JP3651317B2 - 光源装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、写真処理装置や写真プリンタなどの写真処理機器に備えられ、スキャニングや焼き付けなどを行う際に、光源からの光を拡散均一化された状態で被照射物に照射させる光源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、写真フィルムのスキャニングを行う際、あるいは写真印画紙などの感光材料に対して焼き付けを行う際に、光源からの光を被照射物であるネガフィルムに照射させる光源装置が、種々提案されている。このような光源装置における光源としては、ハロゲンランプが一般的に用いられている。
【0003】
ハロゲンランプから出射される光には、フィラメントの形状やリフレクタなどの影響により、光量むらが生じている。一方、ネガフィルムにおいては、画像が記録されている領域の全域に対して均一な光が照射される必要がある。したがって、従来の光源装置においては、ハロゲンランプとネガフィルムとの間に、ディフューザー等の光均一化手段を設け、この光均一化手段によってハロゲンランプからの光を均一化するようにしている。
【0004】
ところで、従来の光源装置に用いられているディフューザーとしては、例えば、すりガラスや、ポリメチルメタクリレート(以下、「PMMA」と記す)などの光透過性に優れた樹脂に乳白色の顔料を含有させた乳白色合成樹脂板材が挙げられる。
しかし、すりガラスの場合、光の透過性は良好であるが、拡散性が不十分で、光量むらが生じる恐れがある。
【0005】
一方、乳白色合成樹脂板材の場合、厚みを厚くすれば、充分な拡散性を確保できるのであるが、厚みが厚くなるに伴って、光の透過性に問題がでて被照射物に達する光の光量不足を招く恐れがある。因みに、ディフューザーとして使用されている市販の乳白色PMMA板材であるスミペックス乳半030(住友化学工業社製名称オパール)の場合、板厚3mmで光の透過率78%、拡散係数0.42、板厚2mmで光の透過率84%、拡散係数0.23である。
【0006】
したがって、充分な拡散性を確保するために、乳白色合成樹脂板材の厚みを厚くした場合、被照射物に充分な光量の光を照射するために、光源の光量を増やさなければならなず、ハロゲンランプの消費電力の増大、ハロゲンランプ自身のコストの増大などの問題が生じる。また、ハロゲンランプのパワーを大きくすると、ハロゲンランプから放出される熱量も大きくなるという問題も生じていた。この場合、光源装置内を冷却する手段、例えばファンなどの冷却能力を上げる必要が生じ、さらなる消費電力の増大を招くことになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、光量むらのない光を被照射物に照射することが可能で、光源を出射した光の光量の損失を最小限にすることができる光源装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる光源装置は、このような目的を達成するために、光拡散性および光透過性を有する拡散基板と、この拡散基板の一方の面に積層された透明バインダーおよび光拡散性粒子を含む塗料からなる拡散マット層とから形成され、入射した光を拡散均一化して被照射物の方向へ出射するディフューザーと、このディフューザーに入射する光の光源とを備える光源装置において、前記光源が設けられたランプハウジングと、コンデンサレンズおよびディフューザーを有し、前記ランプハウジングに着脱自在なコンデンサレンズユニットとを備え、ランプハウジングからの光がコンデンサレンズユニットでコンデンサレンズを介してコンデンサレンズユニットの最下部に設けられたディフューザーに入射し、ディフューザーを透過して被照射物に照射されるようになっているとともに、前記ディフューザーはその拡散マット層側がコンデンサレンズ側に向くように配置されている構成とした。
【0009】
本発明の光源装置において、ディフューザーの拡散基板としては、必要な光透過性および光拡散性を有するものであれば、特に限定されないが、たとえば、請求項2のように、乳白色の顔料が練りこまれたアクリル樹脂製のものが好ましい。
【0010】
拡散マット層の光拡散性粒子としては、光透過性を阻害せず、拡散マット層に充分な光拡散性を付与できれば特に限定されないが、たとえば、請求項3のように、光拡散性粒子がシリカ粒子であることが好ましい。また、透明バインダーは、請求項3のようにポリ塩化ビニルであることが好ましい。
シリカ粒子としては、特に限定されないが、その粒径が、1〜7ミクロン程度のものが好ましい。
【0011】
