JP3651816B2 - 動脈硬化症予防および治療剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、動脈硬化症および/または黄色腫の予防および/または治療のために、HMG−CoA還元酵素阻害性物質の1種または2種以上と、インスリン抵抗性改善性物質の1種または2種以上とを使用することに関する。
【0002】
【従来の技術】
冠状動脈疾患やアテロ−ム性動脈硬化症は、食事の欧米化や人口の高齢化等に伴い増加の一途をたどっており、これらは心筋梗塞などの突然死の原因としても恐れられている。 これらの疾患の発症に関与する危険因子としては、血漿中の脂質、とくにコレステロ−ル値の高いことが挙げられており、したがってこれらの疾患の予防及び治療の目的で血漿コレステロ−ル低下剤を使用する試みが多くなされている。 たとえば、血漿コレステロ−ル低下剤として公知の、コレステロ−ル生合成律速段階の酵素である3−ヒロドキシ−3−メチルグルタリル−コエンザイムA還元酵素の阻害物質(以下、HMG−CoA還元酵素阻害性物質という)の一種であるプラバスタチンをウサギに投与して、冠状動脈硬化症と黄色腫を抑制する試みが報告されているが、その効果はいまだ十分とは言えない[Biochimica et Biophysica Acta, 960 (1988) 294-302 ]。 そこで、プラバスタチンを、リポ蛋白低下剤として公知のコレスチラミンと組み合わせて動脈硬化症や黄色腫の抑制をはかる試みもなされたが、それでもその効果は十分とは言えない[Atherosclerosis, 83 (1990) 69-80]。
【0003】
他方、ある種のインスリン抵抗性改善性物質、たとえばトログリタゾンが動脈硬化症、とくにアテロ−ム性動脈硬化症に有効であるとの報告があるが、その効果もいまだ十分とは言えない[特開平 7-41423号公報]。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者等は、動脈硬化症の治療の重要性にかんがみて種々研究を重ねた結果、従来技術が内蔵する上述の問題点を解決し、緩徐ではあるが確実な治療効果の得られる方法を見いだすに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、動脈硬化症および/または黄色腫を予防および/または治療するにあたり、HMG−CoA還元酵素阻害性物質の1種または2種以上と、インスリン抵抗性改善性物質の1種または2種以上とを併用することにあり、それぞれの物質単独使用とくらべて顕著な相乗的効果がもたらされるとの知見に基づくものである。
【0006】
即ち、本発明は、
[1] 動脈硬化症および/または黄色腫の予防および/または治療のための、HMG−CoA還元酵素阻害性物質の1種または2種以上と、インスリン抵抗性改善性物質の1種または2種以上との使用、に関する。
【0007】
本発明の一方の有効成分化合物であるHMG−CoA還元酵素阻害性物質は、本来、抗高脂血症の治療剤として使用され、それには微生物由来の天然物質、それから誘導される半合成物質、および全合成化合物のすべてが含まれる。そのようなHMG−CoA還元酵素阻害性物質としては、例えば、
(I)米国特許 4346227、4448979(=特開昭57−2240号=特公昭61−13699号)、
(II)EP 22478(=特開昭56−8689号=特公昭58−16875号)、
(III)EP 33538(=特開昭56−122375号=特公昭64−1476号)、
(IV)米国特許 4739073(=特表平60−500015号=特公平2−46031号)、
(V)米国特許 5006530、5169857、5401746(=特開平1−216974号)、
(VI)米国特許 5273995(=特開平3−58967号)、
等に記載されている。
【0008】
例えば、
(I)米国特許 4346227、4448979(=特開昭57−2240号=特公昭61−13699号)には、
(1) 式
【0009】
【化33】
Figure 0003651816
【0010】
(式中、R1
【0011】
【化34】
Figure 0003651816
【0012】
[式中、R2 は水素原子、C1 −C5 アルキル基または薬理上許容される塩を示す。])で示される物質、
(2) 特に、
2 が水素原子で示される(1)記載の物質、
(3) 特に、
2 が炭素数1乃至5個を有するアルキル基で示される(1)記載の物質、
(4) 特に、
2 が薬理上許容される塩で示される(1)記載の物質、
(5) 特に、
2 がアルカリ金属塩で示される(1)または(4)記載の物質、
(6) 特に、
ソジウム 1、2、6、7、8、8a−ヘキサヒドロ−6、8−テトラヒドロキシ−2−メチル−1−ナフタレンヘプタノエ−ト(プラバスタチン)である(1)、(4)または(5)記載の物質、
が記載されている。
【0013】
(II)EP 22478(=特開昭56−8689号=特公昭58−16875号)には、
(1) 式
【0014】
【化35】
Figure 0003651816
【0015】
(式中、R1
【0016】
【化36】
Figure 0003651816
【0017】
[式中、R2 は水素原子、C1 −C5 アルキル基または薬理上許容される塩を示す。])で示される物質、
(2) 特に、
6−(2−(1、2、6、7、8、8a−ヘキサヒドロ−8−(2−メチルブチリルオキシ)−2、6−ジメチル−1−ナフチル)エチル)テトラヒドロ−4−ヒドロキシ−2H−ピラン−2−オン(ロバスタチン)である(1)記載の物質、
(III)EP 33538(=特開昭56−122375号=特公昭64−1476号)には、
(1) 式
【0018】
【化37】
Figure 0003651816
【0019】
(式中、R1
【0020】
【化38】
Figure 0003651816
【0021】
[式中、R2 は水素原子、C1 −C5 アルキル基または薬理上許容される塩を示す。]を示し、R3 はC1 −C10の直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基(但し、2−ブチルを除く)、C3 −C10シクロアルキル基、C2 −C10アルケニル基、CF3 で置換されたC1 −C10アルキル基、フェニル基、ハロフェニル基、フェニルで置換されたC1 −C3 アルキル基、置換分がハロ、C1 −C3 アルキルもしくはC1 −C3 アルコキシである置換フェニル−C1 −C3 アルキル基を示す。)で示される物質、
(2) 特に、
1
【0022】
【化39】
Figure 0003651816
【0023】
を示し、
3 がC1 −C10の直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基(但し、2−ブチルを除く)で示される(1)記載の物質、
(3) 特に、
6−(2−(1、2、6、7、8、8a−ヘキサヒドロ−8−(2、2−ジメチルブチリルオキシ)−2、6−ジメチル−1−ナフチル)エチル)テトラヒドロ−4−ヒドロキシ−2H−ピラン−2−オン(シンバスタチン)である(1)または(2)記載の物質、
が記載されている。
【0024】
(IV)米国特許 4739073(=特表平60−500015号=特公平2−46031号)には、
(1) 式
【0025】
【化40】
Figure 0003651816
【0026】
(式中、R及びR0 の一つは
【0027】
【化41】
Figure 0003651816
【0028】
であり、そして他は1級又は2級のC16 アルキル、C36 シクロアルキル或はフェニル−(CH2m −であり、但し、
4 は水素、C14 アルキル、C14 アルコキシ(t−ブトキシは除く)、トリフルオルメチル、フルオル、クロル、フェノキシ又はベンジロキシであり、R5 は水素、C13 アルキル、C13 アルコキシ、トリフルオルメチル、フルオル、クロル、フェノキシ又はベンジロキシであり、R5aは水素、C12 アルキル、C12 アルコキシ、フルオル又はクロルであり、そしてmは1、2又は3である、但し、R5 及びR5aの両方はR4 が水素のとき水素でなければならず、R5aはR5 が水素のとき水素でなければならず、R4 及びR5 の高々1つがトリフルオルメチルであり、R4 及びR5 の高々1つがフェノキシであり、またR4 及びR5 の高々1つがベンジロキシであり、
2 は水素、C14 アルキル、C36 シクロアルキル、C14 アルコキシ(t−ブトキシを除く)、トリフルオルメチル、フルオル、クロル、フェノキシ又はベンジロキシであり、R3 は水素、C13 アルキル、C13 アルコキシ、トリフルオルメチル、フルオル、クロル、フェノキシ又はベンジロキシである、但し、R3 はR2 が水素のとき水素でなければならず、R2 及びR3 の高々1つがトリフルオルメチルであり、R2 及びR3 の高々1つがフェノキシであり、またR2 及びR3 の高々1つがベンジロキシであり、 Xは−(CH2n −又は−CH=CH−(n=0、1、2又は3)であり、 Zは−CH(OH)−CH2 −C(OH)(R6 )−CH2 −COOHであり、但しR6 は水素又はC13 アルキルである、
の、遊離の酸形又は生理学的に加水分解しうる且つ許容しうるエステル形又はそのδラクトン形又は塩形の化合物。)で示される物質、
(2) 特に、

【0029】
【化42】
Figure 0003651816
【0030】
(式中、R及びR0 の一つは
【0031】
【化43】
Figure 0003651816
【0032】
であり、他がC16 アルキル、n−ブチル又はi−ブチルであり、但し、
4 は水素、C13 アルキル、n−ブチル、i−ブチル、C13 アルコキシ、n−ブトキシ、i−ブトキシ、トリフルオルメチル、フルオル、クロル、フェノキシ又はベンジロキシであり、R5 は水素、C13 アルキル、C13 アルコキシ、トリフルオルメチル、フルオル、クロル、フェノキシ又はベンジロキシであり、但し、R4 及びR5 の高々1つがトリフルオルメチルであり、R4 及びR5 の高々1つがフェノキシであり、またR4 及びR5 の高々1つがベンジロキシであり、
2 は水素、C13 アルキル、n−ブチル、i−ブチル、C13 アルコキシ、n−ブトキシ、i−ブトキシ、トリフルオルメチル、フルオル、クロル、フェノキシ又はベンジロキシであり、R3 は水素、C13 アルキル、C13 アルコキシ、トリフルオルメチル、フルオル、クロル、フェノキシ又はベンジロキシであり、但し、R2 及びR3 の高々1つがトリフルオルメチルであり、R2 及びR3 の高々1つがフェノキシであり、またR2 及びR3 の高々1つがベンジロキシであり、 Xは−(CH2n −又は−CH=CH−(トランス形)であり、但しnは0、1、2又は3であり、 そしてZは−CH(OH)−CH2 −C(OH)(R6 )−CH2 −COOR7'で又は
【0033】
【化44】
Figure 0003651816
【0034】
であり、但しR6 は水素又はC13 アルキルであり、又R7'はC13 アルキル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、ベンジルまたはMであり、なおMは製薬学的に許容しうるカチオンである。)で示される(1)記載の物質、
(3) 特に、
Rがp−フルオルフェニルであり、R0 がイソプロピルであり、R2 及びR3 が水素であり、Xが(E)CH=CHであり、そしてZが−CH(OH)−CH2 −CH(OH)−CH2 −COOHである)で示される(1)または(2)記載の物質、
(4) 特に、
遊離の酸、塩又はエステルである(3)記載の物質、
(5) 特に、
遊離の酸、ナトリウム塩又はメチルもしくはt−ブチルエステルである(4)記載の物質、
(6)
ソジウム 7−(3−(4−フルオロフェニル)−1−メチルエチル)−1H−インド−ル−2−イル)−3、5−ジヒドロキシ−6−ヘプタノエ−ト(フルバスタチン)である(2)乃至(5)記載の物質、
が記載されている。
【0035】
(V)米国特許 5006530、5169857、5401746(=特開平1−216974号)には、
(1) 式
【0036】
【化45】
Figure 0003651816
【0037】
式中
Aはヘテロアリール[前記ヘテロアリールは同一もしくは異なるハロゲン、アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルスルホニル、アリール、アリールオキシ、アリールチオ、アリールスルホニル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチルチオまたはアルコキシカルボニルによって、あるいは式−NR12 (式中R1 およびR2 は同一もしくは異なり、そしてアルキル、アリール、アラルキル、アシル、アルキルスルホニルまたはアリールスルホニルを意味する)の基によって一、二または三置換されることができる]を意味するか、あるいは
アリール[前記アリールは同一もしくは異なるアルキル(前記アルキルはヒドロキシまたはアルコキシによって置換されていてもよい)によって、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルスルホニル、アリール、アリールオキシ、アリールチオ、アリールスルホニル、アラルキル、アラルキルオキシ、アラルキルチオ、アラルキルスルホニル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチルチオ、アルコキシカルボニル、スルファモイル、ジアルキルスルファモイル、カルバモイルまたはジアルキルカルバモイルによって、あるいは式−NR12 (式中R1 およびR2 は前述の意味を有する)の基によって一ないし五置換されていてもよい]を意味するか、あるいは、
直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルを意味し、
Bはシクロアルキルを意味するか、あるいは
アルキル[前記アルキルはハロゲン、シアノ、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルスルホニル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルスルホニル、アルコキシカルボニルまたはアシルによって、あるいは式−NR12 (式中R1 およびR2 は同一もしくは異なり、そしてアルキル、アリール、アラルキル、アシル、アルキルスルホニルまたはアリールスルホニルを意味する)の基によって、あるいはカルバモイル、ジアルキルカルバモイル、スルファモイル、ジアルキルスルホニル、ヘテロアリール、アリール、アリールオキシ、アリールチオ、アリールスルホニル、アラルコキシ、アラルキルチオまたはアラルキルスルホニル(ここでヘテロアリールおよび後に述べた置換基のアリール基は同一もしくは異なるハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アルキル、アルコキシ、アルキルチオまたはアルキルスルホニルによって一、二または三置換されることができる)によって置換されることができる]を意味し、
DおよびEは同一もしくは異なり、そして
水素を意味するか、あるいは
CNまたはNO2 を意味するか、あるいは
シクロアルキルを意味するか、あるいは
直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル[前記アルキルはアジド、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルスルホニル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルスルホニル、アルコキシカルボニルまたはアシルによって、あるいは式−NR12 (式中R1 およびR2 は前述の意味を有する)によって、あるいはカルバモイル、ジアルキルカルバモイル、スルファモイル、ジアルキルスルファモイル、ヘテロアリール、アリール、アリールオキシ、アリールチオ、アリールスルホニル、アラルキルオキシ、アラルキルチオまたはアラルキルスルホニル(ここでヘテロアリールおよびアリール基は同一もしくは異なるハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アルキル、アルコキシ、アルキルチオまたはアルキルスルホニルによって一、二または三置換されることができる)によって置換されることができる]を意味するか、あるいは
ヘテロアリール[前記ヘテロアリールは同一もしくは異なるハロゲン、アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルスルホニル、アリール、アリールオキシ、アリールチオ、アリールスルホニル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチルチオまたはアルコキシカルボニルによって、あるいは式−NR12 (式中R1 およびR2 は前述の意味を有する)の基によって一、二または三置換されることができる]を意味するか、あるいは
アリール[前記アリールは同一もしくは異なるアルキル(前記アルキルはヒドロキシルまたはアルコキシによって置換されていてもよい)によって、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルスルホニル、アリール、アリールオキシ、アリールチオ、アリールスルホニル、アラルキル、アラルキルオキシ、アラルキルチオ、アラルキルスルホニル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチルチオ、アルコキシカルボニル、スルファモイル、ジアルキルスルファモイル、カルバモイルまたはジアルキルカルバモイルによって、あるいは式−NR12 (式中R1 およびR2 は前述の意味を有する)の基によって一ないし五置換されることができる]を意味するか、あるいは
式−NR34 、−COR5 または−CR1112−Yを意味し、ここで、
3 およびR4 は同一もしくは異なり、そして
水素を意味するか、あるいは
アルキル、アリールまたはアラルキルを意味するか、あるいは
式−COR6 または−SO27 の基を意味するか、あるいは
3 およびR4 は一緒になってアルキリデン鎖を形成し、前記アルキリデン鎖はN、O、Sおよび/またはN−アルキル、N−アリール、N−カルバモイルまたはN−アルコキシカルボニルによって中断されることができ、
6 は水素を意味するか、あるいは
基−NHR8 を意味するか、あるいは
アルコキシを意味するか、あるいは
