JP3653577B2 - 脚固定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、脚立兼用梯子、折畳み自在梯子などにおける脚固定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば脚立兼用梯子や折畳み自在梯子は回動自在に連結された2つの脚を備えており、各脚は、1対の支柱と、これらを連結する複数の踏桟とから構成されている。
【0003】
脚立兼用梯子では、これを格納しておくときには脚が閉じられて2重に折畳まれ、脚立として使用するときには脚が少し開かれ、梯子として使用するときには脚が一直線状になるように大きく開かれる。そして、梯子には、脚を格納状態、脚立としての使用状態および梯子としての使用状態にそれぞれ固定するために、次のような脚固定装置が設けられている。すなわち、第1の脚の支柱の側面に固定された支持ピンに掛止め部材の基端部が回動自在に取付けられ、これに対応する第2の脚の支柱の側面に、格納状態に固定するための係合ピン、脚立としての使用状態に固定するための係合ピンおよび梯子としての使用状態に固定するための係合ピンが固定されている。掛止め部材の回動端側の部分に係合凹所が形成され、掛止め部材を所定の方向に回動させて係合凹所を各係合ピンに係合させることにより、脚が対応する状態にそれぞれ固定される。また、掛止め部材を反対方向に回動させることにより、係合凹所が係合ピンから外れ、脚が自由に回動しうるようになる。さらに詳しく説明すると、係合凹所に係合する係合ピンの部分は一様断面の円柱状をなし、その先端部に掛止め部材が外れるのを阻止するストッパ部が一体に形成されている。また、係合凹所の開口部の空間幅は係合ピンの外径より大きい。そして、掛止め部材を所定の方向に回動させるだけで、係合ピンが開口部を通って係合凹所の内側に係合し、掛止め部材を反対方向に回動させるだけで、係合ピンが開口部を通って係合凹所から外れるようになっている。
【0004】
折畳み自在梯子には、脚が2重に折畳まれた格納状態と脚が一直線状に開かれた使用状態とがあり、脚をこれら2つの状態にそれぞれ固定するために、上記とほぼ同様の脚固定装置が設けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の脚固定装置では、掛止め部材を回動させて係合凹所を係合ピンに係合させるだけであるから、掛止め部材を係合ピンから外す操作をしなくても、振動などにより掛止め部材にこれを係合凹所から外れる方向に回動させる力が加わると、係合凹所が係合ピンから簡単に外れてしまう。このため、たとえば、脚を格納状態に固定して運搬しているときに、振動などにより掛止め部材が係合ピンから外れて脚が開いてしまうことがある。また、脚を使用状態に固定しているときにも、同様の問題がある。
【0006】
梯子以外にも、上記のような脚固定装置が設けられることがあるが、その場合にも、上記と同じ問題がある。
【0007】
この発明の目的は、上記の問題を解決し、掛止め部材を係合ピンから外す操作をしない限り、振動などによって掛止め部材が係合ピンから外れるおそれのない脚固定装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明による脚固定装置は、相対的に回動させられる2つの脚を所定の角度位置に固定するための装置であって、第1の脚に、脚回動中心軸とほぼ平行な軸を中心に回動しうるように掛止め部材が設けられ、第2の脚に、脚回動中心軸とほぼ平行な係合ピンが設けられ、掛止め部材の回動端側の部分に、掛止め部材回動中心軸を中心とする円周方向の一方の側が開口していて係合ピンと係合しあう係合凹所が形成されている脚固定装置において、掛止め部材が、第1の脚に対して、掛止め部材回動中心軸方向に所定のロック位置とアンロック位置との間を移動しうるように設けられ、第1の脚側に、掛止め部材をロック位置側に付勢してロック位置に保持するための弾性部材が設けられ、係合凹所の開口部に、掛止め部材回動中心軸を中心とする半径方向の空間幅が係合凹所の奥側の部分の同方向の最大空間幅より小さい抜止め部が形成され、掛止め部材回動中心軸方向に関してロック位置に対応する係合ピンの部分に、係合凹所の内側に係合しうる断面形状を有しかつ係合凹所と係合した状態における掛止め部材回動中心軸を中心とする半径方向の最大幅が係合凹所の抜止め部の同方向の空間幅より大きいロック部が形成され、掛止め部材回動中心軸方向に関してアンロック位置に対応する係合ピンの部分に、係合凹所の内側に係合しうる断面形状を有しかつ係合凹所と係合した状態における掛止め部材回動中心軸を中心とする半径方向の最大幅が係合凹所の抜止め部の同方向の空間幅より小さいアンロック部が形成されていることを特徴とするものである。
