JP3650599B2 - ズームレンズ鏡筒 - Google Patents

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、ズームレンズ鏡筒に関し、特にカム溝とカムフォロアによるガイド構造を有するズームレンズ鏡筒に関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】
レンズ鏡筒における鏡筒構成部材の移動機構としてカムフォロアとカム溝によるガイド構造を用いたものでは、レンズ位置精度を出すために、カムフォロアとカム溝の遊び(バックラッシュ)を取る様々なバックラッシュ除去手法が提案されている。最も単純には、カム溝とカムフォロアの間にカムフォロアの移動を許す必要最小限のクリアランスだけを設け、バックラッシュを考慮しないで済む程度まで精度を詰めればよいが、このような精度でカム溝とカムフォロアを形成するのは、コストや手間の点で実質的に難しい。
【0003】
カム溝が全域に亘って光軸方向成分と円周方向成分を含む傾斜溝である場合には、カムフォロアを有する鏡筒部材またはカム溝を有する鏡筒部材の正転、反転を適宜制御して、カムフォロアを挟むカム溝の一対ガイド面のうち、カムフォロアを常に一方のガイド面に当接させて精度を出すことが考えられる。しかし、この手法は、光軸方向成分を含まない(円周方向成分のみの)カム溝部分内に位置するカムフォロアのバックラッシュ取りに用いることができない。
【0004】
別の態様として、ばね等の付勢手段を用いたバックラッシュ取りが知られているが、従来のものは構造の簡略化と小型化が難しかった。例えば、ばね等の付勢手段周りには、その付勢力の反力を受ける受け部が必要であるが、従来装置ではこの受け部を独立して設けていたので、レンズ鏡筒が大型になりがちであった。また、従来の付勢手段によるバックラッシュ取りは、レンズ鏡筒の使用状態、非使用状態に関係なく同じ付勢力を付与していたため、ズームレンズの収納状態からズーム区間への移行途中など、厳密なバックラッシュ取りを行う必要がないときにも大きなフリクションがかかり、駆動抵抗となっていた。
【0005】
また別の問題として、外部からの衝撃によりカムフォロアがカム溝のガイド面に衝突すると、ガイド面に打痕などの損傷が生じて、その後円滑なガイドを行えなくなってしまう。
【0006】
【発明の目的】
本発明は、簡単かつ小型な構造でありながら、カムフォロアとカム溝の間のバックラッシュ取りを確実に行え、かつさらにズーム区間以外ではカムフォロアとカム溝の間のフリクションを小さくできるズームレンズ鏡筒を提供することを目的とする。
【0007】
【発明の概要】
本発明のズームレンズ鏡筒は、対向する一対のガイド面を有するカム溝を内周面に形成した内面カム環;この内面カム環の内側に相対回転可能に支持され、カム溝に移動可能に嵌まる第1のカムフォロアを有するレンズ支持環;このレンズ支持環に光軸方向の相対移動は可能で相対回転不能に装着した、カム溝に移動可能に嵌まる第2のカムフォロアを有する付勢環;及び、レンズ支持環と付勢環を光軸方向の離間方向に付勢し、第1のカムフォロアと第2のカムフォロアを上記カム溝の別々の対向ガイド面に当接させる付勢部材;を備え、カム溝はテレ端とワイド端の間で使用するズーム区間溝部と、該ズーム区間溝部に連続し撮影準備段階で使用する撮影状態移行溝部を有し、第1のカムフォロアと第2のカムフォロアは、ズーム区間溝部内よりも撮影状態移行溝部内の方が、光軸方向の相対間隔が拡大することを特徴としている。
【0008】
具体的には、カム溝のズーム区間溝部を円周方向成分のみからなる溝部とし、撮影状態移行溝部を光軸方向成分と円周方向成分を含む溝部とし、第1のカムフォロアと第2のカムフォロアは、円周方向に位置を異ならせてカム溝に嵌まるように構成するとよい。
【0009】
レンズ支持環に設けた第1カムフォロアは、カム溝の光軸前方側の対向ガイド面に付勢され、付勢環に設けた第2カムフォロアは、カム溝の光軸後方側の対向ガイド面に付勢されていることが好ましい。
【0010】
第1のカムフォロアはレンズ支持環の外周面の光軸方向後端部に設けられ、該第1のカムフォロアの基部に対して付勢環に形成した切欠部を嵌合させることが好ましい。
【0011】
第1のカムフォロアと第2のカムフォロアはそれぞれ、カム溝の一方の対向ガイド面に当接するとき他方の対向ガイド面とは非接触であることが望ましい。
【0012】
本発明のズームレンズ鏡筒は例えば、内面カム環はカメラボディに固定された固定筒であり、該固定筒に光軸方向の相対移動は不能で回転可能に支持され、レンズ支持環を回転させる回転伝達環を備えた構成することができる。この場合、回転伝達環が、レンズ支持環と付勢環の両方に相対回転不能に係合していることが好ましい。
【0013】
付勢部材は、例えばレンズ支持環と付勢環の間に配した圧縮ばねとすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
[ズームレンズ鏡筒の全体の説明]
図示実施形態は、デジタルスチルカメラ用ズームレンズ鏡筒に本発明を適用した実施形態である。本実施形態のレンズ系は、図8ないし図11に明らかなように、物体側から順に、第1レンズ群L1、第2レンズ群L2及び第3レンズ群L3を有する3群タイプであり、第1レンズ群L1、第2レンズ群L2が空気間隔を変化させながら光軸上を移動してズーミングがなされ、第3レンズ群L3によりフォーカシングがなされる。
【0015】
本ズームレンズ鏡筒において、カメラボディに固定される要素(光軸方向の直進運動も回転運動もしない部材)は、図1および図3に示す固定筒11、シャフト押さえ12、CCD支持枠13、ローパスフィルタ14、パッキン15、CCD16、CCD押さえ板17である。固定筒11は、ネジを介してカメラボディ(図示略)に固定されるものである。固定筒11は、内周面にカム溝11a(周方向に等角度(120°)間隔で3本)が形成された外周筒状部11bと、樋状のギヤ収納部11cとを有しており、外周筒状部11bの内面には後述する第2鏡筒の直進案内キー27aが係合する光軸と平行な直進案内溝11dが、周方向に等角度(120°)間隔で3本形成されている。縦置き型のモータ18の回転軸に連係された減速用のギヤ列ユニット19の駆動ギヤ19aはギヤ収納部11cに載置され、かつ固定筒11の上面に形成された貫通孔(図示略)を通って固定筒11の内部に突出している。
【0016】
固定筒11の後面にネジを介して取り付けられるCCD支持枠13の後面には、ローパスフィルタ14、パッキン15、CCD16が、CCD押さえ板17を介して固定されている。
【0017】
固定筒11内部の後端には、周面に駆動ギヤ19aと噛合するギヤ部20aが形成された環状の回転環20が、光軸回りに回転自在かつ光軸方向に移動不能に配設されており、回転環20の前面には、周方向に等角度(120°)間隔で3本の回転伝達腕20bが前向きに突設されている。
回転伝達腕20bの内面には、光軸と平行な方向を向く回転伝達溝20cが形成されている。
【0018】
