JP3656345B2 - 記録再生用光メモリヘッド - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の所属する技術分野】
本発明は、光メモリディスク装置における大容量の情報を垂直共振器表面発光半導体レーザにより光記録媒体及び光磁気記録媒体に記録再生する記録再生用光メモリヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
光記録再生装置における従来の光メモリヘッドは、レーザダイオード,すなわち半導体レーザが発振して放つレーザを、レンズのような収束光学素子を用いて収束させることによってビームスポットを形成し、該ビームスポットをCDやDVDなどのROMディスクや光記録媒体又は光磁気記録媒体に照射し、又はその反射光を検出して情報の再生あるいは記録を行うものである。具体的には、直径約1 [μm]程度の微小な前記ビームスポットを形成することにより、107 〜108[bit/cm2]程度の記録密度が実用化されている。
【0003】
前記光メモリヘッドは、前記光記録媒体信号自身あるいは媒体に設けられたトラッキングガイドに反射した反射光(トラッキング信号)を検出し、アクチュエータ(ビーム位置を動かす装置)によって [O.1 μm]のオーダでトラッキング制御される。この場合、記録再生で使用されるレーザダイオード等は主に1個である。また、発光手段として、垂直共振器表面発光半導体レーザ(Vertical Cavity Surface Emitting Laser)が電気通信分野に使用されている例はあるが、これを光メモリディスク記録再生装置に適用した例はない。これは、最近開発されたばかりであり主として価格が高いとの理由のためである。従来の光メモリディスク記録再生装置は、前記光記録媒体に非接触にて行うことを特徴とする浮上式ヘッド方式が殆どであり、前記光記録媒体と前記光メモリヘッドが潤滑剤を介して接触しながら記録再生を行うコンタクトヘッド方式を利用したものはなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の光メモリディスク記録再生装置は、前記ビームスポットの直径が小さい程、多量の情報を光記録媒体等に記録することができるが、しかし、収束光学素子を用いる従来の古典的な幾何光学原理に従った光メモリヘッドであるため、光の波長による回折限界の制限によって、使用される光の波長の数分の一程度の直径までしか前記レーザ光を収束させることができない。従って、日常最も使われる直径120[mm]の光記録媒体においても、高々10[GB]の記録容量しか確保できず、今日のマルチメディア通信のメモリなど急進的技術的進歩を強力に支持するために更なる記録容量を確保できる画期的な光メモリヘッドの登場が切望されていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで発明者は、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、その発明を、レーザ光を照射するコアの超微細先端を有する光ファイバと、該光ファイバの下部を取付けたレーザ光送出部を有する垂直共振器表面発光半導体レーザ素子とからなり、該垂直共振器表面発光半導体レーザ素子を格子状に複数配列して垂直共振器表面発光半導体レーザアレイとしてなる記録再生用光メモリヘッドとすることで、前記課題を解決したものである。このように、本発明は、レンズに代表される前記収束光学素子には必須である光学原理的限界を排除し、飛躍的な大容量光メモリディスク記録再生装置を開発するため、垂直共振器表面発光半導体レーザなる(Vertical Cavity Surface Emitting Laser)素子を従来のレーザダイオードに代えて採用し、記録媒体との間隔を約10[nm]に保つコンタクトヘッド方式とすることで、課題を解決したものである。
【0006】
