JP3655621B2 - 水中用スーツ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サーフィン、ボードセイリング、スキューバダイビング、ウェークボード、水上スキー、水上バイク等のウォータースポーツや作業潜水等の水中作業で着用するウェットスーツ、セミドライスーツ、ドライスーツ等の水中用スーツに関する。
【0002】
【従来の技術】
水中用スーツのうち、ウェットスーツ及びセミドライスーツは外部から浸入した少量の水をスーツ内にて体温で温め、その温められた水をスーツ内に維持することで外部から身体に伝わる水の冷たさを緩和する構造、ドライスーツはスーツ内に空気を入れ、その空気により外部から伝わる水の冷たさを遮断して体温を保温する構造になっているため、これら水中用スーツでは、保温機能のために首周り等の身体露出部分における高い防水性が必要である。
また、水中用スーツは、着用者の身体に密着するように弾性の高い樹脂製素材から形成されているが、スーツを着脱するのに身体挿通開口を兼ねる首挿通口から身体の出し入れをするので、スーツの着脱における容易性も確保するために首挿通口を大きく開口できる構成にする必要がある。
そして、従来の水中用スーツは、スーツ背面の腰部分から首挿通口に達する身体挿入開口をファスナーで閉じるウェットスーツであって、ウェットスーツの首挿通口周縁部と首との間に生じ易い隙間を埋めるために、首挿通口周縁部の内側に空気袋体が設けられている(例えば、特許文献1参照。)。
また、他の従来例としては、身体挿入開口を兼ねる首挿通口の周縁部に襠部を設けて拡大可能に構成し、襠部を身体に密着するようにスーツ内部に折り畳んだ状態で首周りを面ファスナーで密着固定するもの(例えば、特許文献2参照。)や、同じく身体挿入開口を兼ねる首挿通口を拡大するための襠部をスーツ背面側に設け、スーツ本体の首挿通口周縁部に対し首を挿通させて被嵌する防水カバー部を襠部を介してスーツ本体に連設したもの(特許文献3参照。)がある。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−6885公報
【特許文献2】
実開平7−6097号公報
【特許文献3】
特開平10−237712号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、水中用スーツでは、身体露出部分(特に首周り)における防水性、スーツ着脱の容易性のほかに、心地良いスーツの装着感やサーフィン等の激しい動作を行うウォータースポーツにおいては首周りにおける運動性も重要である。
そして、特許文献1における従来の水中用スーツでは、ファスナーにより開閉可能なスーツ背面に形成された腰部分から首挿通口まで達する身体挿入開口を大きく開口することでスーツ着脱の容易性は確保され、首周りの防水効果を向上させるために首挿通口周縁部の内側に空気袋体を取付けているものの、特にサーフィン等の首が前後左右に激しく動作するウォータースポーツでは、空気袋体と首との間に隙間が生じてしまう恐れがあることから、未だ防水性の面で問題がありスーツの保温機能を維持することが困難であった。
また、着用時に首を回動させると内封されている空気が空気袋体の一側に偏って空気袋体が変形するので、首周りにおける心地良い装着感、及び、首周りにおける運動性も低下する恐れがあった。
次に、特許文献2における従来の水中用スーツでは、スーツ着脱の容易性を得るために身体挿入開口である首挿通口を大きく開口するために襠部を設け、その襠部をスーツ本体よりも薄手の防水布で形成し、首に密接するように折り畳んで固定する構成になっているが、襠部を首に密接するように折り畳むので、サーフィン等の激しいウォータースポーツにおいて首を前後左右に激しく動かすことで、折り畳んだ襠部にシワが形成され易く、そのシワによって生じる首との隙間から水がスーツ内部に浸入する恐れがあることから、首周りにおける防水性の面において未だ問題があり、また、スーツの装着感においてもシワにより着用者が首周りに違和感を覚え、更に、シワに形成されることで生じるごわつきにより首周りにおける運動性も低下する恐れもある。
そして、特許文献3における従来の水中用スーツでは、身体挿入開口を兼ねる首挿通口を大きく開口してスーツ着脱の容易性を得るために襠部を設け、また、首周りにおける防水性を向上させるために、襠部を折り畳んだ状態でスーツ本体の首挿通口周縁部に対し防水カバー部を被嵌させる構成にしてあるが、折り畳んだ襠部内に水が浸入し易く、サーフィン等の激しいウォータースポーツにおいて身体を激しく動かすことで、襠部に浸入した水がスーツ内に浸入してしまう恐れがあり、やはり、防水性の面で未だ問題がある。
【0005】
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、水中用スーツ着用における身体挿入の容易性を確保しながらも、首の動作時においても高い防水性を確保し、また、装着時の着用者の首周りにおける高い運動性及び心地良い装着感を併せて得る点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
