JP3654159B2 - 非鉄金属鋳造用工具とそのための工具鋼 - Google Patents

非鉄金属鋳造用工具とそのための工具鋼 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般的には工具用鉄合金、特定的には、溶融アルミニウム合金鋳造用工具およびそのための工具鋼に関する。
【0002】
【従来の技術】
Al、Mg、Znの各単体金属またはそれらの合金などの非鉄金属製品の成型方法の一つに金型鋳造があり、それに用いられる工具鋼としては、鋳造に使用したときに見られる溶損に対する優れた抵抗性を備えることが要求される。
【0003】
特にアルミニウムおよびアルミニウム合金の重力鋳造の場には、金型、中子、インサート材、供給管(スリーブ)、ゲート、湯口、分流子等の鋳造用工具は、溶融アルミニウムまたはアルミニウム合金との接触によって速やかに溶損を受けることがある。
【0004】
ここに、アルミニウム合金のような非鉄溶融金属を鋳造する場合には、しばしば金型鋳造法が用いられる。その金型鋳造法は大きく分けて下記の4つに分類され、形状・大きさ、寸法精度、所要数量、品質水準、機械的性質、経済性などを考慮して選択される。
(1) 重力鋳造
重力を用いて溶湯を金型に充満させて鋳造する方法である。金型寿命の向上にはコロージョンによる溶損を改善することが求められる。
(2) 低圧鋳造
0.01〜0.03MPa 程度の圧力を溶湯面にかけ、重力に反して押し上げられ、金型に溶湯を充満し、凝固させる方法である。この方法でも金型寿命の向上にはコロージョンによる溶損の改善が求められる。
(3) ダイカスト
精密に造られた金型に、溶湯を40〜100MPaの圧力で注入する鋳造法である。鋳造条件が厳しいことから、金型寿命の向上にはヒートチェック、き裂およびコロージョンによる溶損に対する抵抗性を改善する必要がある。
(4) 高圧鋳造
溶湯は空気を巻き込むことなく鋳型内に導入し、その後に50〜120MPaの圧力をかけて溶湯を凝固させる方法である。この場合にはヒートチェックおよびき裂に対する抵抗性の改善が求められる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の鋳造法において、重力鋳造および低圧鋳造用の金型としては特にコロージョンによる溶損の低減が求められ、塗型をその表面に塗布して溶融非鉄金属から保護している。塗型の成分としては、例えば、質量%で、40〜50%の水ガラス、45〜55%のMgO 、そして5 〜10%の水から成る。
【0006】
従来は、金型用の鋼としては、クロム含有量が5質量%程度の熱間工具鋼(e.g. JIS SKD 61) が用いられてきたが、特に塗型とともに用いた場合でも、満足の行く耐溶損性および軟化抵抗を必ずしも示すものではなかった。
【0007】
ここに、本発明の課題は、溶損を低減できる金型材料、特にアルミニウム合金などの溶融非鉄金属の鋳造用の工具およびその材料を開発することである。
従来、溶融非鉄金属による溶損に対する対抗手段として、工具に軟窒化処理を行って、工具表面に保護層を形成することが提案されている。この場合の問題点は、そのような保護層を設けても時間とともに溶損し、工具表面の保護層は実際に摩耗、消失してしまい、再び溶損が進んでしまうことである。
【0008】
耐溶損性を向上させるための技術が、特開平11−152549号公報、特開平11−279702号公報、特開2000−144334号公報等に開示されている。
しかし、特開平11−152549号公報の開示する発明の場合、Coの添加が必須であり、靱性の低下を引き起こす。また軟化抵抗の向上にMo量が不十分で、3%以上の添加が必要である。
【0009】
また、特開平11−279702号公報、特開2000−144334号公報の開示する発明では、多量のSまたはS+Teを添加して耐溶損性を向上させているが、硫化物量が増加し靱性の低下を引き起こす。
