JP3648225B2 - 原子炉圧力容器劣化検定方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は原子炉圧力容器の中性子照射脆化に伴う材質の劣化を定量検定すると共に、材質劣化の分布を測定する方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
原子炉圧力容器は供用中に高速中性子の照射を受けて材質が劣化することが知られており、この劣化程度を検定することが原子炉の寿命を推定する上で、また原子炉の安全を確保する上で非常に重要なこととなっている。そこで、従来は原子炉圧力容器と同じ材質の試験片をいくつか原子炉内に置いておき、適宜その試験片を取出して破壊試験を行い、その時点での原子炉圧力容器の劣化程度を推定する方法がとられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の原子炉圧力容器劣化検定方法は試験片の破壊検査によるもので、原子炉圧力容器のものの検査ではなく、また、用意されている試験片にも限りがあるため、長期運転の場合には不足するおそれがある。
【0004】
さらに、過度に容器劣化が進んだ場合には、その回復のための熱処理も検討されており、この場合の回復度合いを定量検定する方法が確立されていない。
【0005】
原子炉圧力容器の高速中性子照射量は原子炉圧力容器の部分部分によって異なりまた厚み方向に分布をもつので、試験片が受ける高速中性子照射量とすべてが一致するものではない。
【0006】
また、実際の原子炉圧力容器は供用中に高い内圧を受けており、内圧の影響を受けない試験片と完全に同一の応力条件下に保持されているものではない。
【0007】
そのため、試験片による劣化検定結果は過大な安全係数を見込んだものとなる傾向がある。
【0008】
本発明は、以上の欠点を解決するために、原子炉圧力容器の直接の非破壊測定対象とした原子炉圧力容器劣化検定方法及び装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、任意の磁路長及び磁路断面積を有し且つ励磁コイルと磁束測定手段を有する第1の磁気ヨークを原子炉圧力容器の内壁又は外壁に密着させ、当該第1の磁気ヨーク及び原子炉圧力容器で形成する閉磁路のヒステリシス磁化特性を測定し、そのヒステリシス磁化特性から保磁力を求め、その保磁力から原子炉圧力容器内に形成された磁路部分の原子炉圧力容器の材質の劣化を検定する本発明の原子炉圧力容器劣化検定方法は、任意の磁路長及び磁路断面積を有し且つ励磁コイルを有する第2の磁気ヨークを、前記第1の磁気ヨークが密着又は近接された前記原子炉圧力容器の内壁又は外壁と反対側の外壁又は内壁に且つ前記第1の磁気ヨークと対向して密着又は近接させ、前記第1の磁気ヨークの励磁コイル及び前記第2の磁気ヨークの励磁コイルにより前記第1の磁気ヨーク及び前記第2の磁気ヨークを磁化させることにより前記第1及び第2の磁気ヨーク及び前記原子炉圧力容器に複数の閉磁路を形成させ、当該複数の閉磁路のヒステリシス磁化特性を測定し、これらのヒステリシス磁化特性から原子炉圧力容器の厚み方向の保磁力分布を求め、この保磁力分布から原子炉圧力容器の厚み方向の材質劣化分布を検定することを特徴とする。
【0010】
上記目的を達成するため、任意の磁路長及び磁路断面積を有し且つ励磁コイルと磁束測定コイルを有する第1の磁気ヨークと、前記第1の磁気ヨークを原子炉圧力容器の内壁又は外壁に密着させることにより当該第1の磁気ヨーク及び原子炉圧力容器で形成する閉磁路のヒステリシス磁化特性を測定する手段と、前記ヒステリシス磁化特性から保磁力を求め、その保磁力から原子炉圧力容器内に形成された磁路部分の原子炉圧力容器の材質の劣化を検定する手段とを備える本発明の原子炉圧力容器劣化検定装置は、任意の磁路長及び磁路断面積を有し且つ励磁コイルを有する第2の磁気ヨークであって、前記第1の磁気ヨークが密着又は近接された前記原子炉圧力容器の内壁又は外壁と反対側の外壁又は内壁に且つ前記第1の磁気ヨークと対向して密着又は近接される第2の磁気ヨークを更に備えることを特徴とする。
