JP3655820B2 - 頭部冷却加温装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ペルチエ素子等を利用して頭部を冷却、加温する頭部冷却加温装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ペルチエ素子を利用して頭部を冷却する装置として、例えば、帽子の内側にペルチエ素子を組込んで頭部を冷却する装置や、ヘッドバンドのようなベルト状のものにペルチエ素子を組込んで、頭部に装着することにより、頭部を冷却する装置が考案されている(特開平9−209210号等)。
【0003】
また、頭部に装着するはちまきに、超伝導磁気抵抗素子とペルチエ素子のような冷却手段を取り付けて、脳の活動度に応じてペルチエ素子の冷却度合を変化させるものも考案されている(実開平1−167223号等)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の頭部冷却装置は、ペルチエ素子を利用して頭部を冷却するのみであり、頭部に対する刺激が冷却方向のみであるから刺激が単調であり、例えば居眠り防止の観点からすると、刺激性が今一つ足りないという問題がある。
【0005】
本発明は上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、冷却と加温を繰り返し行うことで刺激性を高めて、例えば居眠り防止等の効果を向上することのできる頭部冷却加温装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため本発明は、
通電を受けることにより温度を低下する低温用ペルチエ素子と、通電を受けることにより温度を上昇する高温用ペルチエ素子を各々電源遮断スイッチを介して電源ラインに接続し、上記低温用ペルチエ素子により内部の流体を低温状態に冷却し得る低温度槽と、上記高温用ペルチエ素子により内部の流体を高温状態に加温し得る高温度槽とを設け、冷却加温部の接触面に低温用放熱器と高温用放熱器とを配置して、これら放熱器により上記接触面を冷却又は加温し得るように構成し、かつ上記低温用放熱器と上記低温度槽とをパイプで接続して該槽内の低温流体が上記低温度槽から上記低温用放熱器に至り上記低温度槽に帰還する循環経路を形成すると共に、該パイプに内部の低温流体を循環させるための低温用流体ポンプを設け、上記高温用放熱器と上記高温度槽とをパイプで接続して該槽内の高温流体が上記高温度槽から上記高温用放熱器に至り上記高温度槽に帰還する循環経路を形成すると共に、該パイプに内部の高温流体を循環させるための高温用流体ポンプを設け、上記各ポンプに接続され、高温低温の切換時間設定用のボリュームで設定された時間間隔で上記各ポンプを交互に駆動して、上記両パイプ内の低温流体と高温流体を交互に循環させるタイマ回路を設け、上記タイマ回路の動作により上記ボリュームで設定された時間間隔で上記冷却加温部の冷却状態と加温状態とが繰り返し実行されるように構成し、さらに低温温度設定用ボリュームで設定した低温用温度に基づいて上記低温用ペルチエ素子への通電を上記電源遮断スイッチを以って停止することにより上記低温用放熱器の温度を設定温度に維持する低温流体温度制御回路と、高温温度設定用ボリュームで設定した高温用温度に基づいて上記高温用ペルチエ素子への通電を上記電源遮断スイッチを以って停止することにより上記高温用放熱器の温度を設定温度に維持する高温流体温度制御回路とを設け、上記冷却加温部を頭部に装着可能としたものであることを特徴とする頭部冷却加温装置により構成されるものである。
【0007】
冷却加温手段として冷却用ペルチエ素子により冷却された流体を収容する低温度槽と、加温用ペルチエ素子により加温された流体を収容する高温度槽とを設け、各槽の流体を冷却加温部に設けられた冷却用放熱器と加温用放熱器に循環させることにより構成することもできる。また、上記冷却加温手段として例えば自動車のエアコン設備等を利用することもできる。尚、頭部とはこめかみ部分が好ましいが、これに限定されず、額部分やその他の部分であっても良い。
【0008】
また、低温温度設定用ボリュームで設定した低温用温度に基づいて上記低温用ペルチエ素子への通電を停止することにより上記低温用放熱器の温度を設定温度に維持する低温流体温度制御回路と、高温温度設定用ボリュームで設定した高温用温度に基づいて上記高温用ペルチエ素子への通電を停止することにより上記高温用放熱器の温度を設定温度に維持する高温流体温度制御回路とを設けたものであることを特徴とする上記記載の頭部冷却加温装置により構成されるものである。
【0012】
また、上記冷却加温部を頭部から外した未装着状態を検出し得るセンサーと、上記低温用ペルチエ素子と上記高温用ペルチエ素子の冷却加温動作を停止する動作停止手段を設け、上記動作停止手段は、上記センサーからの未装着状態である旨の信号に基づいて上記冷却加温部の冷却又は加温動作を停止するように構成することが好ましい。
【0013】