アルキル、アリール、アリールオキシ、アラルキル、アラルキルオキシまたはヘテロアリール(前記基は同一もしくは異なるアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチルチオ、アミノ、アルキルアミノまたはジアルキルアミノによって一、二または三置換されることができる)を意味し、
7 はシクロアルキルを意味するか、あるいは
アルキル(前記アルキルはシアノ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたはアルコキシカルボニルによって置換されることができる)を意味するか、あるいは
アリール、アラルキルまたはヘテロアリール(前記基は同一もしくは異なるアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチルチオ、アミノ、アルキルアミノまたはジアルキルアミノによって一、二または三置換されることができる)を意味し、そして
8 は水素を意味するか、あるいは
シクロアルキルを意味するか、あるいは
アルキル(前記アルキルはシアノ、ハロゲン、トリフルオロメチルまたはトリフルオロメトキシによって置換されていてもよい)を意味するか、あるいは
アリール、アラルキルまたはヘテロアリール(前記基は同一もしくは異なるアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチルチオ、アミノ、アルキルアミノまたはジアルキルアミノによって一、二または三置換されることができる)を意味し、
5 は水素、シクロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、トリメチルシリルアルコキシ、アリールオキシまたはアラルコキシを意味するか、あるいは
式−NR910(式中R9 およびR10は同一もしくは異なり、そして水素、アルキル、アリールまたはアラルキルを意味する)の基を意味するか、あるいは
ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリンまたはピペラジンからなる系列からの置換されていてもよい複素環式基(前記複素環式基は窒素原子を介して結合している)を意味し、そして
11およびR12は同一もしくは異なり、そして
水素を意味するか、あるいは
アルキル(前記アルキルはヒドロキシル、ハロゲン、アルコキシまたはアルコキシカルボニルを意味するか、あるいは
シクロアルキルを意味するか、あるいは
11およびR12は一緒になって6個までの炭素原子を有する飽和もしくは不飽和の炭素環式環または複素環式環を形成し、そして
Yは式−NR1314、−COR15、−S−R16、−SO−R16、−SO2 −R16、−OR17または−N3 を意味し、ここで
13およびR14は同一もしくは異なり、そして
水素、アルキル、アリールまたはアラルキル(ここでアリール基はハロゲン、シアノ、アルキル、アルコキシまたはトリフルオロメチルで置換されることができる)を意味するか、あるいは
式−COR15または−SO216の基を意味するか、あるいは
13およびR14は一緒になってアルキレン鎖(前記アルキレン鎖はN、O、Sおよび/またはN−アルキル、N−アリール、Nーアラルキル、NーカルバモイルまたはNーアルコキシカルボニルによって中断されることができる)を形成し、
15は水素を意味するか、あるいは
基−NR1819を意味するか、あるいは
アルキルまたはアルコキシを意味するか、あるいは
アリール、アリールオキシ、アラルキル、アラルコキシまたはヘテロアリール(ここで前記基は同一もしくは異なるアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチルチオ、アミノ、アルキルアミノまたはジアルキルアミノによって一、二または三置換されることができる)を意味し、
16はシクロアルキルを意味するか、あるいは
直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル(前記アルキルはシアノ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたはアルコキシカルボニルによって置換されることができる)を意味するか、あるいは
アリール、アラルキルまたはヘテロアリール(ここで前記基は同一もしくは異なるアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチルチオ、アミノ、アルキルアミノまたはジアルキルアミノによって一、二または三置換されることができる)を意味するか、あるいは
トリメチルシリルまたはジメチルエチルシリルを意味するか、あるいは
基−NR910(ここでR9 およびR10は前述の意味を有する)を意味し、
17は水素を意味するか、あるいは
シクロアルキルを意味するか、あるいは
アルキル[前記アルキルはハロゲン、シアノ、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルスルホニル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルスルホニル、アルコキシカルボニルまたはアシルによって、あるいは式−NR12 (ここでR1 およびR2 は前述の意味を有する)によって、あるいはカルバモイル、ジアルキルカルバモイル、スルファモイル、ジアルキルスルファモイル、ヘテロアリール、アリール、アリールオキシ、アリールチオ、アリールスルホニル、アラルコキシ、アラルキルチオまたはアラルキルスルホニル(ここでヘテロアリールおよびアリール基は同一もしくは異なるハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アルキル、アルコキシ、アルキルチオまたはアルキルスルホニルによって一、二または三置換されることができる)によって置換されることができる]を意味するか、あるいは
ヘテロアリール[前記ヘテロアリールは同一もしくは異なるハロゲン、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルスルホニル、アリール、アリールオキシ、アリールチオ、アリールスルホニル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチルチオまたはアルコキシカルボニルによって、あるいは式−NR12 (ここでR1 およびR2 は前述の意味を有する)によって一、二または三置換されることができる]を意味するか、あるいは
アリール[前記アリールは同一もしくは異なるアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルスルホニル、アリール、アリールオキシ、アリールチオ、アリールスルホニル、アラルキル、アラルコキシ、アラルキルチオ、アラルキルスルホニル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチルチオ、アルコキシカルボニル、スルファモイル、ジアルキルスルファモイル、カルバモイルまたはジアルキルカルバモイルによって、あるいは式−NR12 (ここでR1 およびR2 は前述の意味を有する)によって一ないし五置換されることができる]を意味するか、あるいは
2、5−ジオキソ−テトラヒドロピリルを意味するか、あるいは
テトラヒドロピラニルを意味するか、あるいは
トリアルキルシリルを意味するか、あるいは
基−COR16(ここでR16は前述の意味を有する)を意味し、そして
18およびR19は同一もしくは異なり、そして
水素を意味するか、あるいは
シクロアルキルを意味するか、あるいは
アルキル(前記アルキルはシアノ、ハロゲン、トリフルオロメチルまたはトリフルオロメトキシによって置換されていてもよい)を意味するか、あるいは
アリール、アラルキルまたはヘテロアリール(ここで前記基は同一もしくは異なるアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチルチオ、アミノ、アルキルアミノまたはジアルキルアミノによって一、二または三置換されることができる)を意味し、あるいは
DおよびEは一緒になって式
【0038】
【化46】
Figure 0003651816
【0039】
の基を意味し、そして環を形成し、ここで
Wは式C=Oまたは−CHOHを意味し、
mは数1、2または3を意味し、
ZはO、S、CH2 またはN−R20を意味し、
13およびR14は前述の意味を有し、そして
20は水素、アルキル、アリール、アラルキル、カルバモイルまたはアルコキシカルボニルを意味し、そしてここでこの場合、DおよびEは隣接し、
Xは式−CH2 −CH2 −または−CH=CH−を意味し、そして
Rは式
【0040】
【化47】
Figure 0003651816
【0041】
を意味し、ここで
21は水素またはアルキルを意味し、そして
22は水素を意味するか、あるいは
アルキル、アリールまたはアラルキルを意味するか、あるいは
カチオンを意味する、
の置換ピリジン類およびそれらの酸化生成物、
(2) 特に、
ソジウム7−(4−フルオロフェニル)−2、6−ジイソプロピル−5−メトキシメチルピリジン−3−イル)−3、5−ジヒドロキシ−6−ヘプテノエ−ト(リバスタチン)である(1)記載の物質、
が記載されている。
【0042】
(VI)米国特許 5273995(=特開平3−58967号)には、
(1) 2−(4−フルオロフェニル)−5−(1−メチルエチル)−N−3−ジフェニル−1−((テトラヒドロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−ピラン−6−イル)エチル)−1H−ピロ−ル−4−カルボキサミド(アトルバスタチン)である物質、
が記載されている。
【0043】
なかでも好適なものは、プラバスタチン、ロバスタチン、シンバスタチン、フルバスタチン、リバスタチンおよびアトルバスタチンである。 プラバスタチンは、特公昭61−13699号に記載され、その化学名(平面構造式、Na塩)は、ソジウム 1、2、6、7、8、8a−ヘキサヒドロ−6、8−テトラヒドロキシ−2−メチル−1−ナフタレンヘプタノエ−トである。 ロバスタチンは、特公昭58−16875号に記載され、その化学名(平面構造式)は、6−(2−(1、2、6、7、8、8a−ヘキサヒドロ−8−(2−メチルブチリルオキシ)−2、6−ジメチル−1−ナフチル)エチル)テトラヒドロ−4−ヒドロキシ−2H−ピラン−2−オンである。 シンバスタチンは、特公平64−1476号に記載され、その化学名(平面構造式)は、6−(2−(1、2、6、7、8、8a−ヘキサヒドロ−8−(2、2−ジメチルブチリルオキシ)−2、6−ジメチル−1−ナフチル)エチル)テトラヒドロ−4−ヒドロキシ−2H−ピラン−2−オンである。フルバスタチンは、特公平2−46031号に記載され、その化学名(平面構造式、Na塩)は、ソジウム 7−(3−(4−フルオロフェニル)−1−メチルエチル)−1H−インド−ル−2−イル)−3、5−ジヒドロキシ−6−ヘプタノエ−トである。 リバスタチンは、特開平1−216974号に記載され、その化学名(平面構造式、Na塩)は、ソジウム7−(4−フルオロフェニル)−2、6−ジイソプロピル−5−メトキシメチルピリジン−3−イル)−3、5−ジヒドロキシ−6−ヘプテノエ−トである。 アトルバスタチンは、特開平3−58967号に記載され、その化学名(平面構造式)は、2−(4−フルオロフェニル)−5−(1−メチルエチル)−N−3−ジフェニル−1−((テトラヒドロ−4−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−ピラン−6−イル)エチル)−1H−ピロ−ル−4−カルボキサミドである。
【0044】
本発明の他方の有効成分化合物であるインスリン抵抗性改善性物質は、本来、糖尿病の予防および/または治療に使用され、きわめて広範囲の化合物を包含する。 代表的なものとしては、チアゾリジンジオン化合物、オキサゾリジンジオン化合物およびオキサチアジアゾ−ル化合物があげられ、それらは、たとえば、
(I)WO 94/01433(=特開平6−80667号)、
(II)特開平4−69383号、
(III)WO 92/02520(=特表平6−500538)、
(IV)WO 91/07107(=特開平3−170478号=特公平7−8862号)、
(V)米国特許5132317(=特開平3−90071号)、
(VI)米国特許 4897405(=特開平2−292272号)、
(VII)WO 89/08651(=特開平1−272574号)、
(VIII)米国特許 5061717、5120754、5223522(=特開平1−272573号) 、
(IX)米国特許 5002953、5194443、5232925、5260445(=特開平1−131169号)、
(X)米国特許 4918091(=特開昭64−13076号)、
(XI)米国特許 4897393、4948900(=特開昭64−56675号=特公平5−5832号)、
(XII)米国特許 4873255(=特開昭64−38090号)、
(XIII)米国特許 4703052(=特開昭61−271287号=特公平5−86953号)、
(XIV)米国特許 4687777(=特開昭61−267580号=特公平5−31079号)、
(XV)米国特許 4725610(=特開昭61−85372号=特公平5−66956号)、
(XVI)米国特許 4572912(=特開昭60−51189号=特公平2−31079号)、
(XVII)米国特許 4461902(=特開昭58−118577号=特公平2−57546号)、
(XVIII)米国特許 4287200、4340605、4438141、4444779(=特開昭55−22636号=特公昭62−42903号)、
(XIX)EP 0708098A、
(XX)EP 0676398A(=特開平7−330728号)、
等に記載されている。
【0045】
例えば、
(I)WO 94/01433(=特開平6−80667号)には、
(1) 一般式
【0046】
【化48】
Figure 0003651816
【0047】
(式中、R1 及びR2 はそれぞれ独立して水素原子、低級アルキル基又は低級アルキル基、アシル基、低級アルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、低級アルコキシカルボニル基、スルホニル基で置換されていてもよいアリール基もしくは複素環基を示し、R4 は水素原子、水酸基、低級アルキル基、アシル基、低級アルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、低級アルコキシカルボニル基又はスルホニル基を示し、R5 は低級アルキル基を示し、mは0又は1〜2の整数を示し、nは0又は1〜2の整数を示す)で表されるチアゾリジンジオン誘導体又はその医薬上許容し得る塩、
(2) 特に、
1 及びR2 がそれぞれ独立して水素原子、低級アルキル基又はアリール基であり、R4 が水素原子であり、R5 がメチル基であり、mが0であり、nが0である(1)記載のチアゾリジンジオン誘導体又はその医薬上許容し得る塩、
(3) 特に、
一般式
【0048】
【化49】
Figure 0003651816
【0049】
(式中、R1 、R2 、m及びnが(1)記載のとおりである)で表される化合物、
(4) 特に、
1 、R2 、m及びnが(2)記載のとおりである(3)記載の化合物、
(5) 特に、
一般式
【0050】
【化50】
Figure 0003651816
【0051】
(式中、R1 、R2 、R4 、R5 、m及びnが(1)記載のとおりであり、R3 は水素原子又は低級アルキル基である)で表される化合物、
(6) 特に、
1 、R2 、R4 、R5 、m及びnが(2)記載のとおりであり、R3 は前記のとおりである(5)記載の化合物、
(7) 特に、
一般式
【0052】
【化51】
Figure 0003651816
【0053】
(式中、R1 、R2 、R4 、R5 、m及びnが(1)記載のとおりである)で表される化合物、
(8) 特に、
1 、R2 、R4 、R5 、m及びnが(2)記載のとおりである(7)記載の化合物、
(9) 特に、
一般式
【0054】
【化52】
Figure 0003651816
【0055】
(式中、R1 、R2 、R4 、R5 、m及びnが(1)記載のとおりであり、Xが脱離基である)で表される化合物、
(10) 特に、
1 、R2 、R4 、R5 、m及びnが(2)記載のとおりであり、Xは前記のとおりである(9)記載の化合物、
が記載されている。
【0056】
(II)特開平4−69383号には、
(1) 一般式
【0057】
【化53】
Figure 0003651816
【0058】
(式中、
1 は置換又は非置換のアリール基を示し、
Aはアルキレン基を示し、
Bは低級アルキレン基を示し、
2 及びR3 は水素原子又はハロゲン原子を示し、
Yは酸素原子又はイミノ基を示す。)
で示される置換チアゾリジン誘導体又はその塩、
が記載されている。
【0059】
(III)WO 92/02520(=特表平6−500538)には、
(1) 式
【0060】
【化54】
Figure 0003651816
【0061】
[式中、A1 は置換または非置換の芳香族ヘテロサイクリル基:
1 は水素原子、アルキル基、アシル基、アラルキル基(ここでアリール基は置換されていても、または置換されていなくてもよく)、または置換あるいは非置換アリール基:
2 は合計5個までの置換基を有するベンゼン環であり:および
nは2〜6の範囲にある整数を意味する]
で示される化合物またはその互変異性体形および/またはその医薬上許容し得る塩および/またはその医薬上許容し得る溶媒和物、
(2) 特に、
1 が各環において、酸素、硫黄または窒素から選択される4個までのヘテロ原子を含有する置換または非置換の単または縮合式芳香族ヘテロサイクリル基である(1)記載の化合物、
(3) 特に、
1 がチアゾリル、オキサゾリル、ピリジルまたはピリミジニルである(1)記載の化合物、
(4) 特に、
1 が、式(a)、(b)または(c):
【0062】
【化55】
Figure 0003651816
【0063】
[式中、R4 およびR5 は各々独立して水素原子、アルキル基または置換または非置換アリール基であるか、またはR4 およびR5 が各々隣接する炭素原子に結合している場合、R4 およびR5 はそれらが結合している炭素原子と一緒になってベンゼン環(ここで、R4 およびR5 が一緒になることによって表される炭素原子は各々、置換されていても、または置換されていなくてもよい)を形成し:式(a)の基中のXは酸素または硫黄を意味する]で示される基である(1)記載の化合物、
(5) 特に、
1 が前記の式(a)の基である(1)記載の化合物、