〔1〕本発明に係る水中用スーツの第1の特徴構成は、
伸縮性を有する樹脂製素材で形成してある水中用スーツにおいて、
スーツ本体よりも伸縮性の高い高伸縮部を、首挿通口の周方向における少なくとも一部において前記首挿通口の周縁部に設けるとともに、
前記高伸縮部を設けた箇所のスーツ内側に積層させたスーツ本体の一部を構成する樹脂製素材の積層部に、首挿通口から外方に延びる切込みを形成してある点にある。
【0007】
つまり、この構成によれば、首挿通口の周縁部にスーツ本体よりも伸縮性の高い高伸縮部を設けるとともに、その高伸縮部を設けた箇所の内側の樹脂製素材である積層部に形成された切込みにより、身体挿通開口である首挿通口を容易に、かつ、大きく開口することができるので、首挿通口からスーツ内に身体を容易に挿入することができる。
また、高伸縮部によりスーツの首挿通口周縁部全体としての伸縮性が高くなるので、首挿通口周縁部の首に対する密着性が向上し、よって、首と首挿通口周縁部との間に隙間が生じることがなく、首周りにおける防水性をより一層向上させることができるとともに、従来の水中用スーツのように空気袋体や襠部などを設けていないので、首周りにおいて違和感を覚えることなく心地良い装着感を維持することができる。
更に、着用者がスーツ着用した際に感じる首に対する圧迫を和らげることもでき、また、サーフィンやウェークボード等の激しい動作を要するウォータースポーツであっても首周りにおいて良好な運動性を維持することができる。
また、首挿通口を拡大して肩を露出させた時、切込みが腕に引っ掛かり、一方の肩を露出させた状態を維持する滑り止めとなって首挿通口周縁部の弾性復元力を抑止するので、スーツを脱衣するのに、両方の肩を順に露出させることが容易となり、スーツの脱衣を迅速に行うことができる。
そして、着用時には、高伸縮部が切込みを外方から被覆する形態になり、切込みからスーツ内へ多量の水が浸入することを防止している。
従って、積層部に切込みを形成し、その切込みを少なくとも高伸縮部が被覆する構成にすることで、スーツの着脱を一層容易しながらも首周りにおける防水性を維持することができる。
【0008】
〔2〕第2の特徴構成は、第1の特徴構成の実施において、
前記積層部と高伸縮部とで形成された積層周縁部が、複数の樹脂製素材から構成されている点にある。
【0009】
つまり、この構成によれば、積層部と高伸縮部とからなる積層周縁部において、切込みを形成した積層部を構成する樹脂製素材と高伸縮部を構成する樹脂製素材とを異なる樹脂製素材から構成しているので、高伸縮部を高伸縮性を考慮した樹脂製素材にすることで、首挿通口を大きく開口することができながら、積層部を保温性やコストパフォーマンス等を考慮した樹脂製素材で構成することができ、よって、スーツ性能の向上や製造コストの低廉化を図ることができる。
【0010】
〔3〕第3の特徴構成は、第1又は第2の特徴構成の実施において、
前記高伸縮部として、スーツ本体を形成する樹脂製素材よりも厚みの小さい樹脂製素材で形成した薄肉部を設けてある点にある。
【0011】
つまり、この構成によれば、スーツ本体を形成する樹脂製素材(すなわち、首挿通口周縁部を形成する他の樹脂製素材)よりも伸縮性及び柔軟性が高い薄肉部を高伸縮部とすることで、容易に首挿通口を身体挿入可能な大きさに大きく開口することができ、かつ、首周りからスーツ内への水の浸入を抑制できるだけでなく、首周りにおける運動性を向上させることができ、また、首周りにおけるスーツの装着感もソフトでより心地良いものにすることができる。
【0012】
〔4〕第4の特徴構成は、第1〜第3の特徴構成の実施において、
前記高伸縮部として、スーツ本体を形成する樹脂製素材よりも伸縮性の高い樹脂製素材で形成した高伸縮素材部を設けてある点にある。
【0013】
つまり、この構成によれば、スーツ本体を形成する樹脂製素材(すなわち、首挿通口周縁部を形成する他の樹脂製素材)よりも伸縮性の高い高伸縮素材部を高伸縮部とすることで、容易に首挿通口を身体挿入可能な大きさに大きく開口することができるだけでなく、水中用スーツの種類(完全防水を要するドライスーツか、完全防水を要しないセミドライスーツ又はウェットスーツか)により高伸縮素材部として用いる高伸縮性の素材を選択することができるので、首周りにおける防水性、運動性やスーツの装着感等をスーツ毎に調整することができる。
【0014】
〔5〕第5の特徴構成は、第1〜第4の特徴構成の実施において、
前記積層周縁部において高伸縮部を、首挿通口に沿う高伸縮部の縁部分が前記積層部の切込み形成部分よりも首挿通口の半径方向内方に位置する状態で設けてある点にある。
【0015】
つまり、この構成によれば、着用時において、切込みが形成されている積層部のスーツ外側に位置する高伸縮部の縁部が、積層部よりも上方で着用者の首に対して接当する形態になるので、切込みからスーツ内への水の浸入を一層効果的に防止することができる。
【0016】
〔6〕第6の特徴構成は、第1〜第5の特徴構成の実施において、
前記切込み形成部分に、切込み形成部分の変形を抑制するための保形手段が設けられてある点にある。
【0017】