上記センサーは、例えば赤外線発光素子(6’)と赤外線受光素子(6)等により構成することが好ましい。上記動作停止手段は、例えば、上記冷却加温手段の冷却又は加温状態において、該冷却加温手段への通電を遮断する電源遮断スイッチ(21)等、或いは冷却又は加温流体の循環動作を停止する電源遮断回路等により構成し、例えば冷却加温部を頭部から外すと冷却、加温動作を停止するように構成することが好ましい。
【0016】
尚、上記括弧内の符号は、実施形態との対応関係を明確にするために便宜上付したものであり、本発明が当該符号の回路等に限定されるものではない。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
【0018】
図1は本発明にかかる頭部冷却加温装置の全体構成を示すものであり、1はヘッドホン状の頭部装着具であり、頭頂部に装着し得るようにゆるやかに湾曲した頭バンド部2と、該バンド部2の両端部に枢支部3,3’を介して軸着され、矢印A、B方向に回動して角度調整可能に設けられたアーム部4,4’と、これらアーム部4,4’の先端部に固着され、後述する冷却加温手段としてのペルチエ素子12,12’が収納された円盤状の冷却加温部5,5’により構成されている。
【0019】
6’,6は上記頭バンド部2の両端部の上記枢支部3,3’上方に各々固定された赤外線発光素子及び赤外線受光素子であり、上記赤外線発光素子6’からの赤外線を上記赤外線受光素子6で受光し得るように上記バンド部2の対称位置に発光面と受光面とが対向し得るように設けられている。上記赤外線受光素子6は、電源オン状態において上記発光素子6’からの赤外線を常時受光しており、当該頭部装着具1を頭部に装着することにより、該頭部により上記赤外線が遮断され、上記受光素子6が赤外線の消失を検出したことに基づいて上記ペルチエ素子12,12’への通電を行うものである。
【0020】
7は、上記冷却加温部5、5’及び上記赤外線発光素子6’、同受光素子6等とコード8を介して電気的に接続されたコネクタ部であり、該コネクタ部7内には上記ペルチエ素子の冷却加温動作を制御するための制御手段としての制御回路(図4に示す)が収納されると共に、自動車のシガーソケットに装着して電源の供給を受けるコネクタ9が設けられている。尚、上記コネクタ部7において10は電源スイッチ、11は上記コネクタ9をシガーソケットに装着した状態で、他の機器のコネクタを装着するための予備のソケット、23’は後述の高温用温度設定部23における高温用温度を設定するためのボリューム、24’は後述の低温用温度設定部24における低温用温度を設定するためのボリューム、29’は冷却動作と加温動作の切換時間を調整するための後述の可変抵抗器29のボリュームである。
【0021】
図2及び図3は、上記冷却加温部5,5’の詳細を示す図であり、これらの冷却加温部5,5’は左右対称に設けられているので、上記冷却加温部5を例に説明する。尚、上記冷却加温部5’において上記冷却加温部5と同一部分の符号は便宜上上記冷却加温部5の符号にダッシュを付したものとする。これらの図において、12は上記円形のペルチエ素子であり、該ペルチエ素子12の前面側12a及び後面側12bには、電気的には絶縁し熱伝導性の良い材質(例えば、シリコン樹脂等)による絶縁板13a,13bが上記各面12a,12bに接するように設けられている。14は、上記絶縁板13aの前方に該絶縁板13aの前面側に接するように設けられた放熱板であり、該放熱板14は例えばアルミニウム、銅等の熱伝導性の良い材質により形成されている。
【0022】
15は合成樹脂製の前面側ケース、16は同じく合成樹脂製の後面側ケースであり、上記前面側ケース15を上記放熱板14の前面側から取り付け、上記後面側ケース16を上記絶縁板13b側から取り付けることにより、上記ペルチエ素子12、絶縁板13a,13b及び放熱板14全体を両ケース15,16内部に収納し得るように構成されている。上記前面側ケース15の前面側の接触面15aは、上記頭部装着具1を頭部に装着したとき、こめかみ等の人間の肌に接触するものであり、上記図1の冷却加温部5,5’は上記接触面15a、15a’が対向するように上記アーム部4,4’に取り付けられるものである。
【0023】
また、上記両ケース15,16を取り付けた状態において、上記前面側ケース15の内面15bは上記放熱板14の前面側に接触し、上記ペルチエ素子12の前面12a側で発生した熱を上記絶縁板13a、放熱板14を介して該ケース15の前面の接触面15aに効率良く伝達し得るように構成されている。また、上記ケース16の内面16aは、上記絶縁板13bに接触し、上記ペルチエ素子12の後面12b側で発生した熱を上記絶縁板13bを介して該ケース16に効率的に伝達し得るように構成されている。
【0024】
上記ケース16の後面側16bには複数の立方体状の放熱用小ブロック17、17、・・・が該後面全体に亙り立設されており、該後面の表面積を増やして上記ペルチエ素子12の後面12bで発生した熱を効率的に外部に放熱し得るように構成している。
【0025】
18は上記前面側ケース15の接触面15a下端部に設けられた設定温度検出用サーミスタ、19は上記後面側ケース16の後面16b下端部に設けられた異常温度検出用サーミスタであり、上記サーミスタ18は上記前面側ケース15の接触面15aの温度を検出し、上記サーミスタ19は上記後面側ケース16の後面16bの温度を検出するものである。