固定筒11の内部には、回転環20の前方に位置するカム環22が配設されている。図12に示すように、カム環22の外周面の後端部には、後端が開口し、回転伝達腕20bとほぼ補形をなすとともに、回転伝達腕20bの板厚と同じ深さの3つの嵌合用凹部22aと、環状壁23が形成されており、環状壁23の下面と嵌合用凹部22aとの間にはスリットS(図15参照)が形成されている。環状壁23の前面には、周方向に長く、かつ断面形状がL字形をなすバヨネット爪24が形成されており、バヨネット爪24の下面と嵌合用凹部22aの間にもスリットS(図15参照)が形成されている。また、各嵌合用凹部22aには、回転環20の回転伝達溝20cに嵌まる光軸と平行方向を向く短寸のキー突起22bが形成されており、さらにカム環22の外周面の後端部には、周方向に等角度(120°)間隔で3本のフォロアピン22fが突設されており、固定筒11の3本のカム溝11aにそれぞれ嵌合している。
【0019】
回転環20の各回転伝達腕20bは、カム環22の嵌合用凹部22aに光軸方向に摺動自在に嵌合するとともに、回転伝達溝20cがキー突起22bに係合しており、嵌合用凹部22aの外径側に位置する環状壁23により、各回転伝達腕20bが嵌合用凹部22aから径方向外向きに抜け出すのが防止されている。
【0020】
また、図3に示すように、カム環22には環状壁23の後面側に環状をなす付勢環21が光軸方向に摺動自在に嵌合しており、付勢環21の内周面に形成された3つの凹部21aが、回転環20の3本の回転伝達腕20bに摺動自在に嵌合している。付勢環21の外周面には、等角度(120°)間隔でそれぞれ、3つの切欠部21b(図3参照)と3つのフォロアピン21fが形成されている。この切欠部21bにはカム環22のフォロアピン22fが嵌合する。
さらに、付勢環21の前面には、周方向に等角度(120°)間隔で設けられた互いに対向する3本の突起21cが、カム環22背面には21cに対応する位置に有底のばね支持孔(図示略)がそれぞれ設けられており、付勢環21とカム環22の対向する有底のばね支持孔の間には圧縮ばね26が縮設されている。この圧縮ばね26により、カム環は光軸方向前方に、付勢環は光軸方向後方に互いに付勢される。
【0021】
図29に示すように、付勢環21とカム環22の3本のフォロアピン21f、22fは、互いに周方向に位置を若干異ならせた状態で、固定筒11の3本のカム溝11aに嵌合している。カム溝11aは、カメラボディ側の端部に形成された、光軸と平行な方向の直線溝部11a1と、円周方向成分のみからなる収納部11a2と、光軸方向成分と周方向成分を含む撮影状態移行溝部11a3と、円周方向成分のみからなるズーム区間溝部11a4とを有しており、フォロアピン21f、22fは、直線溝部11a1からカム溝11aに嵌合される。
【0022】
フォロアピン21f、22fが収納部11a2に嵌まっている状態(収納位置、カム環22が最も後退している状態)においてモータ18が正転すると、回転環20が回転する。すると、回転伝達腕20bの回転伝達溝20cとカム環22のキー突起22bとのキー結合により、回転環20の回転力がカム環22に伝達され、回転環20、付勢環21およびカム環22が光軸回りに一体となって回転する。モータ18が回転し続けると、フォロアピン21f、22f(付勢環21、カム環22)は、収納部11a2から撮影状態移行溝部11a3に移動し、回転しながら光軸方向前方に進み、モータ18がさらに回転を続けると、フォロアピン21f、22fはズーム区間溝部11a4に移動し、ズーム区間溝部11a4に従って光軸方向に移動することなく回転する。
【0023】
フォロアピン21f、22fがともに収納部11a2に位置している場合は、図13に示すように、回転伝達腕20b全体が嵌合用凹部22aに嵌合し、回転環20のギヤ部20aの前面が付勢環21の後面に当接している収納状態にあるが、フォロアピン21f、22fが撮影状態移行溝部11a3、ズーム区間溝部11a4に移行すると、回転環20を固定筒11の後端部に残したまま、図14に示すように、カム環22と付勢環21が一体となって前方に移動して撮影状態に移行する。
なお、モータ18が逆転すると、フォロアピン21f、22fはズーム区間溝部11a4側から収納部11a2側に向かって上記と反対の運動をし、かつ、回転環20、付勢環21、カム環22が図14の撮影状態から図13の収納状態に移行する。
【0024】
本実施形態のズームレンズ鏡筒において、回転する部材は、回転環20、付勢環21とカム環22及び後述するバリヤ開閉環44であり、他の部材は、回転することなく、光軸方向に直進移動のみする(但し、後述するように2群移動枠31は僅かに回転する)。次にこれらの直進部材とその案内機構を説明する。
【0025】
図8に示すように、固定筒11とカム環22の間には、外径側から順に、第2鏡筒27と第1鏡筒28が位置している。固定筒11のすぐ内側に位置する第2鏡筒27の内周面後端部にはバヨネット爪27c(図8参照)が形成されており、このバヨネット爪がカム環22のバヨネット爪24に結合しており、この結果、第2鏡筒27はカム環22に対して、光軸方向に相対移動不能かつ光軸回りに相対回転可能となっている。
また、図1に示すように、第2鏡筒27の外周面後端部には、径方向外方に突出する直進案内キー27a(周方向に等角度(120°)間隔で3本)が形成されており、この直進案内キー27aが固定筒11の直進案内溝11dに係合することで、第2鏡筒27が固定筒11に対して光軸方向に直進案内される。
【0026】
また、第2鏡筒27の内周面には、光軸と平行な直進案内溝27b(周方向に等角度(120°)間隔で3本)が形成されており、第1鏡筒28の外周面後端部に設けられた短寸円柱状の係合突起28a(周方向に等角度(120°)間隔で3つ)がそれぞれ摺動自在に嵌合することで、第1鏡筒28が第2鏡筒27に対して光軸方向に直進案内される。尚、係合突起28aに穿設された穴には、第1鏡筒28の内周側に突出するフォロアピン28fが圧入されている。
【0027】
さらに、第1鏡筒28の内周面の前部には内方フランジ28bが形成されており、後述するバリヤ開閉環44が固定されている。そして、その内方フランジ28bの後端面には、1群固定枠32を介して第1レンズ群L1を支持している1群移動枠29をその内周で光軸方向に摺動自在に支持する1群移動枠案内部材28e(図8参照)が設けられている。すなわち、1群移動枠29の外周面の前端部に形成された光軸と平行な直進案内溝29a(周方向に等角度(120°)間隔で3本)が、1群移動枠案内部材28eの内周面に形成された光軸と平行な3本の直進案内キー28dに摺動自在に嵌合することで、1群移動枠29が第1鏡筒28に光軸方向に直進案内される。また、第1鏡筒28の内方フランジ28bの後面には、ばね支持用突起28c(図8ないし図11参照)が周方向に等角度(120°)間隔で3つ突設されており、1群移動枠29の前面には、ばね支持用突起28cと対応する有底のばね支持孔29bが周方向に等角度(120°)間隔で3つ穿設されており、そのばね支持用突起28cとばね支持孔29bの間に3本の圧縮ばね30を縮設することで、1群移動枠29を光軸方向後方に付勢している。
【0028】
1群移動枠29の内面には、第2レンズ群L2を支持している2群移動枠31が嵌まっている。この2群移動枠31の前端部外周には、1群移動枠29の内周面に4本形成された光軸と平行な方向を向く直進案内溝29c(図22参照)のうちの3本にそれぞれ嵌まる3つの直進案内キー31aが形成されており(図2参照)、これらの嵌合関係により、2群移動枠29が1群移動枠28に光軸方向に直進案内されることとなる
【0029】