つまり、この構成によれば、切込みを形成することで変形し易くなった首挿通口周縁部の切り込み形成部分に変形を防止する保形手段を設けることで、切り込み形成部分の型崩れを防止し、着用者に対して良好な装着感を維持することができる。
【0018】
〔7〕第7の特徴構成は、第1〜第6の特徴構成のいずれか1つの特徴構成の実施において、
前記高伸縮部を首挿通口周縁部に対して接合するのに、高伸縮部の接合箇所における接合面を、接合箇所断面視において斜めに切断してある点にある。
【0019】
つまり、この構成によれば、高伸縮部の首挿通口周縁部に対する接合箇所の接合面を斜めに切断してあるので、高伸縮部接合箇所の表面を凹凸の少ない滑らかなものにすることができ、外観のよいものにすることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
図1〜図11及び図13は、本願発明における第1実施形態の水中用スーツであるウェットスーツを示し、1は樹脂製素材からなる複数の樹脂製素材片2を、図13に示すように面方向にスカーフ接合しその接合箇所を防水接着剤Bで接着したのち縫合されて形成されるスーツ本体であり、スーツ本体1は着用者Uの腕を挿通する腕挿通口を備えた腕部3と、着用者Uの足を挿通する足挿通口を備えた足部4と、着用者Uの首を挿通する首挿通口5を形成している本体部6と、本体部6の首挿通口周縁部7を覆う防水カバー部8と、防水カバー部8を固定するカバー固定部9とから形成されている。
【0021】
スーツ本体1は、弾性の合成樹脂素材であるクロロプレンスポンジを主素材Cとした構成の異なる複数の樹脂製素材片2から形成されており、各樹脂製素材片2は、クロロプレンスポンジの外面側と内面側とに、スーツ本体1の各部分の機能に対応させるために様々な特徴を有する種々の生地10を積層貼着して構成され、本実施形態では、伸縮性がよく形成コストの面において優れているスタンダードジャージ、保温性が高く表面が滑らかなスーパーコンポジットスキン(SCS)、軽量で保温性及び速乾性が非常に高い中空糸パイル地、スタンダードジャージよりも伸縮性が高いフリーストレッチジャージ、スタンダードジャージやフリーストレッチジャージ等のジャージよりも伸縮性が高く表面が滑らかな撥水性のラバースキン地、及び、面ファスナーFを使用する際に用いるループパイル地の6種の生地10を組み合わせて構成されている。
【0022】
そして、スーツ本体1は、クロロプレンスポンジの内外面両側にスタンダードジャージを積層貼着した3mm厚の第1素材片、クロロプレンスポンジの外面側にスタンダードジャージ、内面側にSCSを積層貼着した3mm厚の第2素材片、クロロプレンスポンジの外面側にスタンダードジャージ、内面側に中空糸パイル地を積層貼着した3mm厚の第3素材片、クロロプレンスポンジの外面側にスタンダードジャージ、内面側にフリーストレッチジャージを積層貼着した3mm厚の第4素材片、クロロプレンスポンジの外面側にラバースキン地、内面側にスタンダードジャージを積層貼着した3mm厚の第5素材片、クロロプレンスポンジの外面側にラバースキン地、内面側にフリーストレッチジャージを積層貼着した3mm厚の第6素材片、クロロプレンスポンジの外面側にループパイル地、内面側にスタンダードジャージを積層貼着した3mm厚の第7素材片、クロロプレンスポンジの外面側にラバースキン地、内面側にループパイル地を積層貼着した3mm厚の第8素材片、クロロプレンスポンジの外面側にスタンダードジャージ、内面側にループパイル地を積層貼着した3mm厚の第9素材片、及び、クロロプレンスポンジの内外面両側にスタンダードジャージを積層貼着した2mm厚の第10素材片の10種類の樹脂製素材片2から形成されている。
【0023】
腕部3は、着用者Uの身体に対するフィット感と運動性を得るために過剰な締め付けのない第4素材片から形成されている。
【0024】
足部4は、運動性、スーツ着脱の容易性、及び、特にサーフィンではサーフボードに跨った状態で水中に足を入れて波待ちをすることが多いことから保温性を得るために、伸縮性及び保温性が高く内面が滑らかな第2素材片から形成されていて、第2素材片の内面を形成する生地10あるSCSは保温性が高く水に濡れることで潤滑性が向上するので、足の冷え込みを抑制するとともに、スーツを脱ぐ時、足部4から足を容易に抜くことができる。
【0025】
本体部6は、主として、保温性及び速乾性が非常に高い中空糸パイル地を積層貼着した第3素材片と、スーツ本体1を着脱する際の身体挿入開口である本体部6の首挿通口5の周縁部7を形成する伸縮性のよい第1素材片とから形成されているとともに、首挿通口周縁部7は着用者Uの首周りに対して密着する形状に形成されているので、水の冷たさによる着用者Uの身体への負担を低減し、かつ、首周りにおける運動性を維持しながら、スーツ装着感も良好なものにしている。
【0026】
図11に示すように、首挿通口周縁部7の両肩側部分7Aには、首挿通口5を着用者Uの身体が挿入できる大きさに拡大するための切込み12が首挿通口5から外方に延びる形態で形成されているとともに、首挿通口周縁部7の両肩側部分7Aとは相互分離状態で外方に積層して重合接合してある高伸縮部Eとして、スーツ本体1を形成する3mm厚の樹脂製素材片2の厚みよりも薄い2mm厚の第10素材片で形成された薄肉部11が設けられており、首挿通口周縁部7の両肩側部分7Aの一部を、高伸縮部Eのスーツ内側に位置する積層部kとして、高伸縮部Eである薄肉部11と共に積層周縁部Lを形成している。