上記請求項3のディフューザーのような拡散マット層の場合、マット層の厚みは、シリカ粒子の配合量や粒径の違い等によって特に限定されないが、概ね4〜7ミクロン程度が好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ詳しく説明する。
図1は、本発明の光源装置の構成図である。
【0013】
図1に示すように、この光源装置Aは、ネガフィルムFに光を照射し、ネガフィルムFに記録された原画像を、CCD(図示せず)によって検出するための光源装置として使用されるものであって、ランプハウジング2および着脱式のディフューザー1を備えたコンデンサレンズユニット3とを有している。
ランプハウジング2内には、光源部4、熱線反射フィルタ5、回転板ASSY6、第1フライアイレンズ7aおよび第2フライアイレンズ7b、および、コールドミラー8が設けられている。
【0014】
熱線反射フィルタ5、第1フライアイレンズ7a、回転板ASSY6、第2フライアイレンズ7b、コールドミラー8、およびコンデンサレンズユニット3は、光源部4と、光源装置A外部の所定位置に搬送されるネガフィルムFとを結ぶ光軸上に、光源部4からの光の出射方向に沿ってこの順で設けられている。
光源部4は、ハロゲンランプ(光源)41と、ヒートシンク42と、リフレクタ43とを備えている。
【0015】
ハロゲンランプ41としては、発光部となるフィラメントを1本備え、その長手方向が、光の出射方向に対して平行になっている構成のハロゲンランプを用いることが好ましい。これは、このような構成のハロゲンランプ41が、ネガフィルムFの方向から見た場合、理想的な点光源に最も近い発光を行うものとなっており、ネガフィルムF上での光量むらを最小限にすることができるからである。しかしながら、このような構成のハロゲンランプ41に限定されるものではなく、例えば、発光部となるフィラメントを1本備え、その長手方向が、光の出射方向に対して垂直になっているものや、フィラメントを2本備え、各フィラメントの長手方向が光の出射方向に対して平行になっているものなどを用いることも可能である。
【0016】
ヒートシンク42は、ハロゲンランプ41に電力を供給し、ハロゲンランプ41を所定位置に固定するソケットとしての機能、および、ハロゲンランプ41によって発生した熱を吸収・放出する機能の両方を有している。
リフレクタ43は、ハロゲンランプ41から出射される光を反射して前方(熱線反射フィルタ5方向)へ照射し、かつ集光することができるように、ハロゲンランプ41の周囲に凹面形状で設けられている。
【0017】
このリフレクタ43の反射面の曲率は、反射光の理論上の焦点が、後述する第2フライアイレンズ7bとコンデンサレンズユニット3との間の領域内に位置するように設計されている。
また、リフレクタ43は、アルミなどの金属材料から構成されており、光の反射面とは反対の外面に、放熱のための複数のフィンが形成されている。したがって、リフレクタ43は、ハロゲンランプ41で生じた熱を吸収し、放出する機能が優れた構成となっている。
【0018】
なお、リフレクタ43を構成する材料としては、上記のものに限られるものではなく、例えば、ガラス部材から構成され、反射面に、可視光線を反射させる機能を有するダイクロイックミラーを形成した構成とすることも可能である。しかしながら、このガラス部材から構成されたリフレクタ43と、本実施形態のように、金属材料から構成されたリフレクタ43とを比較すると、金属材料から構成されたリフレクタ43の方が反射特性が安定しており、かつ、安価で長寿命である。
【0019】
また、リフレクタ43とヒートシンク42とは、ネジ止め、あるいはバネ鋼による挟み込みなどによって直接固定されているので、ハロゲンランプ41におけるフィラメントの発光位置と、リフレクタ43の凹面の曲率との関係を精度良く設定することができる。また、組み立て時や交換時などにおいても、ハロゲンランプ41とリフレクタ43との微妙な配置関係を容易に決定することが可能となる。さらに、ヒートシンク42において吸収した熱が、放熱効果の高いリフレクタ43に容易に移動することが可能となるので、ハロゲンランプ41で生じた熱を、さらに効率良く冷却することができる。
【0020】
なお、リフレクタ43の反射面に、赤外線を吸収する機能を有する熱線吸収膜を蒸着した構成とすることも可能であり、この場合、リフレクタ43によって反射された光の赤外線成分を低減することができる。
熱線反射フィルタ5は、赤外線(780nm以上の波長の光)を反射させる一方、可視光線(780nm未満の波長の光)を透過させる機能を有している。
【0021】
回転板ASSY6は、円盤状のフレーム63を備え、その中心から放射状に3等分した領域に、ポジフィルタ、セットアップフィルタ、開口部が設けられている。