(6) 特に、
4 およびR5 が一緒になって式(d):
【0064】
【化56】
Figure 0003651816
【0065】
[式中、R6 およびR7 は各々独立して、水素、ハロゲン、置換または非置換アルキルまたはアルコキシを意味する]で示される基を表す(1)記載の化合物、
(7) 特に、
2 が式(e):
【0066】
【化57】
Figure 0003651816
【0067】
[式中、R8 およびR9 は各々独立して、水素、ハロゲン、置換または非置換アルキルまたはアルコキシを意味する]で示される基を表す(1)記載の化合物、
(8) 特に、
式(II):
【0068】
【化58】
Figure 0003651816
【0069】
[式中、A1 、R1 およびnは式(I)に関する記載と同じ、R8 およびR9 は式(e)に関する記載と同じ]で示される化合物またはその互変異性体形および/またはその医薬上許容し得る溶媒和物、
(9) 特に、
nが整数2、3または4である(1)記載の化合物、
(10) 特に、
5−(4−[2−(N−メチル−N−(2−ベンズオキサゾリル)アミノ)エトキシ]ベンジル)−2、4−オキサゾリジンジオン:またはその互変異性体形および/またはその医薬上許容し得る塩および/またはその医薬上許容し得る溶媒和物である(1)記載の化合物、
が記載されている。
【0070】
(IV)WO 91/07107(=特開平3−170478号=特公平7−8862号)には、
(1) 式
【0071】
【化59】
Figure 0003651816
【0072】
(式中、点線は結合または非結合を表し、Rは炭素数3−7のシクロアルキル、ナフチル、チエニル、フリル、フェニルまたは置換基が炭素原子数1−3のアルキル、炭素原子数1−3のアルコキシ、トリフルオロメチル、クロロ、フルオロまたはビス(トリフルオロメチル)である置換フェニルであり;R1 は炭素原子数1−3のアルキルであり;XはOまたはC=Oであり;AはOまたはSであり;RはNまたはCHである)の化合物またはこれらの薬学的に許容される塩、
(2) 特に、
式I中、点線が非結合を表す(1)記載の化合物、
(3) 特に、
1 がメチルであり、XがOであり、そしてAがOである(2)記載の化合物、
(4) 特に、
Rがフェニルである(3)記載の化合物、
(5) 特に、
Rが2−ナフチルである(3)記載の化合物、
(6) 特に、
Rが3、5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルである(3)記載の化合物、
(7) 特に、
式II中、点線が非結合を表す(1)記載の化合物、
(8) 特に、
1 がメチルであり、そしてAがOである(7)記載の化合物、
(9) 特に、
Rがフェニルであり、そしてBがCHである(8)記載の化合物、
(10) 特に、
Rがp−トリルであり、そしてBがCHである(8)記載の化合物、
(11) 特に、
Rがシクロヘキシルであり、そしてBがCHである(8)記載の化合物、
(12) 特に、
Rがm−トリルであり、そしてBがCHである(8)記載の化合物、
(13) 特に、
Rがフェニルであり、そしてBがNである(8)記載の化合物、
(14) 特に、
Rがβ−ナフチルであり、そしてBがCHである(8)記載の化合物、
が記載されている。
【0073】
(V)米国特許5132317(=特開平3−90071号)には、
(1) 式(I):
【0074】
【化60】
Figure 0003651816
【0075】
の化合物、またはその互変異性体形、および/もしくはその製薬上許容される塩、および/もしくはその製薬上許容される溶媒和化合物において、
1 が置換または非置換アリール基を表し、
2 が合計5個までの置換基を有するベンゼン環を表し、
XはO、SまたはNR1 [R1 はハロゲン原子、アルキル基、アシル基、アルアルキル基(このアリール基部分は置換または非置換でもよい)]、または置換または非置換アリール基を表し、
YはOまたはSを表し、
2 は水素を表し、
3 は水素、またはアルキル、アルアルキル、またはアリール基を表し、またはR2 はR3 と一緒になって結合を表し、
nは2〜6の範囲の整数を表すことを特徴とする化合物、またはその互変異性体形、および/もしくはその製薬上許容される塩、および/もしくはその製薬上許容される溶媒和化合物、
(2) 特に、
1 がハロゲン、アルキル、フェニル、アルコキシ、ハロアルキル、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキルカルボニルオキシ、またはアルキルカルボニルから選択された5個までの基で任意に置換されたフェニルまたはナフチルを表わす(1)記載の化合物、
(3) 特に、
1 がフェニル基を表わす(1)または(2)記載の化合物、
(4) 特に、
2 が水素を表わし、R3 がアルキル基を表わす(1)〜(3)のいずれか一つの項記載の化合物、
(5) 特に、
2 とR3 はそれぞれ独立して水素を表わす(1)〜(3)のいずれか一つの項記載の化合物、
(6) 特に、
1 が式(a):
【0076】
【化61】
Figure 0003651816
【0077】
(式中、R4 とR5 はそれぞれ独立して水素、ハロゲン、置換または非置換アルキル、またはアルコキシを表す)の部分を表す(1)〜(5)のいずれか一つの項記載の化合物、
(7) 特に、
4 とR5 はそれぞれ独立して水素、ハロゲン、アルキル、またはアルコキシを表す(6)記載の化合物、
(8) 特に、
XがO、そしてYがOである(1)〜(7)のいずれか一つの項記載の化合物、
(9) 特に
式(II):
【0078】
【化62】
Figure 0003651816
【0079】
(式中、A1 、X、Y、R2 、R3 、nは(1)で式(I)に関して定義したものであり、R4 とR5 はそれぞれ独立して水素、ハロゲン、置換または非置換アルキル、またはアルコキシを表す)(1)記載の化合物、またはその互変異性体形、および/もしくはその製薬上許容される塩、および/もしくはその製薬上許容される溶媒和化合物、
が記載されている。
【0080】
(VI)米国特許 4897405(=特開平2−292272号)には、
(1) 式(I):
【0081】
【化63】
Figure 0003651816
【0082】
[式中、R1 およびR2 は独立して水素、1個ないし6個の炭素原子を含有する低級アルキル、1個ないし6個の炭素原子を含有する低級アルコキシ、ハロゲン、エチニル、ニトリル、メチルチオ、トリフルオロメチル、ビニル、ニトロまたはハロゲン置換ベンジルオキシ:nは0ないし4を意味する]で示される化合物またはその医薬上許容される塩、
(2) 特に、
式(II):
【0083】
【化64】
Figure 0003651816
【0084】
[式中、R1 およびR2 は独立して水素、1個ないし6個の炭素原子を含有する低級アルキル、1個ないし6個の炭素原子を含有する低級アルコキシ、ハロゲン、エチニル、ニトリル、トリフルオロメチル、ビニルまたはニトロ:nは1または2を意味する]で示される化合物またはその医薬上許容される塩である(1)記載の化合物、
が記載されている。
【0085】
(VII)WO 89/08651(=特開平1−272574号)には、
(1) 式
【0086】
【化65】
Figure 0003651816
【0087】
(式中、点線は結合または結合なしを示し、
Vは−CH=CH−、−N=CH−、−CH=N−もしくはSであり、
WはCH2 、CHOH、CO、C=NORもしくはCH=CHであり、
XはS、O、NR1 、−CH=N−もしくは−N=CH−であり、
YはCHもしくはNであり、
Zは水素、C1 −C7 アルキル、C3 −C7 シクロアルキル、フェニル、ナフチル、ピリジル、フリル、チエニルまたは同一もしくは異なるC1 −C3 アルキル、トリフルオルメチル、C1 −C3 アルコキシ、フルオロ、クロルもしくはブロモである基により1置換もしくは2置換されたフェニルであり、
1 は水素もしくはC1 −C3 アルキルであり、
R及びR1 はそれぞれ独立して水素もしくはメチルであり、かつ
nは1、2もしくは3である)
を有する化合物、その医薬上許容し得るカチオン塩または化合物が塩基性窒素を有する場合にはその医薬上許容し得る酸付加塩、
(2) 特に、
点線が結合なしを示し、かつWがCOもしくはCHOHである(1)記載の化合物、
(3) 特に、
Vが−CH=CH−、−CH=N−もしくはSであり、かつnが2である(2)記載の化合物、
(4) 特に、
XがOであり、Yがオキサゾール−4−イル基を形成するNであり、
Zが2−チエニル、2−フリル、フェニル、置換フェニルもしくはナフチルであり、かつZ1 が5−メチルである(3)記載の化合物、
(5) 特に、
Vが−CH=N−もしくはSであり、かつZが2−フェニルである(4)記載の化合物、
(6) 特に、
Vが−CH=CH−であり、WがCOであり、かつZが2−(2−フリル)、2−フェニル、2−(4−メチルフェニル)もしくは2−(2−ナフチル)である(3)記載の化合物、
(7) 特に、
XがOもしくはSであり、かつYがオキサゾール−5−イル基、チアゾール−4−イルもしくはチアゾール−5−イル基を形成するNである(3)記載の化合物、
(8) 特に、
Xが−CH=N−であり、かつYがピリド−2−イル基を形成するCHであるか、またはXがOであり、かつYがフル−2−イル基を形成するCHである(3)記載の化合物、
が記載されている。
【0088】
(VIII)米国特許 5061717、5120754、5223522(=特開平1−272573号)には 、
(1) 式:
【0089】
【化66】
Figure 0003651816
【0090】
[式中、点線は結合または結合のないことを示し;
A及びBは各々独立してCHまたはNであり、但し、A又はBがNであるときにはもう一方はCHであり;
XはS、SO、SO2 、CH2 、CHOH又はCO−であり;
nは0又は1であり;
YはCHR1 又はNR2 であり、但し、nが1でYがNR2 のときにはXは
SO2 又はCOであり;
ZはCHR、CH2 CH2 、CH=CH、CH−CH、OCH2 、SCH2 、SOCH2 又はSO2 CH2 であり; \O/
R、R1 、R2 及びR3 は各々独立して水素又はメチルであり;そして
1 およびX2 は各々独立して水素、メチル、トリフルオロメチル、フェニル、ベンジル、ヒドロキシ、メトキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、ブロモ、クロロ又はフルオロである]を有する化合物、その製薬上許容し得るカチオン塩;又はA又はBがNのときには製薬上許容し得る酸付加塩、
(2) 特に、
点線が結合のないことを表し、A及びBの各々がCHであり、XがCOであり、nが0であり、Rが水素である(1)記載の化合物、
(3) 特に、
ZがCH2 CH2 であり、X2 が水素であり、X1 が水素、4−ベンジルオキシ又は4−フェニルである(2)記載の化合物、
(4) 特に、
2 が水素であり、Zが二重結合についてトランスの幾何配置を有するCH=CHであり、X1 が水素、2−メトキシ、4−ベンジルオキシ又は4−メトキシである(2)記載の化合物、
(5) 特に、
点線は結合のないことを表し、A及びBの各々がCHであり、XがSであり、nが0であり、ZがCH2 CH2 であり、X1 およびX2 が各々水素であり、Rがメチル又は水素である(1)記載の化合物、
(6) 特に、
A及びBが各々CHであり、XがSO2 であり、nが0であり、Zが
CH2 CH2 であり、R、X1 およびX2 が各々水素である(1)記載の化合物、
(7) 特に、
点線が結合のないことを表し、A及びBが各々CHであり、XがSO2 であり、nが0であり、ZがCH2 CH2 であり、R及びX2 が各々水素であり、X1 が4−クロロである(1)記載の化合物、
が記載されている。
【0091】
(IX)米国特許 5002953、5194443、5232925、5260445(=特開平1−131169号)、
(1) 式(I)
【0092】
【化67】
Figure 0003651816
【0093】
[式中、A1 は置換又は未置換の芳香族複素環式基を表し;
1 は水素原子、アルキル基、アシル基、アルアルキル基(式中、アリール部分は置換されていても又は未置換でもよい)又は置換又は未置換のアリール基を表し;
2 及びR3 はそれぞれ水素を表すか又はR2 及びR3 は一緒になって結合を表し;
2 は合計で5個以内の置換基を有するベンゼン環を表し;そして
nは2〜6の範囲の整数を表す]
の化合物又はその互変異性体形、及び/又はその製薬上許容しうる塩、及び/又はその製薬上許容しうる溶媒和化合物、
(2) 特に、
1 は酸素、硫黄又は窒素から選ばれる4個以内のヘテロ原子を環に含む置換又は未置換の単環又は縮合環の芳香族複素環式基を表す(1)記載の化合物、
(3) 特に、
1 は式(a)、(b)又は(c)
【0094】
【化68】
Figure 0003651816
【0095】
[式中、R4 及びR5 はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基又は置換又は非置換のアリール基を表すか又はR4 及びR5 がそれぞれ炭素原子に結合しているときにはR4 及びR5 はそれらが結合している炭素原子と一緒になってベンゼン環を形成し、しかも一緒になってR4 及びR5 により示される各炭素原子は置換されていても又は未置換でもよく;そして式(a)の部分においてXは酸素又は硫黄を表す)の部分を表す(1)又は(2)記載の化合物、
(4) 特に、
4 及びR5 はそれぞれ独立して水素、アルキル又は置換又は非置換のフェニル基を表す(3)記載の化合物、
(5) 特に、
4 及びR5 は一緒になって式(d)
【0096】
【化69】
Figure 0003651816
【0097】
(式中、R6 及びR7 はそれぞれ独立して水素、ハロゲン、置換又は未置換のアルキル又はアルコキシを表す)の部分を表す(3)記載の化合物、
(6) 特に、
6 及びR7 はともに水素を表す(5)記載の化合物、
(7) 特に、
2 は式(e)
【0098】
【化70】
Figure 0003651816
【0099】
(式中、R8 及びR9 はそれぞれ独立して水素、ハロゲン、置換又は未置換のアルキルまたはアルコキシを表す)の部分を表す(1)〜(6)の何れか一つの項記載の化合物、
(8) 特に、
8 及びR9 はそれぞれ水素を表す(7)記載の化合物、
(9) 特に、
式(II)
【0100】
【化71】
Figure 0003651816
【0101】
[式中、A1 、R1 、R2 、R3 及びnは(1)の式(I)に関して規定した通りであり、R8 およびR9 は(7)の式(e)に関して規定した通りである)の(1)記載の化合物又はその互変異性体及び/又はその製薬上許容しうる塩及び/又はその製薬上許容しうる溶媒和物、
(10) 特に、 nは2又は3の整数を表す(1)〜(9)の何れか一つの項記載の化合物、(11) 特に、
1 はメチル基を表す(1)〜(10)の何れか一つの項記載の化合物、
(12) 特に、 5−((4−(2−メチル−2−ピリジルアミノ)エトキシ)フェニル)メチル)−2、4−チアゾリジンジオン:又はその互変異性体及び/又はその製薬上許容しうる塩及び/又はその製薬上許容しうる溶媒和物である(1)記載の化合物、が記載されている。
【0102】
(X)米国特許 4918091(=特開昭64−13076号)には、
(1) 式(I)
【0103】
【化72】
Figure 0003651816
【0104】
[式中、Rは水素又はアルキルであり、
1 はアルキル基又は置換もしくは未置換アリール基を示し、
2 及びR3 は各々水素を示し、又はR2 及びR3 は一緒に結合を示し、
Aは合計で5個以下の置換基を有するベンゼン環を示し、
Xは酸素、硫黄又は部分NR4 (式中、R4 は水素又はアルキルを示す)を示し、そして
nは2〜6の範囲の整数を示す]
で表される化合物もしくはその互変異性体、又はその医薬として適当な塩、
(2) 特に、
1 は式(a)
【0105】
【化73】
Figure 0003651816
【0106】
[式中、R5 、R6 及びR7 は各々独立して水素、ハロゲン、又は置換もしくは非置換アルキルもしくはアルコキシを示す)で表される部分を示す(1)記載の化合物、
(3) 特に、
Aは式(b)
【0107】
【化74】
Figure 0003651816
【0108】
[式中、R8 及びR9 は各々独立して、水素、ハロゲン、又は置換もしくは非置換アルキルもしくはアルコキシを示す]で示される(1)又は(2)記載の化合物、
(4) 特に、
5 、R6 及びR7 は各々独立して水素を示す(2)又は(3)記載の化合物、
(5) 特に、
8 及びR9 は各々独立して水素を示す(3)又は(4)記載の化合物、
(6) 特に、
Xは酸素を示す(1)〜(5)の何れかに記載の化合物、
(7) 特に、
nは2を示す(1)〜(5)の何れかに記載の化合物、
が記載されている。
【0109】
(XI)米国特許 4897393、4948900(=特開昭64−56675号=特公平5−5832号)には、
(1) 一般式
【0110】
【化75】
Figure 0003651816
【0111】
[但し、Rは置換基を有することもあるフェニル基、ナフチル基、シクロアルキル基または複素環式基、Alk は単結合手、低級アルケニレン基、低級アルキニレン基又は置換基を有することもある低級アルキレン基、点線は当該部位の結合が二重結合であってもよいことを表す。)で示されるベンゾオキサゾール誘導体又はその塩、
(2) 特に、
Rが▲1▼低級アルコキシ基、低級アルキル基、トリハロゲノ低級アルキル基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルフィニル基、低級アルキルスルホニル基、フェニル基、ハロゲン原子、ニトロ基、ピロリジノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、ピロリル基及びジ(低級アルキル)アミノ基から選ばれる1〜3個の基で置換されていてもよいフェニル基;▲2▼低級アルコキシ基、低級アルキル基、ハロゲン原子又はニトロ基で置換されていてもよいナフチル基;▲3▼低級アルキル基で置換されていてもよいピリジル基又は▲4▼低級アルキル基、低級アルキルチオ基、シクロアルキル基及びフェニル基から選ばれる1〜2個の基で置換されている1、3−チアゾール−4−イル基もしくは1、3−オキサゾール−4−イル基である(1)記載のベンゾオキサゾール誘導体又はその塩、
(3) 特に、
