JP3654448B2 - 電気装置 - Google Patents
電気装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3654448B2 JP3654448B2 JP27298193A JP27298193A JP3654448B2 JP 3654448 B2 JP3654448 B2 JP 3654448B2 JP 27298193 A JP27298193 A JP 27298193A JP 27298193 A JP27298193 A JP 27298193A JP 3654448 B2 JP3654448 B2 JP 3654448B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electric
- wall
- electronic component
- sheet member
- electronic components
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Mounting Components In General For Electric Apparatus (AREA)
- Mounting Of Printed Circuit Boards And The Like (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、複数の電気又は電子部品を有する耐振性を強化した電気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の電気又は電子部品を搭載した電気・電子機器、通信機器等の電気装置の防振対策として、従来より図3及び図4に示すごとき方法が実施されている。
【0003】
図3に示す従来技術は、基板30上に実装した複数の電気又は電子部品31の基部にRTV樹脂等の接着・固定シーリング材32を付着させることにより、これら電気又は電子部品31の固定を図るものであり、このように防振対策を施した基板30がケース33内に固定される。
【0004】
図4に示す従来技術は、複数の電気又は電子部品41が実装された基板40をケース43内に固定した後、ケース43内の電気又は電子部品41の上部にシリコン樹脂42を充填して硬化させることにより電気又は電子部品41の固定を図るものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら図3に示すごとき従来技術は、たかだか数G程度の振動が電気装置に印加されるときのみに有効な防振対策であり、7〜14Gの衝撃(例えば自動車に搭載した場合)が印加された際にはこれに耐えることが難しい。しかも、実装されている電気又は電子部品がICやトランジスタ等の軽い部品である場合はまだしも、電源トランスや大容量コンデンサ等の重量の大きな部品である場合には、外部からの大きな衝撃に対して全く無力となる。
【0006】
図4に示すごとくケース内に樹脂を充填すれば、比較的大きな衝撃に耐えられるが、高価なシリコン樹脂を多量に使用しなければならないのでコスト高となり、また部品を交換する必要が生じた際には硬化した樹脂を剥離しなければならないので多大な手間がかかってしまう。さらに、図3及び図4の従来技術は、共に樹脂を硬化させる時間が必要となり、製造時の作業性が悪いという問題点をも有している。
【0007】
従って本発明は従来技術の上述した問題点を解決するものであり、本発明の目的は、作業性がよくかつ低コストで製造可能であり、しかも重量の大きな部品を搭載した際にも大きな衝撃に充分耐えることができる電気装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数の電気又は電子部品が実装された基板と、この基板を内部に固定支持するケース部材とを備えた電気装置に関している。特に本発明によれば、ケース部材の少なくとも1つの内壁方向に基板から突出して装着された複数の電気又は電子部品の各々の頂部とこの内壁との離隔距離がほぼ一定となるように、この内壁は各電気又は電子部品の頂部に対応する位置に当該内壁と一体的に形成された突出部を有しており、これら突出部と電気又は電子部品の頂部との間に両者を押圧しかつ電気又は電子部品の横方向にその一部が回り込む、上述の離隔距離より充分に大きなほぼ均一な厚さを有する1枚の弾性シート部材が挿入されている。
【0010】
基板はケース部材の上述した内壁とほぼ平行となるように固定支持されていることが好ましい。
【0011】
【作用】
