JP3651488B2 - 減圧弁 - Google Patents

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、配管内に装着される弁であって、配管内の二次側圧力(弁よりも下流側の圧力)を所定の圧力以下に制御する減圧弁に関する。
【背景技術】
【0002】
図1に示すように、筒状のケーシング1と、板状部2aと環状部2bと通水路2cとを有しケーシング1の一端に内嵌合する弁支持部材2と、弁支持部材2に装着された弁座3と、一端4aに有する外フランジ4bがケーシング1の他端に摺動可能に内嵌合し他端4cが環状部2bに摺動可能に挿通された筒状の弁体4と、ケーシング1と環状部2bと外フランジ4bと弁体4の筒部とが形成する室5内に配設されると共に外フランジ4bを弁座3から離隔する方向へ付勢するバネ6とを備え、板状部2aを上流側(以下一次側と呼ぶ)へ差し向けて水道配管に装着される減圧弁αが特許文献1に開示されている。減圧弁αにおいては、通水路2cと弁体4の内部空間とを通って一次側から下流側(以下二次側と呼ぶ)へ水が流れる。一次側の水道配管内圧(以下一次圧と呼ぶ)が増加するのに伴って二次側の水道配管内圧(以下二次圧と呼ぶ)が増加すると、二次圧が外フランジ4bに印加する付勢力が、バネ6が外フランジ4bに印加する付勢力と釣り合う位置まで、弁体4が移動し、弁体4の他端4cが弁座3に接近して通水路2cの流路面積が減少する。この結果、二次圧が所定値近傍まで減圧される。一次圧が更に増加すると、弁体4の他端4cが弁座3に当接して通水路2cを閉鎖し、一次側から二次側への通水が遮断される。この結果、二次圧が所定値に維持される。
図2に示すように、筒状のケーシング7と、板状部8aと環状部8bと通水路8cとを有しケーシング7の一端に内嵌合する弁支持部材8と、弁支持部材8に装着された弁座9と、一端10aが微少環状隙間を隔ててケーシング7の他端近傍部に内嵌合し、一端10a近傍に有する外フランジ10bがケーシング7の他端近傍部に摺動可能に内嵌合し、他端10cが環状部8bに摺動可能に挿通された筒状の弁体10と、ケーシング7と環状部8bと外フランジ10bと弁体10の筒部とが形成する室11内に配設されると共に外フランジ10bを弁座9から離隔する方向へ付勢するバネ12とを備え、板状部8aを一次側へ差し向けて水道配管に装着される減圧弁βが特許文献2に開示されている。減圧弁βにおいては、通水路8cと弁体10の内部空間とを通って一次側から二次側へ水が流れる。一次圧が増加するのに伴って二次圧が増加すると、二次圧が外フランジ10bに印加する付勢力が、バネ6が外フランジ10bに印加する付勢力と釣り合う位置まで、弁体10が移動し、弁体10の他端10cが弁座9に接近して通水路8cの流路面積が減少する。この結果、二次圧が所定値近傍まで減圧される。一次圧が更に増加すると、弁体10の他端10cが弁座9に当接して通水路8cを閉鎖し、一次側から二次側への通水が遮断される。この結果、二次圧が所定値に維持される。二次圧は、弁体10の一端10aとケーシング7との間の微少環状隙間を通って外フランジ10bに印加されるので、二次側に配設された開閉弁の閉鎖により二次圧が急増しても、二次圧が外フランジ10bに印加する付勢力は、前記微少環状隙間の圧損により急激には増加せず、通水路8cは急激には閉鎖されない。従って、二次側に配設された開閉弁の閉鎖時に、一次側に水撃作用が発生するおそれは無い。
【特許文献1】
特開平7−302123号
【特許文献2】
特開2000−320723
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
減圧弁α、βには以下の問題がある。
(1)バネ6、12を収容する室5、11への水の侵入を阻止するために、環状部2b、8bとケーシング1、7との当接部にシール部材13、14を配設し、環状部2b、8bと弁体4、10との摺接部にシール部材15、16を配設し、外フランジ4b、10bとケーシング1、7との摺接部にシール部材17、18を配設する必要がある。従って、シール部材数が多く製造コストが高い。
(2)一次圧が増加する際には、二次圧の上昇により弁体4、10が弁座3、9へ接近して通水路2c、8cが狭まり、一次圧が減少する際には、二次圧の下降により弁体4、10が弁座3、9から離れる。シール部材数が多く、弁体4、10の弁座3、9への接近動作、離隔動作に対するシール部材の摺動抵抗が大きいので、一次圧が増加する際には二次圧は高めに制御され、一次圧が減少する際には二次圧は低めに制御される。この結果、図3に示すように、一次圧と二次圧との相関にヒステリシスが生じ、二次圧の正確な制御が妨げられる。
