JP3654846B2 - 自転車用変速補助装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、変速補助装置、特に、自転車のフレームに回転自在に装着されたクランク軸の周りに配置され、変速装置を変速操作するために連結部材により変速装置と連結された変速操作部の操作に連動して変速操作を補助する自転車用変速補助装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自転車用の変速装置として、後輪のハブ内に装着された内装変速装置とクランク軸の周囲及び後輪ハブに装着された外装変速装置とが従来知られている。内装変速装置は一般に遊星歯車機構を用いており、後輪のハブ内にコンパクトに収納されている。内装変速装置は、たとえばハンドルバーに装着された変速操作部に対して、インナーケーブルとアウターケーシングとを有する変速ケーブルで連結されており、変速操作部を操作することにより変速ケーブルのインナーケーブルを移動させて変速動作が行われる。変速操作部を一方向に操作すると、インナーケーブルは変速操作部側に移動し、他方向に操作すると、変速操作部又は内装変速装置に設けられたリターンバネによって内装変速装置側に移動する。
【0003】
内装変速装置には、プッシュロッド型のものと、回転カム式のものとがある。プッシュロッド型の内装変速装置は、自転車のフレームに固定されたハブ軸の中心を軸方向に移動自在に装着されたプッシュロッドと、プッシュロッドにより軸方向に移動するクラッチ機構とを有している。プッシュロッド型の内装変速装置では、変速操作部によりプッシュロッドを軸方向に移動させてクラッチ機構を軸方向に移動させることにより遊星歯車機構の動力伝達経路を切り換えて変速している。
【0004】
回転カム型の内装変速装置は、異なる歯数の複数の歯が軸方向に並べて形成された遊星ギア及び太陽ギアを有する遊星歯車機構を有している。また、内装変速装置は、複数のカムが軸方向に並べて配置されハブ軸に回転自在に装着されたカム軸と、太陽ギアの複数の歯に応じてハブ軸方向に並べて配置されカムにより動力伝達状態と動力遮断状態とに切り換えられる複数のクラッチ機構とを有している。回転カム型の内装変速装置では、カム軸を変速操作部により回動させて、複数のクラッチ機構をカムにより動力伝達状態と動力遮断状態とに切り換えることにより遊星歯車機構の伝達経路を切り換えて変速している。
【0005】
外装変速装置は、複数のスプロケットを有するチェーンホイール及び複数のスプロケットのいずれかにチェーンをかけるためのフロントディレーラを有する前変速部と、後輪のハブに装着された複数のスプロケットを有するリアスプロケットホイール及び複数のスプロケットのいずれかにチェーンをかけるためのリアディレーラとを有する後変速部との少なくともいずれかを有している。
【0006】
外装変速装置では、変速時にはクランクを回した状態でディレーラによりチェーンを強制的に軸方向に変位させ、別のスプロケットにチェーンを架け替えている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の内装変速装置では、いずれの装置であっても、動力伝達状態のクラッチ機構を変速操作によってプッシュロッドやカムで動力遮断状態に切り換えるのには力を要する。このため、前記従来の構成では、ペダルをこぐのを止めたときやペダルが上死点や下死点に位置したときのように、クラッチ機構に動力がほとんど作用しないような状態にしなければ、変速操作に力を要し変速操作を容易に行えないという問題がある。特に、変速操作によりインナーケーブルが変速操作部から内装変速装置側に移動するとき、リターンスプリングによってインナーケーブルが移動するため、プッシュロッドやカム軸にあまり大きな力を作用させることができず、上記のようにしなければ変速動作を実際に行えない。
【0008】
一方、外装変速装置では、クランクを回さなければ変速できないため、変速時には、チェーンにテンションが作用している状態になる。このため、テンションが作用しているチェーンをディレーラにより軸方向に変位させるのには、変速操作に力を要し、変速操作を容易に行いにくい。
【0009】
本発明の課題は、ペダルをこいだ状態で変速装置の変速操作を容易に行えるようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
発明1に係る自転車用変速補助装置は、自転車のフレーム又はフレームに固定された固定部材に装着された回転する駆動装置の周りに配置され、変速装置を変速操作するための変速操作部の操作に連動して変速操作を補助する自転車用変速補助装置であって、制動機構と、連動機構とを備えている。制動機構は、フレーム、固定部材、及び駆動装置のいずれかに装着され、制動力を制御可能な制動制御部を有し、駆動装置を制動するための機構である。連動機構は、変速操作部の操作に連動して制動機構を動作させる機構である。
【0011】
この変速補助装置では、変速操作部が操作されると、連動機構により制動機構が動作して駆動装置が制動される。このため、駆動装置に作用した負荷は制動機構によって吸収され、駆動装置から後輪側に動力がすべて伝達されなくなる。このため、変速装置が円滑に切り換えられ、変速操作が容易になる。ここでは、変速操作時に変速操作に連動して制動機構により駆動機構に作用する負荷を吸収するようにしたので、変速操作時に変速装置に動力がすべて伝達されず、ペダルをこいだ状態で変速操作しても、変速操作を容易に行えるようになる。また、制動機構の制動力を制御できるので、ペダルをこぐのに要する力を急変しないようにすることができ、ペダルをこぎやすくなる。