【0027】
そして、薄肉部11は、スーツ本体1を形成する3mm厚の樹脂製素材片2よりも薄いことから、3mm厚の樹脂製素材片2に比べ伸縮性及び柔軟性が高いので、図7及び図8に示すように、切込み12と薄肉部11とにより身体挿入開口である首挿通口5を大きく開口できて容易に身体を挿入することができ、また、切込み12に対して外方から被覆してあるので、切込み12からスーツ本体1内への水の浸入を防止する。
【0028】
更に、切込み12は、スーツ本体1を脱衣する際に首挿通口5を拡張して肩を露出させた時に腕に引っ掛かって滑り止めとなり、首挿通口周縁部7の弾性復元力を抑止するので、図9に示すように一方の肩を露出させた状態に維持でき、これによって、図10に示すように両方の肩を順に露出することが容易になって、スーツ本体1を容易かつ迅速に脱衣することができる。
【0029】
そして、薄肉部11は、切込み12が形成された切込み形成部分である両肩側部分7Aよりも薄肉部11の縁部11aが首挿通口5の半径方向内方に位置した状態で設けられていて、なおかつ、縁部11aの中央部が首挿通口5に向かって突出した形状に形成されているので、図11に示すように、縁部11aが切込み12が形成された首挿通口周縁部7の両肩側部分7Aよりも上方で着用者Uの首に対して接当する形態になり、切込み12からスーツ本体1内への水の浸入を一層効果的に防止することができ、また、薄肉部11の縁部11aの突出形状部分が、首の回動などによって特に隙間が生じ易い首挿通口周縁部7の両肩側部分7Aと首との間を埋める形態になるので、首挿通口周縁部7からスーツ本体1内へ多量の水が浸入することを効果的に抑制することができる。
【0030】
切込み12が形成された両肩側部分7Aには、それの型崩れを防止するための保形シールドSが外面側に貼着されていて、保形シールドSによって両肩側部分7Aの変形によるスーツ装着時の違和感を排除することができる。
【0031】
防水カバー部8には、着用者Uの頭部を挿通する開口が形成されていて、本体部6が形成する首挿通口周縁部7に対して、着用者Uの頭部を開口に通して外方から被嵌できるように本体部6の胸部分から連設されていて、本体部6から延設された第3素材片と、第5素材片と、第6素材片と、第7素材片とから形成されている。
【0032】
防水カバー部8の開口周縁部分8Aは、伸縮性が非常に高い撥水性を有するラバースキン地を外面に積層貼着した第6素材片から形成されているので、開口周縁部分8Aが着用者Uの首周りに密着することと、ラバースキン地の高い伸縮性と撥水性とにより、スーツの装着感及び首周りの運動性を低下させることなく、首周りからの水の浸入を効果的に抑制することができる。
【0033】
従って、この構成だと、スーツ装着時は、切込み12が形成されている首挿通口周縁部7の両肩側部分7Aと、その切込み12を被覆する薄肉部11と、防水カバー部8とからなる3重構造となり、スーツの装着感及び首周りの運動性を低下させることなく、スーツ着脱の容易性を向上させながらも首周りにおける防水性の高いウェットスーツにすることができる。
【0034】
また、防水カバー部8は、首挿通口周縁部7の背面側部分7Cに設けられている第8素材片と第9素材片とから形成されたカバー固定部9と面ファスナーFで相互固定される構成で、防水カバー部8に設けられた第1フック部13aとカバー固定部9のループパイル地部分9aとが係合し、カバー固定部9に設けられた第2フック部13bと防水カバー部8を形成する第7素材片のループパイル地部分8aとが係合して防水カバー部8をカバー固定部9で固定する形態になっている。
【0035】
そして、図11に示すように、薄肉部11の首挿通口周縁部7に対する接合面11bを斜めに切断して接合してあるので、薄肉部接合箇所の表面が凹凸のほとんどないものになり、これによって、スーツ本体1の首挿通口周縁部7と防水カバー部8との重合間に隙間がほとんどない状態で装着することができるので、首周りにおける防水性が一層向上する。
【0036】
〔第2実施形態〕
図1〜図10、図12及び図13は、本願発明における第2実施形態の水中用スーツであるウェットスーツを示し、1は樹脂製素材からなる複数の樹脂素材片2を、図13に示すように面方向にスカーフ接合しその接合箇所を防水接着剤Bで接着したのち縫合されて形成されるスーツ本体であり、スーツ本体1は着用者Uの腕を挿通する腕挿通口を備えた腕部3と、着用者Uの足を挿通する足挿通口を備えた足部4と、着用者Uの首を挿通する首挿通口5を形成している本体部6と、本体部6の首挿通口周縁部7を覆う防水カバー部8と、防水カバー部8を固定するカバー固定部9とから形成されている。
【0037】