(3)バネ6、12を収容する室5、11を弁体4、10の径方向外方に形成しているので、弁の径方向寸法が大きく、水道配管に組み込み難い。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、シール部材数が少なくて製造コストが安く、一次圧と二次圧との相関におけるヒステリシスの発生が抑制され、径方向寸法が小さくて水道配管に組み込み易い減圧弁を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明においては、通水路が形成された弁支持部材と、弁支持部材に且つ通水路の二次側端部よりも一次側に装着された弁座と、弁支持部材の二次側端部に摺動可能に外嵌合すると共に筒部が通水路の二次側端部を覆った状態で開放端が弁座に当接可能な有底筒状の弁体と、弁支持部材と弁体との摺接部をシールするシール部材と、弁体内に配設され弁体を弁座から離隔する方向へ付勢する弾性体とを備えることを特徴とする減圧弁を提供する。
本発明に係る減圧弁においては、弁支持部材に形成された通水路と、減圧弁が装着される水道配管と弁体周壁との間に形成される環状通水路とを通って一次側から二次側へ水が流れる。一次圧が増加するのに伴って二次圧が増加すると、二次圧が弁体の閉鎖端に印加する付勢力が、弾性体が弁体に印加する付勢力と釣り合う位置まで、弁体が移動し、弁体の開放端が弁座に接近して弁体支持部に形成された通水路の二次側端部を部分的に覆い該部の流路面積を減少させる。この結果、前記通水路での圧損が増加して二次圧が所定値近傍まで減圧される。一次圧が更に増加すると、弁体の筒部が通水路の二次側端部を覆った状態で弁体の開放端が弁座に当接して弁体支持部材に形成された通水路を閉鎖し、一次側から二次側への通水が遮断される。この結果、二次圧が所定値に維持される。
本発明に係る減圧弁においては、弁支持部材と弁体との摺接部をシールするシール部材のみにより、弁体を付勢する弾性体を収容する空間をシールすることができる。従って、本発明に係る減圧弁はシール部材数が少なく、製造コストが低い。
本発明に係る減圧弁においては、弾性体を収容する空間をシールするシール部材数が少なく弁体の弁座への接近動作、離隔動作に対するシール部材の摺動抵抗が小さいので、一次圧と二次圧との相関におけるヒステリシスの発生が抑制される。この結果、二次圧の正確な制御が可能となる。
本発明に係る減圧弁においては、弁体を付勢する弾性体を収容する空間を弁体内に形成しているので、弁の径方向寸法が小さく、弁が小型化される。従って、本発明に係る減圧弁は水道配管に組み込み易い。弁の径方向外方に環状の通水路が形成されるので、弁が小型化されても必要な流量は確保できる。
【0005】
本発明の好ましい態様においては、弾性体は弁体内に密封された空気である。
本発明の好ましい態様においては、弾性体は弁体内に密封された不活性ガスである。
弁体内に密封された空気や不活性ガスを弾性体として使用することにより、部品数が減少し、減圧弁の組立性が向上する。不活性ガスは水道水に溶解しないので、長期に亘って弾性体としての機能を維持することができる。不活性ガスの使用により、弁支持部材や弁体の腐食が抑制される。
本発明の好ましい態様においては、弾性体は弁体内に充填された圧縮性部材である。
弁体内に充填された圧縮性部材を弾性体として使用することにより、弁体内に密封された気体を弾性体として使用する場合に比べて、弾性体の付勢力への通水温度の影響が減少し、二次圧の制御が正確になる。
本発明の好ましい態様においては、弾性体はバネであり、弁体の内部空間を大気開放する通路が弁支持部材に形成されている。
バネを弾性体として使用しても良い。弁体の内部空間を大気開放すれば、弁体を弁座から遠ざける付勢力はバネの付勢力のみになるので、弁体を弁座から遠ざける付勢力に対する通水温度の影響が減少し、二次圧の制御が正確になる。
【0006】
本発明の好ましい態様においては、弁座は、弁体開放端の外周部もしくは内周部と水密に当接可能である。
一次圧の上昇により二次圧が所定値に達すると、弁支持部材に形成された通水路の二次側端部を弁体の筒部が覆った状態で弁体開放端が弁座に当接し、弁支持部材に形成された通水路が閉鎖されて、水道配管の一次側と二次側とが遮断される。この結果、一次圧が更に上昇しても二次圧は所定値に維持される。弁座と弁体開放端の外周部もしくは内周部とが当接すれば、水道配管の一次側と二次側とが遮断された後も、遮断状態を維持しつつ弁体の移動が継続し、二次側水道配管の内部空間の体積が増加して当該空間が減圧されるので、一次側と二次側とが遮断された瞬間よりも二次圧を低下させることができる。
弁座と弁体開放端の内周部とが当接する場合には、配管の一次側と二次側とが遮断された瞬間から、一次圧は弁体開放端の端面に作用しないので、前記遮断を維持するのに必要な二次圧を低くすることができる。従って、二次側の水道配管の応力状態が緩和され、また二次側の水道配管の素材、二次側の水道配管に接続される機器類等の選択の自由度が増す。
本発明の好ましい態様においては、弁座は弁体開放端の内周部に当接し、弁座の弁体開放端との当接部が、弁体開放端から遠ざかる方向へ向けて径方向外方へ傾斜している。
弁座の弁体開放端との当接部が、弁体開放端から遠ざかる方向へ向けて径方向外方へ傾斜していれば、弁体開放端が弁座に当接すると、弁体開放端の内周部エッジが弁座に食い込む。この結果、水道配管の一次側と二次側とが遮断された状態で、一次圧が弁体開放端の端面に作用する事態の発生が確実に阻止され、前記遮断を維持するのに必要な二次圧が確実に低くなる。
【0007】