ケース部材の内壁に設けられた突出部と基板上に実装された電気又は電子部品の頂部との間にこれら電気又は電子部品を押さえつけるように弾性シート部材が挿入されており、この弾性シート部材が充分に撓むことによって外部から与えられた振動が吸収される。その際、突出部と電気又は電子部品の頂部との離隔距離がほぼ一定となっており、弾性シート部材がこの離隔距離より大きなほぼ均一な厚さを有すると共に1枚構成となっているので、振動に対する弾性シート部材の撓みが各電気又は電子部品の位置で互いに等しい充分な量となる。そのため、基板の振動が抑圧され、電気又は電子部品に印加される力がそれら電気又は電子部品を実装する際の半田の剥離が生じる強度未満に抑えられる。また、突出部が内壁と一体的に形成されているので、部品点数が少なくて済むことから製造コストの上昇も抑えられる。特に、弾性シート部材が突出部と電気又は電子部品の頂部との離隔距離より充分に大きくなっているので、挿入された弾性シート部材は撓んで電気又は電子部品の横方向にその一部が回り込むから、横方向の力が印加された場合にも充分に耐えることができる。
【0012】
【実施例】
以下図面を用いて本発明の実施例を詳細に説明する。
【0013】
図1は本発明の耐振型の電気装置の一実施例の構成を概略的に示す断面図であり、図2は図1の一部を拡大して示す部分拡大図である。
【0014】
これらの図において、10は複数の電気又は電子部品11a、11b、11c及び11dがその一方の面上に実装された基板である。電気又は電子部品としては、例えば電源トランス、その他のコア付きトランス、大容量コンデンサ等の比較的重量の大きい部品、例えば半導体部品、コイル、小容量コンデンサ、抵抗等の比較的重量の小さい部品、及びその他の種々の電気部品又は電子部品であってもよい。実装される電気又は電子部品11a、11b、11c及び11dの寸法及び形状は任意である。ただし本実施例において実装されている電気又は電子部品11a、11b、11c及び11dは、本発明の特徴を明確にするために、その高さが互いに異なるものとしている。基板10は、金属、樹脂等の剛性のケース13内に固定されており、特に、基板の実装面が対向している側のケース内壁13aとほぼ平行となるようにしっかりと固定支持されている。
【0015】
ケース13の内壁13aには、電気又は電子部品11a、11b、11c及び11dの頂部に向かってそれぞれ突出している突出部14a、14b、14c及び14dが一体的に設けられている。突出部14a、14b、14c及び14dの高さは、電気又は電子部品11a、11b、11c及び11dの頂部と対応する突出部14a、14b、14c及び14dの先端との離隔距離Dがほぼ一定となるようにそれぞれあらかじめ定められている。各突出部の形状、高さを除く寸法は、対応する電気又は電子部品の頂部の形状等に応じて適宜設定される。
【0016】
実装部品11a、11b、11c及び11dの頂部と対応する突出部14a、14b、14c及び14dの先端との間には、ほぼ一定の厚みを有する例えばスポンジ状ゴム材等の柔軟で充分な可撓性を有するシート部材12が挿入されている。シート部材12は、その厚みが実装部品の頂部と突出部の先端との間隙Dより充分大きく設定されており、この実装部品の頂部と突出部の先端との間に挿入されてケース13が閉じられることによって大きく撓んで内壁及び実装部品の両方を押圧し、従って実装部品を基板方向に押え込む。
【0017】
シート部材12のこの適切な撓みによって電気又は電子部品11a、11b、11c及び11dが弾性的に押え込まれるので、基板12の振動が抑圧されることとなる。特に、各実装部品の頂部と対応する突出部の先端との間隙Dが全てほぼ一定となるため、シート部材12の撓み量が各部品位置で互いに等しくなる。従って、高さが互いに異なる部品が実装されている場合にも各部品に均一な力が働くこととなって基板の振動が確実に抑圧され、部品の半田部分に印加されるストレスを極めて小さく(半田の剥離が生じる強度未満に)抑えられる。
【0018】
このように本実施例によれば、製造時は、電気又は電子部品11a、11b、11c及び11dが実装された基板10をケース13に取り付け、その上にシート部材12を載せてケース13を閉じるだけでよいので作業性が非常に優れており、しかも充填用樹脂を使用しないから低コストで製造することが可能となる。さらに、シート部材12の撓みによって電気又は電子部品11a、11b、11c及び11dを弾性的に押え込む方法であるので、重量の大きな部品が実装されている場合であっても大きな衝撃に充分に耐えることが可能となる。
【0019】
本発明における弾性シート部材は、ほぼ均一な厚さの1枚の弾性シートであってもよいし、複数枚の柔軟なシートを重ね合わせたもの又は複数枚の柔軟なシートを横に並べたものであってもよい。弾性シート部材の材質としては、柔軟で充分な可撓性を有するシートであればスポンジ状ゴム材に限らずどのようなものであってもよい。
【0020】
基板は内壁とほぼ平行に支持されていなくともよい。ただしその場合にも、突出部の高さは、実装部品の頂部と突出部の先端との間隙がほぼ一定となるように定められる。
【0021】
以上述べた実施例は全て本発明を例示的に示すものであって限定的に示すものではなく、本発明は他の種々の変形態様及び変更態様で実施することができる。従って本発明の範囲は特許請求の範囲及びその均等範囲によってのみ規定されるものである。
