JP3654732B2 - 免疫測定法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、検体中の測定対象物質の量を測定するための免疫測定法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、癌マーカーを中心に微量物質の測定が重要になってきている。このような微量物質の測定は、高い特異性、感度等が必要であり、抗原抗体反応を利用した方法が最も適しており、特に標識物質を用いた方法が感度面で優れているため、広く用いられている。上記標識物質としては、ラジオアイソトープ、酵素、蛍光物質等があるが、ラジオアイソトープは放射能処理、特殊な施設等が必要であり、酵素を用いるエンザイム・イムノアッセイ(EIA)法や蛍光物質を用いるフルオレッセンス・イムノアッセイ(FIA)法が主流になりつつある。
【0003】
また、EIA法やFIA法には、操作上、抗原抗体反応した標識物質と未反応の標識物質の分離(B/F分離)が必要な不均一法(ヘテロジニアス法)と、B/F分離を必要としない均一法(ホモジーニアス法)とがあり、ヘテロジーニアス法は感度面では優れているが、操作が煩雑である。
【0004】
一方、ホモジーニアス法は操作が簡便で、迅速化が可能であり、エンザイム・マルチプライド・イムノアッセイ・テクニック(EMIT)法やアソシエイテッド・エンザイム・センシティブ・テクニック(AEST)法等が実用化されているが、EMIT法は高分子量物質の測定が困難であり、AEST法は安定性に問題がある。
【0005】
また、ホモジーニアス系にリポソームを用いた方法として、抗原感作リポソームを用いた方法が報告されているが、この方法は抗原をリポソームに感作するので不安定な抗原には適用できない等の問題がある。
【0006】
また、抗体感作リポソームを用いた方法としては、特開昭56-132564 号公報、特開昭61-250558 号公報、特開昭61-269070 号公報などに報告されている。
【0007】
しかしながら、特開昭56-132564 号公報のものでは、酵素を封入物質としているので、リポソーム表面に酵素が吸着したり、酵素がリポソームの組成の一部になり、活性基がリポソーム表面に現れる等のためにリポソームが破壊しなくてもある程度の酵素活性を示し、測定系に応用したときにブランク値が高くなる(このようなリポソームへの結合などを非特異吸着と称する)等の問題がある。
【0008】
上記特開昭61-250558 号公報のものは、リポソーム上に被検物質に対する抗体の少なくとも一部が固定化され、さらに前記リポソーム内部には親水性の標識物質(蛍光性化合物、発光性化合物、吸光性化合物、糖類、イオン性化合物、酵素、補酵素、ラジカル化合物など)が封入されているリポソーム免疫分析用試薬を、前記被検物質を含有する試料にあらかじめ接触し反応させ、その後に被検物質に対する第2抗体及び補体を作用させることを特徴とする免疫分析方法であり、最初に抗体感作リポソームと被検物質を反応させることにより感度の高い測定を行っている。
【0009】
また、上記特開昭61-269070 号公報のものは、マーカー(蛍光物質など)を封入したリポソームに抗体を結合させ、この抗体感作リポソーム及びフリーの抗体(抗原に対する抗体液そのままのもの又は希釈液)を検体とともに共存させて、検体中の抗原をリポソームに結合している抗体とフリーの抗体とでサンドイッチ型の抗原抗体複合体となし、この複合体の形成されたリポソームを補体により特異的に破壊してリポソームから流出するマーカーを測定し、この測定値を別途作成された標準検量線に照合させることを特徴とする、抗原の定量法であり、抗原をサンドイッチ型にすることで補体作用を促進し、高い感度を得ている。
【0010】