以上の嵌合関係及び直進案内関係は、外周側から順に、第2鏡筒27が固定筒11に光軸方向に直進案内され、第1鏡筒28が第2鏡筒27に光軸方向に直進案内され、1群移動枠29が第1鏡筒28に光軸方向に直進案内され、2群移動枠29が1群移動枠28に光軸方向に直進案内されている関係と捕らえることができる。
【0030】
図1に示すように、1群移動枠29には、第1レンズ群L1を固定した1群固定枠32を螺合する雌ねじ部29dが形成されており、1群固定枠32の後面にはレンズ押さえ枠32aが固着されている。1群固定枠32の雌ねじ部29dに対する螺合位置は組立時に調整され、調整後に接着固定される。
また、図2に拡大して示すように、2群移動枠31の後壁の中央部には、前後両面が開口する円筒部31bが設けられており、円筒部31bの周囲には環状凹部31cが形成されている。円筒部31bの内部には、第2レンズ群L2とその支持部材33が嵌合固定されている。また、図5および図7に示すように2群移動枠31の後面には円弧状の第1の切欠部31dが形成されており、さらに後面と外周壁とにまたがる部分には第1の切欠部31dより大寸の第2の切欠部31eが形成されている。
【0031】
図2に示すように、シャッタ支持環35は、環状部35aの前面にシャッタブロック36を支持するための支持部材35bが突設され、かつ、環状部35aの後面には後述のフレキ固定部材35cが突設されたものであり、その中心孔35dが円筒部31bに嵌合し、かつ、フレキ固定部材35cが第1の切欠部31dを後方に貫通した状態で、環状凹部31cに光軸回りに回転自在に遊嵌している。尚、支持部材35bの底部に設けられた直進案内キー35eは、1群移動枠29の内周面の4本の直進案内溝29cのうちの、2群移動枠31の直進案内キー31aが係合していない残りの1本に、光軸と平行な方向に摺動自在に嵌合している。すなわち、1群移動枠29が光軸回りに回転不能となっているので、シャッタ支持環35も光軸回りに回転不能である。
【0032】
支持部材35bの上面にはシャッタブロック36が載置されており、シャッタブロック36と環状部35aは2本のネジにより固定されている。
そして、2群移動枠31の外周壁の前端部に、周方向に並べて穿設された3つの係止孔31iには、正面視略環状をなすシャッタ押さえ環37の外周面に突設された3つの係合片37aが弾性係合しており、このシャッタ押さえ環37が2群移動枠31の前面を塞ぐ(図4および図6参照)ことにより、シャッタ支持環35とシャッタブロック36が環状凹部31cから前方に抜け出さないようになっている。
尚、シャッタ押さえ環37の前面には、四フッ化エチレン樹脂等の低摩擦材料からなる環状の滑りシート38が、その周縁部を、シャッタ押さえ環37の前面と爪部37bと間に挟み込むことにより、固定されている。
【0033】
上記のシャッタブロック36は、シャッタブレード36a(図1参照)を被写体輝度情報に応じて開閉する。シャッタブロック36に対して動作信号を与えるフレキシブルプリント基板(FPC基板)Fは、図8ないし図11に示すように、シャッタブロック36からフレキ固定部材35cの上面に沿って光軸方向後方に導かれた後、フレキ固定部材35cの下面に沿って光軸方向前方に折り返され、フレキ固定部材35cにテープ等により接着された後、再び後方に導かれ、CCD支持枠13に設けられた切欠孔13a(図1参照)からCCD支持枠13の後面側に導かれ、さらに固定筒11の上面側に導かれている。尚、2群移動枠31の後面には、FPC基板の弛みを支持するためのFPC支持部材31j(図8参照)が設けられている。
【0034】
第3レンズ群L3は、3群枠39に固定されている。3群枠39は、図1に示すように、一端部がシャフト押え12に固定され他端部がCCD支持枠13に固定された一対の直進案内ロッド40、40に沿って光軸方向に移動自在に保持されており、ステッピングモータ(図示略)により正逆に回転駆動される送りねじ41によって、被写体距離情報に応じて光軸方向に移動制御される。
【0035】
ズーミングは、第1レンズ群L1(1群移動枠29)、第2レンズ群L2(2群移動枠31)を互いの空気間隔を変化させながら光軸方向に進退させて行う。カム環22の内面には、レンズ群用カム溝C1(周方向に等角度(120°)間隔で3本)が形成されており、上述した直進案内関係によって回転を拘束されて光軸方向移動のみ可能な1群移動枠29と2群移動枠31は、このレンズ群用カム溝C1によって、カム環22の回転に伴って光軸方向に移動する。図21は、このカム環22の内周面に形成されたレンズ群用カム溝C1の展開形状を示すものである。このレンズ群用カム溝C1は、有底の連続したプロフィル内に、第1レンズ群L1用と第2レンズ群L2用のカムプロフィルを形成した点、及び第1レンズ群L1と第2レンズ群L2の収納位置では、第1レンズ群L1と第2レンズ群L2を自由にし、鏡枠同士が当接する位置まで接近させて収納することを可能とした点に特徴がある。
【0036】
すなわち、1群移動枠29(第1レンズ群L1)の外周面に突出形成した1群用フォロアピン29fと、2群移動枠31(第2レンズ群L2)の外周面に突出形成した2群用フォロアピン31fはともに、レンズ群用カム溝C1内に嵌まっている。連続した1本の溝であるレンズ群用カム溝C1は、第1レンズ群L1と第2レンズ群L2を独立した軌跡で移動させる機能を有する。従来のレンズ鏡筒では、独立した軌跡で移動させるレンズ群の数だけ、独立したカム溝を必要としていた。
【0037】
図21に示すように、本実施形態のレンズ群用カム溝C1は、1群用フォロアピン29f、2群用フォロアピン31fの挿入端部C1eから順に、1群用ズーム区間C1Z1、2群用ズーム区間C1Z2、1群用収納広場C1A1、2群用リード部C1A2とを有する。1群用ズーム区間C1Z1の両端部は、1群用テレ位置Z1Tと1群用ワイド位置Z1W、2群用ズーム区間C1Z2の両端部は、2群用テレ位置Z2Tと2群用ワイド位置Z2Wである。なお図21に示すように、1群移動枠29と2群移動枠31が各収納位置からテレ端に至るまでのカム環22の回転角は、この実施形態では178°に設定されており、1群移動枠29と2群移動枠31がワイド端からテレ端に至るまでのカム環22の回転角は70°に設定されている。
【0038】
1群用収納広場C1A1は、図示されているように、光軸と平行な方向(図中上下方向)の溝幅が他の区間の溝に比べて広く形成されていて、1群用フォロアピン29fが自由に移動可能な空間を有している。即ち、1群用収納広場C1A1は、カム環の周方向に長い形状であり、1群固定枠32の1群移動枠29に対する螺合調整寸法だけ、1群用フォロアピン29fが光軸方向に移動可能なクリアランスを有している。また、2群用リード部C1A2の1群用収納広場C1A1と反対側の端部である2群用収納部C1S2は、2群用フォロアピン31fが嵌った際に、フォロアピン31fがカム環22の周方向及び光軸方向に若干移動できる程度のクリアランスを有している。また、カム環22の外周面の展開図である図17に示すように、前述した嵌合用凹部22aは、各鏡筒用カム溝C2を避けるようにして、カム環22の外周面に形成されており、その前端部は、鏡筒用カム溝C2の最も前側に位置する頂点部C2Eの直後に位置している。
【0039】