【0010】
このように従来にあっても、例えばアルミニウム合金の鋳造用工具鋼として、すでに種々の提案がされ、それなりの効果がみられるが、依然として耐溶損性、軟化抵抗の向上、などについてまだ十分とは言えない。
【0011】
本発明の課題は、溶損に対する抵抗性に優れ、アルミニウム合金鋳造条件下での軟化抵抗に優れ、そして靱性が優れた鋳造用工具、それを使った鋳造法、さらにそのための鋼組成を開発することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
ここに、本発明は、質量%で、
C:0.05〜0.4 %、Si:0.10〜1.5 %、Mn:0.1 〜1.5 %、
Cr:7〜15%、V:0.05〜1.5 %、
Cu:0 〜2%、Ni:2%以下( 0 %を除く)、Mo:0 〜1%、
W:0 〜3%、Nb:0 〜0.5 %、Al:0 〜0.1 %、
N:0 〜0.1 %、 B:0 〜0.02%、 Ti:0 〜0.05%、
を含有し、不純物中のPは0.050 %以下、Sは0.015 %以下、
の鋼組成を有するアルミニウム合金鋳造用工具鋼であり、またその鋼組成を備えた鋼材からなり、溶融非鉄金属と接触する少なくとも1の表面を有するアルミニウム合金鋳造用工具である。
【0013】
ここに、鋳造用工具は、鋳造される溶融非鉄金属、すなわちアルミニウム合金(以下、特にことわりがない限り、”非鉄金属”はアルミニウム合金を意味する)と接触して、溶損、酸化、軟化、変形、等に対する優れた抵抗性を示す部材である。
更なる軟化抵抗が必要な場合には、上記鋼組成は、3 %超〜7 %のMoおよび1〜%のCoを含むものである。
【0014】
鋳造用工具は、また、上記鋼組成の鋼から構成された、鋳造用工具の母材に近接して酸化クロム層を備えており、その酸化クロム層の厚さは1 〜30μm である。この酸化クロム層は特に酸化、溶損、および変形に対するさらなる抵抗性を与えるのに有効である。この酸化クロム層は工具の最上層であってもよく、あるいは母材と上層の酸化鉄層との間に存在してもよい。
【0015】
ここに、鋳造用工具とは、非鉄金属の鋳造に用いられる部材であれば、いずれであってもよく、例えば、重力鋳造では、金型、スリーブ、中子、インサート材、およびゲートであり、低圧鋳造では、湯口、金型であり、そしてダイカスト法では、プランジャ、シリンダ、ノズル、ノズルシート、プランジャチップ、レードル、ショットチャンバ、チューブ、エジェクションピン、分流子、およびラムである。
【0016】
鋳造用工具は、鋳造工程の一部として、保護被覆層、例えば金型用の塗型でもって被覆されていてもよい。
さらに別の面からは、本発明は、溶融非鉄金属が1もしくは2以上の鋳造用工具に接触し、そして所望形状に鋳込まれる非鉄金属の鋳造方法における上記鋳造用工具の使用方法でもある。この場合の鋳造法は、非鉄金属の鋳造に用いられるいずれの方法であってもよいが、特に好ましくは重力鋳造法、および低圧鋳造法である。
【0017】
鋳造用工具として金型の場合を例にとると、溶融非鉄金属と接触するように設計された部分の金型には、毎回の一連の鋳造工程の一部として塗型を塗布してもよい。この塗型の塗布によっては、それに続く鋳造工程の間に酸化クロム層が形成され、優れた鋳造工具特性が得られる。
【0018】
発明にかかる鋳造用工具は、溶損が特に激しい合金であるアルミニウム合金に用いる
【0019】
毎回の鋳造操作の間に、金型表面を次の鋳造作業に備えるために本発明にかかる鋳造用工具に金属除去処理、例えばショットブラストを行ってもよい。塗型を利用する場合、鋳造工具のショットブラストを行った部位に再び塗型を塗布して溶融非鉄金属による次回の接触に備える。
【0020】