しかし、特開昭61-250558 号公報、特開昭61-269070 号公報に開示された方法は蛍光測定が主であり、汎用の分光光度計が使用できず一般的な比色法に応用することはできないので、汎用性、簡便性にやや欠ける。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題点を解決するものであり、その目的は、リポソームを用いた免疫測定法において、検出に比色法を適用できるために、汎用性が高く、簡便であり、かつ、感度が十分高い免疫測定法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、リポソームを用いた免疫測定法において、検出に比色法が適用でき、かつ、感度が十分高く検体中の測定対象物質を測定できる方法として、封入物質として不溶性担体(特にラテックス)を用い、反応系中に遊離された不溶性担体の濁度(吸光度)を比色法で検出する系が望ましいと考え、鋭意研究した。その結果、特に、表面が親水性を示すラテックス粒子を封入物質とすることにより、比色法により検体中の測定対象物質を測定できることを見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明はリポソーム内に不溶性担体(特にラテックス)を内包した抗体又は抗原感作リポソームを用いる検体中の測定対象物質の定量方法を提供するものである。
【0013】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0014】
本発明の請求項1記載の免疫測定法は、検体中の測定対象物質に対する抗原又は抗体、或いは該測定対象物質が結合され、抗原抗体反応により溶解作用を受ける膜からなり、定量可能なマーカー物質が内包されたリポソームと、検体とを共存させて、抗原抗体反応によりリポソームから遊離されるマーカー物質を検出し、測定対象物質の量を測定する免疫測定法であって、上記マーカー物質が不溶性担体であることを特徴とする。
【0015】
本発明の請求項2記載の免疫測定法は、不溶性担体がラテックス粒子である請求項1記載の免疫測定法である。
【0016】
本発明の請求項3記載の免疫測定法は、ラテックス粒子が親水性の表面をもつラテックス粒子である請求項2記載の免疫測定法である。
【0017】
本発明の免疫測定試薬は、請求項1記載のリポソームの膜溶解によってリポソームから遊離された不溶性担体を検出することによる、検体中の測定対象物質の量を測定するための免疫測定試薬である。
【0018】
まず、本発明の免疫測定法について説明する。
【0019】
本発明に於いて使用されるリポソームの主たる膜構成成分としては、通常のリポソーム調製において膜構成成分として用いられるものがすべて挙げられ、特に限定されない。例えば、リン脂質を含むヒツジ赤血球のクロロホルム抽出画分(Biochemistry,8,p4149,(1969) 等)、ジミリストイルホスファチジルコリン(DMPC)、ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)、ジステアロイルホスファチジルコリン、ジオレオイルホスファチジルコリン、ジパルミトイルホスファチジルエタノールアミン、ジミリストイルホスファチジルエタノールアミン、卵黄ホスファチジルグリセロール、ジパルミトイルホスファチジルグリセロール、ジミリストイルホスファチジルグリセロール(DMPG)、ジミリストイルホスファチジン酸、ジパルミトイルホスファチジン酸、パルミトイルオレオイルホスファチジルコリン等のリン脂質;ガングリオシド糖脂質、スフィンゴ糖脂質、グリセロ糖脂質等の糖脂質;コレステロール類;天然レシチン(例えば、卵黄レシチン、大豆レシチン等);これらの一種又は二種以上の混合系等、通常知られている組成のものは全て使用できる。
【0020】
また、リポソーム内に内包されるマーカー物質は、比色法でその濃度を測定できる不溶性担体であれば特に限定されないが、粒径の比較的小さい微粒子が好ましく、例えば、ラテックス粒子、酸化チタン粒子、磁性体粒子などが挙げられ、入手の容易さ、使用し易さ、安定性などの点から、ラテックス粒子が特に好ましい。
【0021】