スーツ本体1は、弾性の合成樹脂素材であるクロロプレンスポンジを主素材とした構成の異なる複数の樹脂製素材片2から形成されており、各樹脂製素材片2は、クロロプレンスポンジの外面側と内面側とに、スーツ本体1の各部分の機能に対応させるために様々な特徴を有する種々の生地10を積層貼着して構成され、本実施形態では、伸縮性がよく形成コストの面において優れているスタンダードジャージ、保温性が高く表面が滑らかなスーパーコンポジットスキン(SCS)、軽量で保温性及び速乾性が非常に高い中空糸パイル地、スタンダードジャージよりも伸縮性が高いフリーストレッチジャージ、スタンダードジャージやフリーストレッチジャージ等のジャージよりも伸縮性が高く表面が滑らかな撥水性のラバースキン地、及び、面ファスナーFを使用する際に用いるループパイル地の6種の生地10を組み合わせて構成されている。
【0038】
そして、スーツ本体1は、クロロプレンスポンジの内外面両側にスタンダードジャージを積層貼着した3mm厚の第1素材片、クロロプレンスポンジの外面側にスタンダードジャージ、内面側にSCSを積層貼着した3mm厚の第2素材片、クロロプレンスポンジの外面側にスタンダードジャージ、内面側に中空糸パイル地を積層貼着した3mm厚の第3素材片、クロロプレンスポンジの外面側にスタンダードジャージ、内面側にフリーストレッチジャージを積層貼着した3mm厚の第4素材片、クロロプレンスポンジの外面側にラバースキン地、内面側にスタンダードジャージを積層貼着した3mm厚の第5素材片、クロロプレンスポンジの外面側にラバースキン地、内面側にフリーストレッチジャージを積層貼着した3mm厚の第6素材片、クロロプレンスポンジの外面側にループパイル地、内面側にスタンダードジャージを積層貼着した3mm厚の第7素材片、クロロプレンスポンジの外面側にラバースキン地、内面側にループパイル地を積層貼着した3mm厚の第8素材片、クロロプレンスポンジの外面側にスタンダードジャージ、及び、内面側にループパイル地を積層貼着した3mm厚の第9素材片の9種類の樹脂製素材片2から形成されている。
【0039】
腕部3は、着用者Uの身体に対するフィット感と運動性を得るために過剰な締め付けのない第4素材片から形成されている。
【0040】
足部4は、運動性、スーツ着脱の容易性、及び、特にサーフィンではサーフボードに跨った状態で水中に足を入れて波待ちをすることが多いことから保温性を得るために、伸縮性及び保温性が高く内面が滑らかな第2素材片から形成されていて、第2素材片の内面を形成する生地10あるSCSは保温性が高く水に濡れることで潤滑性が向上するので、足の冷え込みを抑制するとともに、スーツを脱ぐ時、足部4から足を容易に抜くことができる。
【0041】
本体部6は、主として、保温性及び速乾性が非常に高い中空糸パイル地を積層貼着した第3素材片と、スーツ本体1を着脱する際の身体挿入開口である本体部6の首挿通口5の周縁部7を形成する伸縮性のよい第1素材片とから形成されているとともに、首挿通口周縁部7は着用者Uの首周りに対して密着する形状に形成されているので、水の冷たさによる着用者Uの身体への負担を低減し、かつ、首周りにおける運動性を維持しながら、スーツ装着感も良好なものにしている。
【0042】
図12に示すように、首挿通口周縁部7の両肩側部分7Aには、首挿通口5を着用者Uの身体が挿入できる大きさに拡大するための切込み12が首挿通口5から外方に延びる形態で形成されているとともに、首挿通口周縁部7の両肩側部分7Aとは相互分離状態で外方に積層して重合接合してある高伸縮部Eとして、首挿通口周縁部7を形成する第1素材片よりも伸縮性が高い第4素材片で形成された高伸縮素材部14が設けられており、首挿通口周縁部7の両肩側部分7Aの一部を、高伸縮部Eのスーツ内側に位置する積層部kとして、高伸縮部Eである高伸縮素材部14と共に積層周縁部Lを形成している。
【0043】
そして、高伸縮素材部14は、スーツ本体1を第1素材片よりも伸縮性が高いので、図7及び図8に示すように、切込み12と高伸縮素材部14とにより身体挿入開口である首挿通口5を大きく開口できて容易に身体を挿入することができ、また、切込み12に対して外方から被覆してあるので、切込み12からスーツ本体1内への水の浸入を防止する。
【0044】
更に、切込み12がスーツ本体1を脱衣する際に首挿通口5を拡張して肩を露出させた時に腕に引っ掛かって滑り止めとなり、首挿通口周縁部7の弾性復元力を抑止するので、図9に示すように一方の肩を露出させた状態に維持でき、これによって、図10に示すように、両方の肩を順に露出することが容易になって、スーツ本体1を容易かつ迅速に脱衣することができる。
【0045】
そして、高伸縮素材部14は、切込み12が形成された切込み形成部分である両肩側部分7Aのよりも高伸縮素材部14の縁部14aが首挿通口5の半径方向内方に位置した状態で設けられていて、なおかつ、縁部14aの中央部が首挿通口5に向かって突出した形状に形成されているので、図12に示すように、縁部14aが切込み12が形成された首挿通口周縁部7の両肩側部分7Aよりも上方で着用者Uの首に対して接当する形態になり、切込み12からスーツ本体1内への水の浸入を一層効果的に防止することができ、また、高伸縮素材部14の縁部14aの突出形状部分が、首の回動などによって特に隙間が生じ易い首挿通口周縁部7の両肩側部分7Aと首との間を埋める形態になることと、第4素材片のラバースキン地の撥水性とにより、首挿通口周縁部7からスーツ本体1内へ多量の水が浸入することを効果的に抑制することができる。