【0012】
発明2に係る自転車用変速補助装置は、自転車のフレーム又はフレームに固定された固定部材に装着された回転する駆動装置の周りに配置され、変速装置を変速操作するための変速操作部の操作に連動して変速操作を補助する自転車用変速補助装置であって、制動機構と、連動機構とを備えている。制動機構は、フレーム、固定部材、及び駆動装置のいずれかに装着され、駆動装置を制動するための機構である。連動機構は、変速操作部の操作に連動して制動機構を動作させる機構である。変速装置と変速操作部とは、変速操作部及び内装変速装置の動作部分に係止されるインナーケーブルとインナーケーブルの外周側にインナーケーブルと相対移動自在に配置されるアウターケーシングとを有する連結部材に より連結されており、連動機構は、インナーケーブルが変速操作部から変速装置に向かって移動する際に、その移動に連動して制動機構を動作させる。
【0013】
この変速補助装置では、変速操作部が操作されると、連動機構により制動機構が動作して駆動装置が制動される。このため、駆動装置に作用した負荷は制動機構によって吸収され、駆動装置から後輪側に動力がすべて伝達されなくなる。このため、変速装置が円滑に切り換えられ、変速操作が容易になる。ここでは、変速操作時に変速操作に連動して制動機構により駆動機構に作用する負荷を吸収するようにしたので、変速操作時に変速装置に動力がすべて伝達されず、ペダルをこいだ状態で変速操作しても、変速操作を容易に行えるようになる。また、インナーケーブルが変速操作部から変速装置に向かって移動する変速操作に連動して駆動装置が制動されるので、変速操作を容易に行える。
【0014】
発明に係る自転車用変速補助装置は,発明に記載の装置において、制動機構は、制動力を制御可能な制動制御部を有する。この場合には、制動機構の制動力を制御できるので、ペダルをこぐのに要する力を急変しないようにすることができ、ペダルをこぎやすくなる。
【0015】
発明に係る自転車用変速補助装置は、発明1から3のいずれかに記載の装置において、駆動装置は、自転車のフレームに回転自在に装着されたクランク、クランク軸及び駆動ギアのいずれかひとつを含む。この場合には、自転車の駆動装置としての主要部を制動して変速操作を容易に行えるようになる。
【0016】
発明5に係る自転車用変速補助装置は、発明1から4のいずれかに記載の装置において、連動機構は、変速操作部の操作に連動して制動機構とフレーム又は固定部材若しくは制動機構と駆動装置とを連結・連結解除する連結機構を含む。この場合には、変速操作に連動して連結機構により駆動装置と制動装置とを連結・連結解除することで、変速操作を容易に行える。
【0017】
発明6に係る自転車用変速補助装置は、発明5に記載の装置において、制動機構は、フレーム又は固定部材に装着され、連結機構は制動機構と駆動装置とを連結・連結解除する。この場合には、制動機構が固定側に配置されるので、駆動装置の慣性力が小さくなる。
【0018】
発明7に係る自転車用変速補助装置は、発明5又は6に記載の装置において、連結機構は、駆動装置が1回転する間、制動機構を駆動装置に連結する。この場合には、駆動装置が1回転する間だけ、連結状態になり変速装置に動力が伝達されないので、その間の変速操作が容易になる。
【0019】
発明8に係る自転車用変速補助装置は、発明7に記載の装置において、制動制御部は、駆動装置が1回転する間、制動力を徐々に変化させる制動力調整部を有する。この場合には、制動機構の制動力が徐々に変化するので、ペダルをこぐのに要する力が急変しなくなり、ペダルをこぎやすくなる。
【0020】
発明9に係る自転車用変速補助装置は、発明6から8のいずれかに記載の装置において、制動機構は、フレームに取り付けられたブラケットと、ブラケットに取り付けられ第1摩擦面を有する固定部と、第1摩擦面と対向して配置された第2摩擦面を有し、ブラケットに回転自在に装着され固定部と接触可能な回転部とを有し、連結機構は、駆動装置と回転部とを連結・連結解除する。この場合には、連結機構によって駆動装置と回転部とが連結されると、ブラケットに固定された固定部と第1摩擦面と回転自在に装着された回転部の第2摩擦面とが接触して回転部が制動され回転部に連結された駆動装置も制動される。ここでは、対向する摩擦面により駆動装置を確実に制動してスムーズに変速操作を行える。
【0021】
発明10に係る自転車用変速補助装置は、発明9に記載の装置において、制動力調整部は、回転部の回転に応じて回転部と固定部との摩擦力を増加させる部分と減少する部分とを1回転中に有している。この場合には、変速操作により制動機構と駆動装置とが連結されると制動力が徐々に大きくなった後に小さくなるので、変速操作時であってもペダルに負荷が作用し違和感なくペダルをこぐことができる。
【0022】
発明11に係る自転車用変速補助装置は、発明9又は10に記載の装置において、ブラケットは、フレームに係止される係止部と、係止部に固定され固定部を回転不能に係止する第1円筒部と、第1円筒部の内周側に間隔を隔てて配置され第1円筒部と回転不能に連結された第2円筒部とを有し、固定部は、第1円筒部の内周面に取り付けられた複数の第1摩擦ディスクを有し、回転部は、第2円筒部の外周面に回転自在に装着された筒状の回転部材と、回転部材の外周面に取り付けられ、第1摩擦ディスクと交互に配置された複数の第2摩擦ディスクとを有する。この場合には、交互に配置された複数の摩擦ディスクによりクランク軸などの駆動装置が制動されるので、制動力が細かく変動する。
