JP3652577B2 - 鉄道車両用軌間可変台車 - Google Patents

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    • B61RAILWAYS
    • B61FRAIL VEHICLE SUSPENSIONS, e.g. UNDERFRAMES, BOGIES OR ARRANGEMENTS OF WHEEL AXLES; RAIL VEHICLES FOR USE ON TRACKS OF DIFFERENT WIDTH; PREVENTING DERAILING OF RAIL VEHICLES; WHEEL GUARDS, OBSTRUCTION REMOVERS OR THE LIKE FOR RAIL VEHICLES
    • B61F7/00Rail vehicles equipped for use on tracks of different width

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば新幹線と在来線のように軌間寸法が異なるレール上を連続して走行するために車輪間隔を変化させることができる鉄道車両用軌間可変台車に関し、より詳しくは車輪を軌間変更不能に固定するロックを確実に解除しかつ確実に再ロックできるように改良された軌間可変台車に関する。
【0002】
日本の鉄道においては、例えば新幹線等に使用されている軌間寸法1435mmの標準軌と、在来線等に使用されている軌間寸法1067mmの狭軌とが併用されているが、これらの軌間の異なる軌道上を連続して走行し得る鉄道車両を開発すれば、乗客の利便性や、到達時間の短縮、鉄道建設費の低減等、そのメリットは極めて大きい。そこで、本願の出願人らは種々の鉄道車両用軌間可変台車を開発し先に出願している。
【0003】
このような鉄道車両用軌間可変台車の構造の一例を図16を参照して説明すると、軸箱梁1に対して上下方向に昇降可能に支持された車軸2には、車軸外筒3が車軸2の軸線方向にスライド自在に嵌装されている。そしてこの車軸外筒3には、図示されない軸受を介して車輪4が相対回転自在に支持されている。また、車軸外筒3の端部に固着されたロッキングブロック5の上面には、一対の係合突起6,7が車軸2の軸線方向に所定の間隔をあけて並置されている。さらに、軸箱梁1には、係合突起6,7とそれぞれ係合可能な係合孔8と逃げ孔9とがそれぞれ貫設されている。
【0004】
これにより、図示左側の係合突起6と係合孔8とが係合する状態では、ロッキングブロック5すなわち車輪4は狭軌対応状態で軌間変更不能にロックされる。
これに対して、図示右側の係合突起7と係合孔8とが係合する状態では、車輪4は標準軌対応状態で軌間変更不能にロックされる。
【0005】
このように構成された軌間可変台車において軌間を狭軌対応状態から標準軌対応状態に変更する際には、まず、軸箱梁1の下端に設けた橇10を、地上G側に水平に配設した車体支持レール11の車体支持ローラ12上に載置することにより、軸箱梁1すなわち車体を支持する。
次いで、進行方向前方に向かって下り勾配が付けられた軌道レール13上を車輪4が転動して前進すると、車輪4は水平に配置された車体支持レール11に対して徐々に下方に相対変位するので、軸箱梁1に対して車軸2が下方に変位し、係合突起7と係合孔8との係合が解除される。したがって、この状態で車軸外筒3を車軸2の端部側(図示左側)にスライドさせることにより、軌間を標準軌対応状態に変更することができる。
次いで、進行方向前方に向かって上り勾配が付けられた軌道レール13上を車輪4が転動して前進すると、軸箱梁1に対して車軸2が徐々に上昇し、今度は図示右側の係合突起7が係合孔8に係合する。これにより、車輪4を標準軌対応状態で軌間変更不能にロックすることができる。
【0006】
ところで、上述した軌間可変台車においては、軌間を変更する際に軸箱梁1に対して車軸2を昇降させる必要があるため、軸箱梁1の鉛直方向寸法が大きくならざるを得ない。このため、軸箱梁1やロッキングブロック5が大きくなり、ばね下重量を減らすことができない。
【0007】
そこで、図17に示した軌間可変台車においては、軸箱梁1に対して車軸2を昇降させることなく軌間を変更するようになっている。
すなわち、車軸2には、車軸外筒3が車軸2の軸線方向にスライド自在に外嵌されている。また、この車軸外筒3に外嵌されて一体に変位するロッキングブロック5は、軸箱梁1の円筒内壁面1aに対して車軸2の軸線方向にスライド自在に内嵌されている。さらに、揺動軸14によって軸箱梁1に揺動自在に軸支されたロックレバー15は、コイルばね16によって図示反時計方向に付勢され、通常時にはロッキングブロック5の下端部に凸設された係合突起5aと係合する。
これにより、ロッキングブロック5はロックレバー15を介して軸箱梁1に係止されるため、車軸外筒3は車軸2の軸線方向に変位できず、車輪4は軌間変更不能にロックされる。
【0008】