Rが低級アルコキシ基置換フェニル基、ジ(低級アルキル)アミノ基置換フェニル基又はナフチル基であり、Alk が直鎖低級アルキレン基であり、点線部で示される基がメチレン基である(2)記載のベンゾオキサゾール誘導体又はその塩、
(4) 特に、
2、4−ジオキソチアゾリジン−5−イル(もしくはイリデン)メチル基がベンゾオキサゾール環の5位もしくは6位に結合している(1)、(2)又は(3)記載のベンゾオキサゾール誘導体又はその塩、
が記載されている。
【0112】
(XII)米国特許 4873255(=特開昭64−38090号)には、
(1) 一般式
【0113】
【化76】
Figure 0003651816
【0114】
[式中、R1 は水素原子、アルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基または置換基を有していてもよいシクロアルキル基を示し、R2 、R4 およびR5 は同一または異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、ハロゲン原子、保護されていてもよい水酸基、ホルミル基、置換基を有していてもよいアルカノイル基、置換基を有していてもよいアリールアルカノイル基、置換基を有していてもよいシクロアルキルカルボニル基、置換基を有していてもよいアリールカルボニル基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよいアリールオキシカルボニル基、ニトロ基、式−N(R7 )(R8 )基(式中、R7 およびR8 は同一又は異なって水素原子、低級アルキル基、アラルキル基、シクロアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、ホルミル基、置換基を有していてもよいアルカノイル基、置換基を有していてもよいアリールアルカノイル基、置換基を有していてもよいアリールカルボニル基またはアルコキシカルボニル基を示すが、該式中の窒素原子をともなって5乃至7員環状アミノ基を形成してもよい。)または式−CON(R7')(R8')(式中、R7'およびR8'はアシル置換基を除いてR7 及びR8 で示したものと同意義を示す。)を示し、R3 は保護されていてもよい水酸基を除いて、R2 、R4 およびR5 で示したものと同意義を示すが、R3 が保護されていてもよい水酸基である場合においては、R2 、R4 及びR5 は少なくともその一つが置換基を有しているアルキル基、ハロゲン原子、水酸基、置換基を有しているアルコキシ基、ホルミルオキシ基、置換基を有していてもよいアルカノイルオキシ基、置換基を有していてもよいアリールカルボニルオキシ基、スルホキシ基、ホルミル基、置換基を有していてもよいアルカノイル基、置換基を有していてもよいアリールアルカノイル基、置換基を有していてもよいシクロアルキルカルボニル基、置換基を有していてもよいアリールカルボニル基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよいアリールオキシカルボニル基、ニトロ基、式−N(R7 )(R8 )で示される基(式中、R7 およびR8 は前述したものと同意義を示す。)、式 −CON(R7')(R8')で示される基(式中、R7'及びR8'は前述したものと同意義を示す。)を示す。
【0115】
6 は水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を示し、
Arは置換基を有していてもよい二価の芳香環基又は置換基を有していてもよい二価の複素芳香環基を示し、
Wはメチレン基、カルボニル基、式=CH−OY基(式中、Yは水素原子又はアシル基を示す。)または式=C=N−OV(式中、Vは水素原子又は水酸基の保護基を示す。)を示すか、あるいは後述するUと共に二重結合を形成してもよく、Uは単結合又はメチレン基を示すかあるいはWと共に二重結合を形成するか、Wがカルボニル基又は式=C=N−OV基(式中、Vは前述したものと同意義を示す。)を示すときにはR1 と共に二重結合を形成してもよく、nは1乃至10の整数を示す。]で表されるチアゾリジン化合物およびその塩、
が記載されている。
【0116】
(XIII)米国特許 4703052(=特開昭61−271287号=特公平5−86953号)、
(1) 式
【0117】
【化77】
Figure 0003651816
【0118】
の化合物またはその医薬として適当な陽イオン塩
[式中、破線は単一結合又は非結合を表し、nは0、1又は2で、XはO、S、S=O、S(=O)(=O)で、 RはH、CH3 又はC25 であり、R1 は別個にはH、C5 〜C7 シクロアルキル、C6 〜C8 メチル置換シクロアルキル、ピリジル、チエニル、フリル、ナフチル、p−ビフェニリル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピラニル、C642 [W2 はH、OH、F、Cl、Br、C1 〜C4 アルキル、C1 〜C4 アルコキシ又はC1 〜C4 チオアルキルである]又は
alk−W1 [alkはC1 〜C6 アルキレン、エチリデン又はイソプロピリデンであり、W1 はH、OH、C1 〜C4 アルコキシ、C1 〜C4 チオアルキル、ピリジル、フリル、チエニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロチエニル、ナフチル、C5 〜C7 シクロアルキル又はC642 である]でR2 はH又はCH3 で、R3 はH、C1 〜C6 アルキル、C642 又はベンジルで、R4 はHであり、R1 とR2 が一緒になっている場合には、それらはC4 〜C6 アルキレンを形成し、R3 とR4 はそれぞれHであり、R3 とR4 が一緒になっている場合には、それらはC4 〜C6 アルキレンを形成し、R1 とR2 はそれぞれHであり、R2 とR3 が一緒になっている場合には、それらはC3 〜C4 アルキレンを形成し、R1 とR4 はそれぞれHである]、
(2) 特に、
RがHで、破線が非結合で、nが0又は1である(1)記載の化合物、
(3) 特に、
2 、R3 びR4 がそれぞれHで、R1 がH、シクロヘキシル、
642 (W2 はH、F、Cl、Br、CH3 、はCH3 Oである)又はalk−W1 [alkはC1 〜C4 アルキレン、エチリデン又はイソプロピリデンで、W1 はH、OH、C1 〜C4 アルコキシ、シクロヘキシル又はC642 である]である(2)記載の化合物、
(4) 特に、
XがOで、 R1 がシクロヘキシル、シクロヘキシルメチル、ベンジル、フルオロベンジル、C1 〜C4 アルキル、ヒドロキシメチル、メトキシメチル又はエトキシエチルである(3)記載の化合物、
(5) 特に、
1 がベンジルである(4)記載の化合物、
(6) 特に、
5−((3、4−ジヒドロ−2−(フェニルメチル)−2H−ベンゾピラン−6−イル)メチル−2、4−チアゾリジンジオン又はそのナトリウム塩である(5)記載の化合物、
(7) 特に、
2 とR3 が一緒に(CH24 を形成し、R1 とR4 がそれぞれHで、XがOである(2)記載の化合物、
(8) 特に、
(a)R1 とR2 が一緒に(CH25 を形成し、R3 とR4 がそれぞれHで、XがOであるか、又は(b)R3 とR4 が一緒に(CH25 を形成し、R1 とR2 がそれぞれHで、XがOである(2)記載の化合物、
(9) 特に、
nが0で、R1 がH、CH3 又はベンジルで、XがS又はS(=O)(=O)である(3)記載の化合物、
が記載されている。
【0119】
(XIV)米国特許 4687777(=特開昭61−267580号=特公平5−31079号)には、
(1) 式
【0120】
【化78】
Figure 0003651816
【0121】
で表される化合物またはその薬理学的に許容し得る塩、
が記載されている。
【0122】
(XV)米国特許 4725610(=特開昭61−85372号=特公平5−66956号)には、
(1) 一般式
【0123】
【化79】
Figure 0003651816
【0124】
[式中、R1 は水素またはそれぞれ置換されていてもよい炭化水素残基もしくは複素環残基を、R2 は水素または水酸基で置換されていてもよい低級アルキル基を、Xは酸素原子または硫黄原子を、Zは水酸化メチレンまたはカルボニルを、mは0または1を、nは1〜3の整数を示す。L及びMはそれぞれ水素原子であるか、またはLとMが結合して両者で1個の結合手を形成するものとする。]で表されるチアゾリジンジオン誘導体またはその塩、
が記載されている。
【0125】
(XVI)米国特許 4572912(=特開昭60−51189号=特公平2−31079号)には、
(1) 一般式
【0126】
【化80】
Figure 0003651816
【0127】
[式(I)中、R1 及びR2 は同一または異なって水素原子または低級アルキル基を、R3 は水素原子、脂肪族低級アシル基、脂環式アシル基、置換基を有していてもよい芳香族アシル基、複素環アシル基、置換基を有していてもよい芳香脂肪族アシル基、低級アルコキシカルボニル基またはアラルキルオキシカルボニル基を、R4 及びR5 は同一または異なって水素原子、低級アルキル基または低級アルコキシ基を、nは1乃至3の整数を、Yは酸素原子またはイミノ基を、Zは酸素原子、硫黄原子またはイミノ基を示す。]で表されるチアゾリジン誘導体及びその薬理上許容される塩、
(2) 特に、
5−(4−((6−ヒドロキシ−2、5、7、8−テトラメチルクロマン−2−イル)メトキシ)ベンジル)−2、4−チアゾリジンジオン、
が記載されている。
【0128】
(XVII)米国特許 4461902(=特開昭58−118577号=特公平2−57546号)には、
(1) 一般式
【0129】
【化81】
Figure 0003651816
【0130】
[式中、
【0131】
【化82】
Figure 0003651816
【0132】
は環を構成する任意のメチレンに置換基としてオキソ基または水酸基を有するシクロヘキサン環を、Rは水素または低級アルキル基を示す。]で表されるチアゾリジン誘導体、
が記載されている。
【0133】
(XVIII)米国特許 4287200、4340605、4438141、4444779(=特開昭55−22636号=特公昭62−42903号)には、
(1) 一般式
【0134】
【化83】
Figure 0003651816
【0135】
[式中、R1 はアルキル基、シクロアルキル基、フェニルアルキル基、フェニル基、窒素原子、酸素原子、イオウ原子から選ばれたヘテロ原子を1個または2個有する5または6員の異項環基または−N(R3 )(R4 )(但し、R3 、R4 は同一または異なって低級アルキル基を示すか、またはR3 とR4 が直接もしくは窒素原子、酸素原子、イオウ原子から選ばれたヘテロ原子を介して結合し、
3 、R4 に隣接する窒素原子と共に5または6員環を形成していてもよい)で表される基を示す。R2 は結合手または低級アルキレン基を示す。R1 がアルキル基であるときL1 、L2 は同一または異なって低級アルキル基を示すか、またはL1 とL2 が結合してアルキレン基を形成していてもよい。またR1 がアルキル基でないときはL1 、L2 は上記定義の他に水素原子であってもよい]で表されるチアゾリジン誘導体、
(2) 特に、
5−((4−(2−(5−エチル−ピリジン−2−イル)エトキシ)フェニル)メチル)−2、4−チアゾリジンジオン、
が記載されている。
【0136】
(XIX)EP 0708098Aには、
(1) 一般式
【0137】
【化84】
Figure 0003651816
【0138】
[式中、
1 は水素原子または炭素数1ないし6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基を示す。
【0139】
2 は炭素数2ないし6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基を示す。
【0140】
3 は水素原子、炭素数1ないし6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基、炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルチオ基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のモノアルキルアミノ基、同一もしくは異なって各アルキルが炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のジアルキルアミノ基、炭素数6ないし10個を有するアリール基または炭素数7ないし12個を有するアラルキル基を示す。
【0141】
Xは、1ないし3個の置換分を有していてもよい炭素数6ないし10個を有するアリール基または1ないし3個の置換分を有していてもよい複素芳香環基を示す。
【0142】
ここに、置換分としては 1)炭素数1ないし6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、 2)炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のハロゲン化アルキル基、 3)ヒドロキシ基、 4)炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアシルオキシ基、 5)炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基、 6)炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレンジオキシ基、 7)炭素数7ないし12個を有するアラルキルオキシ基、 8)炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルチオ基、 9)炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルスルホニル基、 10)ハロゲン原子、 11)ニトロ基、 12)アミノ基、 13)炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のモノアルキルアミノ基、 14)同一もしくは異なって各アルキルが炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のジアルキルアミノ基、 15)炭素数7ないし12個を有するアラルキル基、 16)炭素数6ないし10個を有するアリール基(該アリール基は炭素数1ないし6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル、炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のハロゲン化アルキル、炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ、ハロゲンまたは炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレンジオキシで置換されていてもよい)、 17)炭素数6ないし10個を有するアリールオキシ基(該アリール基は炭素数1ないし6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル、炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のハロゲン化アルキル、炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ、ハロゲンまたは炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレンジオキシで置換されていてもよい)、 18)炭素数6ないし10個を有するアリールチオ基(該アリール基は炭素数1ないし6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル、炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のハロゲン化アルキル、炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ、ハロゲンまたは炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレンジオキシで置換されていてもよい)、 19)炭素数6ないし10個を有するアリールスルホニル基(該アリール基は炭素数1ないし6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル、炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のハロゲン化アルキル、炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ、ハロゲンまたは炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレンジオキシで置換されていてもよい)、 20)炭素数6ないし10個を有するアリールスルホニルアミノ基(該アリール基は炭素数1ないし6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル、炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のハロゲン化アルキル、炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ、ハロゲンまたは炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレンジオキシで置換されていてもよい。窒素原子は炭素数1ないし6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルで置換されていてもよい)、 21)複素芳香環基、
22)複素芳香環オキシ基、 23)複素芳香環チオ基、 24)複素芳香環スルホニル基、並びに 25)複素芳香環スルホニルアミノ基(窒素原子は炭素数1ないし6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルで置換されていてもよい)を示す。
【0143】
Yは酸素原子、硫黄原子または基 >N−R4 を示す。
【0144】
(式中、R4 は水素原子、炭素数1ないし6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基または炭素数1ないし8個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアシル基を示す)