さらに別の面からは、本発明によれば、例えば金型である鋳造用工具を構成し、金型に塗型を塗布し、次いで鋳造工程において酸化クロム層が形成することで、溶損抵抗性が改善される。本発明にかかる鋼組成を用い酸化クロム層を形成することで、耐溶損性および軟化抵抗の両方を向上させ、さらにショットブラストのような金型のメンテナンス処理を繰り返し行うにもかかわらず、金型の寸法精度がより良好に維持される。
【0021】
したがって、金型をはじめとする各種工具の寿命延長が図れる。
【0022】
【発明の実施の形態】
このように、本発明は、非鉄金属の鋳造技術におおきな改良をなすものであって、従来の非鉄金属の鋳造に見られる共通の問題としての溶損、軟化、ヒートチェック、大割れ、酸化、変形、等に対する優れた抵抗性を発揮する鋳造工具を提供する。
【0023】
本発明によれば、予想外にも、溶融金属に対する溶損抵抗性、軟化に対する抵抗性、耐酸化性、ヒートチェック抵抗性、および変形抵抗性に優れた性能を発揮するとともに、ショットブラスト処理のようなメンテナンス処理を受けるときでも、形状保持特性に優れた性能を発揮する鋳造用工具の製造に適する工具鋼を提供する。
【0024】
本発明によれば、そのようなすぐれた作用効果は、前述のような鋼組成をもった鋼から鋳造用工具を構成することで得られるのである。
ここに、鋼組成を上述のように規定する理由は次の通りである。なお、本明細書において鋼組成を示す「%」は、「質量%」である。
【0025】
C:
Cは軟化抵抗を上げるのに有効な元素である。その量が0.05%未満であるとその効果が無い。また0.4 %を越えると、炭化物を形成し、靱性低下を引き起こす。そこでC量の範囲を0.05〜0.4 %とした。特に望ましい量は0.08〜0.3 %である。
【0026】
Si:
Siは鋼の被削性を向上する作用を有する。しかしその含有量が0.10%未満では添加効果に乏しく、1.5 %超であると靱性を低下させる。特に望ましい量は0.1 〜0.5 %である。
【0027】
Mn:
Mnは靱性を低下させるδフェライト量を低減させるのに有効な元素である。その量が0.1 %未満であると、その効果がなく、また1.5 %を越えるとMnが偏析し、靱性や高温強度を低下させる。そこでMn量を0.1 〜1.5 %とした。望ましい量は0.3 〜1.0 %である。
【0028】
Cr:
CrもCと同様に軟化抵抗を上げるのに有効な元素である。その量が7%未満であると軟化抵抗を上げるのに不十分で、一方、15%を越えると、炭化物を形成し靱性の低下を招く。そこでCr量を7〜15%に規定した。望ましくは10〜13%である。
【0029】
V:
Vは軟化抵抗の上昇に必要な元素である。その量が0.05%未満では軟化抵抗上昇に不十分である。また1.5 %を越えるとMo、Wと同様に炭化物を形成し靱性低下を招く。従ってV量は0.05〜1.5 %に規定した。その望ましい量は0.05〜0.5 %である。
【0030】
Ni:
Niは靱性向上に有効な添加元素である。特にCuが添加されている場合は、Cuチェッキングを抑えるために、Ni≧0.25Cuとする。好ましくはNi≧0.5Cu である。
【0031】
しかしNiが2%を越えると高温強度の低下を引き起こすためNiの上限を2%とした。特に望ましくは1%以下である。
Cu:
Cuは靱性向上に有効な任意添加元素である。しかし2%を越えると高温強度の低下を招くため、上限を2%とした。望ましくは1%以下である。
【0032】
Mo、W およびNbは、いずれも軟化抵抗を高めるために必要により少なくとも一種添加する。ただし、Mo:3%超〜7%添加する場合には、Wおよび/またはNbを添加する。
【0033】
Mo:
Moは軟化抵抗の上昇に有効な任意添加元素である。しかし1%を越えると炭化物を形成し靱性を低下させるため、Mo量の上限値を1%とした。
【0034】