【0009】
掛止め部材をその回動中心軸方向に移動しうるように第1の脚に設ける構成として、掛止め部材全体がその回動中心軸方向に平行移動しうるようにした構成、掛止め部材をその基端部を中心に掛止め部材回動中心軸方向に揺動しうるようにし、掛止め部材の基端部は掛止め部材回動中心軸方向に全く移動しないかあるいは少ししか移動しないが、揺動により係合凹所のある掛止め部材の回動端側が掛止め部材回動中心軸方向に移動しうるようにした構成など、任意の構成を採用することができる。
【0010】
たとえば、2つの脚が脚回動中心軸において回動自在に連結されており、脚回動中心軸とほぼ直角をなす第1の脚の側面に支持ピンが固定され、この第1の脚の側面に対応する第2の脚の側面に係合ピンが固定されており、支持ピンに、掛止め部材が回動自在にかつ支持ピンの軸方向に移動しうるように取付けられている。
【0011】
たとえば、支持ピンの先端部に掛止め部材の移動を阻止するストッパ部が設けられ、掛止め部材が、ストッパ部と第1の脚の側面との間の支持ピンの部分に取付けられて、ストッパ部側のロック位置と第1の脚の側面側のアンロック位置との間を移動しうるようになされ、掛止め部材と第1の脚の側面との間の支持ピンの部分に弾性部材が取付けられており、係合ピンの先端部に掛止め部材の移動を阻止するストッパ部が設けられ、ストッパ部と第2の脚の側面との間の係合ピンの部分において、ストッパ部側にロック部が形成され、第2の脚の側面側にアンロック部が形成されている。
【0012】
たとえば、弾性部材が圧縮コイルばねである。
【0013】
たとえば、係合ピンのロック部およびアンロック部が円形の断面形状を有し、これらの間に円形断面のテーパ部が形成されており、掛止め部材の係合凹所が半円より大きい円弧状をなし、係合ピンのロック部の外径が、係合凹所の抜止め部の掛止め部材回動中心軸を中心とする半径方向の空間幅より大きく、係合ピンのアンロック部の外径が、係合凹所の抜止め部の同方向の空間幅より小さくなっている。
【0014】
たとえば、各脚が、1対の支柱と、これらの間に互いに平行になるように取付けられた複数の踏桟とを備え、各脚の端部同志が踏桟とほぼ平行な軸を中心に回動しうるように連結されており、第1の脚の支柱に掛止め部材が設けられ、第2の脚の支柱に係合ピンが設けられている。
【0015】
【作用】
掛止め部材と係合ピンが係合していない状態では、2つの脚は自由に回動しうる。脚を固定する場合、脚を所望の角度にし、掛止め部材を手で持って係合凹所の抜止め部側に回動させ、弾性部材の弾性力に抗して掛止め部材をアンロック位置側に移動させた状態で、係合凹所を係合ピンのアンロック部に係合させる。アンロック部の掛止め部材回動中心軸を中心とする半径方向の最大幅は係合凹所の抜止め部の同方向の空間幅より小さいので、アンロック部が抜止め部を通って係合凹所内に入り、これらが係合する。係合凹所がアンロック部に係合したならば、掛止め部材から手を離す。すると、弾性部材の弾性力により、掛止め部材がロック位置側に移動させられて、係合凹所が係合ピンのロック部に係合した状態に保持され、脚はその角度に固定される。ロック部の掛止め部材回動中心軸を中心とする半径方向の最大幅は係合凹所の抜止め部の同方向の空間幅より大きいので、掛止め部材にこれを係合凹所の抜止め部と反対側に回動させる力が加わっても、ロック部が抜止め部を通過できず、ロック部が係合凹所から外れることがない。したがって、振動などによって掛止め部材が係合ピンから外れることがない。脚の固定を解除するときには、掛止め部材を手で持ち、弾性部材の弾性力に抗して掛止め部材をアンロック位置側に移動させて、係合凹所をアンロック部に係合させた後、掛止め部材を係合凹所の抜止め部と反対側に回動させる。これにより、アンロック部が抜止め部を通って係合凹所から外れ、掛止め部材が係合ピンから外れて、脚の固定が解除される。
