JP3647517B2 - フューエルフィラーパイプとその製造方法 - Google Patents

フューエルフィラーパイプとその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パイプ本体の先端開口部に金属リテーナを装着するフューエルフィラーパイプとその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料タンクと給油口をつなぐパイプとして、その成形性の良さから樹脂製のフューエルフィラーパイプが一般化しつつある。
樹脂製フューエルフィラーパイプにあっては、給油ガンが挿入される給油口に給油ガンとの接触による損傷防止から、通常、筒状の金属リテーナが装着されている。ところが、このままでは、金属リテーナが装着される相手側が不電導性の樹脂材料で成形されているために、金属リテーナに帯電する静電気をアースできず、給油時等で給油ガンを挿入した時、静電気によりスパークし、ガソリンに引火する心配があった。
【0003】
こうしたことから、上記静電気をアースさせる対策技術が必要で、実開平3−30688号公報,実開平2−73067号公報等には、その具体的提案が記載されている。
実開平3−30688号公報の内容は、導電樹脂部でアースワイヤの一端を固着した樹脂製フューエルフィラーパイプ本体の上端部と、給油口導電樹脂部とを圧合させ、アースワイヤをフューエルフィラーパイプ本体に設けた挿通溝に保持させたものである(従来技術1)。
また、実開平2−73067号公報は、給油口導電樹脂部と樹脂製フューエルフィラーパイプ本体とを接合し、金属リテーナを嵌めて固着し、アースワイヤの一端を給油口導電樹脂部に取付けたものである(従来技術2)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、これら従来のフィラーパイプには以下のような問題があった。
従来技術1,2は、いずれもフューエルフィラーパイプ本体と給油口導電樹脂部とを突き合わせ接合してあるだけの構成で、後方からの衝突の際、衝撃力によってフューエルフィラーパイプ本体と給油口導電樹脂部とが分解し、燃料漏れの虞れがあった。更に、接合部からのエア漏れ,燃料漏れの虞れがあった。特に、導電性樹脂は燃料透過し易く、従来技術2のように導電樹脂部が露呈する場合には、燃料透過量が多くなることも懸念された。
また、従来技術1では、アースワイヤがフューエルフィラーパイプ本体に設けた挿通溝に嵌め込むだけの構成のため、車体へのフューエルフィラーパイプの取付け作業中にアースワイヤが脱落し、作業の邪魔になる可能性もあった。
【0005】
本発明は前記問題点を解決するもので、シール性に優れ、且つ、車両衝突等で破壊し難く、しかも、アースワイヤのフューエルフィラーパイプ本体への固定が簡単でアースワイヤが乱れることのないフューエルフィラーパイプとその製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明の要旨は、燃料タンクから延びる樹脂製パイプ本体の先端開口部に筒状の金属リテーナが装着されるフューエルフィラーパイプにあって、前記金属リテーナの外周面に固着される導電性樹脂層と、該導電性樹脂層の外周面に固着される筒状保護体と、先端開口縁が筒状保護体の端面及び該筒状保護体の外周面の少なくとも一部分を抱持するパイプ本体と、を具備し、更に、前記導電性樹脂層の一部が筒状保護体に設けた透孔を貫通し、筒状保護体の外面に突出してなる突起部を形成することにより該突起部にアースワイヤの一端が取付けられるようにしたことを特徴とするフューエルフィラーパイプにある。