【0023】
発明12に係る自転車用変速補助装置は、発明11に記載の装置において、制動力調整部は、両摩擦ディスクと並べて配置され、回転部材の回転に連動して両摩擦ディスクに対する押圧力を変化させる回転カム機構を有する。この場合には、回転部材に連動して簡素な構成で制動力を調整できる。
【0024】
発明13に係る自転車用変速補助装置は、発明12に記載の装置において、回転カム機構は、第1円筒部の内周面及び回転部材の外周面のいずれか一方に取り付けられた第1カムディスクと、第1円筒部の内周面及び前記回転部材の外周面のいずれか他方に取り付けられ第1カムディスクと対向して配置され第1カムディスクとの相対回転により第1カムディスクに対して駆動装置の回転軸方向に移動して両摩擦ディスクを押圧可能な第2カムディスクと、両カムディスクを接近する方向に付勢するカム付勢部材とを有する。この場合には、連結機構により回転部材が駆動装置とともに回転すると、両カムディスクが接離する方向に移動し両摩擦ディスクの押圧力が変化し、制動力が変化する。ここでは、両カムディスクの駆動装置の回転軸方向の変位により簡単に制動力を調整できる。
【0025】
発明14に係る自転車用変速補助装置は、発明13に記載の装置において、第1及び第2カムディスクは、円周方向に延び対向可能なそれぞれの第1及び第2カム突起を有する。この場合には、対向する両カム突起の回転軸方向の高さにより制動力を任意に設定できる。
【0026】
発明15に係る自転車用変速補助装置は、発明11から14のいずれかに記載の装置において、連結機構は、ブラケットに移動自在に設けられ、連結部材の動作に連動して係止位置と係止解除位置とに移動する移動部材と、移動部材の移動により回転部材と駆動装置とを連結する連結姿勢と連結解除する連結解除姿勢とに揺動自在に回転部材に設けられた揺動部材とを有し、揺動部材は、移動部材が係止位置にあるとき移動部材に係止されて連結解除姿勢をとり、移動部材が係止解除位置に移動すると連結姿勢に揺動する。この場合には、変速操作部の操作により連結部材が移動して移動部材が係止解除位置に移動すると、揺動部材が連結姿勢になり、クランク軸が制動機構により制動される。ここでは、揺動部材の揺動により制動機構と駆動装置とを簡単に連結・連結解除できる。
【0027】
発明16に係る自転車用変速補助装置は、発明15に記載の装置において、ブラケットは、変速操作部側のアウターケーシングを係止する第1係止部を有し、連結機構は、移動部材を係止解除位置側に付勢する第1付勢部材を有し、移動部材は、連結部材の内装変速装置側のアウターケーシングを係止する第2係止部を有し、インナーケーブルが変速装置に向かって移動するときに第1付勢部材の付勢力により第2係止部に係止されたアウターケーシングとともに係止解除位置側に移動した後、変速動作が完了するとアウターケーシングによって押されて第1付勢部材の付勢力に抗して係止位置に戻る。この場合には、変速時にアウターケーシングに作用する力がなくなったときに第1付勢部材の付勢力により移動部材を移動させることができるので、変速操作時に確実に制動機構と駆動装置とを連結できる。
【0028】
発明17に係る自転車用変速補助装置は、発明15又は16に記載の装置において、連結機構は、揺動部材を連結位置側に付勢する第2付勢部材を有し、揺動部材は、移動部材が係止位置から係止解除位置に移動すると、第2付勢部材の付勢力により連結解除位置から連結位置に揺動する。この場合には、駆動装置との連結により連結機構が回転して遠心力が作用しても第2付勢部材により揺動部材を確実に連結姿勢に維持できる。
【0029】
発明18に係る自転車用変速補助装置は、発明17に記載の装置において、連結機構は、駆動装置が1回転する間に係止位置に復帰した移動部材が係止可能な連結解除位置に前記揺動部材を戻す復帰手段をさらに有する。この場合には、復帰手段により揺動部材が連結解除位置に自動的にもどって移動部材に係止される。
【0030】
発明19に係る自転車用変速補助装置は、発明1から18のいずれかに記載の装置において、変速装置は、自転車の後輪を構成する内装変速ハブであり、駆動装置は、自転車のフレームに回転自在に装着されたクランク軸である。この場合には、変速操作を行うとクランク軸が制動され、動力が内装変速ハブに全て伝達されなくなるので、内装変速ハブの変速操作を容易に行える。
【0031】
【発明の実施の形態】
図1において、本発明の一実施形態を採用した自転車10は、フロントフォーク13を備えるフレーム12と、フロントフォーク13に装着された前輪14とフレーム12の後部に装着された後輪16とを備えている。フレーム12の中間下部には、クランク軸20が配置されている。
【0032】
クランク軸20は、図3に示すように、フレーム12のハンガー部15にねじ込み固定されたボトムブラケット19に回転自在に支持されている。図1及び図3に示すように、クランク軸20の両端には、先端にペダル22が装着された左右1対のクランク24,26が回転不能に装着されている。
【0033】
後方から見て右側のクランク26には、たとえば大小2枚のギア板28c,28dを有するフロントスプロケット部28が一体形成されている。フロントスプロケット部28の中心には、クランク軸20に回転不能に装着されるボス部28aが形成されており、外周側には、ギア装着部28bが形成されている。フロントスプロケット部28の外周部には、ギアカバー29が装着されている。ギア装着部にはギア板28c,28dが装着されており、いずれかのギア板28c,28dにチェーン30が巻回される。