1群移動枠29の1群用フォロアピン29fと2群移動枠31の2群用フォロアピン31fは、カム環22の収納回転位置では、1群用収納広場C1A1と2群用収納部C1S2のそれぞれに位置するように(図21参照)、周方向の位相が定められている。1群用収納広場C1A1と2群用収納部C1S2は、1群用フォロアピン29fと2群用フォロアピン31fを拘束しない。すなわち、1群用フォロアピン29f、2群用フォロアピン31fは、1群用収納広場C1A1と2群用収納部C1S2内で光軸方向に移動でき、このクリアランスによって、収納長を最小にすることができる。
【0040】
前述したように、圧縮ばね30が1群移動枠29を後方に移動付勢しているので、1群移動枠29に支持されているレンズ押さえ枠32aは、1群用フォロアピン29fと1群用収納広場C1A1との間に存在するクリアランスによって、シャッタ押さえ環37前面に設けられた滑りシート38に当接する機械的位置まで後退できる。この機械的当接位置を図8に符号Pで示した。また2群移動枠31の後面に設けられたFPC支持部材31jは、2群用フォロアピン31fと2群用収納部C1S2との間に存在するクリアランスによって、3群枠39と当接する機械的位置まで後退できる。この機械的当接位置を図8に符号Qで示した。このため、第1レンズ群L1と第2レンズ群L2の収納位置をカム溝によって厳密に規定している従来装置に比して、収納長の短縮を図ることができる。さらに、3群枠39は、送りネジ41に付いているナットに押し付けているばね42が縮み、CCD支持枠13と機械的に略接触する位置まで後退できる。この機械的当接位置を図10に符号Rで示した。図8は、これらの1群移動枠29、2群移動枠31、3群枠39及びCCD支持枠13が機械的に接触した収納位置を示している。なお、1群固定枠32の1群移動枠29に対する位置は、組立時の調整によって前後するため、1群移動枠29の後方への移動量は、1群固定枠32の位置に依存する。収納時には、ばね30により、この調整量は吸収され、PQRに示す当接位置のできるレンズ鏡筒の収納が可能になる。
【0041】
また、図21からわかるように、カム環22が収納回転位置から撮影位置方向に回動するときには、1群用収納広場C1A1内にある1群用フォロアピン29fは2群用ズーム区間C1Z2を通って1群用ズーム区間C1Z1に至り、2群用フォロアピン31fは2群用リード部C1A2から1群用収納広場C1A1を通り2群用ズーム区間C1Z2に至る。このように、2群用フォロアピン31f(第2レンズ群L2)にとっての2群用ズーム区間C1Z2が、1群用フォロアピン18f(第1レンズ群L1)にとっては収納位置から撮影位置(ズーム区間)に至るための単なる通過区間であることが、カム溝の本数を減らして配置を容易にし、傾斜を緩くするために有用である。
【0042】
第1鏡筒28は、1群移動枠29とは独立して、しかし、ほぼ1群移動枠18と同様の軌跡で、光軸方向に移動する。このため、カム環22の外周面には、直進案内されている第1鏡筒28を光軸方向に進退させる鏡筒用カム溝C2(図17ないし図20参照、周方向に等角度(120°)間隔で3本)が形成されており、この鏡筒用カム溝C2に、第1鏡筒28の内周面に設けられたフォロアピン28fが嵌まる。鏡筒用カム溝C2の展開形状は、レンズ群用カム溝C1と酷似しており、図18に示すように、フォロアピン28fの挿入端部C2eから順に、1群用ズーム区間対応区間C2Z1、2群用ズーム区間対応区間C2Z2、及びバリヤ開閉区間C2Bを有する。バリヤ開閉区間C2Bは、円周方向に延びる溝であり、この区間では、カム環22と第1鏡筒28とが相対回転だけする。なお図17に示すように、第1鏡筒28が収納位置からテレ端に至るまでのカム環22の回転角は178°に設定されており、第1鏡筒28がワイド端からテレ端に至るまでのカム環22の回転角は70°に設定されている。
【0043】
このように、外観に露出する第1鏡筒28を1群移動枠29とは別部材として別のカム機構により光軸方向に案内することにより、第1鏡筒28に加わる外力が1群移動枠29から第1レンズ群L1に伝わるのを防ぎ、第1レンズ群L1の光軸のずれ等に起因するズームレンズとしての光学性能の悪化を防止できる。また、形状が酷似しているレンズ群用カム溝C1と鏡筒用カム溝C2は、カム環22の厚さを増加させることがなく、しかも、第1鏡筒28に加わる光軸方向後方への力を1群用フォロアピン29fを介して1群移動枠29で受けることができる。さらに、鏡筒用カム溝C2に嵌まるフォロアピン28fと、レンズ群用カム溝C1に嵌まるフォロアピン29fとが、光軸と平行な方向に並んでいるので、圧縮ばね30により互いに離隔する方向に移動付勢されている第1鏡筒28と1群移動枠29との間に作用するばね力が、カム環22の相対回転位置によって殆ど変化することがない。
【0044】
次に図1に示すように、第1鏡筒28内部の内方フランジ28bの前方には、バリヤ支持枠45、バリヤ板46、バリヤ閉ばね47、及びバリヤ取付板48からなるバリヤブロック43が挿入固定され、このバリヤブロック43と、第1鏡筒28の内方フランジ28bとの間にはバリヤ開閉環44が回転自在に支持されている。また、カム環22の前縁部には切り欠き22k(図17〜21参照)が形成されており、この切り欠き22kの端面は、カム環22がバリヤ開閉区間C2Bで回転するとき、このバリヤ開閉環44の被動面44aに当接して回転を与える光軸と平行な方向の回転伝達面22dとなっている。尚、この切り欠き22kは、図17乃至図21に示すように、カム環22の鏡筒用カム溝C2の形成領域を避けた領域に形成されている。
【0045】
バリヤブロック43は、図1に示すように、中心部に撮影開口45aを有するバリヤ支持枠45、このバリヤ支持枠45の後面に突出形成した一対の回転中心ボス45bに回動自在に支持された一対のバリヤ板46、この一対のバリヤ板46を閉方向に付勢するバリヤ閉ばね(トーションばね)47、及びバリヤ支持枠45との間にバリヤ板46とバリヤ閉ばね47を支持するバリヤ取付板48とからなっていて、予め別ユニットとしてサブアッシされる。
【0046】
バリヤ開閉環44は、自身に形成したばね掛け突起44bと、第1鏡筒28に形成したばね掛け突起28hとの間に張設した、バリヤ閉ばね47よりばね力が強い引張ばね49によりバリヤ開方向に回動付勢されている。バリヤ開閉環44の開閉突起44cは、引張ばね49による回動付勢端では、バリヤボス46aに当接してバリヤ板46を開く。一方、バリヤ開閉環44が引張ばね49の力に抗して回動されると、開閉突起44cがバリヤボス46aから離れ、一対のバリヤ板46は、バリヤ閉ばね47の力により閉じる。
【0047】
引張ばね49の力に抗してバリヤ開閉環44を回転させるのは、カム環22に形成した回転伝達面22dである。バリヤ開閉環44に形成した切り欠き44kの端面は被動面44aとなっている。カム環22が収納位置にあるとき、カム環22の回転伝達面22dが、第1鏡筒28の内方フランジ28cに形成された開口(図示略)を通ってバリヤ開閉環44の被動面44aに当接して、バリヤ開閉環44は引張ばね49の力に抗して回動され、バリヤ板46が閉じ、カム環22がバリヤ開閉区間C2B(図18参照)において第1鏡筒28に対して相対回転するとき、回転伝達面22dと非接触となり、バリヤ開閉環44は、引張ばね49の力によって付勢され、バリヤ板46が開く。
【0048】
以上のバリヤブロック43は、第1鏡筒28の先端開口部に嵌合され、第1鏡筒28に設けられたフック(図示略)と係合することにより、第1鏡筒28から抜け止めされている。そして、このバリヤブロック43と、第1鏡筒28の内方フランジ28cとの間にバリヤ開閉環44を回転自在に支持する。