なお、本明細書中においては、前述のレーザダイオード,すなわち半導体レーザが発振して放つレーザ光、又は出力部に超微細先端を有する垂直共振器表面発光半導体レーザが放つエバネッセント波等の、レーザ発振素子により生成された全てのレーザ波をレーザ光と称することとする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は、光メモリヘッドとして用いる垂直共振器表面発光半導体レーザなる VCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting Laser :以下「VCSEL 」という)素子1を格子状とした一部拡大斜視図である。該 VCSEL素子1は、多層反射膜とレーザ活性層とを含む所定厚さの基板部2と、該基板部2の裏面側に、レーザ光が送出されるレーザ光送出部3(突起状部を設けることがある)とからなり、該レーザ光送出部3の直上部の基板部2には、半球面状又は穴状の凹部4が形成されている。
【0008】
5は光ファイバ片であって、僅かな高さを有し、外部のクラッド6と、内部のコア7とからなり、下端側は、コア7のみが露出され、上端側は、該コア7の中央部には、円錐形状の超微細先端8が突出されている。このように形成した光ファイバ片5の下端側のコア7が、前記基板部2上の凹部4に埋設され、接着剤等によって固定されている。これによって、レーザ光送出部3内から発生した只1本のエバネッセント光は垂直上方を向き、前記超微細先端8を介して記録媒体に照射されるように設けられている。
【0009】
図2は、前記 VCSEL素子1の断面図である。該 VCSEL素子1は、レーザ光送出部3と基板部2とで構成されている。前記レーザ光送出部3の裏面には、光が漏れないように10[nm]から100[nm]厚程度の金薄膜がコーティングされている。ここで、コーティング材料を含む該 VCSEL素子1を形成する材料はn-AlGaAs/GaAs 及びp-AlGaAs/GaAs などの一般的なものであるが、レーザ出力の改善等のため、これらと類似又は異なる物性材料をもって形成されることもできるものとする。前記超微細先端8は、レーザ発振光の真空中における波長と同等又はこれ以下又はこれ以上となるように形成され、大きい場合は、前記コア7の直径と同等に形成されることもある(図1の二点鎖線部参照)。
【0010】
前記 VCSEL素子1の複数が格子状に一定間隔に配列されたものが、垂直共振器表面発光半導体レーザアレイAであり、簡略して称すると、 VCSELアレイAである。該 VCSELアレイAを実際に製造するには、複数の VCSEL素子1,1,…を接合して配列させるのではなく、通常のエピタキシャル成長法等によって VCSEL素子1,1,…を格子状に同時に形成する方法が取られている。概念としては、 VCSELアレイAは、複数の VCSEL素子1,1,…が接合されて配列させるものである。
【0011】
同一行に配置された前記 VCSEL素子1の超微細先端8から発射される一列をなすレーザ光は、図示されていない光記録媒体又は光磁気記録媒体の記録層上に、その一列の素子の数だけビーム軌跡を形成する。本明細書において、前記 VCSELアレイAの行とは光記録媒体の回転の接線の方向に沿った一列を、その列とは光記録媒体の半径方向に沿った一列をそれぞれいうものとする。
【0012】
また、その同列の VCSELアレイAからは、同列の数だけのレーザ光が紙面垂直上方に向かって発射される、前記 VCSELアレイAと対向して配置される図示しない光記録媒体の記録層上に、同列の数だけビームスポットを形成する。該光記録媒体は回転して情報の記録再生がなされるものであるから、その記録層上には前記5本のレーザ光の軌跡が描かれる。しかし、前記光記録媒体の回転の接線と前記 VCSELアレイAにおける行方向とが平行となるように、前記光記録媒体と前記 VCSELアレイAが配置されている場合は、前記複数のビームスポットが記録層上で描く軌跡は重なりあって1本になってしまう。
【0013】
そこで、前記 VCSELアレイAを光記録媒体の回転の接線に対して所定の微小角度傾ける。すると、前記同列の複数のビームスポットは、同列かつ隣り合う行に配置された2つの前記 VCSEL素子1が形成する2個のビームスポットの間に難なく納めることができる。以上の作用に基づき、前記 VCSELアレイAにおける VCSEL素子1の個数を更に増やして、同時に記録再生可能なトラック数を増大した実施例について、図面に基づいて以下に述べる。なお、本明細書中における「光記録媒体」とは、いわゆる一度のみ記録可能な光媒体であるライトワンスディスク(WO光ディスク)や読出専用光ディスク(CD−ROM,DVD−ROM)、書換可能な光記録媒体である相変化光ディスク(PC)やフォトンモード記録媒体を含む光ディスクの総称であり、光磁気記録媒体とは、いわゆる光磁気ディスク(MO)等の総称とする。
