JP3647865B2 - 地面物質の圧密化におけるコントロール方法及びコントロール装置 - Google Patents
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Description
本発明は、圧密機(compacting machine)の自動コントロールのための、そして、地面物質(ground material)又はセグメントの機械特性量を、地面上を通過する振動圧密ローラーにおいて計測された振動データから直接的に、測定又は決定するための方法と装置に関する。ここで、地面という語は、圧密機の下に位置する、圧密化されるべき表面層を意味する。ここで、コントロールは有利的にこの計測と決定を用いることができる。
発明の背景
振動圧密機を用いて地面物質を圧密化するとき、圧密機内に次のような自動システムが備え付けられていると有利である。そのシステムとは、地面の均一な圧密化が可能な限り短い時間で達成されるように、周波数、振幅及びローリング速度のようなパラメーターを、その地面の多様な条件に合わせることができるシステムである。そのようなコントロールは、次いで、その機械が、可能な最高限度において、常に、そして、全ての可能な地面において、圧密化作業において有効なエネルギーの地面への移行を最大にすることができるように、遂行されるべきである。粒状(グラニュラー)物質上をローリングする振動ローラーによって、次の結果が得られることが知られていた。すなわち、ローラーと地面物質との間の接触域の下のゾーン内には圧縮又は圧密化という結果をもたらすが、それに反して、少なくともこのゾーンの前及び後ろの双方の表面に近いところでは、物質の圧圧密化(decompaction)が達成される。したがって、各々の小さい地面セグメント(area segment)上の圧密化作業は、各パスについて、連続して起きる反圧密化、圧縮又は圧密化、及び、反圧密化を含む。それゆえ、合計の遂行された圧密化作業という言葉(term)だけでなく、有効圧密化エネルギーという言葉において議論することが重要である。
圧密化作業の間において、高い圧密化効果とともに、可能な限り均一な結果、すなわち、地面物質が一様な積載能力(carrying capacity)を得る結果も望まれる。
従来技術
US−Aパテント4,103,584から、地面物質の圧密化の程度を圧密化シリンダの振幅(amplitude)の関数として決定することは、既に知られている。この振幅は、グラウンド周波数において、そして調和倍音周波数(harmonic overtone frequencies)において、測定され、そして、測定された両周波数の比較によって、地面の圧密化の程度の測定が提供される。この比較の結果は、圧密化のための自動制御システム内で、振動周波数や振動振幅を設定する等のために、コントロール信号として用いることができる。
国際特許出願WO−A1 82/01905から、振動装置を用いた地面物質の圧密化程度の測定のための他の方法が既に知られている。
発行されたドイツ特許出願DE−A1 33 08 476において、振動シリンダの振幅制御のための方法が開示されている。この制御は、圧密化程度のいかなる評価をも用いることなく、圧密化シリンダの各々の端にそれぞれ位置する2つのセンサからの信号を用いることにより、振動ローラーの動きが十分に正常(regular)かを単にモニターするだけである。
博士論文、グレイブ、カールスルーエ1992において、圧密化されるべき地面物質についての異なる複数の機械的性質を用いる、振動機械のためのシミュレーション・プログラムが提示された。ここでは、インバース・プロブレム(inverse problem)を数値的に解くための一つの方法、すなわち、機械によって検出された信号から、地面、一般的には土物質の機械的パラメーターを計算するための一つの方法も、概説されている。しかしながら、具体的な方法は開示されておらず、自動的に制御されたローラーにおいて目論まれている将来のワークのための基礎として奉仕するように意図された、原理的な議論が提示されている。
スウェーデン特許出願SE−A 9300776−3“圧密機の最適制御”
1993年3月8日出願、の中において、効率的なやり方での振動ローラー機のコントロール方法が記載されている。ローラーマシンの振動の振幅と周波数、そして可能なら他の量は、結果としてのローラーシリンダの振動運動が、シリンダに与えられる振動周波数の半分に対応する周波数を有する調和振動の予め定められた、そして小さな比率を含むようにコントロールされる。この制御方法においては、地面物質の機械的性質の直接的測定は用いられていない。
発明の説明
本発明によれば、それによって地面物質の性質に依拠した自動コントロールが得られる、導入部で述べた種類の方法と装置が提供される。これらの性質の測定は、各々の地面の小さい通過セグメントについて、ほとんど即座に実行できる。
コントロールが、偏心システムによって振動が与えられる圧密化ボデーを含む、動力化(motorized)圧密機のような圧密装置について、かくして意図される。圧密化ボデーは、圧密化される地面物質上を、それらと接触して、予め定められた速度でもって、そして予め定められた方向に通過するように作られている。それは、一般的には、地面上を接触してローリングするローラーシリンダ又はドラムであるが、平たいボデーのような、その他の形を有することとしてもよい。
以下のステップが実行される:
− 初期値が、圧密化ボデーの振動の振幅と周波数及び移動速度、すなわち通常は、ローラーマシン又はローラーシリンダのローリング速度について選択される、
− 偏心システムが、振動の振幅と周波数が選択された初期値を持つこととなるようにセットされる、そした圧密化ボデーの地面上の移動速度が、選択された初期値を与えられる、
− 通過される地面セグメントの特性量、特には剪断定数(shear modulus)及び塑性係数(plastic parameter)のような特性量が決定される間、圧密化ボデーは地面上を短い距離駆動される、
− 特性量の値、特に剪断定数と塑性係数に依拠して、地面物質上の圧密化ボデーの振動の周波数及び/又は振幅、及び/又は移動速度の新しい値が計算される、
− 異なるケースについては、振動の振幅と周波数の各々のこの新しい値又はこれらの新しい値が得られるよう、偏心システムは設定され、及び/又は、圧密化ボデーの移動速度、そして特別なケースについてはローラーシリンダのローリング速度が、新しい値にセットされる、
その後、圧密化ボデーが地面上を動く全ての時の間、最後の3ステップが繰り返される。
振動の周波数の新しい値は、f=fnom(G/Gnom)qの関係から有利に選択される。ここで、fnomは振動システムの初期にセットされた周波数であり、Gnomは地面物質について推定された基準(nominal)剪断定数であり、Gは、地面のセグメントの通過の間に決定された剪断定数であり、qは0と1の間の正の数である。指数qは、好ましくは、0.25から0.4の範囲であり、特には、本質的には(essentially)1/3に等しい。振動の振幅の新しい値は、続いて、圧密装置上の機械的歪、特にはそのベアリングの歪を考慮して、可能な限り大に選ばれる。
