JP3647121B2 - 走査露光装置および方法、ならびにデバイス製造方法 - Google Patents

走査露光装置および方法、ならびにデバイス製造方法 Download PDF

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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば半導体製造用の露光技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体チップの製造工程において、パルス光を光源とする半導体露光装置を利用して半導体チップの回路パターン等を露光するときにステージの位置決め誤差からパルス光の発光強度調整だけでは露光量を適正値にすることができない場合がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、そのように致命的なステージ位置決め誤差が存在する場合においても、そのまま露光プロセスを進行するので、位置決め誤差の影響を受け、その位置の露光は不良となってしまうという問題がある。
【0004】
本発明の目的は、このような従来技術の問題点に鑑み、より効率的かつ低コストでデバイスが製造できるよう露光技術を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため第1の本発明の走査露光装置は、原版を保持し移動する原版ステージと基板を保持し移動する基板ステージとを有し、パルス光で照明された原板のパターンを基板転写する走査露光装置において、
パルス光源と、
前記パルス光源のパルス発光毎の光量を検出する光量検出手段と、
前記検出手段の検出結果に基づいて、前記基板上の露光量を算出する算出手段と、
少なくとも前記算出手段の算出結果に基づいて、前記パルス光源による次のパルス露光により露光不良となるか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段により露光不良となる判別された場合、前記次のパルス露光を停止させ第1の制御手段と、
前記判別手段により露光不良となると判別された前記基板上の位置を記憶する記憶手段と、
前記第1の制御手段によるパルス露光の停止の後、前記記憶手段により記憶された前記基板上の位置に基づいて前記原版ステージおよび前記基板ステージを移動させ、前記パルス光源によるパルス露光を行わせて、前記原板のパターンを前記基板に転写させる第2の制御手段とを有することを特徴とする。
【0006】
第2の本発明の走査露光装置は、前記パルス発光毎の前記原版ステージと前記基板ステージとの相対位置を検出する第1の検出手段と、前記パルス発光毎の前記原板ステージと前記原板の照明領域を規定するブレードとの相対位置を検出する第2の検出手段と、前記パルス発光毎の前記原版のパターンの転写倍率を検出する第3の検出手段とのうち少なくとも1つの検出手段を有し、前記判別手段は、前記少なくとも1つの検出手段の検出結果にも基づいて、前記判別を行うことを特徴とする。
【0007】
第3の本発明の走査露光方法は、原版を保持し移動する原版ステージと基板を保持し移動する基板ステージとを用い、パルス光源によるパルス光で照明された原板のパターンを基板転写する走査露光方法において、
前記パルス光源のパルス発光毎の光量を検出する光量検出工程と、
前記検出工程における検出結果に基づいて、前記基板上の露光量を算出する算出工程と、
少なくとも前記算出工程における算出結果に基づいて、前記パルス光源による次のパルス露光により露光不良となるか否かを判別する判別工程と、
前記判別工程において露光不良となる判別された場合、前記次のパルス露光を停止させ第1の制御工程と、
前記判別工程において露光不良となると判別された前記基板上の位置を記憶手段に記憶させる第2の制御工程と、
前記第1の制御工程によるパルス露光の停止の後、前記記憶工程において記憶された前記基板上の位置に基づいて前記原版ステージおよび前記基板ステージを移動させ、前記パルス光源によるパルス露光を行わせて、前記原板のパターンを前記基板に転写させる第3の制御工程とを有することを特徴とする。
【0008】
さらに、本発明の走査露光方法は、前記パルス発光毎の前記原版ステージと前記基板ステージとの相対位置を検出する第1の検出工程と、前記パルス発光毎の前記原板ステージと前記原板の照明領域を規定するブレードとの相対位置を検出する第2の検出工程と、前記パルス発光毎の前記原版のパターンの転写倍率を検出する第3の検出工程とのうち少なくとも1つの検出工程を有し、前記判別工程において、前記少なくとも1つの検出工程における検出結果にも基づいて、前記判別が行われることを特徴とする。