【0026】
次に、本発明の冷却加温装置の電気的構成を図4に基づいて説明する。
【0027】
L1,L2は各々直流12V、アースの電源ラインであり、その端部は上記コネクタ9に接続されており、これらのラインL1,L2を介して自動車のシガーソケットから直流12Vの供給を受けるものである。
【0028】
20は連動する切換片20a,20bを有する電流方向切換スイッチであり、冷却加温部5のペルチエ素子12、冷却加温部5’のペルチエ素子12’に各々順方向(冷却方向)に電流を流す順方向端子a,a’と、上記ペルチエ素子12,12’に逆方向(加温方向)に電流を流す逆方向端子b,b’に上記切換片20a,20bを切り換え可能に設けられている。
【0029】
RL1は上記切換片20a,20bを駆動するリレーであり、後述する電流切換制御回路27からの正逆駆動信号(切換信号)に基づいて、上記切換片20a,20bを駆動して、該切換片20a,20bが各々上記順方向端子a,a’に接続された順方向接続状態(冷却状態)と、上記切換片20a,20bが各々上記逆方向端子b,b’に接続された逆方向接続状態(加温状態)に、上記切換スイッチ20を切り換えるものである。また、上記電流切換制御回路27からのオフ信号により上記切換片20a,20bを何れの端子にも接続されないオフ状態とするものである。
【0030】
21は電源遮断スイッチであり、上記電流方向切換スイッチ20と各ペルチエ素子12,12’の間に設けられている。該スイッチ21は通常はその切換片21aを端子cに接続して各ペルチエ素子12,12’への通電状態を維持しているが、上記赤外線受光素子6が赤外線発光素子6’からの赤外線を検出すると、即ち、使用者が頭部装着具1を頭から外すと、リレーRL2からの信号に基づいて上記スイッチ21を開いて上記ペルチエ素子12,12’への通電を遮断するものである。
【0031】
上記ペルチエ素子12,12’は、各プラス側が上記電源遮断スイッチ21を介して上記切換スイッチ20の順方向端子a及び逆方向端子b’に接続され、各マイナス側が上記切換スイッチ20の順方向端子a’及び逆方向端子bに接続されており、上記順方向端子a,a’から順方向電流が供給されると上記各素子12,12’の前面側12a,12a’が冷却されると共に後面側12b,12b’が加温され、上記逆方向端子b,b’から逆方向電流が供給されると上記各素子12,12’の前面側12a,12a’が加温されると共に後面側12b,12b’が冷却されるように構成されている。
【0032】
22は電源遮断回路であり、上記赤外線受光素子6が発光素子6’からの赤外線を検出していない状態(頭部装着具1の装着状態)においては、上記リレーRL2にオン信号を送出して上記電源遮断スイッチ21を端子cに接続した通電状態に設定し、受光素子6が赤外線を検出している状態(頭部装着具1の未装着状態)においては、上記受光素子6からの信号に基づいて上記リレーRL2にオフ信号を送出して上記電源遮断スイッチ21をオフして、ペルチエ素子12,12’への電源供給を遮断するものである。また、この電源遮断回路22は、ペルチエ素子12,12’への通電中に、後述の異常温度検出回路31からの異常温度検出信号の入力に基づいて、上記と同様に電源遮断スイッチ21をオフして、上記ペルチエ素子12,12’への電源供給を遮断するものである。
【0033】
上記設定温度検出用サーミスタ18は、上述のように前面側ケース15の接触面15aの温度を検出するものであって、その一方端子には、抵抗R7を介して高温用温度設定部23と、低温用温度設定部24が並列に接続されている。上記高温用温度設定部23は、直列接続された抵抗R1、R2、R3により構成されており、上記抵抗R2は可変抵抗により構成され、上記ボリューム23’を調整することで高温用の設定温度を30℃から45℃の範囲で調整できるようになっている。上記低温用温度設定部24は、直列接続された抵抗R4、R5、R6により構成されており、上記抵抗R5は可変抵抗により構成され、上記ボリューム24’を調整することで低温用の設定温度を5℃から12℃の範囲で調整できるようになっている。尚、設定温度は上記に限定されず、他の範囲の温度に設定することができるのは勿論である。
【0034】
25は高温低温切換スイッチであり、切換片25a,25bを上記サーミスタ18と上記高温用温度設定部23(抵抗R1とR2の中間点)に接続した高温設定状態(切換片25a,25bが共通端子d’及び端子eに接続された状態)と、上記切換片25a,25bを上記サーミスタ18と上記低温用温度設定部24(抵抗R4とR5の中間点)に接続した低温設定状態(切換片25a,25bが共通端子d及び端子fに接続された状態)の二位置に切換可能に構成されている。
【0035】
RL3は、上記高温低温切換スイッチ25を上記二位置に選択的に切り換えるためのリレーであり、後述のタイマ回路28からの一定時間毎に入力する切換信号に基づいて上記切換スイッチ25の切換片25a,25bを上記二位置に切換駆動するものである。
【0036】