Zは基
【0145】
【化85】
Figure 0003651816
【0146】
を示す。]を有するオキシム誘導体またはその塩、
(2) 特に、
1 が水素原子または炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり;
2 が炭素数2ないし5個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基であり;
3 が水素原子、炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、炭素数1ないし2個を有するアルコキシ基、炭素数1ないし2個を有するアルキルチオ基、ハロゲン原子であり;
Xが1ないし3個の置換分を有していてもよい炭素数6ないし10個を有するアリール基、または1ないし3個の置換分を有していてもよい窒素原子、酸素原子および/または硫黄原子を1ないし3個有する5員ないし10員環(1環または2環からなる)の複素芳香環基を示し、これらの基は該置換分として、 1)炭素数1ないし6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル、 2)炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のハロゲン化アルキル、 3)ヒドロキシ、 4)炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアシルオキシ、 5)炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ、 6)炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレンジオキシ、 7)炭素数7ないし12個を有するアラルキルオキシ、 8)炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルチオ、 9)炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルスルホニル、 10)ハロゲン原子、 11)炭素数7ないし12個を有するアラルキル、 12)フェニル(該フェニルは炭素数1ないし6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル、炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のハロゲン化アルキル、炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ、ハロゲンまたは炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレンジオキシで置換されていてもよい)、 13)フェノキシ(該フェニルは炭素数1ないし6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル、炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のハロゲン化アルキル、炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ、ハロゲンまたは炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレンジオキシで置換されていてもよい)、 14)フェニルチオ(該フェニルは炭素数1ないし6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル、炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のハロゲン化アルキル、炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ、ハロゲンまたは炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレンジオキシで置換されていてもよい)、 15)フェニルスルホニル(該フェニルは炭素数1ないし6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル、炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のハロゲン化アルキル、炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ、ハロゲンまたは炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレンジオキシで置換されていてもよい)、 16)フェニルスルホニルアミノ(該フェニルは炭素数1ないし6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル、炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のハロゲン化アルキル、炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ、ハロゲンまたは炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレンジオキシで置換されていてもよい。窒素原子は炭素数1ないし6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルで置換されていてもよい)、 17)フリル、チエニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、ピリジル、ピリジルオキシ、ピリジルチオ、ピリジルスルホニル、 18)イミダゾリル(窒素原子は炭素数1ないし6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルで置換されていてもよい)、および/または 19)ピリジルスルホニルアミノ(窒素原子は炭素数1ないし6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルで置換されていてもよい)を有していてもよく;
Yが酸素原子、硫黄原子または基 >N−R4(R4 は水素原子、炭素数1ないし3個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基または炭素数2ないし5個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルカノイル基を示す)であり;
Zが2、4−ジオキソチアゾリジン−5−イルメチル基、2、4−ジオキソオキサゾリジン−5−イルメチル基または3、5−ジオキソオキサジアゾリジン−2−イルメチル基である;
オキシム誘導体またはその塩である(1)記載の化合物、
(3) 特に、
1 が水素原子または炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり;
2 が炭素数2ないし5個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基であり;
3 が水素原子であり;
Xが1ないし3個の置換分を有していてもよい炭素数6ないし10個を有するアリール基、または1ないし3個の置換分を有していてもよい窒素原子、酸素原子および/または硫黄原子を1ないし3個有する5員ないし10員環(1環または2環からなる)の複素芳香環基を示し、これらの基は該置換分として、 1)炭素数1ないし6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル、 2)炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のハロゲン化アルキル、 3)ヒドロキシ、 4)炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルカノイルオキシ、 5)炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ、 6)炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレンジオキシ、 7)炭素数7ないし12個を有するアラルキルオキシ、 8)炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルチオ、 9)炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルスルホニル、10)フッ素原子、塩素原子、臭素原子、 11)炭素数7ないし12個を有するアラルキル、 12)フェニル(該フェニルは炭素数1ないし6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル、炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のハロゲン化アルキル、炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ、ハロゲンまたは炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレンジオキシで置換されていてもよい)、 13)フェノキシ(該フェニルは炭素数1ないし6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル、炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のハロゲン化アルキル、炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ、ハロゲンまたは炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレンジオキシで置換されていてもよい)、 14)フェニルチオ(該フェニルは炭素数1ないし6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル、炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のハロゲン化アルキル、炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ、ハロゲンまたは炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレンジオキシで置換されていてもよい)、 15)フェニルスルホニル(該フェニルは炭素数1ないし6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル、炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のハロゲン化アルキル、炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ、ハロゲンまたは炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレンジオキシで置換されていてもよい)、 16)フェニルスルホニルアミノ(該フェニルは炭素数1ないし6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル、炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のハロゲン化アルキル、炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ、ハロゲンまたは炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレンジオキシで置換されていてもよい。窒素原子は炭素数1ないし6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルで置換されていてもよい)、 17)フリル、チエニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、ピリジル、ピリジルオキシ、ピリジルチオ、ピリジルスルホニル、 18)イミダゾリル(窒素原子は炭素数1ないし6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルで置換されていてもよい)、および/または 19)ピリジルスルホニルアミノ(窒素原子は炭素数1ないし6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルで置換されていてもよい)を有していてもよく;
Yが酸素原子であり;
Zが2、4−ジオキソチアゾリジン−5−イルメチル基または2、4−ジオキソオキサゾリジン−5−イルメチル基である;
オキシム誘導体またはその塩である(1)記載の化合物、
(4) 特に
1 が水素原子または炭素数1ないし3個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基であり;
2 が炭素数2ないし3個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン基であり;
3 が水素原子であり;
Xが1ないし3個の置換分を有していてもよいフェニル基、ナフチル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、ピリジル基、インドリル基、キノリル基またはイソキノリル基であって、該基は置換分として、 1)炭素数1ないし6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル、 2)炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のハロゲン化アルキル、 3)ヒドロキシ、 4)炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルカノイルオキシ、 5)炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ、 6)メチレンジオキシ、 7)炭素数7ないし12個を有するアラルキルオキシ、 8)炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルチオ、 9)炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルスルホニル、 10)フッ素原子、塩素原子、臭素原子、 11)炭素数7ないし12個を有するアラルキル、 12)フェニル(該フェニルはメチル、トリフルオロメチル、メトキシ、フルオロまたはメチレンジオキシで置換されていてもよい)、 13)フェノキシ(該フェニルはメチル、トリフルオロメチル、メトキシ、フルオロまたはメチレンジオキシで置換されていてもよい)、 14)フェニルチオ(該フェニルはメチル、トリフルオロメチル、メトキシ、フルオロまたはメチレンジオキシで置換されていてもよい)、 15)フェニルスルホニル(該フェニルはメチル、トリフルオロメチル、メトキシ、フルオロまたはメチレンジオキシで置換されていてもよい)、 16)フェニルスルホニルアミノ(該フェニルはメチル、トリフルオロメチル、メトキシ、フルオロまたはメチレンジオキシで置換されていてもよい。窒素原子は炭素数1ないし6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルで置換されていてもよい)、 17)フリル、チエニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、ピリジル、ピリジルオキシ、ピリジルチオ、ピリジルスルホニル、 18)イミダゾリル(窒素原子は炭素数1ないし6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルで置換されていてもよい)、および/または 19)ピリジルスルホニルアミノ(窒素原子は炭素数1ないし6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルで置換されていてもよい)を有していてもよく; Yが酸素原子であり;
Zが2、4−ジオキソチアゾリジン−5−イルメチル基である;
オキシム誘導体またはその塩である(1)記載の化合物、
(5) 特に
1 が水素原子、メチル基またはエチル基であり;
2 がエチレン基、トリメチレン基またはメチルエチレン基であり;
3 が水素原子であり;
Xが1ないし3個の置換分を有していてもよいフェニル基、ナフチル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、ピリジル基、インドリル基、キノリル基またはイソキノリル基であって、該基は置換分として、 1)炭素数1ないし6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル、 2)炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のハロゲン化アルキル、 3)ヒドロキシ、 4)炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルカノイルオキシ、 5)炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ、 6)メチレンジオキシ、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ、ナフチルメトキシ、 7)炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルチオ、 8)炭素数1ないし4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルスルホニル、 9)フッ素原子、塩素原子、臭素原子、 10)ベンジル、 11)フェニル(該フェニルはメチル、トリフルオロメチル、メトキシ、フルオロまたはメチレンジオキシで置換されていてもよい)、 12)フェノキシ(該フェニルはメチル、トリフルオロメチル、メトキシ、フルオロまたはメチレンジオキシで置換されていてもよい)、 13)フェニルチオ、フェニルスルホニル、フェニルスルホニルアミノ、N−メチルフェニルスルホニルアミノ、フリル、チエニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、ピリジル、ピリジルオキシ、ピリジルチオ、ピリジルスルホニル、ピリジルスルホニルアミノ、N−メチルピリジルスルホニルアミノ、および/または 14)イミダゾリル(窒素原子は炭素数1ないし6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルで置換されていてもよい)、を有していてもよく;