【0022】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本発明によれば、ケース部材の少なくとも1つの内壁方向に基板から突出して装着された複数の電気又は電子部品の各々の頂部とこの内壁との離隔距離がほぼ一定となるようにこの内壁は各電気又は電子部品の頂部に対応する位置に突出部を有しており、これら突出部と電気又は電子部品の頂部との間に両者を押圧しかつ電気又は電子部品の横方向にその一部が回り込む弾性シート部材が挿入されている。このように、突出部と電気又は電子部品の頂部との離隔距離がほぼ一定となっており、しかも、弾性シート部材がこの離隔距離より大きなほぼ均一な厚さを有すると共に1枚構成となっているので、振動に対する弾性シート部材の撓みが各電気又は電子部品の位置で互いに等しい充分な量となる。そのため、基板の振動が効果的に抑圧され、電気又は電子部品に印加される力がそれら電気又は電子部品を実装する際の半田の剥離が生じる強度未満に抑えられる。しかも、充填用樹脂を使用しないので、作業性がよくかつ低コストで製造可能となる。さらに、弾性シート部材の撓みによって電気又は電子部品を弾性的に押え込む方法であるので、重量の大きな部品が実装されている場合であっても大きな衝撃に充分に耐えることが可能となる。また、突出部が内壁と一体的に形成されているので、部品点数が少なくて済むことから製造コストの上昇も抑えられる。特に、弾性シート部材が突出部と電気又は電子部品の頂部との離隔距離より充分に大きくなっているので、挿入された弾性シート部材は撓んで電気又は電子部品の横方向にその一部が回り込むから、横方向の力が印加された場合にも充分に耐えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気装置の一実施例の構成を概略的に示す断面図である。
【図2】図1の一部を拡大して示す部分拡大図である。
【図3】従来技術による電気装置の一例を概略的に示す断面図である。
【図4】従来技術による電気装置の一例を概略的に示す断面図である。
【符号の説明】
10 基板
11a、11b、11c、11d 電気又は電子部品
12 シート部材
13 ケース
13a 内壁
14a、14b、14c、14d 突出部
【産業上の利用分野】
本発明は、複数の電気又は電子部品を有する耐振性を強化した電気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の電気又は電子部品を搭載した電気・電子機器、通信機器等の電気装置の防振対策として、従来より図3及び図4に示すごとき方法が実施されている。
【0003】
図3に示す従来技術は、基板30上に実装した複数の電気又は電子部品31の基部にRTV樹脂等の接着・固定シーリング材32を付着させることにより、これら電気又は電子部品31の固定を図るものであり、このように防振対策を施した基板30がケース33内に固定される。
【0004】
図4に示す従来技術は、複数の電気又は電子部品41が実装された基板40をケース43内に固定した後、ケース43内の電気又は電子部品41の上部にシリコン樹脂42を充填して硬化させることにより電気又は電子部品41の固定を図るものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら図3に示すごとき従来技術は、たかだか数G程度の振動が電気装置に印加されるときのみに有効な防振対策であり、7〜14Gの衝撃(例えば自動車に搭載した場合)が印加された際にはこれに耐えることが難しい。しかも、実装されている電気又は電子部品がICやトランジスタ等の軽い部品である場合はまだしも、電源トランスや大容量コンデンサ等の重量の大きな部品である場合には、外部からの大きな衝撃に対して全く無力となる。
【0006】
図4に示すごとくケース内に樹脂を充填すれば、比較的大きな衝撃に耐えられるが、高価なシリコン樹脂を多量に使用しなければならないのでコスト高となり、また部品を交換する必要が生じた際には硬化した樹脂を剥離しなければならないので多大な手間がかかってしまう。さらに、図3及び図4の従来技術は、共に樹脂を硬化させる時間が必要となり、製造時の作業性が悪いという問題点をも有している。
【0007】
従って本発明は従来技術の上述した問題点を解決するものであり、本発明の目的は、作業性がよくかつ低コストで製造可能であり、しかも重量の大きな部品を搭載した際にも大きな衝撃に充分耐えることができる電気装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数の電気又は電子部品が実装された基板と、この基板を内部に固定支持するケース部材とを備えた電気装置に関している。特に本発明によれば、ケース部材の少なくとも1つの内壁方向に基板から突出して装着された複数の電気又は電子部品の各々の頂部とこの内壁との離隔距離がほぼ一定となるように、この内壁は各電気又は電子部品の頂部に対応する位置に当該内壁と一体的に形成された突出部を有しており、これら突出部と電気又は電子部品の頂部との間に両者を押圧しかつ電気又は電子部品の横方向にその一部が回り込む、上述の離隔距離より充分に大きなほぼ均一な厚さを有する1枚の弾性シート部材が挿入されている。
【0010】
基板はケース部材の上述した内壁とほぼ平行となるように固定支持されていることが好ましい。
【0011】
【作用】