本発明の好ましい態様においては、弁座は弁体開放端の端面と水密に当接可能である。
一次圧の上昇により二次圧が所定値に達すると、弁支持部材に形成された通水路の二次側端部を弁体の筒部が覆った状態で弁体開放端の端面が弁座に当接し、弁支持部材に形成された通水路が閉鎖されて、配管の一次側と二次側とが遮断される。この結果、一次圧が更に上昇しても二次圧は所定値に維持される。弁座が、弁体開放端の内周部もしくは外周部に水密に当接可能であり、且つ弁体開放端の端面に当接可能である場合には、弁体開放端が弁座に当接すると配管の一次側と二次側とが確実に遮断され、二次圧が確実に所定値に維持される。
【0008】
本発明の好ましい態様においては、減圧弁は、弁支持部材に一体に組み付けられると共に弁体の移動を制限する弁受け部材を備える。
弁受け部材により、弁体の弁支持部材からの離脱が防止される。弁受け部材を弁支持部材に一体に組み付けることにより、弁受け部材を別途水道配管に装着する必要がなくなり、減圧弁の水道配管への装着作業が容易になる。
本発明の好ましい態様においては、弁受け部材は、弁体に相対摺動可能に内嵌合又は外嵌合する有底筒体を有し、当該有底筒体の閉鎖端と弁体の閉鎖端との間に感圧室を形成する。
二次側の水道配管内の水が、弁受け部材の有底筒体と弁体との摺接部を介して感圧室へ流入し、弁体の閉鎖端に付勢力を印加する。二次側に配設された開閉弁の閉鎖により二次圧が急増しても、前記摺接部の圧損により感圧室の内圧は急増せず、当該内圧が弁体の閉鎖端に印加する付勢力は急増せず、弁支持部材に形成された通水路は急激には閉鎖されない。従って、二次側に配設された開閉弁の閉鎖時に、一次側に水撃作用が発生するおそれは無い。
弁受け部材の有底筒体が弁体に相対摺動可能に外嵌合する場合には、内嵌合する場合に比べて感圧室の体積が増加し、感圧室の体積と前記摺接部を流れる水の流量との比(感圧部の体積/摺接部を流れる水の流量)が増加する。この結果、感圧室の内圧上昇速度が低下し、当該内圧が弁体の閉鎖端に印加する付勢力の増加速度が低下し、弁支持部材に形成された通水路の閉鎖速度が低下し、二次側に配設された開閉弁が閉鎖される際の一次側での水撃作用の発生が更に効果的に抑制される。
弁受け部材の有底筒体が弁体に相対摺動可能に内嵌合する場合には、前記摺接部の端部は一次側へ向かないので、一次側から二次側へ通水されている時に、動圧を有する水流が前記摺接部を通って感圧室へ流入する事態は発生し難い。この結果、一次側から二次側へ通水したい時に、感圧室の内圧が増加して弁体の開放端が弁座に接近し、通水の流量が低下する事態の発生が防止される。
本発明の好ましい態様においては、弁受け部材は相対摺動可能に弁体に外嵌合し、弁体の弁受け部材との嵌合部は他部に比べて小径に形成されている。
弁受け部材の有底筒体が相対摺動可能に弁体に外嵌合する場合には、弁体の弁受け部材との嵌合部を他部に比べて小径に形成すれば、前記摺接部の端部は一次側へ向かない。従って、一次側から二次側へ通水されている時に、動圧を有する水流が前記摺接部を通って感圧室へ流入する事態は発生し難い。この結果、一次側から二次側へ通水したい時に、感圧室の内圧が増加して弁体の開放端が弁座に接近し、通水の流量が低下する事態の発生が防止される。
本発明の好ましい態様においては、弁受け部材と弁体との摺接部に、切り欠きを有するリングが配設されている。
弁受け部材と弁体との摺接部に切り欠きを有するリングを配設し、リングの切り欠きのみを通って二次側の水道配管内の水を感圧室へ流入させる場合には、リングの切り欠きを精度良く形成すれば、感圧室の内圧上昇速度を確実に低減させることができ、二次側に配設された開閉弁の閉鎖時に、一次側に水撃作用が発生するのを確実に防止することができる。従って、弁受け部材と弁体との摺接部の隙間を高精度に形成する必要が無くなる。弁受け部材と弁体との摺接部の隙間を高精度に形成する手間に比べて、リングの切り欠きを精度良く形成する手間は遥かに少ない。従って、減圧弁の加工性が向上する。
本発明の好ましい態様においては、弁受け部材と弁体との摺接部に、シール部材が配設され、弁受け部材の弁体閉鎖端に対峙する部位に小径穴が形成されている。
弁受け部材と弁体との摺接部の隙間を高精度に形成することが困難な場合でも、小径穴を高精度に形成すれば、感圧室の内圧上昇速度を確実に低減させることができ、二次側に配設された開閉弁の閉鎖時に、一次側に水撃作用が発生するのを確実に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の第1実施例を説明する。図4に示すように、減圧弁Aは、一体形成された大径部円柱部19aと小径円柱部19bとを有する弁支持部材19を備えている。小径円柱部19bから離隔する側の大径部19aの端面から小径円柱部19bの基部近傍部周側面へ延びる通水路19cが弁支持部材19に形成されている。大径円柱部19aの周側面に形成された周溝に円環状のシール部材20が収容されている。小径円柱部19bの基部に円環状の弁座21が外嵌合している。円環部材22が弁座21に緊密に外嵌合している。小径円柱部19bに、有底円筒状の弁体23が軸方向へ摺動可能に外嵌合している。小径円柱部19bと弁体23との摺接部は、小径円柱部19bの周側面に形成された周溝に収容された円環状のシール部材24により気密にシールされている。弁体23内に、弁体23を付勢する弾性体として、空気が密封されている。弁体23の閉鎖端23aに隣接して、円板状の弁受け部材25が配設されている。弁受け部材25に通水路25aが形成されている。弁受け部材25と円環部材22とは図示しない柱部を介して一体化されており、且つ図示しない係止部を介して弁支持部材19に一体に組み付けられている。
