JP3651842B2 - 作動装置のボールねじストッパ構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄道車両等のブレーキ装置を駆動する作動装置に用いられるボールねじのストッパ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、特許協力条約に基づく国際公開番号WO98/47750のパンフレットに掲載された作動装置(電気式ブレーキアクチュエータ)は、モータの回転に基づいて、ブレーキ装置を駆動する押し棒をその軸方向に移動させる常用ブレーキ機構と、圧縮状態に保持したばねを放勢させることにより上記押し棒を軸方向に移動させる安全ブレーキ機構とを備えている。常用ブレーキ機構においては、ボールねじを構成するねじの回転により、ボールハウジング及び押し棒が前進してブレーキ装置を作動させる。ブレーキ装置の作動により、押し棒はその反力を受けるので、これを検出してねじの回転を停止させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の作動装置では、ねじの回転に応じてボールハウジング及び押し棒が前進するが、例えば、ブレーキ装置が正常に接続されていない状態で作動装置の動作確認等を行うと、押し棒を止めることができないため、必要以上に押し棒が前進する。この結果、ボールハウジングからボールが脱落して、作動装置が使用不能となることがあった。
【0004】
上記のような従来の問題点に鑑み、本発明は、押し棒が必要以上に移動することを確実に阻止する作動装置のボールねじストッパ構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ボールねじのボールハウジングと共に押し棒を移動させる機構部を有する作動装置のボールねじストッパ構造において、円筒状外面を有し、軸方向の所定位置における外周に周溝が形成されたボールハウジング側移動体と、前記周溝に装着され、前記円筒状外面より径方向外方に突出して最大外径を構成するストッパと、前記ストッパが装着された前記ボールハウジング側移動体を摺動可能に挿通させるとともに、当該ボールハウジング側移動体の移動先の所定位置に前記最大外径の値より内径が小さい部分を有し、前記ストッパを前記周溝に導入する開口を有するガイドチューブとを備えたものである(請求項1)。
上記のように構成されたボールねじストッパ構造においては、ボールハウジング側移動体が所定位置まで移動すると、ガイドチューブの内径の小さい部分にストッパが当接してそれ以上の移動が阻止される。また、ストッパを導入する開口がガイドチューブに設けられているため、ガイドチューブ内にボールハウジング側移動体を挿通した状態でストッパを挿入することができる。
【0006】
また、上記ボールねじストッパ構造(請求項1)において、ストッパは弾性を有するオープンエンドのリングであり、周溝は円筒状外面を一周して形成されているものであってもよい(請求項2)。
この場合、ストッパの端部を開口に挿入し、軸方向から見て回転させるようにして徐々に押し込むことにより、ストッパを周溝に装着することができる。
【0007】
また、上記ボールねじストッパ構造(請求項2)において、ガイドチューブの外周に、開口に連通して形成されたストッパの導入案内溝を設けてもよい(請求項3)。
この場合、ストッパを導入案内溝に装着した後、ストッパの端部を開口に挿入して徐々に押し込むことにより、ストッパは導入案内溝に案内されて常に一定方向から挿入される。
【0008】
また、上記ボールねじストッパ構造(請求項1)において、ストッパは複数の球状体であり、開口には蓋が取り付けられていてもよい(請求項4)。
この場合、球状体を順次挿入することによりストッパが構成される。また、開口は、球状体一個を通過させるだけの小径な丸孔でよい。
【0009】
また、上記ボールねじストッパ構造(請求項4)において、ボールハウジング側移動体はボールハウジングであり、周溝は当該ボールハウジングのボール導入孔を避けつつ、当該ボール導入孔と交差する円周上の複数箇所に分散して形成されていてもよい(請求項5)。
この場合、ボール導入孔以外の外周面を有効に活用してストッパを装着することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1の実施形態によるボールねじストッパ構造を採用した作動装置を示す断面図である。図において、当該作動装置は、ハウジング本体1aと、上部カバー1bと、上部カバー1bの中央部に取り付けられた取付基部1cとによって構成されるハウジング1内(但し、一部突出している。)に、モータを駆動源とする常用ブレーキ機構部2と、ばねの力を駆動源とする安全ブレーキ機構部3と、これら両機構部によって、図の左右方向を軸方向として駆動される押し棒機構部4とを備えている。安全ブレーキ機構部3は、上記モータが使用不可の場合や、停電時等にのみ、非常ブレーキとして作動する。