【0009】
さらに、本発明のデバイス製造方法は、前記記載の走査露光装置を用いて原板のパターンを基板に転写する工程を有することを特徴とする。
【0014】
【作用】
これによれば、従来ステージの位置決め誤差から露光不良となっていた場合であっても、その誤差をあらかじめ検知して露光を行なわずに、そのショットへの露光が一通り終了した後でその部分について再度露光が行われる。したがって、半導体チップの製造の歩留まりが向上される。
【0015】
【実施例】
図1は、本発明の一実施例に係るパルス光源を使用した走査型の半導体露光装置を示す概略図であり、この装置はIC、LSI等の半導体デバイス、液晶デバイス、CCD等の撮像デバイス、磁気ヘッド等のデバイスを製造する際に用いられるものである。同図において、エキシマレーザ等のパルス光を放射する光源1からの光束はビーム整形光学系2により所望の形状に整形され、ハエの目レンズ等のオプティカルインテグレータ3の光入射面に指向される。ハエの目レンズは複数の微小なレンズの集まりからなるものであり、その光射出面近傍に複数の2次光源が形成される。
【0016】
4はコンデンサレンズであり、オプティカルインテグレータ3の2次光源からの光束でマスキングブレード6をケーラー照明している。マスキングブレード6とレチクル9は結像レンズ7とミラー8により、共役な関係に配置されており、マスキングブレード6はその開口部の形状によりレチクル9における照明領域の形と寸法が規定するため、レクチルの移動に同期させ走査させる。10は投影光学系であり、レチクル9に描かれた回路パターンを半導体基板11に縮小投影している。レチクル9はレチクルステージ13に固定され、投影光学系10を介してウエハステージ14上に固定された半導体基板11に対してアライメントされる。ウエハステージ14上には露光量検出器15が配置されており、この露光量検出器15により光学系10を介した際のレーザの露光量をモニタすることができる。12はもう一つの露光量検出器であり、ハーフミラー5により分割されたパルス光の一部の光束をモニタしている。
【0017】
制御系の構造は、レーザ制御系103、露光量演算器102、ステージ駆動制御系101、AF演算器111、およびそれらの演算部分等を統括する主制御系104からなる。レーザ制御系103は、主制御系104において目標となる露光量が得られるように計算されたレーザ発光強度および発振タイミング信号を受け、トリガ信号16および充電電圧信号17により、光源1が発するレーザのパルスエネルギおよび発光間隔を制御する。露光量演算器102は、実際の露光が始まる前に、露光量検出器12および15から得られた照度検出信号108および109に基づいてそれらの検出期間の相関を取ることにより、実際の露光の際に露光量検出器12からのデータのみでウエハ上の露光量を推定する。ステージ駆動制御系101は、レチクルステージ13とウエハステージ14の現在位置を認識し、そのデータを主制御系104に送るとともに、さらに主制御系104から送られてきたステージ駆動信号をもとにステージ信号107を出力してステージ13,14を駆動する。AF演算器111は、AF光学系110により得られたフォーカスずれデータから、フォーカス目標値を達成するよう投影レンズ駆動信号112を出力し、フォーカスを制御する。そのときのフォーカス状況は主制御系104へ伝達され、逆にフォーカス目標値を主制御系104から受け取る。以上のレーザ制御系103、露光量演算器102、ステージ駆動制御系101およびAF演算器111はそれぞれ、パルス光を発光するためのトリガ信号に同期して動作し、各データを検出する。主制御系104は、露光状態を入力する入力装置105、露光状況をグラフィカルに表示する表示部106を有する。また、各制御系からパルス光強度、ステージ位置、フォーカス状況等のデータを受け取り、それらを用いて入力装置105により入力された目標露光量を達成するための制御演算を行なう。その制御演算の結果から、パルス光の発光強度指令信号、ステージ駆動信号、フォーカス目標信号等を各演算器、制御系などに送る。
【0018】
パルス光源を用いた半導体露光装置において、パルス光の発光タイミングと同期させ、パルス光を発光する前に、露光状況、すなわちレチクルとウエハのステージが移動した際の同期誤差、フォーカス方向のずれ等を検出し、検出された位置決め誤差の影響が、次回パルス光の発光強度を制御することで、露光誤差許容値内に調整できるか判断する。その結果、露光制御で誤差の影響を消すことができないと判断された場合には、その位置におけるパルス光の発光を行なわず、その位置を記憶する。1ショット間そのようにして露光を行なう。1ショット露光後、未露光位置データを読み出し、その位置についてはもう一度ステージ位置を調整し、再露光する。
【0019】
図2は、露光不良を判定するようにした1つの露光フィールドに対する露光処理のフローチャートである。同図に示すように、露光処理を開始すると、ステージのX,Y,Z,ωx ,ωy およびωz といった位置誤差、回転誤差等ステージの状態を検出する(ステップS1)。そして、前回までの露光履歴を考慮して、検出された位置決め誤差の影響を次回の発光強度制御で消去できるかどうかを判断する(ステップS2)。次に、次回パルス光の発光強度の制御で、規定の露光量誤差範囲内に位置決め誤差の影響を抑えることができない場合には、その位置においてパルス光を発光せず、その時のステージ位置を検出し、記憶領域に記憶する(ステップS3)。もし、発光強度制御を行なうことで、位置誤差の影響を打ち消すことができると判断されれば、その結果に基づいてパルス光を発光させる(ステップS4,S5)。そして、次の領域を露光するため、ステージを移動させ(ステップS6)、そのときのステージ位置を検出して1ショット分の露光が終了したか否かを判断する(ステップS7)。露光が終了していなければ、再びステップS1に戻り、ステージ位置の検出以降のフローチャートを繰り返す。露光が終了していれば、先に記憶した未露光位置を読み出し(ステップS8)、その位置へステージを移動する(ステップS9)。その際に、ステージの位置決め誤差が露光量誤差へ影響しない範囲内のものであることを確認しなくてはならない。そして、その位置周辺の露光実績からその位置での露光量を計算し(ステップS10)、その計算結果に基づいてパルス光の発光強度を制御し発光する。そして、全ての露光が終了したかどうかを判断し(ステップS11)、露光が終了している場合は露光動作を終了する。終了していない場合は、ステップS9に戻る。
【0020】
また、再露光の方法についてはいくつかの方法が考えられる。前項目の方法のように1ショット分の露光が終了してから、前記記憶していた露光不良部分に戻り露光をやりなおす方法以外に、露光不良が予測されるとその部分のステージ位置決め、またはフォーカスのやり直しを行う方法、1ショット露光を行う間にステージ移動方向を変化させるためから、走査速度が小さくなるなど再露光を行い易いときに再露光を行う方法、1つのウエハの露光が終了してから再露光を行う方法等、再露光を行うタイミングをいずれの露光過程において行うかは、各自の自由である。
【0021】
図7は、再露光を行うタイミングを示したものである。71は走査露光光、72は露光時の1ショット分の領域を示している。73は露光不良部分、74は露光光の走査方向を示している。75は、1ショットの終了部分を示していて、この部分で再露光を始めることが考えられる。また76は、73の露光不良が予想される部分を検知したタイミングを示しており、77は、露光過程において走査方向を変えなくてはならない部分を、78は、ウエハの露光が終了する部分を示している。75で示した部分以外にも、76から78などの部分において、再露光を行うことが考えられる。
【0022】
1ショット露光終了時以外で再露光を開始する場合は、図2のS7における露光終了判断における判断基準を変化させることで対応することができる。
【0023】
次に露光不良を判定する一手段を示す。半導体チップの露光不良の原因としては、まずレチクル9とウエハ11の同期位置ずれ誤差を考えることができる。図3は、同期ズレ誤差を示した図である。半導体露光装置においては、ショット間の移動のためや、走査露光方式の場合は露光光をスキャンさせるために、ウエハ(走査露光方式の場合はレチクルも)を移動させることになる。その際に、レチクルとウエハの相対速度に変動があったり、それぞれのステージを移動する際に振動が混入したりして、ウエハ面上で本来露光を行ないたい露光エリア301とは違う露光エリア302にレチクルがあてがわれてしまい、ウエハ面の意図する位置に露光を行なうことができないことがある。
【0024】
そのときに発生する誤差の概要を示したのが図4である。図4左図は、第1レイヤと第2レイヤとの間の同期誤差の結果を示したものであり、右図は発光間の同期誤差を示したものである。左図は、第1レイヤと第2レイヤの同期誤差により、本来であればレイヤ間で接続されなくてはならない部分も同期誤差のために円内で囲った部分のようにずれてしまい、所望の回路の構成を行なうことができなくなる。また右図は、ショット間の同期誤差により第1発光と第2発光との間でレチクルとウエハ間で同期ずれがでて、所望の回路形成を行なうことができなくなっている。そこで、これらの誤差をパルス光に同期させて、パルス光を発光する前に検知してこのような露光不良が予想される場合には、その位置を未露光位置として保存して、実際にパルス光を発光させず、1ショット露光が終了した後で、その位置において再露光を行ない、同期位置決め誤差による不良露光を防止するものである。
【0025】
パルス光の発光タイミングに同期して露光誤差を算出するとき、同期誤差の方向としては特に、スキャン方向X、スリット長手方向Y、Z軸回りの回転誤差ωzが考えられ、半導体チップ製造時の不良を判定する上で考慮しなくてはならない。露光不良判断の方法としては、露光エリア内のある検出点の各方向ごとについて、パルス光の発光ごとの誤差を足していき、そのようにして算出した誤差をさらに足していくなどし、その和があらかじめ設定したしきい値を超過する場合にはその測定点を不良露光とする方法が考えられる。また、計算の負荷を軽減するために、それぞれの誤差方向に対して最大誤差をあらかじめ決定しておき、その値を超過した場合にはその露光部分に関しては不良と判断する方法も考えられる。
【0026】
また、X軸方向の誤差をΔx、Y軸方向の誤差をΔy、Z軸回りの回転誤差をωz とし、基準となる露光エリア面内の位置を(x,y)と座標表示すると、X軸、Y軸およびZ軸回転方向に誤差が生じた場合には数1式のように各点は座標変換される。
【0027】
【数1】
Figure 0003647121
したがって、この変換後の座標と変換前の座標との距離を計算し、かかる距離を露光エリア内の各点について発光ごとに加算し、その加算結果に対してしきい値を設けて露光不良を判断する方法や、かかる露光エリア内各点での加算結果の総和に対してしきい値を設けて露光不良を判断する方法などが考えられる。また、かかる距離の各点での加算結果に対してしきい値を設けて露光不良を判断する方法では、しきい値を超過するとその露光エリア全てを不良とするのではなく、露光エリア面内での露光不良領域を限定することができる。このため、露光エリア内でも露光不良の部分を含むチップのみを不良とすれば良くなるので、半導体チップの製造効率がさらに良くなると考えられる。なお、ここで用いた、誤差Δx,Δyおよびωz は、それぞれいくつかの測定点を使用し、それらの値を平均化するなどの方法で求めた最適な値である。
【0028】
レイヤ間の露光不良判定については、ショット上の同一位置におけるレチクル・ウエハ間の同期ずれから上述の判断基準などにより、その位置における露光状況を判断すればよい。
【0029】
次に別の露光不良判定方法を示す。半導体チップを露光する際に、レチクル・ウエハ間の距離のずれは、光学系の焦点距離のずれを生じさせ、露光誤差につながる。この焦点距離のずれは、露光装置でパターンを形成していく上で、そのパターンの鮮明さを左右することとなる。そして、半導体チップの露光誤差をパルス光の発光タイミングに同期させて、フォーカスずれの観点から検出することが考えられる。そのため、焦点距離に作用する誤差Z,X軸回りの回転誤差ωx ,Y軸回りの回転誤差ωy などを検出し、露光不良を判定することになる。その判定方法としては、それぞれの方向Z,ωx およびωy に対する誤差の絶対値を足していき、その和があらかじめ設けたしきい値を超過するかどうかを調べ、超過する場合は露光不良とすることも考えられる。また、計算の簡素化のため、それぞれの方向に対する誤差と、あらかじめ設けたそれぞれの方向の誤差しきい値とを比較し、そのしきい値を超過する場合にはその部分の露光を不良とすることが考えられる。さらには、ウエハ面の座標系を、スキャン方向をX、スリット長手方向をY、これらそれぞれの方向を軸とする回転方向をωx およびωy 、XとYとからなる平面の法線方向をZとしたときに、ウエハの座標系にωx およびωy なる回転誤差が加わったとすると、数2式の座標変換が作用すると考えられる。
【0030】
【数2】
Figure 0003647121
である。
【0031】
誤差の入る前のウエハ面をZ=0とすると、回転誤差とZ軸方向の誤差Δzが入った後のウエハ面は数3式となる。
【0032】
【数3】
Figure 0003647121
したがって、露光エリア上の座標を数3式に代入し、フォーカス方向の距離(誤差)を求めてその誤差に対してしきい値を設ける方法、露光エリアの各点の誤差を足していき、その和に対してしきい値を設ける方法なども考えることができる。
【0033】
なお、ここで用いた、誤差Δz,ωx およびωy は、それぞれいくつかの測定点を使用し、それらの値を平均化するなどの方法で求めた最適な値である。
【0034】
パルス光源を用いた半導体露光装置の露光の可否を判断する際に、許容露光誤差の要求が厳しい場合などは、以上に示した誤差評価基準を独立させて採用することができないので、少なくともその2つの評価基準を組み合わせ判断することも考えられる。その際には、それらの判断基準について適切な重み等を付加して、それぞれの誤差を複合的に評価する方法、それぞれの判断基準に基づいた誤差を監視しておき、どちらかの判断基準で不良とされた場合に露光不良とする不良判別法も考えられる。