【0046】
切込み12が形成された両肩側部分7Aには、それの型崩れを防止するための保形シールドSが外面側に貼着されていて、保形シールドSによって両肩側部分7Aの変形によるスーツ装着時の違和感を排除することができる。
【0047】
防水カバー部8には、着用者Uの頭部を挿通する開口が形成されていて、本体部6が形成する首挿通口周縁部7に対して、着用者Uの頭部を開口に通して外方から被嵌できるように本体部6の胸部分から連設されていて、本体部6から延設された第3素材片と、第5素材片と、第6素材片と、第7素材片とから形成されている。
【0048】
防水カバー部8の開口周縁部分8Aは、伸縮性が非常に高い撥水性を有するラバースキン地を外面に積層貼着した第6素材片から形成されているので、開口周縁部分8Aが着用者Uの首周りに密着することと、ラバースキン地の高い伸縮性と撥水性とにより、スーツの装着感及び首周りの運動性を低下させることなく、首周りからの水の浸入を効果的に抑制することができる。
【0049】
従って、この構成だと、スーツ装着時は、切込み12が形成されている首挿通口周縁部7の両肩側部分7Aと、その切込み12を被覆する高伸縮素材部14と、防水カバー部8とからなる3重構造となり、スーツの装着感及び首周りの運動性を低下させることなく、スーツ着脱の容易性を向上させながらも首周りにおける防水性の優れたウェットスーツにすることができる。
【0050】
また、防水カバー部8は、首挿通口周縁部7の背面側部分7Cに設けられている第8素材片と第9素材片とから形成されたカバー固定部9と面ファスナーFで相互固定される構成で、防水カバー部8に設けられた第1フック部13aとカバー固定部9のループパイル地部分9aとが係合し、カバー固定部9に設けられた第2フック部13bと防水カバー部8を形成する第7素材片のループパイル地部分8aとが係合して防水カバー部8をカバー固定部9で固定する形態になっている。
【0051】
そして、図12に示すように、高伸縮素材部14の首挿通口周縁部7に対する接合面14bを斜めに切断して接合してあるので、薄肉部接合箇所の表面が凹凸のほとんどないものになり、これによって、スーツ本体1の首挿通口周縁部7と防水カバー部8との重合間に隙間がほとんどない状態で装着することができるので、首周りにおける防水性が一層向上する。
【0052】
〔第3実施形態〕
図13〜図19は、本願発明における第3実施形態の水中用スーツであるウェットスーツを示し、1は樹脂製素材からなる複数の樹脂製素材片2を、図13に示すように面方向にスカーフ接合しその接合箇所を防水接着剤Bで接着したのち縫合されて形成されるスーツ本体であり、スーツ本体1は着用者Uの腕を挿通する腕挿通口を備えた腕部3と、着用者Uの足を挿通する足挿通口を備えた足部4と、着用者Uの首を挿通する首挿通口5を形成している本体部6と、本体部6の首挿通口周縁部7を覆う防水カバー部8と、防水カバー部8を固定するカバー固定部9とから形成されている。
【0053】
スーツ本体1は、弾性の合成樹脂素材であるクロロプレンスポンジを主素材とした構成の異なる複数の樹脂製素材片2から形成されており、各樹脂製素材片2は、クロロプレンスポンジの外面側と内面側とに、スーツ本体1の各部分の機能に対応させるために様々な特徴を有する種々の生地10を積層貼着して構成され、本実施形態では、伸縮性がよく形成コストの面において優れているスタンダードジャージ、保温性が高く表面が滑らかなスーパーコンポジットスキン(SCS)、軽量で保温性及び速乾性が非常に高い中空糸パイル地、スタンダードジャージよりも伸縮性が高いフリーストレッチジャージ、スタンダードジャージやフリーストレッチジャージ等のジャージよりも伸縮性が高く表面が滑らかな撥水性のラバースキン地、及び、面ファスナーFを使用する際に用いるループパイル地の6種の生地10を組み合わせて構成されている。
【0054】
そして、スーツ本体1は、クロロプレンスポンジの内外面両側にスタンダードジャージを積層貼着した3mm厚の第1素材片、クロロプレンスポンジの外面側にスタンダードジャージ、内面側にSCSを積層貼着した3mm厚の第2素材片、クロロプレンスポンジの外面側にスタンダードジャージ、内面側に中空糸パイル地を積層貼着した3mm厚の第3素材片、クロロプレンスポンジの外面側にスタンダードジャージ、内面側にフリーストレッチジャージを積層貼着した3mm厚の第4素材片、クロロプレンスポンジの外面側にラバースキン地、内面側にスタンダードジャージを積層貼着した3mm厚の第5素材片、クロロプレンスポンジの外面側にラバースキン地、内面側にフリーストレッチジャージを積層貼着した3mm厚の第6素材片、クロロプレンスポンジの外面側にループパイル地、内面側にスタンダードジャージを積層貼着した3mm厚の第7素材片、クロロプレンスポンジの外面側にラバースキン地、内面側にループパイル地を積層貼着した3mm厚の第8素材片、クロロプレンスポンジの外面側にスタンダードジャージ、及び、内面側にループパイル地を積層貼着した3mm厚の第9素材片の9種類の樹脂製素材片2から形成されている。