また、フレーム63は、その外周に接するように、ステッピングモータが設けられており、ステッピングモータを駆動させることによって回動するようになっている。すなわち、このようにフレーム63を回動させることによって、ハロゲンランプ41から出射した光が、上記の2種類のフィルタおよび開口部のいずれか1つを透過させることができるようになっている。
【0022】
ポジフィルタは、入射した光を68%カットする機能を有している。また、セットアップフィルタは、入射した光の全体の光量を84%カットする機能を有している。このセットアップフィルタは、ハロゲンランプ41の交換時などに使用される。
本実施形態においては、ネガフィルムFに対して光を照射させているので、通常に光を照射している時には、上記の開口部がハロゲンランプ41から出射した光の光路上に位置するように、フレーム63が配置される。
【0023】
また、回転板ASSY6には、ネガ焼け防止ソレノイド61およびシャッター62が設けられている。ネガ焼け防止ソレノイド61およびシャッター62からなる構成は、実際にネガフィルムFの露光を行っている時以外において、ネガ焼け防止ソレノイド61を駆動することによって、シャッター62を、ハロゲンランプ41からの光路上に挿入する仕様になっている。これは、装置の故障などにより、ネガフィルムFが露光位置から動かなくなり、ネガフィルムFにハロゲンランプ41からの光が照射されつづけ、ネガフィルムFの温度上昇によって色ぬけなどが生じることを防ぐためのものである。
【0024】
第1フライアイレンズ7aおよび第2フライアイレンズ7bは、それぞれ透明基板と多数のマイクロレンズとが一体成形された構成となっており、無色透明である。また、各マイクロレンズは全て同一形状で構成されており、透明基板の表面に、各々のマイクロレンズの焦点等を考慮して2次元的に規則正しく配列されている。この際に、第1フライアイレンズ7aにおける各マイクロレンズは、入射光を第2フライアイレンズ7bの領域内に導くように配置され、第2フライアイレンズ7bにおける各マイクロレンズは、入射光をコンデンサレンズユニット3の開口領域内に導くように配置されている。
【0025】
このような構成の第1フライアイレンズ7aおよび第2フライアイレンズ7bに入射する光は、凹凸形状を成す表面において屈折、拡散されるが、このことは、第1フライアイレンズ7aおよび第2フライアイレンズ7bに入射する光が、多数のマイクロレンズによって分光されると言うこともできる。したがって、第1フライアイレンズ7aおよび第2フライアイレンズ7bは、マイクロレンズの作用によって面光源と同等な機能を有することになる。また、第1フライアイレンズ7aおよび第2フライアイレンズ7bは、どちらも透明な透明基板およびマイクロレンズで構成されているため、透過率90%以上が実現されており、光源からの出射光の減光の程度を低く抑えることができるようになっている。
【0026】
また、第1フライアイレンズ7aは、熱線反射フィルタ5と、回転板ASSY6との間に配置されており、第2フライアイレンズ7bは、回転板ASSY6とコールドミラー8との間に配置されている。このように、2枚の第1フライアイレンズ7aおよび第2フライアイレンズ7bを光軸方向に連続して配置することによって、ハロゲンランプ41から出射された光が有する光量むらを除去するようになっている。
【0027】
なお、第1フライアイレンズ7aおよび第2フライアイレンズ7bは、その表面に熱線反射コーティングを蒸着させた構成とすることも可能であり、このような構成とした場合、ネガフィルムFへの熱線の到達を抑えて、ネガ面の温度上昇をさらに抑えることができる。
【0028】
コールドミラー8は、赤外線を透過させる一方、可視光線のみをネガフィルムF方向に反射させるものである。本実施形態においては、400〜780nmの波長を持つ可視光線のみを反射させるコールドミラー8が使用されている。このようなコールドミラー8は、例えば熱線反射フィルタ5よりも、赤外線を除去する効率が高いものとなっている。このように、ハロゲンランプ41から出射した光は、熱線反射フィルタ4、およびコールドミラー8によって、その赤外線成分の光が除去されるので、ネガフィルムFの温度上昇を十分に抑えることができる。
【0029】
なお、このコールドミラー8の背面側、すなわち、コールドミラー8の反射面とは反対側には、反射防止板81が配置されている。この反射防止板81は、コールドミラー8側の表面にホーニング処理が施され、さらに黒アルマイト(腸極酸化皮膜)処理が施されている。これにより、コールドミラー8を透過した赤外線がネガフィルムF方向へ反射することを防いでいる。また、この反射防止板81は、コールドミラー8を透過した赤外線がランプハウジング2にまで到達し、使用者が触れる可能性のあるランプハウジング2の一部分が極端に温度上昇することを防ぐ機能をも有している。