【0016】
【実施例】
以下、図面を参照して、この発明の実施例について説明する。
【0017】
図面は、この発明を脚立兼用梯子に適用した1実施例を示している。図1および図2は格納状態、図3は脚立としての使用状態、図4は梯子としての使用状態を示している。
【0018】
梯子は、互いに回動しうるように端部同志が連結された2つの脚(1a)(1b)を備えている。脚は符号(1) で総称し、区別する必要があるときは、一方を第1の脚(1a)、他方を第2の脚(1b)と呼ぶことにする。梯子には、脚(1) を3つの状態にそれぞれ固定するための脚固定装置(2) 、および梯子として自動車など他の物に立掛けて使用するときに梯子の上になった部分をその物に固定するためのフック部材(3) が設けられている。図5〜図7は、脚固定装置(2) の部分を拡大して示している。
【0019】
各脚(1) は、1対の支柱(4) と、これらの間に互いに平行になるように固定された複数の踏桟(5) とから構成されている。支柱(4) は、同一種類の断面略長方形のアルミニウム合金製中空押出型材よりなる。支柱(4) の4つの側壁のうち、第1、第2および第3側壁(4a)(4b)(4c)はほぼ平坦に形成され、第4側壁(4d)は外側に少し膨んだ曲率半径の比較的大きい円筒面状に形成されている。さらに、隣接する側壁の間に丸みがつけられ、支柱(4) を握ったときに手にフィットするようになっている。第1側壁(4a)の外側面に、T形みぞ(6) が全長にわたって形成されている。第3側壁(4c)の外側面に、浅い角みぞ(7) が全長にわたって形成されている。踏桟(5) は同一種類の断面略台形状のアルミニウム合金製中空押出型材よりなり、その両端部が対応する支柱(4) の第3側壁(4c)のみぞ(7) にはめられ、ねじ(図示略)により第3側壁(4c)に直接固定されている。このため、支柱(4) に対して踏桟(5) がぐらつくことがなく、しかも脚(1) の正面から踏桟(5) の両端の切断面が見えることがない。踏桟(5) は、断面の台形の長い方の底辺が第1側壁(4a)側に、短い方の底辺が第2側壁(4b)側にくるように配置されている。好ましくは、踏桟(5) の両踏面(5a)は、どのような靴底にもフィットするように、外側に少し膨んだ曲率半径の比較的大きい円筒面状に形成され、踏面(5a)には滑止めの突条が形成される。
【0020】
2つの脚(1) の幅方向片側にある対応する支柱(4) の一端部(連結端部)同志が、同一形状の2つの鋼製連結部材(8) を介して回動自在に連結されている。連結部材(8) は、平板状のカバー部(8a)と、その両端の取付け板部(8b)(8c)と、第1取付け板部(8b)の両側のブラケット部(8d)とが一体に形成されたものであり、全体として略U字形をなす。カバー部(8a)の外形は支柱(4) の連結端の断面の外形と一致しており、カバー部(8a)は支柱(4) の連結端を覆うようにこれに密着させられている。第1取付け板部(8b)は支柱(4) の第1側壁(4a)の外側面に、第2取付け板部(8c)は第2側壁(4b)の外側面にそれぞれ密着させられ、第2取付け板部(8c)、支柱(4) の第2側壁(4b)および第1側壁(4a)ならびに第1取付け板部(8b)を貫通するボルト(9) とナット(図示略)により、連結部材(8) が支柱(4) に固定されている。第1取付け板部(8b)は支柱(4) の連結端側が広がった台形状をなし、その両側縁に沿ってブラケット部(8d)が形成されている。2つのブラケット部(8d)の支柱(4) の連結端側の先端部(連結端部)は、第2取付け板部(8c)を越えて互いにほぼ平行にのびている。そして、対応する支柱(4) の連結部材(8) の2つのブラケット部(8d)の連結端部がそれぞれ重ね合わされ、リベット状の連結ピン(10)により回動自在に連結されている。
【0021】
2つの脚(1) の幅方向反対側にある対応する支柱(4) の連結端部同志も、同様に、2つの連結部材(8) を介して回動自在に連結されている。
【0022】
