JP3651911B2 - 金属クロムの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、電子材料や耐食・耐熱合金(スーパーアロイ)に用いられる金属クロムの製造方法に関するものである。詳しくは、クロム酸化物を炭素化合物で還元し、高品質の金属クロムを経済的、効率的に製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
金属クロムの製造法としては、酸化クロムを金属アルミニウムで還元するテルミット法、クロム塩溶液を電解還元して陰極に金属クロムを析出させて得る電解法、酸化クロムを炭素で還元して金属クロムを得る炭素還元法等がある。
【0003】
テルミット法では、酸化クロムから容易に金属クロムを得ることができる。しかしながら、バッチ式であり、又バッチ当りの処理量は少なく生産効率が低い。又、得られる金属クロムに、アルミニウムなどの還元剤、反応開始剤、反応炉材成分などが混入するという重大な品質上の問題を抱えている。
【0004】
電解還元法は、比較的高純度の金属クロムを得ることができる。しかしながら、クロム塩溶液の精製に多くの処理を要し、工程が複雑になる上に、設備コストも大きく、消費電力も多大であるという経済上の大きな問題を有している。
【0005】
金属クロムの製造に要求される事項は、高品質と製造コストの低減である。これらに対して、炭素還元法は、高品質の金属クロムを比較的簡単な工程で得ることができるため従来よりその製法研究が進められており期待されていた。
【0006】
炭素還元法は、米国特許第 2,833,645号公報に開示されてあるように、まず、クロム原料としての酸化クロムと還元剤としての炭素を均一に混合し、ペレット状に成形する。ここで成形するのは、反応が固体と固体の反応であるため、酸化クロムと炭素の接触状態をよくするためであり、また、ペレットの様な比較的小さな成形体にするのは、還元反応中に発生するCOガスの拡散を促進し、反応を進めるためである。続いて、そのペレットを高温真空下で還元反応することによって金属クロムが得られる。
【0007】
しかしながら、該方法は少量生産には適しているものの、工業的規模の生産においては効率が悪い。
【0008】
即ち、まずペレットの製造に負担がかかり、工業的規模で行う場合、その為の設備費が嵩む。更に、重要なことは、ペレットでは確かに反応によって生成したCOガスの抜けは良くなる。しかしながら、真空下で大量処理する場合、輻射による伝熱が受け難くなり、反応が進みにくくなる。つまり、炭素還元法の場合、還元反応が吸熱反応である為、熱が反応処理物内部に伝わりにくく、反応を進めるには、COガスの拡散を促進するよう工夫するよりも、むしろ輻射による伝熱を受け易く工夫する方がはるかに効果的及び効率的である。
【0009】
この場合の雰囲気は、真空以外にも、Ar,He等の不活性ガス気流中としてもよいが、不活性ガス中では、生成するCOガス分圧を小さくしないと反応が進行しにくいため、多量の不活性ガスを流通させる必要があり、不活性ガスを再生利用するにしても、その設備を必要とし、経済的に不利である。これに対し、真空中の場合、生成ガスは真空ポンプによって系外に排出されるので、COガス分圧は十分小さくできる。また、還元性ガス,不活性ガス等を必要としないので経済的に有利である。いずれにしても、コスト的に有利なプロセスとするには同時に多量の還元処理を行うことが要求される。
【0010】
炭素還元法では、還元反応が吸熱反応であるため熱が反応処理物内部に伝わりにくく、更に、真空下では主に輻射によってしか熱が伝わらないため、反応処理物が多数存在すると内部の成形体への熱が著しく伝わりにくいという問題が存在する。このため、炭素還元法は、少量の還元反応を行う場合には、比較的簡単に高品質の金属クロムが得られるが、処理量が多くなるに従い反応時間が著しく長くなるという問題があった。
【0011】
この様に、クロム酸化物の真空炭素還元法は、高純度の金属クロムが得られるにも関わらず、同時に多量の還元処理を効率的に行う製造技術が存在しなかったために、経済性に優れた実用プロセスとはなり得なかった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高品質で且つ生産性の高い金属クロムの製造法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の問題を解決するために、真空炭素還元法によって金属クロムを効率的に得る方法について鋭意研究した結果、混合物成形体の最短厚み寸法及びそれを多数積載したときの空間率を特定化することにより、初めて還元時間を大幅に短縮できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0014】すなわち、本発明は、成形体の最短厚み寸法が20〜100mmであるクロム酸化物と炭素化合物の混合物からなる成形体複数個を、成形体間の空間率が0.3〜0.6になるようトレー上に積載し、真空度6.66キロPa以下の真空下で1100〜1500℃で加熱還元することを特徴とする酸素及び炭素含有量がそれぞれ0.5%以下である金属クロムの製造方法である。