【0014】
次に、図5に示したものは、本発明の記録用の VCSELアレイAヘッドで記録された情報を再生するためのものであり、これは、前記 VCSEL素子1のレーザ発振の有無を監視し、その有無を二値情報に対応させることで前記光記録媒体に記録されている情報を読み取る。具体的には、前記光記録媒体に記録された情報ビットの有無に応じて、例えば該情報ビットが存在するときは、該情報ビットを高い反射率を有する結晶状態としておけば、該情報ビットに反射した光が前記超微細先端8を通じて前記 VCSELアレイA中に入射し、前記 VCSEL素子1を励起させてレーザ発振ならしめる。反対に、前記情報ビットが存在しないときは、該情報ビットを低い反射率を有するアモルファス状態としておけば、該情報ビットに反射した光が前記超微細先端8を通じて前記 VCSEL素子1に入射しても該 VCSEL素子1をレーザ発振ならしめる程の効果を生じない。したがって、前記レーザ発振の有無を監視し、これらを二値情報に対応させることで、記録用の VCSELアレイAヘッドで記録された情報を読み取ることができる。
【0015】
そのための手段として、各レーザ共振器のQ値を下げるため、前記レーザ光出力部のミラーに反射防止膜をコーティングする。更に、光の透過を防ぐための金属薄膜等を前記超微細先端8以外の前記レーザ光出力部3の下面にコーティングする。ここで前記超微細先端8は、直径10[nm]程度とし、前述の要領で設ける。各 VCSEL素子1には注入電流を流しておく。前記超微細先端8の上方に、光記録媒体等の記録層に記録された低反射率情報ビットが位置しても、これによる反射光によって前記 VCSEL素子1が励起されない程度に前記注入電流を調整しておけば、前述のメカニズムで光記録媒体に記録された情報ビットを読み取ることが可能になる。なお、ここでは説明のため記録用光メモリヘッドと再生用光メモリヘッドを別個に記載したが、記録と再生とで前記光メモリヘッドを共用することも可能である。
【0016】
従来の発光ダイオード等を用いた光メモリディスク記録再生装置において、従来のヘッド部を本発明の前記記録再生用光メモリヘッドに代え、従来のアクチュエータを10[nm]の精度を有する従来のマイクロアクチュエータに代え、従来技術の空気流浮上式ヘッドあるいは従来技術の電磁力・バネによる浮上式ヘッドを従来技術のコンタクトヘッド方式として採用すれば、本発明の実施の形態として、理想的な光メモリディスク記録再生装置を構成することができる。ここで、コンタクトヘッド方式とは、記録再生用光メモリヘッドを、潤滑剤を介して光記録媒体等に接触させてなる記録再生方式であり、その実施の形態の概念図を図5に示す。光記録媒体等は、その光ディスク基板9上の記録面を上にして水平に置かれる。その記録面なる光ディスク基板9の表面には厚さ5〜10[nm]程度の光記憶媒体層10が設けられており、これらはSi3N4 やSiO2等で形成されていることが望ましい。更に該光記憶媒体層10の表面には厚さ1[nm]以下のパーフロロポリエーテル等の潤滑剤による薄膜11が形成されている。前記光メモリヘッド部は、前記レーザ光送出部3が上に向くように逆さまにされた前記 VCSELアレイAを有しており、底面に設けられた、直径約100 [μm]の、2箇所の円形リーディングパッド12及び1箇所の円形トレーリングパッド13の計3点のみによって、前記潤滑剤を介して光記録媒体上で支持され、上方からは市販のものに穴空け加工を施したサスペンションによって軽く押えられている。このようにすると前記円形トレーリングパッド13及び円形リーディングパッド12の周囲に、前記潤滑剤の表面張力によって、所謂メニスカスが形成される。このメニスカスの張力によって、前記光記録媒体等が回転する際の跳躍量が逓減され、光記録再生が安定的に行われる。このような記録再生方式をコンタクトヘッド方式という。
【0017】