【0011】
上記押し棒機構部4において、ガイドチューブ401は、ハウジング1により軸方向に摺動可能に保持されている。このガイドチューブ401に内挿された押し棒402は左端部以外の形状が円筒状であり、ガイドチューブ401に対して軸方向に摺動可能である。この押し棒402に内嵌されたボールハウジング403は、ねじ404と共に、「ボールねじ」を構成する。リング405は、ねじ404の右端側小径部404aに外嵌され、ガイドチューブ401の内径より小さい外径を有する。リング405とガイドチューブ401の右端部401aとの間には、スラストベアリング406が装着されている。外周側が歯車になっている歯車リング407は、ねじ404の右端部404bに外嵌されている。ラジアルベアリング408は、歯車リング407の内筒部407aとガイドチューブ401の右端部401aとの間に装着されている。力伝達リング409,410は、弾性材料のカラー411を挟持するように、ガイドチューブ401に外挿されている。また、カラー411の外周を取り囲むように、感圧リング412が装着されている。力伝達リング409及び410は、それぞれ、止め輪413及び414により、軸方向の一方向への移動を規制されている。力伝達リング410の両側面には一対の押し棒ローラ415が回転自在に取り付けられている。この押し棒ローラ415がねじ404の軸方向に移動すると、力伝達リング409,410を介してガイドチューブ401が移動する。また、一対のハウジングローラ416はハウジング1に取り付けられており、図示の位置で回転自在である。なお、上記力伝達リング409,410は、ガイドチューブ401と共に図の左方へ移動すると、図示しないリターンスプリングを蓄勢するように構成されている。従って、左方へ移動すると、リターンスプリングによって図1の位置に戻すように付勢される。
【0012】
図2は、図1から押し棒機構部4のみを抜き出して拡大した断面図である。また、図4は、ガイドチューブ401単体の形状の一部を示す斜視図である。図4を参照した図2において、ガイドチューブ401の外周面の上部には、開口401bが設けられている。また、この開口401bを除く同一外周上に、開口401bに連通する導入案内溝401cが設けられている。
一方、押し棒402の右端近傍にはストッパ417が装着されている。このストッパ417は、オープンエンドの金属製リングであり、一定の弾性を有している。図5は、ガイドチューブ401の一部と押し棒402の一部とを示す断面図であり、押し棒402を図2に示す位置より少し前進させて、ストッパ417が上記開口401bの下に来るようにした状態を示している。押し棒402の軸方向における右端近傍の所定位置には、その円筒状外面を一周する周溝402aが形成されており、上記ストッパ417は、この周溝402aに装着されている。周溝402aに装着されたストッパ417は、押し棒402の円筒状外面より径方向外方に突出し、最大外径を構成している。
ガイドチューブ401は、ストッパ417が装着された押し棒402を摺動可能に挿通させる内径を有している。但し、このような内径を有しているのは左端より少し手前の所定位置X(図2)までであり、この所定位置Xから前方側の内径は、ストッパ417が装着された押し棒402の最大外径より小さい。すなわち、軸方向の所定位置Xにおけるガイドチューブ401の内周に、段部401dが形成されている。
【0013】
図1に戻り、常用ブレーキ機構部2にはモータ200が設けられている。被駆動シャフト202は、モータ200のシャフト201の右端に対向して、かつ、シャフト201と同軸に配置されている。シャフト201と被駆動シャフト202との間には、クラッチ装置203が介在している。被駆動シャフト202の右端に設けられた小歯車204は、ハウジング1に対して回転自在に支持されている大歯車205と噛合して、これを駆動する。大歯車205は、歯車リング407と噛合して、これを駆動する。上記クラッチ装置203は、シャフト201の回転を被駆動シャフト202に伝達するとともに、シャフト201が回転停止したとき、それまで回転していた方向と逆方向に被駆動シャフト202が回転することを阻止する構成となっている。
【0014】
