JP3646600B2 - 演奏インターフェイス - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、演奏インターフェイス、より詳細には、演奏参加者と電子楽器や楽音再生装置等の楽音発生装置との間に介在し、演奏参加者の動作に応じて楽音発生装置を多彩に制御することができる演奏インターフェイスに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電子楽器においては、音色、音高、音量及び効果の4つの演奏パラメータが決まると所望の楽音を発音することができ、CD、MD、DVD、DATや、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)ソース等の音響情報を再生する楽音再生装置では、テンポ、音量及び効果の3つの演奏パラメータが決まると所望の楽音を再生することができる。従って、操作者と電子楽器や楽音再生装置等の楽音発生装置との間に演奏インターフェイスを設け、操作者の操作により演奏インターフェイスを用いて上述の4或いは3演奏パラメータを決定するようにすれば、操作者の操作に応じた所望の楽音を出力することができる。
【0003】
従来、この種のインターフェイスとして、既に、操作者の動きに応じて電子楽器や楽音再生装置から出力される楽音の演奏パラメータを制御するものが提案されている。しかしながら、操作者が一人に限られたり、楽音発生装置やその演奏パラメータが1つであるので、多くの人が参加したり多彩な楽音出力を楽しんだりすることができなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、演奏参加者の動きや身体状態に応じて電子楽器等の楽音発生装置の演奏パラメータを制御する演奏インターフェイスに多彩な機能を与えることにより、音楽アンサンブル、演劇、音楽教育の現場、スポーツ、イベント、コンサート、テーマパーク、さらには、音楽ゲーム用の新しい楽音コントローラとして、幼児から老人まで、だれにでも容易に楽音演出に参加することができ演奏を楽しむことができる新しいタイプの演奏インターフェイスを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明の一つの特徴に従うと、複数の操作者それぞれの動作に基づく運動を検出し、対応する運動検出信号をそれぞれ出力する操作者に設置乃至所持可能な複数の運動検出器と、これらの運動検出器についてグループ設定を行うグループ設定手段と、このグループ設定に基づいて、複数の運動検出器から受信される複数の運動検出信号をグループ分けし、グループ毎に当該運動検出信号を単純平均或いは重み付け平均した平均データ値を求める身体情報解析手段と、求められた各グループの平均データ値に基づいて、当該グループに対応して楽音発生装置から発生される楽音のパラメータを制御する制御手段とを具備する演奏インターフェイス(請求項1)が提供される。
【0006】
この発明の別の特徴に従うと、複数の操作者それぞれの身体状態を検出し、対応する状態検出信号をそれぞれ出力する操作者に設置乃至所持可能な複数の状態検出器と、これらの状態検出器についてグループ設定を行うグループ設定手段と、このグループ設定に基づいて、状態検出器から受信される複数の状態検出信号をグループ分けし、グループ毎に当該状態検出信号を単純平均或いは重み付け平均した平均データ値を求める身体情報解析手段と、求められた各グループの平均データ値に基づいて、当該グループに対応して楽音発生装置から発生される楽音のパラメータを制御する制御手段とを具備する演奏インターフェイス(請求項2)が提供される。
【0007】
この発明の別の特徴に従うと、複数の操作者それぞれの動作に基づく運動を検出し、対応する運動検出信号をそれぞれ出力する操作者に設置乃至所持可能な複数の運動検出器と、複数の操作者それぞれの身体状態を検出し、対応する状態検出信号をそれぞれ出力する操作者に設置乃至所持可能な複数の状態検出器と、これらの運動検出器及び状態検出器についてグループ設定を行うグループ設定手段と、このグループ設定に基づいて、複数の運動検出器から受信される複数の運動検出信号をグループ分けし、グループ毎に当該運動検出信号を単純平均或いは重み付け平均した平均運動データ値を求めると共に、状態検出器から受信される複数の状態検出信号をグループ分けし、グループ毎に当該状態検出信号を単純平均或いは重み付け平均した平均状態データ値を求める身体情報解析手段と、求められた各グループの平均運動データ値及び平均状態データ値に基づいて、当該グループに対応して楽音発生装置から発生される楽音のパラメータを制御する制御手段とを具備する演奏インターフェイス(請求項3)が提供される。
【0008】
この発明による演奏インターフェイスにおいて、パラメータは、楽音の音量、テンポ、タイミング、効果或いは音高を制御するためのパラメータとすることができる(請求項4)。また、運動検出器は、操作者の動作に基づき、所定方向の運動、或いは、直交する2方向又は3方向の運動を検出して、対応する1方向成分乃至3方向成分から成る運動検出信号を出力する1次元センサ乃至3次元センサを用いることができる(請求項5)。
【0009】
〔発明の作用〕
この発明の一つの特徴によれば、演奏インターフェイスは、操作者により所持可能な或いは操作者に設置可能な複数の運動検出器と、楽音発生装置から発生される楽音を制御するためのパラメータを生成する本体システムとにより構成される。ここで、楽音制御パラメータは、例えば、楽音の音量、テンポ、タイミング、効果或いは音高を制御する。運動検出器は、例えば、1次元乃至3次元センサであり、操作者の動作に基づく運動を検出し、対応する運動検出信号を出力する。本体システムは、これらの運動検出器についてグループ設定を行うグループ設定手段を備え、各運動検出器からの運動検出信号(身体情報)を受信すると、身体情報解析手段により、このグループ設定に基づいて、複数の運動検出器から受信される複数の運動検出信号をグループ分けし、グループ毎に当該運動検出信号を単純平均或いは重み付け平均した平均データ値を求める。そして、制御手段により、求められた各グループの平均データ値に基づいて、当該グループに対応して楽音発生装置から発生される楽音のパラメータを制御する。
【0010】
このように、この発明の演奏インターフェイスでは、複数の操作者(演奏参加者)が各運動検出器を動かしたときの夫々の動きに応じた運動検出信号(身体情報)が本体システムに伝えられる。本体システムでは、予め設定されたグループ毎に運動検出信号の平均データ値を求め、このグループ毎の平均データ値に従って、当該グループに対応して楽音発生装置から発生される楽音のパラメータを制御するようにしているので、複数操作者のグループ毎の全体的な動きに応じて楽曲演奏を多彩に制御することができ、特に、楽曲のアンサンブル演奏等を多様に楽しむことができる。
【0011】
この発明の別の特徴によれば、演奏インターフェイスは、操作者により所持可能な或いは操作者に設置可能な複数の状態検出器と、楽音発生装置から発生される楽音を制御するためのパラメータを生成する本体システムとにより構成される。状態検出器は、例えば、脈拍、体温、皮膚間抵抗、脳波、呼吸数、眼球の視点移動等、操作者の身体状態を検出し、対応する状態検出信号〔状態情報(生体情報、生理情報)〕を出力する。本体システムは、これらの状態検出器についてグループ設定を行うグループ設定手段を備え、各状態検出器からの状態検出信号(身体情報)を受信すると、身体情報解析手段により、このグループ設定に基づいて、複数の状態検出器から受信される複数の状態検出信号をグループ分けし、グループ毎に当該状態検出信号を単純平均或いは重み付け平均した平均データ値を求める。そして、制御手段により、求められた各グループの平均データ値に基づいて、当該グループに対応して楽音発生装置から発生される楽音のパラメータを制御する。
【0012】
このように、この発明の演奏インターフェイスでは、複数の操作者(演奏参加者)の身体状態にそれぞれ対応する状態検出器の状態検出信号(身体情報)が本体システムに伝えられる。本体システムでは、グループ毎に状態検出信号の平均データ値を求め、得られたグループ毎の状態検出信号の平均データ値に基づいて、当該グループに対応して楽音発生装置から発生される楽音のパラメータを制御するようにしているので、複数操作者のグループ毎の全体的な身体状態に応じて楽曲演奏を多彩に制御することができ、特に、楽曲のアンサンブル演奏等を多様に楽しむことができる。また、演奏参加者の身体状態をグループ毎に総合的に考慮して音楽を演奏し、多くの人が楽音演奏を楽しむようにすることができる。
