに作用して、制御弁5のスプール開口面積が調整される。
【0025】
このブーム上げ操作とアーム掘削操作の複合操作時は、ブーム上げ操作パイロット圧によってアーム掘削パイロット回路中の切換弁を絞り側のa位置に切換えるようにしてある。このブーム上げ操作パイロット圧は、外部信号により作動する可変絞りの開度によって変化するようになっている。
例えば、外部信号をI,II,III 段階の信号を発信する切換スイッチ26の選択された信号により可変絞りの開度を複数段に変化させるようにしてあるので、切換弁の絞り側のa位置に切換える速度を調整可能となっている。
また、前記切換弁の他端は、前記第2制御弁5の一方の操作部5bに供給する第2パイロット管路13から分岐する管路13aと接続し、かつ、ばね25bにより付勢されているので、ブーム上げ操作とアーム掘削操作の複合操作時は、最初はブーム上げ操作パイロット圧によって切換弁を絞り側のa位置に切換わるが、アーム掘削操作のパイロット圧が絞り13bを介して徐々に立ち上がって、このアーム掘削操作のパイロット圧とばね力により切換弁を開位置bに切換わる。
この場合、前記可変絞りの径に対して、アーム掘削操作のパイロット管路の絞り径の方が小さく設定されている。
【0026】
従って、ブーム上げ操作とアーム掘削操作を行う整地作業の開始時には、切換弁を絞り側のa位置に切換えてブーム上げ速度に対してアーム掘削速度を遅くできるので、バケットが地面に食い込むような問題はなくなり、その後は切換弁を開位置bに切換わるので、アーム掘削速度を上げて作業時間の短縮することができる。油圧ショベルは整地作業の以外に掘削作業、ダンプトラックへの積込み作業、深掘り作業等があり、これらの作業によって3段階のブーム上げ操作パイロット圧を選択するようにして、アームの制御弁スプールの掘削側開口面積を早くあるいは徐々に大きくしたりすれば、アーム掘削速度を作業形態に応じて変更することができるので油圧ショベルの作業性が向上する。
【0027】
次に、ブームとアームの複合操作時のアーム用パイロット圧とアーム用制御弁スプールストロークとの関係及びアーム用パイロット圧と時間との関係について図5により説明する。
先ず、アーム用パイロット圧とアーム用制御弁スプールストロークとの関係を示すグラフは、アーム単独操作時のA1線図はパイロット圧に応じて全ストローク(S1)作動させる。ブームとアームの複合操作時のB1線図はアーム用パイロット圧は始めは絞られて徐々にパイロット圧を所定の圧力(P1)まで昇圧させるのでアーム用制御弁スプールはそのパイロット圧に応じて全ストローク(S1)作動させるようになっている。更に、アーム用パイロット圧と時間との関係を示すグラフで説明すると、アーム単独操作時のA1線図はt1時間でパイロット圧を所定の圧力(P1)まで昇圧させる。ブームとアームの複合操作時のB1線図はアーム用パイロット圧をt2時間でパイロット圧を所定の圧力(P1)まで昇圧させるようになっている。
即ち、ブームとアームの複合操作時は第2制御弁(アーム用)のスプール開口面積を始めは小さくして徐々に大きくさせるようにスプール制御を行うようにしたので、ブームとアームの複合操作時の速度調整が可能となっている。
尚、本発明に係る油圧ショベルの作業機のアクチュエータを駆動するクローズドセンタ・ロードセンシングシステムにおける油圧回路によれば、可変容量油圧ポンプの吐出流量は、制御弁スプールのストロークに応じて一次直線的に作業機のアクチュエータへ供給されるようになっている。
【0028】
次に、本発明の第3実施例を図3により、第4実施例を図4により説明する。尚、第3実施例は前記第1実施例を電気式操作手段に置き換えたものであり、第4実施例は第2実施例を電気式操作手段に置き換えたものである。第3実施例と第4実施例の発明の要部であるパイロット圧の切換弁25,可変絞り25a及び外部信号発生手段26は同一である。尚、図1,図2と同一符号を付したものは同一であり、構成及び作動説明は省略する。
図3,図4に示す、ポテンショメータ27aは第1電気式操作手段8Aの操作変位に対応する電圧信号V1 を制御装置30に出力する。この制御装置30はポテンショメータ27aから入力される信号V1 に基づき第1制御弁2を作動させるための指令信号V01, V02を演算する。この第1電気式操作手段8Aを上げ側に操作すると制御装置30から指令信号V01は増幅器29aによって増幅された後、電磁式制御弁28aに入力する。
