JP3646752B2 - ダイヤフラム弁のハンドル兼用カバー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はダイヤブラム弁のハンドル兼用カバーに関する。
【0002】
【従来の技術】
バイオ装置に使用するダイヤフラム弁は汚れが付着しない構造でなければならない。このため、ボンネットにハンドルと一体のカバーをかぶせ、汚れの付着しやすいステムを外部に露出しないようにしていた。従来のハンドル兼用のカバーはトップがステムの上端部に一体に固定され、カバーのスカートはボンネットの上部周面を旋回しながら軸方向に摺動していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のカバーはスカートをボンネットに対して回転自在かつ軸方向摺動自在に取り付けるため、スカートとボンネットの間に比較的大きなクリアランスを設けなければならない。しかし、このクリアランスはがたつきを生じるため、ハンドルの操作性が不良になるという問題があった。
【0004】
本発明はこの問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、ダイヤフラム弁のボンネットから突出するステムを完全に覆うハンドル兼用カバーであって、ハンドルの操作性の良好なものを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明が採用する手段は、ハンドル兼用カバーのトップをステムにキー等を介して一体回転するが軸方向には相互に摺動自在に取り付け、スカートをボンネットにボールを介して相互回動は自在であるが、相互の軸方向位置は固定するように取り付けたことにある。
【0006】
ボールをボンネットとスカートの間に介在させるため、ボンネットにはボールの片側がはまる環状溝を刻設する。スカートには等円周間隔に複数個のボール孔をあけ、そのボール孔にボールポイントねじをねじ込むか、又は、ボール孔にボールをはめ、スカートの外周にボール孔を被覆するリングをはめる。ボール孔の代わりに、ボールの反対側がはまる環状溝をスカートの内周面に刻設し、ボンネットとスカートの両環状溝を合わせ、そこへボールを供給するボール出入口をスカートに設け、ボールを供給した後にそのボール出入口にプラグを脱着自在に取り付けてもよい。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1及び図2に示す第1実施例に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
ダイヤフラム弁10のボンネット11にステム12を回動自在かつ軸方向摺動自在に軸受けする。ステム12の下端部にピン37を介して移動カム13を取り付け、その移動カムの下端部にコンプレッサ14を取り付ける。コンプレッサ14はステム12と共に軸方向に移動するが回動することはできない。コンプレッサ14に図外の弁を開閉するダイヤフラムを取り付ける。ステム12にばね受け15を相互回動自在に取り付け、そのばね受けとボンネット11の間にコイルばね16を挿入する。ここまでの構成は従来のダイヤフラム弁と同様である。
【0008】
ステム12の上端部にキー17を固定し、そのキーをはめるキー溝18をカバー20のトップ19に設ける。キー17とキー溝18を介してカバー20をステム12に一体回転するが軸方向に相互摺動自在に取り付ける。カバー20にはレバー状のハンドル21を一体に設ける。
カバーとステムの結合は、キー結合に限る必要はなく、スプライン結合、角軸角孔結合等にすることも可能である。ハンドルは、レバー状に限る必要はなく、丸形等の他の形状にしてもよい。
【0009】
ボンネット11の周面にボールポイントねじ22のボール23の片側がはまる3角形横断面の環状溝24を刻設する。カバー20のスカート25に複数個のねじ孔26をボンネット11の環状溝24と交差する位置に設ける。各ねじ孔26にボールポイントねじ22をねじ込み、そのボール23を環状溝24にはめる。
ハンドル21を弁が閉じる方向に回すと、移動カム13により、ステム12は回動しながら下降し、ばね受け15はコイルばね16を圧縮する。そこで、ハンドル21を弁が開く方向に回すと、ステム12は回動しながら上昇する。このとき、コイルばね16の反発力に助けられ、ハンドル21は軽く回る。
【0010】
カバー20とボンネット11はボール23を介して相互回動自在に嵌合し、上下には摺動しないから、クリアランスは小さく、ハンドル付きカバー20の回動は円滑で安定する。したがって、ハンドル21の操作性は非常に良好である。
【0011】
【実施例】
本発明を、図3ないし図7に示す実施例に基づいて説明する。