【0011】
図1に示されるように、原子炉圧力容器の劣化の程度を表す原子炉圧力容器の材質の硬さは保磁力と相関があるので、保磁力を知れば原子炉圧力容器の劣化を検定することができる。本発明はこの関係を利用したもので、各発明は上記の構成を有するので以下のような作用を呈する。
【0012】
本発明は、任意の磁路長及び磁路断面積を有し且つ励磁コイルと磁束測定手段を有する1個の磁気ヨークを原子炉圧力容器の内壁又は外壁に密着させ、更に、任意の磁路長及び磁路断面積を有し且つ励磁コイルを有する第2の磁気ヨークを、磁気ヨークが密着又は近接された前記原子炉圧力容器の内壁又は外壁と反対側の外壁又は内壁に且つ前記磁気ヨークと対向して密着又は近接させ、磁気ヨークの励磁コイル及び第2の磁気ヨークの励磁コイルにより磁気ヨーク及び第2の磁気ヨークを磁化させることにより磁気ヨーク及び原子炉圧力容器に複数の閉磁路を形成させ、当該複数の閉磁路のヒステリシス磁化特性を測定し、これらのヒステリシス磁化特性から原子炉圧力容器の厚み方向の保磁力分布を求め、この保磁力分布から原子炉圧力容器の厚み方向の材質劣化分布を検定することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
原子炉圧力容器の劣化は、原子炉圧力容器が供用中に高速中性子の照射を受けて当該原子炉圧力容器の材質が脆化することである。すなわち、「照射脆化」として知られているところの材質が硬さを増し脆くなっていく問題がある。したがって、脆化の程度は硬さを測定することによって検定することができる。一方、強磁性材料においては、相変態を伴うような大きな金属組織変化がない範囲において、その硬さと保磁力の間には図1に示すような直線関係が成立していることが知られている。したがって、この比例関係が既知の場合には保磁力を測定すれば硬さを知ることができる。原子炉圧力容器の多くは、非磁性ステンレス鋼の肉盛溶接部を内張として有する低合金鋼より出来ており、原子炉圧力容器の劣化はこの低合金鋼の照射脆化であり、そしてこの低合金鋼は磁性材料である。したがって当該原子炉圧力容器の低合金鋼の硬さと保磁力の間の関係が既知ならば、保磁力を測定することにより硬さを知ることができ、この硬さから材質の劣化の程度を検定することが出来る。
【0014】
本発明の一つは、上記の考えに基づき、非破壊的に当該原子炉圧力容器の低合金鋼の保磁力を測定し、原子炉圧力容器の劣化程度を検定する一手段を提供するもので、この方法及び装置を図2を用いて説明する。
【0015】
図2において、201は磁気ヨーク、202は巻き数Nの励磁コイル、203は磁束測定コイル、204は原子炉圧力容器の非磁性ステンレス肉盛溶接部、205は原子炉圧力容器の低合金鋼、206は磁路で磁気ヨーク201内の磁路長をa[m]、低合金鋼205内に形成される磁路の等価長さをb[m]、また肉盛溶接部204の厚さをg[m]とする。ここで、磁気ヨーク201の飽和磁束密度が当該低合金鋼205の飽和磁束密度とほぼ同等とすると、通常よく用いられている方法及び装置を使用して、図3に示すような、形成された閉磁路206に対するヒステリシス磁化特性を測定することができる。ここに、Hは磁界[A/m]、Bは磁束密度[T]である。ここで、閉磁路に対するアンペールの法則を適用すると、一般にB≠0においては、
【数1】
H(a+b+2g)=Hya+2Hgg+Hcb (1)
となる。ここに、Hy、Hg、Hcはそれぞれ磁気ヨーク201、非磁性ステンレス肉盛溶接部204の磁路部及び低合金鋼205の磁路部の磁界である。しかるに、B=0においては、非磁性ステンレス肉盛溶接部204の磁路部の磁界Hgはゼロとなるので、(1)式は
【数2】
Hmc(a+b+2g)=Hyca+Hccb (2)
となる。ここに、Hmcは測定されたヒステリシス磁化特性から得られた等価保磁力、HycとHccはそれぞれ磁気ヨーク201および低合金鋼205の磁路部の保磁力である。したがって、