【0035】
次に、マスキングブレードとステージ系の同期誤差から露光不良と判定することも考えられる。走査露光時にはレチクルステージに照射するビーム形状の整形、ビーム照射領域の確定をするために、レチクルステージの移動に同期させて、マスキングブレードを移動させる。しかし、マスキングブレードとレチクルステージとの間に同期誤差があると、それに起因する露光不良が発生する。そこで、マスキングブレードとレチクルステージの相対位置を走査露光時にモニタし、それを用いて露光状態を判断して、その露光エリアが露光不良かどうかを判断することが考えられる。相対位置要素としてはX、Y、Z、ωX、ωY、ωZ方向が考えられ、判断方法はステージの同期誤差に基づく露光不良領域判定方法と同様に、それぞれの方向に対しての許容誤差を決定しておき、判定領域内の複数の位置について同期誤差を算出し、その中で最大のものを用いて判断する方法、そのときの計測誤差の和に対し閾値を設けて露光不良を判断する方法、測定点の誤差の統計処理結果に対して閾値を設けておく方法などが考えられる。
【0036】
これらの判定方法により、マスキングブレードとレチクルステージの同期誤差に起因する誤差から露光状態を判別し、その結果露光不良と判別された部分を記憶し、同部分を再露光することが考えられる。
【0037】
走査露光時には、ステージの位置に対して投影光学系の目標縮小比の設定が行われている場合がある。そのため、ステージの位置に対して、実時間に投影光学系の縮小倍率を制御しなくてはならない。しかしながら、投影光学系の目標縮小比と実際の縮小比との間に誤差の生じることがある。図6は、スキャン露光時に投影系の縮小倍率を変化させた場合を示した図である。図6(A)はスキャン位置における投影光学系の縮小倍率を示した図である。点線は目標縮小倍率が一定である場合を示しているが、実線のようにスキャン位置においてその縮小倍率を変化させる場合がある。このとき、ウエハに焼きつけられる領域としては図6(B)の実線で囲われた部分のようになる。しかし、実線の縮小倍率が図6(A)の波線のようになった場合には、ウエハに焼き付けられる領域は図6(B)の波線で囲われた形となり、この波線の形が実線の形と大きく異なる場合には、露光面の局所、または、全体に像の歪みが生じることとなり、次層以降のオーバーレイに影響の生じることが考えられる。従って、投影光学系のスキャン位置における目標縮小倍率と、実際の縮小倍率の誤差から、露光状態を判定する必要が出てくる。
【0038】
この投影光学系の誤差に対して、本発明の概念を適用し、パルス露光毎の投影光学系の実際の縮小倍率を縮小倍率検出手段により検出して、目標縮小倍率に対する投影光学系の縮小倍率の誤差が大きい場合には、露光を行わないで、再露光を行うことが考えられる。誤差の判定には、ある評価基準に対して閾値を設け、その閾値を基準に露光状態を判断することとなる。その際の閾値の設け方としては、目標縮小倍率からのズレ量そのものに設ける方法、走査フィールド上幾つかの測定点について目標値からのズレを計測し、それらを統計処理してその統計値に対して閾値を設ける方法、また回路パターンに基づき、回路パターンが他の部分と比較して複雑であったりして、より縮小倍率に対してより厳しい精度が必要である場合には各点での測定値に対し、重みをかけるなどした上で、ズレ量に対して閾値を設ける方法、統計処理を行った結果に対して閾値を設ける方法に適用することも考えられる。
【0039】
これら一連の手法を用いることにより、投影光学系の縮小倍率の誤差に起因する露光不良を判定し、露光不良と判別された部分を記憶し、同部分を再露光することが考えられる。
【0040】
さらに、ウエハ面上での露光状況および未露光位置データは露光装置に備え付けられた表示部分に表示することにより、オペレータに知らせることができる。図8は、その表示例を示したもので、未露光位置801および802を示すとともに、その未露光部分は、1ショットの露光が一通り終了した後で、ステージの位置決め誤差が露光量に影響しないことを確認してから、再露光され位置決め誤差の影響を打ち消すことができるのである。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によればより効率的かつ低コストでデバイスが製造できるような露光技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る走査型露光装置を示す概略図である。
【図2】 図1の装置の露光不良を判定するフローチャートである。
【図3】 同期ずれ誤差を示す図である。