脚(1) の幅方向両側にある2つの連結ピン(10)は踏桟(5) とほぼ平行な一直線上にあり、2つの脚(1) は連結ピン(10)の中心軸(脚回動中心軸)を中心に相互に回動しうるようになっている。
【0023】
2つの脚(1) の各支柱(4) の回動端部には、PVC(ポリ塩化ビニル)などの合成樹脂製の公知の端具(11)が取付けられている。
【0024】
フック部材(3) は、第1の脚(1a)の回動端部側において1対の支柱(4) の第1側壁(4a)側にわたし止められている。フック部材(3) は、両端部が支柱(4) に固定された取付け板部(3a)と、取付け板部(3a)の1側縁からほぼ直角に張出した張出し板部(3b)と、張出し板部(3b)の先端から支柱(4) の連結端部側に斜めに曲げられた係止板部(3c)とが一体に形成された鋼製のものである。取付け板部(3a)は、ボルト(12)とナット(13)により支柱(4) に固定されている。ボルト(12)の頭部は支柱(4) の第1側壁(4a)のT形みぞ(6) の奥側の広幅部に回転しないようにはめられ、ボルト(12)のねじ部はT形みぞ(6) の開口側の狭幅部を通って突出している。取付け板部(3a)の両端部に形成された穴にボルト(12)のねじ部が通され、ねじ部にはめられたナット(13)により取付け板部(3a)が第1側壁(4a)のT形みぞ(6) の部分に固定されている。ナット(13)をゆるめてボルト(12)をT形みぞ(6) に沿って移動することにより、支柱(4) の長さ方向のフック部材(3) の位置を任意に調整することができる。張出し板部(3b)の取付け板部(3a)側の一部を除く大部分の幅、および係止板部(3c)の幅は、各脚(1) の支柱(4) の相互間隔(内幅)より小さくなっている。また、係止板部(3c)の先端部の幅方向中央部に浅い方形状の切欠きが形成されて、その両側の部分が突出している。そして、フック部材(3) の少なくとも係止板部(3c)の先端部に、PVCなどの合成樹脂製の保護用コーティングが施されている。
【0025】
脚固定装置(2) は、たとえば、次のように構成されている。なお、脚固定装置(2) は脚(1) の幅方向両側に1つずつ設けられているが、図面には片側のものだけが示されている。両側の脚固定装置(2) は同じ構造のものであるから、以下、片側のものについて説明する。
【0026】
脚固定装置(2) は、支持ピン(14)、同一形状の3つの係合ピン(15a)(15b)(15c) および掛止め部材(16)を備えている。係合ピンは符号(15)で総称し、区別する必要があるときはそれぞれ第1係合ピン(15a) 、第2係合ピン(15b) 、第3係合ピン(15c) と呼ぶことにする。
【0027】
支持ピン(14)は鋼製でなべリベットと類似の形状を有し、連結ピン(10)とほぼ平行になるように第1の脚(1a)の支柱(4) の連結端部寄りの部分に固定されている。支持ピン(14)は支柱(4) の第3側壁(4c)および第4側壁(4d)を貫通し、その基端部が第3側壁(4c)にリベット締めにより固定されている。支持ピン(14)の先端部は第4側壁(4d)の外側面より所定長さ突出しており、その先端に掛止め部材(16)の移動を阻止するためのリベット頭状のストッパ部(14a) が一体に形成されている。第3側壁(4c)への固定端部とストッパ部(14a) を除く支持ピン(14)の部分は、一様端面の円柱状をなす。
【0028】
係合ピン(15)は鋼製でなべリベットと類似の形状を有し、連結ピン(10)とほぼ平行になるように第2の脚(1b)の支柱(4) の連結端寄りの部分に固定されている。第3係合ピン(15c) は脚(1) を梯子としての使用状態に固定するためのもので、支柱(4) の最も連結端寄りの部分に固定されている。第1係合ピン(15a) は脚(1) を格納状態に固定するためのものであり、第3係合ピン(15c) から支柱(4) の回動端側に少し離れた位置に固定されている。第2係合ピン(15b) は脚(1) を脚立としての使用状態に固定するためのものであり、第1係合ピン(15a) と第3係合ピン(15c) との間であって第3係合ピン(15c) に近い位置に固定されている。係合ピン(15)は支柱(4) の第3側壁(4c)および第4側壁(4d)を貫通し、その基端部が第3側壁(4c)にリベット締めにより固定されている。