【0049】
上述のように、固定筒11のズーム区間溝部11a4(図29参照)は、光軸方向成分を持たない円周方向溝であり、付勢環21とカム環22のフォロアピン21f、22fがズーム区間溝部11a4内を移動する撮影領域(ズーム領域)では、カム環22は回転のみする。この撮影領域においては、カム環22のフォロアピン22fとズーム区間溝部11a4との間にバックラッシュ(遊び)をとる必要がある。
このため、図29に示すように、固定筒11のカム溝11aに、カム環22のフォロアピン22fと付勢環21のフォロアピン21fを、互いにの周方向位置を若干異ならせて嵌合しており、圧縮ばね26の付勢力により、カム環22のフォロアピン22fをカム溝11aの光軸方向前側の面に圧接し、付勢環21のフォロアピン21fをカム溝11aの光軸方向後側の面に圧接している。
このようにカム環22のフォロアピン22fをズーム区間溝部11a4の前側の面に圧接させることにより、撮影領域におけるフォロアピン22fとズーム区間溝部11a4の間のバックラッシュをとることができる。
【0050】
以上の説明では、1群移動枠29の内面には、光軸と平行な方向の直進案内溝29cが形成され、2群移動枠31の先端部外面には、この直進案内溝29cに嵌まる直進案内キー31aが形成されているとしたが、以上の構成に加えて、直進案内溝29cの先端部には、図22に示すように、直進案内溝29cを周方向に拡大した回転許容部29hが形成されており、直進案内キー31a(2群移動枠31)がこの回転許容部29h内で光軸回りに回転できる。この2群移動枠31の回転可能となる領域は、2群移動枠31が収納位置近傍に達するときであり、以下、このように回転を許す理由を図22を参照しながら説明する。なお、図1、図25ないし図28に示すように、1群移動枠29の内方フランジ29gには、2群移動枠31の直進案内キー31aが回転許容部29h内にあるとき(第2レンズL2が収納位置近傍にあるとき)、2群移動枠31の前端部に設けられた、直進案内キー31aを含む突出片31gが光軸方向前方に突出する周方向開口29jが形成されている。このように直進案内キー31aを内方フランジ29gより前方に突出させることで、収納長の短縮を図ることができる。
【0051】
いま、レンズが収納されている場合で、図22(a)に示すように、1群用収納広場C1A1に1群用フォロアピン29fが位置している状態において、カム環22がレンズ繰出方向(図22矢印X方向)に回転すると、図22(b)に示すように、1群用フォロアピン29fは、1群用収納広場C1A1から2群用ズーム区間C1Z2側に若干移動する。この際、カムフォロア31fは、2群用収納部C1S2から移動しない。
さらにカム環22がX方向に回転すると、図22(C)に示すように、フォロアピン29fがさらに若干光軸方向後方に移動しながら2群用ズーム区間C1Z2側に移動し、フォロアピン31fは2群用収納部C1S2から移動しないため、1群移動枠29の後部に形成された切欠部29iの後端面が、2群移動枠31の外周面後端部に形成された、フォロアピン13fを支持する係合突部31hの光軸方向前面に当接する。
【0052】
さらにカム環22がX方向に回転すると、図22(d)に示すように、フォロアピン29fが2群用ズーム区間C1Z2側に後退しながら移動し、1群移動枠29の切欠部29iの後端面が2群移動枠31の係合突部31hを光軸方向後方に押圧するので、フォロアピン31fが収納位置C1S2から1群用収納広場C1A1側に向かって2群用リード部C1A2内を移動する。
カム環22がX方向に回転を続けると、図22(e)に示すように、フォロアピン29fが2群用ズーム区間C1Z2に従ってカム環22に対して左斜め前方に移動し、切欠部29iと係合突部31hの当接が解除される一方、回転許容部29hの後端面が直進案内キー31aの後端面に当接する。
【0053】
さらにカム環22がX方向に回転すると、図22(f)に示すように、フォロアピン29fが2群用ズーム区間C1Z2に従ってカム環22に対して図中左斜め前方に移動し、回転許容部29hの後端面が直進案内キー31aを光軸方向前方に押圧するので、フォロアピン31fはカム溝C1内を再び2群用収納部C1S2側に向かって移動し、直進案内キー31aが直進案内溝29cの光軸方向前端部近傍に位置する。
【0054】
以上説明した図22(a)の状態から図22(f)の状態に至るまでの間、直進案内キー31aは回転許容部29hの内部を周方向に回転しており、このように2群移動枠31を1群移動枠29に対して相対回転させると、1群移動枠29は2群移動枠31と干渉することなく、円滑に前方に移動することができる。なお、図21に示すように、図22(a)から(f)に至るまでに、2群移動枠31は周方向に39°回転する。
【0055】
さらにカム環22がX方向に回転すると、図22(g)に示すように、フォロアピン29fが2群用ズーム区間C1Z2に従ってカム環22に対して図中左斜め前方に移動するので、直進案内溝29cの内部に直進案内キー31aが完全に嵌合し、以後、1群移動枠29と2群移動枠31の相対回転が禁止され、フォロアピン29fとフォロアピン31fは周方向距離を一定に保ったまま、カム溝C1内を図中左方に移動する。
このように直進案内キー31aが直進案内溝29cに嵌合した状態で、カム環22がX方向に回転し続けると、図22(h)〜(i)に示すように、フォロアピン29fとフォロアピン31fがカム溝C1内を図中左方に移動するに従い、1群移動枠29と2群移動枠31は、その光軸方向の相対距離を徐々に変化させながら光軸方向に直進移動し、フォロアピン29fとフォロアピン31fはそれぞれのワイド位置に至る(図22(j)参照)。
尚、図示は省略したが、カム環22がX方向にさらに回転を続けると、1群移動枠29と2群移動枠31のフォロアピン29fとフォロアピン31fは周方向距離を一定に保ったまま、それぞれのテレ位置までカム溝C1内を移動する。
【0056】
一方、撮影状態からカム環22が収納方向(図22の矢印Xと逆方向)に回転すると、フォロアピン29fとフォロアピン31fは上述したのと逆の順序の動きをして、1群用収納広場C1A1と2群用収納部C1S2にそれぞれ戻る。
【0057】
図23は、2群移動枠31が収納位置にある状態から直進案内キー31aが直進案内溝29cに導入されるまで(図22の(a)から(f)に対応)の間の、2群移動枠31のカム環22に対する回転角変化を示すグラフであり、図24は、カム環22の回転角と、収納位置を「0」としたときの1群移動枠29と2群移動枠31の光軸方向への変位との関係を示すグラフである。なお、両グラフ中には、図22との対応関係を示すための(a)ないし(f)の符号を記入してある。また、両図に示した限界角度とは、カム環22の回転角がこの角度に至るまでに直進案内キー31aが直進案内溝29cに入らないと、1群移動枠29と2群移動枠31がテレ端まで達することができない回転角のことである。
【0058】
上述のように、1群移動枠29と2群移動枠31が収納位置で相対回転すると、1群移動枠29に支持されている1群固定枠32に固着されたレンズ押さえ枠32aと2群移動枠31は収納位置では接触位置Pで機械的に接触しているため、摩擦抵抗が問題となる。特に、1群固定枠32は、1群移動枠29の雌ねじ部29dにねじ結合しているから、1群固定枠32に回転が生じて光軸方向位置が狂うおそれがあるが、シャッタ押さえ環37に滑りシート38を固着したので、1群移動枠29と2群移動枠31が収納位置で相対回転しても摩擦抵抗が問題となることはない。