次に、前記光メモリヘッドに、所謂λ/4膜15、及びファラデーローテータ膜16を形成すると、理想的な光磁気メモリヘッドを構成することができる。再生記録方法は従来技術と同じであるが、図6に基づいて、前記 VCSELアレイAを光磁気記録再生に応用した場合の概要を記す。前記 VCSEL素子1において、n-AlGaAs/GaAs 多層反射ミラーとレーザ活性層とからなる基板部2の間に、ECR スパッタ等によってコートされた、配向性を有するいわゆるλ/4膜15、及びファラデーローテータ膜16を形成する。前記 VCSEL素子1でTE波が生成されたとすると、該TE波がλ/4膜を経て光磁気記録媒体にて反射し、再びλ/4膜に入射してレーザ活性層に戻ったときに光波の電界成分はTE波と90°振動方向が異なるTM波となる。光磁気記録媒体に磁化方向の向きの違いによる情報ビットが記録されていれば、光ディスク媒体で反射された前記 VCSELアレイA内で発生しているTE,TM波間に位相差が現われる。ここで、該多層反射ミラーとGaAs基板の間にはショットキーダイオードが挿入されており、光磁気膜の磁化方向に応じて二つの光波のための周波数に相当する高周波が生成される。従来技術と同様、この高周波を検出することにより情報の記録再生を行うものである。なお、本光磁気メモリヘッドを構成する場合は記録用に磁性体を必要とするので、前記記録用及び再生用 VCSELアレイAの側周囲を、光磁気光学記録に必要な磁石又は磁性体で覆っていてファラデー光学素子の磁界と光磁気光学記録用磁界とを兼用にする。
【0018】
次に、本発明の前記光メモリヘッドにおける故障素子補償アレイを設けたことを特徴とする光メモリヘッドの作用的概念図を図8に示す。前記 VCSELアレイAにおいていくつかの VCSEL素子1が故障した場合、新しい VCSELアレイAに交換せずに、故障した素子を他の VCSEL素子1で代替する。即ち、前記 VCSELアレイAと同一の VCSELアレイAを予備的にもう一つ設けておく。具体的には、第1の前記 VCSELアレイAと、それと同一な予備のものを第2の VCSELアレイAとし、第1の VCSELアレイAにおける故障素子が第1行10列目にある場合を▲1▼(1,10)と表わすことにすれば、第2の VCSELアレイAにおいてそれと対応する補償素子は第1行10列目、すなわち▲2▼(1,10)と表わせる。第1の VCSELアレイAの▲1▼(1,10)のレーザ光が光記録媒体上に描く軌跡は、第2の VCSELアレイAの▲2▼(1,10)のレーザ光の軌跡と同一であるから、図示されていない信号制御部等によって、第1の VCSELアレイAの▲1▼(1,10)の故障を検出すると同時に正常な第2の VCSELアレイAの▲2▼(1,10)の VCSEL素子1を補償用に供するものである。
【0019】
【実施例】
図4は、本発明の光メモリヘッドに供する VCSELアレイAであり、該 VCSELアレイAは、複数の VCSEL素子1と個別電極と共通電極からなり、該 VCSEL素子1は、基板部2とレーザ光送出部3と超微細先端8付き光ファイバ片5とで構成されている。前記 VCSEL素子1は、光ファイバ片5の直径を150 [μm]、各光ファイバ片5,5の間隔1 [μm]とする格子状の正方行列をなすことが理想的である。ここでは、最適な構成として、図4に示すように、X軸方向に100個の、Y軸方向にも100個の格子状の正方行列となるように VCSEL素子1を配列する。各 VCSEL素子1の光ファイバ片5の中央には直径10[nm]程度の超微細先端8が設けられている。該超微細先端8は、シリコン−ナイトライド固体結晶等をエッチングして複数の針状アレイを形成して設けることができる。該超微細先端8は、前記 VCSEL素子1が生成するエバネッセント光波を光ビームとして外部に発射するための先端窓として機能するものである。
【0020】
図4の100行100列の VCSELアレイAが光記録媒体に情報を記録する作用図でもある。前記 VCSELアレイAは、前述のように前記超微細先端8を上にして水平の状態にされ、その微小距離上方に光記録媒体が、記録層が平行かつ対向するように配置されているものとする。前記100行100列の VCSELアレイAが垂直上方に発射する合計10000本のレーザ光は、前記光記録媒体の記録層に幅約15000 [μm]に亘って合計10000個のビームスポットを形成する。ただし、図4に示されるように、前記 VCSELアレイAの横方向1本あたりの VCSEL素子1の数は100であるから、これらがなす100本の光ビ−ムの幅はおよそ10[nm]×100、即ち1[ μm]となり、光ファイバ片5の直径に比して極めて狭いものである。従って、1群にまとまった100本の光ビ−ムが約1[ μm]の幅を形成し、それが約149[ μm]の間隔で配置されることになるので、トラック間隔は疎になる。なお、該ビームスポットが当たった点は、通常の光記録媒体における記録方法と同様に、その記録層の材料によって反射率の変化あるいは変色が生じるので、これを2値信号に対応させる周知方法にて情報を記録する。