しかし、Mo-Cr-(Co)金属間化合物を形成して軟化抵抗をさらに高める場合には、後述するようにMoは3%超〜7%とさらに多量の添加を必要とする。
W:
WもMoと同様に軟化抵抗の上昇に有効な元素である。しかし3%を越えると炭化物を形成し靱性を低下させるため、W量の上限値を3%とした。
【0035】
Nb:
Nbも軟化抵抗上昇に有効な任意添加元素である。しかしその量が0.5 %を越えると炭化物を形成し、靱性の低下を招く。その望ましい量は0.01〜0.2 %である。
【0036】
Al:
Alは鋼の脱酸に有効な元素である。しかし多すぎると介在物が大型化し、地キズの原因になるため、Alの上限値を0.1 %にした。Alの望ましい量は0.05%以下である。
【0037】
N:
Nは靱性の低下を引き起こすδフェライトの抑制に有効な元素である。その量が0.1 %を越えると溶製の際の鋼塊中に気泡として存在し、鋼塊が不良となるため上限を0.1 %と規定した。その望ましい量は0.02〜0.08%である。
【0038】
B:
Bは軟化抵抗を上げる元素であり、所望により添加される。添加する場合、その量が0.02%を越えると窒化ボロンとなり靱性を低下させるため、上限を0.02%とした。望ましくは0.005 〜0.005 %である。
【0039】
Ti:
Tiは鋼の結晶粒を微細化し、延性を向上させる元素であり、所望により添加される。添加する場合、その量が0.05%を越えると、介在物が増加し、靱性を低下させるため、Ti量は0.05%以下に規定した。その望ましい量は0.02%以下である。
【0040】
Pは不純物として含まれ、靱性低下を防止するために、0.050 %以下に制限する。同様に不純物としてのSも介在物の生成および靱性低下を防止するために、0.015 %以下に制限する。
【0041】
本発明にあっては、鋼中に(Mo)-Cr-(Co)金属間化合物を生成させることで、軟化抵抗を著しく改善することができる。かかる金属間化合物としては、Mo-Cr 金属間化合物、Cr-Co 金属間化合物、さらにMo-Cr-Co金属間化合物があるが、もっとも効果的なものは、MoとCoの両方を同時に添加したときに得られるMo-Cr-Co金属間化合物である。
【0042】
Mo:
Moは軟化抵抗を上げるMo−Cr−(Co)の金属間化合物の生成に必要な元素であり、所望により添加される。しかし3%以下ではその効果がなく、7%を越えると炭化物を形成し靱性を低下させるため、Mo量は3%超〜7%に限定した。望ましくは3%超〜5%である。
【0043】
Co:
Coは軟化抵抗を上げる(Mo)−Cr−Coの金属間化合物の生成に必要な元素であり、所望により添加される。しかし1%未満ではその効果がなく、10%を越えると炭化物を形成し靱性を低下させる Co量を1〜%と限定した。その望ましい量は4〜8%である。
【0044】
このようにMoおよびCoは、靱性を犠牲にしてでも軟化抵抗が必要な場合、所望により少なくとも一種添加されるが、両者の同時添加が好ましい。
Cr酸化物層:
Al合金と鋼との反応を抑えるためにCrの酸化物層を介在させることが有効である。しかし、Cr酸化物層の厚さが1μm未満であると、Al合金との反応を抑えるのに不十分である。また30μmを超すと、Cr酸化物層と鋼母材との密着性が劣化し、Cr酸化物層が剥離し、Al合金との反応が進んでしまう。
【0045】
したがって、Cr酸化物層を予め形成させる場合、鋳造工程で形成させる場合、いずれにあっても、好適態様としては、その厚さを1〜30μmに規定する。
ここに、本発明にかかる鋳造用工具は、溶融非鉄金属と接触し、溶損、軟化、酸化、ヒートチェック、大割れ、劣化、変形等のいずれかに対する抵抗性を必要とする限り、鋳造装置および機器のいずれの要素も包含するものである。そのような鋳造用工具の例としては、金型、ゲート、湯口等を挙げることができる。特に、本発明にかかる工具鋼が溶融金属による溶損、軟化、酸化、金型の形状精度の劣化、金型の変形、ヒートチェック、大割れ、および侵食に対して優れた抵抗性を示すことから、本発明は鋳造用金型として特に適している。