これに対して、軌間変更時に橇10が車体支持レールの車体支持ローラ12上に載ると、橇10は図17に示したように水平状態となる。同時に、連結リンク17が橇10を揺動軸14の周りに図示時計方向に揺動させ、ロックレバー15と係合突起5aとの係合を解除する。これにより、この状態で車軸外筒3を車軸2の軸線方向にスライドさせて軌間を変更することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図17に示した軌間可変台車においては、橇10が車体支持レールの車体支持ローラ12に接触し水平状態に向かって揺動し始めると同時に、ロックレバー15もまた同時にロック解錠方向に揺動し始める。
また、橇10が車体支持レールの車体支持ローラ12から浮上し始めると同時に、ロックレバー15もまたロック方向に揺動し始める。
【0010】
しかるに、車軸2に車体重量が負荷されていてロッキングブロック5が車軸2の軸線方向にスライドできず、かつロッキングブロック5の係合突起5aとロックレバー15とが車軸2の軸線方向に強く当たっているときでも、ロックレバー15はロック解錠方向に揺動しなければならず、ロック解錠動作がスムーズに行われなくなるおそれがある。
同様に、車軸2に車体重量が負荷されていてロッキングブロック5が車軸2の軸線方向にスライドできず、かつロッキングブロック5の係合突起5aとロックレバー15とが車軸2の軸線方向に位置ずれしているときでも、ロックレバー15はロック方向に揺動し始めなければならず、ロック動作がスムーズに行われなくなるおそれがある。
【0011】
そこで本発明の目的は、軸箱梁の鉛直方向寸法を小さくして台車のばね下重量の増加を抑えるとともに、車輪を軌間変更不能に固定するロックを確実に解除し、かつ確実に再ロックできるように改良された軌間可変台車を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の請求項1に記載の鉄道車両用軌間可変台車は、
台車枠に装架された駆動モータと、
この駆動モータが出力する回転駆動力を減速して車軸に伝達する減速機と、
前記車軸の左右両端にスラスト軸受を介してそれぞれ取り付けた左右一対の軸端梁が接続される、前記台車枠に接続された左右一対の軸箱梁と、
これら左右一対の軸箱梁に対して前記車軸の軸線方向にスライド自在にそれぞれ嵌装された左右一対の軸箱体と、
これら左右一対の軸箱体に対して車軸軸受を介してそれぞれ接続されるとともに、前記車軸にスライド自在にそれぞれ外嵌された左右一対の車軸外筒と、
これら左右一対の車軸外筒にそれぞれ固定されて一体に回転する左右一対の車輪と、
前記車軸外筒と前記車軸との間に介装されて両者の間で回転駆動力を伝達する回転駆動力伝達手段と、
前記車輪が標準軌に対応する位置および狭軌に対応する位置において前記軸箱体を前記軸箱梁に対して前記車軸の軸線方向に変位不能にかつ係脱自在に係止するロック機構と、
を備え、
前記ロック機構は、
前記軸箱梁の端部に貫設された上下方向に延びる貫通孔内にスライド自在に嵌挿されるとともに、軌間変更時に前記車輪が変位する寸法と等しい間隔を開けて前記車軸の軸線方向に並ぶように前記軸箱体に削設された上下方向に延びる一対の係合溝に入り込んだときに前記軸箱体を前記軸箱梁に係止するロック部材と、
前記軸箱梁の下端部に回動自在に支持されて前記車軸の軸線方向に延びる支軸と、
その基端が前記支軸に固着されて前記支軸の軸線に対し半径方向外側に延びるとともに、その先端に前記ロック部材の下端が接続された支持アームと、
前記ロック部材が前記軸箱体の係合溝に入り込むように常に付勢するコイルばねと、
その基端が前記支軸に固着されて前記支軸の軸線に対し半径方向外側に延びるロック解錠アームと、
軌間変更時に鉄道車輌の車体重量を支持する車体支持レールに並設されたロック解錠レールと、
を有しており、
前記支持アームおよび前記ロック解錠アームは、軌間変更時に前記ロック解錠アームの先端が前記ロック解錠レールに当接して前記ロック解錠アームが揺動すると、前記支軸が回動して前記支持アームが揺動し、前記ロック部材がスライドして前記軸箱体の係合溝から抜け出ることにより前記軸箱梁に対する前記軸箱体の係止が解除されるように配置されていることを特徴とする。
【0013】
すなわち、本発明の請求項1に記載の鉄道車両用軌間可変台車は、軸箱梁の内部で車軸を昇降させることにより車輪を軌間変更不能にロックしたりロック解除したりするものではないから、軸箱梁の鉛直方向の寸法を小さくすることができる。
また、車輪を軌間変更不能にロックするロック機構は、軸箱梁と車体支持レールとの接触に連動することなく、車体支持レールに並設されたロック解錠レールによってそのロックが解除されるものである。
これにより、軸箱が車体支持レールによって支持されて車軸に車体重量が負荷されなくなった後にロックを解除することができるから、車輪を軌間変更不能に固定するロック機構を確実に解除することができる。
【0014】
また、本発明の請求項2に記載の鉄道車両用軌間可変台車は、
前記ロック機構が、
その基端が前記支軸に固着されて前記支軸の軸線に対し半径方向外側に延びるロック施錠アームと、
軌間変更時に鉄道車輌の車体重量を支持する車体支持レールに並設されたロック施錠レールと、をさらに有し、
前記支持アームおよび前記ロック施錠アームは、軌間変更時に前記ロック施錠アームの先端が前記ロック施錠レールに当接して前記ロック施錠アームが揺動すると、前記支軸が回動して前記支持アームが揺動し、前記ロック部材がスライドして前記軸箱体の係合溝に入り込むことにより前記軸箱梁に前記軸箱体を係止するように配置されていることを特徴とする。