【0013】
この発明の他の特徴によれば、演奏インターフェイスは、操作者により所持可能な或いは操作者に設置可能な複数の運動検出器及び状態検出器と、楽音発生装置から発生される楽音を制御するためのパラメータを生成する本体システムとにより構成される。本体システムは、これら運動検出器及び状態検出器についてグループ設定を行うグループ設定手段を備え、これらの運動検出器及び状態検出器からの検出信号(身体情報)を受信すると、身体情報解析手段により、このグループ設定に基づいて、これらの検出信号をグループ分けし、グループ毎に当該運動検出信号及び状態検出信号を単純平均或いは重み付け平均した平均運動データ値及び平均状態データ値を求める。そして、制御手段により、求められた各グループの平均運動データ値及び平均状態データ値に基づいて、当該グループに対応して楽音発生装置から発生される楽音のパラメータを制御する。
【0014】
このように、この発明の演奏インターフェイスでは、複数の操作者(演奏参加者)の動作及び身体状態にそれぞれ対応する運動検出信号及び状態検出信号(身体情報)が本体システムに伝えられる。本体システムでは、グループ毎に運動検出信号及び状態検出信号を平均した平均運動データ値及び平均状態データ値を求め、得られたグループ毎の平均運動データ値及び平均状態データ値に基づいて、当該グループに対応して楽音発生装置から発生される楽音のパラメータを制御するようにしているので、複数操作者のグループ毎の全体的な動作及び身体状態に応じて楽曲演奏を多彩に制御することができ、特に、楽曲のアンサンブル演奏等を多様に楽しむことができる。また、演奏参加者の動作だけでなく身体状態をもグループ毎に総合的に考慮して音楽を演奏し、多くの人が楽音演奏を楽しむようにすることができる。
【0015】
つまり、この発明の演奏インターフェイスによれば、複数の操作者が運動検出器を動かしたときの夫々の運動検出信号の内容から操作者の動きをグループ毎に平均化して解析したり、複数の操作者の身体状態を表わす状態検出信号の内容から操作者の身体状態をグループ毎に平均化して総合的に解析し、これらの平均化解析結果に応じて演奏制御情報を生成するように構成されているので、複数の操作者のグループ毎の動きに応じて多彩な楽音制御を行ったり、各グループ操作者の身体状態を総合的に考慮して楽音制御を行い、楽曲演奏を一層多様に演出することができる。また、演奏参加者のグループ毎の動作(身振り)情報や状態(生体、生理)情報等の身体情報に応じて楽音発生装置の演奏パラメータを制御する機能をもたせているので、演奏参加者の身振りや生体状況に応じて演出された楽音を出力することができ、だれにでも容易に楽音の演出に参加することができる。
【0016】
このような身体情報を取得するには、例えば、動作(身振り)情報については1次元乃至3次元の速度センサや加速度センサ等を用い、また、状態情報については、脈拍や皮膚間抵抗等の計測出力を発生する生体情報センサを用い、取得された身体情報によって楽音発生装置の2つ以上の演奏パラメータを制御する。
【0017】
この発明の1つの実施態様では、また、複数の演奏参加者が、同時に、電子楽器や楽音作成装置等の楽音発生装置を共有し制御するようなシステムにすることができる。具体的には、一人乃至複数の演奏参加者が、1次元乃至3次元センサ或いは生体情報センサを所定の身体部位(例えば、手や足)に設置し、センサによる検出データを無線で楽音発生装置の受信機にワイヤレス送信し、楽音発生装置側では検出データの解析を行い解析結果に基づいて楽音発生装置の演奏パラメータを制御する。
【0018】
この発明の1つの実施態様においては、演奏インターフェイスの身体情報入力手段として1次元乃至3次元センサを利用し、楽音発生装置の2つ以上の演奏パラメータを制御したり、或いは、身体情報として生体情報を入力して何らかの演奏パラメータを制御する。さらに、1次元乃至3次元センサ出力と生体情報とを同時に利用して演奏パラメータを制御することもできる。
【0019】
この発明の別の実施態様においては、演奏インターフェイスの身体情報入力手段として1次元乃至3次元センサを用い、出力される楽音のテンポを制御する。この場合、1次元乃至3次元センサ出力の周期性を演奏パラメータとして利用する。また、生体情報を入力して楽音のテンポを制御することもでき、3次元センサ出力と生体情報を同時に利用して演奏パラメータを制御することもできる。
【0020】
この発明の他の実施態様においては、2つ(例えば、両手)或いは一方(例えば、片方の手)の1次元乃至3次元センサ等の動作センサや他の状態センサを含む身体情報検出センサによる複数の演奏参加者からの検出データについて、任意に選んだ複数個の検出データを単純平均又は重み付け平均した平均値、全数個の検出データを単純平均又は重み付け平均した平均値、若しくは、或る時間範囲の中で時刻的に最後又は最初のデータ値等、所定の規則で選択された特徴的データ値を算出し、算出されたデータ値を利用して演奏パラメータを制御する。
【0021】
この発明は、純音楽的な楽曲演奏だけでなく、種々の楽音演奏環境に適用することができる。この発明の適用環境には、例えば、次のようなものがある:
(1)楽曲演奏のコントロール(指揮モード=プロモード、セミオートモード)。
(2)伴奏音、外部音コントロール
各種打楽器音、ベル、自然音を内蔵若しくは外部の音源を利用して、複数人又は1人で楽曲演奏をコントロールする。例えば、所定演奏トラックの音源をハンドベル、和楽器、ガムラン、パーカッション(アンサンブル)等の音とし、楽曲(主旋律演奏トラック)中に挿入する。
(3)複数人による演奏(音楽アンサンブル)
複数人がそれぞれセンサを持ち、2人以上からのセンサ出力値について、単純平均或いは重み付け平均した平均値データ、若しくは、或る時間範囲の中で時刻的に最後又は最初のデータ等、所定の規則で選択されたデータを基にして、楽曲演奏をコントロールする。
(利用例)音楽教育の現場における楽曲演奏=例えば、先生がマスターセンサを持ち、楽曲のテンポ及び音量をコントロールする。生徒は子機センサにより、ハンドベル的な機能、日本古来(和楽)の太鼓やかねなど(更に、自然の風や水の音を同時に発音させて)、種々の選択音を楽曲中に入れて行く(先生と生徒が楽音演奏に互いに参加意識を持ちながら楽しく授業を行う)。
(4)タップダンスの伴奏。
(5)遠隔地間でのネットワーク音楽演奏(映像併用)(音楽ゲーム)
異なる場所の人間が通信ネットワークを通じて同時に楽曲演奏をコントロールする。例えば、遠隔地の人間がネットワークを通じて音楽教室などで映像を見ながら、同時に、楽音演奏を演出する。
(6)ゲームにおける興奮状態応答楽音コントロール。
(7)ジョギング、エアロビクス等、スポーツにおける背景音楽(BGM)コントロール(バイオモード、健康モード)
例えば、心拍数にテンポを合わせて聞いたり、ジョギング、エアロビクス等の動作と心拍数などを考慮にして、或る設定心拍数を超えると、音楽のテンポや音量等を自然に下げる。
(8)演劇。
演劇時に、剣術の舞の時の剣の立ち回りに応じて、切れる音、風きり音などの効果音の発音をコントロールする。
(9)イベント。
各種イベントにおける、例えば、参加型リモコン、参加型コントローラ、参加型入力装置、参加型Gameなど。
(10)コンサート。
コンサート会場にて、演奏者が曲のメインコントロール(テンポ、ダイナミックス等)を行ない、視聴者はサブコントロール部をもって、LED等で発光する光に合わせて簡単に手拍子のように音楽演奏に参加できる演出を行う。
(11)テーマパーク。
テーマパークでのパレードにおいて、曲の演奏をコントロールしたり、発光装置による光の演出をコントロールする。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、この発明の好適な実施例について詳述する。なお、以下の実施例は、単なる一例であって、この発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0023】