【0046】
さらに、本発明は、金型を用いる鋳造用に特に適しているが、その場合には、金型は溶融非鉄金属に接触するに先立って、塗型剤でもって被覆される。
本発明にかかる鋼組成の鋼は、非鉄金属を鋳造する場合に鋳造用工具として用いるとき、顕著に改善された性能を示すが、そればかりでなく、工具鋼に酸化クロム皮膜を設けるときにさらなる改善が見られることが分かった。この酸化クロム皮膜は、鋼母材を被覆し、すでに述べたように、その好適厚さは1 〜30μm である。酸化クロム皮膜は、金型の鋼母材に近接して設けられ、最上層を構成しても、あるいは上層の酸化鉄皮膜の下側に設けられてもよい。
【0047】
このような酸化クロム層は、溶融非鉄金属(すなわち溶融アルミニウム合金)と金型の鋼表面との間の反応を阻止するのである。
かかる酸化クロム層は、鋳造用工具の製造工程の一部として設けられてもよい。したがって、非鉄金属の鋳造法に鋳造用工具として用いられる場合、酸化クロム層を有する工具鋼は効果的である。鋳造工具が金型の場合、製造段階で形成された酸化クロム層は、少なくとも最初の鋳造操作の段階からその効果を発揮し、もし酸化クロム層がそのまま存在すれば、あるいはメンテナンス処理の際に除去されなければ、何回でも有効である。
【0048】
すでに述べたように、鋳造用工具の製造の段階で、水蒸気、水素−水蒸気、エンドサーミックガス、CO-CO2混合ガス、工業用Arガス、および工業用N2ガスの雰囲気下で加熱することによって生成させてもよい。あるいは窒化処理を行い、生成した化合物層を加熱して生成させてもよい。
【0049】
さらに別法としては、酸化クロム層は、鋳造用工具を従来のように保護用の塗型で塗布することで生成させてもよい。鋳造用工具の被覆は、鋳造用工具が金型の場合に行うのが適する。
【0050】
塗型は、金型と溶融金属との接触によって引き起こされる有害作用から金型を保護するために用いられる。金型への塗型の塗布量が少ない場合、あるいは塗布されない場合、金型の溶損は著しい。塗型剤の塗布量が多い場合、例えば、厚さ0.1mm 以上の場合、溶損は起こらない。しかし、多くの場合、塗型の厚さは十分ではなく、金型の保護には不十分であることが多い。
【0051】
場合によって、塗型は金型のメンテナンス処理の一環として一回の鋳造工程の終了後に除去することがある。そのような場合には、通常は、ショットブラストを行って、塗型あるいは、鋳造終了後にも金型の一部に残っていることがある非鉄金属( すなわちアルミニウム合金) を除去する。そして次回の鋳造工程に備えて金型表面を準備するのである。ショットブラストは単なる例示であって、エッチング、グラインデング等他の金属除去手段を使って、金型あるいはその他の鋳造用工具に見られる不要物質の除去を行ってもよい。
【0052】
金型あるいは他の鋳造用工具にショットブラストを行うと、金型表面に残留する鋳造合金、塗型、および各種酸化物が除去される。一般に、ショットブラスト操作によって、酸化鉄および酸化クロムの両方の層が除去される。それらの物質が除去されてから、金型は再び塗型を塗布されて、鋳造に供される。
【0053】
本発明によれば、鋳造用工具に生成する酸化物層は、従来技術の場合に生成する層よりもその厚さは薄い。したがって、本発明の場合、除去される酸化物層の量も少ないため、金型形状の劣化も少ない。
【0054】
次に、金型への塗型の溶損に及ぼす効果を説明するために、4%Cr鋼、5%Cr鋼および高Cr鋼を使って溶損試験を行った。なお、このときの高Cr鋼は後述する表2の第1合金に相当する。
【0055】