これにより、軸箱が車体支持レールによって支持されて車軸に車体重量が負荷されていないときにロック機構を作動させることができるから、スムーズにかつ確実に車輪を軌間変更不能に再ロックすることができる。
【0015】
また、本発明の請求項3に記載した鉄道車両用軌間可変台車は、
前記軸箱梁が、その前後方向の端部に凹設されて前記車軸の軸線方向に延びるとともに前記貫通孔が貫設されている凹溝を有しており、
前記軸箱体が、前記凹溝内に嵌装されるとともに前記軸箱体に固定されて一体にスライドする、前記一対の係合溝が削設されたロッキングブロックを有しており、
前記ロック機構の支軸が、前記軸箱梁のうち前記凹溝が設けられている部分の下方において前記軸箱梁に支持されていることを特徴とする。
【0016】
また、本発明の請求項4に記載した鉄道車両用軌間可変台車は、
軌間変更時に前記軸箱梁を案内する案内部および前記ロック解錠レールが前記車体支持レールの車軸軸端側の端部に並設されているとともに、前記ロック施錠レールが前記車体支持レールの車輪側の端部に並設されており、
かつ前記ロック施錠アームが前記車輪の側において前記支軸に固着されているとともに、前記ロック解錠アームが前記車輪とは反対側において前記支軸に固着されていることを特徴とする。
【0017】
また、本発明の請求項5に記載した鉄道車両用軌間可変台車は、
前記ロック解錠アームの先端には、前記ロック解錠レール上を転動するロック解錠ローラが設けられ、
前記ロック施錠アームの先端には、前記ロック施錠レール上を転動するロック施錠ローラが設けられていることを特徴とする。
【0018】
また、本発明の請求項6に記載の鉄道車両用軌間可変台車は、前記回転駆動力伝達手段を、前記車軸外筒の内周面および前記車軸の外周面にそれぞれ凹設されて前記車軸の軸線方向に延びる複数の凹溝と、これらの凹溝内にスライド自在に収納されて前記車軸外筒と前記車軸側との間で回転駆動力を伝達する複数のころとを有したころスプラインとしたものである。
これにより、ころスプラインには回転駆動力のみが負荷され、車軸の軸線に対して半径方向の外力が負荷されることはないから、従来のスプラインのように摩耗が進行してその機能に支障を来すことがない。
【0019】
また、本発明の請求項7に記載の鉄道車両用軌間可変台車は、車軸を覆って保護する筒状の防塵カバーの車輪側の端部を、軸受を介して車輪に取り付けた環状の支持部材によって支持するものである。
これにより、車軸を車輪の直近部分まで確実に覆って保護できるばかりでなく、防塵カバーの車輪側の端部を確実に支持することができる。
【0020】
さらに、本発明の請求項8に記載の鉄道車両用軌間可変台車は、車軸を覆って保護する防塵カバーの駆動モータ側の端部を、車軸がその内部に挿通されるとともに駆動モータに固定される筒状支持部材によって支持するものである。
これにより、防塵カバーによって車軸を駆動モータの直近部分まで確実に覆って保護できるばかりでなく、防塵カバーの駆動モータ側の端部を確実に支持することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る鉄道車両用軌間可変台車の一実施形態を図1乃至図15を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明においては、地上に対する鉛直方向を上下方向と、鉄道車両の進行方向を前後方向と、車軸の軸線が延びる方向を車軸軸線方向と呼ぶ。
【0022】
まず最初に図1乃至図4を参照し、本実施形態の鉄道車両用軌間可変台車の全体構造を概説する。
【0023】
図示されない台車枠に装架された駆動モータ21が出力する回転駆動力は、たわみ継手22および台車枠に懸架された減速機23を介して車軸24に伝達され、この車軸24を回転駆動する。
【0024】
車軸24の左右両端部には、ナット25で固定されたスラスト軸受26を介して、左右一対の軸端梁27が車軸24に対して軸回りには回転可能に、また軸方向には移動しないようにそれぞれ取り付けられている。そして、これら左右一対の軸端梁27には、ピン28を介して左右一対の軸箱梁29の支持腕29a,29bがそれぞれ係止されている。これにより、車軸24は、左右一対の軸箱梁29に対してその軸線回りに回転自在に連結されつつ、左右一対の軸箱梁29の軸線方向間隔を所定の寸法に定めている。
【0025】
車軸24には、段付き円筒状の車軸外筒30が軸線方向にスライド自在に外嵌されている。この車軸外筒30の内周面には、低摩擦性の材料から製造された薄肉円筒状の滑り軸受31が内嵌されている。これにより、車軸外筒30は、この滑り軸受31によって、車軸24の大径部24aの外周面上を軸線方向に滑らかにスライドすることができる。
【0026】
また、車軸24の軸端側に設けた小径部24bには、ころスプライン32を構成するスプライン内筒33が外嵌されている。このスプライン内筒33の外周面33a(図5参照)は、車軸24の大径部24aの外周面と面一となっている。これにより、車軸外筒30は、滑り軸受31によって、このスプライン内筒33の外周面33a上をも軸線方向に滑らかにスライドすることができる。
【0027】
したがって、車軸外筒30に負荷される車軸24の軸線に対して半径方向の外力は、車軸24の大径部24aには直接的に伝達され、かつ車軸24の小径部24bにはスプライン内筒33を介して間接的に伝達される。
【0028】