また、第1電気式操作手段8Aを下げ側に操作すると制御装置30から指令信号V02は増幅器29bによって増幅された後、電磁式制御弁28bに入力する。
次に、ポテンショメータ27bは第2電気式操作手段9Aの操作変位に対応する電圧信号V2 を制御装置30に出力する。この制御装置30はポテンショメータ27bから入力される信号V2 に基づき第2制御弁5を作動させるための指令信号V03, V04を演算する。この第2電気式操作手段9Aをダンプ側に操作すると制御装置30から指令信号V03は増幅器29cによって増幅された後、電磁式制御弁28cに入力する。
また、第2電気式操作手段9Aを掘削側に操作すると制御装置30から指令信号V04は増幅器29dによって増幅された後、電磁式制御弁28dに入力する。
【0029】
前記電磁式制御弁28a,28b,28c,28dはパイロット管路18を介してパイロットポンプ10と接続している。電磁式制御弁28aはパイロット管路12を介して第1制御弁2の操作部2bと接続している。
電磁式制御弁28bは第1パイロット管路11を介して第1制御弁2の操作部2aと接続している。電磁式制御弁28cはパイロット管路14を介して第2制御弁5の操作部5aと接続している。電磁式制御弁28dは第2パイロット管路13を介して第2制御弁5の操作部5bと接続している。この第2パイロット管路13上に切換弁25を介在させている。
前記切換弁25開位置bと閉位置aを有している。同弁25の一端側は、前記第1パイロット管路11の分岐するパイロット管路11aから可変絞り25aを介して接続し、他端側は、ばね25bで付勢されている。
この可変絞り25aは、絞りの開度を調整する外部信号発生手段26(以下、切換スイッチ26と言う。)と接続している。この切換スイッチ26は、例えば3段階の絞りの開度を調整する信号を発信するようになっている。
【0030】
次に、図3,図4の油圧回路の作動について説明する。
尚、図1,図2と同一符号を付したものは同一作動をするので、説明は省略する。
先ず、第1アクチュエータ3を伸長側(上げ操作)に駆動するときは、第1電気式操作手段8Aを上げ位置に操作し、ポテンショメータ27aは第1電気式操作手段8Aの操作変位に対応する電圧信号V1 を発生する。この電圧信号V1 を制御装置30に出力する。この制御装置30はポテンショメータ27aから入力される信号V1 に基づき電磁式制御弁28bを作動するための指令信号V02を演算し、この指令信号V02は増幅器29bから電磁式制御弁28bに入力し、同弁28bはa位置に切換わる。これにより、パイロットポンプ10から吐出されるパイロット圧は管路18から電磁式制御弁28bを通って管路11から第1制御弁2の操作部2aに加わる。このため、第1制御弁2はa位置に切換わって油圧ポンプ1から吐出される圧油は管路4Aから第1アクチュエータ3のボトム室に流入し、ヘッド室からの戻り油は管路4Bから第1制御弁2を通ってタンクへドレーンするので第1アクチュエータ3は伸長駆動する。
【0031】
前記第1アクチュエータ3を短縮側(下げ操作)に駆動するときは、第1電気式操作手段8Aを下げ位置に操作し、ポテンショメータ27aは第1電気式操作手段8Aの操作変位に対応する電圧信号V1 を発生する。この電圧信号V1 を制御装置30に出力する。この制御装置30はポテンショメータ27aから入力される信号V1 に基づき電磁式制御弁28aを作動するための指令信号V01を演算し、この指令信号V01は増幅器29aから電磁式制御弁28aに入力し、同弁28aはa位置に切換わる。これにより、パイロットポンプ10から吐出されるパイロット圧は管路18から電磁式制御弁28aを通って管路12から第1制御弁2の操作部2bに加わる。このため、第1制御弁2はb位置に切換わって油圧ポンプ1から吐出される圧油は管路4Bから第1アクチュエータ3のヘッド室に流入し、ヘッド室からの戻り油は管路4Aから第1制御弁2を通ってタンクへドレーンするので第1アクチュエータ3は短縮駆動する。
【0032】