【0034】
後輪16には、内装変速ハブ32が装着されている。内装変速ハブ32は、ハンドル34に装着された変速操作部36と変速ケーブル38により連結されている。内装変速ハブ32は、たとえば回転カム式の4段変速のものであり、その後方から見て右端には、リアスプロケット40が回転不能に連結されている。リアスプロケット40にはチェーン30が巻回されており、クランク24,26の回転力がフロントスプロケット部28、チェーン30を介してリアスプロケット40に伝達され、さらに内装変速ハブ32に伝達される。
【0035】
変速ケーブル38は、図2に示すように、変速操作部36の動作部分と内装変速ハブ32の動作部分とを連結するインナーケーブル42と、インナーケーブル42を覆うアウターケーシング44とを有している。アウターケーシング44は、インナーケーブル42の外周側にインナーケーブル42と相対移動自在に配置される。アウターケーシング44は、さらに変速操作部36から変速補助装置50までの第1ケーシング44aと、変速補助装置50から内装変速ハブ32までの第2ケーシング44bとに分割されている。第1ケーシング44aの両端はフレーム12に対して移動不能であり、第2ケーシング44bの内装変速ハブ32側の端部はフレーム12に対して移動不能である。第2ケーシング44bの変速補助装置50側の端部は後述する移動部材80に係止されて移動する。
【0036】
〔変速補助装置の構成〕
クランク軸20の周囲においてフロントスプロケット部28とフレーム12との間には、本発明の一実施形態による変速補助装置50が配置されている。変速補助装置50は、変速操作時にクランク軸20を制動してチェーン30に作用するテンションを小さくし、変速操作を補助して変速動作を行いやすくするために設けられている。
【0037】
変速補助装置50は、図2〜図5に示すように、フレーム12に装着された制動機構51と、制動機構51とフロントスプロケット部28とを連結・連結解除する連結機構52とを有している。
【0038】
(制動機構の構成)
制動機構51は、フロントスプロケット部28を介してクランク軸20を制動するものである。制動機構51は、クランク軸20の周りでフレーム12に回転不能に装着されたブラケット53と、ブラケット53に回転不能に装着され第1摩擦面57aを有する固定部54と、第1摩擦面57aと対向して配置された第2摩擦面59aを有し、ブラケット53に回転自在に装着され固定部54と接触可能な回転部55と、制動力をクランク軸20の一回転の間に変化させる制動力調整部構56とを有している。
【0039】
ブラケット
ブラケット53は、ボトムブラケット19によりハンガー部15に取り付けられている。ブラケット53は、円形の開口を有するブラケット本体60と、ブラケット本体60の開口を塞ぐ蓋部材61とを有している。
【0040】
ブラケット本体60は、有底筒状の第1円筒部62と、第1円筒部62より小径の有底筒状の取付筒部63と、第1円筒部62の背面に形成された案内部64と、第1円筒部62の外周面から径方向に延びるフレーム係止部65とを有している。第1円筒部62の内周面には、制動機構51の第1摩擦ディスク57(後述)を回転不能に係止するための第1凹凸部66が形成されている。第1凹凸部66は、周方向に間隔を隔てて形成された多数の溝により構成されている。この第1円筒部62に固定部54、回転部55及び制動力調整部56が収納される。
【0041】
取付筒部63は、第1円筒部62の背面側にわずかに背面側に突出して形成されており、その中心孔63aがハンガー部15にねじ込み固定されたボトムブラケット19により固定されている。案内部64は、第1円筒部62の背面側外周部に円弧と弦とで囲まれた欠円形状に突出して形成されている。
【0042】
案内部64には、変速ケーブル38のインナーケーブル42が挿通されている。案内部64のインナーケーブル42の変速操作部36側には、第1ケーシング44aの一端を係止するアウター係止部67が形成されている。また内装変速ハブ32側には、連結機構52の移動部材80をケーブル挿通方向に移動自在に案内するための断面が矩形のガイド穴68が形成されている。
【0043】
フレーム係止部65は、径方向外方に延びた後にクランク軸20と平行な方向に曲げられ、先端に形成された半円形の凹部65aがシートチューブ17に係止されている。これにより、ブラケット53がクランク軸20回りに回転不能になる。
【0044】
蓋部材61は、中心に第1円筒部62より小径の第2円筒部70を有するフランジ状の板状部材である。蓋部材61は、第2円筒部62の端面に複数のボルト71によって着脱自在に固定されている。蓋部材61の内周部とフロントスプロケット部28のボス部28aとの間にはシール部材72が装着されており、内部への液体や異物の侵入を防止している。
【0045】
固定部
固定部54は、第1円筒部62の内周面に回転不能に係止された、たとえば3枚の第1摩擦ディスク57を有している。第1摩擦ディスク57の両面には第1摩擦面57aが形成され、外周部には、第1円筒部62の第1凹凸部66に係合する凹凸部57bが形成されている。
【0046】
回転部