また、上記安全ブレーキ機構部3においては、上部カバー1bと一体に、その中央から下方へ円筒状に、案内スリーブ1b1が形成されている。くさび部材301は、案内スリーブ1b1に外挿される円筒部301aと、略円盤状のばね支持部301bと、紙面に垂直な方向に互いに離隔して一対設けられたくさび状の係合部301cとを備えている。くさび部材301のばね支持部301bと、上部カバー1bとの間には、大小2個のばね302が装着されている。ねじ軸303は、くさび部材301のばね支持部301bに形成された雌ねじに螺合して、ボールねじのような関係を構成している。ねじ軸303の上端側小径部303aには、円筒形のピンサポート304が取り付けられている。案内スリーブ1b1に取り付けられた円筒部材305は、ピンサポート304と同一の外径を有する。ピンサポート304と円筒部材305との間には、スラストベアリング306が装着されている。係止スリーブ307は、案内スリーブ1b1に対して径方向に隙間を保って内挿されている。係止ばね308は、ピンサポート304及び円筒部材305の外周に巻装され、その一端が係止スリーブ307に係止されている。取付基部1cに取り付けられた支持リング309の下端面には、電磁石310が取り付けられており、この電磁石310は、係止スリーブ307の上端部307aを電磁吸着することが可能である。
【0015】
上記案内スリーブ1b1の下端部内周側には、スラストベアリング311が装着されている。スラストベアリング311の下面には、支持リング312が当接している。この支持リング312に対してさらに、ねじ軸303の外周に係合した止め輪313が当接している。これにより、ねじ軸303の軸方向上向きに作用する力は、止め輪313及び支持リング312を介して、スラストベアリング311により受けとめられる。
【0016】
上記のように構成された作動装置の動作について説明する。
まず、常用ブレーキ動作について説明する。図1に示す状態(ブレーキ解除状態)からモータ200が所定方向に回転すると、クラッチ装置203を介して被駆動シャフト202が回転駆動される。これにより、小歯車204、大歯車205、歯車リング407及びねじ404が回転し、ボールハウジング403及び押し棒402が図の左方向へ前進する。押し棒402の前進により、図示しないブレーキ装置が作動する。モータ200が逆方向に回転すると、押し棒402が後退する。
また、作動装置にブレーキ装置が正常に接続されていなかった場合や、ブレーキ装置に故障が生じて押し棒402を止めることができなかった場合等には、ボールハウジング403及び押し棒402が本来のブレーキ位置を越えて前進する。このような場合には、図3に示すように、ストッパ417がガイドチューブ401の段部401dに当接することにより、ボールハウジング403及び押し棒402がそれ以上移動できなくなる。従って、ボールハウジング403がねじ404から抜けることはなく、ボールハウジング403内のボールの脱落を防止することができる。
【0017】
次に、安全ブレーキ動作について説明する。図1に示す状態において、ばね302は蓄勢されている。ばね302を受けるくさび部材301のばね支持部301bは下方に付勢されており、これにより、ねじ軸303は、くさび部材301の下方移動に対応した回転方向に付勢されている。従って、ピンサポート304及び係止ばね308を介して、係止スリーブ307も所定の回転方向に付勢されている。しかしながら、通常は、係止スリーブ307の上端部307aが電磁石310に電磁吸着されている。従って、係止スリーブ307は回転できない。
【0018】
上記の状態から、安全ブレーキ指令に基づいて電磁石310が消磁されると、係止スリーブ307が釈放され、回転し始める。これに追随して、ピンサポート304及びねじ軸303も回転し、くさび部材301は下降する。下降するくさび部材301の係合部301cが、押し棒ローラ415とハウジングローラ416との間に入り込むことにより、可動側の押し棒ローラ415が左方へ移動する。これに伴って、力伝達リング410を介して、押し棒ローラ415が左方へ駆動され、ガイドチューブ401が左方へ前進する。このときガイドチューブ401は、押し棒402その他内部に含む全ての部材及び歯車リング407を引き連れて前進する。歯車リング407は、幅広な歯を有する大歯車205との噛合を維持したまま、左方へ移動する。こうして、前進する押し棒402により、図示しないブレーキ装置が作動する。
【0019】
一旦動作した安全ブレーキ機構部3を復帰させるには、モータ200が稼働可能となってから、所定方向に回転させ、ねじ404を制動方向に回転させる。このとき押し棒402は既に所定のストローク分前進してブレーキをかけた状態であるため、さらに前進することはできない。従って、ねじ404の回転力は、ねじ404自身を後退させる力に変換され、ガイドチューブ401、力伝達リング410及び押し棒ローラ415に後退方向への力が付与される。押し棒ローラ415に後退方向への力が付与されると、くさび部材301には上昇方向への力が付与される。その結果、くさび部材301は、ねじ軸303を回転させながら上昇し、再びばね302を圧縮して図1に示す位置に復帰する。
【0020】