次に、第2アクチュエータ6を伸長側(掘削操作)に駆動するときは、第2電気式操作手段9Aを掘削位置に操作し、ポテンショメータ27bは第2電気式操作手段9Aの操作変位に対応する電圧信号V2 を発生する。この電圧信号V2 を制御装置30に出力する。この制御装置30はポテンショメータ27b から入力される信号V2 に基づき電磁式制御弁28dを作動するための指令信号V04を演算し、この指令信号V04は増幅器29dから電磁式制御弁28dに入力し、同弁28dはa位置に切換わる。これにより、パイロットポンプ10から吐出されるパイロット圧は管路18から電磁式制御弁28dを通って管路13から切換弁25のb位置を通って第2制御弁5の操作部5bに加わる。このため、第2制御弁5はb位置に切換わって油圧ポンプ1から吐出される圧油は管路7Aから第2アクチュエータ6のボトム室に流入し、ヘッド室からの戻り油は管路7Bから第2制御弁5を通ってタンクへドレーンするので第2アクチュエータ6は伸長駆動する。
【0033】
前記第2アクチュエータ3を短縮側(ダンプ操作)に駆動するときは、第2電気式操作手段9Aをダンプ位置に操作し、ポテンショメータ27bは第2電気式操作手段9Aの操作変位に対応する電圧信号V1 を発生する。この電圧信号V1 を制御装置30に出力する。この制御装置30はポテンショメータ27bから入力される信号V1 に基づき電磁式制御弁28cを作動するための指令信号V03を演算し、この指令信号V03は増幅器29cから電磁式制御弁28cに入力し、同弁28cはa位置に切換わる。これにより、パイロットポンプ10から吐出されるパイロット圧は管路18から電磁式制御弁28cを通って管路14から第2制御弁5の操作部5aに加わる。このため、第2制御弁5はa位置に切換わって油圧ポンプ1から吐出される圧油は管路7Bから第2アクチュエータ6のヘッド室に流入し、ボトム室からの戻り油は管路7Aから第2制御弁5を通ってタンクへドレーンするので第2アクチュエータ6は短縮駆動する。
【0034】
図3,図4に示す第1アクチュエータ3と第2アクチュエータ6との複合操作時の切換弁25の作動については図1,図2と同一であり、ここでは説明を省略する。
このような第1電気式操作手段及び第2電気式操作手段を用いるようにしたので前記の第1の油圧パイロット操作回路に比してパイロット弁を用いない点で簡素化できると共に、複数のアクチュエータの複合操作に関連して各種の自動制御に適用できる。
【0035】
本発明の第1アクチュエータをブーム用アクチュエータで説明したが、これを走行用または旋回用アクチュエータに置き換えることは可能であり、ブームとアームの複合操作、走行とアームの複合操作、旋回とアームの複合操作に適したアーム速度に制御することが可能であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施例の油圧パイロット操作回路図である。
【図2】本発明に係る第2実施例の油圧パイロット操作回路図である。
【図3】本発明に係る第3実施例の油圧パイロット操作回路図である。
【図4】本発明に係る第4実施例の油圧パイロット操作回路図である。
【図5】本発明のアーム用パイロット圧とアーム用制御弁スプールストロークの関係を示すグラフ及びアーム用パイロット圧と時間の関係を示すグラフである。
【図6】従来のアーム用パイロット圧とアーム用制御弁スプールストロークの関係を示すグラフである。
【図7】油圧ショベルの側面図である。
【図8】油圧ショベルの整地作業時の不具合説明図である。
【図9】従来技術の油圧パイロット操作回路図である。
【符号の説明】
1…油圧ポンプ、2…第1制御弁、2a,2b,5a,5b…操作部、3…第1アクチュエータ、4A,4B…ブーム用管路、5…第2制御弁、6…第2アクチュエータ、7A,7B…アーム用管路、8,9…操縦レバー、8A,9A…電気式操作手段、10…パイロットポンプ、11,12,13,14…パイロット管路、11a、13a…パイロット分岐管路、13b…絞り、25…切換弁、25a…可変絞り、25b…ばね、26…外部信号発生手段(切換スイッチ)、27a,27b…ポテンショメータ、28a,28b,28c,28d…電磁式制御弁、29a,29b,29c,29d…増幅器、30…制御装置。