Yが酸素原子であり;
Zが2、4−ジオキソチアゾリジン−5−イルメチル基である;
オキシム誘導体またはその塩である(1)記載の化合物、
(6) 特に
1 が水素原子、メチル基またはエチル基であり;
2 がエチレン基、トリメチレン基またはメチルエチレン基であり;
3 が水素原子であり;
Xが1ないし3個の置換分を有していてもよいフェニル基、ナフチル基、ピリジル基、インドリル基、キノリル基またはイソキノリル基であって、該基は置換分として、 1)炭素数1ないし3個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル、 2)トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチル、ヒドロキシ、ホルミルオキシ、アセトキシ、 3)炭素数1ないし3個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ、 4)メチレンジオキシ、ベンジルオキシ、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルホニル、エチルスルホニル、 5)フッ素原子、塩素原子、臭素原子、 6)ベンジル、フェニル、4−メチルフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、4−メトキシフェニル、4−フルオロフェニル、3、4−メチレンジオキシフェニル、フェノキシ、フェニルチオ、フェニルスルホニル、フェニルスルホニルアミノ、N−メチルフェニルスルホニルアミノ、フリル、チエニル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、N−メチルイミダゾリル、ピリジル、ピリジルオキシ、ピリジルチオ、ピリジルスルホニル、ピリジルスルホニルアミノおよび/またはN−メチルピリジルスルホニルアミノを有していてもよく;
Yが酸素原子であり;
Zが2、4−ジオキソチアゾリジン−5−イルメチル基である;
オキシム誘導体またはその塩である(1)記載の化合物、
(7) 特に
1 が水素原子、メチル基またはエチル基であり;
2 がエチレン基であり;
3 が水素原子であり;
Xが1ないし3個の置換分を有していてもよいフェニル基、ナフチル基、ピリジル基、キノリル基またはイソキノリル基であって、該基は置換分として、メチル、エチル、イソプロピル、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、アセトキシ、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、メチレンジオキシ、ベンジルオキシ、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルホニル、エチルスルホニル、塩素原子、ベンジル、フェニル、フェノキシ、フェニルチオ、フェニルスルホニル、フェニルスルホニルアミノ、N−メチルフェニルスルホニルアミノ、ピリジル、ピリジルオキシ、ピリジルチオ、ピリジルスルホニル、ピリジルスルホニルアミノおよび/またはN−メチルピリジルスルホニルアミノを有していてもよく;
Yが酸素原子であり;
Zが2、4−ジオキソチアゾリジン−5−イルメチル基である;
オキシム誘導体またはその塩である(1)記載の化合物、
(8) 特に
1 がメチル基またはエチル基であり;
2 がエチレン基であり;
3 が水素原子であり;
Xが1ないし3個の置換分を有していてもよいフェニル基であって、該基は置換分として、メチル、ヒドロキシ、アセトキシ、塩素原子、ベンジル、フェニル、フェノキシ、フェニルチオ、フェニルスルホニル、フェニルスルホニルアミノ、N−メチルフェニルスルホニルアミノ、ピリジル、ピリジルオキシ、ピリジルチオおよび/またはピリジルスルホニルを有していてもよく;
Yが酸素原子であり;
Zが2、4−ジオキソチアゾリジン−5−イルメチル基である;
オキシム誘導体またはその塩である(1)記載の化合物、
(9) 特に
1 がメチル基またはエチル基であり;
2 がエチレン基であり;
3 が水素原子であり;
Xが1ないし3個の置換分を有していてもよいピリジル基であって、該基は置換分として、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、ベンジルオキシ、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルホニル、エチルスルホニル、ベンジル、フェニル、フェノキシ、フェニルチオ、フェニルスルホニル、フェニルスルホニルアミノおよび/またはN−メチルフェニルスルホニルアミノを有していてもよく;
Yが酸素原子であり;
Zが2、4−ジオキソチアゾリジン−5−イルメチル基である;
オキシム誘導体またはその塩である(1)記載の化合物、
(9) 特に、
1)5−[4−[2−[[[1−(4−ビフェニリル)エチリデン]アミノ]オキシ]エトキシ]ベンジル]チアゾリジン−2、4−ジオン、
2)5−[4−[2−[[[1−(4−フェニルスルホニルフェニル)エチリデン]アミノ]オキシ]エトキシ]ベンジル]チアゾリジン−2、4−ジオン、
3)5−[4−[2−[[[1−[4−(2−ピリジル)フェニル]エチリデン]アミノ]オキシ]エトキシ]ベンジル]チアゾリジン−2、4−ジオン(以下、「化合物A」と称する)、
4)5−[4−[2−[[[1−[4−(3−ピリジル)フェニル]エチリデン]アミノ]オキシ]エトキシ]ベンジル]チアゾリジン−2、4−ジオン、
5)5−[4−[2−[[[1−[4−(4−ピリジル)フェニル]エチリデン]アミノ]オキシ]エトキシ]ベンジル]チアゾリジン−2、4−ジオン、
6)5−[4−[2−[[[1−(2−フェニル−5−ピリジル)エチ
リデン]アミノ]オキシ]エトキシ]ベンジル]チアゾリジン−2、4−ジオン、
7)5−[4−[2−[[[1−(2−メトキシ−5−ピリジル)エチリデン]アミノ]オキシ]エトキシ]ベンジル]チアゾリジン−2、4−ジオン、
8)5−[4−[2−[[[1−(2−エトキシ−5−ピリジル)エチリデン]アミノ]オキシ]エトキシ]ベンジル]チアゾリジン−2、4−ジオン、
9)5−[4−[2−[[[1−(2−イソプロポキシ−5−ピリジル)エチリデン]アミノ]オキシ]エトキシ]ベンジル]チアゾリジン−2、4−ジオンまたは
10)5−[4−[2−[[[1−(2−ベンジル−5−ピリジル)エチリデン]アミノ]オキシ]エトキシ]ベンジル]チアゾリジン−2、4−ジオン、
から選択されたオキシム誘導体またはその塩である(1)記載の化合物、
(XX)EP 0676398A(=特開平7−330728号)には、
5−(4−(5−メトキシ−3−メチルイミダゾ[5、4−b]ピリジン−2−イルメトキシ)ベンジル)アチアゾリジン−2、4−ジオン
であるアチアゾリジン誘導体またはその塩、
が記載されている。
【0147】
(XXI)更には、
1)5−[4−(6−メトキシ−1−メチルベンズイミダゾール−2−イルメトキシ)ベンジル]チアゾリジン−2、4−ジオン、
2)5−[4−(1−メチルベンズイミダゾール−2−イルメトキシ)ベンジル]アチアゾリジン−2、4−ジオン、または
3)5−[4−(5−ヒドロキシ−1、4、6、7−テトラメチルベンズイミダゾール−2−イルメトキシ)ベンジル]アチアゾリジン−2、4−ジオン
から選択されたベンズイミダゾール誘導体またはその塩も、有用である。
【0148】
なかでも好適なものは、トログリタゾン、ピオグリタゾン、エングリタゾンおよびBRL−49653である。トログリタゾンは、特公平2−31079号に記載され、その化学名(平面構造式)は、5−(4−((6−ヒドロキシ−2、5、7、8−テトラメチルクロマン−2−イル)メトキシ)ベンジル)−2、4−チアゾリジンジオンである。 ピオグリタゾンは、特公昭62−42903号および特公平5−66956号に記載され、その化学名(平面構造式)は、5−((4−(2−(5−エチル−ピリジン−2−イル)エトキシ)フェニル)メチル)−2、4−チアゾリジンジオンである。 エングリタゾンは、特公平5−86953号に記載され、その化学名(平面構造式)は、5−((3、4−ジヒドロ−2−(フェニルメチル)−2H−ベンゾピラン−6−イル)メチル−2、4−チアゾリジンジオンである。BRL−49653は、特開平1−131169号に記載され、その化学名(平面構造式)は、5−((4−(2−メチル−2−ピリジルアミノ)エトキシ)フェニル)メチル)−2、4−チアゾリジンジオンである。化合物Aは EP 0708098Aに記載され、その化学名(平面構造式)は、5−[4−[2−[[[1−[4−(2−ピリジル)フェニル]エチリデン]アミノ]オキシ]エトキシ]ベンジル]チアゾリジン−2、4−ジオンである。
【0149】
本発明において、好適には
[2] HMG−CoA還元酵素阻害性物質が、プラバスタチン、ロバスタチン、シンバスタチン、フルバスタチン、リバスタチンおよびアトルバスタチンから選ばれた[1]に記載の使用。
【0150】
好適には、
[3] インスリン抵抗性改善性物質が、チアゾリジンジオン化合物、オキサゾリジンジオン化合物およびオキサチアジアゾ−ル化合物から選ばれた[1]に記載の使用。
【0151】
好適には、
[4] インスリン抵抗性改善性物質が、トログリタゾン、ピオグリタゾン、エングリタゾン、BRL−49653および化合物Aから選ばれた[1]に記載の使用。
【0152】
好適には、
[5] HMG−CoA還元酵素阻害性物質が、プラバスタチン、ロバスタチン、シンバスタチン、フルバスタチン、リバスタチンおよびアトルバスタチンから選ばれ、そしてインスリン抵抗性改善性物質が、トログリタゾン、ピオグリタゾン、エングリタゾン、BRL−49653および化合物Aから選ばれた[1]に記載の使用。
【0153】
好適には、
[6] HMG−CoA還元酵素阻害性物質がプラバスタチンであり、そしてインスリン抵抗性改善性物質がトログリタゾンである[1]に記載の使用。
【0154】
好適には、
[7] HMG−CoA還元酵素阻害性物質とインスリン抵抗性改善性物質とが、同時にまたは相前後して投与される[1]に記載の使用。
【0155】
好適には、
[8] HMG−CoA還元酵素阻害性物質とインスリン抵抗性改善性物質とが、それらによる動脈硬化症および/または黄色腫の予防および/または治療における相乗的な作用が維持される範囲内において、それぞれ別々に投与される[1]に記載の使用。
【0156】
更に、
[9] HMG−CoA還元酵素阻害性物質とインスリン抵抗性改善性物質とからなる動脈硬化症および/または黄色腫の予防剤および/または治療剤。
【0157】
好適には、
[10] HMG−CoA還元酵素阻害性物質が、プラバスタチン、ロバスタチン、シンバスタチン、フルバスタチン、リバスタチンおよびアトルバスタチンから選ばれた[9]に記載の予防剤および/または治療剤。
【0158】
好適には、
[11] インスリン抵抗性改善性物質が、チアゾリジンジオン化合物、オキサゾリジンジオン化合物およびオキサチアジアゾ−ル化合物から選ばれた[9]に記載の予防剤および/または治療剤。
【0159】
好適には、
[12] インスリン抵抗性改善性物質が、トログリタゾン、ピオグリタゾン、エングリタゾン、BRL−49653および化合物Aから選ばれた[9]に記載の予防剤および/または治療剤。
【0160】
好適には、
[13] HMG−CoA還元酵素阻害性物質が、プラバスタチン、ロバスタチン、シンバスタチン、フルバスタチン、リバスタチンおよびアトルバスタチンから選ばれ、そしてインスリン抵抗性改善性物質が、トログリタゾン、ピオグリタゾン、エングリタゾン、BRL−49653および化合物Aから選ばれた[9]に記載の予防剤および/または治療剤。
【0161】
好適には、
[14] HMG−CoA還元酵素阻害性物質がプラバスタチンであり、そしてインスリン抵抗性改善性物質がトログリタゾンである[9]に記載の予防剤および/または治療剤。
【0162】
に関する。
【0163】
【発明の実施の形態】
本発明において、HMG−CoA還元酵素阻害性物質は、1種でまたは2種以上で使用される。 また、インスリン抵抗性改善性物質も、1種でまたは2種以上で使用される。 本発明によれば、HMG−CoA還元酵素阻害性物質とインスリン抵抗性改善性物質とは、それらが併用されることにより各々の単剤とくらべて以下に詳述するとおり相乗的な作用を示す。 興味あることに、かかる相乗的な効果は、必ずしも2系統の物質が同時に体内に存在していなくてももたらされる。 すなわち、2系統の物質が同時にある程度以上の血中濃度を示さなくても相乗的な作用が示されるのである。 推測によれば、本発明に使用される2系統の物質は、ともに、生体内にとりこまれて受容体に到達すれば、生体内の「スイッチ」を入れる作用を果たし、したがって、投与後の経過時間につれてもはやその血中濃度では作用を示さないように見えても、実際は「スイッチ」はすでに入っており、一方の系統の物質が有する動脈硬化の予防および/または治療効果が奏される。 この状態において、他方の系統の物質が投与されると、その物質が有する動脈硬化の予防および/または治療効果に加えて、先に投与された物質の効果が合わさり、両者の効果が相乗的に示される。 もちろん、臨床上は両系統の物質が同時に投与されることが便宜であり、それゆえ、HMG−CoA還元酵素阻害性物質とインスリン抵抗性改善性物質とは、配合剤の形態で投与することができる。 製剤技術上、両化合物を物理的に同時に混合することが好ましくない場合は、それぞれの単剤を同時に投与することもできる。 また、前述のとおり、2系統の化合物は同時に投与しなくても相乗的な効果を奏するので、それぞれの単剤を適当な間隔を置いて相前後して投与することもできる。 かかる2系統の物質によりもたらされる相乗的な効果が達成されるのに許容される最大限の2系統化合物の投与間隔は、臨床上または動物実験により確認することができる。
【0164】
本発明において使用されるHMG−CoA還元酵素阻害性物質とインスリン抵抗性改善性物質の投与ル−トは、一般的に経口ル−トである。 したがって、2系統の化合物は、それぞれ単独で別々の単位投与形態に、または混合して物理的に1個の単位投与形態に調製することができる。 かかる単位投与形態は、たとえば、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤等でありえ、通常の製剤技術により調製することができる。
【0165】
これらの各種製剤は、常法に従って主薬に賦形剤、結合剤、崩壊剤、潤沢剤、溶解剤、矯味矯臭、コーティング剤等既知の医薬製剤分野において通常使用しうる既知の補助剤を用いて製剤化することができる。
【0166】
例えば、錠剤の形態に成形するに際しては、担体としてこの分野で従来公知のものを広く使用でき、例えば乳糖、白糖、塩化ナトリウム、ぶどう糖、尿素、澱粉、炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロース、ケイ酸等の賦形剤、水、エタノール、プロパノール、単シロップ、ぶどう糖液、澱粉液、ゼラチン溶液、カルボキシメチルセルロース、セラック、メチルセルロース、リン酸カリウム、ポリビニルピロリドン糖の結合剤、乾燥澱粉、アルギン酸ナトリウム、カンテン末、ラミナラン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、澱粉、乳糖等の崩壊剤、白糖、ステアリン、カカオバター、水素添加油等の崩壊抑制剤、第4級アンモニウム塩基、ラウリル硫酸ナトリウム等の吸収促進剤、グリセリン、澱粉等の保湿剤、澱粉、乳糖、カオリン、ベントナイト、コロイド状ケイ酸等の吸着剤、精製タルク、ステアリン酸塩、硼酸末、ポリエチレングリコール等の滑沢剤等が例示できる。更に錠剤は必要に応じ通常の剤皮を施した錠剤、例えば糖衣錠、ゼラチン被包錠、腸溶被錠、フィルムコーティング錠あるいは二重錠、多層錠とすることができる。
【0167】
丸剤の形態に成形するに際しては、担体としてこの分野で従来公知のものを広く使用でき、例えばぶどう糖、乳糖、澱粉、カカオ脂、硬化植物油、カオリン、タルク等の賦形剤、アラビアゴム末、トラガント末、ゼラチン、エタノール等の結合剤、ラミナランカンテン等の崩壊剤等が例示できる。
更に必要に応じて着色剤、保存剤、香料、風味剤、甘味剤等や他の医薬品を含有せしめてもよい。
【0168】
上記医薬製剤中に含まれる有効成分化合物の量は、特に限定されず広範囲に適宜選択されるが、通常全組成物中1−70重量%、好ましくは1−30重量%含まれる量とするのが適当である。
【0169】
本発明において使用されるHMG−CoA還元酵素阻害性物質とインスリン抵抗性改善性物質の投与量と投与比率は、個々の物質の活性、患者の症状、年齢、体重等の種々の条件により大幅に変化しうる。 たとえば、インスリン抵抗性改善性物質を例に取ると、トログリタゾンとBRL−49653とでは、糖尿病性モデル動物を用いたイン・ビボの活性は後者が前者よりも約100倍強いので、これら2化合物の投与量は理論的には2桁、実際的にも1桁かそれ以上異なりうる。 また、HMG−CoA還元酵素阻害性物質とインスリン抵抗性改善性物質の双方とも、それらの本来的な用途である抗高脂血症剤および糖尿病治療剤としての用量よりも、本発明における動脈硬化症および黄色腫治療の用途の場合はそれらの用量は若干低めであり、またこれら2系統の物質の併用による相乗効果によって、それらの用量はさらに若干低下する。 たとえば、プラバスタチンとトログリタゾンとを本発明の目的で使用する場合は、それらの本来的な用途である抗高脂血症剤および糖尿病治療剤としての用量(mg薬量/日)である5−80mgおよび約10−1000mgとくらべて低く、それぞれ約1−40mgおよび約1−500mgでありうる。
【0170】
上述のとおり、本発明において使用されるHMG−CoA還元酵素阻害性物質とインスリン抵抗性改善性物質の用量は大幅に変わりうるが、一般的に言って、それらの用量(mg薬量/日)は、それぞれ約0.01−40mgおよび約0.05−500mgでありうる。
【0171】
これら2系統の物質の投与量の比率も、また、大幅に変わりうるが、一般的に言って、HMG−CoA還元酵素阻害性物質とインスリン抵抗性改善性物質の投与量比率は、重量比で、1:200ないし200:1の範囲内でありうる。
【0172】