【0021】
ここで、図4のように、前記 VCSELアレイAを前記光記録媒体の回転の接線(タンジェンシャル方向)に対して微小角度傾けて設置すると、前記光記録媒体の記録層上に、重ならない連続した10000個のビームスポットによる10000本の軌跡を描くことが可能になる。具体的には、幅15000 [μm]をなす10000本のビームスポットを形成する前記100行100列の VCSELアレイAを、前記光記録媒体の回転の接線方向(タンジェンシャル方向)に対してθ=arctan( 151/15099) =約0.573度傾けて設置する。すると、前記光記録媒体の記録層上に、、重ならない連続した10000本の軌跡を描くことができる。この状態で各 VCSEL素子1の入出力信号を個別に高速パルス変調すれば、一度に10000トラック分、即ち10000[bit] の情報を同時に記録再生することができる。したがって、前記光記録媒体等の記録層に照射された幅15000 [μm]をなす10000本の前記レーザビームは、ディスク接線速度が10[mm/sec]の場合で、1トラックで1〔Mbit/s]、すなわち10000トラックであるから10G [bit/s]のデータ転送速度を実現する。結果として直径120[mm]の光記録媒体においては合計で約1 [TByte] の情報を記録することができる。
【0022】
ここで、前記 VCSELアレイAを傾ける際の微小角度の求め方について説明する。前記 VCSELアレイAにおいて、光記録媒体の半径方向(列方向)に並んだ VCSEL素子1の数をN、光記録媒体の回転の接線方向(行方向)に並んだ VCSEL素子1の数をMとして、前記 VCSELアレイA素子の光ファイバ片5の直径をD、列方向における隣接するコア7,7の内間隔をE、行方向における隣接するコア7,7の内間隔をFとすれば、前記 VCSELアレイAの行方向の外端間の長さは、MD+(M−1)Fと、列方向の外端間の長さはND+(N−1)Eと表わされる。また、列方向の隣接するコア7,7の1つの内間隔は、E+Dとなる。これより、前記 VCSELアレイAの放射するM×N本のレーザ光全てが連続して重なることなく軌跡を描くことができるときの、前記光記録媒体等の回転の接線となす角度θは、最大で、θ=arctan {(D+E)/〔MD+(M−1)F〕}となる。ただしθは、前記 VCSELアレイAの行方向と、前記光記録媒体の回転の接線方向とがなす角とする。特に、図7の場合には、光ファイバ片5,5,…を千鳥状に束ねたものであり、この場合の列方向における隣接するコア7,7の垂直方向の内間隔をEとすると、斜めの列方向の外端間の長さはND−(N−1)Eとなり、行方向及びただし書き等は前述と同じであり、この場合の光記録媒体等の回転の接線となす角度θは、最大で、θ=arctan {(D−E)/〔MD+(M−1)F〕}となる。
【0023】
【発明の効果】
この発明の光メモリヘッドを利用した記録においては、光学素子における理論的限界値以下のサイズのビームスポットを複数形成することができるようになり、従来の光メモリヘッドを使用したときに比べて飛躍的大容量の情報を光記録媒体又は光磁気記録媒体に記録再生できる効を奏する。特に、レーザ光を照射するコア7が超微細先端8を上部に有することにより、製法も簡単であり、これを光記録媒体又は光磁気記録媒体に記録再生できるような構成であり、確実に情報を記録再生できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の要部拡大斜視図
【図2】本発明の要部拡大断面図
【図3】本発明を裏面側から見た要部斜視図
【図4】光記録媒体に対して平面的に本発明を設置する状態図
【図5】コンタクトヘッド方式による記録再生用光メモリヘッドの要部拡大状態図
【図6】光磁気ヘッドの単素子の状態図
【図7】本発明の別の実施の形態の平面図
【図8】補償用にした本発明の平面図
【符号の説明】
A…垂直共振器表面発光半導体レーザアレイ
1…垂直共振器表面発光半導体レーザ素子
3…レーザ光送出部
5…光ファイバ片
7…コア
8…超微細先端

Claims (12)

  1. 複数の表面発光半導体レーザ素子が行列に配置されているレーザ素子基板部と、
    前記表面発光半導体レーザ素子の夫々に対応して前記レーザ素子基板部上に設けられたコア及びこのコア周囲のクラッドと、及び