26は入力側が上記高温低温切換スイッチ25の各切換片25a,25bに接続され、出力側が上記電流切換制御回路27に接続された温度比較回路である。この比較回路26はオペアンプ等により構成されており、上記サーミスタ18により検出した検出温度に対応する検出電圧と、上記高温用温度設定部23又は低温用温度設定部24にて設定された設定温度に対応する設定電圧とを比較し、比較結果に基づいて上記電流切換制御回路27に設定電圧と検出電圧との差に相当する電圧値(プラス値又はマイナス値)を出力するものである。尚、検出電圧と設定電圧が一致する場合は出力電圧はゼロとなる。
【0037】
27は上記電流切換制御回路であり、後述のタイマ回路28から一定時間毎に入力する切換信号に基づいて、該切換信号の入力の度に上記リレーRL1に正逆駆動信号(切換信号)を送出し、上記電流方向切換スイッチ20を上記順方向接続状態と逆方向接続状態に交互に切り換えを行うものである。また、上記高温動作状態又は低温動作状態の何れかの状態において、検出温度が設定温度より低く、比較電圧が例えばマイナスの場合は上記比較回路26からの比較電圧がゼロになるまで、上記リレーRL1を介して上記電流方向切換スイッチ20を上記逆方向接続状態(加温方向)に接続し、比較電圧がゼロになると上記切換片20a,20bを上記オフ状態に設定すべく、上記リレーRL1にオフ信号を送出する。また、検出温度が設定温度より高く、比較電圧が例えばプラスの場合は上記比較電圧がゼロになるまで、上記リレーRL1を介して上記電流方向切換スイッチ20を順方向接続状態(冷却方向)に接続し、上記電圧値がゼロになると上記切換片20a,20bを上記オフ状態に設定すべく、上記リレーRL1にオフ信号を送出する制御を行うものである。
【0038】
28はタイマ回路であり、計時動作を行って例えば一定時間毎(例えば10秒〜3分毎)に上記電流切換制御回路27及び上記リレーRL3に切換信号を送信するものである。これにより、上記電流切換制御回路27を介して上記電流方向切換スイッチ20が順方向接続状態で、かつ上記高温低温切換スイッチ25が低温用設定部24に接続された低温動作状態と、上記電流方向切換スイッチ20が逆方向接続状態で、かつ上記高温低温切換スイッチ25が高温用設定部23に接続された高温動作状態とが、上記一定時間毎に繰り返される構成となっている。またこのタイマ回路28は、上記電源スイッチ10をオンすると、これを検出して上記計時動作を開始するものである。上記タイマ回路28には可変抵抗器29が接続されており、該可変抵抗器29のボリューム29’を調整することにより、上記タイマーの切換時間を10秒から3分まで連続的に調整できるようになっている。即ち、10秒に設定すると10秒間隔で切換信号が送出され10秒毎に冷却と加温が繰り返され、1分に設定すると1分毎に冷却と加温が繰り返されることになる。尚、切換時間は上記10秒〜3分に限定されず、各種の時間を設定可能とすることができる。
【0039】
上記異常温度検出用サーミスタ19は、上述のように、後面側ケース16の後面側16bの温度を検出するものであって、その一方端子には、異常温度設定部30が接続されている。該異常温度設定部30は異常温度を設定するための直列接続された抵抗R8とR9により構成されており、異常温度は、上記ケース16の後面側16bが異常高温になった場合の火傷等を防止すべく、例えば60℃に設定されている。尚、異常温度はより低い温度等、任意に設定することができる。
【0040】
31は入力側が上記異常温度検出用サーミスタ19と上記異常温度設定部30(抵抗R8とR9の中間点)に接続され、出力側が上記電源遮断回路22に接続された異常温度検出回路であり、オペアンプ等により比較回路として構成されている。この検出回路31は上記サーミスタ19の検出温度に対応する検出電圧と上記異常温度設定部30の設定温度に対応する設定電圧とを常時比較しており、該検出電圧が上記設定電圧を上回わると、上記電流遮断回路22に遮断信号を送信し、該回路22により上記電流遮断スイッチ21をオフして、ペルチエ素子12,12’への通電を停止するものである。
【0041】
尚、32は定電圧回路であり、上記シガーソケットから供給される直流12Vを安定化して上記各回路26、27、28、31等、サーミスタ18,19、各リレーに供給するものである。
【0042】
本発明は上述のように構成されるものであり、次にその動作を説明する。
【0043】
まず、本発明の低温用温度設定部24及び高温用温度設定部23のボリューム24’及び23’を操作して、低温側と高温側の温度を設定する。本実施例では、一例として低温側温度を10℃、高温側温度を30℃とする。また、可変抵抗器29のボリューム29’を操作して低温と高温の切換タイミングを設定する。本実施形態では一例として切換タイミングは20秒とする。尚、上記電流方向切換スイッチ20と高温低温切換スイッチ25は電源を投入した当初は低温動作状態(電流切換スイッチ20は順方向接続状態、高温低温切換スイッチ25は低温用温度設定部24に接続された状態)となっているものとする。
【0044】