【数3】
となり、Hmcは測定値、aとgは既知、bは磁気ヨーク201の形状が定まれば有限要素法などを用いた計算により推定可能な値、Hycは磁気ヨーク201の材料が定まれば決定される値であり、(3)式より原子炉圧力容器低合金鋼205の磁路部の保磁力が求められる。そこで、当該低合金鋼205の硬さと保磁力の関係がデータベース化されていれば、この保磁力から原子炉圧力容器低合金鋼205の磁路部の硬さが求まり、劣化の程度が検定できる。低合金鋼の硬さと保磁力の関係のデータベース化はこれまでの照射試験データの収集と現在進行中の照射試験の結果を用いて達成できる。
【0016】
さて、原子炉圧力容器の劣化は高速中性子の照射によって引き起されるので、劣化の度合いは原子炉圧力容器内壁近傍ほど大きく、厚み方向に沿って外壁面に近付くにしたがって減衰する。したがって、原子炉圧力容器低合金鋼の照射脆化に基づく硬さの増加は内壁近傍表面部が最も大きく、厚み方向に沿って外壁に向かうにしたがって減衰している。一般にこの減衰は図4に示すような対数的な減衰曲線で表すことが出来る。従って、この厚み方向の硬さ分布を知ることにより、原子炉圧力容器の劣化をより確実に検定することが可能となる。
【0017】
本発明の一つは、かかる考えに基づき、非破壊的に当該原子炉圧力容器低合金鋼の厚み方向の保磁力分布を測定し、原子炉圧力容器の劣化程度を検定する一手段を提供するもので、この方法及び装置を図2及び図5を用いて説明する。
【0018】
図2は、非破壊的に当該原子炉圧力容器の低合金鋼の保磁力を測定し、原子炉圧力容器の劣化程度を検定する方法及び装置の作用を説明した図面であるが、図2において原子炉圧力容器低合金鋼205内の磁路の厚み方向の幅をD1とすると、当該低合金鋼205の厚み方向の硬さが図4のような対数減衰分布しているときにはそれに応じて保磁力も図5のように対数減衰分布していると考えられるので、図2に示した方法及び装置によって得られた低合金鋼205の磁路部の保磁力は図5に示した平均的な保磁力Ha1を示すものと考えられる。すなわち、図5の保磁力の対数減衰曲線を
【数4】
H=Hc0+Hcm・exp(−r/A) (4)
と表すと、Hc0は低合金鋼本来の保磁力で値が既知、Hcmは照射脆化とともに増大した原子炉圧力容器低合金鋼内表面部の最大保磁力、Aは減衰定数である。したがって、図2に示した方法及び装置によって測定される原子炉圧力容器低合金鋼205内の磁路部の平均保磁力Ha1は以下の式で示される。
【0019】
【数5】
同様にして、磁路長及び磁路断面積の異なる別の磁気ヨークを用いて原子炉圧力容器低合金鋼内の磁路の厚み方向幅D2に対する平均保磁力Ha2を測定すると、
【数6】
が得られる。したがって、(5)、(6)式を連立させることによりHcmとAが求まり、当該低合金鋼の硬さと保磁力の関係がデータベース化されておれば、原子炉圧力容器低合金鋼部の厚み方向の硬度分布がわかり、より正確な原子炉圧力容器劣化の検定が可能となる。
【0020】
また、本発明は、非破壊的に原子炉圧力容器低合金鋼の厚み方向の保磁力分布を測定し、原子炉圧力容器の劣化程度を検定する別の手段を提供するもので、この方法及び装置を図6及び図7を用いて説明する。図6において、201は磁気ヨーク、202は励磁コイル、204は肉盛溶接部、205は原子炉圧力容器の低合金鋼、601、602、603、604は磁束センサ、605、606、607、608は磁路、D1、D2、D3、D4はそれぞれ磁路605、606、607、608の低合金鋼部205の厚み方向の深さ、である。いま、磁路605の磁気ヨーク部201の長さをa1、低合金鋼部205の長さをb1とし、同様に606、607、608のそれらをそれぞれa2、b2、a3、b3、a4、b4とする。励磁コイル202に電流を供給して、磁束センサ601、602、603、604のそれぞれにより四つのヒステリシス磁化特性を測定すると、それぞれ異なる四つの保磁力の測定値Hmc1、Hmc2、Hmc3、Hmc4が得られる。