    前記コア表面上に突出し設けられる微細先端部であって前記行列配置の表面発光半導体レーザ素子の発振に伴いエバネッセント光波を射出する微細先端部と、
    を具備し、回転する光記録媒体の記録層に情報を記録する光メモリヘッドにおいて、
    前記行列配置の表面発光半導体レーザ素子を発振して前記光記録層に前記複数のエバネッセント光波によって複数のビームスポットを形成し、前記記録層上に前記複数のビームスポットが重なり合わない軌跡を描くように当該光メモリヘッドを配置して情報を前記記録層に記録することを特徴とする光メモリヘッド。
  2. 前記表面発光半導体レーザ素子の行列配置が前記回転の接線に対して所定角度傾けられていることを特徴とする請求項1の光メモリヘッド。
  3. N行M列の前記表面発光半導体レーザ素子からのビームスポットがN×M本のビームスポットの軌跡を描くことを特徴とする請求項1に記載の光メモリヘッド。
  4. 前記表面発光半導体レーザ素子の夫々に対応して前記レーザ素子基板部の裏面に形成され、前記表面発光半導体レーザ素子で発生された前記エバネッセント光波を前記コアに向けて微細先端部から送出させる金属薄膜を更に具備することを特徴とする請求項1に記載の光メモリヘッド。
  5. 基板上に光記録層が形成されている光記録媒体と、
    この光記録層上に形成されている潤滑剤の薄膜と、
    前記光記録媒体の回転時において、前記潤滑剤の薄膜を介して前記光記録層上に支持されるメモリ光ヘッドを備える記録装置において、
    前記メモリ光ヘッドは、
    複数の表面発光半導体レーザ素子が行列に配置されているレーザ素子基板部と、
    前記表面発光半導体レーザ素子の夫々に対応して前記レーザ素子基板部上に設けられたコア及びこのコア周囲のクラッドと、及び
    前記コア表面上に突出し設けられる微細先端部であって前記行列配置の表面発光半導体レーザ素子の発振に伴いエバネッセント光波を前記記録層に向けて射出する微細先端部と、
    を具備し、
    前記行列配置の表面発光半導体レーザ素子を発振させて前記光記録層に前記複数のエバネッセント光波によって複数のビームスポットを形成し、前記記録層上に前記複数のビームスポットが重なり合わない軌跡を描くように当該光メモリヘッドを配置して情報を前記記録層に記録する記録装置。
  6. 前記光メモリヘッドは、前記潤滑剤を介して前記光記録媒体の記録層上に3点支持されていることを特徴とする請求項5に記載の記録装置。
  7. 前記表面発光半導体レーザ素子の夫々に対応して前記レーザ素子基板部の裏面に形成され、前記表面発光半導体レーザ素子で発生された前記エバネッセント光波を前記コアに向けて微細先端部から送出させる金属薄膜を更に具備することを特徴とする請求項5に記載の記録装置。
  8. レーザ素子基板部に形成された行列配置の複数の表面発光半導体レーザ素子が格子状に配列される表面発光半導体レーザ素子アレイを発振させ、
    前記各表面発光半導体レーザ素子に対応して前記レーザ素子基板部上に設けられたクラッドで囲まれたコアを介して前記コア表面上に突出する微細先端部からエバネッセント光波を送出し、
    このエバネッセント光波を回転される光記録媒体に向けて前記光記録媒体の記録層に複数のビームスポットを形成し、
    この複数のビームスポットが前記記録層上で重なり合わないようにビームスポットの軌跡を描かせて情報を前記記録層に記録させることを特徴とする記録方法。
  9. 前記表面発光半導体レーザ素子アレイを前記回転の接線に対して所定角度傾けて配置することを特徴とする請求項8の記録方法。
  10. 前記表面発光半導体レーザ素子の夫々に対応して前記レーザ素子基板部の裏面に形成された金属薄膜から、前記表面発光半導体レーザ素子で発生された前記エバネッセント光波を前記コアに向け、微細先端部から送出させることを特徴とする請求項8に記載の記録方法。
  11. 前記表面発光半導体レーザ素子の行列配置を前記回転の接線に対して所定角度傾けて配置することを特徴とする請求項8の記録方法。
  12. N行M列の前記表面発光半導体レーザ素子からのビームスポットがN×M本のビームスポットの軌跡を描くことを特徴とする請求項8の記録方法。
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