回転部55は、第2円筒部70の外周面に回転自在に装着された筒状の回転部材58と、回転部材58の外周面に回転不能に装着され、第1摩擦ディスク57と交互に配置された、たとえば3枚の第2摩擦ディスク59とを有している。回転部材58の外周面には、第2摩擦ディスク59を回転不能に係止するための第2凹凸部58aが形成されている。第2摩擦ディスク59の両面には第2摩擦面59aが形成され、内周部には、第2凹凸部58aに係合する凹凸部59bが形成されている。回転部材58は、連結機構52によりクランク軸20と連結・連結解除される。この連結機構52の連結用の揺動部材81を支持するための揺動軸58bと、揺動部材81を連結姿勢側に付勢する捩じりコイルバネ82を装着するためのバネ軸58cとが回転部材58の側部に立設されている。
【0047】
制動力調整部
制動力調整部56は、摩擦ディスク57,59と並べて配置され、回転部材58の回転に連動して両摩擦ディスク57,59に対する押圧力を変化させる回転カム機構75を有している。回転カム機構75は、回転部材58の外周面に回転不能に装着された第1カムディスク76と、第1円筒部62の内周面に回転不能に装着され第1カムディスク76と対向して配置された第2カムディスク77と、両カムディスク76,77を接近する方向に付勢する波板バネ78とを有している。
【0048】
第1カムディスク76は、図6に示すように、内周部に第2凹凸部58aに係合する凹凸部76aを有し、第2カムディスク77との対向面に周方向に延びる4種の第1カム突起76b,76c,76d,76eを有している。4種の第1カム突起76b〜76eは、第2カムディスク77に向かってクランク軸方向に突出しており、図6にハッチングで示した突出部分76fがそれぞれ90度ずれた異なる径方向位置に配置されている。
【0049】
第2カムディスク77は、外周部に第1凹凸部66に係合する凹凸部7aを有し、第1カムディスク76との対向面に周方向に延びる4種の第2カム突起77b,77c,77d,77eを有している。第2カムディスク77は、第1カムディスク76との相対回転により第1カムディスク76に対してクランク軸方向に接離して両摩擦ディスク57,59を押圧可能である。4種の第2カム突起77b〜77eは、第1カムディスク76に向かってクランク軸方向に突出しており、図6にハッチングで示した突出部分77fがそれぞれ90度ずれた異なる径方向位置に配置され、突出部分77fの両側部分が滑らかな斜面となっている。なお、第2カム突起77b〜77eは、第1カム突起76b〜76eより長い周方向長さで形成されている。このように両カム突起76b〜76e、77b〜77eを配置することにより、常に90度離れた4点で両カム突起76b〜76e、77b〜77eが接触するので、相対回転しても傾きにくくなる。
【0050】
波板バネ78は、第2摩擦ディスク59と、第1カムディスク76との間に配置され、両カムディスク76,77を接近する方向に付勢する。これにより、制動力調整部56による押圧力を小さくすることができる。
【0051】
蓋部材61の壁面内側には、案内部材79がねじ止めされている。案内部材79は、2枚のカムディスク76,77が円滑に軸方向に移動するように設けられている。
【0052】
このように構成された、制動力調整部56では、クランク軸20と連結されて回転部材58が1回転すると、第1カムディスク76も回転し、回転の前半では図7(A)〜(C)に示すように、両カムディスク76,77の突出部分76f,77fが徐々に重なって両カムディスク76,77が離反する。この結果、摩擦ディスク57,59への押圧力が強くなり、制動力が徐々に増加する。そして、突出部分76f,77fが重なった後にずれていくと、波板バネ78の付勢力より両カムディスク76,77が接近する。この結果、摩擦ディスク57,59への押圧力が弱くなり、制動力が徐々に減少する。このように、制動力調整部56は、制動機構51がクランク軸20と連結すると、クランク軸20の1回転のうち回転の前半で制動力を徐々に強め、回転の後半で制動力を徐々に弱める。
【0053】
(連結機構の構成)
連結機構52は、ブラケット53の案内部64のガイド穴68に移動自在に設けられた移動部材80と、連結姿勢と連結解除する連結解除姿勢とに揺動自在に回転部材58に設けられた揺動部材81と、フロントスプロケット部28に固定され揺動部材81が係止可能な係止リング85とを有している
移動部材80は、内部を変速ケーブル38が挿通する矩形棒状の部材であり、アウターケーシング44の第2ケーシング44bの動作に連動してガイド穴68内で係止位置(図4に示す位置)とそれより図4左下側の係止解除位置とに移動する。移動部材80の一端面には、第2ケーシング44bの一端を係止するアウター係止部80aが形成されている。第2ケーシング44bの他端は、内装変速ハブ32の近くでフレーム12に係止されている。また、移動部材の一端には、クランク軸20方向に延びる係止突起80bが形成されている。係止突起80bは、先端が鉤状に曲がっており、係止位置にあるとき、揺動部材81を係止して連結解除姿勢で保持可能である。移動部材80の他端面には、コイルバネ83が装着される環状溝80cが形成されている。コイルバネ83は、移動部材80を係止解除位置側に付勢している。移動部材80は、通常は第2ケーシング44bにより押圧されて係止位置側に配置され、変速操作時にインナーケーブル42が内装変速ハブ32側に移動して第2ケーシング44bによる押圧力が弱まると、コイルバネ83の付勢力により係止解除位置側に移動し、変速操作が終わって第2ケーシング44bの押圧力が戻ると、係止位置側に戻る。
【0054】