そこで、(3)式の関係を使って低合金鋼部205の保磁力Hcci(i=1〜4)を求めると、測定値Hmc1、Hmc2、Hmc3、Hmc4に対してそれぞれHcc1、Hcc2、Hcc3、Hcc4が得られる。ここにHcc1、Hcc2、Hcc3、Hcc4は図7に示すように磁路605、606、607、608の低合金鋼部205の平均の保磁力Ha1、Ha2、Ha3、Ha4である。ここに、低合金鋼部205の厚み方向の保磁力分布が(4)式で表せるとすると、Ha1は図5及び(5)式から
【数7】
となる。同様にして、
【数8】
【数9】
となる。したがって、これらの式を連立させることによりHcmとAが求まり、当該低合金鋼の硬さと保磁力の関係がデータベース化されておれば、原子炉圧力容器低合金鋼部の厚み方向の硬度分布がわかり、より正確な原子炉圧力容器劣化の検定が可能となる。
【0021】
一般には、硬度と保磁力の関係が図1のような直線関係で表せない場合もあるが、この非直線関係を記述できる低合金鋼の硬さと保磁力の関係のデータベースがあれば、本発明による原子炉圧力容器の劣化検定に支障はない。
【0022】
また、原子炉圧力容器低合金鋼部の厚み方向の保磁力分布が単純な1つの対数減衰曲線で記述できず、2つの対数減衰曲線の和として記述するのが妥当な場合も考えられる。この場合は決定すべき未知のパラメータは4つとなるので、4通りの異なる保磁力測定を実施すればよい。これには、同一の磁気ヨークまたは第3、第4の磁気ヨークによる原子炉圧力容器外壁側からのヒステリシス磁化特性測定を実施することも含まれる。
【0023】
さて、実際においては、原子炉圧力容器低合金鋼内の磁束の流れは3次元的に広く分布する。すなわち、図8に示すような磁気ヨーク201によって作られる原子炉圧力容器低合金鋼205中の磁束分布を考えると、C−C’断面においては図9の(イ)の206’のようになり、また図9の(イ)のA−A’面においては同図の(ロ)のようになる。このような原子炉圧力容器低合金鋼部205内の磁束の流れを分類してみると、同図の(ハ)に示すように磁気ヨークの直下断面部を流れる磁束φcとこの直下断面部を迂回して流れる磁束φs1、φs2に分けることができる。これまでの説明においては、作用の理解を容易にするために、磁束の流れを図2及び図6のように単純なモデルで表し、図9の(ハ)に示すところのφcのみであるとしてきた。このような条件下においては、式(3)、(5)〜(9)のような定式化が可能であり、原子炉圧力容器低合金鋼部内の保磁力分布の同定のための計算が簡単である。
【0024】
ここで、原子炉圧力容器低合金鋼部内の磁束の流れが図9のように3次元的に広く分布する場合においても、本発明が有効であることを説明する。このような場合において、図8に示した磁気ヨーク201によって測定される保磁力は磁気ヨーク201内の磁束量がゼロになる起磁力(NI)cとして測定される。ここにNは励磁コイル202の巻数でIは励磁電流である。このとき、測定値(NI)cは、磁気ヨーク201の磁気特性及び幾何学的形状、励磁コイル202及び磁束測定コイル203の巻数、原子炉圧力容器の肉盛り溶接部の厚さ及び低合金鋼部の厚さの既知のパラメータ群Gと同定すべき低合金鋼部内の保磁力分布を規定する未知のパラメータHcmとAの関数として与えられる。ここに、低合金鋼部内の保磁力分布は式(4)で規定されるとした。すなわち、
【数10】
(NI)c=f(G,Hcm,A) (10)
となる。ここで、Gが定まると、従来の有限要素法又は境界要素法などの磁界解析手段を駆使して、いくつかのHcmとAの組合せに対して、関数fの値を解析的に求めることが可能である。したがって、決定すべき未知のパラメータがHcmとAの2つである場合には、異なる2つの磁気ヨークを用いてそれぞれにおける(NI)cを測定して(NI)c1、(NI)c2とすると、
【数11】
(NI)c1=f1(G1,Hcm,A) (11)
(NI)c2=f2(G2,Hcm,A) (12)