減圧弁Aは、弁支持部材19にシール部材20、24と弁座21とを装着し、常温(約25℃)で弁体23を小径円柱部19bに装着し、円環部材22と弁受け部材25とを弁支持部材19に装着することにより組み立てられ、ユニット化されている。
減圧弁Aは、大径円柱部19aの小径円柱部19bから離隔する側の端面を一次側へ差し向けた状態で、水道配管100に装着されている。水道配管100と大径円柱部19aの当接部は、シール部材20により、二次側が一次側に対して水密にシールされている。
減圧弁Aにおいては、弁支持部材19に形成された通水路19cと、水道配管100と弁体23の周壁との間に形成される環状通水路101と、弁受け部材25に形成された通水路25aとを通って、一次側から二次側へ水が流れる。一次圧Pが増加するのに伴って二次圧P′が増加すると、二次圧P′が弁体23の閉鎖端23aに印加する付勢力が、弁体23内に密封された空気が弁体23の閉鎖端23aに印加する付勢力と釣り合う位置まで、弁体23が移動し、弁体23の開放端が弁座21に接近して、小径円柱部19bの基部近傍部周側面に形成された通水路19cの二次側端部を部分的に覆い該部の流路面積を減少させる。この結果、通水路19cでの圧損が増加して二次圧P′が所定値近傍まで減圧される。一次圧Pが更に増加すると、図5に示すように、弁体23の円筒部が通水路19cの二次側端部を覆った状態で、弁体23開放端の端面が弁座21に当接して通水路19cを閉鎖し、一次側から二次側への通水が遮断される。この結果、二次圧P′が所定値に維持される。
減圧弁Aにおいては、小径円柱部19bと弁体23との摺接部をシールするシール部材24のみにより、弁体23を付勢する弾性体である空気を収容する空間をシールすることができる。従って、減圧弁Aはシール部材数が少なく、製造コストが低い。
減圧弁Aにおいては、弁体23を付勢する弾性体である空気を収容する空間をシールするシール部材数が少なく、また当該シール部材の径が小さくシール部材と弁体23との摺接面積が狭いので、弁体23の弁座21への接近動作、離隔動作に対するシール部材の摺動抵抗が小さい。この結果、一次圧Pと二次圧P′との相関におけるヒステリシスの発生が抑制される。この結果、二次圧P′の正確な制御が可能となる。
弁体23を付勢する弾性体である空気を収容する空間を弁体23内に形成しているので、減圧弁Aの径方向寸法は小さく、減圧弁Aは小型化されている。従って、減圧弁Aは水道配管100に組み込み易い。また減圧弁Aはユニット化されているので、水道配管100に組み込み易い。減圧弁Aの径方向外方に環状通水路101が形成されるので、減圧弁Aが小型化されても必要な流量は確保できる。
弁体23に弾性体として空気を密封することにより、バネ等の部材を配設する必要が無くなり、部品数が減少して、減圧弁Aの組立性が向上する。空気とバネとを併用しても良い。
弁体23の内部空間の体積、弁体23を小径円柱部19bに装着する際の温度、気圧等を適宜調節することにより、減圧弁A稼動時の弾性体の付勢力を調節することができ、ひいては二次圧P′の前記所定値を調節することができる。弁体23内に空気を充填し且つバネを配設すれば、二次圧P′の前記所定値を高く設定することができる。
弁受け部材25により、弁体23の弁支持部材19からの離脱が防止される。弁受け部材25を弁支持部材19に一体に組み付けることにより、弁受け部材25を水道配管100に別途装着する必要がなくなり、減圧弁Aの水道配管100への装着作業が容易になる。
【0010】
本発明の第2実施例を説明する。減圧弁Bは、弁体23を付勢する弾性体として、空気に代えて不活性ガスを備えている。上記を除いて、減圧弁Bの構成は減圧弁Aの構成と同一である。不活性ガスは水道水に溶解しないので、長期に亘って弾性体としての機能を維持することができる。不活性ガスの使用により、弁支持部材19や弁体23の腐食が抑制される。
【0011】
本発明の第3実施例を説明する。図6に示すように、減圧弁Cは、弁体23を付勢する弾性体として、弁体23内に充填された独立気泡を含有する樹脂等から成る圧縮性部材26を備えている。圧縮性部材26により弁体23内から空気が排除されている。空気に代えて圧縮性部材26を弁体23内に充填した点を除いて、減圧弁Cの構成は減圧弁Aの構成と同一である。
弁体23内に充填された圧縮性部材26を弾性体として使用することにより、弁体23内に密封された気体を弾性体として使用する場合に比べて、弾性体の付勢力への通水温度の影響が減少し、二次圧P′の制御が正確になる。圧縮性部材26は水道水に溶解しないので、長期に亘って弾性体としての機能を維持することができる。圧縮性部材26の弾性特性を調節することにより、二次圧P′の前記所定値を調節することができる。