係合ピン(15)の先端部は第4側壁(4d)の外側面より所定長さ突出しており、その先端に掛止め部材(16)の移動を阻止するためのリベット頭状のストッパ部(17)が一体に形成されている。第3側壁(4c)への固定部分から第4側壁(4d)とストッパ部(17)との中間部までの係合ピン(15)の部分は一様断面の円柱状をなし、そのうちの第4側壁(4d)から突出した部分がアンロック部(18)となっている。アンロック部(18)よりストッパ部(17)側の係合ピン(15)の部分に、円形断面のテーパ部を挟んで、アンロック部(18)より大径の一様断面の短円柱状のロック部(19)が形成されている。
【0029】
掛止め部材(16)は鋼製で、細長い長方形板状をなす。支柱(4) の第4側壁(4d)と支持ピン(14)のストッパ部(14a) との間の支持ピン(14)の部分に、掛止め部材(16)の基端部が、支持ピン(14)の長さ方向にストッパ部(14a) 側のロック位置と第4側壁(4d)側のアンロック位置との間を移動しうるとともに、支持ピン(14)を中心に回動しうるように取付けられている。なお、以下の説明において、掛止め部材(16)の回動方向は、支持ピン(14)のストッパ部(14a) 側から見た方向をいうものとする。第4側壁(4d)と掛止め部材(16)との間の支持ピン(14)の部分に、平座金(20)と圧縮コイルばね(弾性部材)(21)が掛止め部材(16)側から順に取付けられている。ばね(21)は掛止め部材(16)をロック位置側に付勢するものであり、通常は、掛止め部材(16)をストッパ部(14a) に圧接するロック位置に保持している。そして、掛止め部材(16)に第4側壁(4d)に向かう方向の力を加えることにより、掛止め部材(16)をばね(21)の弾性力に抗してアンロック位置に移動しうるようになっている。支持ピン(14)と掛止め部材(16)との隙間を小さくすると、掛止め部材(16)はほとんど支持ピン(14)の長さ方向に平行移動するだけになり、上記隙間を大きくすると、掛止め部材(16)全体が支持ピン(14)の長さ方向に平行移動するとともに、掛止め部材(16)の回動端側が支持ピン(14)の長さ方向に揺動して同方向に大きく移動しうるようになる。掛止め部材(16)の回動端側の部分に、反時計方向前側の側縁(反時計方向に回動するときに前側になる側縁)側が開口した係合凹所(22)が厚さ全体にわたって形成され、その側縁開口部が抜止め部(23)となっている。係合凹所(22)は半円より大きい円弧状をなし、抜止め部(23)の掛止め部材(16)長さ方向(支持ピン(14)を中心とする半径方向)の空間幅B1が、係合凹所(22)の奥側の同方向の最大空間幅すなわち係合凹所(22)の内径B2より小さくなっている。係合凹所(22)の内径B2は、係合ピン(15)のロック部(19)の外径R2より少し大きい。抜止め部(23)の空間幅B1は、係合ピン(15)のアンロック部(18)の外径R1より少し大きく、係合ピン(15)のロック部(19)の外径R2より少し小さい。
【0030】
上記の梯子において、掛止め部材(16)がいずれの係合ピン(15)とも係合していない状態では、2つの脚(1) は自由に回動しうる。脚(1) を格納状態に固定するときには、図1および図2に示すように、掛止め部材(16)が第1係合ピン(15a) に係合させられる。脚(1) を脚立としての使用状態に固定するときには、図3に示すように、掛止め部材(16)が第2係合ピン(15b) に係合させられる。脚(1) を梯子としての使用状態に固定するときには、図4に示すように、掛止め部材(16)が第3係合ピン(15c) に係合させられる。次に、脚(1) を格納状態に固定する場合を例にとって、脚(1) の固定および固定解除の操作について説明する。
【0031】