〔システム全体の構成〕
図1には、この発明の一実施例による演奏インターフェイスを含む演奏システム全体の概略的な構成が示されている。この例では、システムは、複数の身体情報検出送信機1T1〜1Tn、情報受信及び楽音コントローラ1Rと楽音再生部1Sとから成る本体システム1M、ホストコンピュータ2、サウンドシステム3及びスピーカシステム4により構成されており、身体情報検出送信機1T1〜1Tnと情報受信及び楽音コントローラ1Rとにより演奏インターフェイスが構成される。
【0024】
複数の身体情報検出送信機1T1〜1Tnは、動作センサMS1〜MSn及び状態センサSS1〜SSnの双方或いは何れか一方を備え、両センサMSa,SSa(a=1〜n)は、演奏情報の演出に参加する複数の操作者各人の手で把持されるか、或いは、各演奏参加者の身体の所定部位に取り付けられる。各動作センサMSaは、各演奏参加者の身振りや動きを検出しこれに応じて動作信号を出力するものであり、例えば、3次元加速度センサや3次元速度センサ等の所謂「3次元センサ」(x,y,z)などの外、2次元センサ(x,y)、歪み検出器、で構成することができる。また、状態センサSSaは、各参加者の身体の脈拍(脈波)、皮膚間抵抗、脳波、呼吸、瞳の動き等を計測して得られる状態信号を出力する所謂「生体情報センサ」である。
【0025】
複数の身体情報検出送信機1T1〜1Tnは、それぞれ、信号処理及び送信装置(図示せず)を介して、身体情報センサMS1〜MSn,SS1〜SSnからの動作信号及び状態信号を検出信号として情報受信及び楽音コントローラ1Rに送信する。情報受信及び楽音コントローラ1Rは、受信処理部RP、情報解析部AN及び演奏パラメータ決定部PSを有し、パーソナルコンピュータ(PC)で構成されるホストコンピュータ2と交信可能であり、ホストコンピュータ2と連繋して演奏パラメータ制御のためのデータ処理を行う。
【0026】
つまり、情報受信及び楽音コントローラ1Rは、身体情報検出送信機1T1〜1Tnから検出信号を受信すると、受信処理部RPにおいては、所定の条件の下で対応データが抽出され、抽出された動作データ或いは状態データは検出データとして情報解析部ANに手渡される。情報解析部ANでは、例えば、検出信号の繰返し周期から身体テンポを検出する等、検出データの解析が行われる。そして、演奏パラメータ決定部PSは、検出データの解析結果に基づいて楽音の演奏パラメータを決定する。
【0027】
楽音再生部1Sは、演奏データ制御部MC及び音源部SBを有し、例えば、MIDI形式の演奏データに基づいて楽音信号を生成する。演奏データ制御部MCは、本体システム1Mで生成される演奏データ或いは予め用意された演奏データを、演奏パラメータ決定部PSで設定された演奏パラメータに応じて変更する。そして、音源部SBは、変更された演奏データに基く楽音信号を生成し、サウンドシステム3に送信し、スピーカシステム4より、対応する楽音を放音する。
【0028】
この発明の一実施例による演奏インターフェイス(1T1〜1Tn・1M)においては、このような構成によって、操作者が動作センサMS1〜MSnを動かすと、情報解析部ANが、動作センサMS1〜MSnの検出データから操作者の動きを解析する。演奏パラメータ決定部PSは、この解析結果に応じて演奏パラメータを決定し、楽音再生部1Sは演奏パラメータに基づく楽音演奏データを生成する。従って、動作センサの動きを反映して所望に制御された楽音がサウンド及びスピーカシステム3,4を介して放音される。情報解析部ANは、また、運動センサMS1〜MSnの運動解析と同時に、状態センサSS1〜SSnからの状態情報(生体情報、生理情報)から操作者の身体状態を解析し、これらの解析結果に応じた演奏パラメータを生成する。従って、操作者の動きに応じるだけでなく、操作者の身体状態を考慮して、楽曲演奏を多様に制御することができる。
【0029】
〔身体情報検出送信機の構成〕
図2は、この発明の一実施例による身体情報検出送信機の一構成例を示す。各身体情報検出送信機1Ta(a=1〜n)は、動作センサMSaや状態センサSSaといった身体情報センサの外に信号処理及び送信装置を備え、信号処理及び送信装置は、送信機中央処理装置(送信機CPU)T0、メモリT1、高周波トランスミッタT2、表示ユニットT3、充電コントローラT4、送信用電力増幅器T5、操作スイッチT6等から構成される。動作センサMSaは、演奏参加者が手に持ったり或いは演奏参加者の任意箇所に取り付けたりすることができる構造である。動作センサMSaを手持ちタイプにする場合、信号処理及び送信装置を動作センサMSaと共にセンサ筐体内に組み込むことができる。また、状態センサSSaは、検出すべき状態に応じて身体の所定箇所に取り付られる。
【0030】
送信機CPUT0は、メモリT1に記録された送信機動作プログラムに基づいて、動作センサMSa、状態センサSSa、高周波トランスミッタT2、表示ユニットT3及び充電コントローラT4の動作を制御する。身体情報センサMSa,SSaからの検出信号は、送信機CPUT0により、IDナンバの付加処理等所定の処理が施され、高周波トランスミッタT2に伝送され、さらに、送信用電力増幅器T5で増幅された上、送信アンテナTAを介して本体システム1M側に送信される。
【0031】
表示ユニットT3は、例えば、7セグメント形式のLED又はLCD表示器や、1個乃至複数個のLED発光器(何れも図示せず)を備え、LED表示器には、センサナンバ、動作中、電源アラーム等を表示する。LED発光器は、例えば、操作スイッチT6の操作状態に応じて、常時発光させるか、或いは、送信機CPUT0の制御により動作センサMSaの検出出力に応じて点滅させる。操作スイッチT6は、LED発光器の点滅制御に用いる外に、モード設定等、種々の設定を行うのにも用いられる。充電コントローラT4は、ACアダプタT7に商用電源を接続したとき電池電源T8の充電を制御し、電池電源T8に備えられた電源スイッチ(図示せず)のオンにより電池電源T8から送信機各部に電源供給がなされる。
【0032】
〔本体システムの構成〕
図3は、この発明の一実施例による本体システムのハードウエア構成のブロック図である。この例では、本体システム1Mは、本体中央処理装置(本体CPU)10、読出専用メモリ(ROM)11、ランダムアクセスメモリ(RAM)12、外部記憶装置13,タイマ14,第1及び第2の検出回路15,16、表示回路17、音源回路18、効果回路19、受信処理回路1A等を備え、これらの装置10〜1Aは、バス1Bを介して互いに接続されている。バス1Bには、ホストコンピュータ2と通信するための通信インターフェイス(I/F)1Cが接続され、さらに、MIDIインターフェイス(I/F)1Dが接続される。
【0033】
本体システム1M全体を制御する本体CPU10は、テンポクロックや割込みクロックの発生等に利用されるタイマ14による時間管理の下、所定のプログラムに従って種々の制御を行い、特に、この発明による演奏パラメータ決定や演奏データ変更及び再生制御に関する演奏インターフェイス処理プログラムを中枢的に遂行する。ROM11には、本体システム1Mを制御するための所定の制御プログラムが記憶されており、これらの制御プログラムには、演奏パラメータ決定や演奏データ変更及び再生制御に関する演奏インターフェイス処理プログラム、、各種データ/テーブル等を含ませることができる。RAM12は、これらの処理に際して必要なデータやパラメータを記憶し、また、処理中の各種データを一時記憶するためのワーク領域として用いられる。
【0034】
第1の検出回路15にはキーボード1Eが接続され、第2の検出回路16には、マウス等のポインティングデバイス1Fが接続され、表示回路17にはディスプレイ1Gが接続される。これにより、ディスプレイ1Gに表示される各種画面を視認しつつキーボード1Eやポインティングデバイス1Fを操作し、本体システム1Mでの演奏データ制御に必要な各種モードの設定、IDナンバに対応する処理・機能の割当て、演奏トラックへの音色(音源)設定等、種々の設定操作を行うことができる。
【0035】
この発明によると、受信処理回路1Aにはアンテナ分配回路1Hが接続され、このアンテナ分配回路1Hは、例えば、多チャンネル高周波レシーバで構成され、複数の身体情報検出送信機1T1〜1Tnからの動作信号及び状態信号を受信アンテナRAを介して受信する。受信処理回路1Aは、受信信号を本体システム1Mで処理可能な動作データ及び状態データに変換してシステム内に取り込み、RAM12の所定領域に格納する。