上記ラテックス粒子としては、粒径が比較的一定であり、一定の品質、性能のものが工業的に大量生産され得る粒子が好ましい。例えば、スチレン、塩化ビニル、アクリロニトリル、酢酸ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルなどのビニル系モノマーの単一重合体及び/又は共重合体;スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体などのブタジエン系共重合体などの微粒子が挙げられる。通常、このようなラテックス表面は疎水性に富むため、このままではリポソームの材料であるリン脂質をその表面に吸着したり、又は粒子同士で自己凝集してしまう可能性が高くなる。そのため、親水性の表面をもつラテックス粒子が好ましい。親水性の表面をもつラテックス粒子を得るには、例えば、ウシ血清アルブミンなどの免疫学的に不活性なタンパク質でラテックス粒子表面を被覆し、親水性を付与する方法、又はラテックスを重合する際に、アクリルアミドなど親水性に富むモノマーを用い、親水性官能基を有するラテックスを得る方法などが挙げられる。
【0022】
上記ラテックス粒子の粒径は、リポソームに内包され得る大きさであれば特に制限されないが、0.01〜1μmが好ましく、0.05〜0.2μmが特に好ましい。該粒径が0.01μm未満であると、測定時に大きな濁度変化量を得るためには、大量のラテックスが必要となり、1μmを超えると、リポソームに内包できる個数が激減し、やはり大きな濁度変化量を得ることが困難になる。リポソームに内包されるラテックスの最適濃度は、測定対象物質を測定する際に必要とされる感度によって適宜選択される。
【0023】
本発明において、リポソームの調製方法としては、従来公知のリポソーム調製法を利用することができる。例えば、「ライフサイエンスにおけるリポソーム実験マニュアル」(寺田弘、吉村 哲郎編著、p60-89、シュプリンガー・フェアラーク東京(株)、(1992年))に示されたVortex法、界面活性剤除去法、フレンチプレス法、超音波処理法のほか、逆相蒸発法(REV 法)、エタノール注入法、エーテル注入法、プレ−ベジクル(Pre-Vesicle )法、Ca2+融合法、アニーリング(Annealing 法)、凍結融解融合法、凍結乾燥法、W/O/W エマルジョン法等の方法や、S.M.Grunerら(Biochemistry, 24 ,p2833 ,(1985))により報告されたStable Plurilamellar Vesicle法(SPLV法)等の方法が挙げられる。また、必要に応じてリポソームを濾過して粒径を整える操作を行っても良い。
【0024】
また、ラテックス粒子などの不溶性担体をリポソームに内包させる方法としては、従来公知のリポソーム調製法を応用することができる。例えば、有機溶媒に溶解したリン脂質を容器に入れ減圧下にエバポレーター又は窒素ガスの吹き付けにより溶媒を除去して薄い脂質膜を形成させ、次に予め封入したいラテックスを懸濁させた適当な水溶液や緩衝液を加え振盪する方法や、ボルテックスミキサーで振盪撹拌する方法や、前述の方法で得たリポソームをラテックス懸濁液とともに超音波発振装置で超音波処理する方法、有機溶媒に溶解したリン脂質を急激にラテックス懸濁液を含む塩類溶液と混和する方法、などの種々の方法が挙げられる。
【0025】
本発明に使用されるリポソームの粒径は、100〜5000nmが好ましく、200〜3000nmがより好ましく、500〜1000nmが特に好ましい。この範囲においては、保存中に沈殿し難いので試薬としての安定性に優れ、しかも分光光度計等による濁度(吸光度)の測定の点からも好ましい。
【0026】
リポソームへ抗原又は抗体を結合(感作)させる方法としては、フランシス・ジェイ・マーチンら〔Biochemistry,20,p4229,(1981)、J. Biol. Chem., 257 ,p286 ,(1982) 等〕に報告されている架橋法を用いて結合させることができる。架橋剤は、上記文献の前者のものではN−サクシンイミジル3−(2−ピリジルジチオ)プロピオナート(SPDP)のようなジチオピリジル基を、上記文献の後者のものではN−サクシンイミジル4−(p−マレイミドフェニル)ブチラート(SMPB)のようなマレイミド基を用いてリポソームにタンパク等を結合させているが、他に、N−(γ- マレイミドブチリルオキシ)サクシンイミド(GMBS)、N−(δ−マレイミドカプロイルオキシ)サクシンイミド(EMCS)等を架橋剤として用いることもできる。