【0012】
本発明の第4実施例を説明する。図7に示すように、減圧弁Dは、弁体23を付勢する弾性体として、弁体23内に配設されたバネ27を備えている。弁体23の内部空間を大気開放する通路28が弁支持部材19に形成されている。水道配管100には通路28に連通する貫通穴102が形成されている。通路28の形成を容易化するために、大径円柱部19aが延長されている。通路28の被水を防止するために、大径円柱部19aと水道配管100の当接部に円環状のシール部材29が追加配設されている。上記を除き、減圧弁Dの構成は減圧弁Aの構成と同一である。
弁体23を付勢する弾性体としてバネ27は好適である。弁体23の内部空間を大気開放すれば、弁体23を弁座21から遠ざける付勢力はバネ27の付勢力のみになるので、弁体23を弁座21から遠ざける付勢力に対する通水温度の影響が減少し、二次圧P′の制御が正確になる。バネ27の弾性特性を調節することにより、二次圧P′の前記所定値を調節することができる。
減圧弁Aをシャワーホース200の基部に装着したシャワー装置300を図8に示す。シャワー装置300においては、減圧弁Aは、配管の段部によって一次側と二次側とから挟持されて、配管に固定されている。減圧弁Aはシャワーホース200の端部に組み込み易い。減圧弁Aにおいては、一次圧と二次圧との相関におけるヒステリシスが小さいので、二次圧が確実に制御される。従って、シャワーホース200に過剰な給水圧が加わるおそれは無い。シャワーヘッド301に開閉動作を素早く行なえる開閉弁302を設けた場合、減圧弁Aの前記効果が顕著に発揮される。減圧弁Aに代えて減圧弁B〜Dを使用することはもちろん可能である。
図4〜7の減圧弁A〜Dも、図8の減圧弁Aと同様の態様で、水道配管100に固定されている。
【0013】
本発明の第5実施例を説明する。図9、図10(a)、(b)に示すように、減圧弁Eにおいては、弁座21に代えて凸に湾曲した座面30aを有する弁座30が配設されている。弁座30の湾曲した座面30aは、弁体23の開放端の内周部と水密に当接可能である。弁座21に代えて弁座30を配設して点を除いて、減圧弁Eの構成は減圧弁Aの構成と同様である。減圧弁Eは、水道配管100を構成するケーシング内に予め組み込まれている。当該ケーシングは、他の水道配管に接続されて水道配管の一部を形成する。
一次圧Pの上昇により二次圧P′が所定値に達すると、弁支持部材19に形成された通水路19cの二次側端部を弁体23の筒部が覆った状態で弁体23開放端内周部が弁座30の凸に湾曲した座面30aに当接し、通水路19cが閉鎖されて、水道配管100の一次側と二次側とが遮断される。この結果、一次圧Pが更に上昇しても二次圧P′は所定値に維持される。弁座30の凸に湾曲した座面30aと弁体23開放端の内周部とが当接すれば、水道配管100の一次側と二次側とが遮断された後も、遮断状態を維持しつつ弁体23の移動が継続し、水道配管100の二次側内部空間の体積が増加して当該空間が減圧されるので、一次側と二次側とが遮断された瞬間よりも二次圧P′を低下させることができる。
弁座30の凸に湾曲した座面30aと弁体23の開放端の内周部とが当接する場合には、水道配管100の一次側と二次側とが遮断された瞬間から、一次圧Pは弁体23開放端の端面23bに作用しないので、前記遮断を維持するのに必要な二次圧P′を低くすることができる。この結果、二次側の水道配管の応力状態が緩和され、また二次側の水道配管の素材、二次側の水道配管に接続される機器類等の選択の自由度が増す。
二次側の水道配管に装着された開閉弁が閉じて、二次圧P′が上昇する場合等においては、水道配管100の一次側と二次側とを遮断した後も、弁体23は二次圧P′の付勢力を受けて一次側へ移動する。この結果、二次側水道配管の内部空間の体積が増加し、二次圧P′が前記遮断時よりも低下する。この結果、二次側水道配管の応力状態が緩和される。
弁座30の凸に湾曲した座面30aの損傷を防止するために、図10に示すように、弁体23の開放端の内周部を面取り加工するのが望ましい。
【0014】
本発明の第6実施例を説明する。図11、図12(a)、(b)に示すように、減圧弁Fにおいては、弁座21に代えて凸に湾曲した座面31aと平坦な座面31bとを有する弁座31が配設されている。弁座31の湾曲した座面31aは、弁体23の開放端の内周部と水密に当接可能であり、平坦な座面31bは弁体23の開放端の端面と水密に当接可能である。弁座21に代えて弁座31を配設した点を除いて、減圧弁Fの構成は減圧弁Aの構成と同様である。減圧弁Fは、水道配管100を構成するケーシング内に予め組み込まれている。当該ケーシングは、他の水道配管に接続されて水道配管の一部を形成する。
弁座31が、弁体23の開放端の内周部に水密に当接可能であり、且つ弁体23開放端の端面に当接可能である場合には、弁体23の開放端が弁座31に当接すると水道配管100の一次側と二次側とが確実に遮断され、二次圧P′が確実に所定値に維持される。凸に湾曲した座面31aが劣化して当該座面のシール機能が低下した場合でも、平坦な座面31bにより水道配管100の一次側と二次側とを遮断することができる。