表1は、塗型厚みを、ゼロ、つまり塗型を塗布しなかった場合、0.02mm厚さの場合、0.1mm 厚さの場合について溶損速度を上述の三種の合金について比較して示す。
【0056】
このときの溶損試験条件および溶損率は次の通りであった。
このときの溶損試験条件は次の通りであった。
溶湯材:A356(Al-7Si-0.2Mg) 、
溶湯温度:720℃、
浸漬時間: 5時間、
流速:4.4 m/ 分
溶損率(%) =(A-B)/A ×100
A=試験前の重量、B=試験後にNaOH溶液でAl合金を除去した重量
塗型の成分は水ガラスとマグネシアと水とを混合したものである。これを200 ℃程度に予熱した鋼板表面にスプレー塗布する。これを下記試験条件下で溶湯と接触させて置いて5時間経過後に、その鋼板表面の溶損率を求めた。
【0057】
【表1】
Figure 0003654159
表1にその結果を示すが、これからも分かるように、この塗型が薄いか無い場合の状態で工具を使用したときには、鋼の溶損が激しい。一方、塗型が厚い場合、例えば厚さ0.1mm では溶損していない。
【0058】
しかし、実際の鋳造作業における金型への塗型の厚さは通常0.02〜0.04mmの場合があり、塗型の塗布だけで溶損を防止するには、塗型の厚みが不十分である。
塗型のある場合は初期にそれ自身が工具表面のAl合金との反応をブロックし、一方、高温に曝されるために、塗型の成分である水分により工具表面が酸化する。
【0059】
具体的には、金型がAl溶湯と接触することにより、表面は600 〜700 ℃まで昇温する。この熱により、塗型中の残留水分と金型が反応してスケールが生成すると考えている。酸化膜の厚みは温度と残留水分に依存するが、詳細な条件はまだ判明していない。
【0060】
図1は、溶損率と鋼のCr含有量との関係を示すグラフである。塗型は表1の場合と同様であり、その厚さは0.02mm一定とした。
従来鋼である5%Cr 鋼のような低Cr鋼では、Fe−O主体の酸化物であるが、本発明にかかる高Cr鋼では2〜4μmの厚さのCr酸化物層が形成する。このCr酸化物層が耐溶損性に極めて優れていることが今回初めて判明した。
【0061】
したがって、図1の結果からは、酸化クロム層の生成と高Cr鋼との組み合わせが耐溶損性の改善に特に効果的であることが分かる。塗型が高温に曝されると、塗型中の水分が金型表面を酸化するのである。例えば5%Cr鋼のように低Cr鋼の場合には、生成する酸化物は主として酸化鉄である。一方、高Cr鋼の場合には、2 〜4 μm というかなりの厚みの酸化クロム層が生成し、この酸化クロム層が優れた耐溶損性を発揮するのである。
【0062】
図1に示す実験に用いた高Cr鋼の場合の実際の金型でこの酸化クロム層の厚さを計測したところ、4 μm であった。
図2a は、高Cr鋼の場合の金型表面の皮膜構造を示す模式的説明図である。図中、酸化クロム層1と酸化鉄層3との構造例10を模式的に示す。酸化クロム層1は酸化鉄層3と工具鋼の鋼母材5との間に形成されている。
【0063】
図2b は、酸化クロム層1が最上層であって、それに鋼母材5が近接している構造例10' を示す。
本発明にかかる工具鋼から造られた鋳造用工具は、溶融非鉄金属による溶損に対する優れた抵抗性を示す利点がある。しかも、その鋳造用工具は、クロム酸化物の存在によって耐酸化性にも優れており、メンテナンス処理の一環としてショットブラストを行っても、工具の寸法形状の精度が維持されるという利点がある。
【0064】
このような鋳造用工具は、また、従来の鋳造用工具と比較して、軟化抵抗が優れており、鋳造中にも鋳造用工具の変形は少ない。
かかる耐軟化性の向上にはC、Cr、V、そして必要によりWの組み合わせ、さらにはそれとCo、Moの組み合わせが効果的であり、特に本発明の成分系でMo−Coを複合添加するとMo−Cr−Coの金属間化合物が析出し、軟化抵抗の増加が著しいことが分かった。