次に、本発明の頭部冷却装置のコネクタ部7のコネクタ9を自動車のシガーソケットに装着し、電源スイッチ10をオンする。すると、定電圧回路32に直流電源12Vが供給され、該回路32から各回路22、26、27、28、31、赤外線発光素子6’、赤外線受光素子6、各リレーRL1等に安定化された直流12Vの電源が供給される。このとき、頭部装着具1を未だ頭に装着していない場合は、赤外線受光素子6が赤外線発光素子6’の赤外線を検出し、電源遮断回路22は該受光素子6からの信号に基づいてリレーRL2にオフ信号を送出し、該リレーRL2により電源遮断スイッチ21が開き、ペルチエ素子12,12’には電流が供給されない状態となる。従って、この状態では、ペルチエ素子12,12’の冷却加温動作は行われない。また、タイマ回路28は上記電源スイッチ10のオンに基づいて計時動作を開始する。
【0045】
上記頭部装着具1を頭部に装着し、アーム部4,4’を枢支部3,3’を支点として矢印A,B方向に角度調整し、冷却加温部5,5’の接触面15a,15a’が略こめかみに接触した状態で頭部に装着する(図5にかかる装着状態を示す)。
【0046】
すると、上記赤外線発光素子6’と赤外線受光素子6の間が頭で遮断されるので、上記受光素子6で検出していた赤外線が消失し、該赤外線の消失に基づいて上記電源遮断回路22がリレーRL2を駆動して上記電源遮断スイッチ21をオンするため、上記ラインL1,L2を通じて順方向接続状態の電流方向切換スイッチ20を介して順方向電流が上記ペルチエ素子12,12’に流れ、これにより各ペルチエ素子12,12’の前面側12a,12a’の温度が瞬時に低下し、後面側12b,12b’の温度が瞬時に上昇する。そして、かかる温度は絶縁板13a、放熱板14を介して前面側ケース15の接触面15aに伝達されると共に、絶縁板13bを介して後面側ケース16に伝達され、接触面15aの温度を低下させ、後面16bの温度を上昇させる(図6のt1時点参照)。
【0047】
上記接触面15aの温度が低下すると該接触面15aの温度検出用サーミスタ18は該接触面15aの温度を検出しているため、上記温度比較回路26は上記サーミスタで検出された温度に対応する電圧と上記低温用温度設定部24で設定された温度(10℃)に対応する電圧とを比較し、検出温度が設定温度より高い場合は、例えばプラス値の電圧を電流切換制御回路27に出力する。該制御回路27は上記プラスの電圧に基づいてリレーRL1を介して上記電流方向切換スイッチ20の順方向接続状態を維持する。尚、上記時刻t1当初は、検出温度は多少の上下動があるため、上記切換スイッチ20は上記比較回路26からの電圧(プラス又はマイナス値)に基づく上記制御回路27からの信号により順方向と逆方向に交互に切り換わるが、上記比較回路26からの電圧値がゼロになったところでオフ状態となり、設定温度(10℃)に到達する(図6参照)。これにより、装着者はこめかみ部分が冷却され、ひんやりとした感触を得ることができる。
【0048】
その後、上記タイマ回路28の計時が20秒になると(時刻t2)、該タイマ回路28から上記リレーRL3(高温低温切換スイッチ25)及び電流切換制御回路27に切換信号が送出されるため、上記高温低温切換スイッチ25が高温用温度設定部23に接続されると共に、上記電流切換制御回路27からの駆動信号により上記電流方向切換スイッチ20が逆方向接続状態に切り換わる。
【0049】
すると、上記電流方向切換スイッチ20を介して逆方向の電流が上記ペルチエ素子12,12’に流れ、これにより各ペルチエ素子12,12’の前面側12a,12a’の温度が瞬時に上昇し、後面側12b,12b’の温度が瞬時に低下する。そして、かかる温度は絶縁板13a,放熱板14を介して前面側ケース15の接触面15aに伝達されると共に、絶縁板13bを介して後面側ケース16に伝達され、接触面15aの温度を上昇させ、後面16bの温度を低下させる。
【0050】
上記接触面15aの温度が上昇すると該接触面15aの温度検出用サーミスタ18は該接触面15aの温度を検出しているため、上記温度比較回路26は上記サーミスタで検出された温度に対応する電圧と上記高温用温度設定部23で設定された温度(30℃)に対応する電圧とを比較し、検出温度が設定温度より低い場合は、例えばマイナス値の電圧を電流切換制御回路27に出力する。該制御回路27は上記マイナス値の電圧に基づいてリレーRL1を駆動して上記電流方向切換スイッチ20の逆方向接続状態を維持する。尚、上記と同様に上記時刻t2当初は、検出温度は多少の上下動があるため、上記切換スイッチ20が上記比較回路26からの電圧(プラス又はマイナス値)に基づく上記制御回路27からの信号により逆方向と順方向に交互に切り換わるが、上記比較回路26からの電圧値がゼロになったところでオフ状態となり、設定温度(30℃)に到達する(図6参照)。これにより、装着者はこめかみ部分が加温され、あたたかい感触を得ることができる。
【0051】
以後は、上記冷却動作(10℃)と加温動作(30℃)が上記と同様に20秒毎に繰り返され(図6、t3,t4参照)、装着者のこめかみ部分の、冷却刺激と加温刺激が交互に繰り返される。このため、頭部装着具1の装着者はかかる刺激により覚醒され、眠気を防止することができる。
【0052】
ここで、上記冷却加温動作中に、冷却加温部5の後面側16bの温度が、何らかの原因で、設定された異常温度(60℃)以上になったときは、異常温度検出回路31が異常温度検出用サーミスタ19の検出温度と異常温度設定部30の設定温度との比較に基づいてこれを検出し、電源遮断回路22に異常温度検出信号を送出する。これにより、電源遮断回路22は、リレーRL2を介して電源遮断スイッチ21をオフし、直ちにペルチエ素子12,12’への通電が停止される。従って、上記冷却加温部5の後面16bの温度が低下し、装着者が上記後面16bに触れることによる火傷等を防止することができる。
【0053】
また、装着者が頭部装着具1を頭部から外すと、赤外線発光素子6’からの赤外線を赤外線受光素子6が受光するため、これを電流遮断回路22が検出し、上記リレーRL2にオフ信号を送出し、電源遮断スイッチ21がオフして、ペルチエ素子12,12’への通電が停止される。これにより、未装着状態の頭部装着具1のペルチエ素子が加温等されることはなく、火傷等を防止できる。尚、上記可変抵抗器29を調整することで、上記冷却と加温の切換時間を調整することができ、上記実施形態では20秒で説明したが、例えば1分とするれば冷却状態と加温状態を1分毎に切り換えることができ、各種の時間を設定することができる。
【0054】
以上のように、本第1の実施形態によれば、こめかみ部の冷却と加温を交互に繰り返すことができ、本頭部装着具1の装着者は両方のこめかみ部において、冷却刺激と加温刺激を交互に繰り返し受けることになり、冷却時と加温時の温度差が大きいためこれにより頭部への刺激が増大して覚醒され、眠気防止を実現することができ、例えば自動車の運転中の居眠りを効果的に防止し得る。
【0055】
また、装着者の好みに合わせて冷却温度と加温温度を独立して設定することができるため、自分に合った温度の冷却刺激と加温刺激を設定することができるし、例えば、眠気が強いときは冷却温度と加温温度の差を大きくする等、眠気の度合いに応じて、設定温度を選択することができる。。
【0056】
また、タイマ回路28の可変抵抗器29により、装着者の状態に合わせて、冷却時間及び加温時間を調整することができ、最適の刺激を与えることができる。
【0057】
また、ペルチエ素子を利用しているので、低温状態と高温状態を瞬時に切り換えることができ、効果的な刺激を与えることができる。
【0058】
また、頭部装着具1の未装着状態においては冷却加温動作を停止し、冷却加温部の後面が異常温度(高温)になったときは冷却加温動作を停止する構成であるため、火傷等を確実に防止し得て、安全性も高いものである。
【0059】
図7に示すものは、本発明の第2の実施形態であり、水又は空気等の流体を用いて冷却加温動作を行うものである。同図において、33aは水又は空気等の流体の収容された低温度槽、33bは上記流体の収容された高温度槽であり、各々低温用ペルチエ素子34、高温用ペルチエ素子35により内部の流体を低温状態又は高温状態に冷却又は加温し得るように構成されている。上記各ペルチエ素子34,35は電源遮断スイッチ36を介して上記第1の実施形態と同様に自動車等から直流12Vの供給を受け、上記低温用ペルチエ素子34は低温状態、上記高温用ペルチエ素子35は高温状態となり、各々上記流体を冷却、加温する。
【0060】
上記各槽の流体は、パイプ45及び46内を通って各々低温用放熱器47、高温用放熱器48に接続されており、上記パイプ45に設けられた低温流体用ポンプ49、上記パイプ46に設けられた高温流体用ポンプ50により駆動され、各々上記低温用放熱器47、高温用放熱器48に至り、該放熱器47,48を冷却又は加温して再度各槽33a,33bに帰還する循環経路が形成されている。尚、上記低温用放熱器47及び高温用放熱器48は2つで1セットであり、上記2つの放熱器47,48が上記冷却加温部5の接触面15aに配置され、該接触面15aの冷却、加温を交互に繰り返すものである。尚、図面上は、一方の放熱器47’、48’を二点鎖線で表している。
【0061】
37は低温流体温度制御回路であり、上記低温度槽33a内の流体温度を検出する低温検出用サーミスタ41の温度を検出し、低温温度設定用ボリューム39で設定した低温用温度と比較し、上記サーミスタ41の検出温度が上記設定温度を下回ると電源遮断回路43に遮断信号を送出し、該回路43がリレーRL4を介して電源遮断スイッチ36をオフして上記低温用ペルチエ素子34への通電を停止する。これにより、上記低温用放熱器47の温度を設定温度に維持することができる。
【0062】
38は高温流体温度制御回路であり、上記高温度槽33b内の流体温度を検出する高温検出用サーミスタ42の温度を検出し、高温温度設定用ボリューム40で設定した高温用設定温度と比較し、上記サーミスタ42の検出温度が上記設定温度を上回ると電源遮断回路43に遮断信号を送出し、該回路43がリレーRL4を介して電源遮断スイッチ36をオフして上記高温用ペルチエ素子35への通電を停止する。これにより、上記高温用放熱器48の温度を設定温度に維持することができ、また異常高温による火傷等を防止することができる。尚、上記電源遮断回路43は上記第1の実施形態と同様に赤外線受光素子6が赤外線を検出すると、これに基づいて上記電源遮断スイッチ36をオフして各ペルチエ素子34,35への通電を停止するものである。