次に、上記ストッパ417の装着手順について説明する。ストッパ417を押し棒402に取り付けるには、まず、押し棒402に設けられた周溝402aが、ガイドチューブ401に設けられた開口401bの真下に来るように、押し棒402を移動させる。図6は、図5におけるVI−VI線断面に相当する図である。まず、(a)に示すように、ストッパ417を、その端部が開口401bの上に来るように、ガイドチューブ401の導入案内溝401cに装着する。次に、(b)に示すように、開口401bからストッパ417の端部を、ガイドチューブ401と押し棒402との隙間に挿入する。このとき、押し棒402の軸方向から見れば、ストッパ417は回転するかのように導入案内溝401c上を摺動する。こうして、徐々にストッパ417を押し込み、最終的に(c)に示す状態になれば装着完了である。このような装着手順によれば、ガイドチューブ401内に押し棒402やボールハウジング403を組み込んでからストッパ417を取り付けることができるため、ストッパ417の装着のためにボールハウジング403や押し棒402を軸方向に延長する必要がない。従って、ボールハウジング403や押し棒402の長さを軸方向にコンパクトなものとすることができる。また、導入案内溝401cによってストッパ417が案内されつつ導入されることによって、挿入時のストッパ417のねじれ等が防止される。従って、ストッパ417の挿入が容易である。
【0021】
図7は、第2の実施形態による作動装置のボールねじストッパ構造を示す図であり、第1の実施形態における図5に対応する図である。また、図8は、図7におけるVIII−VIII線断面図である。なお、その他の構成は第1の実施形態と同様である。
図7及び図8において、本実施形態のストッパ418は、複数の球状体により構成されている。すなわち、球状体を1個ずつ開口401bから挿入し、図8に示すように全周にほぼ隙間なく配置することにより、全体としてストッパ418が構成される。ストッパ418の装着後、球状体が抜け出ることを防止すべく、蓋419が取り付けられる。
上記第2の実施形態の構造は、球状体を開口401bに挿入して自然落下させるだけでよいため、装着作業が容易である。また、開口401bは、球状体1個が通る小径の丸孔でよい。従って、開口401bを設ける作業も容易である。
【0022】
次に、第3の実施形態による作動装置のボールねじストッパ構造について説明する。図9は、上記第1の実施形態とは異なる構成の押し棒機構4を示した断面図である。当該第3の実施形態の構成においては、ガイドチューブ401内に挿通されたボールハウジング403が、ねじ404を囲むように前方(図の左方)へ円筒状に延長された形態を有しており、その左端部に押し棒402が接続されている。このような構成においては、ストッパ417(第1の実施形態と同様のリング)が、押し棒402ではなく、ボールハウジング403に直接設けられた周溝403aに装着される。このような構成においても、第1の実施形態と同様に、開口401bから装着されたストッパ417が、ボールハウジング403の前進により段部401dに当接して、それ以上の前進を阻止する。また、この場合も、第2の実施形態に示したような球状体の充填によりストッパを構成してもよい。
このように、ストッパ417又は418を装着する周溝は、第1及び第2の実施形態のように押し棒402に設けてもよいが、押し棒機構部4の構成によっては第3の実施形態のようにボールハウジング403に直接設けてもよい。要するに、ボールハウジング403や押し棒402のような円筒状外面を有するボールハウジング側移動体の軸方向の所定位置における外周に、ストッパ417又は418を装着する周溝を設ければよい。
【0023】
なお、ボールハウジング403に周溝403aを設けるにあたって、ボールハウジング403に設けられているボール導入孔403bと周溝403aとが交差する場合がある。図10は、このような場合の周溝の設け方を示す第4の実施形態による作動装置のボールねじストッパ構造の断面図であり、図11は、図10におけるXI−XI線断面図である。この場合、ボール導入孔403bより軸方向に遠ざけて周溝を設けようとすると、ボールハウジング403を軸方向に長くせざるを得ないため好ましくない。そこで、図10に示すように、ボール導入孔403bと交差する外周上に、ボール導入孔403bを避けつつ、配置のバランスを考慮しながら、複数箇所(本例では2箇所)に分散して周溝403aを設ける。このように分散して設けられた周溝403aに対して、ボールハウジング403を回しながら球状体を開口401bから挿入し、図11に示すように、周上の複数箇所にそれぞれ隙間なく球状体を配置することにより、全体としてストッパ418が構成される。ストッパ418の装着後、球状体が抜け出ることを防止すべく、蓋419が取り付けられる。
このように分散して周溝403aを設けることにより、ボール導入孔403b以外の外周面を有効に活用して、球状体によるストッパ418を装着することができる。従って、ボールハウジング403の軸方向寸法を大きくすることなく、ストッパ418を装着することができる。