揺動部材81は、回転部材58に立設された揺動軸58bにより回転部材58に揺動自在に装着されている。揺動部材81は、捩じりコイルバネ82(図5)により連結姿勢側に付勢されている。揺動部材81の先端には、移動部材80の係止突起80bに係止される係止鉤部81aが移動部材80に向かってクランク軸20と平行に延びている。また、先端よりやや基端側には、係止リング85
に当接可能な連結凹部81bが形成されている。
【0055】
一方、ブラケット53の取付筒部63の壁面内面には、揺動部材81を連結姿勢から連結解除姿勢に戻すための復帰突起86が形成されている。復帰突起86は、揺動部材81の係止鉤部81aに接触して揺動部材81を連結解除姿勢に戻すための斜面86aを有している。
【0056】
揺動部材81は、移動部材80が係止位置にあるとき移動部材80に係止されて連結解除姿勢(図4)をとり、移動部材80が係止解除位置に移動すると連結解除姿勢より先端がクランク軸20側に傾いた連結姿勢に揺動する。
【0057】
係止リング85は、フロントスプロケット部28のボス部28aにたとえばセレーション結合などの適宜の固定手段で回転不能に固定された部材である。係止リング85は、連結姿勢にある揺動部材の連結凹部81bに係止してクランク軸20の回転を回転部材58に伝達するための連結突起85aを外周部に有している。この連結突起85aに連結姿勢にある揺動部材81の連結凹部81bが当接することで、クランク軸20の回転が回転部材58に伝達されてクランク軸20が制動され、揺動部材81がクランク軸20とともに回転して復帰突起86を通過して連結解除姿勢側に戻ると、制動機構51とクランク軸20とが連結解除され、クランク軸20の制動が解除される。したがって、変速操作が行われ、第2ケーシング44bの押圧力が弱くなると、クランク軸20が一回転する間、クランク軸20が制動される。
【0058】
〔変速補助装置の組み込み手順〕
変速補助装置50をハンガー部15に装着する際には、最初に移動部材80をガイド穴68内の奥に配置し、図3に示す固定ボルト90をねじ込んでその位置で仮止めしておく。そして、変速操作部36側に押し込んでボトムブラケット19にブラケット53の取付筒部63を取り付けてボトムブラケット19をハンガー部15にねじ込む。このとき、フレーム係止部65をシートチューブ17に係止する。これによりブラケット53がクランク軸20回りに回転不能にフレーム12に装着される。
【0059】
続いて、変速ケーブル38を変速補助装置50にセットする。すなわち第1ケーシング44aを被せた状態でインナーケーブル42の一端を変速操作部36に係止させるとともに、他端を案内部64と移動部材80に挿通させ、第1ケーシング44aを案内部64のアウター係止部67に係止させる。つづいて、第2ケーシング44bをインナーケーブル42に被せ、インナーケーブル42を内装変速ハブ32の動作部分に固定するとともに、第2ケーシング44bを移動部材80のアウター係止部80aに係止させる。このとき、内装変速ハブ32の動作部分を適宜調整し内装変速ハブ32の回転カム(図示せず)が所定の位置に配置されているかを確認する。そして、移動部材80の係止突起80bに揺動部材81の係止鉤部81aが引っ掛かっていることを確認する。
【0060】
最後に、クランク軸20の両端に左右のクランク24,26及びフロントスプロケット部28を取り付け、チェーン30を装着する。そして、仮止めのための固定ボルト90を外して移動部材80を移動自在な状態にする。この状態で、負荷をかけた状態で変速操作を行って変速補助装置50が正常に動作するか否かを確認する。
【0061】
〔変速補助動作〕
次に、変速操作時の変速補助装置50の動作について説明する。
【0062】
変速操作部36によりインナーケーブル42を変速操作部36側に引っ張る操作をするとき、たとえば、内装変速ハブ32で低速段から高速段への変速を行うときは、第2ケーシング44bは、移動部材80への押圧力を維持するので、変速補助装置50の移動部材80を係止位置に維持される。
【0063】
変速操作部36によりインナーケーブル42を内装変速ハブ32側に戻す操作をするとき、たとえば、内装変速ハブ32で高速段から低速段への変速を行うときは、インナーケーブル42の内装変速ハブ32側への移動により第2ケーシング44bの移動部材80への押圧力は小さくなる。この結果、変速補助装置50の移動部材80が係止位置から係止解除位置に移動する。移動部材80が係止解除位置に移動すると、移動部材80との係止が解除され揺動部材81が連結解除姿勢から連結姿勢に向けて内側に揺動する。
【0064】
揺動部材81が連結姿勢になると、連結凹部81bが係止リング85の連結突起85aに係止され、クランク軸20と制動機構51とが連結され、クランク軸20とともに回転部材58が回転する。回転部材58が回転すると、回転の前半では制動力調整部56により摩擦ディスク57,59の押圧力が大きくなって制動力が徐々に大きくなり、クランク軸20が制動されてチェーン30に作用する張力が小さくなる。この結果、ペダル22の踏み力が制動機構51により吸収されて内装変速ハブ32に動力が伝達されず、内装変速ハブ32に設けられたクラッチ機構(図示せず)が切り換わりやすくなり、変速動作がスムーズに行われる。このとき、クランク軸20には制動機構51の制動力が作用しているので、ペダル22の踏み力が急に軽くならず、自転車のライダーが変速操作に伴う違和感を感じにくくなる。
【0065】
クランク軸20の回転の後半では、制動力調整部56により制動力が徐々に小さくなる。クランク軸20が一回転して、揺動部材81が復帰突起86に乗り上げると、揺動部材81が連結解除姿勢に戻り、第2ケーシング44bの押圧力により係止位置に戻っている移動部材80に係止され連結姿勢を保持する。この結果、クランク軸20に対する制動が解除される。