一方、図5および図6に示したように、スプライン内筒33の外周面33aには複数本の凹溝33bが、円周方向に等間隔に、かつスプライン内筒33の軸線方向の全長にわたって延びるように凹設されている。また、車軸外筒30の内壁面の車軸軸端側の端部には、スプライン内筒33の凹溝33aとそれぞれ対向して軸線方向に延びる同数の凹溝30aが凹設されている。
【0029】
両凹溝30a,33aによって囲まれる空間内には、複数個の円柱状のころ34がそれぞれ挿入されている。これらのころ34は、車軸外筒30側に設けられたリテーナ35によって軸線方向に保持され、車軸外筒30と一体にスプライン内筒33側の凹溝33a内をスライドする。しかしながら、車軸外筒30が軸線方向にスライドするのは軌間変更時のみであり、かつその時に車軸24に負荷される回転駆動力は極めて小さいから、そのスライド抵抗が軌間変更作業に影響を及ぼすことはない。
【0030】
また、これらのころ34の外径は、両凹溝30a,33aの内径よりもわずかに小さい。これにより、これらのころ34は、車軸24若しくは車軸外筒30に回転駆動力が負荷されると、それぞれ接点30b,33bのみにおいて両凹溝30a,33aの内壁面と接触し、車軸外筒30のスライド位置にかかわらず車軸24と車軸外筒30との間で回転駆動力を伝達することができる。しかしながら、車軸外筒30に負荷された半径方向の外力をこれらのころ34が車軸24に伝達することはない。
【0031】
また、車軸外筒30の車軸中央側の端部には車輪36が嵌着されている。これにより、車輪36は車軸外筒30および車軸24と一体となって回転するとともに、軌間変更時には車軸外筒30と一体となって車軸24上を車軸軸線方向に変位する。
【0032】
また、図1および図2に示したように、車軸24の左右一対の大径部24aは、それぞれ左右一対の蛇腹円筒状の防塵カバー40Lおよび40Rによって覆われている。これらの防塵カバー40L,40Rの車輪36側の端部は、それぞれ左右一対の車輪36によって支持されている。すなわち、車輪36の側面に凸設された防塵カバー支持部36aには玉軸受43が外嵌されている。そして、この玉軸受43の外輪に嵌装された環状ブラケット44に防塵カバー40L,40Rの端部がそれぞれ固着されている。これにより、車輪36を用いて防塵カバー40L,40Rを確実に支持することができる。
【0033】
また、図7に示したように、図示左側の防塵カバー40Lの駆動モータ21側の端部は、駆動モータ21に螺着された円筒状の板金カバー41によって支持されている。この板金カバー41は、その円筒状の本体部分41aに設けたブラケット41bをボルト42を用いて駆動モータ21に螺着することにより、駆動モータ21によって支持されている。また、この板金カバー41の内径は、駆動モータ21と車軸24との相対変位を吸収できる寸法に設定され、車軸24が駆動モータ21に対して相対変位しても、板金カバー41と接触することはない。
なお、本実施形態の鉄道車両用軌間可変台車は、車軸24を軸箱梁29に対して大きく昇降させることなく軌間変更をおこなう形式であるから、駆動モータ21に対する車軸24の相対変位量が小さく、板金カバー41の円筒状本体部分41aの外径を小さく抑えることができる。
【0034】
板金カバー41の図示左端側のフランジ41cには、防塵カバー40Lの駆動モータ21側の端部が固着されている。これに対して図示右側の防塵カバー40Rの減速機23側の端部は、減速機23のケースに直接固着されている。これにより、これらの防塵カバー40L,40Rは、図1に示したように車輪36が標準軌対応位置に変位するとその全長が伸張し、図2に示したように車輪36が狭軌対応位置に変位するとその全長が短縮する。
【0035】
また、図7に示したように、車軸24の駆動モータ21と減速機23との間の隙間に対向する部分は、蛇腹円筒状の第2の防塵カバー45によって覆われている。この防塵カバー45は、その一端が前記板金カバー41の図示右端側のフランジ41dに固着されるともに、その他端は減速機23に設けた環状ブラケット46に固着されている。これにより、この防塵カバー45は、その変形によって駆動モータ21に対する減速機23の変位に追従しつつ、車軸24を覆って保護する。
【0036】
図3および図4に示したように、軸箱梁29内には軸箱体50が、少なくとも標準軌対応位置と狭軌対応位置との間で車軸軸線方向にスライド自在に内嵌されている。そして、この軸箱体50と車軸外筒30との間には車軸軸受51が介装され、車軸外筒30が軸箱体50に対して相対回転できるように支持されている。さらに、車軸軸受51は、スペーサ52,53,54によって軸箱体50および車軸外筒30に対して車軸軸線方向に位置決めされている。これにより、軸箱体50は車軸外筒30と一体となって車軸軸線方向に変位する。加えて、軸箱体50の端部開口を閉鎖するカバー部材55と軸端梁27との間には蛇腹円筒状の防塵カバー56が設けられ、車軸24の軸端部分を覆っている。
【0037】
図8および図9に示したように、軸箱梁29の下端部29cには橇10が設けられている。この橇10は、後述する車体支持レール70に設けた多数の車体支持ローラ12上を滑走し、軌間変更時に軸箱梁29、したがって図示されない鉄道車両の車体を支持して車軸24に車体重量が負荷されないようにする。
【0038】