まず、2つの脚(1) を格納状態に折畳み、掛止め部材(16)を手で持って、係合凹所(22)の抜止め部(23)を第1係合ピン(15a) に対向させる。そして、ばね(21)の弾性力に抗して掛止め部材(16)をアンロック位置に移動させ、このような状態で、掛止め部材(16)を反時計方向に回動させて、係合凹所(22)をアンロック部(18)に係合させる。アンロック部(18)の外径R1は抜止め部(23)の空間幅B1より小さいので、アンロック部(18)が抜止め部(23)を通って係合凹所(22)内に入り、これらが係合する。あるいは、係合凹所(22)の抜止め部(23)を係合ピン(15a) のロック部(19)に接触させた後、掛止め部材(16)をアンロック位置に移動させながら反時計方向に回動させて、係合凹所(22)をアンロック部(18)に係合させる。係合凹所(22)がアンロック部(18)に係合したならば、掛止め部材(16)から手を離す。すると、ばね(21)の弾性力により、掛止め部材(16)がロック位置側に移動させられ、係合凹所(22)がアンロック部(18)からテーパ部を通ってロック部(19)に係合して、その状態に保持され、脚(1) は格納状態に固定される。ロック部(19)の外径R2は係合凹所(22)の抜止め部(23)の空間幅B1より大きいので、掛止め部材(16)にこれを時計方向に回動させる力が加わっても、ロック部(19)が抜止め部(23)を通過できず、ロック部(19)が係合凹所(22)から外れることがない。したがって、振動などによって掛止め部材(16)が係合ピン(15a) から外れることがなく、脚(1) は格納状態に確実に保持される。また、フック部材(3) の張出し板部(3b)の大部分と係止板部(3c)の幅が各脚(1) の1対の支柱(4) の相互間隔より小さいので、脚(1) を格納状態に折畳んだときに、フック部材(3) の上記部分が第2の脚(1) の支柱(4) の間に入り、これらが干渉することがない。脚(1) の固定を解除するときには、掛止め部材(16)を手で持ち、ばね(21)の弾性力に抗して掛止め部材(16)をアンロック位置側に移動させて、係合凹所(22)をアンロック部(18)に係合させた後、掛止め部材(16)を時計方向に回動させる。これにより、アンロック部(18)が抜止め部(23)を通って係合凹所(22)から外れ、掛止め部材(16)が係合ピン(15a) から外れて、脚(1) の固定が解除される。
【0032】
脚立としての使用状態あるいは梯子としての使用状態における脚(1) の固定および固定解除についても、上記と同様である。
【0033】
なお、図4に示すように、上記の梯子を梯子としての使用状態にして、たとえば背の高い自動車の洗車などの作業のために使用する場合、第1の脚(1a)側が上にされ、フック部材(3) の係止板部(3c)の先端部が自動車のボディ(24)の屋根のみぞ(図示略)に係止されて、梯子が自動車に立掛けられる。係止板部(3c)の先端部には保護用コーティングが施されているので、ボディ(24)などに傷をつけるようなことがない。
【0034】
梯子の各部の材質、構成などは、上記実施例のものに限らず、適宜変更可能である。
【0035】
この発明による脚固定装置は、折畳み梯子に適用することもできる。その場合、脚を格納状態に固定するための係合ピンと使用状態に固定するための係合ピンだけが設けられればよい。さらに、この発明による脚固定装置は、梯子以外の用途にも適用することができる。
【0036】
【発明の効果】
この発明の脚固定装置によれば、上述のように、掛止め部材を係合ピンから外す操作をしない限り、振動などによって掛止め部材が係合ピンから外れるおそれがない。したがって、脚を格納状態に固定して運搬しているときに振動などにより掛止め部材が係合ピンから外れて脚が開いてしまったり、使用中に振動などにより掛止め部材が係合ピンから外れてしまうことがない。また、脚を固定するときには、掛止め部材を手で持って、係合凹所を係合ピンのアンロック部に係合させた後に、掛止め部材から手を離すだけでよく、固定を解除するときには、掛止め部材を手で持って、係合凹所を係合ピンのアンロック部に係合させた後に、係合凹所をアンロック部から外すだけでよいので、固定および固定解除の操作が簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の1実施例を示す脚立兼用梯子の斜視図である。
【図2】格納状態を示す脚立兼用梯子の側面図である。
【図3】脚立としての使用状態を示す脚立兼用梯子の側面図である。
【図4】梯子としての使用状態を示す脚立兼用梯子の側面図である。
【図5】脚固定装置の部分を拡大して示す一部切欠き斜視図である。