【0066】
ここでは、変速操作時に変速ケーブル38に連動してクランク軸20に作用した負荷を制動機構51で吸収するようにしたので、変速操作時に内装変速ハブ32に動力が伝達されず、ペダルをこいだ状態で変速操作しても、内装変速ハブ32の変速動作を常に行えるようになる。
【0067】
〔他の実施形態〕
(a) 前記実施形態では、制動対象の駆動装置としてフロントスプロケット部28を例示したが、制動対象の駆動装置としては、フロントスプロケット部28の他にクランク軸20やリアスプロケット40などであってもよい。たとえば、制動機構51とクランク軸20とを直接連結する構成にしてもよい。このとき、図3左側に制動機構51を配置し、クランク軸20の左端と制動機構51とを連結するようにしてもよい。さらにリアスプロケット40を制動するようにしてもよい。
【0068】
(b) 前記実施形態では、制動機構51をフレーム12側に固定したが、制動機構をクランク軸20側に固定し、連結機構によりフレーム12と連結・連結解除するようにしてもよい。
【0069】
(c) 前記実施形態では、変速操作部と内装変速ハブとを連結する連結部材として変速ケーブルを例示したが、連結部材は、金属棒状のものや、油圧・空圧等によるものを含む。
【0070】
(d) 前記実施形態では、多板式の制動機構を例示したが、制動機構は、ドラム式やディスク式などの種々の制動構造を採用できる。
【0071】
(e) 前記実施形態では、変速装置として内装変速ハブを例示したが、本発明はディレーラと複数のスプロケットとを有する外装変速装置にも適用できる。外装変速装置の場合、クランクを回さなければ変速できないので、チェーンに張力が作用した状態でディレーラによりチェーンをクランク軸(ハブ軸)方向に移動させて変速動作を行っている。このようにチェーンに張力が作用した状態では、ディレーラによりチェーンを軸方向に移動させにくい。しかし、変速補助装置50により変速操作時にクランク軸20等の駆動装置を制動してトルクを吸収することにより、チェーンに作用する張力が小さくなり、変速操作を行いやすくなる。
【0072】
【発明の効果】
本発明によれば、変速操作時に変速操作に連動して制動機構により駆動機構に作用する負荷を吸収するようにしたので、変速操作時に変速装置に動力がすべて伝達されず、ペダルをこいだ状態で変速操作しても、変速操作を容易に行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を採用した自転車の側面図。
【図2】 その変速補助装置をフロントスプロケット部の分解斜視図。
【図3】 クランク軸周りの一部半截断面図。
【図4】 図3のIV−IV断面図。
【図5】 変速補助装置の分解斜視図。
【図6】 第1及び第2カムディスクの斜視図。
【図7】 第1及び第2カムディスクの動作を説明する図。
【符号の説明】
12 フレーム
20 クランク軸
28 フロントスプロケット部
32 内装変速ハブ
36 変速操作部
38 変速ケーブル
42 インナーケーブル
44 アウターケーシング
44a 第1ケーシング
44b 第2ケーシング
50 変速補助装置
51 制動機構
52 連結機構
53 ブラケット
54 固定部
55 回転部
56 制動力調整部
57 第1摩擦ディスク
58 回転部材
59 第2摩擦ディスク
62 第1円筒部
65 フレーム係止部
67 アウター係止部
70 第2円筒部
75 回転カム機構
76 第1カムディスク
76b〜76e 第1カム突起
77 第2カムディスク
77b〜77e 第2カム突起
78 波板バネ
80 移動部材
80a アウター係止部
81 揺動部材
82 捩じりコイルバネ
83 コイルバネ
86 復帰突起

Claims (19)

  1. 自転車のフレーム又は前記フレームに固定された固定部材に装着された回転する駆動装置の周りに配置され、変速装置を変速操作するための変速操作部の操作に連動して変速操作を補助する自転車用変速補助装置であって、
    前記フレーム、前記固定部材、及び前記駆動装置のいずれかに装着され、制動力を制御可能な制動制御部を有し、前記駆動装置を制動するための制動機構と、
    前記変速操作部の操作に連動して前記制動機構を動作させる連動機構と、
    を備えた自転車用変速補助装置。
  2. 自転車のフレーム又は前記フレームに固定された固定部材に装着された回転する駆動装置の周りに配置され、変速装置を変速操作するための変速操作部の操作に連動して変速操作を補助する自転車用変速補助装置であって、
    前記フレーム、前記固定部材、及び前記駆動装置のいずれかに装着され、前記駆動装置を制動するための制動機構と、
    前記変速操作部の操作に連動して前記制動機構を動作させる連動機構とを備え、
    前記変速装置と前記変速操作部とは、前記変速操作部及び前記内装変速装置の動作部分に係止されるインナーケーブルと前記インナーケーブルの外周側に前記インナーケーブルと相対移動自在に配置されるアウターケーシングとを有する連結部材により連結されており、
    前記連動機構は、前記インナーケーブルが前記変速操作部から前記変速装置に向かって移動する際に、その移動に連動して前記制動機構を動作させる、自転車用変速補助装置。
  3. 前記制動機構は、制動力を制御可能な制動制御部を有する、請求項2に記載の自転車用変速補助装置。