【0030】
また、ランプハウジング2には、コールドミラー8からネガフィルムFへの光の通過部となる開口部が形成されており、この開口部の外側に、コンデンサレンズユニット3が着脱自在に設置されている。なお、第2フライアイレンズ7bと、コールドミラー8と、上記開口部とに囲まれた空間における両側面には、反射板が設けられており、側面方向に拡散された光を内側へ反射させることによって、光の利用効率を高める構成となっている。
【0031】
コンデンサレンズユニット3は、レンズホルダー31と、反射板(反射手段)32と、コンデンサレンズ(集光手段)33と、ディフューザー1とを備えている。コンデンサレンズユニット3の上面は、コンデンサレンズユニット3がランプハウジング2に取付けられた状態(以下、取付け状態と称する)において、ランプハウジング2における開口部に密着して配置されるようになっている。
また、コンデンサレンズユニット3は、取付け状態において、ランプハウジング2の側面よりも外側に突き出るような位置に設けられた把手部34を備えており、使用者が、この把手部34を把持することによって、コンデンサレンズユニット3の着脱を行えるようになっている。
【0032】
レンズホルダー31は、筒状の形状となっており、その断面が略正方形の形状となっている。また、このレンズホルダー31は、その中心軸が、取付け状態において、コールドミラー8からネガフィルムFへ照射される光の光軸にほぼ一致するように配置されるようになっている。
反射板32は、例えば、表面をスパッタリングなどにより鏡面仕上げした金属板やミラーなどによって構成されており、コンデンサレンズユニット3の光の入射側からコンデンサレンズ33に到る筒状領域の内周面を全て覆うように設けられている。
【0033】
コンデンサレンズ33は、レンズホルダー31の内周面に沿うように、略正方形の形状で形成されており、レンズホルダー31の内周側に設けられた、バネ鋼からなるレンズ押さえ(図示せず)によって保持されている。
ディフューザー1は、図2に示すように、拡散基板11と、拡散マット層12とを備え、レンズホルダー31の内周における最下部に設けられて、その拡散マット層12側が被照射物であるネガフィルムFと反対側であるコンデンサレンズ33側を向くように配置されている。
【0034】
拡散基板11は、従来の光源装置のディフューザーとして用いられている乳白色の顔料が練り込まれたPMMA製の板材で形成され、従来のディフューザーの半分程度の1.5mm程度の厚みになっている。
すなわち、拡散基板11は、従来のディフューザーに比べ光透過性がよく、光拡散性に乏しい。
【0035】
拡散マット層12は、1〜7ミクロン程度の粒径の光拡散性粒子としてのシリカ粒子がバインダーとしての透明塩化ビニル樹脂中に溶剤としてのシクロヘキサンを介して分散混合された塗料が拡散基板11の一方の面に塗布されることによって形成されていて、その厚みが4〜7ミクロン程度である。
すなわち、拡散マット層12は、バインダーとして透明塩化ビニル樹脂が用いられているので、光透過性に優れているとともに、シリカ粒子が分散混合されているので、拡散マット層12に入光した光を、このシリカ粒子によって拡散均一化することができる。したがって、光の透過率を下げることなく拡散基板11の不足する光拡散性を補うことができる。
【0036】
次に、上記光源装置における、ハロゲンランプ41から出射された光が辿る経路について説明する。
ハロゲンランプ41から立体角360°で出射された光は、リフレクタ43によって前方へ反射され、熱線反射フィルタ5に入射する。熱線反射フィルタ5では、熱線の一部が取り除かれ、可視光線が透過される。
【0037】
熱線反射フィルタ5から出射された光は、第1フライアイレンズ7aに入射し、概ね光量むらが除去された後、回転板ASSY6におけるフレーム63のいずれかの領域を透過する。その後、第2フライアイレンズ7bを透過することによって、さらに光量むらが除去され、コールドミラー8によってネガフィルムF方向に反射される。なお、コールドミラー8に到達した赤外線の一部は、コールドミラー8を透過し、光路から外れる。
【0038】
コールドミラー8によって反射された光は、コンデンサレンズユニット3に入射する。コンデンサレンズユニット3に入射した光のうち、周辺部近傍に入射した光は、反射板32で反射され、コンデンサレンズ33に入射する。また、中心部近傍に入射した光は、直接コンデンサレンズ33に入射する。そして、コンデンサレンズ33を透過した光は、ディフューザー1を透過し、より均一拡散され光量むらの無い光にしてネガフィルムFに照射される。
【0039】