【図4】 図3の同期ずれ誤差の概要を示す図である。
【図5】 図1の装置の表示装置に表示された表示例を示す図である。
【図6】 スキャン露光時に投影系の縮小倍率を変化させた場合を示す図である。
【図7】 再露光を行うタイミングを示す図である。
【符号の説明】
1:光源、2:ビーム整形光学系、3:オプティカルインテグレータ、4:コンデンサレンズ、5:ハーフミラー、6:マスキングブレード、7:結像レンズ、8:ミラー、9:レチクル、10:投影光学系、11:半導体基板、12:露光量検出器、13:レチクルステージ、14:ウエハステージ、15:露光量検出器、16:トリガ信号、17:充電電圧信号、101:ステージ駆動制御系、102:露光量演算器、103:レーザ制御系、104:主制御系、105:入力装置、106:表示部、107:データ出力インタフェース、108:照度検出信号、109:照度検出信号、110:AF光学系、111:AF演算器、112:投影レンズ駆動信号、113:ステージ信号、301:本来の露光位置、302:実際の露光位置、801:露光不良部分、802:チップ。

Claims (5)

  1. 原版を保持し移動する原版ステージと基板を保持し移動する基板ステージとを有し、パルス光で照明された原板のパターンを基板転写する走査露光装置において、
    パルス光源と、
    前記パルス光源のパルス発光毎の光量を検出する光量検出手段と、
    前記検出手段の検出結果に基づいて、前記基板上の露光量を算出する算出手段と、
    少なくとも前記算出手段の算出結果に基づいて、前記パルス光源による次のパルス露光により露光不良となるか否かを判別する判別手段と、
    前記判別手段により露光不良となる判別された場合、前記次のパルス露光を停止させ第1の制御手段と、
    前記判別手段により露光不良となると判別された前記基板上の位置を記憶する記憶手段と、
    前記第1の制御手段によるパルス露光の停止の後、前記記憶手段により記憶された前記基板上の位置に基づいて前記原版ステージおよび前記基板ステージを移動させ、前記パルス光源によるパルス露光を行わせて、前記原板のパターンを前記基板に転写させる第2の制御手段と
    を有することを特徴とする走査露光装置。
  2. 前記パルス発光毎の前記原版ステージと前記基板ステージとの相対位置を検出する第1の検出手段と、前記パルス発光毎の前記原板ステージと前記原板の照明領域を規定するブレードとの相対位置を検出する第2の検出手段と、前記パルス発光毎の前記原版のパターンの転写倍率を検出する第3の検出手段とのうち少なくとも1つの検出手段を有し、前記判別手段は、前記少なくとも1つの検出手段の検出結果にも基づいて、前記判別を行うことを特徴とする請求項1記載の走査露光装置。
  3. 原版を保持し移動する原版ステージと基板を保持し移動する基板ステージとを用い、パルス光源によるパルス光で照明された原板のパターンを基板転写する走査露光方法において、
    前記パルス光源のパルス発光毎の光量を検出する光量検出工程と、
    前記検出工程における検出結果に基づいて、前記基板上の露光量を算出する算出工程と、
    少なくとも前記算出工程における算出結果に基づいて、前記パルス光源による次のパルス露光により露光不良となるか否かを判別する判別工程と、
    前記判別工程において露光不良となる判別された場合、前記次のパルス露光を停止させ第1の制御工程と、
    前記判別工程において露光不良となると判別された前記基板上の位置を記憶手段に記憶させる第2の制御工程と、
    前記第1の制御工程によるパルス露光の停止の後、前記記憶工程において記憶された前記基板上の位置に基づいて前記原版ステージおよび前記基板ステージを移動させ、前記パルス光源によるパルス露光を行わせて、前記原板のパターンを前記基板に転写させる第3の制御工程と
    を有することを特徴とする走査露光方法。
  4. 前記パルス発光毎の前記原版ステージと前記基板ステージとの相対位置を検出する第1の検出工程と、前記パルス発光毎の前記原板ステージと前記原板の照明領域を規定するブレードとの相対位置を検出する第2の検出工程と、前記パルス発光毎の前記原版のパターンの転写倍率を検出する第3の検出工程とのうち少なくとも1つの検出工程を有し、前記判別工程において、前記少なくとも1つの検出工程における検出結果にも基づいて、前記判別が行われることを特徴とする請求項3記載の走査露光方法。
  5. 請求項1または2記載の走査露光装置を用いて原板のパターンを基板に転写する工程を有することを特徴とするデバイス製造方法。
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