【0055】
腕部3は、着用者Uの身体に対するフィット感と運動性を得るために過剰な締め付けのない第4素材片から形成されている。
【0056】
足部4は、運動性、スーツ着脱の容易性、及び、特にサーフィンではサーフボードに跨った状態で水中に足を入れて波待ちをすることが多いことから保温性を得るために、伸縮性及び保温性が高く内面が滑らかな第2素材片から形成されていて、第2素材片の内面を形成する生地10あるSCSは保温性が高く水に濡れることで潤滑性が向上するので、足の冷え込みを抑制するとともに、スーツを脱ぐ時、足部4から足を容易に抜くことができる。
【0057】
本体部6は、主として、保温性及び速乾性が非常に高い中空糸パイル地を積層貼着した第3素材片と、スーツ本体1を着脱する際の身体挿入開口である本体部6の首挿通口5の周縁部7を形成する伸縮性のよい第1素材片とから形成され、首挿通口周縁部7は着用者Uの首周りに対して密着する形状に形成されているので、水の冷たさによる着用者Uの身体への負担を低減し、かつ、首周りにおける運動性を維持しながら、スーツ装着感も良好なものにしている。
【0058】
また、首挿通口周縁部7の両肩側部分7Aにおける縁部7aが、首挿通口5に向かって突出した形状に形成されているので、その突出形状をした縁部7aが、首の回動などによって特に隙間が生じ易い両肩側部分7Aと首との間を埋める形態になって、首挿通口周縁部7からスーツ本体1内へ多量の水が浸入することを一層効果的に抑制することができる。
【0059】
図15及び図17に示すように、首挿通口周縁部7の正面側部分7Bと背面側部分7Cとには、首挿通口5を着用者Uの身体が挿入できる大きさに拡大するための切込み12a,12bが首挿通口5から外方に延びる形態で形成されているとともに、図18及び図19に示すように、切込み12a,12bにより身体挿入開口である首挿通口5を大きく開口できて容易に身体を挿入することができる。
【0060】
切込み形成部分である正面側部分7B及び背面側部分7Cには、それの型崩れを防止するための保形シールドSが外面側に貼着されていて、保形シールドSによって正面側部分7B及び背面側部分7Cの変形によるスーツ装着時の違和感を排除することができる。
【0061】
防水カバー部8には、着用者Uの頭部を挿通する開口が形成されていて、本体部6が形成する首挿通口周縁部7に対して、着用者Uの頭部を開口に通して外方から被嵌できるように首挿通口周縁部7の正面側部分7Bから連設されていて、第4素材片と、第5素材片と、第6素材片と、第7素材片とから形成されている。
【0062】
そして、防水カバー部8は、首挿通口周縁部7の背面側部分7Cに設けられている第6素材片と第8素材片と第9素材片とから形成されたカバー固定部9と面ファスナーFで相互固定される構成で、防水カバー部8に設けられた第1フック部13aとカバー固定部9のループパイル地部分9aとが係合し、カバー固定部9に設けられた第2フック部13bと防水カバー部8を形成する第7素材片のループパイル地部分8aとが係合して防水カバー部8をカバー固定部9で固定する形態になっている。
【0063】
すなわち、首挿通口周縁部7の正面側部分7Bに形成されている切込み12aに対して首挿通口周縁部7を形成する樹脂製素材片2よりも伸縮性の高い第4素材片を主素材片として形成された防水カバー部8が高伸縮部Eとして被覆するとともに、防水カバー部8のスーツ内側に位置する正面側部分7Bを積層部kとして、防水カバー部8と共に相互分離状態で積層形成された積層周縁部L1を形成している。
【0064】
そして、首挿通口周縁部7の背面側部分7Cに形成されている切込み12aに対して首挿通口周縁部7を形成する樹脂製素材片2よりも伸縮性及び撥水性の高い第6素材片を主素材片として形成されたカバー固定部9が高伸縮部Eとして被覆するとともに、カバー固定部9のスーツ内側に位置する背面側部分7Cを積層部kとして、カバー固定部9と共に相互分離状態で積層形成された積層周縁部L2を形成している。
【0065】
つまり、防水カバー部8が首挿通口周縁部7の正面側部分7Bに形成されている切込み12aに対して被覆し、背面側部分7Cに形成されている切込み12bに対して防水カバー部8とカバー固定部9とが被覆しているので、切込み12a,12bからスーツ本体1内への水の浸入を効果的に防止することができる。
【0066】
そして、防水カバー部8の開口周縁部分8Aは、伸縮性が非常に高い撥水性を有するラバースキン地を外面に積層貼着した第6素材片から形成されているので、開口周縁部分8Aが着用者Uの首周りに密着することと、ラバースキン地の高い伸縮性と撥水性とにより、スーツの装着感及び首周りの運動性を低下させることなく、首周りからの水の浸入を効果的に抑制することができる。
【0067】
従って、この構成だと、スーツ装着時は、切込み12a,12bが形成されている首挿通口周縁部7の背面側部分7Cと、防水カバー部8と、カバー固定部9とからなる3重構造となり、スーツの装着感及び首周りの運動性を低下させることなく、スーツ着脱の容易性を向上させながらも首周りにおける防水性の高いウェットスーツにすることができる。
【0068】