また、請求項2に記載の本発明のフューエルフィラーパイプは、請求項1で、パイプ本体の外周面縦方向に凹溝が形成され、該凹溝にアースワイヤが埋設されてなることを特徴とする。請求項3に記載の本発明のフューエルフィラーパイプは、請求項1または2で、導電性樹脂層の外周面を覆う筒状保護体に係る端面と、前記金属リテーナの開口縁フランジとの間にシール部材が挟圧保持されるようにしたことを特徴とする。
【0007】
請求項4に記載の本発明の要旨は、燃料タンクから延びる樹脂製パイプ本体の先端開口部に筒状の金属リテーナを装着したフューエルフィラーパイプの製造方法において、前記金属リテーナの外周にこれと所定間隙をあけて前もって筒状の樹脂体に成形した筒状保護体を嵌装し、次いで、該筒状保護体の端面と前記金属リテーナの開口縁フランジとの間に配設したシール部材を挟圧保持しつつ前記間隙内に導電性樹脂材料を注入し、筒状保護体の透孔位置の外面に突起部が形成されるようにして導電性樹脂層の射出成形をなし遂げ、しかる後、該導電性樹脂層及び筒状保護体を被着した金属リテーナをブロー成形用金型にセットし、その後、前記筒状保護体の外方にパリソンの先端開口部内周を位置させ、型閉め後、パイプ本体を形成することを特徴とするフューエルフィラーパイプの製造方法にある。
また、請求項5に記載の本発明のフューエルフィラーパイプの製造方法は、請求項4で、パイプ本体の形成に先立ち、アースワイヤをブロー成形用金型にセットし、パイプ本体とアースワイヤとを一体化成形させてなることを特徴とする。
【0008】
請求項1,4に記載の発明によれば、導電性樹脂層の外周面に筒状保護体が固着するので、導電性樹脂層が露呈することはなく、燃料透過の虞れはない。そして、パイプ本体の先端開口縁が、筒状保護体の端面及び該筒状保護体の外周面の少なくとも一部分を抱持するので、パイプ本体と金属リテーナ部分との接続が堅牢になる。
請求項2,5に記載の発明によれば、凹溝が形成され、この凹溝にアースワイヤが埋設されるので、フューエルフィラーパイプの車体への取付け作業で、アースワイヤが外れ、まとわりつくといった支障は生じない。
請求項3に記載の発明によれば、シール部材が挟圧保持されるので、シール機能が十分に発揮される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るフューエルフィラーパイプとその製造装置の実施形態について詳述する。
図1〜図12はフューエルフィラーパイプとその製造装置の一形態で、図1はフューエルフィラーパイプの金属リテーナ設置部の縦断面図、図2はフューエルフィラーパイプの全体斜視図、図3は図2のA部拡大断面図、図4は突起部周りの拡大斜視図、図5はアースワイヤが埋設されるパイプ本体部分の部分拡大斜視図、図6〜図10は導電性樹脂層の射出成形工程を示す要部断面図、図11はフィラーパイプの製造工程を示すブロー成形用金型の要部斜視図、図12は図11の導電性樹脂層及び筒状保護体が被着された金属リテーナをマンドレルにセットしたブロー成形用金型の要部断面図である。
【0010】
フューエルフィラーパイプPは、パイプ本体1と金属リテーナ2と導電性樹脂層31と筒状保護体32とシール部材たるOリング4とアースワイヤ9とからなる。
パイプ本体1は、ブロー成形で造られる樹脂製筒状体で、フューエルフィラーパイプPの本体部分を形成する。パイプ本体1は、燃料タンクへ接続するソケット部14を下端部に有して、ブロア,サイドメンバー等の干渉を避けるべく屈曲したガソリン流路を形成しながら上方に延び、先端部に自動車ボディへ取着されるパイプ形給油口を設けている(図2)。符号15はパイプ本体1のブロー成形で一体成形されるブリーザチューブ部分を示す。
【0011】
金属リテーナ2は、上記パイプ本体1の先端開口部1aに装着される筒状体で、その上端は外方へ曲面をなして屈曲し開口縁フランジ21となっている。金属リテーナ2には、内周の中間位置に内方へ屈曲突出する周回のネジ突起22が形成され、これに図略の蓋体が螺合される。本実施形態の金属リテーナ2は、下端開口(図1の下方)の径を絞っている。
【0012】
金属リテーナ2の外周面には、パイプ本体1との接続用樹脂層3が固着される。接続用樹脂層3は、金属リテーナ2の外周面全周に直接接合される導電性樹脂層31と、該導電性樹脂層31を覆ってこれに接合固定する筒状保護体32とで構成されている。導電性樹脂層31は、例えば、カーボンブラック20〜40%含有の高密度ポリエチレン(HDPE)等で造られる。
筒状保護体32と導電性樹脂層31とで接続用樹脂層3を形成するのは、導電性樹脂層31が燃料透過し易いため、これが露呈するのを筒状保護体32で防ぐねらいである。
【0013】
筒状保護体32は、予め射出成形等で形づくった絶縁性の樹脂リング体で、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)等から造られる。金属リテーナ2に筒状保護体32を嵌装すると、金属リテーナ2との間に所定間隙Sができる構成である(図7)。筒状保護体32は、その上端が導電性樹脂層31を覆うように内方へ屈曲し、この上端面32aと前記金属リテーナ2の開口縁フランジ21との間にOリング4を挟圧状態で配設させている。そのため、金属リテーナ2へこの筒状保護体32を嵌装し、Oリング4を挟圧状態下、上記間隙Sをキャビティとして、射出成形により導電性樹脂層31を造るようにしている。
【0014】
筒状保護体32の上方寄りには透孔321が設けられ、該透孔を貫通した導電性樹脂層31が筒状保護体32の外面に突出してピン状の突起部311を形成する(図4)。筒状保護体32の下端外周面には、断面三角形状にして、全周にわたって外方へ突出する係止突起322が形成されている(図1)。符号323は筒状保護体32がその外面で部分的に突出する位置決め用突起で、導電性樹脂層31を射出成形で造る時やパイプ本体1をブロー成形する時に、金属リテーナ2の位置決めセットに利用される。
【0015】
シール部材としてのOリング4は、挟圧状態にして金属リテーナ2と接続用樹脂層3との間のシール性を確保するものである。Oリング4は、予め成形した筒状保護体32を金属リテーナ2に配設し、その後の導電性樹脂層31の成形で、筒状保護体32と金属リテーナ2との挟圧保持される状態とする。
【0016】
このような前記接続用樹脂層3が被着されたOリング4付き金属リテーナ2に対し、図略の燃料タンクより至った前記パイプ本体1の先端開口縁11が、筒状保護体32の下端面3aと係止突起322を含む外周面3b下半部とを抱持するようにして、これら下端面3a及び外周面3bに溶着固定される。
ここでは、パイプ本体1の膨出する前記開口縁外周面11aが、図略のボデーパネル開口の内周面に接するシール面となる。
【0017】
アースワイヤ9は、導電性金属線931(例えば銅線)にポリエチレン樹脂等を被覆した導線で、両端にワッシャ91,92が固着されている。
このアースワイヤ9は、ワッシャ91が突起部311に接合し、他方のワッシャ92がボディ又はシャーシ取付け部に接合して、金属リテーナ2に帯電した静電気を導電性樹脂層31を介してアースできるようにしている。パイプ本体1のブロー成形時に、ブロー成形用金型6のガイド溝615にアースワイヤ9がセットされる(図5)。そして、ブロー成形で、パイプ本体1の外周面縦方向に凹溝12が形成され、該凹溝にアースワイヤ9がパイプ本体1に一体的に埋設されるようにしている(図3)。
【0018】
次に、上記構成のフィラーパイプPの製造方法を述べる。
まず、図1のような形状した金属リテーナ2と筒状保護体32が準備される。そして、図6に示すごとく、射出成形型の可動型51の突出部511に金属リテーナ2を嵌装保持させる。そして、金属リテーナ2の開口縁フランジ21に接するようにOリング4を配し、続いて、前もって筒状の樹脂体に成形した筒状保護体32を金属リテーナ2の外周に嵌装する。筒状保護体32の端面32aがOリング4に当接するように配設される。
斯る状態を確保した後、可動型51を固定型52に向って作動させる(図7)。すると、筒状保護体32の端部が固定型52に当たってOリング4全体を図7の左方へ押すことになり、端面32aと開口縁フランジ21との間に介設されたOリング4を挟圧する。尚、この挟圧過程で、内方の金属リテーナ2と外方の筒状保護体32との間に閉鎖された筒状間隙Sを形成するようにする。
【0019】
しかる後、筒状保護体32の側方よりスライド型53を前進させて(図8)、筒状保護体32の外周面に密着させ型閉め状態とする(図9)。ここで、位置決め用突起323によって、筒状保護体32は射出成形型の所定位置にセットされる結果、間隙S及び透孔321を介した突起部311に係るキャビティCがゲート523,ランナー522に導通することになる(図10)。
続いて、スプルー,ランナー522,ゲート523を経由して間隙S内に導電性樹脂材料を注入し、突起部311が形成されるようにして導電性樹脂層31の射出成形をなし遂げる。この成形過程で、導電性樹脂層31と金属リテーナ2及び筒状保護体32とが互いに一体化する。Oリング4は、開口縁フランジ21と固定された筒状保護体32の端面32aにより挟圧状態で保持されている。
【0020】
かくのごとくして、Oリング4と筒状保護体32,導電性樹脂層31からなる接続用樹脂層3を一体に設けた金属リテーナ2が射出成形型より取り出され、次に、これら一体品をブロー成形用金型61,62間に設けたマンドレル63の先端へ装着する(図11)。
金属リテーナ2,接続用樹脂層3,Oリング4の一体品をマンドレル63にセットした状態を図12に示す。金属リテーナ2はマンドレル63先端の突出部631に上下を逆にして嵌装し、金属リテーナ2の下端開口部をマンドレル63外周のバリ付着防止用突起632との間に形成された環状凹所内に位置させる。そして、金属リテーナ2の上端開口縁を突出部631の先端外周に形成された抜け防止用突起633に係止させ、金属リテーナ2がマンドレル63に固定セットされるようにする。金属リテーナ2は、位置決め用突起323がバリ付着防止用突起632に嵌合することで、突起部311を所定位置に配設させる。
一方、アースワイヤ9を金型61にセットする。ワッシャ92を金型61に係止させ、且つ、金型61に設けられたガイド溝615にアースワイヤ9の導線93を入れてセットする。ガイド溝615の断面は半円形で導線93の約半分が埋まる程度であるが、ガイド溝615には要所に図5のような突起616が設けられ、導電性金属線931を被覆したポリエチレン樹脂被膜932を圧縮することで、導線93を金型61に保持させる。ワッシャ91については、ブロー成形時はパリソンと固着しないよう金型61の喰い切り用突起611より下方にセットし(図12)、ブロー成形を終えた後に突起部311に接合固定させるようにしている。
【0021】
その後、マンドレル63の上方に位置するダイス64から半溶融状態の筒状パリソン1′を供給し(図11)、その先端を図12の鎖線で示すようにバリ付着防止用突起632の外方位置まで垂下させ、接続用樹脂層3の外方にパリソン1′の先端開口部内周が配設されるようにする。斯る状態を確保した後、左右の金型61,62を閉める(図12の鎖線)。
【0022】
型閉めに伴い、型面より突出する喰い切り用突起611,621がパリソン下端の壁部をバリロス分として所定位置で切断する。と同時に、型面によりパリソン1′の先端開口部周壁が、筒状保護体32の下端面3aと係止突起322を含むその外周面3bとに溶着固定する。筒状保護体32の外周面3bと型閉め状態の型面との間隔はパリソン1′の肉厚よりも小さく設定し、更に、係止突起322を設けることにより、パリソン1′はこの部分で挟圧状態となって、パリソンのもつ保有熱が接続用樹脂層3、とりわけ係止突起322に円滑に伝達し、係止突起322を熱溶融させ、パリソン1′と接続用樹脂層3とが接合する。また、図12のα部にいわゆる肉溜まりが生じることにより、この部分のパリソン1′の保有熱が接続用樹脂層3に効率的に伝わり、パリソン1′が接続用樹脂層3に確実に溶着固定することになる。
ブロー成形用金型にセットされたアースワイヤの導線93は金型61から約半分が外に出ているため、ブロー成形の過程でアースワイヤ9を包むようにしてパイプ本体1が形成され、パイプ本体1とアースワイヤ9とが一体化成形される(図3)。
【0023】
型閉め完了後、続いて、マンドレル63の中心に設けたエア吹込み孔634からパリソン1′内にエアを供給する。このエア吹込みにより、パリソン1′は、その先端開口部内周面を接続用樹脂層3(筒状保護体32)の端面3aと外周面3bとに溶着固定し、これらを保持しつつ、型面に沿った形状に賦形されてパイプ本体1(図1)となる。
その後、型開,脱型を経て、喰い切り用突起611,621で分断されたバリロス分を取除くことで、パイプ本体1の先端開口部1aに接続用樹脂層3が巻かれた金属リテーナ2を装着し、しかも、金属リテーナ2の帯電をアースするアースワイヤ9が該パイプ本体1に一体的に埋設されて乱れることのないたフューエルフィラーパイプPを得る。尚、後加工として、ワッシャ91を突起部311に接合固定する。
本実施形態では、パイプ本体1,筒状保護体32を高密度ポリエチレン(HDPE)とし、導電性樹脂層31をカーボンブラック20〜40%含有の高密度ポリエチレン(HDPE)とすることで、パリソンの接続用樹脂層3への溶着固定を更に効果的に実現している。パリソン1′,導電性樹脂層31,筒状保護体32の各樹脂材料が互いに相溶性のあるものが好ましく、それらが同質材料であると、なお一層好ましいとされる。
【0024】
このようにして製造されたフューエルフィラーパイプPは、金属リテーナ2の外周面に固着する接続用樹脂層3の下端面3aのみならず外周面3bを抱持するようにして、パイプ本体1が金属リテーナ2,接続用樹脂層3と一体化ブロー成形されるので、従来の突き合わせ接合等と異なり、接合面が広く頑強である。車両衝突等においても、斯る部分が破壊し難い構造になっている。とくに、係止突起322を設け、また、接続用樹脂層3の外周面3bと型閉め状態の型面との間隔をパリソン1′の肉厚よりも小さく設定しているので、この部分で、パリソン1′は挟圧状態になってパリソン自身の保有熱を有効に接続用樹脂層3側へ伝えて、両者が溶融状態で確実に一体化する。その結果、一層堅牢化が進んでいる。
そして、金属リテーナ2に固着した導電性樹脂層31を介して、アースワイヤ9が金属リテーナ2で帯電した静電気をアースするのであるが、前記導電性樹脂層31はその外周面が筒状保護体32で覆われた構成であるため、燃料を透過し易い導電性樹脂層31がもつ欠点は解消されている。
【0025】
また、アースワイヤ9はブロー成形でパイプ本体1に埋設されるので外れ難く、フューエルフィラーパイプPの車体への取付け作業中に、アースワイヤ9が脱落して作業の邪魔をするといったことは起こらない。
更に、金属リテーナ2と予め成形された筒状保護体とでOリング4を挟圧保持する状況下、導電性樹脂層31を射出成形することによって金属リテーナ2と接続用樹脂層3の一体品を造るので、Oリング4がシール機能を十分に発揮することになる。
【0026】
尚、本発明においては、前記実施例に示すものに限られず、目的,用途に応じて本発明の範囲で種々変更できる。パイプ本体1,金属リテーナ2,導電性樹脂層31,筒状保護体32,Oリング4の形状,材質等は適宜選択できる。前記実施例では、シール部材としてOリング4を用いたが、他のガスケット類であってもよい。
【0027】
【発明の効果】
以上のごとく、本発明のフューエルフィラーパイプとその製造方法は、導電性樹脂層のもつ燃料透過し易い欠点を解消して、堅牢で且つシール性にも優れ、更にはアースワイヤが乱れることがないなど、その品質確保に優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】フューエルフィラーパイプの金属リテーナ設置部の縦断面図である。
【図2】フューエルフィラーパイプの全体斜視図である。
【図3】図2のA部拡大断面図である。
【図4】突起部周りの拡大斜視図である。
【図5】アースワイヤが埋設されるパイプ本体部分の部分拡大斜視図である。
【図6】導電性樹脂層の射出成形工程を示す要部断面図である。
【図7】導電性樹脂層の射出成形工程を示す要部断面図である。
【図8】導電性樹脂層の射出成形工程を示す要部断面図である。
【図9】導電性樹脂層の射出成形工程を示す要部断面図である。
【図10】導電性樹脂層の射出成形工程を示す要部断面図である。
【図11】フィラーパイプの製造工程を示すブロー成形用金型の要部斜視図である。
【図12】図11の導電性樹脂層及び筒状保護体が被着された金属リテーナをマンドレルにセットしたブロー成形用型の要部断面図である。
【符号の説明】
1 パイプ本体
1a 先端開口部
11 先端開口縁
12 凹溝
2 金属リテーナ
21 開口縁フランジ
3a 下端面(端面)
3b 外周面
31 導電性樹脂層
311 突起部
32 筒状保護体
321 透孔
4 Oリング(シール部材)
1′ パリソン
P フューエルフィラーパイプ
S 間隙
9 アースワイヤ

Claims (5)

  1. 燃料タンクから延びる樹脂製パイプ本体の先端開口部に筒状の金属リテーナが装着されるフューエルフィラーパイプにあって、前記金属リテーナの外周面に固着される導電性樹脂層と、該導電性樹脂層の外周面に固着される筒状保護体と、先端開口縁が筒状保護体の端面及び該筒状保護体の外周面の少なくとも一部分を抱持するパイプ本体と、を具備し、更に、前記導電性樹脂層の一部が筒状保護体に設けた透孔を貫通し、筒状保護体の外面に突出してなる突起部を形成することにより該突起部にアースワイヤの一端が取付けられるようにしたことを特徴とするフューエルフィラーパイプ。
  2. 前記パイプ本体の外周面縦方向に凹溝が形成され、該凹溝にアースワイヤが埋設されてなる請求項1記載のフューエルフィラーパイプ。
  3. 前記導電性樹脂層の外周面を覆う筒状保護体に係る端面と、前記金属リテーナの開口縁フランジとの間にシール部材が挟圧保持されるようにした請求項1または2に記載のフューエルフィラーパイプ。
  4. 燃料タンクから延びる樹脂製パイプ本体の先端開口部に筒状の金属リテーナを装着したフューエルフィラーパイプの製造方法において、前記金属リテーナの外周にこれと所定間隙をあけて前もって筒状の樹脂体に成形した筒状保護体を嵌装し、次いで、該筒状保護体の端面と前記金属リテーナの開口縁フランジとの間に配設したシール部材を挟圧保持しつつ前記間隙内に導電性樹脂材料を注入し、筒状保護体の透孔位置の外面に突起部が形成されるようにして導電性樹脂層の射出成形をなし遂げ、しかる後、該導電性樹脂層及び筒状保護体を被着した金属リテーナをブロー成形用金型にセットし、その後、前記筒状保護体の外方にパリソンの先端開口部内周を位置させ、型閉め後、パイプ本体を形成することを特徴とするフューエルフィラーパイプの製造方法。
  5. 前記パイプ本体の形成に先立ち、アースワイヤをブロー成形用金型にセットし、パイプ本体とアースワイヤとを一体化成形させてなる請求項4記載のフューエルフィラーパイプの製造方法。
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