となり、HcmとAを同定することが可能である。
【0025】
つぎに、図8に示した磁気ヨーク201の原子炉圧力容器との接触部において、異なる2つの位置にそれぞれ磁束センサ1及び2を設置して、それぞれの磁束センサの検出磁束がゼロとなる起磁力(NI)cを測定する場合を考える。この場合には、式(11)、(12)に相当する式として、
【数12】
(NI)c1=g1(G1,s1,Hcm,A) (13)
(NI)c2=g2(G2,s2,Hcm,A) (14)
が得られる。ここにs1,s2は磁束センサ1及び2の位置を示す既知の定数である。関数g1及びg2は先と同様に有限要素法又は境界要素法などの磁界解析手段により解析的に求めることが可能である。したがって、式(13)、(14)よりHcmとAを同定することが可能である。
【0026】
つぎに、図2及び図6に示した単純な磁路モデルを工学的手段により形成し、原子炉圧力容器内の保磁力分布推定計算を簡素化できる構造の磁気ヨークと励磁コイルおよび磁束測定コイルの構成について説明する。即ち、かかる構成は、一般には図9に示すように磁気ヨーク201によって作られる原子炉圧力容器内の磁束206’は3次元的に拡がって流れるのを、工学的手段によって等価的に図10に示すように磁気ヨーク直下断面内にのみに集中して流れるようにするものである。ここに、図9の(ハ)に示すφc、φs1、φs2と図10の(ハ)のφtとの間には
【数13】
φt=φc+φs1+φs2 (15)
の関係があり、φtはまた磁気ヨークの中を流れる全磁束量に等しい。
【0027】
実効的に式(15)を成立させ得る磁気ヨークと励磁コイルおよび磁束測定コイルの構成の一つを図11に示す。図11に示されるように、磁気ヨーク201は3つの部分ヨーク201a、201b、201cより構成されており、磁束測定コイル203は部分ヨーク201cにのみ巻かれている。ここで、図9の(ハ)に示した磁束の一般的な流れを考慮して、部分ヨーク201cの直下断面内の磁束のみを考えると、部分ヨーク201c内を流れる磁束は原子炉圧力容器内において201cの直下断面内を流れる磁束φcと左右の領域に分岐してながれる磁束φs1、φs2とに分かれる。このことは部分ヨーク201a、201bのそれぞれについても同様である。そこで、部分ヨーク201a、201bの厚さ及び原子炉圧力容器との接触部の形状等を調整することで、部分ヨーク201aが原子炉圧力容器内に作る部分ヨーク201cの直下断面内の磁束φs1に、また部分ヨーク201bが作るそれをφs2にすることが可能である。その結果、原子炉圧力容器内の部分ヨーク201c直下断面内の総磁束量φtは、φt=φc+φs1+φs2、となり、実効的に式(15)が成立し、結果として図2に示した磁路モデルが実現され、原子炉圧力容器内の保磁力分布推定計算が簡単になる。また、このような磁路モデルが成立すれば、有限要素法又は境界要素法などの磁界解析は2次元の計算となり、計算が簡素化できる。
【0028】
また、図12は、実効的に図6に示された磁路モデルを実現させ得る磁気ヨークの構成を示す図である。図12の(イ)において、磁気ヨーク201の中央断面C−C’近傍に幅wの部分201cを考え、その両脇の部分をそれぞれ201a、201bとすると、図11と同様の効果によって、部分201c内の磁路及び原子炉圧力容器内の部分201c直下断面内の磁路について、式(15)が成立する。したがって、図12の(イ)の矢印Aの方向から磁気ヨーク201をみた図である(ロ)に示すように部分201cの原子炉圧力容器との接触部221に磁束センサ122a〜122eを取付ければ、実効的に図6に示した磁路モデルが実現でき、原子炉圧力容器内の保磁力分布推定計算が簡単になる。また、このような磁路モデルが成立すれば、有限要素法又は境界要素法などの磁界解析は2次元の計算となり、計算が簡素化できる。
【0029】