【0065】
図3は、加熱時間と硬さとの関係を示すグラフであり、5%Cr鋼、高Cr鋼、およびMoおよびCoを添加した高Cr鋼について比較して示す。
本発明にかかる鋼種である高Cr鋼の場合、ほぼ5時間経過後は硬さの変化は小さい。
【0066】
MoおよびCoが添加される場合、Mo-Cr-Co金属間化合物が析出し、硬度あるいは軟化抵抗が顕著に増大する。
実際に鋳造試験を行った廃却金型の硬さを調査した結果、高Cr鋼は30HRC 、5%Cr 鋼は24HRC であり、そして、MoおよびCo添加高Cr鋼は、ほぼ35HRC であり、これは、図3の結果を反映している。
【0067】
図4は、700 ℃での加熱時間と重量増加率との関係を5%Cr鋼と本発明にかかる高Cr鋼とについて示すグラフである。
これからも分かるように、本発明にかかる高Cr鋼種では、加熱時間にかかわらず重量増加率は一定であり、実質上の重量増加は見られない。
【0068】
金型の手入れの際、ショットブラストを行うが、このとき酸化層の厚みが大きいと、ショットブラストにより酸化層がすべて除去されるため、寸法精度が落ちる。しかし、本発明によって、高Cr鋼にすると酸化皮膜の厚みを小さくすることができ、それに伴ってショットブラストの必要性も緩和され、結局、形状寸法の精度が確保される。
【0069】
表2は、鋳造工具、より具体的には金型用の鋼組成例を示す。
表中の第1合金は、少量のモリブデンおよびタングステンを含有し、コバルトを含まないかほとんど含まない例を示す。第2の合金は、多量のモリブデンおよびコバルトを含みタングステンを含まない例を示す。
【0070】
【表2】
Figure 0003654159
鋳造用金型に関連して塗型を用いるが、非鉄金属の鋳造法においては、金型以外の鋳造工具についても同様の塗型を塗布してもよい。さらに、高Cr鋼から造られた鋳造工具はそれだけで、つまり塗型を用いずに鋳造法または鋳造装置に使用してもよい。もちろん、使用に先立って、酸化クロム層を設けるようにしてもよい。
【0071】
ここに、本発明にかかる鋳造用工具は、従来の非鉄金属鋳造装置および鋳造法のいずれにあっても、使用することができることは理解されるべきである。鋳造条件および装置の細部は当業者には明らかであるから、これ以上の説明は本発明の理解にとって必要ではない。
【0072】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、鋳造用工具として有用なすぐれた耐溶損性を示す工具鋼が提供され、特に酸化クロム層を設けることによって、形状寸法の精度確保が容易な金型が得られ、アルミニウム合金の鋳造に優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】厚さ0.02mmの鋳型被覆を行って場合の三種の供試鋼の溶損速度を示すグラフである。
【図2】図2(a) および図2(b) は、高Cr鋼から造られた金型の一部の表面の模式断面図である。
【図3】三種のCr含有鋼の時間に対する硬度変化を示すグラフである。
【図4】二種のCr含有鋼の加熱時間と質量増加量との関係を示すグラフである。

Claims (19)

  1. 質量%で、
    C:0.05〜0.4 %、 Si:0.10〜1.5 %、 Mn:0.1 〜1.5 %、
    Cr:7〜15%、 V:0.05〜1.5 %、 Ni:2%以下、
    を含有し、残部は Fe 及び不純物であり、不純物中のPは0.050 %以下、Sは0.015 %以下の鋼組成を備えた鋼材からなり、溶融非鉄金属と接触する少なくとも1の表面を有するアルミニウム合金鋳造用工具。
  2. 質量%で、
    C:0.05〜0.3%、 Si:0.10〜1.5 %、 Mn:0.1 〜1.5 %、
    Cr:7〜15%、 V:0.05〜1.5 %、 Ni:2%以下、