【0059】
上記構成の本ズームレンズ鏡筒の収納位置から撮影位置(ズーム位置)の全体の動作は、次のようになる。収納位置では、圧縮ばね30の力によって後方に移動付勢されている1群移動枠29が、1群用フォロアピン29fと1群用収納広場C1A1との間に存在するクリアランスによって、2群移動枠31に当接する機械的位置まで後退し、2群移動枠31は、2群用フォロアピン31fと2群用収納部C1S2との間に存在するクリアランスによって、3群枠39と当接する機械的位置まで後退し、さらに、3群枠39は、送りネジ41に付いているナットに押し付けているばね42が縮みCCD支持枠13と機械的に接触する位置まで後退している。これらの機械的接触によって、収納長の短縮がはかられている。また、この収納位置では、カム環22の回転伝達面22dが被動面44aを押して引張ばね49の力に抗してバリヤ開閉環44をバリヤ閉方向に回動させ、開閉突起44cがバリヤボス46aから離れているため、バリヤ板46が撮影開口45aを閉じている。
【0060】
この収納状態から回転環20がレンズ繰出方向に回転すると、フォロアピン21f、22fをそれぞれ有する付勢環21とカム環22は、固定筒11内周面のカム溝11aの収納部11a2の軌跡に従い光軸回りに回転する(図29参照)。すると、レンズ群用カム溝C1の1群用収納広場C1A1と2群用収納部C1S2に位置しているフォロアピン29f、31fは、図24のグラフに示すように、最初の間はカム環22に対して光軸方向には相対位置を変化せず(図24中の(a)点〜(b)点の間を参照)、フォロアピン29fとフォロアピン31fが相対回転するのみである。その後、フォロアピン21f、22fが撮影状態移行溝部11a3に入り、付勢環21とカム環22が回転しながら光軸方向前方に移動することにより2群移動枠31が3群枠39から離れようとするのとほぼ同時に、1群移動枠29のフォロアピン29fがカム環22に対して光軸方向後方に移動しはじめ(図24(b)参照)、その結果、1群移動枠29が2群移動枠31を若干後方に押圧する(この際の2群移動枠31の変位は微量なので図24には図示していない)。この撮影状態移行溝部11a3によるカム環22の回転の初期に、カム環22の回転伝達面22dがバリヤ開閉環44の被動面44aから離れ、引張ばね49の力により同バリヤ開閉環44がバリヤ開方向に回動して、バリヤ閉ばね47の力に抗してバリヤ板46を開く。またバリヤ開動作に前後して、1群移動枠29が2群移動枠31に対して相対回動し、レンズ押さえ枠32aが滑りシート38上を滑る。
【0061】
さらにフォロアピン21f、22fが固定筒11内周面の撮影状態移行溝部11a3内で回転すると(図29参照)、2群移動枠31が後方に移動しはじめ(図24(c)参照)、その後、1群移動枠29と2群移動枠31は図24の(d)(e)に示すようにカム環22に対して光軸方向に変位し、1群移動枠29が2群移動枠31より前方に変位した時(図24中の(d)点と(e)点の間参照)に1群移動枠29と2群移動枠31の機械的接触が解かれ、続いて2群移動枠31と3群枠39の機械的接触が解かれ、やがて直進案内キー31aが直進案内溝29cに嵌合する(図24中の(f)点参照)。
【0062】
この後、フォロアピン21f、22fが固定筒11内周面のカム溝11aのズーム区間溝部11a4のワイド端に到達するまで、1群移動枠29と2群移動枠31は両者の周方向間隔を一定に保ちながらワイド端まで光軸方向に移動する(図22の(f)ないし(j)参照)。
【0063】
さらに回転環20が回転してフォロアピン21f、22fが固定筒11内周面のズーム区間溝部11a4に入ると(図29参照)、フォロアピン21f、22fがズーム区間溝部11a4のワイド端からテレ端側に向かって移動し、カム環22が光軸回りに回転のみする(光軸方向には移動せず)とともに、1群移動枠29と2群移動枠31のフォロアピン29f、31fがそれぞれ1群用ズーム区間C1Z1、2群用ズーム区間C1Z2のワイド端とテレ端の間を移動して、第3レンズ群L3との合成焦点距離が変化し、ズーミングがなされる。このズーミングは、図示しない周知のズームスイッチによって行われる。また、シャッタレリーズボタンが押されると、ステッピングモータが被写体距離情報に応じた角度(回転数)だけ回転してフォーカスレンズ群である第3レンズ群L3(3群枠39)を光軸方向に移動させ、被写体に合焦させる。また、シャッタブロック36は、被写体輝度情報に応じてシャッタブレード36a(図8参照)を開閉する。
【0064】
上述したように、付勢環21のフォロアピン21fとカム環22のフォロアピン22fは、カム溝11aの全域において、圧縮ばね26の付勢力によりカム溝11aの後面と前面とにそれぞれ圧接されているので、フォロアピン21f、22fがズーム区間溝部11a4を移動中にモータ18が停止した際に、カム環22の固定筒11に対するバックラッシュが除かれる。
【0065】
1群移動枠29が光軸方向に直進移動するとき、第1鏡筒28は、1群移動枠29の位置を規制しているカム溝C1と似た形状のカム溝C2により、1群移動枠29との相対位置を変化させることなく光軸方向に移動する。また、第2鏡筒27は、バヨネット爪27cとカム環22のバヨネット爪24との係合関係により、カム環22と常時光軸方向には一体に移動するので、外観に露出している第2鏡筒27と第1鏡筒28がともに光軸方向に直進移動する。
【0066】
一方、カム環22がズーム区間から収納位置方向に回転するときには、以上とは逆の動作により、第2鏡筒27と第1鏡筒28がともに光軸方向後方に移動し、1群移動枠29(第1レンズ群L1)と2群移動枠31(第2レンズ群L2)が圧縮ばね30による後退端に位置して互いに接触し、さらに2群移動枠31が3群枠39と機械的に接触し、送りネジに付いているナットに押し付けているばね42によりCCD支持枠13に当てつくまで後退する。また、カム環22の回転伝達面22dが被動面44aを押して引張ばね49の力に抗してバリヤ開閉環44をバリヤ閉方向に回動させ、バリヤ板46が撮影開口45aを閉じる。
【0067】
[本発明の特徴部分の説明]
以上のレンズ鏡筒において、カム環(レンズ支持環)22は、鏡筒収納位置からワイド端までは回転しながら光軸方向に移動し、ワイド端からテレ端までのズーミング区間では光軸方向に移動することなく回転のみ行う。このようなカム環22の動作は、カム環22の外周面後端部に設けた3本のフォロアピン(第1のカムフォロア)22fと、該フォロアピン22fが嵌まる、固定筒(内面カム環)11内周面の3本のカム溝11aによって与えられる。上述したように、カム溝11aとフォロアピン22fの間のバックラッシュは、付勢環21と圧縮ばね(付勢部材)26を用いて除去している
【0068】
まず、付勢環21のフォロアピン(第2のカムフォロア)21fを、カム環22のフォロアピン22fと共通のカム溝11aに嵌合させ、フォロアピン21fとフォロアピン22fがカム溝11aの対向する別々のガイド面FS、RS(図29)に当接するようにしたので、構造の簡略化と小型化を図ることができる。前提として、本実施形態のカム溝11aは、ズーム区間溝部11a4が円周方向成分のみからなっているため、このズーム区間溝部11a4内でフォロアピン22fの光軸方向位置を安定させるためには、圧縮ばね26による付勢が必要であり、バックラッシュ除去用に圧縮ばね26を設ければ、その反力を受ける部分が必要になる。本実施形態では、この反力は、圧縮ばね26から付勢環21に伝わり、該付勢環21のフォロアピン21fがカム溝11aのガイド面RSに伝える。換言すれば、カム溝11a自体が圧縮ばね26の反力を受ける部分となっているので、受け部を新たに設ける必要がなく、鏡筒の構造を簡略にできる。
【0069】
また、付勢環21は、カム環22と略同外径の薄肉環状体なので、小型であり、配置スペースを小さくすることができる。さらに、付勢環21に作用するばね反力の受け部をカム溝11aとしたため、このように実質的にカム環22の一部となり得るような小型の付勢環21の採用が可能となった。そして、付勢環21とカム環22の結合は、付勢環21の前面側に形成した3つの切欠部21bを、カム環22後端部のフォロアピン22fの基部に嵌合させて行うため、その結合構造も簡単かつ小型である。
【0070】
また本実施形態では、カム溝11aに対し、カム環22側のフォロアピン22fを被写体側(光軸方向前方)の対向ガイド面FSに当接させてガイドし、付勢環21のフォロアピン21fを像面側(光軸方向後方)の対向ガイド面RSに当接させてガイドしている。レンズ鏡筒において光軸方向に加わる衝撃(外力)は、レンズ鏡筒の先端側から基端側へ、つまり被写体側から像面側へ作用することが多く、この場合、カム溝11a周りに着目すると、衝撃はフォロアピン21fを介して対向ガイド面RSで受けることになる。よって、万一この衝撃でカム溝11aの対向ガイド面RSにフォロアピンの打痕が生じても、対向ガイド面RSはカム環22を直接にガイドするものではないので、該カム環22の光軸方向位置精度には影響しない。カム環22と付勢環21のうち、その光軸方向位置が重要なのは、内部に撮影レンズを支持するカム環22である。仮に、本実施形態とは逆にカム環22のフォロアピン22fが光軸後方の対向ガイド面RSの案内を受けるものとすると、外部からの衝撃により生じた対向ガイド面RSの打痕部分がカム環22、つまり撮影レンズの光軸方向位置精度に直接に影響してしまい、望ましくない。これに対し本実施形態によれば、対向ガイド面RSは、付勢環21のフォロアピン21fの受け部としての機能を果たしていれば、若干変形したとしても実用上問題にならない。
なお、図29から分かるように、カム溝11aは、フォロアピン22f、21fのいずれも対向ガイド面FS、RSに同時に接触することはないように幅広で余裕を持っているため、外部からの衝撃でフォロアピンが対向ガイド面に衝突して実際に打痕を生じるおそれは少ない。
【0071】
そして本発明の特徴として、各カム溝11a内においてズーム区間溝部11a4内よりも撮影状態移行溝部11a3内の方が、カム環22のフォロアピン22fと付勢環21のフォロアピン21fの光軸方向間隔が拡がっている。これにより、ワイド端からテレ端までのズーム区間では、圧縮ばね26により一定の強さでバックラッシュ取り用の付勢力が付与され、収納位置からワイド端までの撮影準備区間では、圧縮ばね26が若干伸びてフォロアピン21f、22fに作用する付勢力が弱まるので、収納位置とズーム区間の間の抵抗が軽減され、撮影準備状態におけるズーム駆動系の負担を減らすことができる。この作用は、撮影状態移行溝部11a3の形状(傾斜)に対応して、フォロアピン22fとフォロアピン21fの円周方向位置を互いに異ならせたことによって得られる。すなわち、フォロアピン21f、22fが光軸方向成分を含まないズーム区間溝部11a4内にある限りは、その円周方向位置に関係なく互いの光軸方向位置は一定である。一方、撮影状態移行溝部11a3は、収納位置(収納部11a2)からズーム区間溝部11a4へ向かうにつれて徐々に光軸前方へ向かう、円周方向成分と光軸方向成分を含む傾斜溝である。よって、図29に示すような位置関係で(前側のフォロアピン22fを光軸前方に位置するズーム区間溝部11a4に近く、後側のフォロアピン21fを光軸後方に位置する収納部11a2に近く)フォロアピン21f、22fをカム溝11a内に配置すれば、撮影状態移行溝部11a3が傾斜している分だけ、フォロアピン21f、22fの光軸方向間隔が大きくなる。
【0072】
さらに、本実施形態では、カム環22を回転させるための回転環(回転伝達環)20における3本の回転伝達腕20bが、付勢環21の3つの凹部21aに相対回転不能に(光軸方向には摺動可能に)係合しており、いわば、カム環22と付勢環21は回転環20によっても結合されていることになる。よって、常に一体に回転するカム環22と付勢環21の結合強度にも優れている。
【0073】
以上、図示実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、以上の実施形態では、カム環22と固定筒11の間のカム溝ガイド構造に本発明を適用したが、例えば、1群移動枠29や2群移動枠31といった、より直接的にレンズを支持する部材と、カム環22の間のカム溝ガイド構造にも本発明を適用することができる。また、部材の回転関係に着目すると、図示実施形態では、カムフォロアを有するカム環22側が回転し、カム溝を有する固定筒11側が非回転部材であったが、カムフォロアを有する部材側(例えば1群移動枠29や2群移動枠31)が光軸方向に直進案内され、内面カムを有する部材側(例えばカム環22)が回転するような態様であっても本発明は適用可能である。
【0075】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、簡単かつ小型でありながら、カムフォロアとカム溝の間のバックラッシュを確実に取ることができ、さらにズーム区間以外ではカムフォロアとカム溝の間のフリクションを小さくできるズームレンズ鏡筒が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のズームレンズ鏡筒の一実施形態の分解斜視図である。
【図2】図1のズームレンズ鏡筒の一部の分解斜視図である。
【図3】図1のズームレンズ鏡筒の一部の分解斜視図である。
【図4】同じく、シャッタブロックが装着された2群移動枠を斜め前方から見た斜視図である。
【図5】同じく、シャッタブロックが装着された2群移動枠を斜め後方から見た斜視図である。
【図6】同じく、2群移動枠が光軸回りに回転した状態の図4と同様の斜視図である。
【図7】同じく、2群移動枠が光軸回りに回転した状態の図5と同様の斜視図である。
【図8】同じく、収納状態にあるズームレンズ鏡筒の上半部の拡大縦断側面図である。
【図9】同じく、収納状態にあるズームレンズ鏡筒の上半部の縦断側面図である。
【図10】同じく、ワイド状態にあるズームレンズ鏡筒の上半部の縦断側面図である。
【図11】同じく、テレ状態にあるズームレンズ鏡筒の上半部の縦断側面図である。
【図12】同じく、カム環と回転環の拡大分解斜視図である。
【図13】同じく、カム環と付勢環が収納状態にある場合の回転環と付勢環とカム環の結合状態を示す斜視図である。
【図14】同じく、カム環と付勢環が撮影状態にある場合の回転環と付勢環とカム環の結合状態を示す斜視図である。
【図15】同じく、カム環と付勢環が撮影状態にある場合の回転環と付勢環とカム環の結合状態を示す縦断側面図である。