圧密化プロセスの安定性すなわち、圧密化ボデーが二重ジャンプ(double jump)なしで安定した振動を有しているか否かを監視するために、圧密化ボデーの加速度が用いられる。ここで、圧密化ボデーの加速度は、地面上の圧密化ボデーの動きの間に時間の関数として決定され、そして上述の剪断定数及び塑性係数を決定するためにも用いることができる。もし不安定な振動が存在すると決定されたら、振動の振幅は維持されるが、望ましい安定度合いが得られるまで、周波数は減少するように偏心システムは設定される。代替として、偏心システムは、望ましい安定度合いが得られるまで、振幅と周波数の双方が減らされるようにセットされる。安定の尺度は、圧密化ボデーの振動運動中における、特別なケースでは、シリンダの振動運動中における、偏心システムの周波数の半分に対応する周波数を有する、調和振動の比率であり、あるいは、さらに詳細には、偏心システムの周波数に対応する周波数を有する圧密化ボデーの振動運動中における、偏心システムの周波数の半分に対応する周波数を有する調和振動の振幅の比率である。その後、この決定された比率は、通常のやり方で、予め定められた値と比較され、そして、もし比率又は商(quotient)がこの予め定められた値よりも低ければ、安定振動が存在するように決定される。
ローリングシリンダのような円筒状の圧密化ボデーが用られる時には、圧密化ボデーの移動速度の新しい値は、(圧密化ボデーの半径*最大塑性変形)1/2に比例して、すなわち、本質的に、圧密化ボデーが地面中に沈むとき又はその後に形成される沈下(depression)の深さに比例して選択できる。代替として、圧密化ボデーの移動速度の新しい値は、(圧密化ボデーの半径*地面の塑性係数)1/2に比例して、すなわち、本質的には、圧密化ボデーを含む圧密化装置が地面物質上に作用する静的荷重によってのみ影響されて、地面中に圧密化ボデーが沈むときに形成される沈下の幅に比例して選択できる。第三の代替によれば、圧密化ボデーの移動速度の新しい値は、振動システムの励振(excitation)サイクル毎の移動距離が一定であるように選択できる。
上述の種類の圧密化工具によって圧密化される地面物質の、剪断定数や塑性係数のような特性量を測定するために、地面のエリアセグメント上における圧密化ボデーの運動の間に、以下のステップが遂行される:
− 時間の関数としての圧密化ボデーの加速度が、少なくとも本質的に垂直方向において、又は、垂直ラインに対して、例えば45゜より小さい比較的小さい角を形成するとともに、地面物質上の圧密化ボデーの運動方向に対して平行な垂直面内に本質的に位置する、ある方向において決定される。ここで、例えば、圧密化ボデーにおける適当な位置に、そして通常はローラーシリンダに、シャフト、ベアリング又はそれらの支持パーツに、搭載された少なくとも一つの加速度計を用いることによって決定される。
− 偏心システムの加速度と位相位置(phase position)が、決定された加速度に関係して(relatively to)、適当なセンサによって決定される、
−決定された加速度から、数学的積分のような手段によって、対応する変位(displacement)が、時間の関数として決定される、
− それらから、そして圧密化装置及び偏心システムの定められたデータから、特には、圧密化装置の質量と偏心システムの質量及び振幅から、地面の剪断定数が決定される。
有利には、圧密化ボデーの加速度を関知するために、互いに直角な、さらに、双方とも、圧密化ボデーの水平軸に対して本質的に直角であり、地面上の圧密化ボデーの移動方向に対して交互に直角であり、すなわち、圧密化ボデーがローラーシリンダであるとき、シリンダの回転軸に対して双方とも本質的に直角である二方向にあるように配置された、2つの加速度計が用いられる。加速度計の一つは、他が運動方向に対して平行な本質的に水平方向にある間、上述のように、本質的に垂直方向において測定する。
地面物質の特性量、特に地面の剪断定数及び塑性係数を決定するとき、決定された加速度関数及び/又は距離の変位関数が、、それらの時(times)を決定するために評価され、それらの時において、状態の変化が、圧密化工具による圧密化について起きる、すなわち、それらの時間期間(time periods)の間において変化(transition)が起きる、該時間期間の間に:
− 圧密化ボデーは、地面物質の本質的に弾性的又は粘弾性的な挙動とともに、地面内へ又は地面から離れるように、主に動く、
− 圧密化ボデーは、塑性挙動をも有する地面を圧密化する、
− 圧密化ボデーは、地面と少ししか接触しないか又は接触しないで、本質的に自由に振動しつつ動く。
これらの異なる段階の間、異なる等式が、望ましい量を決定するために評価されるかもしれない圧密化ボデーの運動について有効である。
測定は、圧密化装置の自動制御においても用いることができ、そしてまた、装置のオペレーターに対して、それらの計算値を独立的にディスプレイするために用いることができ、そして地面上の圧密化装置の移動の間における圧密化作業の文書化のための値を貯えるために用いることができる。
図面の説明
本発明を、ここで、限定的な実施例としてではなく、添付した図によって示すように、詳細に説明する。ここで
図1は、圧密機をコントロールするためのシステムのブロック図であり、
図2は、このシステム中に用いられる、2個の運動センサと1個の偏心位置センサの配置を示し、
図3は、圧密化装置のセットアップパラメータの運転域(operating range)を示す図であり、
図4は、シリンダの軸に対して直角な二つの方向における圧密化シリンダの加速度を示す図であり、
図5は、シリンダに直角に働く様々な力を模式的に示し、
図6〜8は、中央位置からシリンダの直角偏差(deviation)の関数として、地面からシリンダに働く反力(reaction)の動的な力の変化(variation)を示す図であり、
図9は、典型的な地面について、それが圧密化装置の数パスの間に徐々に圧密化されるときの、パラメータの変化を示し、
図10a及び10bは、典型的なケースにおける、圧密機のための自動コントロール方法を図示し、
図11は、単一の不均一性(single inhomogeneity)を有する地面物質についての剪断定数のカーブを示し、
図12は、コントロール方法のブロック図を示し、
図13は、運動センサとプロセッサとの間の電気的接続を模式的に示す。
好適な実施例の説明
図1において、本発明による制御システムの模式的構成が示されている。マイクロプロセッサ1のようなコントロールユニットが、圧密化ローラーマシンのような圧密化装置の一部である(図2参照)ローラードラム7の、各々垂直及び水平方向における加速度を表わす信号を発生する、2個の加速度計3及び5からの入力信号を受ける。加速度計3及び5は、かくして、ローラードラム7の運動方向に平行な垂直平面内に位置し、そして有利的には互いに直角であり、しかしいかなる場合も互いに小さすぎる角度を形成してはならない2方向において加速度を測定する。それらは、図2に示されているように、圧密機のフレームにあてがわれたベアリング支柱(bracing)9に取り付けられてもよい。加速度計3及び5は、ローラードラム7の回転軸に対して本質的に垂直であり、また同時にこの軸を横切る複数の方向において、圧密化ドラムの加速度を記録するように、かくして配置される。
マイクロプロセッサ1は、偏心ウェイト(図示されず)の位置を示す信号を提供するとともに、特に偏心ウェイトの回転周波数及び位相位置を、加速度計3及び5からの加速度信号との関係において提供する回転センサ11からの信号も受ける。回転センサは、偏心ウェイトが通過する毎に電気信号を提供するパルストランスデューサー2とともに、適当な電子回路によって備えられてよい(図2参照)。偏心ウェイトは、ローラードラム7の振動を引き起す。コントロールユニット1は、偏心ウェイトの偏心度を表す信号を提供する振幅センサ13からも信号を受ける。最後に、マイクロプロセッサは、圧密機のローリング速度又は代替としてドラムによりローリングされた距離を示す信号を提供するセンサ15からの信号も受ける。