【0027】
リポソームに結合(感作)させる抗原又は抗体は測定対象物質(検体中の被検抗体又は抗原)に応じて適宜選択される。例えば、α−フェトプロテイン(AFP )、癌胎児性抗原(CEA )、β2-ミクログロブリン、カルボハイドレート・アンチゲン19-9(CA19-9)等の各種癌抗原に対する抗体;HBsAg 、HBcAg 、HTLV-I、HTLV-III等のウィルス関連の抗原又はこれらに対する抗体;更には血中のホルモンやIgG 等の血漿タンパクが挙げられる。
【0028】
上記抗体は、動物への免疫法や、モノクローナル抗体作製の通常技術によって製造される。また、抗体はそのまま結合させてもよく、また抗原認識部位を含む断片(例えば、Fab、Fab’、F(ab’)2 )であってもよい。後述のフリーの抗体により抗原抗体複合体を形成するに当たっては、リポソームに共有結合させる抗体源として山羊のIgGフラクション、山羊のFab’又は家兎のFab’を、またフリーの抗体源として家兎のIgGフラクションを用いることができる。リポソームに共有結合させる抗体とフリーの抗体とが共にモノクローナル抗体であることもでき、又モノクローナル抗体とポリクローナル抗体を組み合わせて用いることができる。リポソームに共有結合させる抗体源としてマウスモノクローナル抗体を用い、一方フリーの抗体源としてマウスモノクローナル抗体又は家兎ポリクローナル抗体を用いるのが有利である。リポソームに共有結合させるモノクローナル抗体とフリーのモノクローナル抗体とは、それぞれ異なる抗原決定部位を認識して結合する、互いに異なるモノクローナル抗体であるのが特に好ましい。
【0029】
本発明において、検体中の測定対象物質に対する抗原又は抗体、或いは該測定対象物質が結合され、定量可能なマーカー物質が内包されたリポソームと、検体とを共存させて、抗原抗体反応によりリポソームからマーカー物質を遊離させるには、上記抗原抗体反応させた後、該反応系に補体を存在させることにより、リポソーム膜を溶解することにより行われる。上記補体としては、特に限定されず、例えばモルモット補体、ウサギ補体、マウス補体、ヒト補体が好適に使用される。
【0030】
本発明の免疫測定法について、検体中の測定対象物質として抗原を定量する場合の一例について、手順に従って説明する。まず、上記のようにして得られた、不溶性担体(ラテックス粒子)内包抗体感作リポソームと、検体を適当な緩衝剤中で混合し、抗原抗体反応を起こさせ、次いで、フリーの抗体(フリーの抗体とは、測定対象物質である抗原に対する抗体であり、かつ補体結合部位を有した抗体)及び補体を加え、検体中の抗原を感作リポソーム上の抗体とフリーの抗体とでサンドイッチして抗原抗体複合体を形成させ、この抗原抗体複合体が形成されたリポソームを補体により特異的に溶解させ、リポソームに内包されていた不溶性担体(ラテックス粒子)をリポソーム内から遊離させる。この遊離不溶性担体(ラテックス粒子)の量は、検体中の抗原の量を反映するので、この遊離不溶性担体(ラテックス粒子)の量を、例えば、光の透過光の減少(濁度の増加、吸光度の増加)として分光光度計又は自動分析装置(日立705、7050、7150、736、7070等)により測定し、例えば、予め作成した検量線との照合により、検体中の抗原の量を測定する。
【0031】
上記反応において使用される、不溶性担体(ラテックス粒子)内包抗体感作リポソーム液のリン脂質濃度は0.01〜2.0mg/dlが好ましく、0.1〜0.7mg/dlがより好ましい。検体と不溶性担体(ラテックス粒子)内包抗体感作リポソーム液との比率は、適宜選択できるが、通常、検体1〜20μlに対し、不溶性担体(ラテックス粒子)内包抗体感作リポソーム液1〜200μlが好ましく、5〜100μlがより好ましい。
【0032】
不溶性担体(ラテックス粒子)内包抗体感作リポソーム液と検体を反応させた後、反応系に存在させる補体としては、通常、補体を含む動物血清を1〜40000倍、好ましくは20〜10000倍に緩衝液で希釈したものが用いられる。使用量は、検体と不溶性担体(ラテックス粒子)内包抗体感作リポソーム液との前記比率の反応液に対して、補体として、例えば、0.2〜2CH50のモルモット血清を含む緩衝液であれば、10〜300μlが好ましく、100〜200μlがより好ましい。