【図16】同じく、カム環と付勢環が撮影状態にある場合の回転環と付勢環とカム環の結合状態を示す斜視図である。
【図17】同じく、カム環の外周面を示す展開図である。
【図18】同じく、カム環と付勢環と回転環を分解して示す展開図である。
【図19】同じく、カム環と付勢環と回転環が収納状態で結合した状態を示す展開図である。
【図20】同じく、カム環と付勢環と回転環が撮影状態で結合した状態を示す展開図である。
【図21】同じく、カム環の内周面を示す展開図である。
【図22】同じく、カム環が収納位置からワイド位置まで回転した場合の、1群移動枠と2群移動枠のカム環に対する移動状態を示す展開図である。
【図23】同じく、2群移動枠のカム環に対する回転角変化を示すグラフである。
【図24】同じく、カム環回転角と、収納位置を「0」としたときの1群移動枠と2群移動枠の光軸方向への変位との関係を示すグラフである。
【図25】同じく、収納位置において、1群移動枠の内部に2群移動枠が嵌合した状態を示す斜視図である。
【図26】同じく、直進案内キー導入位置において、1群移動枠の内部に2群移動枠が嵌合した状態を示す斜視図である。
【図27】同じく、収納位置において、1群移動枠の内部に2群移動枠が嵌合した状態を示す正面図である。
【図28】同じく、直進案内キー導入位置において、1群移動枠の内部に2群移動枠が嵌合した状態を示す正面図である。
【図29】同じく、固定筒の内周面の展開図である。
【符号の説明】
11 固定筒(内面カム環)
11a カム溝
11a1 直線溝部
11a2 収納部
11a3 撮影状態移行溝部
11a4 ズーム区間溝部
11b 外周筒状部
11c ギヤ収納部
11d 直進案内溝
12 シャフト押さえ
13 CCD支持枠
13a 切欠孔
14 ローパスフィルタ
15 パッキン
16 CCD
17 CCD押さえ板
18 モータ
19 ギヤ列ユニット
19a 駆動ギヤ
20 回転環(回転伝達環)
20a ギヤ部
20b 回転伝達腕
20c 回転伝達溝(キー溝)
21 付勢環
21a 凹部
21b 切欠部
21c 突起
21f フォロアピン(第2のカムフォロア)
22 カム環(レンズ支持環)
22a 嵌合用凹部
22b キー突起
22d 回転伝達面
22f フォロアピン(第1のカムフォロア)
22k 切り欠き
23 環状壁(外方フランジ)
24 バヨネット爪
26 圧縮ばね
27 第2鏡筒
27a 直進案内キー
27b 直進案内溝
27c バヨネット爪
28 第1鏡筒
28a 係合突起
28b 内方フランジ
28c ばね支持用突起
28d 直進案内キー
28e 1群移動枠案内部材
28f フォロアピン
28h ばね掛け突起
29 1群移動枠
29a 直進案内溝
29b ばね支持孔
29c 直進案内溝
29d 雌ねじ部
29f フォロアピン
29g 内方フランジ
29h 回転許容部
30 圧縮ばね
31 2群移動枠
31a 直進案内キー
31b 円筒部
31c 環状凹部
31d 第1の切欠部
31e 第2の切欠部
31f フォロアピン
31g 突出片
31h 係合突部
31i 係止孔
31j FPC支持部材
32 1群固定枠
32a レンズ押さえ枠
33 支持部材
34 支持部材
35 シャッタ支持環
35a 環状部
35b 支持部材
35c フレキ固定部材
35d 中心孔
35e 直進案内キー
36 シャッタブロック
36a シャッタブレード
37 シャッタ押さえ環
37a 係合片
38 滑りシート
39 3群枠
40 直進案内ロッド
41 送りねじ
42 ばね
43 バリヤブロック
44 バリヤ開閉環
44a 被動面
44b ばね掛け突起
44c 開閉突起
45 バリヤ支持枠
45a 撮影開口
46 バリヤ板
46a バリヤボス
47 バリヤ閉ばね
48 バリヤ取付板
48a 逃げ溝
49 引張ばね
C1 レンズ群用カム溝
C1e 挿入端部
C1Z1 1群用ズーム区間
C1Z2 2群用ズーム区間
C1A1 1群用収納広場
C1A2 2群用リード部
C1S2 2群用収納部
C2 鏡筒用カム溝
C2e 挿入端部
C2Z1 1群用ズーム区間対応部
C2Z2 2群用ズーム区間対応部
C2B バリヤ開閉区間
C2E 頂点部
F フレキシブルプリント基板
FS RS 対向ガイド面
L1 第1レンズ群
L2 第2レンズ群
L3 第3レンズ群
S スリット

Claims (8)

  1. 対向する一対のガイド面を有するカム溝を内周面に形成した内面カム環;
    該内面カム環の内側に相対回転可能に支持され、上記カム溝に移動可能に嵌まる第1のカムフォロアを有するレンズ支持環;
    該レンズ支持環に光軸方向の相対移動は可能で相対回転不能に装着した、上記カム溝に移動可能に嵌まる第2のカムフォロアを有する付勢環;及び
    上記レンズ支持環と付勢環を光軸方向の離間方向に付勢し、上記第1のカムフォロアと上記第2のカムフォロアを上記カム溝の別々の対向ガイド面に当接させる付勢部材;
    を備え、
    上記カム溝はテレ端とワイド端の間で使用するズーム区間溝部と、該ズーム区間溝部に連続し撮影準備段階で使用する撮影状態移行溝部を有し、
    上記第1のカムフォロアと第2のカムフォロアは、ズーム区間溝部内よりも撮影状態移行溝部内の方が、光軸方向の相対間隔が拡大することを特徴とするズームレンズ鏡筒。
  2. 請求項記載のズームレンズ鏡筒において、上記ズーム区間溝部は円周方向成分のみからなる溝部であり、上記撮影状態移行溝部は光軸方向成分と円周方向成分を含む溝部であり、
    上記第1のカムフォロアと第2のカムフォロアは、円周方向に位置を異ならせてカム溝に嵌まっていることを特徴とするズームレンズ鏡筒。
  3. 請求項1または2記載のズームレンズ鏡筒において、上記第1のカムフォロアは上記カム溝の光軸前方側の対向ガイド面に付勢され、上記第2のカムフォロアは上記カム溝の光軸後方側の対向ガイド面に付勢されていることを特徴とするズームレンズ鏡筒。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項記載のズームレンズ鏡筒において、上記第1のカムフォロアは上記レンズ支持環の外周面の光軸方向後端部に設けられ、該第1のカムフォロアの基部に上記付勢環に形成した切欠部が嵌合することを特徴とするズームレンズ鏡筒。
  5. 請求項1ないしのいずれか1項記載のズームレンズ鏡筒において、上記第1のカムフォロアと第2のカムフォロアはそれぞれ、上記カム溝の一方の対向ガイド面に当接するとき他方の対向ガイド面とは非接触であることを特徴とするズームレンズ鏡筒。
  6. 請求項1ないしのいずれか1項記載のズームレンズ鏡筒において、上記内面カム環はカメラボディに固定された固定筒であり、
    該固定筒に光軸方向の相対移動は不能で回転可能に支持され、上記レンズ支持環を回転させる回転伝達環を備えていることを特徴とするズームレンズ鏡筒。
  7. 請求項記載のズームレンズ鏡筒において、上記回転伝達環は、上記レンズ支持環と上記付勢環の両方に相対回転不能に係合していることを特徴とするズームレンズ鏡筒。
  8. 請求項1ないしのいずれか1項記載のズームレンズ鏡筒において、上記付勢部材は、上記レンズ支持環と上記付勢環の間に配した圧縮ばねからなることを特徴とするズームレンズ鏡筒。
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