ケース部材の内壁に設けられた突出部と基板上に実装された電気又は電子部品の頂部との間にこれら電気又は電子部品を押さえつけるように弾性シート部材が挿入されており、この弾性シート部材が充分に撓むことによって外部から与えられた振動が吸収される。その際、突出部と電気又は電子部品の頂部との離隔距離がほぼ一定となっており、弾性シート部材がこの離隔距離より大きなほぼ均一な厚さを有すると共に1枚構成となっているので、振動に対する弾性シート部材の撓みが各電気又は電子部品の位置で互いに等しい充分な量となる。そのため、基板の振動が抑圧され、電気又は電子部品に印加される力がそれら電気又は電子部品を実装する際の半田の剥離が生じる強度未満に抑えられる。また、突出部が内壁と一体的に形成されているので、部品点数が少なくて済むことから製造コストの上昇も抑えられる。特に、弾性シート部材が突出部と電気又は電子部品の頂部との離隔距離より充分に大きくなっているので、挿入された弾性シート部材は撓んで電気又は電子部品の横方向にその一部が回り込むから、横方向の力が印加された場合にも充分に耐えることができる。
【0012】
【実施例】
以下図面を用いて本発明の実施例を詳細に説明する。
【0013】
図1は本発明の耐振型の電気装置の一実施例の構成を概略的に示す断面図であり、図2は図1の一部を拡大して示す部分拡大図である。
【0014】
これらの図において、10は複数の電気又は電子部品11a、11b、11c及び11dがその一方の面上に実装された基板である。電気又は電子部品としては、例えば電源トランス、その他のコア付きトランス、大容量コンデンサ等の比較的重量の大きい部品、例えば半導体部品、コイル、小容量コンデンサ、抵抗等の比較的重量の小さい部品、及びその他の種々の電気部品又は電子部品であってもよい。実装される電気又は電子部品11a、11b、11c及び11dの寸法及び形状は任意である。ただし本実施例において実装されている電気又は電子部品11a、11b、11c及び11dは、本発明の特徴を明確にするために、その高さが互いに異なるものとしている。基板10は、金属、樹脂等の剛性のケース13内に固定されており、特に、基板の実装面が対向している側のケース内壁13aとほぼ平行となるようにしっかりと固定支持されている。
【0015】
ケース13の内壁13aには、電気又は電子部品11a、11b、11c及び11dの頂部に向かってそれぞれ突出している突出部14a、14b、14c及び14dが一体的に設けられている。突出部14a、14b、14c及び14dの高さは、電気又は電子部品11a、11b、11c及び11dの頂部と対応する突出部14a、14b、14c及び14dの先端との離隔距離Dがほぼ一定となるようにそれぞれあらかじめ定められている。各突出部の形状、高さを除く寸法は、対応する電気又は電子部品の頂部の形状等に応じて適宜設定される。
【0016】
実装部品11a、11b、11c及び11dの頂部と対応する突出部14a、14b、14c及び14dの先端との間には、ほぼ一定の厚みを有する例えばスポンジ状ゴム材等の柔軟で充分な可撓性を有するシート部材12が挿入されている。シート部材12は、その厚みが実装部品の頂部と突出部の先端との間隙Dより充分大きく設定されており、この実装部品の頂部と突出部の先端との間に挿入されてケース13が閉じられることによって大きく撓んで内壁及び実装部品の両方を押圧し、従って実装部品を基板方向に押え込む。
【0017】
シート部材12のこの適切な撓みによって電気又は電子部品11a、11b、11c及び11dが弾性的に押え込まれるので、基板12の振動が抑圧されることとなる。特に、各実装部品の頂部と対応する突出部の先端との間隙Dが全てほぼ一定となるため、シート部材12の撓み量が各部品位置で互いに等しくなる。従って、高さが互いに異なる部品が実装されている場合にも各部品に均一な力が働くこととなって基板の振動が確実に抑圧され、部品の半田部分に印加されるストレスを極めて小さく(半田の剥離が生じる強度未満に)抑えられる。
【0018】
このように本実施例によれば、製造時は、電気又は電子部品11a、11b、11c及び11dが実装された基板10をケース13に取り付け、その上にシート部材12を載せてケース13を閉じるだけでよいので作業性が非常に優れており、しかも充填用樹脂を使用しないから低コストで製造することが可能となる。さらに、シート部材12の撓みによって電気又は電子部品11a、11b、11c及び11dを弾性的に押え込む方法であるので、重量の大きな部品が実装されている場合であっても大きな衝撃に充分に耐えることが可能となる。
【0019】
本発明における弾性シート部材は、ほぼ均一な厚さの1枚の弾性シートであってもよいし、複数枚の柔軟なシートを重ね合わせたもの又は複数枚の柔軟なシートを横に並べたものであってもよい。弾性シート部材の材質としては、柔軟で充分な可撓性を有するシートであればスポンジ状ゴム材に限らずどのようなものであってもよい。
【0020】
基板は内壁とほぼ平行に支持されていなくともよい。ただしその場合にも、突出部の高さは、実装部品の頂部と突出部の先端との間隙がほぼ一定となるように定められる。
【0021】