【0033】
上記反応において用いられる緩衝剤としては、例えば、リン酸緩衝液、ホウ酸緩衝液、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(Tris)緩衝液、グッド緩衝液、ベロナール緩衝液等が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、通常用いられる緩衝剤であればいずれも使用可能である。本発明の免疫測定法において用いられる免疫測定試薬に、必要に応じて、ウシ血清アルブミン、ゼラチン等の蛋白質、糖、キレート、還元剤、防腐剤等の、通常この分野において使用される添加剤等を添加してもよい。
【0034】
上記反応の温度は、いずれも10〜45℃が好ましく、25〜40℃がより好ましい。上記反応のpHは5〜9が好ましく、中性付近がより好ましい。
【0035】
検体中の抗原測定の別の方法としては、検体に、不溶性担体(ラテックス粒子)内包測定対象物質(抗原)感作リポソーム及び該測定対象物質(抗原)に対する一定量の抗体を加え、検体中の測定対象物質(抗原)とリポソームに感作された測定対象物質(抗原)とを前記抗体に競合反応させた後、抗原抗体結合リポソームを形成させた後、補体を加え、補体によりリポソームを特異的に溶解させ、遊離した不溶性担体(ラテックス粒子)の量を、光の透過光の減少(濁度の増加、吸光度の増加)として測定し、予め作成した検量線との照合により、検体中の測定対象物質(抗原)の量を測定する、方法でもよい。すなわち、この方法は、検体中の測定対象物質として抗原が結合されたリポソームと、検体とを共存させて、抗原抗体反応によりリポソームから遊離されるマーカー物質を検出し、測定対象物質の量を測定する免疫測定法に相当する。
【0036】
また、本発明の免疫測定法について、検体中の測定対象物質として抗体を定量する場合の一例について、手順に従って説明する。まず、上記のようにして得られた、不溶性担体(ラテックス粒子)内包抗原感作リポソームと、検体を適当な緩衝剤中で混合し、抗原抗体反応を起こさせてリポソーム上に抗原抗体複合体を生成させ、次いで、補体を加え、この抗原抗体複合体が形成されたリポソームを補体により特異的に溶解させ、リポソームに内包されていた不溶性担体(ラテックス粒子)をリポソーム内から遊離させる。この遊離不溶性担体(ラテックス粒子)の量は、検体中の抗体の量を反映するので、この遊離不溶性担体(ラテックス粒子)の量を、例えば、光の透過光の減少(濁度の増加、吸光度の増加)として分光光度計又は自動分析装置(日立705、7050、7150、736、7070等)により測定し、例えば、予め作成した検量線との照合により、検体中の抗体の量を測定する。
【0037】
本発明の免疫測定試薬は、請求項1記載のリポソームの膜溶解によってリポソームから遊離された不溶性担体を検出することによる、検体中の測定対象物質(抗原又は抗体)の量を測定するための免疫測定試薬であり、その詳細は、上記の免疫測定法の説明の中で用いられた試薬と同様である。
【0038】
すなわち、本発明の免疫測定試薬の具体例としては、(1)検体中の測定対象物質に対する抗体が結合され、検体中の測定対象物質である抗原との抗原抗体反応により溶解作用を受ける膜からなり、定量可能なマーカー物質として不溶性担体が内包されたリポソームからなる試薬;
(2)▲1▼検体中の測定対象物質に対する抗体が結合され、検体中の測定対象物質である抗原との抗原抗体反応により溶解作用を受ける膜からなり、定量可能なマーカー物質として不溶性担体が内包されたリポソームと、▲2▼前記のフリーの抗体および補体が混合されたものとからなる試薬;
(3)▲1▼検体中の測定対象物質に対する抗体が結合され、検体中の測定対象物質である抗原との抗原抗体反応により溶解作用を受ける膜からなり、定量可能なマーカー物質として不溶性担体が内包されたリポソームと、▲2▼上記のフリーの抗体と、▲3▼補体とからなる試薬;
【0039】
(4)検体中の測定対象物質が結合され、該測定対象物質に対する抗体との抗原抗体反応により溶解作用を受ける膜からなり、定量可能なマーカー物質として不溶性担体が内包されたリポソームからなる試薬;
(5)▲1▼検体中の測定対象物質が結合され、該測定対象物質に対する抗体との抗原抗体反応により溶解作用を受ける膜からなり、定量可能なマーカー物質として不溶性担体が内包されたリポソームと、▲2▼上記測定対象物質に対する抗体および補体が混合されたものとからなる試薬;
(6)▲1▼検体中の測定対象物質が結合され、該測定対象物質に対する抗体との抗原抗体反応により溶解作用を受ける膜からなり、定量可能なマーカー物質として不溶性担体が内包されたリポソームと、▲2▼上記測定対象物質に対する抗体と、▲3▼補体とからなる試薬;
【0040】
(7)検体中の測定対象物質に対する抗原が結合され、検体中の測定対象物質である抗体との抗原抗体反応により溶解作用を受ける膜からなり、定量可能なマーカー物質として不溶性担体が内包されたリポソームからなる試薬;
(8)▲1▼検体中の測定対象物質に対する抗原が結合され、検体中の測定対象物質である抗体との抗原抗体反応により溶解作用を受ける膜からなり、定量可能なマーカー物質として不溶性担体が内包されたリポソームと、▲2▼補体とからなる試薬;などが挙げられる。
【0041】
【発明の実施の形態】
(実施例1)
次の実施例は、本発明によるAFP抗原検出用の免疫測定試薬及びその免疫測定法について説明するものである。実施例においては、次に挙げる試薬及び測定用検体を使用した。なお、後述の比較例においても特に指示のない限り、同名の試薬については同じものを使用した。
【0042】
〔材料〕
DPPC:ジパルミトイルフォスファチジルコリン
Chol:コレステロール
DTP−DPPE:ジチオピリジル化ジパルミトイルフォスファチジルエタノールアミン
TES:TES(N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−2−アミノエタンスルホン酸)、塩化ナトリウムを精製水に溶解し、TES、塩化ナトリウムの終濃度がそれぞれ10mM、150mMとなるように溶解し、水酸化ナトリウムでpHを7.5に調製したもの。
酢酸緩衝液:酢酸、塩化ナトリウムを精製水に溶解し、酢酸、塩化ナトリウムの終濃度がそれぞれ10mM、150mMとなるように溶解し、水酸化ナトリウムでpHを4.5に調製したもの。
SPDP:N−ハイドロオキシスクシンイミジル3−(2−ピリジルジチオ)プロピオネート
DTT:ジチオスレイトール
マウスモノクローナル抗AFP抗体:10mM Hepes緩衝液(150mM塩化ナトリウム含有pH7.5)に溶解したもの。
【0043】
(1)ラテックス粒子内包リポソームの調製
DPPC 50μmol、Chol 50μmol、DTP−DPPE 2.5μmolのクロロホルム溶液を100ml容ナス型フラスコに分注し、加温しながらエバポレーションしてクロロホルムを留去した。このとき脂質及びコレステロールはフラスコ内壁に薄膜を形成した。更に1時間以上減圧下にフラスコを置き、溶媒を完全に除去した。
【0044】
その後、2mlのウシ血清アルブミン(BSA)感作ラテックス懸濁液(固形分5重量%)、2gのガラスビーズを加え激しく撹拌して薄膜を剥がしとった。なお、BSA感作ラテックスは以下のようにして調製した。すなわち平均粒径0.087μmのポリスチレンラテックス(固形分10重量%)1mlに、BSA1%(W/V)を含むPBS(等張リン酸緩衝液、pH6.5)2mlを添加し、25℃で1時間マグネチックスターラーで素早く撹拌を行った。遠心洗浄などにより、ラテックスに未吸着のBSAを除去した後、1%BSA・PBS溶液にてラテックス濃度を5重量%に再調整した。超音波処理などによりラテックス懸濁液を分散処理したものを、BSA感作ラテックス懸濁液として用いた。
【0045】
ガラスビーズを除去した後、脂質懸濁液をエクストルーダーを用いて0.4μmまでサイジングして粒径の均一なリポソーム(ラテックス粒子内包)を調製した。リポソームに封入されなかったラテックス粒子はゲル濾過などによって除去した。こうして得られたラテックス粒子内包リポソームの濃度をリン定量によって決定した。
【0046】
(2)抗体への反応基の導入
マウスモノクローナル抗AFP抗体(10mg/ml)1mlに30mM SPDP(エタノール溶解)30μlを加え、室温で30分間反応させた。その後酢酸緩衝液で平衡化したセファデックスG−25でゲル濾過し、緩衝液の交換とともに未反応のSPDPを除去した。得られた抗体溶液にDTTを終濃度10mMとなるように添加し室温で30分間反応させた。その後、TESで平衡化したセファデックスG−25でゲル濾過し、緩衝液の交換とともにDTTを除去した。得られた抗体溶液は、分光光度計で280nmの吸光度を測定し濃度を決定した。
【0047】
(3)抗体結合リポソームの調製
(1)項で調製したラテックス粒子内包リポソーム(リン濃度10mM)1mlと、(2)項で調製した抗体溶液(濃度3mg/ml)1mlを混合し、4℃で2日間反応させた。その後、TESで平衡化したセファロースCL−4Bでゲル濾過を行い、未反応の抗体を除去し、リポソーム分画を分取した。得られた抗体が共有結合したリポソーム(ラテックス粒子内包)についてリン定量を行い濃度を決定した後、リン濃度10mMになるようにTESで調製した。また、粒度分布測定機により粒径が0.38〜0.40μmの範囲に分布することを確認した。
【0048】
(4)AFP抗原の測定
(3)項で調製した抗体が共有結合したリポソーム(ラテックス粒子内包)を、TESでリン酸濃度1mMとなるように希釈してリポソーム免疫測定試薬とした。測定機として日立7150型自動分析装置(日立製作所社製)を用いて、AFP精製抗原を含む検体10μl(濃度10、25、50、250、500、1000又は1500ng/ml)、リポソーム免疫測定試薬(R1 )100μl、モルモット補体0.5CH50及び抗AFP抗体(家兎免疫血清IgGフラクション、7mg/ml)を含む酢酸緩衝液200μl(R2 )を用い、測定主波長340nm、測定ポイント28−50の条件下でAFP抗原を測定した。その結果を表1及び図1に示した。図1において、縦軸は測定波長340nmにおける吸光度変化量を10000倍した値を示す。また横軸はAFP精製抗原の濃度(ng/ml)を示す。また、表1における吸光度変化量も測定波長340nmにおける吸光度変化量を10000倍した値を示した。
【0049】
なお、上記測定の詳細な条件は以下の通りとした。AFP精製抗原を含む検体10μlに、リポソーム免疫測定試薬(R1 )100μlを加え、37℃で約8分インキュベートした。その後、モルモット補体及び抗AFP抗体を含む酢酸緩衝液(R2 )200μlを添加し、R2 添加後20秒後と600秒後の吸光度の差を求めた。なお、この測定における日立7150型自動分析装置の設定条件を以下に示す。
【0050】
検体量:血清10μl
リポソーム免疫測定試薬(R1 ):100μl
酢酸緩衝液(R2 )200μl
反応温度:37℃
測光ポイント:(28)−(50)
測定波長:340nm
【0051】
【表1】
【0052】
(比較例1)
実施例1の(1)項において、溶媒を除去したフラスコ内に、ラテックス懸濁液を添加するかわりに、以下の操作を行った。すなわち、残った脂質薄膜に標識物質溶液として自己消光性の蛍光物質である0.2Mカルボキシフルオレセイン(CF)15mlを加え、激しく撹拌した。これを超音波破砕機などで十分分散処理することによって均一化し、蛍光物質内包リポソームを調製した。ついでリポソームに封入されなかったCFを除去するためにSephadex G−25にて分離した。次いで、ラテックス粒子内包リポソームの代わりに、蛍光物質内包リポソームを用いた他は、実施例1の(2)及び(3)項と同様にして、AFP抗体が共有結合したリポソーム(蛍光物質内包)を得た。
【0053】