本発明において、HMG−CoA還元酵素阻害性物質とインスリン抵抗性改善性物質とは、それぞれ上記の投与量を1日1回、または数回に分割して、それぞれを同時に、または時間を異にして別々に、投与される。
【0173】
【実施例】
次に、本発明の効果を具体的に実施例で示す。
【0174】
[実施例1]
2−3ケ月齢のWHHLウサギ(ワタナベ遺伝性高脂血ウサギ、既出Biochimica et Biophysica acta 等)、薬剤無投与対照群(7匹、以下A群)、プラバスタチン単独投与群(5匹、以下B群)、トログリタゾン単独投与群(7匹、以下C群)および両薬剤併用群(6匹、以下D群)の4群に分けた。投与量、投与方法は、プラバスタチンが50mg/kg/日の強制経口投与(1日1回)、トログリタゾンが100mg/kgの混餌投与であり、投与期間は32週であった。摂食量は1匹あたり1日120gに制限した。試験開始直前ならびに試験開始後4、8、12、16、20、24、28および32週の時点で採血し、総コレステロール値(mg/dl)を測定し、その消長を調べ、試験開始直前値に対する百分率(%)を求めた。
【0175】
その結果を表1に示す。
【0176】
また、32週目に被験動物を解剖し、(i)全大動脈、胸部大動脈および腹部大動脈における病変面積率(%)と、(ii)冠状動脈の狭窄率と、(iii) 指関節の黄色腫発生率(%)とを調べた。それらの結果を、表2、表3および表4に示す。 なお、表1および表2における実測値は、平均値±標準誤差で示されている。
【0177】
【表1】
総 コ レ ス テ ロ ー ル 値(%)
Figure 0003651816
【0178】
【表2】
病 変 面 積 率 (%)
Figure 0003651816
【0179】
【表3】
冠 状 動 脈 の 平 均 狭 窄 率(%)
Figure 0003651816
【0180】
【表4】
指 関 節 の 黄 色 腫 発 生 率(%)
Figure 0003651816
【0181】
上記の[実施例1]から明らかなとおり、投与32週後の血清コレステロール値の変化は、併用群Dとプラバスタチン単剤群Bとの間で明瞭な相違は認められなかった。これに対して、大動脈の病変面積率(%、病変部面積/動脈全体の面積)は、上記のデータに示されるとおり、併用群Dは両単剤群BおよびCとくらべて明瞭な相乗効果が認められた。また、冠状動脈の狭窄率は左主冠状動脈(MLC)、左前下行動脈(LAD)、左回旋動脈(LCX)および右冠状動脈(RCA)で併用投与効果が認められた。四肢関節部に発症する黄色腫にあっては、併用群Dではまったく発症が認められず、明瞭な相乗効果が認められた。
【0182】
このように、HMG−CoA還元酵素阻害性物質とインスリン抵抗性改善性物質との併用により、血清コレステロ−ル値が各単剤群とくらべて顕著な差異が認められなかったにもかかわらず、動脈硬化、ことに胸部大動脈における動脈硬化の進展を相乗的に抑制しえたことは全く意外であり、従来の技術水準からは予測しえなかったことである。
【0183】
[実施例2]
動脈病変をほとんど発症していない2−3ケ月齢の雄性WHHLウサギ(1群6−7匹)に、プラバスタチン50mg/kg、チアゾリジンジオン骨格を持ったピオグリタゾン20mg/kgと化合物A 10mg/kgを、単独またはプラバスタチンとピオグリタゾン、プラバスタチンと化合物Aの併用で、8ケ月間にわたって経口投与した。検体は0.5%カルボキシメチルセルロース(CMC)に懸濁し、対照群には0.5%CMCのみを投与した。
【0184】
血清コレステロールは投与開始1ケ月後よりプラバスタチン単独投与群およびプラバスタチンと他剤との併用群で対照群に比べて低い値を維持し、投与開始32週後(8ケ月後)では22−34%低下していた。しかし、ピオグリタゾンおよび化合物A 単独投与群では低下は認められなかった。
【0185】
表5に大動脈弓部と大動脈全体の病変面積を示す。
【0186】
【表5】
Figure 0003651816
実測値は平均値±標準誤差で示す。
【0187】
カッコ中の数値はコントロールに対する%を示す。
【0188】
*:p<0.05、**:p<0.01、コントロール群に対する有意差が認められる(Mann−Whitney U−test)。
【0189】
#:p<0.05、二群間の有意差が認められる(Mann−WhitneyU−test)。
【0190】
単独投与群の病変面積率は対照群に比べ70−108%であり、プラバスタチン投与群の大動脈全体でのみ病変の有意の進展抑制が認められたが、その他では有意差は見られなかった。それに対して、プラバスタチンとピオグリタゾン併用投与群、プラバスタチンと化合物A併用投与群では、大動脈弓部および全体で病変面積率が対照群に比べ40−62%であり、いずれも有意差が認められた。
【0191】
次に、表6に大動脈弓部と全体での病変の平均内膜肥厚度を示す。
【0192】
【表6】
Figure 0003651816
実測値は平均値±標準誤差(μm)で示す。
【0193】
カッコ中の数値はコントロールに対する%を示す。
【0194】
#:p<0.05、二群間の有意差が認められる(Mann−WhitneyU−test)。
【0195】
平均内膜肥厚度は弓部1箇所、胸部及び腹部各2箇所の横断面の血管表面内膜面積を中膜の長さで割った値で示した。単独投与群では、プラバスタチン投与群で平均肥厚度が対照群に比べ82%と抑制傾向を示したが、ピオグリタゾンと化合物A投与群では肥厚度の抑制は認められなかった。それに対して併用投与群では、対照群と有意差は認められなかったものの、いずれの群でも単独投与群よりも肥厚度の抑制が認められた。
【0196】
次に、大動脈のコレステロール含量を測定した。
【0197】
測定方法は大動脈の弓部と胸部+腹部大動脈を中膜と内膜部分をピンセットではぎ採りハサミで細断後、クロロホルム−メタノール(2:1)を加えて脂質を抽出し、クロロホルム層を乾固し、残さをイソプロパノールに溶解し、市販の酵素法による測定キットで総コレステロールと遊離コレステロールを測定した。
【0198】
表7に結果を示す。
【0199】
【表7】
Figure 0003651816
【0200】
表7から、特に胸部+腹部大動脈の総コレステロールは、プラバスタチンとピオグリタゾンおよびプラバスタチンと化合物Aの併用投与群で、単独投与群に比べ明らかに低値を示した。また、遊離コレステロールとエステル型コレステロールに対しては、特に一定方向の結果は得られなかった。この結果は、ほぼ病変面積率と類似していた。
【0201】
次に、四肢に発症する黄色腫の発症頻度とその程度を測定した。
【0202】
結果を表8に示す。
【0203】
【表8】
Figure 0003651816
【0204】
表8から、まず発症頻度では、前、後足の合計で見ると、対照群が100%であったのに対して単独投与群が88−93%であった。一方、プラバスタチンとピオグリタゾン併用投与群、およびプラバスタチンと化合物Aでは、それぞれ63%、29%と有意に低い値であった。さらに、黄色腫の発症の程度が++と+++の頻度で見ると、プラバスタチン群で42%、ピオグリタゾン群で68%であったのに対して、両薬剤の併用群では25%(対照群と比べて有意)であり、化合物A群が21%に対して、プラバスタチンとの併用群ではまったく認められなかった。
【0205】
これらの結果は、HMG−CoA還元酵素阻害剤のプラバスタチンとチアゾリジンジオン骨格を有するピオグリタゾンおよび化合物Aとの併用投与により、大動脈病変および黄色腫の発症頻度に対して、相乗効果のあることを示した。
【0206】
[実施例3]
正常ウサギにコレステロール食を投与し動脈病変を惹起させ、正常食に戻すのと同時に薬物を投与して、動脈病変の回復に対する薬物の効果を調べる系(退縮試験)で、HMG−CoA還元酵素阻害剤とチアゾリジンジオン骨格を有する物質の併用効果を検討した。
【0207】
ニュージーランド白色ウサギ(5ケ月齢、♂)に2%コレステロール食を2ケ月間投与をしたところ、血清コレステロールは1100−4100mg/dlへ上昇した。これらのウサギを1群3−9匹に分け、正常食に戻すのと同時に薬物の経口投与を開始し、2ケ月間投与した。すなわち、単独投与群はプラバスタチン3mg/kgと5mg/kg、フルバスタチン0.8mg/kgと1.5mg/kg、トログリタゾン10mg/kg、化合物A 2.5mg/kgで、併用投与群は、プラバスタチン3mg/kgとトログリタゾン10mg/kg、プラバスタチン5mg/kgと化合物A 2.5mg/kg、フルバスタチン0.8mg/kgとトログリタゾン10mg/kg、フルバスタチン1.5mg/kgと化合物A 2.5mg/kgである。
【0208】
胸部大動脈の病変面積率を表9に示す。
【0209】
なお、血清コレステロールはバラツキが大きく群間での差は認められなかった。
【0210】
【表9】
Figure 0003651816
Figure 0003651816
実測値は平均値±標準誤差で示す。
【0211】
カッコ中の数値はコントロールに対する%を示す。
【0212】
対照群と比べ単独投与群では、病変面積率が全く抑制されないか、抑制されても20%程度にすぎなかったが、併用投与群では、プラバスタチンとトログリタゾン投与群で34%、プラバスタチンと化合物A投与群で69%、フルバスタチンとトログリタゾン投与群で37%、フルバスタチンと化合物A投与群で37%抑制され、明らかな相乗効果が認められた。
【0213】
[実施例4]
いったん形成された動脈硬化に対する退縮効果をFlbハムスターを用いて検討した。すなわち、F1bハムスター(体重約130g、♂)に0.05%コレステロール食を13週間にわたって投与後、1群2−7匹に群分けし、正常食に換え同時に薬物を4週間投与した。すなわち、プラバスタチンとフルバスタチンはそれぞれ3mg/kg、1.5mg/kgになるように飲水に混ぜ、トログリタゾンは30mg/kg、100mg/kgになるように餌に混ぜて投与した。プラバスタチンとトログリタゾンの併用群は、プラバスタチン3mg/kgにトログリタゾンを30mg/kgと100mg/kgの2群とし、フルバスタチンとトログリタゾンの併用投与群ではそれぞれ1.5mg/kgと30mg/kg投与した。 動脈病変の評価法としてORO染色面積率を求めた(American Journal of Pathology、 113巻、 341-358 頁 (1983年) ; J.Otto et al、 Lovastatin inhibits diet induced atherosclerosis in FIB Golden Syrian hamsters、"Atherosclerosis"、114 巻、19-28頁(1995 年) )。即ち、弓部大動脈にOilred O(ORO)染色を施し、en face標本を作製し、ORO染色陽性面積の総面積に対する百分率としてORO染色面積率を算出した。
【0214】
結果を表10に示す。
【0215】
なお、血清コレステロールおよびトリグリセリドは対照群と比べて有意差は認められなかった。
【0216】
【表10】
Figure 0003651816
実測値は平均値±標準誤差で示した。
【0217】
*:p<0.05、二群間の有意差が認められる(Mann−WhitneyU−test)。
【0218】
表10から、プラバスタチン、フルバスタチンおよびトログリタゾン 30mg/kgの単独投与群では、対照群に対してORO染色面積率の抑制はまったく認められなかったが、トログリタゾン 100mg/kg群では42%の抑制を示した。一方、プラバスタチンとトログリタゾン 30mg/kg、プラバスタチンとトログリタゾン 100mg/kg、の併用投与では、対照群に比べそれぞれ30%、65%抑制し、トログリタゾンに関して用量相関性も認められた。また、フルバスタチンとトログリタゾン 30mg/kgの併用投与では60%抑制された。
【0219】
以上から、HMG−CoA還元酵素阻害性物質とインスリン抵抗性改善性物質の併用投与は動脈病変の退縮に対し、明らかな相乗効果を示した。
【0220】
【参考例】
次に、本発明で用いられる新規なインスリン抵抗性改善性物質について、以下に述べる。
【0221】
[参考例1]
5−[4−(1−メチルベンズイミダゾール−2−イルメトキシ)ベンジル]チアゾリジン−2,4−ジオン
(a) 4−ニトロフェノキシ酢酸メチル
4−ニトロフェノール 56g、ブロモ酢酸メチル 90g、炭酸カリウム100gおよびジメチルホルムアミド 500mlの混合物を室温で2日間撹拌した。反応終了後、反応混合物よりジメチルホルムアミドを減圧下で留去し、得られた残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。抽出液より溶剤を留去した後、ヘキサンを用いて結晶化すると、融点98℃ないし99℃を有する目的化合物 63.3gが得られた。
【0222】
(b) 4−アミノフェノキシ酢酸メチル
4−ニトロフェノキシ酢酸メチル 30.8g、10%パラジウム−炭素 5.0gおよびメタノール 500mlの混合物中へ水素ガスを6時間導入した。反応終了後、反応混合物より不溶物をろ別し、ろ液を減圧留去すると、Rf値=0.79(シリカゲル薄層クロマトグラフィー;酢酸エチル)を有する目的化合物 25.8gが得られた。
【0223】
(c) 4−(2−ブロモ−2−ブトキシカルボニルエチル−1−イル)フェノキシ酢酸メチル
4−アミノフェノキシ酢酸メチル 25.8gを含むメタノール−アセトン(2:5) 263mlの溶液に氷冷下で47%臭化水素酸 98gを滴下し、続いて亜硝酸ナトリウム 12.8gを含む水溶液 33mlを滴下した。氷冷下、30分間撹拌した後、反応混合物にアクリル酸ブチル 18.2gを加え、氷冷下で30分間撹拌し、臭化銅(I) 3.2gを加え、室温で一夜撹拌した。反応終了後、反応混合物より溶剤を留去し、得られた残渣に食塩水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。抽出液より溶剤を留去すると、Rf値=0.46(シリカゲル薄層クロマトグラフィー;ヘキサン:酢酸エチル=5:1)を有する目的化合物を含む粗生成物 51.7gが得られた。
【0224】
(d) 5−[4−(エトキシカルボニルメトキシ)ベンジル]チアゾリジン−2、4−ジオン
4−(2−ブロモ−2−ブトキシカルボニルエチル−1−イル)フェノキシ酢酸メチル 100g、チオ尿素 22gおよびエタノール 200mlの混合物を2.5時間加熱還流した。次いで、反応混合物に2N塩酸を加え、5時間加熱還流した。反応終了後、反応混合物より溶剤を留去し、得られた残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出し、抽出液を無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。抽出液より溶剤を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:5)に付して精製すると、融点105℃ないし106℃を有する目的化合物 19.4gが得られた。
【0225】
(e) 5−[4−(1−メチルベンズイミダゾール−2−イルメトキシ)ベンジル]チアゾリジン−2,4−ジオン
N−メチル−1,2−フェニレンジアミン 1.0g、5−[4−(エトキシカルボニルメトキシ)ベンジル]チアゾリジン−2,4−ジオン 3.8g、濃塩酸 20ml、 1,4−ジオキサン 10mlおよび水 10mlの混合物を5時間、加熱還流した。反応混合物より析出した不溶物をろ取し、テトラヒドロフランに溶解した後、これに水を加え、炭酸水素ナトリウムで中和した。得られた溶液に酢酸エチルを加えて抽出した。抽出液を食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。抽出液より溶剤を留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル→エタノール)に付し、得られた生成物を更にテトラヒドロフランおよび酢酸エチルを用いて2回再結晶に付すと、融点230℃ないし231℃を有する目的化合物 1.3gが得られた。
【0226】
[参考例2]
5−[4−(6−メトキシ−1−メチルベンズイミダゾール−2−イルメトキシ)ベンジル]チアゾリジン−2,4−ジオン
(a) 5−メトキシ−2−ニトロアニリン
5−クロロ−2−ニトロアニリン 25gの1,4−ジオキサン溶液 500mlにナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液 70mlを室温で加え、4時間加熱還流した。反応混合物より、溶剤を留去し、得られた残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。抽出液より溶剤を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:4→1:2)に付して精製すると融点124℃ないし128℃を有する目的化合物 16.3gが得られた。
【0227】
(b) N−tert−ブトキシカルボニル−5−メトキシ−2−ニトロアニリン
5−メトキシ−2−ニトロアニリン 16gの無水テトラヒドロフラン溶液 500mlにジーtert−ブチルジカーボネート 25g、ピリジン15ml、4−ジメチルアミノピリジン 0.6gを室温で加え、2時間攪拌した。反応混合物より溶剤を留去し、得られた残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。抽出液より溶剤を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:10)に付して精製すると、融点112℃ないし114℃を有する目的化合物 12.5gが得られた。
【0228】
(c) N−tert−ブトキシカルボニル−N−メチル−5−メトキシ−2−ニトロアニリン
水素化ナトリウム(55%以上含有)12.0gを無水N,N−ジメチルホルムアミド 300mlに懸濁し、この懸濁液に氷冷下、N−tert−ブトキシカルボニル−5−メトキシ−2−ニトロアニリン 49.6gの無水N,N−ジメチルホルムアミド溶液 300mlを加え、室温で30分間攪拌した。この混合物にヨウ化メチル 17.2mlを室温で加え、1時間攪拌した後、室温で一夜放置した。反応混合物を約1/5 容量まで濃縮した後、氷水に加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。抽出液より溶剤を留去すると、融点122℃ないし124℃を有する目的化合物 52.1gが得られた。
【0229】
(d) N−メチル−5−メトキシ−2−ニトロアニリン