【0015】
本発明の第7実施例を説明する。図13、図14(a)、(b)に示すように、減圧弁Gにおいては、弁座21に代えて、弁体23の開放端の内周部に水密に当接する弁座32を備えている。弁座32の弁体23開放端との当接部は、弁体23の開放端から遠ざかる方向へ向けて径方向外方へ傾斜している。弁座21に代えて弁座32を配設した点を除いて、減圧弁Gの構成は減圧弁Aの構成と同様である。減圧弁Gは、水道配管100を構成するケーシング内に予め組み込まれている。当該ケーシングは、他の水道配管に接続されて水道配管の一部を形成する。
弁体23の開放端が弁座32に当接すると、弁体23開放端の内周部エッジ23cが弁座32の傾斜面32aに食い込む。この結果、水道配管100の一次側と二次側とが遮断された状態で、一次圧Pが弁体23開放端の端面23bに作用する事態の発生が確実に阻止され、前記遮断を維持するのに必要な二次圧P′が確実に低くなる。
弁座32の傾斜した座面32aの損傷を防止するために、図14に示すように、弁体23の開放端の内周部を面取り加工するのが望ましい。面取り部の傾斜角は、内周部エッジ23cを弁体端部の他の部位よりも先に座面32aに喰い込ませるために、座面32aの傾斜角度よりも浅い方が望ましい。具体的な角度としては、弁体23端面の面取り部の傾斜角度は30°、座面32aの傾斜角度は60°が好適である。
【0016】
本発明の第8実施例を説明する。図15〜図17に示すように、減圧弁Hにおいては、弁受け部材25に代えて、弁体23に相対摺動可能に外嵌合する有底筒体から成る弁受け部材33が配設されている。弁受け部材33の閉鎖端33aと弁体23の閉鎖端23aとの間に感圧室34が形成されている。弁受け部材25に代えて弁受け部材33が配設されている点を除き、減圧弁Hの構成は減圧弁Fの構成と同様である。減圧弁Hは、水道配管を構成する図示しないケーシング内に予め組み込まれている。当該ケーシングは、他の水道配管に接続されて水道配管の一部を形成する。
減圧弁Hにおいては、二次側の水道配管内の水が、弁受け部材33の筒部と弁体23の筒部との摺接部Sを介して感圧室34へ流入し、弁体23の閉鎖端23aに付勢力を印加する。二次側 の水道配管に配設された開閉弁の閉鎖により二次圧P′が急増しても、摺接部Sの圧損により感圧室34の内圧は急増せず、当該内圧が弁体23の閉鎖端23aに印加する付勢力は急増せず、弁支持部材19に形成された通水路19cは急激には閉鎖されない。従って、二次側に配設された開閉弁の閉鎖時に、一次側に水撃作用が発生するおそれは無い。
弁受け部材33の筒部が弁体23の筒部に相対摺動可能に外嵌合しているので、感圧室34の体積が大きく、感圧室34の体積と摺接部Sを流れる水の流量との比(感圧部34の体積/摺接部Sを流れる水の流量)が大きい。従って、感圧室34の内圧上昇速度は低く、当該内圧が弁体23の閉鎖端23aに印加する付勢力の増加速度は低く、弁支持部材19に形成された通水路19cの閉鎖速度は低い。この結果、二次側に配設された開閉弁が閉鎖される際の一次側での水撃作用の発生が更に効果的に抑制される。
【0017】
本発明の第9実施例を説明する。図18に示すように、減圧弁Iにおいては、弁体23の弁受け部材33との嵌合部23dは、弁体23の他の部位に比べて小径に形成されている。上記を除き減圧弁Iの構成は減圧弁Hの構成と同様である。減圧弁Iは、水道配管100を構成するケーシング内に予め組み込まれている。当該ケーシングは、他の水道配管に接続されて水道配管の一部を形成する。
弁体23の弁受け部材33との嵌合部23dが弁体23の他の部位に比べて小径に形成されているので、弁体23の筒部と弁受け部材33の筒部との摺接部Sの端部S′は一次側へ向かずに、径方向外方へ向いている。従って、一次側から二次側へ通水されている時に、動圧を有する水流が、通水路101から摺接部Sを通って感圧室34へ流入する事態は発生し難い。この結果、一次側から二次側へ通水したい時に、感圧室34の内圧が増加して弁体23の開放端が弁座31に接近し、通水の流量が低下する事態の発生が防止される。弁体23が閉位置から開位置へ移動する際に、感圧室34内の水が通水路101へ流出する。前記摺接部Sの端部S′が一次側へ向いていないので、感圧室34から通水路101へ流出する水は、通水路101を一次側から二次側へ流れる水流によって妨げられない。従って、弁体23の開弁動作は妨げられない。
【0018】
本発明の第10実施例を説明する。図19に示すように、減圧弁Jにおいては、弁受け部材33に代えて開放端に外フランジ35aが形成された有底筒状の弁受け部材35を備えている。弁受け部材35の筒部は弁体23の閉鎖端23aに形成された凹部23eに相対摺動可能に内嵌合している。上記諸点を除き、減圧弁Jの構成は減圧弁Hの構成と同様である。減圧弁Jは、水道配管100を構成するケーシング内に予め組み込まれている。当該ケーシングは、他の水道配管に接続されて水道配管の一部を形成する。