得られた抗体結合リポソーム(蛍光物質内包)を、その初期蛍光強度が適当なものになるように、0.5mM MgCl2 及び0.15mM CaCl2 を含み、かつモルモット補体0.5CH50及び抗AFP抗体(家兎免疫血清IgGフラクション、7mg/ml)を含むゼラチン−ベロナール緩衝液(以下GVB)で100倍程度希釈したもの3mlに、検体として0.5mlの段階希釈したAFP精製抗原(濃度10、25、50、250、500、1000又は1500ng/ml)を加え、37℃で60分間放置して反応させた後、各試料の蛍光強度を分光蛍光光度計(島津製作所社製、RF−540)で測定した(励起波長:490nm、蛍光波長:518nm)。なお、測定値は、AFP精製抗原液の代わりにn−プロピルアルコールを添加したものの蛍光強度と、AFP精製抗原液の代わりにGVBを添加したものの蛍光強度との差を100%としたときの各検体の蛍光強度を相対的に換算し標識物質遊離率(%)とした。結果を表2及び図2に示した。図2において、縦軸は標識物質の遊離率(%)を、横軸はAFP精製抗原の濃度を示す。
【0054】
【表2】
【0055】
表1及び図1からわかるように、本発明では低濃度から高濃度まで、広い測定レンジが得られることがわかる。また比較例に示すような従来タイプのリポソーム試薬では、(1)蛍光光度計など、汎用の分光光度計に比べて特別な測定装置を必要とする、(2)検量線を作成するための変化量が、遊離率(%)として表されるため、吸光度に比べてレンジが狭く、(吸光度0〜35000、遊離率0〜100%)測定値の信頼性に劣る、などの欠点がある。これらは表2及び図2から明らかである。
【0056】
【発明の効果】
本発明の請求項1記載の免疫測定法の構成は、上記の通りであり、本発明の免疫測定法は、抗原又は抗体感作リポソーム内に不溶性担体を包含し、検体中の抗原又は抗体の量に応じて補体作用により遊離する不溶性担体量を測定するので、測定対象物質としての抗原又は抗体を高感度に、またレンジを広く測定できる。また、蛍光物質などを封入した場合と比較して、汎用の分光光度計が使用でき、操作が簡便で測定時間も短い。
【0057】
本発明の請求項2記載の免疫測定法の構成は、上記の通りであり、不溶性担体として入手が容易であり、使用し易く、安定性に優れるラテックス粒子を用いるので、上記請求項1の効果の全てを奏すると共に、更に、測定対象物質としての抗原又は抗体を、より簡便に、より高感度に測定できる。
【0058】
本発明の請求項3記載の免疫測定法の構成は、上記の通りであり、不溶性担体として親水処理された表面をもつラテックス粒子を用いるので、リポソームの材料であるリン脂質をその表面に吸着することなく、また、粒子同士で自己凝集してしまう可能性も低くなり、そのため、上記請求項1の効果の全てを奏すると共に、更に、測定対象物質としての抗原又は抗体を、より正確に、より高感度に測定できる。
【0059】
本発明の免疫測定試薬の構成は、上記の通りであり、請求項1記載のリポソームの膜溶解によってリポソームから遊離された不溶性担体を検出することにより検体中の測定対象物質としての抗原又は抗体を定量するので、本発明の免疫測定試薬は、検出に比色法を適用できるために、汎用性が高く、簡便であり、かつ、感度が十分高い。
【0060】
これらの効果のため、本発明の免疫測定法は、AFP、CRP、CEA等の癌マーカー、IgE、IgG等の免疫グロブリン、インスリン、T3等のホルモン、ウィルス、薬物等の測定に広範囲に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】抗体感作リポソーム(ラテックス粒子内包)を用いたAFPの定量における吸光度変化量とAFP濃度の関係をプロットしたグラフである。
【図2】抗体感作リポソーム(蛍光物質内包)を用いたAFPの定量における標識物質の遊離率(%)とAFP濃度の関係をプロットしたグラフである。
Claims (3)
- 検体中の測定対象物質に対する抗原又は抗体、或いは該測定対象物質が結合され、抗原抗体反応により溶解作用を受ける膜からなり、定量可能なマーカー物質が内包されたリポソームと、検体とを共存させて、抗原抗体反応によりリポソームから遊離されるマーカー物質を検出し、測定対象物質の量を測定する免疫測定法であって、上記マーカー物質が不溶性担体であることを特徴とする免疫測定法。
- 不溶性担体がラテックス粒子である請求項1記載の免疫測定法。
- ラテックス粒子が親水性の表面をもつラテックス粒子である請求項2記載の免疫測定法。
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