〔別の実施形態〕
次に別実施形態を列記する。
【0069】
上記各実施形態では、水中用スーツとしてウェットスーツの構成を記述したが、水中用スーツとしてはドライスーツやセミドライスーツであってもよい。
【0070】
上記実施形態において、積層周縁部L,L1,L2が、上記第1及び第2実施形態では、積層部kとしての首挿通口周縁部7の両肩側部分7Aと高伸縮部Eとから、第3実施形態では、積層部kとしての首挿通口周縁部7の正面側部分7Bと高伸縮部E及び背面側部分7Cと高伸縮部Eとからの2層構造に形成され、積層部kに切込み12,12a,12bを形成していたが、積層周縁部L,L1,L2は2層に限らず、3層以上に形成されてもよく、また、積層周縁部L,L1,L2を設けず、切込み12,12a,12bを形成しない構成にしてもよい。
【0071】
更に、上記各実施形態では、防水カバー部8及びカバー固定部9を設けた構成を採用したが、防水カバー部8及びカバー固定部9が設けられていない水中用スーツであってもよい。
【0072】
上記各実施形態は、高伸縮部Eとしてそれぞれ、薄肉部11、高伸縮素材部14、防水カバー部8及びカバー固定部9を採用した構成であるが、高伸縮部Eはこれらに限るものではない。
【0073】
また、首挿通口周縁部7に設けた高伸縮部Eの位置や数、切込み12,12a,12bの位置や数も上述の実施形態にある位置に限るものではない。
【0074】
上記各実施形態では、首挿通口5を身体挿入開口として大きく開口するのにファスナーを設けないジップレス方式を採用したが、ファスナーを設ける構成にしてもよい。
その場合、第3実施形態と同様に、防水カバー部8又はカバー固定部9が高伸縮部Eとしてファスナーを被覆する構成にするのが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1及び第2実施形態を示す水中用スーツの装着時における全身図
【図2】スーツ装着時においてカバー固定部を外した状態を示す背面斜視図
【図3】スーツ本体の平面図
【図4】スーツ装着時において防水カバーを外した状態を示す正面斜視図
【図5】スーツ装着時において防水カバーを外した状態を示す背面斜視図
【図6】本体部の首挿通口を示す平面図
【図7】少し開口させた首挿通口を示す平面図
【図8】大きく開口させたときの首挿通口を示す平面図
【図9】着用者の一方の肩を露出させた状態を示す正面斜視図
【図10】着用者の両方の肩を露出させた状態を示す正面斜視図
【図11】第1実施形態における積層周縁部の断面図
【図12】第2実施形態における積層周縁部の断面図
【図13】樹脂製素材片の接合部分の断面図
【図14】本願発明の第3実施形態を示す水中用スーツの装着時における全身図
【図15】スーツ装着時において防水カバー部を外した状態を示す正面斜視図
【図16】スーツ装着時においてカバー固定部を外した状態を示す背面斜視図
【図17】スーツ装着時において防水カバー部を外した状態を示す背面斜視図
【図18】スーツ本体の平面図
【図19】大きく開口させたときの首挿通口を示す平面図
【符号の説明】
C 樹脂製素材
E 高伸縮部
L 積層周縁部
L1 積層周縁部
L2 積層周縁部
k 積層部
S 保形手段
1 スーツ本体
5 首挿通口
7 首挿通口周縁部
7A 切込み形成部分
7B 切込み形成部分
7C 切込み形成部分
11 薄肉部
11a 接合面
12 切込み
12a 切込み
12b 切込み
14 高伸縮素材部
14a 接合面

Claims (7)

  1. 伸縮性を有する樹脂製素材で形成してある水中用スーツであって、
    スーツ本体よりも伸縮性の高い高伸縮部を、首挿通口の周方向における少なくとも一部において前記首挿通口の周縁部に設けるとともに、
    前記高伸縮部を設けた箇所のスーツ内側に積層させたスーツ本体の一部を構成する樹脂製素材の積層部に、首挿通口から外方に延びる切込みを形成してある水中用スーツ。
  2. 前記積層部と高伸縮部とで形成された積層周縁部が、複数の樹脂製素材から構成されている請求項1記載の水中用スーツ。
  3. 前記高伸縮部として、スーツ本体を形成する樹脂製素材よりも厚みの小さい樹脂製素材で形成した薄肉部を設けてある請求項1又は2記載の水中用スーツ。
  4. 前記高伸縮部として、スーツ本体を形成する樹脂製素材よりも伸縮性の高い樹脂製素材で形成した高伸縮素材部を設けてある請求項1〜3のいずれか1項に記載の水中用スーツ。
  5. 前記積層周縁部において高伸縮部を、首挿通口に沿う高伸縮部の縁部分が前記積層部の切込み形成部分よりも首挿通口の半径方向内方に位置する状態で設けてある請求項1〜4のいずれか1項に記載の水中用スーツ。
  6. 前記切込み形成部分に、切込み形成部分の変形を抑制するための保形手段が設けられてある請求項1〜5のいずれか1項に記載の水中用スーツ。
  7. 前記高伸縮部を首挿通口周縁部に対して接合するのに、高伸縮部の接合箇所における接合面を、接合箇所断面視において斜めに切断してある請求項1〜6のいずれか1項に記載の水中用スーツ。
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