弁受け部材35の筒部と弁体23の凹部23eとの摺接部Sの端部S′は二次側へ向いているので、一次側から二次側へ通水されている時に、動圧を有する水流が、通水路101から摺接部Sを通って感圧室34へ流入する事態は発生し難い。この結果、一次側から二次側へ通水したい時に、感圧室34の内圧が増加して弁体23の開放端が弁座31に接近し、通水の流量が低下する事態の発生が防止される。弁体23が閉位置から開位置へ移動する際に、感圧室34内の水が通水路101へ流出する。感圧室34から通水路101へ流出する水は、一次側へ差し向けられていないので、通水路101を一次側から二次側へ流れる水流によって妨げられない。従って、弁体23の開弁動作は妨げられない。
【0019】
本発明の第11実施例を説明する。図20〜22に示すように、減圧弁Kにおいては、弁受け部材33の筒部と弁体23の筒部との摺接部Sに、螺旋状の切り欠き36a、直線状の切り欠き36b等の切り欠きを有するリング36が配設されている。リング36は弁体23の筒部外周面に形成された周溝に収容され、自らの弾性力により弁受け部材33の筒部内周面に摺接している。弁体23内にバネ37が配設され、弁体23の内部空間を大気開放する通路38が弁支持部材19に形成されている。上記諸点を除いて、減圧弁Kの構成は減圧弁Iの構成と同様である。減圧弁Kは、水道配管100を構成するケーシング内に予め組み込まれている。当該ケーシングは、他の水道配管に接続されて水道配管の一部を形成する。前記ケーシングには、通路38に連通する貫通穴が形成されている。
減圧弁Kにおいては、リング36の切り欠きのみを通って二次側の水道配管100内の水が感圧室34へ流入する。従って、リング36の切り欠き36a、36bを精度良く形成すれば、感圧室34の内圧上昇速度を確実に低減させることができ、二次側に配設された開閉弁の閉鎖時に、一次側に水撃作用が発生するのを確実に防止することができる。従って、弁受け部材33の筒部と弁体23の筒部との摺接部Sの隙間を高精度に形成する必要が無くなる。弁受け部材33の筒部と弁体23の筒部との摺接部Sの隙間を高精度に形成する手間に比べて、リング36の切り欠き36a、36bを精度良く形成する手間は遥かに少ない。従って、減圧弁Kの加工性が向上する。螺旋状の切り欠き36aは直線状の切り欠き36bよりも流路長が大きく圧損が大きいので、感圧室34の内圧上昇速度を直線状の切り欠き36bよりも低減させることができる。直線状の切り欠き36bは加工が容易である。
【0020】
本発明の第12実施例を説明する。図23に示すように、減圧弁Lにおいては、弁受け部材33の筒部と弁体23の筒部との摺接部Sに、円環状のシール部材39が配設され、弁受け部材33の弁体閉鎖端23aに対峙する部位に小径穴33bが形成されている。上記諸点を除いて、減圧弁の構成は減圧弁Iの構成と同様である。減圧弁Lは、水道配管100を構成するケーシング内に予め組み込まれている。当該ケーシングは、他の水道配管に接続されて水道配管の一部を形成する。
減圧弁Lにおいては、小径穴33bのみを通って二次側の水道配管100内の水が感圧室34へ流入する。従って、小径穴33bを精度良く形成すれば、感圧室34の内圧上昇速度を確実に低減させることができ、二次側に配設された開閉弁の閉鎖時に、一次側に水撃作用が発生するのを確実に防止することができる。従って、弁受け部材33の筒部と弁体23との摺接部Sの隙間を高精度に形成する必要が無くなる。弁受け部材33の筒部と弁体23の筒部との摺接部Sの隙間を高精度に形成する手間に比べて、小径穴33bを精度良く形成する手間は遥かに少ない。従って、減圧弁Lの加工性が向上する。シール部材39の配設により、弁体23の弁座31への接近動作、離隔動作に対する摺動抵抗が増加するが、シール部材39の径が小さくシール部材39と弁受け部材33との摺接面積は小さいので、一次圧Pと二次圧P′との相関におけるヒステリシスの発生は、従来の減圧弁に比べると抑制されている。
【0021】
減圧弁E〜Lにおいては、弁体23の開放端の内周部を弁座に当接させたが、弁体23の開放端の外周部を弁座に当接させても良い。配管100の一次側と二次側とが遮断された瞬間には、弁体23の開放端の端面に一次圧が作用しているが、弁体23の移動が継続すると前記端面には一次圧は作用しなくなる。上記点を除いて、弁体23の開放端の内周部を弁座に当接させる場合と同様の効果が得られる。弁体23をステンレス製にすれば、筒部が薄くなるので、弁体23の開放端の端面に作用する一次圧が減少する。
図24に示すように、弁支持部材19を単一の径を有する円柱としても良い。
図25に示すように、通水路19cを大径円柱部19aのみに形成しても良い。
減圧弁Kにおいて、階段状の切り欠きをリング36に形成しても良い。切り欠きの流路長が増加し、圧損が増加する。
減圧弁Lにおいて、小径穴33bを形成する部位は、図23に示す部位に限定されない。感圧室34に連通可能で且つシール部材39に当接しない部位であれば、どこでも良い。
弁座21、30、31、32はゴム等の弾性素材で形成するのが望ましい。弁体23はステンレス等の高強度且つ強耐食性の素材で形成するのが望ましい。