【0036】
本体CPU10による演奏インターフェイス処理機能により、各演奏参加者の身体の動作及び状態を表わす動作データ及び状態データを解析し、解析結果に基づいて演奏パラメータを決定する。DSP等で構成される効果回路19は、音源回路18及び本体CPU10と共に、音源部SBの機能を実現するものであり、設定された演奏パラメータに基づいて、演奏される演奏データを制御することにより、演奏参加者の身体情報に応じて演出処理された演奏データを生成する。そして、効果回路19に接続されるサウンドシステム3は、スピーカシステム4を介して、演出処理された演奏データに基づく楽音信号に応じて演奏楽音を放音する。
【0037】
なお、外部記憶装置13は、ハードディスクドライブ(HDD)、コンパクトディスク・リード・オンリィ・メモリ(CD−ROM)ドライブ、フロッピィディスクドライブ(FDD)、光磁気(MO)ディスクドライブ、ディジタル多目的ディスク(DVD)ドライブ等の記憶装置から成り、各種制御プログラムや各種データを記憶することができる。従って、演奏パラメータ決定や演奏データ変更及び再生制御に必要な演奏インターフェイス処理プログラム、各種データ等は、ROM11を利用するだけでなく、外部記憶装置13からRAM12内に読み込むことができ、必要に応じて、処理結果を外部記憶装置13に記録しておくこともできる。さらに、外部記憶装置13、特に、CD−ROM、FD、MO、DVD等のメディアには、例えば、MIDI形式の種々の演奏楽曲データはMIDIファイルとして格納されており、これを利用して、所望の演奏楽曲データを本体システム内に取り込むことができる。
【0038】
また、このような処理プログラムや演奏楽曲データは、通信I/F1C及び通信ネットワークを介して接続されるホストコンピュータ2から、本体システム1Mに取り込み、或いは、ホストコンピュータ2に送り出したりすることができる。例えば、音源ソフトウエアや、演奏楽曲データ等のソフトウエアは、通信ネットワークを通じて配信できるようにする。さらに、MIDII/F1Dに接続される他のMIDI機器1Jと通信し、演奏データ等を受信してこれを利用したり、或いは、逆に、この発明の演奏インターフェイス機能により演出処理された演奏データを送り出す。これによって、本体システム1Mの音源部(図1:SB、図3:18・19)を省略し、音源部の機能を他のMIDI機器1Jに与えることができる。
【0039】
〔動作センサの構成例〕
図4及び図5は、この発明の演奏インターフェイスに使用可能な身体情報検出機構の例を示す。図4(1)は、バトン形の手持ちタイプの身体情報検出送信機の例である。この身体情報検出送信機は、操作部及び表示部を除く図2の諸装置を内蔵している(状態センサSSaを備えていない。)。内蔵される動作センサMSaには、例えば、3次元加速度センサや3次元速度センサ等の3次元センサが用いられ、このバトン形送信機を演奏参加者が手に持って操作することにより操作の方向及び大きさに応じた動作信号を出力することができる。
【0040】
この送信機の外観構造は、図示のように、両端側が大径で中央側が小径のテーパ状をなす基部(図示左寄り)及び端部(図示右寄り)から成り、基部は、平均径が端部より小さく手で握りやすくなっており、把持部として機能する。底部(図示左端)外面には表示ユニットT3のLED表示器TD及び電池電源T8の電源スイッチTSが設けられ、中央部外面には操作スイッチT6が設けられ、端部の先端近傍には表示ユニットT3の複数個のLED発光器TLが設けられる。
【0041】
図4(1)に示すバトン形送信機は、演奏参加者がバトンの基部を手で握って操作すると、内蔵された3次元センサから操作方向と操作力に応じた動作信号が出力される。例えば、操作スイッチT6の取付方向にx方向の検出軸を合わせて3次元加速度センサが内蔵されている場合、バトンを操作スイッチT6の取付位置が上になるように持って上下に振ると、振り加速度(力)に応じたx方向の加速度αxを表わす信号出力が発生し、バトンを左右(紙面に垂直)に振ると、振り加速度(力)に応じたy方向の加速度αyを表わす信号出力が発生し、バトンを前後(紙面の左右)に突いたり引いたりすると、突き加速度或いは引き加速度に応じたz方向の加速度αzを表わす信号出力が発生する。
【0042】
図4(2)は、シューズの踵部分に動作センサを埋め込んだシューズ形の例を示す。動作センサMSaは、例えば、歪み検出器(垂直x軸方向の1次元センサ)或いは2次乃至3次元センサ(左右y軸方向乃至つま先z軸方向)であり、シューズの踵部分に埋め込まれる。また、この例では、図2の身体情報検出送信機1Taのうちセンサ部を除く諸装置は、例えば、腰ベルトに取り付けた信号処理及び送信機装置(図示せず)に組み込まれ、動作センサMSaの動作検出出力はワイヤ(図示せず)を介して検出処理及び送信機装置に入力されるようになっている。このようなシューズ形の動作センサは、例えば、ラテン音楽等の演奏でタップダンスをする際に、検出信号の周期に応じて演奏楽曲のテンポを制御したり、検出タイミングに応じて打楽器音量の増大やタップ音の挿入(特定演奏トラックを利用)を行ったりするのに用いることができる。
【0043】
一方、状態センサSSaは、手に持って状態情報を取得し得る場合は上述のバトン形に類似した手持ちタイプで実施することもできるが、通常は、取得したい状態情報の種類に対応する身体状態検知部位に取り付け、状態センサSSaの状態検出出力を、ワイヤを介して、演奏参加者の他の所要部位(胴衣、帽子、眼鏡、首輪、腰ベルト等々)に設けられた信号処理及び送信機装置に与えるように構成する。
【0044】
図5は、身体情報検出機構の他の構成例を示す。この例では、指輪タイプの身体情報センサIS及び信号処理及び送信機装置TTaにより身体情報検出送信機1Taが構成される。身体情報センサISは、例えば、2次元乃至3次元センサや歪み検出器のような動作センサMSa、或いは、脈拍(脈波)検出器のような状態センサSSaを用いることができ、図示のように、1つの指(人指し指)だけでなく、複数の指に設置することができる。図2の身体情報検出送信機1Taのうちセンサ部を除く諸装置は、腕輪形で支持される検出処理及び送信機装置TTaに組み込まれ、身体情報センサISの検出出力はワイヤ(図示せず)を介して信号処理及び送信機装置TTaに入力される。
【0045】
信号処理及び送信機装置TTaには、図4(1)と同様に、LED表示器TD、電源スイッチTS及び操作スイッチT6が設けられるが、LED発光器TLは備えていない。なお、身体情報センサISに動作センサMSaを用いる場合は必要に応じて身体状態の検知が可能な他の部位に状態センサSSaを設け、また、身体情報センサISに状態センサSSaを用いる場合には、必要に応じて、動作センサMSa〔例えば、図4(2)のような動作センサMSa〕を動作の検知が可能な他の部位に設けるようにすることができる。
【0046】
〔センサデータのフォーマット〕
この発明の一実施例においては、動作センサや状態センサの検出信号が表わすデータには、各センサのIDナンバが付与され、本体システム1M側でセンサを識別し、対応する処理を行うのに用いられる。図6は、センサデータのフォーマット例を示す。IDナンバは、最上位5ビット(ビット0〜4)が使用され、最大32個の番号を付与することができる。
【0047】
次の3ビット(ビット5〜7)は、スイッチ(SW)ビットであり、モード指定、スタート/ストップ、曲選択、頭出し等、最大8種の各種指定を行うのに用いることができ、本体システム1M側でIDナンバ毎に設定されるスイッチテーブルに従って解読される。このSWビットは、操作スイッチT6により全ビットを指定したり、一部ビットのみセット可能とし残りをセンサ毎に予め設定しておいたり、或いは、全ビットを予め設定しておくこともできる。通常は、操作スイッチT6により少なくとも第1SWビットA(ビット5)をプレイモードオン(A=“1”)/オフ(A=“0”)を指定することができるようにしておくのが好ましい。
【0048】
次の3つのバイト(=8ビット)は、データバイトであり、3次元センサを用いる場合は、図示のように、x軸データ(ビット8〜15)、y軸データ(ビット16〜23)及びz軸データ(ビット24〜31)が割り当てられ、2次元センサの場合は第3データバイト(ビット24〜31)を拡張データ領域として用いることができ、1次元センサの場合は第2及び第3データバイト(ビット16〜31)を拡張データ領域として用いることができる。また、他の種類の情報センサに対しては、それぞれの検出態様に応じたデータ値をこれらのデータバイトに割り当てることができる。
【0049】
〔動作センサの利用=複数解析出力の利用〕
この発明の一実施例においては、演奏参加者が操作体を操作することにより生じる動作センサ出力を処理して得られる複数の解析出力によって、楽曲演奏に所望の制御を加えることができる。例えば、動作センサとして1方向のみの加速度(力)を検出する1次元加速度センサを用いる場合には、図7に示すような基本構成によって、楽曲演奏に関わる複数の演奏パラメータを制御することができる。ここで、1次元加速度センサMSaは、例えば、図4(1)に示されるバトン形構造の身体情報検出送信機において、所定の一方向(例えば、上下x軸方向)成分のみの加速度(力)を検出する加速度検出器(x軸検出部)Saを内臓した操作体として構成されている。
【0050】
図7において、演奏参加者がこのような操作体を手に持って振るなどの操作をすると、1次元加速度センサMSaは、その操作加速度(力)のうち所定の一方向(x軸方向)成分のみの加速度αを表わす検出信号Maを本体システム1Mに出力する。本体システム1Mでは、予め設定されたIDナンバがこの検出信号に付加されていることを確認すると、低域通過、高域除去等によりノイズ成分を除去し有効成分を通す帯域通過フィルタ機能、及び、重力分除去のための直流カット機能を有する受信処理部RPを介して、加速度αを表わす有効データが情報解析部ANに手渡される。
【0051】
情報解析部ANは、この加速度データを解析し、絶対加速度|α|の時間経過波形|α|(t)のローカルピークの発生時刻を表わすピーク時点Tp、ローカルピークの高さを表わすピーク値Vp、次式(1)で表わされローカルピークの鋭さを示すピークQ値Qp、ローカルピーク間の時間間隔を表わすピークインターバル、ローカルピーク間の谷の深さ、ピークの高周波成分の強さ、加速度α(t)のローカルピークの極性等を抽出する:
【数1】
Figure 0003646600
ここで、wは、加速度波形α(t)のローカルピークにおける高さがピーク値Vpの半分である点の時間幅である。
【0052】
演奏パラメータ決定部PSは、これらの検出出力Tp,Vp,Qp,…に応じて、拍タイミングBT、ダイナミクス(ベロシティやボリューム)DY、或いは、アーティキュレーションAR、音高(ピッチ)、音色等、種々の演奏パラメータを決定し、楽音再生部1Sの演奏データ制御部において、決定された演奏パラメータに基づいて演奏データを制御し、サウンドシステム3を介して楽音演奏の出力を行う。例えば、ピーク発生時刻(時点)Tpに応じて拍タイミングBTを制御し、ピーク値Vpに応じてダイナミクスDYを制御し、ピークQ値Qpに応じてアーティキュレーションARを制御し、また、ローカルピークの極性に応じて表拍か裏拍かを決定し拍番号の弁別を行う。
【0053】
図8は、1次元加速度センサMSaを手に持って指揮操作した場合における手振り動作の軌跡例及び加速度データαの波形例を極めて概略的に示しており、縦軸の加速度値“α(t)”は加速度データαの絶対値(極性なし)つまり絶対加速度“|α|(t)”を表わしている。図8(1)は、2ビートのエスプレシヴォ(espressivo=expressively;「表情豊かに」)指揮動作時における動作軌跡例(a)及び加速度波形例(a)を示し、この軌跡例(a)では、黒丸で示す動作点P1,P2で指揮動作を停止せず、常に滑らかに柔らかく動いている。一方、図8(2)は、2ビートのスタッカート(staccato ;「音を明確に分離して」)指揮動作時における動作軌跡例(b)及び加速度波形例(b)を示し、この軌跡例(b)は、×印で示す動作点P3,P4で一時停止し、素早く鋭い指揮動作を表わしている。
【0054】
従って、このような指揮動作に相応して、例えば、ピーク発生時刻(時点)Tp=t1,t2,t3,…;t4,t5,t6,…により拍タイミングBTを決定し、ピーク値VpによりダイナミクスDYを決定し、また、ローカルピークのQ値Qpによりアーティキュレーション・パラメータARを決定する。つまり、図8(1)のエスプレシヴォ動作時及び図8(2)のスタッカート動作では、ピーク値Vpにはあまり差がないが、ローカルピークのQ値は十分に異なるので、このQ値Qpを用いてスタッカートからエスプレシヴォの間のアーティキュレーションの程度を制御するのである。このアーティキュレーション・パラメータARの使い方については、以下に、もう少し詳しく説明しよう。
【0055】
MIDI曲データは、多数の楽音について、音高情報等と共に、発音開始タイミング及び消音開始(発音停止)タイミングを表わす情報を有している。この発音の開始から停止までの時間、即ち、音が鳴っている時間長を、「ゲートタイム」と呼んでいる。このゲートタイムGTを曲データのゲートタイム値より短くすることにより、つまり、曲データゲートタイムGT0に乗算する係数Agtを用いて説明すると、例えば、Agt=0.5としゲートタイムGT0の0.5倍とすることにより、スタッカート的な演奏が得られる。また、逆に、例えば、a=1.8即ち1.8倍として、曲データ本来のゲートタイム値より長くすると、エスプレシヴォ的な演奏が得られる。
【0056】
そこで、このゲートタイム係数Agtをアーティキュレーション・パラメータARとして採用しローカルピークのQ値Qpに応じて変化させる。例えば、次式(2)に示すように、ローカルピークのQ値Qpの線形変換を行い、このようにQ値Qpに応じて変化する係数Agtを用いてゲートタイムGTを調整することにより、アーティキュレーションARを制御することができる:
Agt = k1×Qp + k2 ……(2)
【0057】
演奏パラメータの制御にはピークQ値Qpの外に、図8の各波形例(a),(b)に示される絶対加速度|α|の時間波形における谷の深さや、高周波成分の強さ等を使ったり、これらを併用してもよい。図示の軌跡例(b)では、一時停止の時間が軌跡例(a)よりも長く、波形の谷は深く、値がより“0”に近い。また、軌跡例(b)では、動作が軌跡例(a)よりも鋭いので、高周波成分が軌跡例(a)よりも強い。
【0058】
さらに、ピークQ値Qpによって、例えば、音色を制御することができる。一般に、シンセサイザでは、音波形の包絡線形状を、アタック(立上り)部A、ディケイ部D、サスティンS及びリリースRで決めるが、アタック部Aの立上り速さ(傾斜)が低いと柔らかい音色になり、逆に高いと鋭い音色になる傾向がある。そこで、1次元加速度センサMSaを装着した操作体を演奏参加者が手振り操作した場合、手振り動作加速度(αx)の時間波形におけるローカルピークのQ値によって、このアタック部Aの立上り速さを制御することにより等価的な音色をコントロールすることができる。
【0059】
なお、この例では音波形の包絡線形状ADSRの一部を制御して等価的に音色をコントロールするようにしたが、例えば、ダブルベースの音色からバイオリンの音色へというように、音色自体(所謂“ボイス”)を切り替えてもよいし、この方法をADSR制御による方法と併用してもよい。また、原因情報として、ローカルピークのQ値だけでなく、波形の高周波成分の強さや他の情報を用いてもよい。
【0060】
また、検出出力に応じてリバーブ等の効果(所謂“エフェクト”)パラメータを制御することもできる。例えば、ローカルピークのQ値を利用してリバーブ時間を制御する。このQ値が高いということは、演奏参加者が操作体を鋭く振る動作に対応するが、このようなキビキビとした鋭い動作ではリバーブを短くして音の歯切れをよくする。逆に、Q値が低いときは、リバーブを長くして緩やかでゆったりとした音にする。もちろん、意図的にこの関係を逆にしたり、別の効果パラメータ(例えば、音源部SBのフィルタカットオフ周波数など)を制御したり、これら複数の効果パラメータを制御するようにしても良い。この場合も、原因情報として、ローカルピークのQ値だけに限定されず、波形の高周波成分の強さや他の情報を用いることができる。
【0061】
さらに、ピークインターバルを利用してローカルピーク発生時点で打楽器音を発生させる打楽器発音モードを演出することができる。この打楽器発音モードにおいては、抽出されたピークインターバルが長いときは、例えば、ベースドラムのような低い音高の打楽器を鳴らし、素早い振り動作でピークインターバルが短いときは、例えば、トライアングルのような高い音高の打楽器を鳴らす。もちろん、逆の関係にしてもよいし、音色(ボイス)を切り替えるのではなく、1つの音色のままピッチ(音高)のみを連続的或いは段階的に変化させてもよい。さらに、音色(ボイス)は、2種ではなく、多種のものが移り変わっていくようにしたり、或いは、音量クロスフェードを行いながら徐々に変化するようにしてもよい。また、ピッチインターバルの利用については、打楽器に限定しないで、例えば、ダブルベースからバイオリンへというように、弦楽器音色を変化させると共に音高も変化させるというように、他の楽器の音色及び音高を変えるようにしてもよい。
【0062】
〔複数の動作センサ出力の利用〕
この発明の一実施例においては、また、演奏参加者が操作体を操作することにより生じる複数の動作センサ出力を処理することによって、楽曲演奏に所望の制御を加えることができる。このような動作センサには、例えば、図4(1)に示すようなバトン形構造体にx軸及びy軸検出部を備える2次元センサ、或いは、更にz軸検出部を備える3次元センサを内蔵させたものを用いるのが好適である。この動作センサが装着された操作体を握って、x軸乃至y軸方向、更には、z軸方向に操作すると、各軸センサの動作検出出力は解析され操作(動き)種別が判定され、その判定結果に応じて楽曲の複数の演奏パラメータ、例えば、テンポ、音量等が制御される。従って、演奏参加者は、楽曲演奏に対して指揮者のように振る舞うことができる(指揮モード)。
【0063】
指揮モードの場合、指定された制御可能な複数の演奏パラメータを常にセンサの動作検出出力により制御するモード(プロモード)と、センサ出力がある場合はセンサ出力で演奏パラメータを制御するが、センサ出力が無い場合にはオリジナルのMIDIデータのまま再生するモード(セミオートモード)に設定することができる。
【0064】
ここで、指揮動作のための動作センサとして2次元センサを用いると、1次元センサを用いる場合と同様に、種々の解析を行いこれに応じて種々の演奏パラメータを制御することができ、しかも、1次元センサに比べて、振り動作をより忠実に反映する解析出力が得られる。例えば、上述の2次元加速度センサを装着した操作体(指揮棒)を持って、図7及び図8の1次元センサと同様に手振り動作を行うと、2次元センサのx軸及びy軸検出部から、それぞれ、x軸(上下/縦)方向の加速度αx及びy軸(左右/横)方向の加速度αyを表わす信号が本体システム1Mに出力される。本体システム1Mでは、各軸の加速度データが受信処理部を介して情報解析部に手渡されて各軸加速度データが解析され、次式(3)で表わされる絶対加速度即ち加速度の絶対値|α|が求められる:
【数2】
Figure 0003646600
【0065】
図9は、x軸及びy軸用に2個の加速度検出器(静電型加速度センサ:東プレ“TPR70G-100”)を用いた2次元加速度センサを指揮棒に装着し、演奏操作者がこの指揮棒を右手で持ち指揮操作した場合に得られた手振り動作の軌跡及び加速度波形の一例を示す。指揮軌跡は、2次元の動作軌跡として表され、図9(1)に示すように、例えば、(a)2ビートのエスプレシヴォ指揮動作、(b)2ビートのスタッカート指揮動作、(c)2ビートのエスプレシヴォ指揮動作及び(d)3ビートのスタッカート指揮動作における軌跡が得られる。図中、“(1)”〜“(3)”は振り動作(拍打動作)区分を表わし、(a)及び(b)は「2つ振り」(2ビート)であり、(c)及び(d)は「3つ振り」(3ビート)である。また、図9(2)は、演奏操作者の指揮動作による各軌跡例(a)〜(d)に対応してセンサの各軸検出器から得られる検出出力を表わしている。
【0066】
ここで、各軸検出器の検出出力は、前述した1次元センサの場合と同様に、本体システム1Mの受信処理部で指揮動作認識に不要な周波数成分を除去する帯域通過フィルタに通す。もし、机等にセンサを固定しても地球の重力のため加速度センサ出力αx,αy,|α|はゼロにならないが、この成分も、指揮認識には不要なので直流カットフィルタにて除去する。指揮動作の方向は2次元加速度センサの検出出力の符号や強さとして現われ、振り動作(拍打動作)の発生タイミングは加速度絶対値|α|のローカルピークとして現われ、このローカルピークは、演奏の拍打タイミングをとるのに利用される。従って、拍番号の弁別には、正負の値を取る2次元の加速度データαx,αyを活用するが、拍打タイミング検出には加速度絶対値|α|のみを使う。
【0067】
拍打動作発生時の加速度αx,αyは、実際には、拍打動作方向により極性も強さも大きく変化し、多くの疑似ピークを含む複雑な波形であるので、このままでは拍打タイミングを安定して得ることは困難である。そこで、前述したように、加速度絶対値から不要な高周波数成分を除去する12次の移動平均フィルタを通す。図9(2)の(a)〜(d)は、この2つのフィルタで構成する帯城通過フィルタを通過後の加速度波形例を示しており、それぞれ、図9(1)の各軌跡図(a)〜(d)に従って丁寧に指揮した際の信号である。図9(2)の右側に示される各波形は、2次元の加速度信号αx,αyの1周期分のベクトル軌跡を表わす。左側に示される各波形は、加速度絶対値|α|の時間域波形|α|(t)の3秒分を表わし、各ローカルピークが拍打動作に対応している。
【0068】
なお、拍打動作検出のためローカルピークを抽出する場合には、疑似ピークの検出や、拍打ピークの検出洩れなどの誤検出を回避する必要があるので、このためには音声の高時間分解能ピッチ検出の技法などを適当な手法を適用すべきである。また、加速度αx,αyは、図9(2)の右側に観られるように正負の値を取るが、人間の指揮動作では常に手が微妙に動き続けており完全には静止しない。このため、加速度αx,αyの両方が同時にゼロとなって原点に静止する時はなく、従って、その時間域波形|α|(t)も図9(2)の左側に示されるように、指揮中はゼロにならない。
【0069】
〔3次元センサ使用モード=3軸処理〕
検出軸を更に増やして動作センサMSaとして3次元センサを用いる場合は、このセンサの操作(動き)を解析し、その多様な操作を解析することにより、操作に対応する多種多彩な演奏制御を行うことができる。図10は、3次元センサを使用して楽曲演奏の演出を行う場合の機能ブロック図を示す。 図10の3次元センサ使用モードでは、図4(1)で説明したバトン形検出送信機1Taに3次元センサMSaが内蔵され、このバトン形検出送信機1Taを演奏参加者が片手或いは両手に持って操作することにより、操作方向と操作力に応じた動作信号を出力することができる。
【0070】
3次元センサとして3次元加速度センサを用いる場合には、バトン形身体情報検出送信機1Taにおける3次元センサMSaのx軸、y軸及びz軸検出部SX,SY,SZから、それぞれ、x(上下)方向の加速度αx、y(左右)方向の加速度αy及びz(前後)方向の加速度αzを表わす信号Mx,My,Mzが本体システム1Mに出力される。本体システム1Mでは、予め設定されたIDナンバがこれらの信号に付加されていることを確認すると、各軸の加速度データが受信処理部RPを介して情報解析部ANに手渡される。情報解析部ANにおいては、各軸加速度データが解析され、まず、次式(4)で表わされる加速度の絶対値|α|が求められる:
【数3】
Figure 0003646600
【0071】
次に、加速度αx, αyと加速度αzとを比較する。例えば、
αx < αz、且つ、αy < αz …(5)
の関係が成立するとき、つまり、z方向加速度αzがx,y方向加速度αx,αyより大きいときは、バトンを突く「突き動作」であると判別する。
【0072】
逆に、z方向加速度αzがx,y方向加速度αx,αyより小さいときには、バトンにより空気を切りさく「切り動作」であると判別する。この場合、さらに、x,y方向加速度αx,αyの値を互いに比較することにより、「切り動作」の方向が「たて」(x)なのか「よこ」(y)なのかを判別することができる。
【0073】