  4. 前記駆動装置は、前記自転車のフレームに回転自在に装着されたクランク、クランク軸及び駆動ギアのいずれかひとつを含む、請求項1から3のいずれかに記載の自転車用変速補助装置。
  5. 前記連動機構は、前記変速操作部の操作に連動して前記制動機構と前記フレーム又は固定部材若しくは前記制動機構と前記駆動装置とを連結・連結解除する連結機構を含む、請求項1から4のいずれかに記載の自転車用変速補助装置。
  6. 前記制動機構は、前記フレーム又は前記固定部材に装着され、
    前記連結機構は前記制動機構と前記駆動装置とを連結・連結解除する、請求項5に記載の自転車用変速補助装置。
  7. 前記連結機構は、前記駆動装置が1回転する間、前記制動機構を前記駆動装置に連結する、請求項5又は6に記載の自転車用変速補助装置。
  8. 前記制動制御部は、前記駆動装置が1回転する間、制動力を徐々に変化させる制動力調整部を有する、請求項7に記載の自転車用変速補助装置。
  9. 前記制動機構は、
    前記フレームに取り付けられたブラケットと、
    前記ブラケットに取り付けられ第1摩擦面を有する固定部と、
    前記第1摩擦面と対向して配置された第2摩擦面を有し、前記ブラケットに回転自在に装着され前記固定部と接触可能な回転部とを有し、
    前記連結機構は、前記駆動装置と前記回転部とを連結・連結解除する、請求項6から8のいずれかに記載の自転車用変速補助装置。
  10. 前記制動力調整部は、前記回転部の回転に応じて前記回転部と前記固定部との摩擦力を増加させる部分と減少する部分とを前記1回転中に有している、請求項9に記載の自転車用変速補助装置。
  11. 前記ブラケットは、前記フレームに係止される係止部と、前記係止部に固定され前記固定部を回転不能に係止する第1円筒部と、前記第1円筒部の内周側に間隔を隔てて配置され前記第1円筒部と回転不能に連結された第2円筒部とを有し、
    前記固定部は、前記第1円筒部の内周面に取り付けられた複数の第1摩擦ディスクを有し、
    前記回転部は、前記第2円筒部の外周面に回転自在に装着された筒状の回転部材と、前記回転部材の外周面に取り付けられ、前記第1摩擦ディスクと交互に配置された複数の第2摩擦ディスクとを有する、請求項9又は10に記載の自転車用変速補助装置。
  12. 前記制動力調整部は、
    前記両摩擦ディスクと並べて配置され、前記回転部材の回転に連動して前記両摩擦ディスクに対する押圧力を変化させる回転カム機構を有する、請求項11に記載の自転車用変速補助装置。
  13. 前記回転カム機構は、
    前記第1円筒部の内周面及び前記回転部材の外周面のいずれか一方に取り付けられた第1カムディスクと、
    前記第1円筒部の内周面及び前記回転部材の外周面のいずれか他方に取り付けられ前記第1カムディスクと対向して配置され前記第1カムディスクとの相対回転により前記第1カムディスクに対して前記駆動装置の回転軸方向に移動して前記両摩擦ディスクを押圧可能な第2カムディスクと、
    前記両カムディスクを接近する方向に付勢するカム付勢部材とを有する、請求項12に記載の自転車用変速補助装置。
  14. 前記第1及び第2カムディスクは、円周方向に延び対向可能なそれぞれの第1及び第2カム突起を有する、請求項13に記載の自転車用変速補助装置。
  15. 前記連結機構は、
    前記ブラケットに移動自在に設けられ、前記連結部材の動作に連動して係止位置と係止解除位置とに移動する移動部材と、
    前記移動部材の移動により前記回転部材と前記駆動装置とを連結する連結姿勢と連結解除する連結解除姿勢とに揺動自在に前記回転部材に設けられた揺動部材とを有し、
    前記揺動部材は、前記移動部材が係止位置にあるとき前記移動部材に係止されて前記連結解除姿勢をとり、前記移動部材が前記係止解除位置に移動すると前記連結姿勢に揺動する、請求項11から14のいずれかに記載の自転車用変速補助装置。
  16. 前記ブラケットは、前記変速操作部側のアウターケーシングを係止する第1係止部を有し、
    前記連結機構は、前記移動部材を前記係止解除位置側に付勢する第1付勢部材を有し、
    前記移動部材は、前記連結部材の前記変速装置側のアウターケーシングを係止する第2係止部を有し、前記インナーケーブルが前記変速装置に向かって移動するときに前記第1付勢部材の付勢力により前記第2係止部に係止されたアウターケーシングとともに前記係止解除位置側に移動した後、変速動作が完了すると前記アウターケーシングによって押されて前記第1付勢部材の付勢力に抗して前記係止位置に戻る、請求項15に記載の自転車用変速補助装置。
  17. 前記連結機構は、前記揺動部材を前記連結位置側に付勢する第2付勢部材を有し、
    前記揺動部材は、前記移動部材が前記係止位置から前記係止解除位置に移動すると、前記第2付勢部材の付勢力により前記連結解除位置から前記連結位置に揺動する、請求項15又は16に記載の自転車用変速補助装置。
  18. 前記連結機構は、前記駆動装置が1回転する間に前記係止位置に復帰した前記移動部材が係止可能な連結解除位置に前記揺動部材を戻す復帰手段をさらに有する、請求項17に記載の自転車用変速補助装置。
  19. 前記変速装置は、自転車の後輪を構成する内装変速ハブであり、
    前記駆動装置は、前記自転車のフレームに回転自在に装着されたクランク軸である、請求項1から18のいずれかに記載の自転車用変速補助装置。
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