以上述べた実施例は全て本発明を例示的に示すものであって限定的に示すものではなく、本発明は他の種々の変形態様及び変更態様で実施することができる。従って本発明の範囲は特許請求の範囲及びその均等範囲によってのみ規定されるものである。
【0022】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本発明によれば、ケース部材の少なくとも1つの内壁方向に基板から突出して装着された複数の電気又は電子部品の各々の頂部とこの内壁との離隔距離がほぼ一定となるようにこの内壁は各電気又は電子部品の頂部に対応する位置に突出部を有しており、これら突出部と電気又は電子部品の頂部との間に両者を押圧しかつ電気又は電子部品の横方向にその一部が回り込む弾性シート部材が挿入されている。このように、突出部と電気又は電子部品の頂部との離隔距離がほぼ一定となっており、しかも、弾性シート部材がこの離隔距離より大きなほぼ均一な厚さを有すると共に1枚構成となっているので、振動に対する弾性シート部材の撓みが各電気又は電子部品の位置で互いに等しい充分な量となる。そのため、基板の振動が効果的に抑圧され、電気又は電子部品に印加される力がそれら電気又は電子部品を実装する際の半田の剥離が生じる強度未満に抑えられる。しかも、充填用樹脂を使用しないので、作業性がよくかつ低コストで製造可能となる。さらに、弾性シート部材の撓みによって電気又は電子部品を弾性的に押え込む方法であるので、重量の大きな部品が実装されている場合であっても大きな衝撃に充分に耐えることが可能となる。また、突出部が内壁と一体的に形成されているので、部品点数が少なくて済むことから製造コストの上昇も抑えられる。特に、弾性シート部材が突出部と電気又は電子部品の頂部との離隔距離より充分に大きくなっているので、挿入された弾性シート部材は撓んで電気又は電子部品の横方向にその一部が回り込むから、横方向の力が印加された場合にも充分に耐えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気装置の一実施例の構成を概略的に示す断面図である。
【図2】図1の一部を拡大して示す部分拡大図である。
【図3】従来技術による電気装置の一例を概略的に示す断面図である。
【図4】従来技術による電気装置の一例を概略的に示す断面図である。
【符号の説明】
10 基板
11a、11b、11c、11d 電気又は電子部品
12 シート部材
13 ケース
13a 内壁
14a、14b、14c、14d 突出部
Claims (2)
- 複数の電気又は電子部品が実装された基板と、該基板を内部に固定支持するケース部材とを備えた電気装置であって、前記ケース部材の少なくとも1つの内壁方向に前記基板から突出して装着された前記複数の電気又は電子部品の各々の頂部と該内壁との離隔距離がほぼ一定となるように、該内壁は前記各電気又は電子部品の頂部に対応する位置に該内壁と一体的に形成された突出部を有しており、該突出部と前記電気又は電子部品の頂部との間に両者を押圧しかつ該電気又は電子部品の横方向にその一部が回り込む、前記離隔距離より充分に大きなほぼ均一な厚さを有する1枚の弾性シート部材を挿入したことを特徴とする電気装置。
- 前記基板は前記ケース部材の前記内壁とほぼ平行となるように固定支持されていることを特徴とする請求項1に記載の電気装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27298193A JP3654448B2 (ja) | 1993-10-06 | 1993-10-06 | 電気装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27298193A JP3654448B2 (ja) | 1993-10-06 | 1993-10-06 | 電気装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07106777A JPH07106777A (ja) | 1995-04-21 |
JP3654448B2 true JP3654448B2 (ja) | 2005-06-02 |
Family
ID=17521488
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27298193A Expired - Fee Related JP3654448B2 (ja) | 1993-10-06 | 1993-10-06 | 電気装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3654448B2 (ja) |
Families Citing this family (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6317330B1 (en) * | 2000-02-15 | 2001-11-13 | Bitmicro Networks, Inc. | Printed circuit board assembly |