図4に示したように、軸箱体50の端部には、直方体状のロッキングブロック57がボルト57aによって螺着されている。そして、このロッキングブロック57は、図10に示したように軸箱梁29の端部29d内に凹設されて車軸軸線方向に延びる凹溝29e内に嵌装され、軸箱体50と一体に軸箱梁29内を車軸軸線方向にスライドする。さらに、このロッキングブロック57には、上下方向に延びる一対の係合溝57b,57cが削設されている。なお、これらの係合溝57b,57c間の車軸軸線方向の間隔は、軌間変更時に車輪36が変位する寸法に等しい。
【0039】
図9および図10に示したように、軸箱梁29の端部29dには、ロッキングブロック57を軸箱梁29に対して係脱自在に車軸軸線方向に係止するロック機構60が設けられている。このロック機構60は、図9乃至図12に示したように、軸箱梁29の端部29dに貫設されて上下方向に延びる断面形状長円形の貫通孔29f内にスライド自在に嵌挿されたロック錠(ロック部材)61を有している。このロック錠61は、その上端部に設けられた断面形状長円形の錠部分61aと、この錠部分61aに連設されて下方に延びる円柱部分61bとから構成されている。
【0040】
図9および図10に示したように、ロック錠61の円柱部分61bの下端部と軸箱梁29の図示右側の端部29dの下面との間にはコイルばね62が装着され、ロック錠61を常に下方に向かって付勢している。
【0041】
軸箱梁29の下端部29cには、車軸軸線方向に延びる支軸63が回動自在に支持されている。そして、この支軸63の長手方向中間部に固着された支持アーム64の先端は、ロック錠61の円柱部分61bの下端に接続されている。これにより、支軸63を往復回動させることによってロック錠61を昇降させることができる。
【0042】
図13(a)に示したように、支持アーム64の基端には、軸箱梁29の下端部側面29gに当接する当接部64aが設けられている。これにより、ロック錠61がコイルばね62の付勢力によって下方に変位すると、当接部64aが軸箱梁29の下端部側面29gに当接するので、ロック錠61は所定位置(ロック位置)より下方に変位することはない。
【0043】
図10および図11に示したように、支軸63の車軸軸端側の端部には、ロック解錠アーム65が支持アーム64と平行に、かつ前後方向に同じ側に延びるように固着されている。そして、このロック解錠アーム65の先端にはロック解錠ローラ66が設けられている。これにより、このロック解錠ローラ66を上昇させると、ロック解錠アーム65が揺動して支軸63を回動させるので、支持アーム64を介してロック錠61を上昇させることができる。
【0044】
これに対して図10および図12に示したように、支軸63の車輪36側の端部には、ロック施錠アーム67が、支持アーム64に対して前後方向に反対側に延びるように固着されている。そして、このロック施錠アーム67の先端にはロック施錠ローラ68が設けられている。これにより、このロック施錠ローラ68を上昇させると、ロック施錠アーム67が揺動して支軸63を回動させるので、支持アーム64を介してロック錠61を降下させることができる。
【0045】
また、図8および図9に示したように、車体支持レール70には多数の車体支持ローラ12が回転自在に設けられている。これらの車体支持ローラ12上には、軌間変更時に軸箱梁29の下端に設けた橇10が載置され、軌間変更時に鉄道車両の車体重量を支持する。
【0046】
また、図8に示したように、車体支持レール70の車軸軸端側の端部には、軌間変更時に軸箱梁29を案内する案内部71が設けられている。この案内部71には、軸箱梁29の側面に接触して軸箱梁29を案内する、上下方向に延びる支軸回りに回転する多数の案内ローラ72が設けられている。
【0047】
さらに、案内部71の上部にはロック解錠レール73が並設され、そのカム面73a,73b上をロック解錠ローラ66が転動するようになっている。同様に、車体支持レール70の車輪36側の端部には、ロック施錠レール74が並設され、そのカム面74a上をロック施錠ローラ68が転動できるようになっている。
【0048】
次に図10乃至図15を参照し、標準軌から狭軌に軌間変更する場合を例に取って、上述したロック機構60の作動について説明する。なお、図13乃至図15に示した矢印は、鉄道車両が前進する方向を示している。
【0049】
図9乃至図12に示したように、通常時には、ロック錠61はコイルばね62によって付勢されて所定位置(ロック位置)まで下方に一杯に変位している。この状態では、図13(a)に示したように、ロック錠61の錠部分61aが軸箱梁29の貫通孔29fおよびロッキングブロック57の車輪36側の係合溝57bの両方に入り込み、ロッキングブロック57,したがって軸箱体50を軸箱梁29に対して車軸軸線方向に変位不能に係止している。
【0050】
このとき、左右一対の軸箱梁29は、前述したように車軸24によってその車軸軸線方向の間隔が所定の値に保たれている。これにより、ロック機構60を用いて軸箱体50を軸箱梁29に対して車軸軸線方向に変位不能に係止すると、車軸軸受51および車軸外筒30を介して軸箱体50に接続された左右一対の車輪36を、そのバック面同士の間隔が所定の値を保つように軌間変更不能に固定することができる。
【0051】