【0015】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0016】
【作用】
本発明で使用するクロム酸化物としては、三・二酸化クロム(Cr23)、水酸化クロム(Cr(OH)3)、オキシ水酸化クロム(CrOOH)、三酸化クロム(CrO3)などを挙げることができる。しかしながら、炭素化合物の原単位、真空操作の容易の面から三・二酸化クロムが好ましい。又、原料クロム酸化物は、炭素、水、及び低温揮発性または分解性有機物のように本発明方法の工程中において揮発除去できる成分はその限度内において含有することができる。 還元用炭素源である炭素化合物としては、グラファイト,カーボンブラック,オイルコークス,石炭等の炭素質、またはクロムカーバイドであるCr32,Cr73,Cr236等も使用できる。しかしながら、原単位を少なくすること、価格、操作の容易さの面より炭素質の炭素化合物が好ましい。
【0017】
又、成型体作成を容易に行うことから粘結剤を用いてもよく、粘結剤としては、ポリビニルアルコール,ポリ酢酸ビニル,ポリビニルブチラール,デンプン,デキストリン,樹脂等が挙げられる。
【0018】
本発明でのクロム酸化物と炭素化合物を混合する際の混合割合は、
Cr23+3C→2Cr+3CO
の化学量論量であれば良いが、目的に応じて化学量論量の90から110%とすることができる。
【0019】
通常、混合粉末に粘結剤を加えて、混練りすることになり、その粘結剤の使用量はクロム酸化物や炭素化合物の粒度や物性により異なるが、混合粉末の総量に対して0.1〜5重量%が適当であり、この量でも十分にしっかりした成形体を得ることができる。混練りは通常使用される混練機や混合機が使用される。
【0020】
続いて、混練り物を各種成形体に加圧成型するが、この時の成型圧は0.1〜5ton/cm2、好ましくは、0.2〜3ton/cm2とする。
【0021】
その成形体の寸法はその最短厚みが20〜100mmとすることを必須とする。さらに好ましい最短厚みは30〜60mmであり、このとき反応効率は最大となり、反応速度は大きく、成形体の積載量を多くできる。成形体の最短厚みが20mm未満の場合、それらを積載したときの空間率を大きくしても輻射による伝熱効率をが大きくできず、内部に積載された成形体の反応速度を高める事はできない。成形体の最短厚みが100mmを越えると、成形体一個の反応速度が著しく低下する。
【0022】
ここで云う成形体の最短厚みとは、成形体が球の場合はその直径の寸法であり、立方体の場合は一辺の寸法であり、正方体及び直方体では最も短い辺の寸法である。他の各種成形体については、その成形体が上下二枚の板ではさまれた時の最短の方向の寸法であり、成形体が突起物を有する場合は、その突起物はないものとした時の寸法で示す。又、空間率とは成形体を多数積載したときの全体を覆った見掛けの体積に対する成形体を除いた空間の体積が占める割合のことを示す。成形体内部の空間は含まれない。例えば、球状成形体を無作為に積載した場合の空間率は、おおよそ0.35になる。
【0023】
成形体の形状は、図に示すようなブリケット状であり、操作性に優れている
【0024】この様にして、得られた成形体をバッチ式、あるいは、連続式高温真空炉で還元反応するが、複数個の成形体をトレーに積載する際、積載された状態の空間率は、0.3〜0.にすることを必須とする。さらに好ましい空間率は0.4〜0.6であり、このとき生産効率は最大となる。この空間率が0.3未満の場合、輻射による伝熱効率が低下し、内部に積載された成形体の反応速度が著しく低下する。逆に、空間率が0.8を越えると伝熱的には有利であるが、単位空間当りの生産性が低下するという問題が生じる。
【0025】
高温真空炉での還元反応条件としては、真空度6.66キロPa(50mmHg)以下、好ましくは、0.13〜1.33キロPa(1〜10mmHg)、温度1100〜1500℃、好ましくは1350〜1450℃で反応させる。
【0026】
ここで、連続的に反応温度まで一段階で加熱処理することができるのは無論であるが、一度300〜500℃で予備加熱操作を加えて分解性物質の大部分を分解除去させ、更に必要に応じて800〜1000℃で粘結剤を完全に分解除去させた後、高温処理する二段階もしくは三段階の熱処理も適用でき、還元炉寿命、メンテナンスの面よりむしろ好ましい。この間の保持時間、昇温速度は特に限定する理由はなく所望に応じて行えば良い。