JP2006066410A (ja) * | 2004-08-24 | 2006-03-09 | Sharp Corp | 落下衝撃緩衝構造 |
JP2006134964A (ja) * | 2004-11-02 | 2006-05-25 | Sharp Corp | 電子部品及びそれを備えた電子機器 |
JP4089910B2 (ja) * | 2005-01-07 | 2008-05-28 | 三菱電機株式会社 | 自動車用電力変換装置 |
JP4754534B2 (ja) * | 2007-07-26 | 2011-08-24 | 池田電機株式会社 | 電解コンデンサの防水収納構造 |
JP5771553B2 (ja) * | 2012-03-29 | 2015-09-02 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | 電子制御装置 |
JP6020322B2 (ja) * | 2013-04-11 | 2016-11-02 | アンデン株式会社 | 電気機器装置 |
JP6405897B2 (ja) * | 2014-10-31 | 2018-10-17 | 株式会社デンソー | 電子部品ユニット及びその製造方法 |
JP6817843B2 (ja) * | 2017-02-17 | 2021-01-20 | 日信工業株式会社 | 電気部品組立体及び車両用ブレーキ制御装置 |
JP2018154194A (ja) * | 2017-03-16 | 2018-10-04 | 三菱自動車工業株式会社 | 車載機器の保護構造 |
JP7137445B2 (ja) * | 2018-10-09 | 2022-09-14 | 株式会社東海理化電機製作所 | 電子機器 |
-
1993
- 1993-10-06 JP JP27298193A patent/JP3654448B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07106777A (ja) | 1995-04-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3654448B2 (ja) | 電気装置 | |
CN110461089B (zh) | 电子装置 | |
JP6370243B2 (ja) | 電子回路装置 | |
JP2017059587A (ja) | 電子装置 | |
CN103391065B (zh) | 压电振动模块 | |
JP2004295498A (ja) | Icカード | |
JP4382546B2 (ja) | キャパシタの実装構造 | |
DE102013002629A1 (de) | Deckelelement und Gehäusevorrichtung zur Verwendung des Deckelelements | |
JP6227937B2 (ja) | 車両用電子制御装置 | |
KR100297049B1 (ko) | 액정표시장치 | |
US6054798A (en) | Piezoelectric transformer with an improved armor case | |
KR101299865B1 (ko) | 전자 부품 및 전자 부품 고정 방법 | |
CN106341966B (zh) | 用于柔性的构件固定的保护壳体和具有保护壳体的电路板 | |
JPH0632709Y2 (ja) | フレキシブルプリント配線板の取付構造 | |
JP7148274B2 (ja) | 電気機器 | |
CN111741619A (zh) | 电子装置 | |
JPH11220284A (ja) | シールド構造 | |
US9782799B2 (en) | Vibration generating apparatus | |
JPH09260181A (ja) | 被柱体状支持体の支持方法及び固定方法、並びに剛性筒状支持体 | |
CN213244456U (zh) | 一种线路板组件 | |
JPH0140229Y2 (ja) | ||
JP2581933Y2 (ja) | 電子装置の実装構造 | |
JP2520434Y2 (ja) | 基板固定用チップ金具 | |
EP2659753A1 (en) | Grounding structure for printed circuit board | |
KR20200000234U (ko) | 전자기기용 보드 접속 커넥터 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20020709 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050224 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090311 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100311 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |