JP3648479B2 - 電子写真画像形成装置の定着ローラー組立体及びその製造方法 - Google Patents

電子写真画像形成装置の定着ローラー組立体及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,電子写真画像形成装置の定着ローラー組立体に係り,より詳細には省力及び瞬間加熱が可能な電子写真画像形成装置の定着ローラー組立体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に,電子写真現象方式を利用する電子写真画像形成装置,例えば複写機,レーザービームプリンタ等は,感光ドラムに隣接している帯電ローラが回転しつつ感光ドラムの外周面上に形成された感光体を均一に帯電させる。感光体は,露光走査部(LSU;Laser Scanning Unit)からのレーザービームにより与えられたパターンで露光される。そしてこの露光により,感光体の表面に所望の静電潜像が形成される。
【0003】
現像器は感光体にトナーを供給し,感光体に形成された静電潜像を可視像の粉末状態のトナー画像に現像する。そして,感光ドラムに所定の圧力で接触される転写ローラと,トナー画像が形成された感光ドラムとの間に所定の転写電圧が印加される。この状態でこれらの間を記録媒体の用紙が通過すると,感光体に形成されているトナー画像が用紙に転写される。
【0004】
定着ローラーを含む定着部は,トナー画像が転写された用紙を加熱して,粉末状態のトナー画像を一時的な溶融により用紙に融着させる。定着部の熱源としては,一般にハロゲンランプが使われる。ハロゲンランプは,定着ローラー内側に設けられた状態で,輻射熱により定着ローラーの表面を決められた温度に加熱する。
【0005】
ハロゲンランプを熱源として使用する従来の電子写真形成装置の定着ローラーでは,定着ローラーの外面は熱をもたなければならない。従って,定着ローラーはハロゲンランプからの輻射熱により内側から加熱される。加圧ローラーは定着ローラーの下部に位置している。粉末状のトナー画像が載せられている記録用紙が定着ローラーと加圧ローラーとの間を通過するとき,記録用紙は加熱及び加圧され,定着ローラー及び加圧ローラーからの熱と力により融着される。
【0006】
加熱の制御は,定着ローラーの表面温度を電気的信号で検出するサーミスタ(Thermistor)や,ハロゲンランプへの電源を遮断するサーモスタットが適用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の定着ローラー組立体の他の設計では,可撓性円筒状フィルムチューブの下部に位置する加熱板,及びこの加熱板の下部側に装着される加圧ローラーとを使用している。
【0008】
前記フィルムチューブは別の回転装置により回転され,加熱プレートと加圧ローラーとの間で局部的に変形されつつ加熱される。このように,加熱プレートによりフィルムチューブを局部的に加熱する方式は,消費電力が少ないという長所はある。しかし,高速印刷には適用し難い短所を有する。
【0009】
日本国特許出願昭58-163836号(1983.9.16;日付は出願日。以下同じ。),同平3-107438号(1991.5.13),同平3-136478号(1991.6.7),同平5-135656号(1993.6.7),同平6-296633号(1994.11.30),同平6-316435号(1994.12.20),同平7-65878号(1995.3.24),同平7-105780号(1995.4.28),同平7-244029号(1995.9.22),同平8-110712号(1996.5.1),同平10-27202号(1998.2.9),同平10-84137号(1998.3.30),及び同平10-208635号(1998.7.8)は,いずれもヒートパイプを適用した定着ローラー組立体を開示する。
【0010】
これらヒートパイプを適用した定着ローラー組立体は,瞬間加熱が可能なために消費電力を少なくする。また,待機状態と印刷動作との間を転換する際の遅延時間が短い。
【0011】
また,日本国特許出願平5-135656号,同平10-84137号,同平6-29663号,及び同平10-208635号に開示された定着ローラー組立体は,定着領域を外れた定着ローラーの一側端部に設けられる相異なる形の熱源を使用する。これら定着ローラー組立体の熱源の配置構造は,定着ローラー組立体の全体の大型化及び構造の複雑化を招く。従って,これら定着ローラー組立体は,構造的な複雑性が改善される必要がある。
【0012】
また,日本国特許出願昭58-163836号,同平3-107438号,同平3-136478号,同平6-316435号,同平7-65878号,同平7-105780号,及び同平7-244029号に開示された定着ローラー組立体は,定着ローラーの内部に設けられる熱源を有する。このため,前述したように装置全体の大型化はあまり問題にならない。しかし,定着ローラーに対して局部的なヒートパイプが複数設けられる構造を有する。このため,加工及び製造が非常に複雑な欠点を有する。またヒートパイプが局部的に配置されている構造を有するため,ヒートパイプの接触部分と非接触部分との間に温度偏差が生じる欠点を有する。
【0013】
図23は,一般の電子写真画像形成装置を示す斜視図である。装置は,用紙引出し部1,操作部2,コントロールボードカーバー3,上カーバー開きボタン4,用紙表示窓5,多用途給紙窓6,用紙カセット7,オプションカセット8,補助支持台9を備える。
【0014】
また,図24は,ハロゲンランプが熱源として適用された従来の電子写真画像形成装置の定着ローラー組立体の,概略的な縦断面図である。図25は,図24に示されたハロゲンランプを熱源として適用した,従来の電子写真画像形成装置の定着ローラー組立体,及び加圧ローラーの関係を示す縦断面図である。
【0015】
図24を参照すれば,従来の定着ローラー組立体10は,円筒状の定着ローラー11及びその内部中央に設けられるハロゲンランプなどの発熱部12を具備する。定着ローラー11の外面が熱を放出するように,定着ローラー11は発熱部12からの輻射熱により内部から外部に加熱される。
【0016】
図25を参照すれば,その表面にテフロンによるコーティング層11aが形成された定着ローラー11の下部には,加圧ローラー13が位置する。加圧ローラー13は,スプリング装置13aにより弾力的に支持され,定着ローラー11と加圧ローラー13との間を通過する用紙14を,定着ローラー11に所定の圧力で加圧する。用紙14には粉末状態のトナー画像14aが形成されており,定着ローラー11と加圧ローラー13との間を通過しながら所定の圧力及び熱により加圧,加熱される。すなわちトナー画像14aは,定着ローラー11及び加圧ローラー13による所定温度の熱及び圧力により,用紙14に融着される。
【0017】
定着ローラー11の一側には,定着ローラー11の表面温度を電気的信号で検出するサーミスタ15及びハロゲンランプなどの発熱部12に対する電源を遮断する,サーモスタット16が設けられる。定着ローラー11の表面温度が所定の臨界値を越えたとき,サーモスタット16は発熱部12に対する電源を遮断する。
【0018】
サーミスタ15は,定着ローラー11の表面温度を検出してプリンタの制御部(図示せず)に伝送する。制御部は,検出温度によって発熱部12のハロゲンランプに対する電源を制御して,定着ローラー11の表面温度を所定の範囲内で維持する。サーモスタット16は,サーミスタ15及び制御部による定着ローラー11の温度調節が失敗したとき,定着ローラー11及び隣接要素を保護するための過熱防止手段としての役割を果たす。
【0019】
上記のように,熱源としてハロゲンランプを適用する従来の定着ローラー組立体は,無駄な電力を多く消費する。特に,画像形成のために電源を投入したとき,かなり長時間のウォーミングアップを要する。すなわち,電源を投入した後,定着ローラー11が所望の目標温度に到達するまで数十秒から数分の待機時間が必要である。従来の定着ローラー組立体においては,熱源からの輻射熱により定着ローラーが加熱されるために熱伝逹率が低い。特に,用紙が接触しているときの温度低下による温度偏差の補償が遅い。このため,定着ローラー11の温度散布を均一に制御し難い。また,印刷の動作が停止した待機モードでも,定着ローラー11の温度を一定に維持させるために,電力を熱源に一定の周期で印加しなければならない。このため,無駄な電力消耗が起きる。また,待機状態から画像出力のための動作モードに転換するのにも相当な時間がかかる。このため,速い画像出力を達成できない問題点がある。
【0020】
図26は,電子写真画像形成装置に適用される従来の定着ローラー組立体の概略の断面図である。可撓性の円筒状フィルムチューブ21の内側下部に加熱プレート22が設けられる。そして,加熱プレート22の直下に,加圧ローラー23が設けられている。フィルムチューブ21は,別の回転装置により回転され,加熱プレート22と加圧ローラー23との間で,局部的に変形しつつ加熱される。このように,加熱プレート22によりフィルムチューブ21が局部的に加熱される方式に省力性はある。しかしこの局部的加熱方法は,高速印刷のためには不適切である。
【0021】
本発明は,上記従来の電子写真画像形成装置の定着ローラーの問題点を解決するためになされたものであり,以下の事項を目的とする。
【0022】
本発明の目的は,電子写真画像形成装置及びその製造方法を提供することにある。
【0023】
また,本発明の他の目的は,改善された定着ローラー及びその製造方法を提供することにある。
【0024】
また,本発明の他の目的は,定着ローラーの局部的な温度偏差がきわめて低減して全体的な熱的分布が改善された電子写真画像形成装置用定着ローラー組立体とその製造方法を提供することにある。
【0025】
また,本発明の他の目的は,定着ローラー組立体の極大化を抑え,製造しやすい電子写真画像形成装置用定着ローラー組立体及びその製造方法を提供することにある。
【0026】
また,本発明の他の目的は,短時間内に待機状態から印刷状態に進みうる定着ローラー及びその製造方法を提供することにある。
【0027】
また,本発明の他の目的は,エネルギー効率が高い定着ローラー及びその製造方法を提供することにある。
【0028】
また,本発明の他の目的は,短時間内に定着ローラーの温度を常温から動作温度に変化させうる組立体を具備し,感光体上に形成されたトナーによる静電潜像を融着する工程,定着ローラーを構成する工程,及び定着ローラーを提供することにある。
【0029】
また,本発明の他の目的は,短時間内に定着ローラーの温度を常温から動作温度に変化させうる組立体を具備し,感光体上に形成されたトナーによる静電潜像を融着する工程,定着ローラーを構成する工程,及び定着ローラーを提供することにある。
【0030】
さらに,本発明の他の目的は,定着ローラーの円筒状外面上の局部的な温度偏差を最小化して改善された熱平衡を有する定着ローラー組立体を設け,感光体上に形成されたトナーによる静電潜像を融着する工程,定着ローラーを構成する工程,及び定着ローラーを提供することにある。
【0031】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の電子写真画像形成装置の定着ローラー組立体は,軸方向に空洞を具備する管状の定着ローラーと,定着ローラーの内部に同軸上に位置し,両端が密封されて真空状態を維持できるチャンバを具備するヒートパイプと,空洞内部の円筒状表面と円筒状ヒートパイプの外面との間に同軸上に介在され,円筒状ヒートパイプの外面を螺旋状に巻き包む電気伝導性発熱コイルとを含むことを特徴とする。
【0032】
ヒートパイプの内部空洞内には,所定量の作動流体が収容されている。ヒートパイプは管状の定着ローラーの内部空洞に同軸に設けられ,発熱部は定着ローラーの円筒状内面とヒートパイプとの間に位置してヒートパイプの円筒状外面を螺旋状に包む。
【0033】
このような構成により,定着ローラーの局部的な温度偏差がきわめて低減して全体的な熱的分布が改善された電子写真画像形成装置用定着ローラー組立体が提供できる。
【0034】
また,上記目的を達成するための本発明の電子写真画像形成装置の定着ローラー組立体の製造方法は,中央及び軸方向に内部空洞を有する管状の定着ローラーを形成する段階と,内部チャンバを有するヒートパイプを形成する段階と,円筒状ヒートパイプの外面を軸方向に沿って電気伝導性発熱コイルが螺旋状に巻き包むヒートパイプを内部空洞内に同軸上に位置させるためにヒートパイプを定着ローラーに挿入する段階と,内部チャンバを排気する段階と,内部チャンバを所定量の作動流体で部分的に充填する段階と,内部チャンバを密封する段階と,コイルを通じて電気的な連結を提供する段階とを含むことを特徴とする。
【0035】
このような工程により,定着ローラーの局部的な温度偏差がきわめて低減して全体的な熱的分布が改善された電子写真画像形成装置用定着ローラー組立体が製造できる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下,添付した図面を参照して本発明の望ましい実施形態について詳細に説明する。
【0037】
(第1の実施形態)
図1は,本発明の定着ローラー組立体の第1の実施形態が適用された電子写真画像形成装置の定着部を示す図である。また,図2は,図1に示された第1の実施形態に係る定着ローラー組立体の構造を,概略的に示す部分斜視図である。そして,図2の円内は,図2の上部に示された抵抗加熱コイル213の一部分を拡大した断面図である。また,図3,図4,及び図5は,第1の実施形態の原理による定着ローラー組立体の,設置段階を順次示す図である。また,図6は,図1及び図2に示された第1の実施形態に係る定着ローラー組立体の内部構造を示す概略的横断面図である。
【0038】
図1及び図2を参照すれば,定着部200は,トナー画像231aが形成された用紙231が排出される方向,すなわち,図面で時計回りに回転する定着ローラー組立体210と,定着ローラー組立体210と接触して逆時計回り回転する加圧ローラー220とを具備する。
【0039】
定着ローラー組立体210は,表面にテフロンコーティング等による保護層211が形成された管状の定着ローラー212,及びこの内部空間に収容される発熱部260とを具備する。定着ローラー212の上部には,定着ローラー212の表面温度を検知するサーミスタ230が設けられている。
【0040】