したがって、標準軌から狭軌に軌間変更する際には、図13(b)に示したようにロック錠61をコイルばね62の付勢力に抗して上昇させ、その錠部分61aをロッキングブロック57の係合溝57bから上方に抜け出させる必要がある。そこで、ロック錠61を上昇させるために、車体支持レール70に並設したロック解錠レール73を用いる。このロック解錠レール73は、図9および図15に示したように、その前後方向の両端部で対称に傾斜して延びる一対の傾斜カム面73aと、これらのカム面73aの間で水平に延びる水平カム面73bとを有している。
【0052】
鉄道車両が軌道レール13上を走行して軌間変更区間にさしかかると、水平に延びる車体支持レール70に対し、軌道レール13が進行方向前方に向かって徐々に降下する。すると、図8および図9に示したように、軸箱梁29の下端に設けた橇10が車体支持ローラ12上を滑走するので、車体重量は車体支持レール70によって支持される。したがって、この状態においては、車軸24には車体重量が負荷されないため、軸箱体50を軸箱梁29内において車軸軸線方向に容易にスライドさせることができる。
【0053】
このとき、ロック機構60のロック解錠ローラ66は、図15(a)に示した状態からさらに前進すると、進行方向前方に向かって斜め上方に傾斜して延びる傾斜カム面73aに当接する。そして、鉄道車両が図15中に矢印で示したように図示左方向にさらに前進すると、図15(b)に示したようにロック解錠ローラ66が傾斜カム面73aによって徐々に押し上げられるので、ロック解錠アーム65が揺動して支軸63を図示反時計方向に回動させる。これに伴い、支持アーム64もまた揺動し、ロック錠61はコイルばね62の付勢力に抗して上昇させられる。
【0054】
その後、鉄道車両がさらに前進すると、ロック解錠ローラ66は図15(c)に示したようにロック解錠レール73の水平カム面73b上を転動する状態となる。すると、図13(b)に示したように、ロック錠61はその錠部分61aがロッキングブロック57の係合溝57bから上方に抜け出した状態に維持される。これにより、ロッキングブロック57、したがって軸箱体50の軸箱梁29に対する係止が解除された軌間変更可能状態となる。
【0055】
軌間変更可能状態になると、軌道レール13と車体支持レール70との間隔が変化する。すなわち、標準軌から狭軌に軌間変更するときには、軌道レール13は車体支持レール70から車軸軸線方向に徐々に離間する。同時に、軌道レール13に並設された車輪案内レール18が車輪36に当接し、車輪36を狭軌側に押動する。
【0056】
これにより伴い車輪36、車軸外筒30、車軸軸受51および軸箱体50が一体となって車軸軸線方向に狭軌側に変位するので、ロッキングブロック57もまた軸箱梁29の凹溝29e内をスライドする。そして、車輪36が狭軌対応位置に達すると、ロッキングブロック57の車軸軸端側の係合溝57cと軸箱梁29の貫通孔29fとが車軸軸線方向に一致する。
【0057】
その後、鉄道車両がさらに前進すると、ロック解錠ローラ66は解錠レール73の傾斜カム面73a上を進行方向前方に向かって下降しつつ転動する状態となる。すると、ロック錠61はコイルばね62の付勢力によって徐々に降下し、その錠部分61aがロッキングブロック57の係合溝57c内に入り込む。これにより、ロッキングブロック57、したがって軸箱体50が軸箱梁29に対して係止されるので、車輪36は狭軌対応位置で軌間変更不能に固定される。
【0058】
ところで、ロック錠61と軸箱梁29若しくはロッキングブロック57との間に固渋が生じていると、図14(a)に示したようにロック錠61がコイルばね62の付勢力によっては降下せず、車輪36を軌間変更不能に再ロックできなくなるおそれがある。そこで、ロック錠61を強制的に降下させるために、車体支持レール70に並設したロック施錠レール74を用いる。
【0059】
このロック施錠レール74は、図15に示したようにロック解錠レール73の傾斜カム面73aの近傍に設けられるとともに、図15中に矢印で示した鉄道車両の進行方向前方に向かって、徐々に高くなる傾斜カム面74aを有している。
【0060】
軌間変更完了後にロック錠61がコイルばね62の付勢力によって降下しないときには、図14(a)および図15(d)に示したように、ロック機構60のロック施錠ローラ68が降下した状態となっている。これにより、この状態で鉄道車両がさらに前進すると、ロック施錠ローラ68はロック施錠レール74の傾斜カム面74aに当接し、強制的に上昇させられる。これに伴い、ロック施錠アーム67が揺動し、支軸63を図14(b)において図示反時計方向に回動させるので、支持アーム64もまた揺動してロック錠61を強制的に降下させることができる。
【0061】
そして、図14(b)に示したように、ロック錠61の錠部分61aがロッキングブロック57の係合溝57c内に入り込むと、ロッキングブロック57、したがって軸箱体50を軸箱梁29に係止して、車輪36を軌間変更不能に固定することができる。
【0062】
以上、本発明に係る鉄道車両用軌間可変台車について詳しく説明したが、本発明は上述した実施形態によって限定されるものではなく、種々の変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した実施形態においては、ロック装置の支軸63に支持アーム64、ロック解錠アーム65およびロック施錠アーム67が直接固着されている。