マイクロプロセッサ1は、偏心ウェイト23の周波数を設定するため、偏心ウェイトの振幅についての調節装置25のために、そしてローラーマシンのローリング速度についての調節装置27のために、ドライバー回路17、19及び21に対して制御信号を発する。
コントロールユニット1は、かくして、圧密機が地面セグメント上を何回か通過する間において各地面セグメントについて達成される圧密化が可能な限り効率的であるようにするべく、主に偏心システムの周波数及び振幅を設定するために設定信号を発する。コントロール信号は、様々な接続されたセンサからの信号に基づいて、コントロールユニット1によって決定される。
多種の物理的条件が、偏心システムについて設定可能な、周波数と振幅の組合せの数を制限する。これらの条件は、主に、以下に伴う:
1.偏心ウェイトのサイズは、ドラムの物理的寸法によって、そして圧密機内のベアリングにおける歪によって、制限される。
2.偏心システムの駆動のための油圧ポンプと駆動モードが、許される又は可能な周波数の上限を提供する。
3.高周波数と高振幅の組合せは、それがドラムの励振システム、特にはそれらのベアリングのオーバーロードに結びつくので、用いることができない。
4.ある特別な周波数は、圧密機中に共振を起す原因となるので、避けなければならない。
5.偏心システムの低すぎる周波数は、ルールとして、圧密機のフレームにおける共振を制限するために、避けなければならない。
振幅と周波数の許される組合せは、図3のダイアグラムから表れる。ダイアグラムにおいて、許される領域は、横軸としてプロットされた励振周波数と縦軸としてのそれらの振幅とともに、様々な制限線の一方の側において位置されて示される。ほぼ双曲線形を有する円弧カーブ31は、アイテム3に基づく条件を設定する。このカーブは、その外側においては、構造、特にそれらのベアリング上に過大な歪が生じるという事実のためゆえに、越えてはならない。最大周波数についてのライン33は上記アイテム2に関連し、そして、最小周波数についての直線35は上記アイテム5に関連する。最大振幅についてのカーブ37は、上記アイテム1に伴う。
図3において、振幅は、シリンダが自由に振動しているときの振動の基準振幅である。シリンダが地面に載っているときは、振幅は影響を受け、調和及びサブ調和(subharmonic)成分が、システムの非線形特性ゆえに導入される。圧密化されるべき物質は、しばしば土であり、それは非線形特性を有する媒体である。加えるに、シリンダは圧縮力によってのみ影響され、そして地面からのあらゆる実質的な引張力によっては影響されない。
あるケースでは、例えば粒状物質を圧密化するときには、個々の粒の限られた強さに起因して、それらを壊さないように、ある制限が導入されなければならない。
ローラーで圧密化されるべき地面物質は、主に、剪断定数Gと塑性係数pによって特性化される。土についての剪断定数は、厳密に言えば、物質定数ではなく、それらの値は他の要因の中でも、変形の大きさ及び変形速度に依拠する。ここでの意味は、ローラーによる動的アクションについて、土層内における平均的動的変形(dynamic deformation)についての、平均的動的G−基本単位(dynamic G−module)である。パラメータpは、シリンダが地面上に置かれそして再び取り去れるとしたら得られるであろう、すなわち、ローラーの質量と等しい純砕の静荷重でもって地面をローディングすることによって得られるであろう、残っている変形の深さ、又は、最大沈下(depression)に対応する。これから後、土物質の圧密化の間における中間位置、すなわち、その物質上の圧密化シリンダの2、3回の通過の後の状況に対応する、ある特定のパラメータの組合せが存在するものと仮定する。ドラムの軸に対して垂直な平面内におけるドラムの加速度は、それゆえ、原理的に、図4のダイアグラム中に示されているように見える。
地面上のインパクト及び土の引張強さの欠乏、そして、土とシリンダの間の接触領域内における、シリンダが自由に、あるいは、非常に柔らかくかつ弾性的な地面物質上において振動するときに得られるカーブの純粋に円形の形と比較して、加速度のカーブの変形を与える。
図4に示されている、最大の加速度は垂直方向においては得られず、ローラーの移動方向において見られるように前又は後ろの、垂直に対して角度δをなす方向において得られる。これは、シリンダの地面との接触領域が対象でないという事実に依拠するとともに、励振の特性に依拠する。
地面上をシリンダがロールするときに、提(bank)が、シリンダの前及び後ろにおいて得られ、そして、地面の圧縮が、シリンダの運動方向において見られるように、シリンダの後ろの地面の表面がシリンダの前におけるそれよりもより低く位置するようになさしめる。ふつりあいの程度は、主に地面物質の現状における圧密化程度に依拠し、物質に依拠し、そしてシリンダのローリング速度に依拠し、それと同時に、シリンダの回転方向に関係する偏心システムの回転方向に依拠するとともに、そしてまた地面物質の粒寸法との関係におけるローラードラムの半径にも依拠する。
図4によるカーブは、加速度計3及び5を用いることによって記録される(図1及び2参照)。カーブは、励振の全てのサイクル毎について、すなわち、偏心システムの全フルターンについて記録される。最大の振幅を有する方向は、そのような各サイクルの後に計算され、すなわち、垂直線に対するそれの角度δが決定される。この方向は、計算の間において、いくらか動揺(fluctuate)するであろう、そして、これらの統計的変化を取り去るために、ローパスフィルタリング、又は平均値計算が、遂行されるいくつかの引き続く励振サイクル上において、有利的に遂行される。
最大の振幅を有する方向は、通常、垂直方向に対して比較的小さい角度δを形成し、それは、求められる比較的ラフな計算の間は、垂直方向における加速度のみが決定されることで十分であると明らかに(turn out)する。それは、許容される決定が、ただ1つの適正に配置された加速度計3を用いて達成されることを意味する。角度δそれ自体は、地面物質の状態の尺度であり、結果のパラメータとして用いられてよい。
決定において、角度δにおける最大振幅の方向に延びる(図4参照)力が考慮される。しかし、簡単のため、これから後は、図5によって示されているように、垂直方向においてシリンダ上に作用する力のみを考慮する。というのは、最大の加速度を有する角度は、通常、既に指摘したように、ほとんど垂直であるので、主要な論議のため又は対応する計算の結果のためには重要さを有していないのである。力Ffは、ローラーの質量からの重力の力であり、そしてFfは一定と推定される。この推定は、ローラーのフレームに対するドラムの接続はきわめて柔らかく、力Ffのありうる動的成分は無視できるので、ほとんどのケースで有効である。Fsは、地面からの反力の力であり、そしてFeは、回転する偏心力の垂直成分であり、それは一般的に、正弦波的なふるまいを有する。垂直方向における、Z軸に沿った力の等式は、そこで以下となる:
mdd2z/dt2=−Ff−mdg+Fe+Fs (1)
ここでmdは、シリンダの質量であり、そしてgは重量の加速度である。