また、各軸x,y,z方向成分相互の比較だけでなく、各方向成分αx, αy,αz自体の大きさと所定の閾値とを比較し、閾値以上であれば、これらの動作を組み合わせた「組合せ動作」であると判別することができる。例えば、αz>αx,αy且つαx>「x成分の閾値」であれば「たて(x方向)に切りつつ、突く動作」と判別し、αz<αx,αy、αx>“x成分の閾値”且つαy>“y成分の閾値”であれば「斜め(x,y両方向)切り動作」であると判別する。さらに、y方向加速度αx,αyの値が、円軌跡を描くように相対的に変化して行く現象を検出することにより、バトンをぐるぐると回す「回し動作」を判別することができる。
【0074】
演奏パラメータ決定部PSでは、これらの判別出力に応じて種々の演奏パラメータを決定し、楽音再生部1Sの演奏データ制御部において、決定された演奏パラメータに基づいて演奏データを制御し、サウンドシステム3を介して楽音演奏の出力を行う。例えば、加速度絶対値|α|或いは各方向成分αx, αy,αzのうち最大を示す成分の大きさに応じて演奏データの音量を制御する。また、解析部ANでの判定結果に基づいて他の演奏パラメータを制御する。
【0075】
例えば、「たて(x方向)切り動作」の周期に応じてテンポを制御する。これとは別に、「たて切り動作」が短かく高い値であればアーティキュレーションを与え、長く低い値であればピッチ(音高)を下げる。また、「よこ(y方向)切り動作」の判別によりスラー効果を与える。「突き動作」を判別したときは、そのタイミングで、楽音発生タイミングを縮めてスタッカート効果を与えたり、大きさに応じた単発音(打楽器音、掛け声等)を楽音演奏に挿入し、「突き動作」との「組合せ動作」を判別したときは、上述の制御を併用する。また、「回し動作」を判別したときは、周期が大きい場合は大きさに応じて残響効果を高めたり、周期が小さい場合は周期に応じてトリルを発生させるように制御する。
【0076】
もちろん、1次元センサや2次元センサを用いる場合に説明した制御と同様の制御を行うこともできる。すなわち、3次元加速度センサにおいて、式(3)で表わされるx−y平面上に投影される絶対加速度を“x−y絶対加速度|αxy|”としたとき、x−y絶対加速度|αxy|の時間経過波形|αxy|(t)のローカルピークの発生時点、ローカルピーク値、ローカルピークの鋭さを示すピークQ値、ローカルピーク間の時間間隔を表わすピークインターバル、ローカルピーク間の谷の深さ、ピークの高周波成分の強さ、加速度α(t)のローカルピークの極性等を抽出し、ピーク発生時刻に応じて演奏楽曲の拍タイミングを制御し、ローカルピーク値に応じてダイナミクスを制御し、ピークQ値Qpに応じてアーティキュレーションARを制御する、等々を行う。また、式(5)が成り立って「突き動作」と判別されたときには、これらの制御に並行して、単発音(打楽器音、掛け声等)を楽音演奏に挿入したり、或いは、z方向加速度αzの大きさに応じて音色変化やリバーブ効果を与えたり、x−y絶対加速度|αxy|により制御しない他の演奏制御を行うのである。
【0077】
なお、1次元乃至3次元センサを刀剣内に設置しておき、演劇などにおいて、音楽伴奏を伴う剣術の舞のとき、刀剣の立ち回りによる各軸検出出力に応じて、切れる音(x軸又はy軸)、風きり音(y軸又はx軸)、更には、突き音(z軸)などの効果音の発音をコントロールするのに利用することができる。
【0078】
〔動作センサの他の利用例〕
なお、1次元乃至3次元加速度センサにおいて、センサの各軸出力を積分するか或いは加速度センサの代りに速度センサを用いれば、センサの操作(動き)速度に応じて、同様に、動作を判別し演奏パラメータを制御することができる。また、加速度センサの各軸積分出力を更に積分するか或いは速度センサの各軸出力を積分することにより、センサの操作(動き)位置を推測し、この推測位置に応じて別の演奏パラメータを制御(例えば、x方向の高さに応じて音高を制御)することができる。また、1次元乃至3次元センサのような動作センサを図4(1)のようなバトン形の操作体として2個用意し、これらの操作体を一人の操作者が左右の手でそれぞれ操作することにより、楽曲演奏に対して左右別個の制御を加えることができる。例えば、楽曲の演奏トラック(パート)を2分し、左右の動作解析に基づいて各群演奏トラック(パート)を個別的に制御する。
【0079】
〔状態センサの使用=バイオモード〕
この発明の一実施例によると、生体情報を検出処理することにより、演奏参加者の状態を演奏楽音に反映させて音楽演奏を楽しむことができる。例えば、複数の参加者が音楽の演奏を聞きつつエアロビクス等の運動を集団で行うような場合に、図5の情報センサISとして脈拍(脈波)検出器を用い、運動をしている人達に脈拍検出器を取り付けて心拍数を検出し、予め設定した所定の心拍数を超えると、参加者の健康を考えて、演奏している音楽のテンポを自然に下げるようにする。これにより、エアロビクス等の動作と心拍数等の身体状態とを考慮した音楽演奏が実現される。なお、この場合、心拍数等の計測データの平均値に応じて演奏テンポを制御するものとし、平均値の算出に当っては、心拍数の多いものほど大きい重み付けを加えて平均値を算出するのが好ましい。また、テンポの低下に伴い、音量を減少させるようにしてもよい。
【0080】
上述の例の場合、心拍数の上昇率が、予め指定した所定の範囲内に収まっているときは、スピーカ4から楽音を鳴らすと共に表示ユニットのLED発光器を光らせて通常状態であることを意識させるが、この範囲から逸脱すれば楽音の発生や発光を停止させるというように、身体の状態に応じた演奏停止機能を付加することができる。また、心拍数に代えて他の同等の生体情報を用いることができ、例えば、呼吸数を用いても同等の効果が得られる。呼吸数のセンサとしては、胸部、腹部に圧力センサを取り付けたり、空気の動きを検出する温度センサを鼻の穴等に取り付ける方法がある。
【0081】
生体情報に応答させる他の例としては、生体情報から興奮状態(脈拍や呼吸数の増大、皮膚間抵抗の減少、血圧や体温の上昇等)を解析し、その結果得られる興奮状態の高まりに応じて演奏テンポや音量を速める等、上述の健康を考慮した例とは逆方向に演奏パラメータを制御する興奮度応答の楽音制御を行う方法がある。この方法は、複数人が参加する種々のゲームのBGM演奏や、複数の参加者がホールで踊りながら楽しむ音楽演奏に適しており、興奮度は、例えば、複数の参加者の平均値から算出される。
【0082】
〔動作・状態併用モード〕
この発明の一実施例によると、動作センサ及び状態センサを併用して演奏参加者の動作及び生体情報を検出処理することにより、演奏参加者の複数種類の状態を演奏楽音に反映させ、多彩な音楽演奏を演出することができる。図11は、このように動作センサ及び状態センサを併用して楽曲演奏の演出を行う場合の機能ブロック図を示す。この例では、動作センサMSaには、既に説明したx軸及びy軸検出部SX,SYを備える2次元センサが用いられているが、必要に応じて、1次元センサ又は3次元センサを用いることができる。この動作センサMSaは、図4(1)に示すようなバトン形構造体に内蔵され、例えば、演奏操作者の右手で振ることにより楽曲演奏の指揮動作を行う。また、状態センサSSaは、視点(視線)追跡部(Eye Tracking System )SE及び呼吸検出部(Breath Sensor )SBが用いられ、それぞれ、演奏参加者の所定の身体部位に取り付けられ、例えば、演奏操作者の視線追跡及び呼吸検出を行う。
【0083】
2次元動作センサMSaのx軸及びy軸検出部SX,SY、並びに、状態センサSSaの視点追跡部SE及び呼吸検出部SBからの検出信号は、それぞれ、個別のIDナンバが付与されており、それぞれの信号処理及び送信部を介して本体システム1Mに出力される。本体システム1Mは、予め設定されたIDナンバの付与を確認すると、受信処理部RPでは、2次元動作センサMSa、視点追跡部SE及び呼吸検出部SBからの検出信号を処理し、対応する2次元動作データDm、視点位置データDe及び呼吸データDbを、IDナンバに応じて情報解析部ANの各解析ブロックAM,AE,ABに与える。動作解析ブロックAMでは、動作データDmを解析して、データ値の大きさ、ビートタイミング、ビート番号及びアーティキュレーションを認識し、視点解析ブロックAEでは、視点位置データDeを解析して注視エリア(watching area )を検出し、呼吸解析ブロックABでは、呼吸データDbを解析して呼気及び吸気状態を検出する。