発熱部260は,外部電源供給装置(図示せず)から供給された電源を利用して熱を生じるように,定着ローラー212の内側に設けられている。発熱部260は,所定圧力を維持するように両端部はエンドキャップ264によって密閉されており,外側には発熱体213により巻かれている内部ヒートパイプ262を具備する。内部ヒートパイプ262は,所定体積比の作動流体214を収容する。
【0041】
定着ローラー212,及び保護層211の表面温度を検知するためのサーミスター230が,保護層211に物理的に直接接触し,定着ローラー212の上側に設けられている。定着ローラー212,及び保護層211の表面温度が激しく上昇する場合に電源供給部の電源を遮断して過熱を防止するサーモスタット240が,定着ローラーの上側に設けられている。
【0042】
発熱体213は,外部電源供給装置から電源を供給されて熱を生じる。望ましくは,定着ローラー212の内側に接触し,内部ヒートパイプ262の外側に接触するように螺旋状の抵抗発熱コイルにする。
【0043】
定着ローラー212の内部空洞242によって形成される内部空間には,発熱部260が位置している。発熱体213は,定着ローラー212の内側面に直接物理的に接触しながら,内部空洞242に沿って設けられた螺旋状の発熱コイルが巻かれる。
【0044】
発熱体213は,鉄-クロム合金(Fe-Cr)または,ニッケル-クロム合金(Ni-Cr)などの電気的抵抗物質により形成された発熱線213a,及びこれを保護する酸化マグネシウム(MgO)による電気的絶縁物質で形成された絶縁性被覆層213bとを含む。発熱部213の絶縁性被覆層213bは,後述する作動流体214内で温度変化や経時変化から発熱線213aが変形したり特性が変化するのを防止する。
【0045】
ステンレススチールのように比較的不活性な物質により形成された外部被覆層213bは,絶縁層213cの周りに保護膜を形成する。
【0046】
発熱線213aの両端は,定着ローラー212の両端で電気的に連結されるように,絶縁性被覆層213bでは被覆されていない。
【0047】
絶縁性被覆層213bの両端は,酸化マグネシウムで形成された絶縁層213cが,空気に露出されることを防止するために封印部213dで仕上げられる。封印部213dは,耐熱性,耐食性,及び耐久性が向上するようにジルコニアセラミック(ZrO2)よりなることが望ましい。発熱体213の抵抗は,AC電源220Vに対して25ないし40Ωの範囲内の値を有し,AC電源110Vに対して5ないし20Ωの範囲内の値を有することが望ましい。
【0048】
図3,図4,及び図5に示したように,定着ローラー212の内部円筒状表面246の半径方向に対向する内部壁間の距離は,d1である。このとき,発熱体213の外面は,d2の直径を有する。図3に示されたように,発熱体213は,ヒートパイプ262の軸方向にその外面に巻き包まれるように設けられている。発熱体213の平均外径は,d1よりやや小さいd2である。図4に示されたように,発熱体213を縮径するように発熱体213の同軸的に相反した方向から電極215に力Fが加わる。このとき,発熱体213を具備した発熱部262は,定着ローラー212の内部空洞242に挿入される。
【0049】
図5に示されたように,力Fを除去したとき,発熱体213の各ループの外面は,定着ローラー212内部の周辺表面と物理的かつ熱的に直接接触する。力Fの除去は,円筒状の外径d1が定着ローラー212の内径と同一であるとみなされる。発熱体213の隣接したループ間のピッチx1,x2は,相異なっていてもよい。より重要なことは,発熱体213の外面の大部分またはあらゆる外面が,定着ローラー212の内面と物理的かつ熱的に直接接触する状態にあることである。
【0050】
図4及び図5に示されたように,まず発熱部260は,転写ローラ212の内部空洞242に設けられた後,発熱体213の内面がヒートパイプ262の外面と物理的に直接接触する。これと同時に,定着ローラー212の内面246に物理的または熱的に直接接触するまでヒートパイプ262の内部に空気圧力を加えて,ヒートパイプ262の円筒状壁を半径方向に拡張させる。その後,ヒートパイプ262の内部空洞に所定量の作動流体214を充填し,ヒートパイプ262は所定圧力で密封する。
【0051】
ヒートパイプ262の密封された内部空間には,作動流体214が収容される。作動流体214は,ヒートパイプ262の内部空洞268に対して5%〜50%,望ましくは5%〜15%の体積を占めるようにする。作動流体214は,ヒートパイプの原理に基づき,発熱体213から生じうる定着ローラー212表面の局部的な表面温度偏差を防止する。そして,従来の組立体に比べて,短時間内に定着ローラー212及びヒートパイプ262の全体を均一に加熱する熱的媒体の役割を果たす。作動流体214が占める体積が5%未満の場合には,作動流体は十分に気化されず,そして気化直後に液化されてしまう「ドライアウト現象」が生じる可能性が高くなる。
【0052】
ヒートパイプ262は,SUS304などのステンレススチール,または銅合金で形成できる。ここで銅合金とは,銅を主成分とする合金をいい,純銅も含む。ヒートパイプ262がステンレススチールである場合,作動流体として水,すなわち蒸留水を除外した公知の大部分の作動流体が使用できる。作用流体として水に代えて最も好ましいのは,3M社のFC−40である。一方,ヒートパイプ262が銅合金で形成される場合,ほとんどの公知の作動流体が適用できる。銅合金のヒートパイプ262の場合,水,すなわち蒸留水が最も好まれる作動流体である。
【0053】
図6を参照すれば,ヒートパイプ262の両端には,ヒートパイプ262の内部空洞を密閉して真空気密内部空洞268を形成するエンドキャップ264が結合されている。発熱体213の軸上の両端部は,軸方向にヒートパイプ262を通過してさらに延びる電極215を形成し,発熱体213に電流を提供するスリップリング(図示せず)などの電気的接触部に結合される。非導電性ブッシング及びギア接続用キャップが定着ローラー212の外部円筒状表面に装着できる。電極215は,発熱部260の発熱体213の両端リード部分に電気的に連結される。発熱体213と電極215との連結構造が具体的に示されていないが,このような構造は容易に具現可能である。
【0054】
前記のような構造を有する定着ローラー組立体210は,別に設けられた回転装置によって回転する。この目的のために,付加的な部品が設けることができる。例えば,ギア接続用キャップは,定着ローラー組立体210を回転させるのに必要な平ギアを結合するための付加的部品である。
【0055】
第1の実施形態の原理によって構成された電子写真画像形成装置の定着部200において,電源供給部からの電極215を通じて発熱体213に電流が供給されれば,発熱体213の斜線コイルを通じて電流が流れ,発熱体213に熱が生じる。この熱により,定着ローラー212は内側から外側に向かって加熱される。これと同時に,ヒートパイプ262の内部に収容された作動流体214は,熱により気化される。発熱体213で生じた熱が定着ローラー212の円筒状壁面に伝達され,これと同時に,気化された作動流体214により定着ローラー212の胴体が均一に加熱される。従って,定着ローラー212の表面温度が定着に必要な目標温度まで,短時間に到達する。
【0056】
銅合金またはステンレススチールにより形成された穿孔層あるいは金属スクリーンよって毛細管としての役割をするウィック244を円筒状内に形成し,ヒートパイプ262の内部内面266に沿って位置することができる。ヒートパイプ262を構成する材料として使うことができる物質を表2に記載する。また,前述したFC−40や,水(蒸留水),または他に後述される表3に記載するような物質などが作動流体214として使うことができる。作動流体として水(蒸留水)が使われる場合,低コストで環境にやさしい利点がある。
【0057】
定着ローラー212の温度がトナー画像の定着に必要な目標温度に到達すれば,トナー画像は用紙に転写される。このとき,トナー画像が定着される用紙が定着ローラー212から熱を吸収する。このため,気化された作動流体は,ヒートパイプ262の内部空洞268で再び液状に変わる。液化された作動流体は連続して発熱部260により加熱されて気化され,これにより定着ローラー212の温度は所定温度に維持される。
【0058】
正常なトナー画像の定着温度が160〜180℃である場合,第1の実施形態に係る定着ローラー組立体は,約10秒以内に目標温度に到達する。そして,定着ローラー212の表面温度は,サーミスタ230により検知される定着ローラー212の表面温度に対応して,発熱体213に断続的な電流供給により所定の温度範囲内で維持される。もしサーミスタ230及び制御部による定着温度調節が失敗して定着ローラー212の表面温度が急上昇しても,定着ローラー212の円筒状表面に近接して設けられたサーモスタット240が定着ローラー212の温度を検知し,過熱防止のために発熱体213に対する電源供給が遮断される。このような電源供給動作は,目標温度によって可変である。また電源供給動作は,周期的なオン/オフ制御,またはデューティサイクル比などの制御技術により制御可能である。
【0059】
上述した構造の第1の実施形態の定着ローラー組立体は,次のような段階を通じて製造できる。
a) 定着ローラーのための物質として金属パイプを備える段階と,
b) ヒートパイプのための構造として金属チューブを備える段階と,
c) 金属パイプ及び金属チューブの露出面を蒸留水や揮発性液体で洗浄する段階と,
d) 螺旋状の抵抗発熱コイルの露出面を蒸留水や揮発性液体で洗浄する段階と,
e) 外径が金属パイプの内径と同一か,あるいは内径よりやや大きくなるように螺旋状の発熱コイルで管状のヒートパイプを巻き包む段階と,
f) 選択的に,前記ヒートパイプ内部の円筒状表面に円柱状に形成されたウィックを挿入する段階と,
g) ヒートパイプを螺旋状に巻き包む抵抗発熱コイルの両端リードをヒートパイプの外側に取り出した状態で作動流体注入に必要な部分を除外した部分をエンドキャップにより密封する段階と,
h) 前記金属パイプの内部に同軸で螺旋状の発熱コイルより巻き包まれたヒートパイプを挿入する段階と,
i) 螺旋状に巻かれた発熱コイルが前記定着ローラー内部の円筒状表面及び円筒状ヒートパイプの外面と直接物理的かつ熱的に接触され,前記定着ローラー内部の円筒状表面と円筒状ヒートパイプの外面との間の半径方向の空気層が最小になるまで前記ヒートパイプを半径方向に膨脹させるために高圧の不活性ガスを前記ヒートパイプ内に注入して膨脹させる段階と,
j) 金属パイプの内部空洞に真空を形成するために金属パイプの内部空間からガスを排出するように金属パイプを加熱,冷却,排出させることによってヒートパイプの内部空間から不要なガスを除去する段階と,
k) 作動流体注入部を通じて5〜50Vol%の作動流体(FC−40または蒸留水)を,前記ヒートパイプの内部空洞に注入する段階と,
l) 前記ヒートパイプの作動流体注入部を密封する段階と,
m) 前記定着ローラーの表面に保護層を形成させるために前記金属パイプ表面にテフロンなどをスプレー法などでコーティングした後に,乾燥,研磨する段階と,
n) 軸受として非導電性ブッシングを定着ローラーの一側端部に挿入する段階と,
o) 金属製,耐熱性プラスチック類,エポキシ類などで製造されたギア装着用キャップを金属パイプにより形成された定着ローラーの一端部に設ける段階とである。
【0060】
定着ローラー組立体の製造でウィックが使われる場合,ウィックを挿入した後に金属パイプの両端にエンドキャップ264を熔接するときは,ヒートパイプの酸化防止のために金属パイプ内部空洞268にアルゴンガスが作動流体注入部分を通じて注入される。作動流体が注入される前に,内部空洞268から不要なガスが内部空洞268から除去され,ヒートパイプの内部は真空化される。そして,真空状態でヒートパイプ内部のあらゆるガスが排出されるように加熱及び冷却されることによって,実質的にヒートパイプ内面に付着されたガスなどの異物を除去する。
【0061】
例えば,内部空洞268をパージする工程で,ヒートパイプは40気圧の内部圧力下で250℃まで加熱しなければならない。常温で,内部空洞268は絶対圧力,すなわち内部空洞268には,いかなる分子もほとんど存在しないようにする。
【0062】
図7,図8は,図6に示された第1の実施形態の熱的動作モードを説明する図である。発熱体213の各巻取部は,矢印Kで表示される熱伝導によって定着ローラー212,またはヒートパイプ262を直接加熱し,そして矢印Lで表示される発熱体213の隣接する巻取部間の空気層Aを間接的に加熱する。また,発熱体213の各巻取部の半径方向位置に依存して,巻取部は矢印Mで表示される輻射熱によって,作動流体214または定着ローラー212を間接的に加熱する。発熱体213の隣接する二つの巻取部の半径方向に測定した温度T1,T3は,図8に示されたように,転移時間t1とt2に対して実質的に同じ温度上昇,及び温度分布を提供する。発熱体213の隣接する二つの巻取部間の空気層A内で測定された温度T2は,最初はT1とT3の温度分布によるが,結果的には転移時間t1に対して温度が低く測定される。しかし,停止期間のt2中にはT1,T2,そしてT3は,実質的に同一である。
【0063】
(第2の実施形態)
図9,図10,図11,及び図12は,本発明の第2の実施形態を説明する図である。図9,図10,図11,及び図12を参照すれば,螺旋状の抵抗発熱コイル213の隣接する離隔空間(空気層)A(図7参照)には,発熱体213及びヒートパイプ262から定着ローラー212に熱を伝達するために,媒介部またはスペーサ213’がヒートパイプ262と定着ローラー212との間に設けられる。媒介部213’の高さt1は,発熱体213の高さt2と同一か,あるいは媒介部213’の高さt1と発熱体213の高さt2との差だけ空間部Eを形成するように,さらに大きいことが望ましい。空間部Eは空気で充填されているので,発熱体213で生じた熱は,空気を媒介体として輻射熱として定着ローラー212に伝達される。
【0064】
空気層Aを充填してヒートパイプ262から定着ローラー212に熱を伝逹する媒介部213’を使用することによって,発熱コイルだけで熱を伝達するのに比べて熱伝達能力が向上する。そして,定着ローラー212全体の温度が定着目標温度に均一に向上する。従って,媒介部213’は,熱伝導性に優れた材料を使用し,特に,10系列のアルミニウム合金を使用することが望ましい。ここで,アルミニウム合金とは,アルミニウムを主成分とする合金で,純アルミニウムも含む。
【0065】
ヒートパイプ262は管状よりなり,その両端は密閉されている。ヒートパイプ262の内部空洞268には,作動流体214が所定量収容されている。ヒートパイプ262の内面には,網状のウィック構造が設けられることが望ましい。これは,発熱体213から生じた熱が,ヒートパイプ262の内面全体に短時間内に均一に伝わるようにするためである。もちろん,ヒートパイプ262の内面全体に均一に熱を伝達できる多様な変更例が可能である。
【0066】
作動流体214は,発熱体213で生じた熱を伝達して気化され,その熱を前記定着ローラー212に伝達して定着ローラー212の軸方向の表面の温度偏差を防止する。そして,短時間内に定着ローラー212の全体が加熱されるための熱的媒体の役割を果たす。これら機能のために作動流体214は,ヒートパイプ262の容積に対し5ないし50%の体積比を有し,内部空洞268の容積に対し5ないし15%体積比を有することが望ましい。作動流体214の体積比が5%未満の場合には,ドライアウト現象が生じる可能性が非常に高い。従って,作動流体214が,内部空洞268の体積容量の5%以上にすることが望ましい。
【0067】
作動流体214は,ヒートパイプ262の材料によって選択的に使われる。すなわち,ヒートパイプ262の材料がステンレススチールである場合は,作動流体214として水,すなわち,蒸留水を使用することは望ましくない。蒸留水を除外した現在公知の大部分の作動流体を使用でき,その中でもFC−40(3M社製)が最も望ましい。
【0068】
図11及び図12は,図9に示された第2の実施形態の熱的動作モードを説明する。半径方向に配置されて隣接して巻かれた発熱体213は,矢印K方向に熱を伝達してヒートパイプ262,または定着ローラー212を加熱でき,熱伝導によって作動流体214を加熱する。また,発熱体213は,隣接して設けられている媒介部213’を矢印L方向に直接加熱する。
【0069】
媒介部213’は熱伝導によって直接的に定着ローラー212を加熱する。また,半径方向に配置されて巻かれた発熱体213は,矢印M方向に定着ローラー213,及び作動流体214を間接的に加熱する。発熱体213の各巻取部の間に位置する媒介部213’のそれぞれの半径方向に定着ローラー212上に,テフロンコーティング保護層211の表面を測定した温度T4,T5は,図12に示された転移時間区間,及び停止時間区間中にいずれも同一である。結果的に,媒介部は,定着ローラーの軸方向にその表面温度をほとんど均一にする。発熱体213の各巻取部の直径は,略同一にすべきである。そして,媒介部213’の半径方向横断面の直径よりはやや小さなことが望ましい。
【0070】
定着ローラー212が60系列アルミニウム合金により形成されれば,媒介部213’は,10系列アルミニウム合金により形成できる。10系列アルミニウム合金は容易に変形できるため,媒介部213’は柔軟な性質を有する。ヒートパイプ262が銅合金またはアルミニウム合金により形成されれば,高圧の空気によって膨脹するときにヒートパイプ262は変形される。そして,10系列のアルミニウム合金により製造された媒介部213’の半径方向内面,及び外面が,ヒートパイプ262の外径,及び60系列アルミニウム合金により形成された定着ローラー212の内径に同時に物理的かつ熱的に直接接触するまで,媒介部213’は変形される。しかし,60系列アルミニウム合金により形成された定着ローラーは変形されない。50系列アルミニウム合金の硬度は,60系列アルミニウム合金の硬度より大きい。また,50系列と60系列アルミニウム合金の硬度は,10系列アルミニウム合金の硬度よりも大きい。なお,50系列,60系列,及び10系列のアルミニウム合金の熱伝逹特徴は本質的に同一であり,電気伝導度も本質的に同一である。
【0071】
上記のような構造を有する第2の実施形態に係る定着ローラー組立体は,次の段階を通じて製造できる。
a) 定着ローラーのための物質として金属パイプを備える段階と,
b) ヒートパイプのための構造として金属チューブを備える段階と,
c) 金属パイプ及び金属チューブの露出面を蒸留水や揮発性液体で洗浄する段階と,
d) 螺旋状の抵抗発熱コイルの露出面を蒸留水や揮発性液体で洗浄する段階と,
e) 選択的に,前記ヒートパイプ内部の円筒状表面に円柱状に形成されたウィックを挿入する段階と,
f) 円筒状ヒートパイプの外面と定着ローラー内部の円筒状表面との間に介在されるように螺旋状発熱コイルと前記螺旋状発熱コイルのそれぞれの巻取部を分離する,例えば,10系列のアルミニウム合金などの熱伝導性材料よりなる媒介部を,前記ヒートパイプの円筒状外径を巻き包む段階と,
g) ヒートパイプを螺旋状に巻き包む抵抗発熱コイルの両端リードをヒートパイプの外側に取り出した状態で作動流体注入に必要な部分を除外した部分をエンドキャップにより密封する段階と,
h) 前記金属パイプの内部に同軸で螺旋状の発熱コイルより巻き包まれたヒートパイプを挿入する段階と,
i) 螺旋状に巻かれた発熱コイルが前記定着ローラー内部の円筒状表面及び円筒状ヒートパイプの外面と直接物理的かつ熱的に接触されるまで前記ヒートパイプを半径方向に膨脹させるために高圧の不活性ガスを前記ヒートパイプ内に注入して膨脹させる段階と,
j) 金属パイプの内部空洞に真空を形成するために金属パイプの内部空間からガスを排出するように金属パイプを加熱,冷却,排出させることによってヒートパイプの内部空洞から不要なガスを除去する段階と,
k) 作動流体注入部を通じて5〜50Vol%の作動流体(FC−40または蒸留水)を前記ヒートパイプの内部空洞に注入する段階と,
l) 前記ヒートパイプの作動流体注入部を密封する段階と,
m) 前記定着ローラーの表面に保護層を形成させるために前記金属パイプ表面にテフロンなどをスプレー法などでコーティングした後に,乾燥,研磨する段階と,
n) 軸受として非導電性ブッシングを定着ローラーの一側端部に挿入する段階と,
o) 金属製,耐熱性プラスチック類,エポキシ類などで製造されたギア装着用キャップを金属パイプにより形成された定着ローラーの一端部に設ける段階とである。
【0072】
以下は,第1,第2の実施形態に係る定着ローラー組立体の動作の理解のための,ヒートパイプについての説明である。
【0073】
ヒートパイプは,作動流体の相変化過程に必要な潜熱を利用して,発熱密度が高い所から低い所に熱を伝達する器具である。ヒートパイプは流体の相変化特性を用いるために,その熱伝導係数は公知のいかなる金属よりも高い。実際に常温範囲で作動するヒートパイプの場合,非常に高い熱伝導係数(k=400W/mK)を有する銀や銅の数百倍に相当する。
【0074】
図13は,温度上昇とヒートパイプ作動期間の関数として作動流体の相変化を示すグラフである。また,表1は,ヒートパイプといくつかの熱伝逹物質の有効熱伝導度を示す。
【0075】
【表1】
Figure 0003648479
【0076】
1kgの水を25℃から26℃に上昇させるのに,4.18kJのエネルギーが必要である。水を温度変化なしに液体から気体(蒸気)に相変化させる場合,2,442kJのエネルギーが必要である。ヒートパイプは約584倍大きい潜熱を,液体−気体間の相変化を通じて移送する。常温範囲で作動するヒートパイプの場合,良質の熱伝導体として知らされた銀や銅の数百倍に相当する熱伝導性能を有する。高温で作動する作動流体として液体金属を使用するヒートパイプの熱伝導度は,108W/mKに達する。