【0063】
44はタイマ回路であり、上記低温用及び高温用流体ポンプ49及び50に接続され、高温、低温の切換時間設定用のボリューム51で設定された時間間隔で、上記各ポンプ49,50を交互に駆動するものである。即ち、例えば最初は上記低温用流体ポンプ49を駆動して低温用放熱器47に低温流体を循環させて該放熱器47を冷却して冷却加温部5を冷却状態に設定する。尚、このとき、高温流体用ポンプ50は停止状態にある。その後、例えば20秒経過すると、上記低温用流体ポンプ49を停止して、上記高温用流体ポンプ50を駆動して高温放熱器48に高温流体を循環させて該放熱器48を加温して冷却加温部5を加温状態に設定する。以降は、20秒毎に上記タイマ回路44の動作により、上記冷却加温部5の冷却状態と加温状態とが繰り返される。尚、52は定電圧回路であり、上記直流12Vを安定化して上記各回路に供給するものである。
【0064】
以上のように、第2の実施形態によっても、上記第1の実施形態と同様に、こめかみ部の冷却と加温を交互に繰り返すことができ、本頭部装着具1の装着者は両方のこめかみ部において、冷却刺激と加温刺激を交互に繰り返し受けることになり、これにより覚醒され、眠気防止を実現することができる。
【0065】
図8に示すものは、第3の実施形態であり、ペルチエ素子を使用せず、自動車のエアコンの流体を利用するものである。同図において、53は自動車のエアコンの低温側の熱交換器から直接低温水或いは低温エアー等の低温流体を取出すか、或いはエアーダクトから分岐小ダクトを介して低温用エアー等の低温流体を取出す低温流体取出部、54は自動車のエアコンの高温側の熱交換器又はエアーダクトから同様に高温用エアー又は高温水等の高温流体を取出す高温流体取出部である。
【0066】
上記各流体は、パイプ55及び56内を通って各々低温用放熱器57、高温用放熱器58に接続されており、上記パイプ55に設けられた低温流体用ポンプ59、上記パイプ56に設けられた高温流体用ポンプ60により、各々上記低温用放熱器57、高温用放熱器58に至り、該放熱器57,58を冷却又は加温して再度上記各取出部53,54に帰還する循環経路が形成されている。尚、上記低温用放熱器57及び高温用放熱器58は2つで1セットであり、その構成は上記第2の実施形態と同様である。
【0067】
61は低温流体温度制御回路であり、上記低温流体取出部53の低温流体の温度を検出する低温検出用サーミスタ62に基づいて低温流体の温度を検出し、低温温度設定用ボリューム63で設定した低温用温度と比較し、上記サーミスタ62の検出温度が上記設定温度を下回ると上記低温流体ポンプ59を遮断して低温流体の流れを遮断し、上記放熱器57の冷却動作を停止する。これにより、低温用放熱器57の温度を設定温度に維持することができる。
【0068】
64は高温流体温度制御回路であり、上記高温流体取出部54の高温流体の温度を検出する高温検出用サーミスタ65に基づいて高温流体の温度を検出し、高温温度設定用ボリューム67で設定した高温用温度と比較し、上記サーミスタ65の検出温度が上記設定温度を上回ると上記高温流体ポンプ60を遮断して高温流体の流れを遮断して、上記放熱器58の加温動作を停止する。これにより、高温用放熱器58の温度を設定温度に維持するとともに、異常高温となることを防止して火傷等を防止することができる。
【0069】
68はタイマ回路であり、上記低温用及び高温用流体ポンプ59及び60に接続され、高温、低温の切換時間設定用のボリューム69で設定された時間間隔で、上記各ポンプ59,60を交互に駆動するものである。即ち、例えば最初は上記低温用流体ポンプ59を駆動して低温用放熱器57に低温流体を循環させて該放熱器57を冷却して冷却加温部5を冷却状態に設定する。尚、このとき、高温流体用ポンプ60は停止状態にある。その後、例えば20秒経過すると、上記低温用流体ポンプ59を停止して、上記高温用流体ポンプ60を駆動して高温放熱器58に高温流体を循環させて該放熱器58を加温して冷却加温部5を加温状態に設定する。以降は、20秒毎に上記タイマ回路68の切換動作により、上記冷却加温部5の冷却状態と加温状態とが繰り返される。
【0070】
70は上記第1の実施形態の上記赤外線受光素子6に接続されたポンプ動作制御回路であり、上記第1の実施形態と同様に頭部装着具1を頭部に装着して上記受光素子6が赤外線の消失を検出すると、これに基づいて上記低温用ポンプ59又は高温用ポンプ60を駆動し得る状態に設置し、上記頭部装着具1を頭部から外すと上記受光素子6の赤外線の検出に基づいて、上記両ポンプ59,60が動作しないように制御するものである。
【0071】
上記第3の実施形態によれば、上記第1又は第2の実施形態と同様に、こめかみ部の冷却と加温を交互に繰り返すことができ、本頭部装着具1の装着者は両方のこめかみ部において、冷却刺激と加温刺激を交互に繰り返し受けることになり、これにより効果的に覚醒され、眠気防止を実現することができる。
【0072】
また、第3の実施形態によれば、ペルチエ素子のような冷却加温手段を用いる必要がなく、自動車等のエアコン等の設備をそのまま利用して構成することができるという効果がある。
【0073】
本発明に関して、さらに以下の事項を開示する。