減圧弁A〜Dにおいて、弁体23開放端の端面を内周縁へ向けてテーパーさせても良い。端面内周部が端面外周部よりも先に弁座21に当接するので、配管100の一次側と二次側とが遮断された瞬間から弁体23の開放端の端面に一次圧が作用しなくなる。この結果、前記遮断を維持するのに必要な二次圧を低くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】従来の減圧弁の開弁時の断面図である。
【図2】従来の減圧弁の開弁時の断面図である。
【図3】従来の減圧弁における一次圧と二次圧との相関図である。
【図4】本発明の第1実施と第2実施例とに係る減圧弁の開弁時の断面図である。
【図5】本発明の第1実施と第2実施例とに係る減圧弁の閉弁時の断面図である。
【図6】本発明の第3実施例に係る減圧弁の開弁時の断面図である。
【図7】本発明の第4実施例に係る減圧弁の開弁時の断面図である。
【図8】本発明の第1実施例に係る減圧弁を用いたシャワー装置の断面図である。
【図9】本発明の第5実施例に係る減圧弁の開弁時の断面図である。
【図10】本発明の第5実施例に係る減圧弁の閉弁途上時と弁閉弁時の部分断面図である。
【図11】本発明の第6実施例に係る減圧弁の開弁時の断面図である。
【図12】本発明の第6実施例に係る減圧弁の閉弁途上時と閉弁時の部分断面図である。
【図13】本発明の第7実施例に係る減圧弁の開弁時の断面図である。
【図14】本発明の第7実施例に係る減圧弁の閉弁途上時と閉弁時の部分断面図である。
【図15】本発明の第8実施例に係る減圧弁の開弁時の断面図である。
【図16】本発明の第8実施例に係る減圧弁の開弁時の側面図である。
【図17】本発明の第8実施例に係る減圧弁の閉弁途上時の断面図である。
【図18】本発明の第9実施例に係る減圧弁の開弁時の断面図である。
【図19】本発明の第10実施例に係る減圧弁の開弁時の断面図である。
【図20】本発明の第11実施例に係る減圧弁の開弁時の断面図である。
【図21】本発明の第11実施例に係る減圧弁が備えるリングの斜視図である。
【図22】本発明の第11実施例に係る減圧弁が備えるリングの斜視図である。
【図23】本発明の第12実施例に係る減圧弁の開弁時の断面図である。
【図24】本発明の他の実施例に係る減圧弁の開弁時の断面図である。
【図25】本発明の他の実施例に係る減圧弁の開弁時の断面図である。

Claims (13)

  1. 通水路が形成された弁支持部材と、弁支持部材に且つ通水路の二次側端部よりも一次側に装着された弁座と、弁支持部材の二次側端部に摺動可能に外嵌合すると共に筒部が通水路の二次側端部を覆った状態で開放端が弁座に当接可能な有底筒状の弁体と、弁支持部材と弁体との摺接部をシールするシール部材と、弁体内に配設され弁体を弁座から離隔する方向へ付勢する弾性体とを備えることを特徴とする減圧弁。
  2. 弾性体は弁体内に密封された空気であることを特徴とする請求項1に記載の減圧弁。
  3. 弾性体は弁体内に密封された不活性ガスであることを特徴とする請求項1に記載の減圧弁。
  4. 弾性体は弁体内に充填された圧縮性部材であることを特徴とする請求項1に記載の減圧弁。
  5. 弾性体はバネであり、弁体の内部空間を大気開放する通路が弁支持部材に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の減圧弁。
  6. 弁座は、弁体開放端の外周部もしくは内周部と水密に当接可能であることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の減圧弁。
  7. 弁座は弁体開放端の内周部に当接し、弁座の弁体開放端との当接部が、弁体開放端から遠ざかる方向へ向けて径方向外方へ傾斜していることを特徴とする請求項6に記載の減圧弁。
  8. 弁座は、弁体開放端の端面と水密に当接可能であることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の減圧弁。
  9. 弁支持部材に一体に組み付けられると共に、弁体の移動を制限する弁受け部材を備えることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の減圧弁。
  10. 弁受け部材は弁体に相対摺動可能に内嵌合又は外嵌合する有底筒体を有し、当該有底筒体の閉鎖端と弁体の閉鎖端との間に感圧室を形成することを特徴とする請求項9に記載の減圧弁。
  11. 弁受け部材は相対摺動可能に弁体に外嵌合し、弁体の弁受け部材との嵌合部は他部に比べて小径に形成されていることを特徴とする請求項9に記載の減圧弁。
  12. 弁受け部材と弁体との摺接部に、切り欠きを有するリングが配設されていることを特徴とする請求項10又は11に記載の減圧弁。
  13. 弁受け部材と弁体との摺接部にシール部材が配設され、弁受け部材のシール部材に当接せず且つ感圧室に連通可能な部位に小径穴が形成されていることを特徴とする請求項10又は11に記載の減圧弁。
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