これに対して、支軸63とこれらの支持アーム64、ロック解錠アーム65およびロック施錠アーム67との間に、例えばねじりバネ等からなる緩衝機構を介装すれば、支軸63に無理な力が作用して破損することを防止できる。
また、ロック錠61の錠部分61aの下面の角部やロッキングブロック57の係合溝57b,57cの角部にそれぞれ面取りを施すことにより、ロック錠61をロッキングブロック57に対してより一層滑らかに係脱させることができる。
さらには、車輪案内レール18と車輪36との間にわずかな隙間を設けることにより、ロッキングブロック57が車軸軸線方向にある程度自由に動けるようにすれば、ロック錠61をロッキングブロック57に対してより一層滑らかに係脱させることができる。
【0063】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の鉄道車両用軌間可変台車は、軸箱梁の内部で車軸を昇降させることにより車輪を軌間変更不能にロックしたりロック解除したりするものではないから、軸箱梁の鉛直方向の寸法を小さくすることができる。
また、車輪を軌間変更不能にロックするロック機構は、軸箱梁と車体支持レールとの接触に連動することなく、車体支持レールに並設したロック解錠レールによってそのロックが解除されるものである。
これにより、軸箱が車体支持レールによって支持されて車軸に車体重量が負荷されなくなった後にロックを解除することができるから、車輪を軌間変更不能に固定するロック機構を確実に解除することができる。
さらに、軌間変更完了後にロック部材がロック位置に復帰しないときには、車体支持レールに並設したロック施錠レールによって操作してロック部材を係止位置に変位させるものである。
これにより、軸箱が車体支持レールによって支持されて車軸に車体重量が負荷されていないときにロック機構を作動させることができるから、スムーズにかつ確実に車輪を軌間変更不能に再ロックすることができる。
したがって、本発明によれば、軸箱梁の鉛直方向寸法を小さくして台車のばね下重量を抑えるとともに、車輪を軌間変更不能に固定するロックを確実に解除し、かつ確実に再ロックできるように改良された軌間可変台車を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る一実施形態の鉄道車両用軌間可変台車を標準軌対応状態で示す要部破断水平断面図。
【図2】 図1に示した軌間可変台車を狭軌対応状態で示す要部破断水平断面図。
【図3】 図1中に示した軸箱梁の部分を拡大して示す水平断面図。
【図4】 図2中に示した軸箱梁の部分を拡大して示す水平断面図。
【図5】 ころスプライン部分の断面図。
【図6】 図5の要部を拡大して示す断面図。
【図7】 図1中に示した防塵カバーを拡大して示す水平断面図。
【図8】 図1中に示した軸箱梁の部分を拡大して示す縦断面図。
【図9】 図8中に示した軸箱梁の側面図。
【図10】 図9中に示した軸箱梁の要部破断後方正面図。
【図11】 ロック機構を示す斜視図。
【図12】 ロック機構を示す斜視図。
【図13】 ロック機構の作動を説明する要部破断側面図。
【図14】 ロック機構の作動を説明する要部破断側面図。
【図15】 ロック解錠レールとロック施錠レールの作用を模式的に示す側面図。
【図16】 従来の鉄道車両用軌間可変台車を示す正面断面図。
【図17】 従来の鉄道車両用軌間可変台車を示す側面断面図。
【符号の説明】
G 地上
1 軸箱梁
2 車軸
3 車軸外筒
4 車輪
5 ロッキングブロック
6,7 係合突起
8 係合孔
9 逃げ孔
10 橇
11 車体支持レール
12 車体支持ローラ
13 軌道レール
14 揺動軸
15 ロックレバー
16 コイルばね
17 連結リンク
18 車輪案内レール
21 駆動モータ
22 たわみ継手
23 減速機
24 車軸
25 ナット
26 スラスト軸受
27 軸端梁
28 ピン
29 軸箱梁
30 車軸外筒
31 滑り軸受
32 ころスプライン
33 スプライン内筒
34 ころ
35 リテーナ
36 車輪
40L,40R 防塵カバー
41 板金カバー
42 ボルト
43 玉軸受
44 環状ブラケット
45 防塵カバー
46 環状ブラケット
50 軸箱体
51 車軸軸受
52,53,54 スペーサ
55 カバー部材
56 防塵カバー
57 ロッキングブロック
60 ロック機構
61 ロック錠
62 コイルばね
63 支軸
64 支持アーム
65 ロック解錠アーム
66 ロック解錠ローラ
67 ロック施錠アーム
68 ロック施錠ローラ
70 車体支持レール
71 案内部
72 案内ローラ
73 ロック解錠レール
73a 傾斜カム面
73b 水平カム面
74 ロック施錠レール
74a カム面

Claims (8)

  1. 台車枠に装架された駆動モータと、
    この駆動モータが出力する回転駆動力を減速して車軸に伝達する減速機と、
    前記車軸の左右両端にスラスト軸受を介してそれぞれ取り付けた左右一対の軸端梁が接続される、前記台車枠に接続された左右一対の軸箱梁と、
    これら左右一対の軸箱梁に対して前記車軸の軸線方向にスライド自在にそれぞれ嵌装された左右一対の軸箱体と、
    これら左右一対の軸箱体に対して車軸軸受を介してそれぞれ接続されるとともに、前記車軸にスライド自在にそれぞれ外嵌された左右一対の車軸外筒と、
    これら左右一対の車軸外筒にそれぞれ固定されて一体に回転する左右一対の車輪と、
    前記車軸外筒と前記車軸との間に介装されて両者の間で回転駆動力を伝達する回転駆動力伝達手段と、
    前記車輪が標準軌に対応する位置および狭軌に対応する位置において前記軸箱体を前記軸箱梁に対して前記車軸の軸線方向に変位不能にかつ係脱自在に係止するロック機構と、
    を備え、
    前記ロック機構は、
    前記軸箱梁の端部に貫設された上下方向に延びる貫通孔内にスライド自在に嵌挿されるとともに、軌間変更時に前記車輪が変位する寸法と等しい間隔を開けて前記車軸の軸線方向に並ぶように前記軸箱体に削設された上下方向に延びる一対の係合溝に入り込んだときに前記軸箱体を前記軸箱梁に係止するロック部材と、
    前記軸箱梁の下端部に回動自在に支持されて前記車軸の軸線方向に延びる支軸と、
    その基端が前記支軸に固着されて前記支軸の軸線に対し半径方向外側に延びるとともに、その先端に前記ロック部材の下端が接続された支持アームと、
    前記ロック部材が前記軸箱体の係合溝に入り込むように常に付勢するコイルばねと、
    その基端が前記支軸に固着されて前記支軸の軸線に対し半径方向外側に延びるロック解錠アームと、
    軌間変更時に鉄道車輌の車体重量を支持する車体支持レールに並設されたロック解錠レールと、
    を有しており、
    前記支持アームおよび前記ロック解錠アームは、軌間変更時に前記ロック解錠アームの先端が前記ロック解錠レールに当接して前記ロック解錠アームが揺動すると、前記支軸が回動して前記支持アームが揺動し、前記ロック部材がスライドして前記軸箱体の係合溝から抜け出ることにより前記軸箱梁に対する前記軸箱体の係止が解除されるように配置されていることを特徴とする鉄道車両用軌間可変台車。
  2. 前記ロック機構は、
    その基端が前記支軸に固着されて前記支軸の軸線に対し半径方向外側に延びるロック施錠アームと、
    軌間変更時に鉄道車輌の車体重量を支持する車体支持レールに並設されたロック施錠レールと、をさらに有し、
    前記支持アームおよび前記ロック施錠アームは、軌間変更時に前記ロック施錠アームの先端が前記ロック施錠レールに当接して前記ロック施錠アームが揺動すると、前記支軸が回動して前記支持アームが揺動し、前記ロック部材がスライドして前記軸箱体の係合溝に入り込むことにより前記軸箱梁に前記軸箱体を係止するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載した鉄道車両用軌間可変台車。
  3. 前記軸箱梁は、その前後方向の端部に凹設されて前記車軸の軸線方向に延びるとともに前記貫通孔が貫設されている凹溝を有しており、
    前記軸箱体は、前記凹溝内に嵌装されるとともに前記軸箱体に固定されて一体にスライドする、前記一対の係合溝が削設されたロッキングブロックを有しており、
    前記ロック機構の支軸は、前記軸箱梁のうち前記凹溝が設けられている部分の下方において前記軸箱梁に支持されていることを特徴とする請求項1または2に記載した鉄道車両用軌間可変台車。
  4. 軌間変更時に前記軸箱梁を案内する案内部および前記ロック解錠レールが前記車体支持レールの車軸軸端側の端部に並設されているとともに、前記ロック施錠レールが前記車体支持レールの車輪側の端部に並設されており、
    かつ前記ロック施錠アームが前記車輪の側において前記支軸に固着されているとともに、前記ロック解錠アームが前記車輪とは反対側において前記支軸に固着されていることを特徴とする請求項1または2に記載した鉄道車両用軌間可変台車。
  5. 前記ロック解錠アームの先端には、前記ロック解錠レール上を転動するロック解錠ローラが設けられ、
    前記ロック施錠アームの先端には、前記ロック施錠レール上を転動するロック施錠ローラが設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載した鉄道車両用軌間可変台車。
  6. 前記回転駆動力伝達手段は、
    前記車軸外筒の内周面および前記車軸の外周面にそれぞれ凹設された、前記車軸の軸線方向に互いに対向して延びる複数の凹溝と、
    これらの凹溝内にスライド自在に収納されて前記車軸外筒と前記車軸側との間で回転駆動力を伝達する複数のころと、を有するころスプラインであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の鉄道車両用軌間可変台車。
  7. 前記車軸を覆って保護する筒状の防塵カバーをさらに備えるとともに、
    前記防塵カバーは、その前記車輪側の端部が軸受を介して前記車輪に取り付けられた環状支持部材によって支持されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の鉄道車両用軌間可変台車。
  8. 前記防塵カバーは、その駆動モータ側の端部が、前記車軸がその内部に挿通されるとともに前記駆動モータに固定された筒状支持部材によって支持される、ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の鉄道車両用軌間可変台車。
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