しかも、ディフューザー1は、拡散基板11の一方の面に光透過性に優れ、かつ、光拡散性に優れている拡散マット層12を設けた構成となっているので、光量むらのない光をネガフィルムFに照射することが可能で、光源を出射した光の光量の損失を最小限にすることができる。したがって、ハロゲンランプ41の消費電力の抑えることができるとともに、ハロゲンランプ41自身のコストを下げることができる。また、ハロゲンランプ41から放出される熱量も小さくて済むようになり、ファンなどの冷却手段も小さなもので済み、光源装置A全体のコストダウンを図ることができる。
【0040】
さらに、このディフューザー1は、拡散マット層12が拡散基板11のネガフィルムFと反対側の面に設けられているので、ネガフィルムFなどの交換の際にも拡散マット層12に手などが触れたりすることがない。したがって、拡散マット層12が擦れて落剥したりすることがない。すなわち、ディフューザー1の耐久性に優れている。
【0041】
本発明は、上記の実施の形態に限定されない。たとえば、上記の実施の形態では、光源装置1が、ネガフィルムFに光を照射し、ネガフィルムFに記録された原画像を、CCDによって検出するための光源装置として使用されるものであったが、感光材料としての印画紙に焼き付けるための光源装置としても適用できる。
【0042】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を詳しく説明する。
【0043】
(実施例1)
1.5mm厚のスミペックス乳半030(住友化学工業社製名称オパール)板材の1方の面にシリカ粒子が透明塩化ビニル樹脂中にシクロヘキサンを介して分散混合された塗料を塗布して5μmの厚みの拡散マット層を形成し、本発明のディフューザーを得た。
得られたディフューザーの光の透過率および拡散係数を測定したところ、光の透過率が84%と2.0mm厚のスミペックス乳半030と略同等の透過率で、拡散係数が0.40と略3.0mm厚のスミペックス乳半030と同等の拡散係数であった。この結果から本発明のディフューザーが光の透過性に優れ、かつ、光拡散性に優れていることがよくわかる。
【0044】
【発明の効果】
本発明の光源装置は、以上のように構成されているので、光源を出射した光の光量の損失を最小限にし、かつ、光量むらのない光を被照射物に照射することができる。
また、被照射物の交換などの際に拡散マット層が擦れて剥落したりすることがない。
【0045】
請求項2のようにすれば、拡散基板の光透過性および光拡散性に優れ、より光源を出射した光の光量の損失を最小限にし、かつ、光量むらのない光を被照射物に照射することができる。
請求項3のようにすれば、拡散マット層での光の透過を極力低下させることなく、光の拡散を充分に行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる光源装置の断面図である。
【図2】 図1の光源装置に用いられたディフューザーの断面図である。
【符号の説明】
A 光源装置
F ネガフィルム(被照射物)
1 ディフューザー
11 拡散基板
12 拡散マット層
2 ランプハウジング
3 コンデンサレンズユニット
33 コンデンサレンズ
34 把手部
4 光源部
41 ハロゲンランプ(光源)
Claims (4)
- 光拡散性および光透過性を有する拡散基板と、この拡散基板の一方の面に積層された透明バインダーおよび光拡散性粒子を含む塗料からなる拡散マット層とから形成され、入射した光を拡散均一化して被照射物の方向へ出射するディフューザーと、このディフューザーに入射する光の光源とを備える光源装置において、
前記光源が設けられたランプハウジングと、コンデンサレンズおよびディフューザーを有し、前記ランプハウジングに着脱自在なコンデンサレンズユニットとを備え、
ランプハウジングからの光がコンデンサレンズユニットでコンデンサレンズを介してコンデンサレンズユニットの最下部に設けられたディフューザーに入射し、ディフューザーを透過して被照射物に照射されるようになっているとともに、前記ディフューザーはその拡散マット層側がコンデンサレンズ側に向くように配置されていることを特徴とする光源装置。 - ディフューザーの拡散基板が乳白色の顔料が練りこまれたアクリル樹脂によって形成されている請求項1に記載の光源装置。
- 光拡散性粒子がシリカ粒子であって、透明バインダーがポリ塩化ビニルである請求項1または請求項2に記載の光源装置。
- コンデンサレンズユニットが、ランプハウジングへの取付状態において、ランプハウジングの側面よりも外側に突き出る把手部を備えている請求項1〜請求項3のいずれかに記載の光源装置。
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