本発明によるより具体的な構成を示す一実施例を図13に示す。図13において、204は原子炉圧力容器の非磁性ステンレス肉盛溶接部、205は原子炉圧力容器の低合金鋼である。801は磁気ヨークで、励磁コイル802と磁束測定コイル803を有している。804は、磁気ヨーク801端部の断面積を変化させて、形成される磁気閉回路の等価磁路断面積および磁路長を変化させるための磁気ヨーク片である。801と804は図11に示したように3分割部分ヨークとすることも可能である。図13の(イ)は磁気ヨーク片804を磁気回路より取りのぞいたときの図で、(ロ)は磁気回路に挿入したときの図である。(ロ)の場合には(イ)に比べて磁路断面積および磁路長が大きく、したがって原子炉圧力容器低合金鋼205内の磁路の厚み方向の幅Dが大きい。805はヒステリシス磁化特性測定装置、806は制御・データ解析用計算機、807はデータベースである。このデータベースには各種の原子炉圧力容器低合金鋼に関する硬度と保磁力の関係及び低合金鋼厚み方向の硬度分布と原子炉圧力容器劣化度合いの判定基準がデータベース化されている。制御・データ解析用計算機806からの司令により磁気ヨーク片804の磁気ヨーク801への装着と脱着が自動的に実施されると共に、ヒステリシス磁化特性測定装置805を自動操作して形成された2種類の磁気回路に対するヒステリシス磁化特性を測定し、それぞれの磁気回路における保磁力を検出する。そして、この測定より得られた2つの保磁力の値を使って原子炉圧力容器低合金鋼部205の厚み方向の保磁力分布を解析する。この解析精度を向上させるために、有限要素法や境界要素法による低合金鋼内部での磁束分布を求める従来手法を取り入れることも可能である。解析により保磁力分布が求まると、データベース807と比較してその保磁力分布を硬度分布に変換し、その硬度分布から原子炉圧力容器の劣化度合を判定する。
【0030】
本発明によるより具体的な構成を示す別の実施例を図14に示す。図14において、901は磁気ヨーク、902は励磁コイル、903、904、905はホール素子または磁気抵抗素子などの磁束センサ、906はヒステリシス磁化特性測定装置、907は制御・データ解析用計算機、807は図13に示される実施例において示したものと同様のデータベースである。磁束センサ903、904、905は図12の(ロ)に示すように、磁気ヨーク磁路断面中央部に取付けられている。制御・データ解析用計算機907からの司令によりヒステリシス磁化特性測定装置906を自動操作して、3個の磁束センサ903〜905のそれぞれによるヒステリシス磁化特性を測定する。そして、この測定により得られた3つの保磁力の値を使って原子炉圧力容器低合金鋼部205の厚み方向の保磁力分布を解析する。この解析精度を向上させるために、有限要素法や境界要素法による低合金鋼内部での磁束分布を求める従来手法を取り入れることも可能である。解析により保磁力分布が求まると、データベース807と比較してその保磁力分布を硬度分布に変換し、その硬度分布から原子炉圧力容器の劣化度合を判定する。
【0031】
図15は、本発明によるより具体的な構成を示す更に別の実施例を説明するための図である。図15に示される実施例は、図6に示したような異なる磁路を効率良く且つ目標とする位置に制御して形成するために、原子炉圧力容器の外側にも磁気ヨークを設けたものである。図15の(イ)はその磁気ヨーク部を、(ロ)は電源制御・信号処理部をそれぞれ示す。図15の(イ)において、201は原子炉圧力容器の内側、即ち非磁性ステンレス肉盛溶接部204の面に取り付けられた磁気ヨークを、又201’は原子炉圧力容器の外側、即ち低合金鋼205の外面に取り付けられた磁気ヨークを、202及び202’はそれぞれ磁気ヨーク201及び201’に巻かれた励磁コイルを、206’’は磁束密度がゼロである磁路を、1000及び1006はそれぞれ複数のホール素子等で構成される磁束センサ群を、1001は磁束の流れとその方向を示す矢印をそれぞれ示す。図15の(ロ)において、(イ)と同一参照番号により示されるものは(イ)と同一のものを示し、また、1002及び1002’はそれぞれ励磁コイル202及び202’に流れる電流の大きさを制御する励磁電流制御器を、1003はヒステリシス磁化特性装置を、1004は制御・データ解析用計算機を、1005はデータベースをそれぞれ示す。