    Mo:3%超〜7%およびCo:1〜8%
    を含有し、残部は Fe 及び不純物であり、不純物中のPは0.050 %以下、Sは0.015 %以下の鋼組成を備えた鋼材からなり、溶融非鉄金属と接触する少なくとも1の表面を有するアルミニウム合金鋳造用工具。
  3. さらに、前記鋼組成が、質量%で、Cu:2%以下を含有する、請求項1または2に記載のアルミニウム合金鋳造用工具。
  4. さらに、前記鋼組成が、質量%で、Mo:1%以下、W:3%以下、およびNb:0.5 %以下のうちの少なくとも1種を含有する請求項1または3に記載のアルミニウム合金鋳造用工具。
  5. さらに、前記鋼組成が、質量%で、W:3%以下および/またはNb:0.5 %以下を含有する請求項2または3に記載のアルミニウム合金鋳造用工具。
  6. さらに、前記鋼組成が、質量%で、Al:0.1 %以下を含有する請求項1ないし5のいずれかに記載のアルミニウム合金鋳造用工具。
  7. さらに、前記鋼組成が、質量%で、N:0.1 %以下を含有する請求項1ないし6のいずれかに記載のアルミニウム合金鋳造用工具。
  8. さらに、前記鋼組成が、質量%で、B:0.02%以下を含有する請求項1ないし7のいずれかに記載のアルミニウム合金鋳造用工具。
  9. さらに、前記鋼組成が、質量%で、Ti:0.05%以下を含有する請求項1ないし8のいずれかに記載のアルミニウム合金鋳造用工具。
  10. 前記鋼材から成る鋳造工具の母材に近接して、厚さ1〜30μmの酸化クロム層をさらに備えた請求項1ないし9のいずれかに記載のアルミニウム合金鋳造用工具。
  11. 質量%で、
    C:0.05〜0.4 %、 Si:0.10〜1.5 %、 Mn:0.1 〜1.5 %、
    Cr:7〜15%、 V:0.05〜1.5 %、 Ni:2%以下、
    を含有し、残部は Fe 及び不純物であり、不純物中のPは0.050 %以下、Sは0.015 %以下の鋼組成を有するアルミニウム合金鋳造用工具鋼。
  12. 質量%で、
    C:0.05〜0.3%、 Si:0.10〜1.5 %、 Mn:0.1 〜1.5 %、
    Cr:7〜15%、 V:0.05〜1.5 %、 Ni:2%以下、
    Mo:3%超〜7%およびCo:1〜8%
    を含有し、残部は Fe 及び不純物であり、不純物中のPは0.050 %以下、Sは0.015 %以下の鋼組成を有するアルミニウム合金鋳造用工具鋼。
  13. さらに、前記鋼組成が、質量%で、Cu:2%以下を含有する、請求項11または12に記載のアルミニウム合金鋳造用工具鋼。
  14. さらに、前記鋼組成が、質量%で、Mo:1%以下、W:3%以下、およびNb:0.5 %以下のうちの少なくとも1種を含有する請求項11または13に記載のアルミニウム合金鋳造用工具鋼。
  15. さらに、前記鋼組成が、質量%で、W:3%以下および/またはNb:0.5 %以下を含有する請求項12または13記載のアルミニウム合金鋳造用工具鋼。
  16. さらに、前記鋼組成が、質量%で、Al:0.1 %以下を含有する請求項11ないし15のいずれかに記載のアルミニウム合金鋳造用工具鋼。
  17. さらに、前記鋼組成が、質量%で、N:0.1 %以下を含有する請求項11ないし16のいずれかに記載のアルミニウム合金鋳造用工具鋼。
  18. さらに、前記鋼組成が、質量%で、B:0.02%以下を含有する請求項11ないし17のいずれかに記載のアルミニウム合金鋳造用工具鋼。
  19. さらに、前記鋼組成が、質量%で、Ti:0.05%以下を含有する請求項11ないし18のいずれかに記載のアルミニウム合金鋳造用工具鋼。
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