図3及び図4に示す第2実施例は、カバー20のスカート25の下縁外周にリング27をはめる環状座面28を有する。環状座面28には複数個のボンネット11の環状溝24と交差するボール孔29が設けられる。ボール孔29にボール30をはめ込み、ついで、環状座面28にリング27をはめてボール30のボール孔29からの脱落を防止する。エンドレスのリング27は、その下の環状座面28のスナップリング溝31にはめたスナップリング32によって支持する。第2実施例の他の構成は第1実施例と同一である。
【0012】
図5の第3実施例に示すように、割りリング33を使用するときは、環状座面28をコ字状とし、スナップリング溝とスナップリングは省略する。割りリング33は弾性的に開いて、環状座面28にはめる。第3実施例の他の構成は第2実施例と同一である。
図6及び図7の第4実施例は、カバー20のスカート25の内周面にボール30の片側がはまる環状溝34を有する。この環状溝34はボンネット11の環状溝24と合体して内部にボール30を収容する。スカート25の外周面から環状溝34へ抜けるボール出入口35をあけ、そこからボンネット環状溝24とカバー環状溝34とで形成する空間にボール30を挿入する。ボール30の挿入後、プラグ36をボール出入口35にねじ込んでボール30の脱落を防止する。実施例4の上記以外の構成は第2実施例と全く同一である。
【0013】
第2、第3、第4実施例のハンドル付きカバー20はボンネット11とボール30を介して相互回動自在に嵌合し、上下には摺動しないから、カバー20の回転は円滑であり、かつ安定する。したがって、カバー20と一体のハンドルの操作性は著しく良好である。
【0014】
【発明の効果】
上記のとおり、本発明のハンドル兼用カバーは、従来のカバーのトップをステム上端部に固定していたために、カバーのスカートとボンネットの間のクリアランスが比較的大きかったものとは異なり、カバーのトップをステム上端部に一体回転するが軸方向には摺動可能に取り付け、カバースカートはボンネットにボールを介して相互回動は可能であるが、上下方向には摺動しないように取り付けたから、スカートとボンネットの間のクリアランスは小さくなり、カバーと一体のハンドルの操作性が著しく向上するという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】は本発明の第1実施例を備えたダイヤフラム弁の縦断面図、
【図2】は図1のボールポイントねじの中心を通る断面図、
【図3】は第2実施例を備えたダイヤフラム弁の左半を断面で示す正面図、
【図4】は第2実施例のボールの中心を通る断面図、
【図5】は第3実施例を備えたダイヤフラム弁の左半を断面で示す正面図、
【図6】は第4実施例を備えたダイヤフラム弁の縦断面図、
【図7】は第4実施例のボールの中心を通る断面図、
【符号の説明】
10:ダイヤフラム弁
11:ボンネット
12:ステム
13:移動カム
14:コンプレッサ
15:ばね受け
16:コイルばね
17:キー
18:キー溝
19:トップ
20:カバー
21:ハンドル
22:ボールポイントねじ
23:ボール
24:環状溝
25:スカート
26:ねじ孔
27:リング
28:環状座面
29:ボール孔
30:ボール
31:スナップリング溝
32:スナップリング
33:割りリング
34:環状溝
35:ボール出入口
36:プラグ
37:ピン
Claims (1)
- ダイヤフラム弁(10)のボンネット(11)にかぶせるハンドル兼用のカバー(20)であって、前記カバーはトップ(19)がステム(12)の上端部に一体回転するが軸方向には摺動可能に取り付けられ、前記カバーのスカート(25)は前記ボンネットの外周面に設けられた環状溝(24)に収容したボール(30)を介して前記ボンネットに相互回動可能であるが、軸方向には摺動できないように外嵌され、前記スカート( 25 )にボンネット( 11 )の環状溝( 24 )と交差し、かつボール( 30 )が挿入される複数個のボール孔( 29 )があけられ、前記ボール孔は前記スカートに外嵌されたリング( 27 、 33 )により外周が封止されることを特徴としてなるダイヤフラム弁のハンドル兼用カバー。
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JP12530696A JP3646752B2 (ja) | 1996-05-21 | 1996-05-21 | ダイヤフラム弁のハンドル兼用カバー |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP12530696A JP3646752B2 (ja) | 1996-05-21 | 1996-05-21 | ダイヤフラム弁のハンドル兼用カバー |
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1996
- 1996-05-21 JP JP12530696A patent/JP3646752B2/ja not_active Expired - Fee Related
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