【0032】
本実施例においては、まず励磁電流制御器1002及び1002’によりその励磁コイル202及び202’に流れる励磁電流を制御して、磁気ヨーク201及び201’が共にゼロ磁化の状態から出発して飽和するまで磁化する。この時の磁化の方向はそれぞれの磁気ヨーク201及び201’で発生した磁束が原子炉圧力容器の低合金鋼205内で同方向に加え合うようにする。次に、磁気ヨーク201’の飽和を保ちつつ、磁気ヨーク201のみを減磁し、ついで逆方向に磁化する。逆方向の磁化が適当に進むと、図15の(イ)に示すように、磁気ヨーク201及び原子炉圧力容器の低合金鋼205の内部のそれぞれに互いに逆向きの2つの磁束が生じる。この2つの磁束の流れの境界は磁束密度がゼロの磁路206’’を形成するので、この磁路206’’に対して前述した式(2)及び(3)が成立することから、この磁路206’’の低合金鋼205部分の平均的な保磁力を求めることができる。従って、以上述べた磁化過程における磁気ヨーク201及び201’周辺の磁束密度を磁束センサ群1000で測定し、当該測定された磁束密度を表す信号と、励磁コイル202及び202’のそれぞれに流れる電流の大きさを表す励磁電流値信号とをヒステリシス磁化特性装置1003へ供給し、磁束センサ群1000及び1006の個々のセンサによる複数のヒステリシス磁化曲線を測定する。そして、この測定より得られた複数の保磁力の値を制御・データ解析用計算機1004に送り、そこで原子炉圧力容器の低合金鋼205の厚み方向の保磁力分布を解析する。なお、磁束センサ群1006は、主として磁気ヨーク201’による磁化の大きさをモニタするためであり、磁束センサ群1006の個々のセンサにより測定されるヒステリシス磁化曲線のデータは原子炉圧力容器の低合金鋼205の厚み方向の保磁力分布の解析にはなくてもよい。
【0033】
また、この解析精度を向上させるために、有限要素法や境界要素法による低合金鋼205内部での磁束分布を求める従来手法を取り入れることも可能である。上記解析により保磁力分布が求まると、制御・データ解析用計算機1004は、その保磁力分布をデータベース1005と比較して硬度分布に変換し、その硬度分布から原子炉圧力容器の劣化度合いを判定する。
【0034】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、原子炉圧力容器を直接の判定対象とした非破壊的な原子炉圧力容器劣化検定方法及び装置が提供可能となり、劣化検定の精度及び信頼性が向上して、原子炉の長寿命化と安全性の両立が確実なものとなる。
【0035】
さらに、磁気ヨーク及び原子炉圧力容器で形成する複数の閉磁路のヒステリシス磁化特性を測定し、これらのヒステリシス磁化特性から原子炉圧力容器の厚み方向の保磁力分布を求め、この保磁力分布から原子炉圧力容器の厚み方向の材質劣化分布を検定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】強磁性材料の硬さと保磁力の関係を説明するための図である。
【図2】本発明の非破壊的に原子炉圧力容器の低合金鋼の保磁力を測定する方法及び装置を説明するための図である。
【図3】図2に示した方法及び装置によって測定されたヒステリシス磁化特性を示す図である。
【図4】原子炉圧力容器低合金鋼内の厚み方向の硬さ分布を示す図である。
【図5】原子炉圧力容器低合金鋼内の厚み方向の保磁力分布と任意の厚さまでの平均保磁力を示す図である。
【図6】本発明の非破壊的に原子炉圧力容器の低合金鋼の保磁力を測定する方法及び装置を説明するための図である。
【図7】原子炉圧力容器低合金鋼内の厚み方向の保磁力分布と任意の点における任意の厚さでの平均保磁力を示す図である。
【図8】圧力容器に接触して取付けた励磁コイル及び磁束測定コイルを有する磁気ヨークの立体図である。