【0077】
図14は,ヒートパイプの内部に毛細管構造を備えるウィックを適用したヒートパイプの内部構造と,液体−気体,及び気体−液体相変化による熱伝達過程を示す図である。抵抗性発熱コイル(図示せず)とウィックが円筒状に配置され,ヒートチューブの内面に接して直接装着される。表2に,作動流体別に推奨/非推奨ヒートパイプの材料を示す。
【0078】
【表2】
Figure 0003648479
【0079】
また,表3は,作動温度帯域別に使われる作動流体の種類を示すものである。
【0080】
【表3】
Figure 0003648479
【0081】
作動流体の選定時に考慮されねばならない事項は,1)使われるヒートパイプの物質との適合性,2)作動流体のヒートパイプ内で適切な作動温度,そして,3)作動流体の熱伝導度,である。
【0082】
ヒートパイプを応用した定着ローラーの材質がステンレススチール(SUS)または銅(Cu)である場合,ヒートパイプの物質との適合性及び作動温度を考慮すると,選定できる作動流体は制限される。FC−40は,165℃で1気圧,またはそれ以下の飽和圧力を有するので,相対的に適した材料である。
【0083】
FC−40は,無毒性,不燃性,及び大部分の金属に対する反応性を有しない。また,FC−40は,オゾン層を破壊しない。作動流体としてのFC−40について,その熱力学的特性によって飽和温度と圧力との関係が,経験的に数式1で表現できる。
【0084】
【数1】
Figure 0003648479
【0085】
ここで,Tは,℃で測定された温度である。
【0086】
図15は,作動流体としてFC−40,及び水の飽和温度に対する飽和圧力の変化を示すグラフである。また,表4は,図13から得られた,特定圧力下でFC−40が示す飽和圧力の値である。
【0087】
【表4】
Figure 0003648479
【0088】
ヒートパイプの動作の安全性面からみて,ヒートパイプ耐圧によるパイプ材質とエンドキャップの厚さは,圧力容器の安全性を評価するASME(American Society of Mechanical Engineers)コードによって決定できる。例えば,円筒状ヒートパイプ壁面の厚さがその直径の10%以内の円形管のの場合,パイプ壁と半球形のエンドキャップで各々生じる最大応力は,各々次の数式2,数式3のように表現される。
【0089】
【数2】
Figure 0003648479
【0090】
【数3】
Figure 0003648479
【0091】
ここで,ΔP:管内外部間の圧力差
:管の外径
1:管の厚さ
2:エンドキャップの厚さ
である。
【0092】
ASMEコードによれば,任意温度での最大許容応力は,その温度の最大極限引張強度の0.25倍である。ヒートパイプ作動温度範囲内で蒸気圧が作動流体の飽和蒸気圧と同じであれば,圧力差ΔPは飽和蒸気圧と大気圧との差になる。
【0093】
図16は,アルミニウム(Al),銅(Cu),304ステンレススチール(SUS304)よりなるヒートパイプで製造された他の3つの定着ローラーの,温度変化の関数として極限引張強度の変化を示すグラフであって,約0℃〜500℃の温度範囲で得られたグラフである。
【0094】
図17は,アルミニウム,銅,及びSUS304ステンレススチールより製造された,ヒートパイプのための作動流体としてFC−40が使われたとき,温度変化に関するヒートパイプ壁に作用する最大許容応力と最大応力の変化を示すグラフである。
【0095】
図18は,作動流体として蒸留水が使われたとき,約0℃〜300℃の温度範囲で温度変化に関して銅ヒートパイプ壁に作用する最大応力の変化を示すグラフである。
【0096】
図17に示したように,304ステンレススチールの最大許容応力は,銅やアルミニウムの最大許容応力に比べて非常に大きい。304ステンレススチールの場合,約400℃の作動温度まで作動流体の漏れがなく,安全である。
【0097】
図19,図20は,作動流体として各々FC−40と蒸留水が適用されたとき,150℃から500度の温度範囲で,パイプの壁厚さ(T)の変化に依存して銅ヒートパイプ壁面に作用する最大応力の変化を示すグラフである。図19及び図20に示されたように,作動流体として蒸留水が適用されるヒートパイプの厚さを各々1.0mmから1.8mmに,そして作動流体としてFC−40が適用されるヒートパイプの厚さを各々0.8mmら1.5mmに増加させても,約165℃より大きくて200℃より低い作動領域では,ヒートパイプに作用する最大応力はあまり変わらない。
【0098】
図21及び図22は,前述した定着ローラー組立体の第1の実施形態に係る0〜85秒の間に,定着ローラーの中央部分で測定された0℃〜400℃の温度変化のグラフである。定着ローラー組立体は銅合金より製作され,作動流体としては蒸留水を含む。定着ローラーの厚さは1.0mm,外径が17.85mm,長さは258mmである。また実験時に定着ローラーを47rpmで回転させ,定着ローラーの内面に接触する螺旋状抵抗発熱体の抵抗は32Ω,そして電圧は200V,瞬間最大消費電力を約1.5kWににした。螺旋状抵抗発熱コイルは定着ローラー内部の円筒状表面に直接接触するようにした。
【0099】
図21は,定着ローラーの内部空間の容積に対して10%体積比で収容された蒸留水を作動流体として適用した場合に得られた結果を示すものである。また,図22は,定着ローラーの内部空間の容積に対して30%体積比で収容された蒸留水を作動流体として適用した場合に得られた結果を示すものである。
【0100】
図21を参照すれば,常温の約22℃から約175℃の作動温度まで,定着ローラーの温度が上昇するのに約8〜12秒がかかり,200℃まで上昇するのに14秒未満であった。図22を参照すれば,常温の約22℃から約175℃まで,定着ローラーの温度が上昇するのに約13秒がかかり,200℃まで上昇するのに約22秒しかかからなかった。
【0101】
図21及び図22の結果を比較してみれば,定着ローラーの内部に収容される作動流体の体積比によって温度上昇速度に差が出ることがわかる。多様な条件下で行われた実験結果によれば,定着ローラーの内部空間に対する作動流体の体積比が5〜50%範囲内で使用が可能であり,5〜15%で非常に速い温度上昇速度を得ることができた。
【0102】
前記の温度上昇率の観点から従来の画像形成装置と比較すれば,待機状態で第1,第2の実施形態(以下,「本実施形態」という)に係る定着ローラー組立体に,継続的な電力供給は要らない。画像形成が始まる時期に始めて電力が供給されても,本実施形態により構成された定着ローラー組立体は,従来の定着ローラーに比べて非常に速い速度で画像形成,特にトナー画像の定着が可能である。
【0103】
作動流体が占める体積比が50%体積比より高い場合には,目標温度までの温度上昇速度が順次遅くなる。反面,作動流体が占める体積比が5%未満であれば,作動流体の不充分な供給によってドライアウト現象が生じたり,あるいは生じる可能性が非常に高くて,ヒートパイプとしての機能が弱まるか,または失われる。
【0104】
本実施形態の原理によって構成された定着ローラー組立体は,発熱部に高周波電圧ばかりでなく,一般常用電源と同じ50〜70Hz範囲の90〜240Vの電圧も印加されうる。
【0105】
前述したように,本実施形態により構成された定着ローラー組立体は,熱伝導性に優れた金属性定着ローラーの胴体内に発熱コイルと作動流体を含み,定着ローラーの表面を瞬間的に用紙に転写されているトナー画像を定着させうる目標定着温度まで加熱させることができる。
【0106】
従来のハロゲンランプタイプ,または直接表面加熱方式(Pd,Ru,Carbon系などの発熱体使用)と比較すれば,本実施形態の定着ローラー組立体は,低電力量でさらに短時間内に目標定着温度に到達でき,定着ローラー表面温度を均一に維持できる。
【0107】
また,本実施形態に係る定着ローラー組立体は,ウォーミングアップとスタンバイが不要で,本実施形態に係る定着ローラー組立体を装着したプリンタ,複写機,ファクシミリなどでは印刷作業命令を待つ間に定着ローラーに電源が供給されなくて済む。従って,画像形成装置において,全体的に低消耗電力を維持する低消費電力を実現できる。
【0108】
また,本実施形態に係る定着ローラー組立体は,ヒートパイプの原理を利用することによって定着ローラーの長手方向への温度分布が均一に調節でき,トナー定着特性を最適に向上できる。
【0109】
また,本実施形態に係る定着ローラー組立体は,大量生産が可能で安全な動作を保障する。定着ローラー組立体の部品は,他の商業的部品と互換できる。定着ローラー組立体は,その品質面で管理が容易で高速用プリンタに適用できる拡張性を有する。
【0110】
以上示したように,本実施形態に係る定着ローラー組立体及びその製造方法の利点は次の通りである。
【0111】
第1に,製作が簡単で自動化できる。
第2に,ヒートパイプの軸方向または長手方向に表面温度偏差が非常に小さい(±1℃以内)。
第3に,高速用プリンタに容易に適用できる。
【0112】
第4に,ヒートローラー装置の構成要素の加熱源と,ヒートパイプを別の部品に分離するために,製作性,安全性,部品の互換性,量産性面において非常に有利であり,品質管理が容易である。
第5に,密閉されたヒートパイプ容器内で作動流体が蒸発と凝縮を反復するために,温度が高くなる場合圧力が増加でき(FC−40:165℃で1気圧以下),爆発や大変形のおそれが非常に少ない。
【0113】
以上,添付図面を参照しながら本発明の電子写真画像形成装置の定着ローラー組立体及びその製造方法の好適な実施形態について説明したが,本発明はこれらの例に限定されない。いわゆる当業者であれば,特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0114】
【発明の効果】
本発明により,ヒートパイプ原理を適用することで,熱的分布が改善され,しかも省力及び瞬間加熱が可能な電子写真画像形成装置の定着ローラー組立体,及び,その製造方法が提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は,第1の実施形態に係る定着ローラー組立体が適用された電子写真画像形成装置の定着部の概略的縦断面図である。
【図2】図2は,第1の実施形態に係る定着ローラー組立体の構造を,概略的に示す部分斜視図である。
【図3】図3は,第1の実施形態に係る定着ローラー組立体の設置段階を示す側面図である。
【図4】図4は,第1の実施形態に係る定着ローラー組立体の設置段階を示す側面図である。
【図5】図5は,第1の実施形態に係る定着ローラー組立体の設置段階を示す側面図である。
【図6】図6は,第1の実施形態に係る定着ローラー組立体の内部構造を示す概略的横断面図である。
【図7】図7は,第1の実施形態の熱的動作モードを説明する細部横断面図である。
【図8】図8は,第1の実施形態の熱的動作モードを説明するための,作動時間に対する温度変化を示すグラフである。
【図9】図9は,第2の実施形態に係る定着ローラー組立体の横断面図である。
【図10】図10は,第2の実施形態に係る定着ローラー組立体の,図9のX部分の細部縦断面図である。
【図11】図11は,第2の実施形態の熱的動作モードを説明する細部横断面図である。
【図12】図12は,第2の実施形態の熱的動作モードを説明するための,作動時間に対する温度変化を示すグラフである。
【図13】図13は,温度上昇とヒートパイプ作動期間の関数として作動流体の相変化を示すグラフである。
【図14】図14は,ヒートパイプの内部構造と,液体−気体,及び気体−液体相変化による熱伝達過程を示す図である。
【図15】図15は,作動流体としてFC−40,及び蒸留水の飽和温度に対する飽和圧力の変化を示すグラフである。
【図16】図16は,各種ヒートパイプで製造された定着ローラーの,温度変化の関数として極限引張強度の変化を示すグラフである。
【図17】図17は,各種ヒートパイプに作動流体としてFC−40が使われたときに,温度変化に関するヒートパイプ壁に作用する最大許容応力と最大応力の変化を示すグラフである。
【図18】図18は,銅のヒートパイプに作動流体として蒸留水が使われたときに,温度変化に関するヒートパイプ壁に作用する最大許容応力と最大応力の変化を示すグラフである。
【図19】図19は,作動流体としてFC−40が使われたとき,150〜500℃の温度範囲で,パイプの壁厚さ(T)の変化に依存して銅ヒートパイプ壁面に作用する最大応力の変化を示すグラフである。
【図20】図20は,作動流体として蒸留水が使われたとき,120〜350℃の温度範囲で,パイプの壁厚さ(T)の変化に依存して銅ヒートパイプ壁面に作用する最大応力の変化を示すグラフである。
【図21】図21は,第1の実施形態に係る定着ローラー組立体の,10%体積比で収容された蒸留水を作動流体として適用した場合の,0〜85秒の間に定着ローラーの中央部分で測定された温度変化を示すグラフである。
【図22】図22は,第1の実施形態に係る定着ローラー組立体の,30%体積比で収容された蒸留水を作動流体として適用した場合の,0〜65秒の間に定着ローラーの中央部分で測定された温度変化を示すグラフである。
【図23】図23は,一般的な電子写真画像形成装置の概略的斜視図である。
【図24】図24は,従来の定着ローラー組立体の概略的断面図である。
【図25】図25は,従来の定着ローラー組立体が適用された電子写真画像形成装置の定着部の構造の概略図である。
【図26】図26は,従来の他の定着ローラー組立体が適用された電子写真画像形成装置の定着部の構造の概略図である。
【符号の説明】
1 用紙引出し部
2 操作部
3 コントロールボードカーバー
4 上カーバー開きボタン
5 用紙表示窓
6 多用途給紙窓
7 用紙カセット
8 オプションカセット
9 補助支持台
10 従来の定着ローラー組立体
11 従来の定着ローラー
11a テフロンによるコーティング層
12 発熱部
13,23 加圧ローラー
13a スプリング装置
14 用紙
14a トナー画像
15 サーミスタ
16 サーモスタット
21 円筒状フィルムチューブ
22 加熱プレート
200 定着部
210 定着ローラー組立体
211 保護層
212 定着ローラー
213 発熱体
213a 発熱線
213b 絶縁性被覆層
213c 絶縁層
213d 封印部
213’ 媒介部またはスペーサ
214 作動流体
215 電極
220 加圧ローラー
230 サーミスタ
231a トナー画像
231 用紙
240 サーモスタット
242 内部空洞
244 ウィック
246 内部円筒状表面(内面)
260 発熱部
262 内部ヒートパイプ
264 エンドキャップ
266 内部内面
268 内部空洞
A 空気層
E 空間部

Claims (24)

  1. その内部に空洞が形成されたチューブ形状を有する外部ローラと,前記外部ローラの内部に挿入されるヒートパイプと,前記ヒートパイプの外周面に巻き包まれる抵抗発熱コイルであって,前記抵抗発熱コイルは,電気的に電源と接続されており,前記抵抗発熱コイルがその外周面に巻き包まれている前記内部コイルは,前記外部ローラに挿入され,前記抵抗発熱コイルが前記ヒートパイプの外周面と前記外部ローラの前記内周面で接触することが可能な,前記抵抗発熱コイルと,を有する定着ローラ組立体であって,
    前記抵抗発熱コイルの隣接する巻き線の間の空隙は,熱伝導性スペーサが充填されており,
    前記熱伝導性スペーサは,前記ヒートパイプの前記外周面と前記外部ローラの前記内周面の双方に物理的に接触している,
    ことを特徴とする定着ローラ組立体。
  2. 前記ヒートパイプは,所定の圧力下で十分に変形する材料から形成され,かつ熱伝導性を有する,ことを特徴とする請求項1に記載の定着ローラ組立体。
  3. 前記抵抗発熱コイルは,
    前記高圧が前記ヒートパイプに提供された際に,前記ヒートパイプの前記外周囲と,前記外部ローラの前記内周囲の双方に同時に接触する,ことを特徴とする請求項1に記載の定着ローラ組立体。
  4. 前記ヒートパイプは,前記外部ローラの内径よりも小さい外径を有し,
    前記ヒートパイプは,前記外部ローラの内側に配置されると共に,前記外部ローラと同心であり,
    前記抵抗発熱コイルは,前記ヒートパイプの外周面と,前記外部ローラの内周面との間に差し込まれている,
    ことを特徴とする請求項1に記載の定着ローラ組立体。
  5. 前記ヒートパイプの内部空洞には,所定量の作動流体が充填されている,ことを特徴する請求項1に記載の定着ローラ組立体
  6. その内部に空洞が形成されたチューブ形状を有する外部ローラを準備する工程と,
    前記外部ローラの内部に挿入されるヒートパイプを準備する工程と,
    前記ヒートパイプの外周面に抵抗発熱コイルを巻き包む工程と,及び,
    前記抵抗発熱コイルが前記ヒートパイプの外周面と前記外部ローラの前記内周面で接触することが可能なように,前記ヒートパイプを前記外部ローラに向かって膨張させるために,前記ヒートパイプの内部に高圧を提供する工程と,を有する,
    ことを特徴とする定着ローラ組立体の製造方法。
  7. さらに,前記高圧を提供する工程の後に,前記ヒートパイプの内部に真空を形成するために前記ヒートパイプを排気する工程と,を含む,
    ことを特徴とする請求項6に記載の定着ローラ組立体の製造方法。
  8. さらに,前記排気工程の後に,前記ヒートパイプの内部空洞に所定量の作動流体を注入する工程と,を含む,
    ことを特徴とする請求項6に記載の定着ローラ組立体の製造方法。
  9. さらに,前記高圧を提供する工程の後に,前記ヒートパイプの内部空洞に所定量の作動流体を注入する工程とを,含む,
    ことを特徴とする請求項6に記載の定着ローラ組立体の製造方法。
  10. さらに,前記巻き包み工程の前に,前記ヒートパイプの前記外周面と前記外部ローラの前記内周面との間に,熱伝導性スペーサを挿入する工程を有し,
    前記熱伝導性スペーサは,前記抵抗発熱コイルの巻き線の間の空隙を充填する,
    ことを特徴とする請求項6に記載の定着ローラ組立体の製造方法。
  11. さらに,前記ヒートパイプの前記外周面と前記外部ローラの前記内周面との間に,熱伝導性スペーサを挿入する工程を有し,
    前記熱伝導性スペーサは,前記抵抗発熱コイルの巻き線の間の空隙を充填する,
    ことを特徴とする請求項6に記載の定着ローラ組立体の製造方法。
  12. 前記スペーサ挿入工程の前に,あるいはその工程の途中に,
    前記抵抗発熱コイルが,その外周囲に前記抵抗発熱体が巻き包まれた前記ヒートパイプが前記外部ローラ内部に適合することが可能なように,前記ヒートパイプの前記外周面に対して強固に押圧することを引き起こすように,前記抵抗発熱コイルの終端が引き離される,
    ことを特徴とする請求項6に記載の定着ローラ組立体の製造方法。
  13. 前記スペーサ挿入工程の前に,あるいはその工程の途中に,
    前記抵抗発熱コイルが,その外周囲に前記抵抗発熱体が巻き包まれた前記ヒートパイプが前記外部ローラ内部に適合することが可能なように,前記ヒートパイプの前記外周面に対して強固に押圧することを引き起こすように,前記抵抗発熱コイルの終端が引き離される,
    ことを特徴とする請求項8に記載の定着ローラ組立体の製造方法。
  14. 内部表面と外部表面とを有し,実質的に円筒形状空洞の外部ローラと,;
    前記外部ローラ内に配置される実質的に円筒状の内部チューブであって,前記内部チューブは,前記外部ローラと同心に形成され,前記内部チューブは,前記内部チューブに加圧ガスが充填された際に変形される材料により構成される,内部チューブと;及び,
    前記内部チューブの外周表面に巻き包まれる抵抗発熱コイルと,
    前記内部チューブの外周面と前記外部ローラの前記内周面との間に挿入される抵抗発熱コイルであって,前記抵抗発熱コイルの終端は電源と接続される,抵抗発熱コイルと,
    前記外部ローラの前記内周面と前記内部チューブの外周面との間に挿入される熱伝導性スペーサとから構成され,
    前記熱伝導性スペーサは,前記抵抗発熱コイルの巻き線の間のギャップに充填される,
    ことを特徴とする定着ローラ。
  15. 前記内部チューブの内部空洞には,所定量の作動流体が充填されている,ことを特徴する請求項14に記載の定着ローラ
  16. 前記抵抗発熱コイルの隣接する巻き線は,相互に離間した空間を有する,ことを特徴とする請求項14に記載の定着ローラ
  17. 前記内部チューブは,熱伝導性材料により構成されている,ことを特徴とする請求項14に記載の定着ローラ
  18. 前記外部ローラの前記外周面は,テフロンによりコーティングされている,ことを特徴とする請求項14に記載の定着ローラ。
  19. 前記内部チューブの内部空洞は,全てのガスが排気され,所定量の作動流体が充填される,ことを特徴とする請求項17に記載の定着ローラ。
  20. 前記内部ローラは,空洞である,ことを特徴とする請求項1に記載の定着ローラ組立体
  21. 前記内部ローラは,その内部にガスを有することを特徴とする請求項1に記載の定着ローラ組立体
  22. 前記高圧は,付加的なガス分子を前記内部ローラの前記内部に導入することにより提供され,前記高圧は,温度の上昇により達成されない,ことを特徴とする請求項1に記載の定着ローラ組立体。
  23. 前記内部ローラは,銅材により形成されている,ことを特徴とする請求項1に記載の定着ローラ組立体
  24. 前記高圧は,さらなるガス分子を前記内部ローラの前記内部に導入することにより達成され,前記内部ローラの前記内部の温度上昇により達成されない,
    ことを特徴とする請求項6に記載の定着ローラ組立体の製造方法。
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