接触力、又は、地面からの反力Fsの力は、励振のサイクルの間、異なる段階(stage)内を通る。そのようなサイクルは、振動システムについての励振周波数の1つ又は2つの周期でありうる。様々な段階(different stages)が、図6において図解されており、それは、圧密化プロセスの当初における地面物質についてのシミュレーションカーブである。図6中のダイアグラムは、特に、反力の動的成分Fsd、又は、その基準位置からシリンダの垂直変位の関数としての接触力Fs、を示している。
図6におけるカーブABCDEAは、圧密化プロセスの異なる段階を反映している。点DとEはこのケースでは一致しているが、より複雑な以下の圧密化プロセスの記述のために必要とされる。カーブの異なる部分は以下のように特性化できる。
段階BCとEAでは、シリンダは、各々、地面から離れそして地面へ入るように動き、これらの段階は以下によって特性化される:
− シリンダと地面の間の接触
− 塑性変形の不存在
− 地面物質についてのほぼ粘弾性的関係
これらの段階は、ラプラス変換を用いて書かれた、以下の等式によって記述されうる。
ここで、Aは周波数と独立の振幅ファクターであり、地面物質の弾性(G)及び塑性(p)パラメータ、物質の密度、ポアソン比、及び、シリンダの寸法と質量の関数である。
振幅ファクターは、以下の等式で表されうる:
ここでk0とk1は定数である。
H(s)は、周波数に依拠するファクターであり、またそれとともに、土とシリンダのパラメータも、複素(complex)周波数sの関数である。ファクターH(s)は、2つの極(pole)と実数の係数(real coefficients)とを有する関数によって、有利的に概算でき、以下のように書ける:
ここで、
k2は定数で
である。
段階ABの間、地面物質の実際の圧密化がなされ、そして、この段階が以下によって特性化される。
− シリンダと地面の間の接触、
− 圧かけ(loading)、すなわちdFs/dt>0、dz/dt<0、
− 塑性及び粘弾性的変形の双方、
− 非線形関係
このフェイズの間における地面物質の変形の塑性部分は、当初からフラットであり、摩擦を持った物質を地面内に侵入するシリンダについては、次の式で概算されうる:
zp=p・(Fs/Fs stat)u (3)
p=圧密化装置の静荷重のみでもって地面を押したときの塑性変形として定義される変形の塑性パラメータ、
uは、1に近い値を存する定べき指数、そして、
Fs statは、定常力Fsの静的部分、すなわち、シリンダを含む圧密化装置の質量からのみ発生する部分である。
段階BCに適用される等式(2)及び段階ABに適用される等式(2)と(3)によって、剪断定数Gの値と塑性係数pは計算される。
段階CDの間、シリンダは空中にあるか、少なくとも地面物質とわずかに接触しているにすぎず、重力と偏心力とによって影響されるにすぎない。
地上の同一セグメント上の引き続く通過の間、地面物質の硬さは徐々に増し、シリンダの応答はそこで変る。励振の振幅が十分に大きく、そして、地面中でのエネルギーロスが低ければ、励振の周波数の他の周期毎に、地面に対してダブルストローク(double strokes)がハードストローク(hard stroke)とともに起きてよい。この現象は、図8のカーブによって示される。図8中に示されている、通常励振と非常に強い励振の間の遷移状態(transition state)は、図7のカーブによって図示される。
図8中のカーブは、図6や7中のカーブと異なり、励振の2つのサイクルの間の接触の動的力Fsdを示す。図8中の段階ABの間、カーブの小さいループ形のセグメントを見ることができ、これが、シリンダが地面から完全に去ることなく地面と少し接触を有しているときに起る励振機構(exciting mechanism)のストロークに対応している。シリンダは、このセグメントにおいて、一時的な荷重解除(temporary unloading)を行い、次に通常の圧かけ段階を続ける。フェーズBCとCDの間のコースのできごと(events)は、図6によるノーマルコースに主に従っているが、増加する打撃力とシリンダの大きな動きも伴っている。点D及びEは、ここでは別れており、新しい段階DEが生じている。段階DEでは、シリンダが地面から自由に上昇する段階CDとは異なり、シリンダは自由に下に動く(図8のカーブの右に)。さらに、点EとAが一致するので、段階EAがこのケースでは消えている。
図7において、遷移状態が、いなかるダブルストロークもなく、しかし、シリンダが自由に下に落ちる短い段階DEとともに示されており、そして段階EAは全くない。
物事を要約すると、地面物質のパラメータを計算する方法は以下のとおりである。偏心システムの1か2のフルターンの間の知られている加速度とローラーマシンの知られたパラメータに基づいて、シリンダと地面の間の接触表面内における力は、式(1)によって計算される。次に、以下の計算ステップが行われる:
1.シリンダの位置が、少なくとも1又は好ましくは2つの偏心フルターンについての加速度の測定されたカーブの二重積分によって、計算される(以下に述べられることと比較せよ)。
2.段階の変化の回数が、例えば、計算されたカーブによって、又はさらにより良くは図6−8によって計算された動き/接触力カーブから、決定される、すなわち、点A、B、C、D及びEが決定される。
3.式(2)及び(3)によってパラメータP及びGが計算される。
結果は、通常運転の間は偏心システムの1つのフルターンに対応し、そしてダブルストロークの場合には、偏心システムの2つのターンに対応し、全てのサイクルについて計算できる。しかし、常に、励振システムの2つの続くサイクルについて計算を行うことが実用的でありうる。計算された値は、様々な種類のノイズなどに起因する統計的変動を示すであろう。それゆれ、結果をローパスフィルターにかけることが有利である、すなわち、これらの統計的変化を減らすために、いくつかの引き続くサイクルの計算について平均化を行うことができる。
土物質のような地面物質の圧密化の間、パラメータPとGはもちろん変更される。物質はより硬くなり、すなわちGが増し、そして同時に、全ての各パス毎に塑性変形が減る。物質は、その後、より弾性的にふるまう。パラメータPは、それゆえ減少する。その関係は、図9において原理的な形で示されている。丸の中の数字は、ローラーのパスの回数を示し、したがって、1における値は、ある地面セグメント上の最初のパスにおける条件に対応し、2における値は、同じセグメントを2回目に圧密機が通過するときの条件に対応し、以後同様である。
パラメータPとGは、地面上のローラーの移動の間、例えば上述の方法で、連続的に計算され決定され、手近な圧密化プロセス中の段階の情報を提供する。それは、計算された角度δについても適用される。剪断定数G及び塑性係数の双方、又は、それらのいずれかは、適当な方法によって、例えば運転室内のディスプレイ上にそれらのデジタル値を連続的に表示することによって、ローラーの運転手に示されうる。それは、ローラーのマニュアルコントロールを可能とし、それは、以下に述べる自動コントロールを用いることが不適であるか望ましくないときに用いることができる。これらの連続的に決定される値は、文書化、及び/又は、行われた圧密化作業のその後の評価のために、データベース内に貯えることもできる。
具体的なローラーマシンと地面物質については、多年にわたる経験の後に、典型的な地面の平均的状態についてのローラーの最適調節であると判明したおよその状態である、最適な周波数が存在する。この最適周波数は、ローラーマシンの基準周波数fnomと呼ばれる。この周波数が最適なそのような地面物質は、問題となっているこの基準周波数及び地面物質について、最良の圧密化効果を与えると推定される振動シリンダの基準GモジュールGnom及び基準振幅Anomによって特性化されるものと、さらに推定される。
シミュレーションモデルによる圧密化効果とローラーマシンについての振動状態の研究は、計算された剪断定数が基準定数Gnomと異なるときに、周波数をどのように変えるかを記述する関係が存在することを示した。その関係は、この関数によって概算できる:
f=fnom(G/Gnom)q (4)
ここで、べき指数qは、0から1の間の値を有する定数であり、通常は本質的には1/3に等しく、または、少なくともこの大きさのオーダーを有する。
実用的なケースでは、オペレーターが、この基準地面に比べて、ある地面の性質を推測することができ、そして次にコントロールにおいて、例えば、地面の推測された硬さを称する“柔らかい、中間、硬い”とのラベルを有する3つのステップでの、地面のマニュアル情報を入れるために選択できる。そのような入れられた正しい情報は、次に、そうでなければ、システムについての不必要に長い初期遷移時間(initial transient times)を減らすことができる。もしそのような情報が欠乏していれば、コントロールシステムは、上述による周波数と振幅の基準値でもってスタートしなければならない。
圧密機についての自動コントロール方法は、図3に対応し、その中で制限の様々なカーブが描かれている図10a及び10bのカーブを参照しつつ説明される。
まず初めに、物質が最初からは圧密化されておらず、比較的均一であると我々は知っていることが仮定される。圧密化プロセスは、続いて、丸の中の数が、ローラーマシンの作業パラメータが変更されるところの、異なる状態を指す図10a内のカーブによって、図解される。最初のパスが、図10の1とマークされた位置、すなわち、低周波数ではあるが最大の振幅を有する位置、における作業パラメータで始まる。
ローラーがつづいて2、30センチの間ロールしたとき、コントロールシステムが、式(4)による適した周波数を計算するために用いることのできる、パラメータGとpの値を計算完了する。この周波数について、最大のとりうる振幅が選ばれ、運転ポイントが、つづいて、例えば、制限のメカニカルカーブ31上の状態2へ移る。もし新しい状態が不安定な振動状態の結果になると、そこで、振動が安定するまで、周波数が下げられるが、振幅は維持される。もし不安定が起きそうにないときは、2における状態を用いることができる。しかし、図10aにおける例では、不安定が起ると推定され、そして、次のステップにおいて、運転ポイントは低い周波数を有する3における状態に変更される。つづいて、最初からは比較的均一な物質の全エリア上をローラーマシンが移動する間、このセッティングを維持することが可能となる。次のパスにおいて、物質は既にいくらか圧密化されたとき、通常、図10aにおける点4に示されたセッティングを有する運転点が用いられ、そして後のパスにおいては、例えば、制限のメカニカルカーブ31に本質的に平行であるかカーブ上か、あるいは、ある振幅について、カーブ31によって与えられる周波数の予め定められた比率の周波数を減らすことにより導き出される、カーブ上に位置する点5、6、……の状態が選ばれる。励振の力は、これによって、励振の最大の許される力のある比率に常に制限される。
もし不安定が存在しないなら、第一パスに続くパスにおける状態は、図3中のカーブ31に対応する最大カーブ上に、すなわち図10aにおける、点4′、5′……に、なお位置する。
周波数は、地面物質の硬さが増すに従い、上記式(4)に従って、次のパスへの遷移に調整される。それは、実際には連続的プロセスであり、そして、ここにおいて、地面中の不均一性が考慮される。もし望まれるならば、作業点は、より安定な状態への遷移の後に、制限のメカニカルカーブ31に徐々に近づくことが許されてもよい。周波数は、そこでもし必要なら、シリンダの振動が安定を保つように下げられる。
不安定点を探知した場合に励振の周波数をただ下げる替りに、それと、振動の振幅の双方を下げることができる。それは、例えば、図10a及び10bにおける、制限のカーブ31に対して直角である左下方向のスロープを有する線に沿っての変位に相当する。後図において、コントロールにおけるこの手順が描かれている。かくして、点2において不安定な圧密化プロセスが得られたことが決定されたときは、偏心システムのパラメータが、低下した周波数及び振幅を有する点3に変えられる。これは、全体としてのセッティングパラメータが低く変化させなければならないので、システムのより早い変更を与えることができ、ダイアグラム中における動きも、このケースではより少ないという事実によって示される。十分に安定な状態を探している時は、安定のファクターsのための等値線(isolines)に対してほぼ直角な、通常は、制限のメカニカルカーブ31に対して平行に近い直線に沿って、動くことが有利でありうる。第二パスの間、上述と同じようなやり方において、4において示されているその状態が選ばれるが、一方圧密化の間における十分な安定がもし存在することが分ったなら、4′における状態が用いられる。
地面物質は、例えば、図11中のカーブに従うケースによって図示されるように、ある場所において突然高くなる硬さを有するように、不均一であることもできる。ここで図11は、圧密化されていない地面物質の剪断定数を、ローラーマシンの出発点からの距離の関数として示す。ローラーマシンは、前と同じように、図10aの点1に示す状態においてスタートする。ローラーのパラメータは、ポイント2における状態に迅速にコントロールされ、そして次に上述のように3における状態にコントロールされる。ある時間後、ローラーが、より高い剪断定数を有する物質のエリアに達するとき、作業パラメータは、その最初のパスにおいて、図10a内の例えば5に示す状態にコントロールされ、それは第一パスの全ての残りの部分について有効である。ローラーがその第二パスを始めるとき、それは最初と同じ場所にあるものと推定される、作業状態が点4に選ばれ、そして、より高い硬さ状態を有するエリアについては、例えば点6における状態が選ばれる。対応する手順が、ありうる後続パスにおいて繰り返される。
“安定な振動”の基準として、“ハーフトーン(half tone)の比率”が用いられる。すなわち、グラウンドトーン(ground tone)の振幅との関係における励振の周波数の半分に等しい周波数を有する信号における成分の振幅が用いられる。これは、上述のスウェーデン特許出願“圧密機の最適コントロール”において詳しく述べられており、参照によってここに組み込まれる。そこで述べたように、ある比率のハーフトーンが存在することがしばしば有利であり、そして“安定振動”は、それゆえ、ある予め定められた制限値よりも低いハーフトーンのこの比率を意味するように意図される。適切なそのような値な5%でありうる。
ローラーの移動速度もコントロールユニットによってコントロールされるが、ローラーの運転手がもちろん優先権を有しており、コントロールシステムによって望まれた速度から外れることを選択できる。かくして、速度は、一定のロールされた距離が、偏心システムのグラウンド振動(ground oscillation)の一周期の間に移動されるようなやり方で、それが、用いられた周波数によって定められるように、最も簡単な方法でセットできる。このグラウンド値(ground value)は、地面上の複数の打撃(blows)の間の距離が、シリンダが生起するところの沈下(depression)のサイズに適合されるであろうように、主に塑性係数pの計算された値を考慮して調整することを要してよい。代替として、ローリング速度は、そこで(シリンダの半径*最大塑性変形)1/2に比例して選ぶことができ、ここで最大塑性変形は、シリンダが地面中に沈み込んだ後にできた沈下の深さである。さらにもう一つの、ほぼ等価な代替は、速度が(シリンダの半径*地面物質の塑性係数p)1/2に比例して選ばれるという方法によって与えられる。
図12において、コントロール手順のためのブロック図が、振動の周波数を変えることによってのみ望まれる安定が規制されるところのケースについて、示されている。周波数及び振幅の双方を規制するときの差異は、減少の2つのファクター(r下と比較)が用いられ、そして、規制が制限のカーブ31に対して本質的に直角の線に沿ってなされるように、互いにある関係を与えられる。
図12のブロック図のスタートブロック1201において、振動周波数fは、最初に基準値fnomにセットされ、振幅は基準値anomにセットされ、そしてローリング速度Vはスタート値Vnomを与えられる。パラメータrは、周波数についての低減ファクターであり、値1を与えられている。ブロック1203において、ローラーがセットされた初期値でスタートし、ドラムの加速度、ローリング速度及び偏心システムの振幅及び位相位置の記録が始まるという事実によって、ついで、圧密化がスタートする。
ついで、ブロック1205内で、振動システムの振動の2つの全周期が完了するのを待ち、そしてついで、手順はブロック1207に続く。この最初において、変位が、加速度データの二重積分によって計算され、そしてついで、異なるステージ間の遷移のための位置、すなわち、図6〜8における点A、B、C、D及びEの位置が決定される。理論的状態式は、次いで、剪断定数G及び塑性係数pを決定するために用いられうる。さらに、ハーフトーンの比率sが、調和成分ハーフトーン及びグラウンドトーンについての振幅の商として決定される(励振の周波数の半分、そして励振の全周波数に、それぞれ対応する周波数を有する)。
次のブロック1209において、ハーフトーン比率又は安定のファクターsが、予め定められた、すなわち0.05(5%)に等しい一定値s0より大かどうかがテストされる。もしそのようなケースなら、周波数の減少ファクターrが、例えば0.98という値を有する適当な定数kによって乗じられて、引き下げられる。そうでなければ、低減のファクターrは、その替りに、rの値が1以上であることを許されないというサブ条件(subcondition)下において、定数kによって割られて増加する。全手順は比較的頻繁に(1秒に15〜25回)繰り返されるであろうから、作業点は、s=s0を与えるある点に変化するであろう。地面が変えられたら、作業点は、2〜3周期の内に、再びs=s0を与える新しい点になるであろう。
次のブロック1211において、作業の新しいパラメータがついでセットされ、
− 周波数は、有利的には、上述の関数(4)、すなわちf(G)=fnom*(G/Gnom)qとして選ばれ、制限のファクターrと計算された周波数値f(G)の積に対応する値にセットされる。もし可能なら、又はそうでなければ、ありうる最高の値(図3のライン33に対応して)、又はありうる最低の値(図3のライン35に対応して)にセットされる、
− 振幅qは、ローラーの寸法とローラーの許される歪によって決定された周波数f(G)における最大の振幅であるamax(f(G))によって与えられる、最大値にセットされており、
− ローリング速度Vは、最大塑性変形pmax、塑性係数p及び/又は励振の周波数の関数である値にセットされる。
この後、この手順はブロック1205に移動し、ドラムの振動運動の新しい二つの周期又は励振システムの二つの新しい周期が完了されることを再び待ち、その後ブロック1207は上述のように行われる。
計算の間、加速度計3、5からのアナログ信号のサンプリングを含むディジタル方法を用いるのが有利である。それは、上述のスウェーデン特許出願“圧密機の最適コントロール”内における図7を参照して詳細に説明されているように行うことができ、そしてここでは図13によって図示されている。2つの加速度計3、5とプロセッサー1との間に、帯域フィルター41及びA/D変換器43の双方が設けられている。変換器43におけるサンプリングは、位相ロッキング回路45からの信号によってコントロールされ、それは、交互に、回転センサ11からのパルスによってコントロールされる。位相ロッキング回路45は、回転センサ11からのパルスの周波数feの整数倍数(integer multiple)である周波数n・feを有するパルスを発し、ここで、固定された整数nは、例えばn=128のような数2の累乗(power)として選ばれうる。さらに、位相ロッキング回路から発せられた信号は、偏心システムの回転センサ11からのパルスと同期している。一般的に、許容できる結果を得るためには、センサとプロセッサの間の変換回路に求められるのは、全信号の処理の間、信号の位相が保持されることである。それゆえ、位相リニアフィルタが用いられねばならない。記載されたサンプリング手順において、信号の位相も保持され;そして、有効な位相リニアノイズフィルタリングが促進される。
Claims (34)
- 偏心システムによって振動が与えられ、そして地面上をある移動速度でもって通過するとともに地面と接触する圧密化ボデーを有する圧密化装置の、地面物質の圧密化の間におけるコントロール方法であって、
a)該圧密化ボデーが地面のセグメント上を通過するように作られており、そしてこれを行う間、地面の通過されたセグメントの剪断定数が決定され、
b)剪断定数の値の決定された値に依拠して、
− 該圧密化ボデーの振動の周波数、
− 該圧密化ボデーの振動の振幅、
及び、
− 該圧密化ボデーの移動速度
の中の少なくとも1つの新しい値が決定され、
c)その場合には、
− 該圧密化ボデーの振動の周波数の新しい値が決定され、振動の周波数のこの新しい値が達成されるように偏心システムがセットされ、
− 該圧密化ボデーの振動の振幅の新しい値が決定され、振動の振幅のこの新しい値が達成されるように偏心システムがセットされ、
そして、
− 該圧密化ボデーの移動速度の新しい値が決定され、移動速度が移動速度のこの新しい値にセットされる、
ことを特徴とするコントロール方法。 - 地面上における圧密化ボデーの引き続く移動において、新しい値をセットするために前述のステップが繰り返されることを特徴とする請求の範囲1に記載 の方法。
- 圧密化装置をスタートするときに、振動の振幅及び周波数について、そして圧密化ボデーの移動速度について初期値が選ばれ、
振動の振幅及び周波数が選ばれた初期値を得るように偏心システムがセットされ、そして、圧密化ボデーの移動速度が選ばれた初期値を得、
ついで、圧密化ボデーが地面のセグメント上を通過せしめられ、そして、それらの中で、圧密化ボデーによって通過された地面のセグメントの剪断定数が決定され、
決定された剪断定数の値に依拠して、そして、初期値に依拠して、
− 該圧密化ボデーの振動の周波数、
− 該圧密化ボデーの振動の振幅、
及び、
− 該圧密化ボデーの移動速度
の中の少なくとも1つの新しい値が決定され、
その場合には、
− 該圧密化ボデーの振動の周波数の新しい値が決定され、振動の周波数のこの新しい値が達成されるように偏心システムがセットされ、
− 該圧密化ボデーの振動の振幅の新しい値が決定され、振動の振幅のこの新しい値が達成されるように偏心システムがセットされ、
そして、
− 該圧密化ボデーの移動速度の新しい値が決定され、移動速度が移動速度のこの新しい値にセットされる、
ことを特徴とする請求の範囲1−2のいずれか1つに記 載の方法。 - 地面上を圧密化ボデーが引き続き移動する間、全ての通過されたセグメントについて、a)−c)のステップが実行され、そしてここにおいて、中間ステップb)において新しい値を決定するときに、選ばれた初期値の内の少なくとも一つに依拠して、新しい値も決定されることを特徴とする請求の範囲3に記載の方法。
- 振動の周波数の初期値に依拠して新しい値も決定されることを特徴とする請求の範囲4に記載の方法。
- 地面のセグメント上における圧密化ボデーの移動の間、圧密化ボデーによって通過されたセグメントの塑性係数もまた決定され、
各々偏心システム又は圧密化ボデーの移動速度のセットのための各々新しい値又は新しい値が、決定された塑性係数にも依拠して各々決定されることを特徴とする請求の範囲1−5のいずれか1つに記載の方法。 - 振動の周波数の新しい値は、
f=fnom(G/Gnom)q
として選択され、ここで、fnomは最初にセットされた振動システムの周波数であり、Gnomは地面物質について推定された基準剪断定数であり、Gは地面のセグメントの通過の間に決定された剪断定数であり、qは0と1の間の正の数であることを特徴とする請求の範囲1に記載 の方法。 - qは0.25から0.4の範囲であることを特徴とする請求の範囲7に記載の方法。
- qは本質的には1/3に等しいことを特徴とする請求の範囲7に記載の方法。
- 振動の振幅の新しい値が、圧密化装置への許される機械的歪を生じる最も大きな値として選ばれる請求の範囲1に記載の方法。
- 圧密化ボデーの加速度が、地面上における圧密化ボデーの運動の間、時間の関数として連続的に決定され、
安定な振動が得られるか否かを決定するために、決定された加速度が評価され、
もし、安定な振動が得られないと決定されたならば、振動の振幅は維持されるけれど、その周波数が、望ましい程度の安定が達成されるまで引き下げられるように偏心システムがセットされることを特徴とする請求の範囲1−10のいずれか1つに記載の方法。 - 圧密化ボデーの加速度が、地面上における圧密化ボデーの運動の間の時間の関数として、連続的に決定され、
決定された加速度が、安定な振動が得られるか否かを決定するために評価され、
もし、安定な振動が得られないと決定されたならば、望ましい程度の安定が達成されるまで、振動の振幅及び周波数の双方が引き下げられるように偏心システムがセットされることを特徴とする請求の範囲1−10のいずれか1つに記載の方法。 - 安定な振動が得られるか否かを評価するときに、
圧密化ボデーの振動運動内における、偏心システムの半分の周波数及び全周波数に対応する周波数を有する調和振動の振幅が決定され、その後、偏心システムの半分の周波数を有する調和振動の比率が、決定された振幅の商として決定され、
この決定された値が予め定められた値と比較され、
もし比率が予め定められた値より下ならば安定な振動が得られると決定されることを特徴とする請求の範囲11−12のいずれか1つに記載の方法。 - 圧密化ボデーがドラムであるとき、
圧密化ドラムの移動速度の新しい値は、
(ドラムの半径*最大塑性変形)1/2
に比例して選ばれ、ここで、最大塑性変形は、ドラムが地面物質中に沈む後に形成された沈下の深さであり、
あるいは、
(ドラムの半径*地面物質の塑性係数)1/2
に比例して選ばれ、すなわち、本質的には、ドラムを含む圧密化装置の、地面物質に対する静的荷重によって影響されて、地面中にドラムが沈むときに形成される、圧密化ドラムの動きの方向における、沈下の幅に比例して選択され、
あるいは、振動システムの励振サイクル毎のローリング距離/移動距離が一定であるように選択されることを特徴とする請求の範囲1に記載の方法。 - 偏心システムによって駆動されるとともに地面上を接触しながらある運動方法において通過するように作られている振動する圧密化ボデーを有する圧密化装置によって圧密化される地面物質の剪断定数を測定するための方法であって、
地面物質のエリアセグメント上の圧密化ボデーの移動において決定され、
− 少なくとも本質的に垂直方向における、又は、垂直ラインに対して、小さい角を形成するとともに、圧密化ボデーの運動方向に対して平行な垂直面内に本質的に延びる方向における、時間の関数としての圧密化ボデーの加速度、
− 決定された加速度への関係における偏心システムの振幅と位相位置、
決定された加速度から、対応する変位が時間の関数として決定され、
それらから、そして圧密化装置及び偏心システムの定められたデータから、地面物質の剪断定数が決定されることを特徴とする方法。 - 地面物質のエリアセグメント上の圧密化ボデーの移動において、時間の関数としての圧密化ボデーの加速度が、垂直ラインに対して45゜より小さい角を形成する方向であって、圧密化ボデーの運動方向に対して平行な垂直面内に本質的に延びる方向において決定される請求の範囲15に記載の方法。
- 剪断定数が、圧密化装置の質量と偏心システムの質量及び振幅を含む定められたデータから決定される請求の範囲15に記載の方法。
- 決定された加速度関数及び/又は運動関数から地面物質の剪断定数を決定するに際し、そこにおいて、状態の変化が、圧密化ボデーによる圧密化プロセスについて起きる、すなわち、
− 圧密化ボデーが、主に地面に向かう方向に又は地面から離れる方向に地面と接触して動き、そして地面が本質的に弾性的又は粘弾性的な挙動だけを有する間の第一の時間期間、と
− 圧密化ボデーが、地面に接触して地面を圧密化し、そして地面が塑性挙動をも有する間の第二の時間期間の間において
そして、
− 該第一の時間期間、と
− 圧密化ボデーが、地面と少ししか接触しないか又は接触しないで、主に自由に振動しつつ動く間の第三の時間期間の間において
変化が起きるとき、それらの時(times)が決定される、
ことを特徴とする請求の範囲15に記載の方法。 - 決定された加速度関数又は変位関数によって、地面の塑性係数も決定される請求の範囲15−18のいずれか1つに記載の方法。
- 地面物質の圧密化において圧密化ボデーに振動を与えるための偏心システムを有する圧密化ボデーと、
ある移動速度でもって地面物質上を圧密化ボデーを通過させるためのモーターと、を備え、
該偏心システムは、その周波数と振幅とをセットするための調整装置を含む、圧密化装置のためのコントロール装置であって、
圧密化ボデーによって通過される地面のセグメントの剪断定数を決定するための手段、
決定された剪断定数の値から、
− 該圧密化ボデーの振動の周波数、
− 該圧密化ボデーの振動の振幅、
及び、
− 該圧密化ボデーの移動速度
の中の少なくとも1つの望ましい値を決定するための手段、及び、
その場合には、
− 該圧密化ボデーの振動の周波数の望ましい値が決定され、振動の周波数のこの望ましい値が達成されるように偏心システムがセットされる、偏心システムの調整装置に影響を与えるための手段、
− 該圧密化ボデーの振動の振幅の望ましい値が決定され、振動の振幅のこの望ましい値が達成されるように偏心システムがセットされる、偏心システムの調整装置に影響を与えるための手段、
及び
− 該圧密化ボデーの移動速度の望ましい値が決定され、移動速度のこの望ましい値が達成されるように、地面物質上での圧密化ボデーの移動のためのモーターに影響を与えるための手段、