【図9】圧力容器内の磁束分布を説明するための図である。
【図10】圧力容器内の磁束分布を空間的に限定することを説明するための図である。
【図11】本発明の非破壊的に原子炉圧力容器の低合金鋼の保磁力を測定する方法及び装置を説明するための図である。
【図12】本発明の非破壊的に原子炉圧力容器の低合金鋼の保磁力を測定する方法及び装置を説明するための図である。
【図13】本発明によるより具体的な構成を示す一実施例を説明するための図である。
【図14】本発明によるより具体的な構成を示す別の実施例を説明するための図である。
【図15】本発明によるより具体的な構成を示す更に別の実施例を説明するための図である。
【符号の説明】
201、201’、801、901は磁気ヨークを、201a、201b、201cは磁気ヨークを3分割したときの部分ヨークを、221は磁気ヨークの圧力容器との接触部を、202、202’、802、902は励磁コイルを、203、803は磁束測定コイルを、204は原子炉圧力容器の非磁性ステンレス肉盛溶接部を、205は原子炉圧力容器の低合金鋼を、206、206’は磁路でありまた磁束を、206’’は磁束密度がゼロである磁路を、601、602、603、604、122a、122b、122c、122d、122e、903、904、905は磁束センサを、605、606、607、608は磁路を、804は磁気ヨーク片を、805、906、1003はヒステリシス磁化特性測定装置を、806、907、1004は制御・データ解析用計算機を、807、1005はデータベースを、1000、1006は複数のホール素子等で構成される磁束センサ群、1001は磁束の流れとその方向を示す矢印、1002及び1002’は励磁電流制御器をそれぞれ示す。
Claims (2)
- 任意の磁路長及び磁路断面積を有し且つ励磁コイルと磁束測定手段を有する第1の磁気ヨークを原子炉圧力容器の内壁又は外壁に密着させ、当該第1の磁気ヨーク及び原子炉圧力容器で形成する閉磁路のヒステリシス磁化特性を測定し、そのヒステリシス磁化特性から保磁力を求め、その保磁力から原子炉圧力容器内に形成された磁路部分の原子炉圧力容器の材質の劣化を検定する原子炉圧力容器劣化検定方法において、
任意の磁路長及び磁路断面積を有し且つ励磁コイルを有する第2の磁気ヨークを、前記第1の磁気ヨークが密着又は近接された前記原子炉圧力容器の内壁又は外壁と反対側の外壁又は内壁に且つ前記第1の磁気ヨークと対向して密着又は近接させ、前記第1の磁気ヨークの励磁コイル及び前記第2の磁気ヨークの励磁コイルにより前記第1の磁気ヨーク及び前記第2の磁気ヨークを磁化させることにより前記第1及び第2の磁気ヨーク及び前記原子炉圧力容器に複数の閉磁路を形成させ、当該複数の閉磁路のヒステリシス磁化特性を測定し、これらのヒステリシス磁化特性から原子炉圧力容器の厚み方向の保磁力分布を求め、この保磁力分布から原子炉圧力容器の厚み方向の材質劣化分布を検定することを特徴とする原子炉圧力容器劣化検定方法。 - 任意の磁路長及び磁路断面積を有し且つ励磁コイルと磁束測定コイルを有する第1の磁気ヨークと、
前記第1の磁気ヨークを原子炉圧力容器の内壁又は外壁に密着させることにより当該第1の磁気ヨーク及び原子炉圧力容器で形成する閉磁路のヒステリシス磁化特性を測定する手段と、
前記ヒステリシス磁化特性から保磁力を求め、その保磁力から原子炉圧力容器内に形成された磁路部分の原子炉圧力容器の材質の劣化を検定する手段と
を備える原子炉圧力容器劣化検定装置において、
任意の磁路長及び磁路断面積を有し且つ励磁コイルを有する第2の磁気ヨークであって、前記第1の磁気ヨークが密着又は近接された前記原子炉圧力容器の内壁又は外壁と反対側の外壁又は内壁に且つ前記第1の磁気ヨークと対向して密着又は近接される第2の磁気ヨークを更に備えることを特徴とする原子炉圧力容器劣化検定装置。
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