【図6】図1のVI−VI線の拡大断面図である。
【図7】図6のVII −VII 線の拡大断面図である。
【符号の説明】
(1a)(1b) 脚
(2) 脚固定装置
(4) 支柱
(4a)(4b)(4c)(4d) 側壁
(5) 踏桟
(8) 連結部材
(10) 連結ピン
(14) 支持ピン
(14a) ストッパ部
(15a)(15b)(15c) 係合ピン
(16) 掛止め部材
(17) ストッパ部
(18) アンロック部
(19) ロック部
(21) 圧縮コイルばね(弾性部材)
(22) 係合凹所
(23) 抜止め部

Claims (6)

  1. 相対的に回動させられる2つの脚を所定の角度位置に固定するための装置であって、第1の脚に、脚回動中心軸とほぼ平行な軸を中心に回動しうるように掛止め部材が設けられ、第2の脚に、脚回動中心軸とほぼ平行な係合ピンが設けられ、掛止め部材の回動端側の部分に、掛止め部材回動中心軸を中心とする円周方向の一方の側が開口していて係合ピンと係合しあう係合凹所が形成されている脚固定装置において、
    掛止め部材が、第1の脚に対して、掛止め部材回動中心軸方向に所定のロック位置とアンロック位置との間を移動しうるように設けられ、第1の脚側に、掛止め部材をロック位置側に付勢してロック位置に保持するための弾性部材が設けられ、係合凹所の開口部に、掛止め部材回動中心軸を中心とする半径方向の空間幅が係合凹所の奥側の部分の同方向の最大空間幅より小さい抜止め部が形成され、掛止め部材回動中心軸方向に関してロック位置に対応する係合ピンの部分に、係合凹所の内側に係合しうる断面形状を有しかつ係合凹所と係合した状態における掛止め部材回動中心軸を中心とする半径方向の最大幅が係合凹所の抜止め部の同方向の空間幅より大きいロック部が形成され、掛止め部材回動中心軸方向に関してアンロック位置に対応する係合ピンの部分に、係合凹所の内側に係合しうる断面形状を有しかつ係合凹所と係合した状態における掛止め部材回動中心軸を中心とする半径方向の最大幅が係合凹所の抜止め部の同方向の空間幅より小さいアンロック部が形成されていることを特徴とする脚固定装置。
  2. 2つの脚が脚回動中心軸において回動自在に連結されており、脚回動中心軸とほぼ直角をなす第1の脚の側面に支持ピンが固定され、この第1の脚の側面に対応する第2の脚の側面に係合ピンが固定されており、支持ピンに、掛止め部材が回動自在にかつ支持ピンの軸方向に移動しうるように取付けられていることを特徴とする請求項1の脚固定装置。
  3. 支持ピンの先端部に掛止め部材の移動を阻止するストッパ部が設けられ、掛止め部材が、ストッパ部と第1の脚の側面との間の支持ピンの部分に取付けられて、ストッパ部側のロック位置と第1の脚の側面側のアンロック位置との間を移動しうるようになされ、掛止め部材と第1の脚の側面との間の支持ピンの部分に弾性部材が取付けられており、係合ピンの先端部に掛止め部材の移動を阻止するストッパ部が設けられ、ストッパ部と第2の脚の側面との間の係合ピンの部分において、ストッパ部側にロック部が形成され、第2の脚の側面側にアンロック部が形成されていることを特徴とする請求項2の脚固定装置。
  4. 弾性部材が圧縮コイルばねであることを特徴とする請求項3の脚固定装置。
  5. 係合ピンのロック部およびアンロック部が円形の断面形状を有し、これらの間に円形断面のテーパ部が形成されており、掛止め部材の係合凹所が半円より大きい円弧状をなし、係合ピンのロック部の外径が、係合凹所の抜止め部の掛止め部材回動中心軸を中心とする半径方向の空間幅より大きく、係合ピンのアンロック部の外径が、係合凹所の抜止め部の同方向の空間幅より小さくなっていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項の脚固定装置。
  6. 各脚が、1対の支柱と、これらの間に互いに平行になるように取付けられた複数の踏桟とを備え、各脚の端部同志が踏桟とほぼ平行な軸を中心に回動しうるように連結されており、第1の脚の支柱に掛止め部材が設けられ、第2の脚の支柱に係合ピンが設けられていることを特徴とする請求項1の脚固定装置。
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