を特徴とするコントロール装置。 - 地面のセグメント上における圧密化ボデーの運動の間、剪断定数を決定するための手段が、通過された地面のセグメントの塑性係数を決定するためにも設けられており、
偏心システムのセッティングの各々の望ましい値又は複数の値を、及び/又は圧密化ボデーの移動速度を、決定するための手段が、塑性係数の決定された値からこれ又はこれらを決定するために設けられていることを特徴とする請求の範囲20に記載のコントロール装置。 - 振動の周波数の望ましい値を、
f=fnom(G/Gnom)q
として決定するための手段、ここで、fnomは振動システムの推定された基準周波数であり、Gnomは地面について推定された基準剪断定数であり、Gは、地面のセグメントの通過の間に対応する手段によって決定された剪断定数であり、qは0と1の間の正の数であることを特徴とする請求の範囲20に記載のコントロール装置。 - qは0.25から0.4の範囲であることを特徴とする請求の範囲22に記載のコントロール装置。
- qは本質的には1/3に等しいことを特徴とする請求の範囲22に記載のコントロール装置。
- 振動の振幅の望ましい値を決定するための手段が、圧密化装置への許される機械的歪を生じる最も大きな値としてこの望ましい値を決定するように設けられている、請求の範囲20−24のいずれか1つに記載のコントロール装置。
- 地面上における圧密化ボデーの運動の間、時間の関数として圧密化ボデーの加速度を決定するための手段と、
安定した振動が得られるか否かを決定するために決定された加速度を評価するための手段、そして振動の周波数及び振幅の望ましい値を決定するための手段に、決定についての結果に関する情報を送るための手段と、そして、
振動の振幅及び周波数の望ましい値を決定するための手段が、送られた情報に依拠して、不安定な振動が得られると決定されたケースについては、振動の振幅の望ましい値は保持しながら、新しい低下した振動の周波数の望ましい値を決定するように設けられていることを特徴とする請求の範囲20−25のいずれか1つに記載のコントロール装置。 - 地面上における圧密化ボデーの運動の間、時間の関数として圧密化ボデーの加速度を決定するための手段と、
安定した振動が得られるか否かを決定するために決定された加速度を評価するための手段、そして振動の周波数及び振幅の望ましい値を決定するための手段に、決定についての結果に関する情報を送るための手段と、そして、
振動の振幅及び周波数の望ましい値を決定するための手段が、送られた情報に依拠して、不安定な振動が得られると決定されたケースについては、振動の振幅及び周波数の双方の新しい引き下げられた望ましい値を決定するように設けられていることを特徴とする請求の範囲20−26のいずれか1つに記載のコントロール装置。 - 決定された加速度を評価するための手段が、
偏心システムの周波数の半分に対応する周波数を有する、圧密化ボデーの振動運動内における調和振動の比率を決定するための手段と、
決定された比率を予め定められた値と比較する手段と、を備え、
決定された加速度を評価するための手段が、もし比率が予め定められた値より低いと比較手段が判断したならば安定な振動が得られると決定するように設けられていることを特徴とする請求の範囲26−27のいずれか1つに記 載のコントロール装置。 - 圧密化ボデーがドラムであるとき、
ドラムの移動速度の望ましい値を、
(ドラムの半径*最大塑性変形)1/2
に比例して決定するように、ここで、最大塑性変形は、ドラムが地面物質中に沈む後に形成された残された沈下の深さであり、あるいは、
(ドラムの半径*地面物質の塑性係数)1/2
に比例して決定するように、すなわち、本質的には、ドラムを含む圧密化装置の、地面物質に対する静的荷重によって影響されて、地面中にドラムが沈むときに形成される、圧密化ドラムの動きの方向における、沈下の幅に比例して決定するように、
あるいは、振動システムの励振サイクル毎のローリング距離/移動距離が一定であるように決定するように、設けられたドラムのローリング速度の望ましい値を決定するための手段を特徴とする請求の範囲20−28のいずれか1つに記載のコントロール装置。 - 偏心システムによって駆動され、そして、ある運動方向において、地面物質上をそれと接触しながら通過するように作られた振動する圧密化ボデーを有する、圧密化装置によって圧密化される地面物質の剪断定数を測定するための測定装置であって、
地面のセグメント上の圧密化ボデーの移動の間、少なくとも、本質的に垂直方向、または、小さい角度を垂直線に対して形成するある方向であって、そして、本質的に、地面上の圧密化ボデーの動きの方向に対して平行な垂直平面において延びるある方向における、圧密化ボデーの加速度を時間の関数として決定するための少なくとも1つの加速度計と、
加速度計によって決定された加速度との関係において、偏心システムのセットされた振幅とセットされた位相位置を決定するためのセンサと、
決定された加速度から、時間の関数として対応する距離を決定するための積分手段と、
それらから、そして圧密化装置及び偏心システムの定められたデータから、圧密化ボデーによって通過される地面のセグメントの剪断定数を決定するための計算手段と、
を特徴とする測定装置。 - 計算手段が、圧密化装置の質量と偏心システムの質量及び振幅を含む定められたデータからセグメントの剪断定数を決定するように設けられていることを特徴とする請求の範囲30に記載の測定装置。
- 2つの加速度計によって特徴付けられており、
それらの1つは、本質的に垂直方向、または、小さい角度を垂直線に対して形成するある方向であって、そして、本質的に、圧密化ボデーの動きの方向に対して平行な垂直平面において延びるある方向における、圧密化ボデーの加速度を測定するために設けられており、そして、1つは、本質的に水平方向、小さい角度を水平線に対して形成するある方向であって、そして、本質的に、圧密化ボデーの動きの方向に対して平行な垂直平面において延びるある方向における、圧密化ボデーの加速度を測定するために設けられており、及び/又は、
それらは、本質的に互いに直角の2つの方向において圧密化ボデーの加速度を測定するために設けられていることを特徴とする請求の範囲30−31のいずれか1つに記載 の測定装置。 - 該計算手段が、決定された加速度関数及び/又は運動関数から、そこにおいて、状態の変化が、圧密化ボデーによる圧密化プロセスについて起きる、すなわち、
− 圧密化ボデーが、主に地面に向かう方向に又は地面から離れる方向に地面と接触して動き、そして地面が本質的に弾性的又は粘弾性的な挙動だけを有する間の第一の時間期間、と
− 圧密化ボデーが、地面に接触して地面を圧密化し、そして地面が塑性挙動をも有する間の第二の時間期間の間において
そして、
− 該第一の時間期間、と
− 圧密化ボデーが、地面と少ししか接触しないか又は接触しないで、主に自由に振動しつつ動く間の第三の時間期間の間において
変化が起きるとき、それらの時(times)を決定する手段、
を含むことを特徴とする請求の範囲30−32のいずれか1つに記載の測定装置。 - 該計算手段が、決定された加速度関数または運動関数によって、地面の塑性係数をも決定するように設けられていることを特徴とする請求の範囲30−33のいずれか1つに記載の測定装置。
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