Claims (4)
- 油圧ポンプ(1) から第1アクチュエータ(3) へ圧油の供給を制御する第1制御弁(2) と、油圧ポンプ(1) からアームの駆動装置である第2アクチュエータ(6)へ圧油の供給を制御する第2制御弁(5) と、第1制御弁(2) は第1パイロット弁(19a)から、第2制御弁(5) は第2パイロット弁(19b) からのパイロット圧をそれぞれの操作部に受けて切換わる油圧ショベルの油圧パイロット操作回路において、前記第2パイロット弁(19b)
からのパイロット圧を前記第2制御弁(5) の一方の操作部(5b)に供給する第2パイロット管路(13)に配設され開位置(b) と絞り位置(a) を有すると共に、操作部には第1パイロット弁(19a)
からのパイロット圧を前記第1制御弁(2) の一方の操作部(2a)に供給する第1パイロット管路(11)から分岐する分岐パイロット管路(11a) に接続された切換弁(25)と、前記分岐パイロット管路(11a)
上に配設され、外部信号により作動する可変絞り(25a) とを有し、前記切換弁(25)は前記第1制御弁(2) を切換える第1パイロット弁(19a) からのパイロット圧により絞り位置(a)
に切換えられることを特徴とする油圧ショベルの油圧パイロット操作回路。 - 油圧ポンプ(1) から第1アクチュエータ(3) へ圧油の供給を制御する第1制御弁(2) と、油圧ポンプ(1) からアームの駆動装置である第2アクチュエータ(6)
へ圧油の供給を制御する第2制御弁(5) と、第1制御弁(2) は第1電気式操作手段(8A)から、第2制御弁(5) は第2電気式操作手段(9A)からの出力信号をそれぞれパイロット圧に変換して切換わる油圧ショベルの油圧パイロット操作回路において、前記第1アクチュエータ(3)
を駆動する第1電気式操作手段(8A)と、前記第2アクチュエータ(6) を駆動する第2電気式操作手段(9A)と、それぞれの電気式操作手段(8A,9A) からの指令により作動し前記第1制御弁(2)
及び第2制御弁(5) の操作部にパイロット圧を供給して方向を切換える第1及び第2電磁式制御弁(28a,28b,28c,28d)と、前記第1電磁式制御弁(28b)
からのパイロット圧を前記第1制御弁(2) の一方の操作部(2a)に供給する第1パイロット管路(11)から分岐する分岐パイロット管路(11a) 上に介在させて外部信号により作動する可変絞り(25a)
と、前記第2電磁式制御弁(28d) からのパイロット圧を前記第2制御弁(5) の一方の操作部(5b)に供給する第2パイロット管路(13)上に介在し、かつ、前記可変絞り(25a)
と接続する開位置(b) と絞り位置(a) を有する切換弁(25)と、前記第1電気式操作手段(8A)及び第2電気式操作手段(9A)からの信号を受けて演算し、その演算結果に基づいて前記第1アクチュエータ(3)
及び前記第2アクチュエータ(6) へ圧油を供給するためにパイロット圧を第1制御弁(2) 及び第2制御弁(5) に送るよう指令信号を出力する制御装置(30)とを備え、前記切換弁(25)は第1制御弁(2)
を切換えるパイロット圧により絞り位置(a) に切換えられることを特徴とする油圧ショベルの油圧パイロット操作回路。 - 前記分岐パイロット管路(11a) 上に介在させた可変絞り(25a) は複数段の外部信号発生手段(26)からの信号により開口量が調整されることを特徴とする請求項1または2記載の油圧ショベルの油圧パイロット操作回路。
- 前記請求項1または2記載の油圧ショベルの油圧パイロット操作回路において、一端は、前記第1制御弁(2) の一方の操作部(2a)に供給する第1パイロット管路(11)から分岐する分岐パイロット管路(11a) から外部信号により作動する可変絞り(25a)
を介して接続し、他端は、前記第2制御弁(5) の一方の操作部(5b)に供給する第2パイロット管路(13)から分岐する管路(13a) と接続すると共に、ばね(25b)
により付勢され、かつ、第2パイロット管路(13)に配設された切換弁(25)を備えたことを特徴とする油圧ショベルの油圧パイロット操作回路。
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