【0027】本発明により、金属クロムを製造する場合、反応生成物中の酸素及び炭素残存量は、反応時間によってコントロールできる。スタンダード金属クロムでは、製品中の酸素及び炭素含有量は、それぞれ0.5%以下であり、これは成形体の最短厚み及びそれを積載したときの空間率が本発明の範囲内であれば、反応時間や温度を制御することにより容易に達成することができる。
【0028】
更に、高純度金属クロムでは、製品中の酸素及び炭素含有量はそれぞれ0.05%以下にするのが好ましく、反応時間を長くしたり、温度を高くすれば十分達成できるが、この場合、還元反応を二回に分けて行うのが合理的である。還元反応を二回に分ける場合は、一回目の反応で得られる反応生成物(粗クロム)中の酸素および炭素含有量をそれぞれ7%以下および5.3%以下とするのが好ましく、更に好ましくは、2.5%以下及び1.9%以下とすればよく、本発明であればきわめて容易に達成できる。この様にして得られた粗クロムを二回目の還元反応に供する際には、粗クロムを20メッシュ以下に粉砕し、粉砕品の残存炭素と酸素の比がCOガスとして揮発する化学量論量にほぼ等しい場合にはそのまま前述した粘結材を加えて成形し、その比が一致しない場合には必要な化学量論量に対し、(化学量論量±0.5g/粗クロム1kg)の量の酸素を含有するクロム酸化物または炭素を含有する炭素化合物を粗クロム粉砕品に添加、混合した後、粘結剤を加えて成形する。
【0029】
この場合の粘結剤の添加量は粗クロムに対して0.1〜2.0重量%が好ましく、成形は、成形圧1〜10ton/cm2でブリケット状とすることが好ましい。この二回目の場合、成形体の最短厚みは一回目の反応の場合と異なり特に限定されない。これは粗クロムになるとそのほとんどが金属であるため伝導による伝熱が大きくなるため、成形体の寸法及び空間率の効果が大きく現れないからである。しかしながら、比較すると先に示した最短厚み及び空間率にすると効率は大きくなる。
【0030】
又、二回目の反応条件としては、一回目、即ち先に示したのと同様な範囲の条件(温度,圧力、時間等)を使用することができる。
【0031】
又、本発明で、クロム酸化物に対して炭素化合物を過剰にすれば、クロムカーバイドを効率よく製造できることは当然であり、本発明に含まれる。
【0032】
更に、本発明の効果として、Na,K,Ca,Mg等のアルカリ金属、アルカリ土類金属、更には硫黄分が還元時効率よく除去でき高品質金属クロムが得られることも挙げられる。これも、成形体最短厚み寸法、空間率が工夫され、限定されたことによると考えている。又、硫黄分の除去を更に効果的に行う場合、金属錫等の易揮発性硫化物生成金属を添加すると良い。
【0033】
本発明の方法でクロム酸化物を真空炭素還元すれば、工業的規模でコスト的に有利に高品質の金属クロムを製造することができる。
【0034】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
【0035】
実施例1
平均粒径2μmの三・二酸化クロム粉末120.0kgと200メッシュ以下のコークス粉末28.42kgを粉末混合機にて混合し、更に、10%ポリビニルアルコール水溶液12リットルを加えて混練りした。この混練り物を2ton/cm2でブリケットマシーンにて、長さ,幅,及び厚みがそれぞれ40,40,及び30mmの図1に示すようなブリケットに成形した。この時の成形体最短厚みは30mmである。
【0036】
この成形体を100℃で1日乾燥すると、密度は、2.5g/cm2になった。乾燥後の成形体約150kgを、幅60cm,長さ90cmのトレーに無作為に山積みした。この時の空間率は、0.35であった。続いて、この山積みされた成形体を高温真空炉に入れて900℃で30分間保持後、更に1400℃まで昇温し12時間保持した。
【0037】
反応が開始するとCOガスが発生するが排気系バルブの開閉をコントロールすることにより炉内真空度を0.67キロPa(5mmHg)に保った。冷却後、得られた反応成生物は、82.4kgであった。
【0038】
反応生成物の粉末X線回折による測定を行ったところ、金属クロムのピークのみであった。また、残存している酸素及び炭素の分析値は、それぞれ0.49%,0.46%であった。
【0039】
ここで、酸素の分析は試料をインパルスファーネスにより瞬間抽出し、赤外吸収法により行った(LECO社製TC−136を使用)。炭素の分析は試料を高周波燃焼し、赤外吸収法で行った(LECO社製CS−244を使用)。以下、酸素及び炭素の分析はこれと同様の方法で行った。
【0040】
実施例2
実施例1において1400℃保持を6時間とした以外全て同じにした。冷却後、得られた反応生成物は、85.5kgであった。反応生成物の粉末X線回折による測定を行ったところ、金属クロムのピーク以外にCr23及びCr236が検出された。また、残存している酸素及び炭素の分析値は、それぞれ2.55%,1.81%であった。
【0041】