N−tert−ブトキシカルボニル−N−メチル−5−メトキシ−2−ニトロアニリン 52gに4規定塩化水素−1,4−ジオキサン溶液 750mlを室温で加え、2時間攪拌した。反応混合物より溶剤を留去した後、水および酢酸エチルを加え、炭酸水素ナトリウムで中和した。この混合物に、更に酢酸エチルを加えて抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。抽出液より溶剤を留去すると、融点107℃ないし110℃を有する目的化合物 35.3gが得られた。
【0230】
(e) 5−メトキシ−N−メチル−1,2−フェニレンジアミン
N−メチル−5−メトキシ−2−ニトロアニリン 35gのtert−ブタノール溶液 900mlと酢酸エチル 100mlの混合液に塩化スズ(II)二水和物 346gを室温で加え、60℃で2時間攪拌した。この混合物に水素化ホウ素ナトリウム 11gを少量ずつ、60℃で約1時間かけて加え、60℃で3時間攪拌した後、室温で2日間放置した。反応混合物を氷水中に加えた後、炭酸水素ナトリウムで中和した。この混合物に酢酸エチルを加えて抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。抽出液より溶剤を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=3:2)に付して精製すると、Rf値=0.18(シリカゲル薄層クロマトグラフィー;酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1)を有する目的化合物 21.9gが得られた。
【0231】
(f) 5−(4−メトキシカルボニルメトキシベンジル)−3−トリフェニルメチルチアゾリジン−2,4−ジオン
5−(4−ヒドロキシベンジル)−3−トリフェニルメチルチアゾリジン−2,4−ジオン 120gのアセトン溶液 2.5リットルに炭酸セシウム 126gを加え、更にブロモ酢酸メチル 36mlを室温で加え、1時間攪拌した。反応混合物より溶剤を留去した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。抽出液から溶剤を留去し、油状残渣にジエチルエーテル 1リットルを加え、10分間超音波振動を与えた。析出してくる固体をろ取すると、融点158℃ないし162℃を有する目的化合物 126.3gが得られた。
【0232】
(g) 5−(4−メトキシカルボニルメトキシベンジル)チアゾリジン−2,4−ジオン
5−(4−メトキシカルボニルメトキシベンジル)−3−トリフェニルメチルチアゾリジン−2,4−ジオン 344gを1,4−ジオキサン 400mlに懸濁させた懸濁液に、酢酸 1700ml、次いで水400mlを室温で加え、80℃で5時間攪拌した。反応混合物から溶剤を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2→2:1→酢酸エチルのみ)に付して精製すると、融点100℃ないし106℃を有する目的化合物161.7gが得られた。
【0233】
(h) 5−[4−(6−メトキシ−1−メチルベンズイミダゾール−2−イルメトキシ)ベンジル]チアゾリジン−2,4−ジオン
5−メトキシ−N−メチル−1,2−フェニレンジアミン 21.8g、5−(4−メトキシカルボニルメトキシベンジル)チアゾリジン−2,4−ジオン 63.4g、1,4−ジオキサン 250mgおよび濃塩酸 750mlの混合液を60時間、加熱還流した。反応混合物を氷冷した後、析出物をろ取した。この析出物に5%炭酸水素ナトリウム水溶液 800mlを加え、室温で2時間攪拌した。不溶物をろ取して、N,N−ジメチルホルムアミド 1000mlおよびメタノール 200mlの混合液に溶解し、更に活性炭を加えて脱色した。活性炭をろ去した後、溶剤を約50mlまで濃縮した。これにジエチルエーテル 750mlを加えて室温で2日間放置した後、析出物をろ取すると、融点267℃ないし271℃、Rf値=0.68(シリカゲル薄層クロマトグラフィー;5%エタノール−塩化メチレン溶液)を有する目的化合物 20.1gが得られた。
【0234】
[参考例3] 5−[4−(5−ヒドロキシ−1,4,6,7−テトラメチルベンズイミダゾール−2−イルメトキシ)ベンジル]チアゾリジン−2,4−ジオン
[a] トリメチルベンゾキノン
トリメチルハイドロキノン 20gのアセトン 150ml溶液に、塩化鉄(III) 25.6gを水 50mlに懸濁させた懸濁液を室温で加えて1時間攪拌し、2日間放置した。溶剤を約半分まで濃縮した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。抽出液より溶剤を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:6)に付して精製すると、Rf値=0.48(シリカゲル薄層クロマトグラフィー;酢酸エチル:n−ヘキサン=1:6)を有する目的化合物 16.9gが得られた。
【0235】
[b] 2,3,6−トリメチルベンゾキノン−4−オキシム
トリメチルベンゾキノン 16.9gのメタノール溶液 150mlに、ヒドロキシルアミン塩酸塩(7.04g)の水溶液 30mlを室温で加えて2時間攪拌し、2日間放置した。反応混合物に水 1000mlを加えた後、析出物をろ取した。この析出物を酢酸エチル−n−ヘキサン混合液で再結晶して精製すると、融点188℃ないし190℃を有する目的化合物 11.2gが得られた。
【0236】
[c] 4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルアニリン
2,3,6−トリメチルベンゾキノン−4−オキシム 36.15gと1規定水酸化ナトリウム水溶液 880mlの混合物にハイドロサルファイトナトリウム 152gを氷冷下で加えた後、室温で1時間攪拌し、1夜放置した。反応混合物を氷中に加えて、5規定塩酸水溶液でpHを4乃至5に調整した後、炭酸水素ナトリウムで中和した。これを酢酸エチルで抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。抽出液より溶剤を留去して得られた結晶にイソプロピルエーテルを加えてろ取し、イソプロピルエーテルで洗浄すると、融点131℃ないし134℃を有する目的化合物 30.1gが得られた。
【0237】
[d] N−tert−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルアニリン
4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルアニリン 20gのテトラヒドロフラン 500ml溶液に、室温でトリエチルアミン 22.0mlを加え、更にジ−tert−ブチルジカーボネート 34.6gを加えて6時間攪拌した後、1夜放置した。反応混合物より溶剤を留去した後、水を加えて酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。抽出液より溶剤を留去して得られた結晶にn−ヘキサンを加えて結晶をろ取し、n−ヘキサンで洗浄すると、融点158℃ないし161℃を有する目的化合物
31.9gが得られた。
【0238】
[e] N−メチル−4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルアニリン
無水テトラヒドロフラン 300mlに水素化アルミニウムリチウム 6.8gを懸濁させた懸濁液に、N−tert−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルアニリン 15gの無水テトラヒドロフラン溶液200mlを氷冷下で加えた後、室温で3時間攪拌し、2時間加熱還流した。反応混合物に水 10mlとテトラヒドロフラン 30mlの混合液を氷冷下で滴下し、過剰の水素化アルミニウムリチウムを分解した。反応混合物を室温で1.5時間攪拌した後、不溶物をセライトを用いてろ去した。この不溶物を酢酸エチルで洗浄し、洗液とろ液とをあわせ、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。この溶液より溶剤を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:3)に付して精製すると、融点120℃ないし122℃を有する目的化合物 5.1gが得られた。
【0239】
[f] N−tert−ブトキシカルボニル−N−メチル−4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルアニリン
N−メチル−4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルアニリン 5.0gのテトラヒドロフラン溶液 70mlにトリエチルアミン 5.0mlおよびジ−tert−ブチルジカーボネート 7.92gのテトラヒドロフラン溶液30mlを室温で加え、1時間攪拌した後、1夜放置した。反応混合物より溶剤を留去した後、水を加えて酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。抽出液より溶剤を留去して得られた結晶にn−ヘキサンを加えて結晶をろ取し、n−ヘキサンで洗浄すると、融点163℃ないし166℃を有する目的化合物 7.35gが得られた。
【0240】
[g] N−tert−ブトキシカルボニル−N−メチル−4−アセトキシ−2,3,5−トリメチルアニリン
N−tert−ブトキシカルボニル−N−メチル−4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルアニリン 7.2gの無水テトラヒドロフラン溶液 100mlに、無水トリエチルアミン 5.64mlおよび塩化アセチル 2.9mlを室温で加え、1時間攪拌した後、1夜放置した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。抽出液より溶剤を留去した後、残渣に氷冷したn−ヘキサンを加えて結晶化した。氷冷したn−ヘキサンを加えて結晶をろ取し、氷冷したn−ヘキサンで洗浄すると、融点103℃ないし104℃を有する目的化合物6.25gが得られた。
【0241】
[h] N−メチル−4−アセトキシ−2,3,5−トリメチルアニリン塩酸塩N−tert−ブトキシカルボニル−N−メチル−4−アセトキシ−2,3,5−トリメチルアニリン 5.45gに、4規定塩化水素−1,4−ジオキサン溶液 100mlを室温で加え、3時間攪拌した。反応混合物より溶剤を留去して得られた結晶にイソプロピルエーテルを加えて結晶をろ取し、イソプロピルエーテルで洗浄すると、融点172℃ないし176℃を有する目的化合物 4.36gが得られた。
【0242】
[i] N−メチル−4−アセトキシ−2,3,5−トリメチル−6−ニトロアニリン
N−メチル−4−アセトキシ−2,3,5−トリメチルアニリン塩酸塩 4.3gを氷冷した濃硝酸に加え、氷冷下で10分間攪拌した後、さらに室温で10分間攪拌した。反応混合物を氷水に加え、炭酸水素ナトリウムで中和した後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。抽出液より溶剤を留去した後、残渣にイソプロピルエーテル 50mlおよびn−ヘキサン 50mlを加えて、5分間超音波振動を与えた。不溶の結晶にイソプロピルエーテル:n−ヘキサン(=1:1)混合液加え、結晶をろ取し、更にイソプロピルエーテル:n−ヘキサン(=1:1)混合液で洗浄すると、融点143℃ないし146℃を有する目的化合物 2.76gが得られた。
【0243】
[j] 4−アセトキシ−N−メチル−3,5,6−トリメチル−1,2−フェニレンジアミン
N−メチル−4−アセトキシ−2,3,5−トリメチル−6−ニトロアニリン2.65gのエタノール 20ml溶液に、酢酸エチル 20mlおよび酸化白金 0.2gを加え、室温でこの混合物に水素ガスを3.5時間導入し、更に40℃で3時間導入した。次いで、反応混合物より酸化白金をろ去し、ろ液より溶剤を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1)に付して精製すると、融点113℃ないし116℃を有する目的化合物 1.3gが得られた。
【0244】
[k] 5−(4−メトキシカルボニルメトキシベンジル)−3−トリフェニルメチルチアゾリジン−2,4−ジオン
5−(4−ヒドロキシベンジル)−3−トリフェニルメチルチアゾリジン−2,4−ジオン 120gのアセトン溶液 2.5リットルに炭酸セシウム 126gを加え、更にブロモ酢酸メチル 36mlを室温で加え、1時間攪拌した。反応混合物より溶剤を留去した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。抽出液から溶剤を留去し、油状残渣にジエチルエーテル 1リットルを加え、10分間超音波振動を与えた。析出してくる固体をろ取すると、融点158℃ないし162℃を有する目的化合物 126.3gが得られた。
【0245】
[l] 5−(4−メトキシカルボニルメトキシベンジル)チアゾリジン−2,4−ジオン
5−(4−メトキシカルボニルメトキシベンジル)−3−トリフェニルメチルチアゾリジン−2,4−ジオン 344gを1,4−ジオキサン 400mlに懸濁させた懸濁液に、酢酸 1700ml、次いで水400mlを室温で加え、80℃で5時間攪拌した。反応混合物から溶剤を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2→2:1→酢酸エチルのみ)に付して精製すると、融点100℃ないし106℃を有する目的化合物161.7gが得られた。
【0246】
[m] 5−[4−(5−ヒドロキシ−1,4,6,7−テトラメチルベンズイミダゾール−2−イルメトキシ)ベンジル]チアゾリジン−2,4−ジオン
4−アセトキシ−N−メチル−3,5,6−トリメチル−1,2−フェニレンジアミン 1.0g、5−(4−メトキシカルボニルメトキシベンジル)チアゾリジン−2,4−ジオン 2.7g、1,4−ジオキサン 5mlおよび濃塩酸25mlの混合物を2日間加熱還流した。反応混合物を氷水に加えた後、炭酸水素ナトリウムで中和し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。抽出液より溶剤を留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)に付して精製し、目的化合物を含むフラクションを分取した。このフラクションより溶剤を留去し、紅色油状物を得た。この油状物にジエチルエーテル 150mlを加え、5分間超音波振動を与え、析出物をろ取した。この析出物をテトラヒドロフラン 300mlに溶解し、溶剤を約10ないし20mlまで濃縮した。これに酢酸エチル 200mlを加えた後、20分間超音波振動を与えると、析出物が生じた。この析出物をろ取すると、融点240℃ないし244℃、Rf値=0.44(シリカゲル薄層クロマトグラフィー;酢酸エチル)を有する目的化合物 0.52gが得られた。
【0247】
【製剤例】
次に、本発明の製剤について、以下に述べる。
【0248】
[製剤例1]
プラバスタチンナトリウム 0.5g、トログリタゾン 20g、乳糖 7.8g、クロスポビドン 1.5g、ラウリル硫酸ナトリウム 0.2gを混合し、1号カプセルに 300mgづつ充填する。このとき、1カプセル当りのプラバスタチンナトリウムおよびトログリタゾンの含量は各々5mgおよび200mgである。
【0249】
[製剤例2]
トログリタゾン 10gおよびポリビニルピロリドン 10gをアセトン 50gおよびエタノール 50gの混合溶剤に溶解し、次いでロータリーエバポレーターで減圧下で有機溶剤を留去し、固形物を得る。得られる固形物を粉砕し、細粒を得る。得られる細粒 10gにプラバスタチンナトリウム 0.25g、結晶セルロース 2.5g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 2.5g、乳糖 40gおよびステアリン酸マグネシウム 0.25gを混合する。次いで、錠剤機を使用し、直径 10mm、重量 350mgの錠剤を得る。得られる錠剤にコーティングパンを使用し、5%ヒドロキシプロピルメチルセルロース水溶液を固形分として 10mg相当分の量をスプレーし、コーティング錠を得る。このとき、1錠当りのプラバスタチンナトリウムおよびトログリタゾンの含量は各々5mgおよび100mgである。
【0250】
[製剤例3]
プラバスタチンナトリウム 5g、化合物A 2g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 24gおよび乳糖 86.9gの混合物に5%ヒドロキシプロピルセルロース水溶液 40gを加え、練合物を得る。得られる練合物を10メッシュ篩で製顆、乾燥し、15メッシュ篩で篩過により整粒物を得る。得られる整粒物 11.9gにステアリン酸マグネシウム 0.1gを混合し、錠剤機を用いて直径 6.5mm、重量 120mgの錠剤を得る。このとき、1錠当りのプラバスタチンナトリウムおよび化合物Aの含量は各々5mgおよび2mgである。
【0251】
[製剤例4]
プラバスタチンナトリウム 5g、化合物A 1g、乳糖 133gおよびクロスカルメロースナトリウム 10gおよびラウリル硫酸ナトリウム 1gを混合し、3号カプセルに 150mgづつ充填する。このとき、1カプセル当りのプラバスタチンナトリウムおよび化合物Aの含量は各々5mgおよび1mgである。
【0252】
【発明の効果】
本発明は、HMG−CoA還元酵素阻害性物質の1種または2種以上と、インスリン抵抗性改善性物質の1種または2種以上とを併用することにより、それぞれの物質の単独使用と比べて顕著な動脈硬化症および/または黄色腫を予防および/または治療する相乗効果を奏した。

Claims (2)

  1. HMG−CoA還元酵素阻害性物質とインスリン抵抗性改善性物質とからなる動脈硬化症および/または黄色腫の予防剤および/または治療剤であって、
    HMG−CoA還元酵素阻害性物質が、プラバスタチンおよびフルバスタチンから選ばれ、インスリン抵抗性改善性物質が、トログリタゾン、ピオグリタゾンおよび
    5−[4−[2−[[[1−[4−(2−ピリジル)フェニル]エチリデン]アミノ]オキシ]エトキシ]ベンジル]チアゾリジン−2、4−ジオン
    から選ばれた予防剤および/または治療剤。
  2. HMG−CoA還元酵素阻害性物質がプラバスタチンであり、インスリン抵抗性改善性物質がトログリタゾンである請求項1に記載の予防剤および/または治療剤。
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