1.切換手段は、冷却加温手段に通電する電流の方向を交互に切り換えることにより冷却加温手段の冷却状態と加温状態とを交互に設定するものであることを特徴とする頭部冷却加温装置。
2.冷却加温手段の温度を検出する温度検出手段と、冷却加温手段の冷却状態の温度と加温状態の温度を設定し得る温度設定手段と、上記温度検出手段の検出温度と上記温度設定手段の設定温度とを比較する比較手段とを設け、該比較手段の比較結果に基づいて上記冷却加温手段を上記設定温度に設定し得るように構成したことを特徴とする頭部冷却加温装置。
【0074】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、頭部の冷却と加温を交互に繰り返すことができ、本装置の装着者は例えばこめかみ部において、冷却刺激と加温刺激を交互に繰り返し受けることになり、これにより覚醒され、眠気等を効果的に防止することができる。
【0075】
また、冷却時間と加温時間を変更し得るので、例えば装着者の好みや体調等に合わせて効果的な刺激を与えることが可能となる。
【0076】
また、冷却温度と加温温度を変更し得るので、例えば装着者の好みや体調等に合わせて効果的な刺激を与えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る頭部冷却加温装置の外観構成を示す斜視図である。
【図2】同上装置の冷却加温部の背面図である。
【図3】図2のX−X線断面図である。
【図4】同上装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図5】同上装置を頭部に装着した状態を示す装着者の斜視図である。
【図6】同上装置の冷却加温動作の時間的経過状態を示す波形図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る頭部冷却加温装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第3の実施形態に係る頭部冷却加温装置の電気的構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
5 冷却加温部
12,12’ ペルチエ素子
18 温度検出用サーミスタ
19 異常温度検出用サーミスタ
20 電流方向切換スイッチ
21 電源遮断スイッチ
22 電源遮断回路
23 高温用温度設定部
24 低温用温度設定部
26 温度比較回路
27 電流切換制御回路
28 タイマ回路
30 異常温度設定部
31 異常温度検出回路

Claims (2)

  1. 通電を受けることにより温度を低下する低温用ペルチエ素子と、通電を受けることにより温度を上昇する高温用ペルチエ素子を各々電源遮断スイッチを介して電源ラインに接続し、
    上記低温用ペルチエ素子により内部の流体を低温状態に冷却し得る低温度槽と、上記高温用ペルチエ素子により内部の流体を高温状態に加温し得る高温度槽とを設け、
    冷却加温部の接触面に低温用放熱器と高温用放熱器とを配置して、これら放熱器により上記接触面を冷却又は加温し得るように構成し、
    かつ上記低温用放熱器と上記低温度槽とをパイプで接続して該槽内の低温流体が上記低温度槽から上記低温用放熱器に至り上記低温度槽に帰還する循環経路を形成すると共に、該パイプに内部の低温流体を循環させるための低温用流体ポンプを設け、
    上記高温用放熱器と上記高温度槽とをパイプで接続して該槽内の高温流体が上記高温度槽から上記高温用放熱器に至り上記高温度槽に帰還する循環経路を形成すると共に、該パイプに内部の高温流体を循環させるための高温用流体ポンプを設け、
    上記各ポンプに接続され、高温低温の切換時間設定用のボリュームで設定された時間間隔で上記各ポンプを交互に駆動して、上記両パイプ内の低温流体と高温流体を交互に循環させるタイマ回路を設け、
    上記タイマ回路の動作により上記ボリュームで設定された時間間隔で上記冷却加温部の冷却状態と加温状態とが繰り返し実行されるように構成し、
    さらに低温温度設定用ボリュームで設定した低温用温度に基づいて上記低温用ペルチエ素子への通電を上記電源遮断スイッチを以って停止することにより上記低温用放熱器の温度を設定温度に維持する低温流体温度制御回路と、
    高温温度設定用ボリュームで設定した高温用温度に基づいて上記高温用ペルチエ素子への通電を上記電源遮断スイッチを以って停止することにより上記高温用放熱器の温度を設定温度に維持する高温流体温度制御回路とを設け、
    上記冷却加温部を頭部に装着可能としたものであることを特徴とする頭部冷却加温装置。
  2. 上記冷却加温部を頭部から外した未装着状態を検出し得るセンサーと、上記低温用ペルチエ素子と上記高温用ペルチエ素子の冷却加温動作を停止する動作停止手段を設け、
    上記動作停止手段は、上記センサーからの未装着状態である旨の信号に基づいて上記冷却加温部の冷却又は加温動作を停止するものであることを特徴とする請求項1に記載の頭部冷却加温装置。
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