引き続いて2段目の還元反応を行うために、この反応生成物85.0kgを100メッシュ以下に粉砕した後にコークス粉87.1gと20%ポリビニルアルコール8.5リットルを加えて混練した。この混練り物をブリケットマシーンにより成形圧4ton/cm2で、長さ,幅,及び厚みがそれぞれ40,30,及び20mmのブリケットに成形した。
【0042】
この成形体を100゜Cで1日乾燥すると、密度は4.5g/cm2となった。乾燥後の成形体約86.5kgを、幅60cm,長さ90cmのトレーに山積みした。この時の空間率は、0.34であった。続いて、この山積みされた成形体を高温真空炉に入れ、900゜Cで30分間保持後、更に1400゜Cまで昇温し6時間保持した。反応が開始するとCOガスが発生するが排気系バルブの開閉をコントロールすることにより炉内真空度を0.67キロPa(5mmHg)に保った。冷却後、得られた生成化合物は、81.1kgであった。
【0043】
生成化合物の粉末X線回折による測定を行ったところ、金属クロムのピークのみであった。また、残存している酸素及び炭素の分析値は、それぞれ0.043%,0.040%であった。
【0044】
実施例3
成形体の形状が長さ,幅,及び厚みがそれぞれ60,60,及び50mmの図1に示すようなブリケットであること以外は実施例1と同様に行った。
【0045】
山積みした時の空間率は0.36であった。冷却後、得られた反応生成物は、82.2kgであった。反応生成物の粉末X線回折による測定を行ったところ、金属クロムのピークのみであった。また、残存している酸素及び炭素の分析値は、それぞれ0.35%,0.30%であった。
【0046】
実施例4
実施例3において1400℃での温度保持を6時間とする以外、全て同じとした。冷却後、得られた反応成生物は、85.3kgであった。反応成生物の粉末X線回折による測定を行ったところ、金属クロムのピーク以外にCr23及びCr236が検出された。また、残存している酸素及び炭素の分析値は、それぞれ2.31%,1.70%であった。
【0047】
引き続いて2段目の還元反応を行うために、この反応生成物84.8kgを100メッシュ以下に粉砕した後にコークス粉27.5gと20%ポリビニルアルコール8.5リットルを加えて混練した。この混練り物をブリケットマシーンにより成形圧4ton/cm2で、長さ,幅,及び厚みがそれぞれ40,30,及び20mmのブリケットに成形した。この成形体の100゜Cで1日乾燥後の密度は4.5g/cm2であった。乾燥後の成形体約86.3kgを実施例2の二回目と同様に高温真空炉で還元反応を行った。冷却後、得られた生成化合物は、81.4kgであった。生成化合物の粉末X線回折による測定を行ったところ、金属クロムのピークのみであった。また、残存している酸素及び炭素の分析値は、それぞれ0.029%,0.029%であった。
【0052】
比較例1
成形体の形状が長さ,幅,及び厚みがそれぞれ20,15,及び10mmのブリケットであること以外は実施例1と同様に行った。山積みした時の空間率は0.35だった。冷却後、得られた反応生成物は、86.0kgであった。反応生成物の粉末X線回折による測定を行ったところ、金属クロムのピーク以外にCr23及びCr236が検出された。また、残存している酸素及び炭素の分析値は、それぞれ2.90%,2.50%であった。
【0053】
比較例2
実施例5において、空間率が0.1になるように段状に積み重ねた。冷却後、得られた反応生成物は、93.2kgであった。
【0054】
反応生成物の粉末X線回折による測定を行ったところ、金属クロムのピーク以外にCr23,Cr73及びCr236が検出された。また、残存している酸素及び炭素の分析値は、それぞれ7.01%,5.50%であった。
【0055】
【発明の効果】
酸化クロムの真空炭素還元法に対し、本発明で初めて成形体形状及び積載時の空間率の重要さが見出だされ、これらを限定することによって、長年の課題であった生産性の向上、品質の向上が可能となった。
【0056】
即ち、本発明の方法によれば、工業的規模で高品質の金属クロムを経済的に効率良く製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の成形体形状の一例であるブリケット状成形体を示す図である。

Claims (2)

  1. 成形体の最短厚み寸法が20〜100mmであるクロム酸化物と炭素化合物の混合物からなるブリケット状成形体複数個を、成形体間の空間率が0.3〜0.6になるようトレー上に山積みし、真空度6.66キロPa以下の真空下で1100〜1500℃で加熱還元することを特徴とする酸素及び炭素含有量がそれぞれ0.5%以下である金属クロムの製造方法。
  2. クロム酸化物が三・二酸化クロムであり、且つ炭素化合物が炭素質炭素化合物である請求項1に記載の酸素及び炭素含有量がそれぞれ0.5%以下である金属クロムの製造方法。
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