【0024】
【発明の効果】
以上のように構成された本発明は以下の効果を奏する。
請求項1の作動装置のボールねじストッパ構造によれば、ボールハウジング側移動体が所定位置まで移動すると、ガイドチューブの内径の小さい部分にストッパが当接してそれ以上の移動が阻止されるので、ボールハウジングからボールが脱落することを防止することができる。また、ストッパを導入する開口がガイドチューブに設けられているため、ガイドチューブ内にボールハウジング側移動体を挿通した状態でストッパを挿入することができる。従って、ボールハウジング側移動体の軸方向端部からストッパを装着する構成に比べて、ボールハウジング側移動体の軸方向の長さをコンパクトに構成することができる。
【0025】
請求項2の作動装置のボールねじストッパ構造によれば、ストッパの端部を開口に挿入し、軸方向から見て回転させるようにして徐々に押し込むことにより、ストッパを周溝に装着することができる。
【0026】
請求項3の作動装置のボールねじストッパ構造によれば、ストッパを導入案内溝に装着した後、ストッパの端部を開口に挿入して徐々に押し込むことにより、ストッパは導入案内溝に案内されて常に一定方向から挿入される。従って、挿入時のねじれ等を防止して、容易にストッパを周溝に装着することができる。
【0027】
請求項4の作動装置のボールねじストッパ構造によれば、球状体を順次挿入することによりストッパが構成されるので、装着作業が容易である。また、開口は、球状体一個を通過させるだけの小径な丸孔でよいので、開口を設ける作業が容易である。
【0028】
請求項5の作動装置のボールねじストッパ構造によれば、ボール導入孔以外の外周面を有効に活用してストッパを装着することができるので、ボールハウジングの軸方向寸法を大きくすることなく、ストッパを装着することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態によるボールねじのストッパ構造を採用した作動装置の断面図である。
【図2】図1から押し棒機構部のみを抜き出して拡大した断面図である。
【図3】図2に示す状態から、押し棒がブレーキ位置よりもさらに前進した状態を示す断面図である。
【図4】上記押し棒機構部における押し棒を単体で示した斜視図である。
【図5】上記押し棒機構部におけるガイドチューブの一部と押し棒の一部とを示す断面図である。
【図6】上記押し棒にストッパを装着する手順を示す断面図である。
【図7】第2の実施形態による作動装置のボールねじストッパ構造におけるガイドチューブの一部と押し棒の一部とを示す断面図である。
【図8】図7におけるVIII−VIII線断面図である。
【図9】第3の実施形態による作動装置のボールねじストッパ構造を示す断面図である。
【図10】第4の実施形態による作動装置のボールねじストッパ構造におけるガイドチューブの一部と押し棒の一部とを示す断面図である。
【図11】図10におけるXI−XI線断面図である。
【符号の説明】
4 押し棒機構部
401 ガイドチューブ
401b 開口
401c 導入案内溝
401d 段部
402 押し棒
402a 周溝
403 ボールハウジング
403a 周溝
403b ボール導入孔
404 ねじ
417,418 ストッパ
419 蓋
Claims (5)
- ボールねじのボールハウジングと共に押し棒を移動させる機構部を有する作動装置のボールねじストッパ構造において、
円筒状外面を有し、軸方向の所定位置における外周に周溝が形成されたボールハウジング側移動体と、
前記周溝に装着され、前記円筒状外面より径方向外方に突出して最大外径を構成するストッパと、
前記ストッパが装着された前記ボールハウジング側移動体を摺動可能に挿通させるとともに、当該ボールハウジング側移動体の移動先の所定位置に前記最大外径の値より内径が小さい部分を有し、前記ストッパを前記周溝に導入する開口を有するガイドチューブと
を備えたことを特徴とする作動装置のボールねじストッパ構造。 - 前記ストッパは弾性を有するオープンエンドのリングであり、前記周溝は前記円筒状外面を一周して形成されている請求項1記載の作動装置のボールねじストッパ構造。
- 前記ガイドチューブの外周に、前記開口に連通して形成された前記ストッパの導入案内溝を有する請求項2記載の作動装置のボールねじストッパ構造。
- 前記ストッパは複数の球状体であり、前記開口には蓋が取り付けられる請求項1記載の作動装置のボールねじストッパ構造。
- 前記ボールハウジング側移動体は前記ボールハウジングであり、前記周溝は当該ボールハウジングのボール導入孔を避けつつ、当該ボール導入孔と交差する円周上の複数箇所に分散して形成されている請求項4記載の作動装置のボールねじストッパ構造。
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