【0084】
次の演奏パラメータ決定部PSでは、第1データ処理ブロックPAにおいて、演奏データメディア(外部記憶装置13)内のMIDIファイルからSWビット(ビット5〜7:図6)に応じて選択された演奏データの楽譜上におけるビート位置を推測すると共に、現在設定されている演奏テンポからビート発生時点を予測し、推測されたビート位置、予測されたビート発生時点、並びに、動作解析ブロックAMからのデータ値の大きさ、ビートタイミング、ビート番号及びアーティキュレーションを統合処理する。第2データ処理ブロックPBにおいては、統合処理された結果に基づいて、音量、演奏テンポ及び各楽音発生タイミングを決定すると共に、視点解析ブロックAEで検出された注視エリアに応じて特定の演奏パートを指示し、また、呼吸解析ブロックABで検出された呼気及び吸気状態に基づいてブレスによる制御を決定する。そして、楽音再生部1Sにおいて、決定された各演奏パラメータに基づいて演奏データを制御し、サウンドシステム3を介して所望の楽音演奏を行う。
【0085】
〔複数の演奏操作者による動作モード〕
この発明の一実施例によると、複数の身体情報検出送信機を複数の演奏操作者により操作して楽曲演奏を制御することができる。ここで、各演奏操作者は、1以上の身体情報検出送信機を操作することができ、各身体情報検出送信機には、これまで図4〜図11等を用いて説明した動作センサ乃至状態センサ(バイオモードや動作・状態併用モードを含む)の構成を採ることができる。
【0086】
〔アンサンブルモード〕
例えば、複数の身体情報検出送信機を1台のマスター機と複数台の子機により構成し、マスター機の身体情報検出信号に応じて或る演奏パラメータを制御すると共に、子機の身体情報検出信号により他の演奏パラメータを制御するアンサンブルモードとすることができる。図12は、この発明の一実施例によるアンサンブルモードでの機能ブロック図を示す。1台のマスター機1T1と複数台の子機1T2〜1Tn(例えば、n=24)は、例えば、マスター機1T1の身体情報検出信号に応じて演奏パラメータの内のテンポや音量を制御すると共に、子機1T2〜1Tnの身体情報検出信号により音色を制御する。この場合、各身体情報検出送信機1Ta(a=1〜n)は、図4(1)のバトン形にして動作を検出し動作信号Ma(a=1〜n)を送信するように構成するのが好ましい。
【0087】
図12において、身体情報検出送信機1T1〜1Tnからの動作信号M1〜Mn(n=24)は、本体システム1Mの情報受信及び楽音コントローラ1Rにおける受信処理部RPで選択受信処理がなされる。つまり、これらの動作信号M1〜Mnは、受信処理部RPのセレクタSLにおいて、動作信号D1〜Dnに付加されているIDナンバを、予め設定された「IDナンバ割当て」(「IDナンバ毎のグループ設定」を含む。)に応じて識別することにより、マスター機1T1からの動作信号M1と子機1T2〜1Tnからの動作信号M2〜Mnとに選別処理されて、それぞれ、マスター動作信号M1に対応するマスターデータMDと、子機動作信号M2〜Mnに対応する子機データとに分離され、これらの子機データは、さらに、第1〜第mグループSD1〜SDmに分別される。
【0088】
例えば、IDナンバ“0”のマスター機1T1において、操作スイッチT6を操作することにより、図6の第1SWビットAをプレイモード・オン(A=“1”)にセットし、「グループ/個別モード」を指定する第2SWビットBをグループモード指定(B=“1”)か個別モード指定(B=“0”)かにセットし、「全体/一部先導モード」を指定する第3SWビットCを全体先導モード指定(C=“1”)か一部先導モード指定(C=“0”)かにセットしているものとする。一方、IDナンバ“1”〜“23(=n−1)”の子機1T2〜1T24(=n)においては、操作スイッチT6の操作により、第1SWビットAをプレイモード・オン(A=“1”)にセットしているだけであり、第2及び第3SWビットAは任意値(B=“X”,C=“X”。“X”は任意値を表わす。)であるとする。
【0089】
これに対して、セレクタSLは、「IDナンバ割当て」を参照することにより、マスター機1T1からの動作信号M1については、この信号に付加されているIDナンバ“0”からマスター機1T1からのものと判別し、対応するマスターデータMDを出力し、子機1T2〜1Tnからの動作信号M2〜Mnについては、IDナンバ“1”〜“23”により子機1T2〜1Tnからのものと判別し、対応する子機データを選択する。この際、これらの子機データは、さらに、「IDナンバ毎のグループ設定」に応じて、第1〜第mグループSD1〜SDm毎に分別されて出力される。なお、「IDナンバ毎のグループ設定」によるグループ分別は、本体システム1Mでの設定内容に応じて変化し、1つのグループに複数の子機データが含まれることもあれば、1つのグループに1つの子機データしかないこともあり、また、全部で1グループしかない場合もある。
【0090】
マスターデータMD及び第1〜第mグループSD1〜SDmの子機データは、情報解析部ANに手渡される。マスターデータ解析ブロックMAではマスターデータMDが情報解析され、第2及び第3SWビットB,Cの内容が調べられると共に、データ値の大きさや周期等が判定される。例えば、マスターデータMDの第2SWビットBにより「グループモード」と「個別モード」の何れが指定されているかを調べ、第3SWビットCにより「全体先導モード」と「一部先導モード」の何れが指定されているかを調べる。また、マスターデータMDのデータバイトの内容により、データの示す動作内容、各内容の大きさ、周期等が判定される。
【0091】
また、子機データ解析ブロックSAでは、第1〜第mグループSD1〜SDmに含まれる子機データが情報解析され、マスターデータMDの第2SWビットBにより指定されたモードに応じて、データ値の大きさや周期等が判定される。例えば、「グループモード」が設定されていれば、各グループSD1〜SDmに属する子機データの大きさや周期の平均値が算出され、「個別モード」が設定されていれば、子機データの個々の大きさや周期が算出される。
【0092】
次段の演奏パラメータ決定部PSは、マスターデータ解析ブロックMA及び子機データ解析ブロックSAに対応して、主設定ブロックMP及び副設定ブロックAPで構成され、メディア(外部記憶装置13)に記録されたMIDIファイルから選択された演奏データについて、各演奏トラックの演奏パラメータを決定する。まず、主設定ブロックMPにおいては、マスターデータ解析ブロックMAでの判定結果に基づいて、所定の演奏トラックの演奏パラメータを決定する。例えば、第3SWビットCにより「全体先導モード」が指定されている場合は、全演奏トラック(tr)について、データ値の大きさの判定結果に応じて音量パラメータ値を決定し、周期の判定結果に応じてテンポパラメータ値を設定する。また、「一部先導モード」が指定されている場合には、このモードに対応して予め設定された第1の演奏トラック(tr)(1以上の演奏トラック。例えば、メロディ音トラック)について、同様に、各判定結果に応じた音量パラメータ値及びテンポパラメータ値の決定を行う。
【0093】
一方、副設定ブロックAPでは、第3SWビットCにより指定されているモードに対応する演奏トラックについて、予め設定された音色を設定すると共に、子機データ解析ブロックSAでの判定結果に基づいて演奏パラメータを決定する。例えば、「全体先導モード」が指定されている場合は、このモードに対応して予め設定された所定の演奏トラック(例えば、伴奏音トラック又は効果音トラックの全て)に所定の音色パラメータを設定すると共に、これらの演奏トラックの演奏パラメータを、マスターデータの判定結果による設定に加え、子機データの判定結果に応じて変更する(すなわち、子機データ値の大きさに応じて音量パラメータ値を更に変更し、子機データの周期に応じてテンポパラメータ値を更に変更する。)。この場合、音量パラメータ値については、マスターデータ判定結果による変量との乗算により算出し、テンポパラメータについては、マスターデータ解析出力による変量との算術平均により算出することが好ましい。また、「一部先導モード」が指定されている場合には、このモードに対応して予め設定された第2の演奏トラック(例えば、第1の演奏トラック以外の演奏トラック)について、各判定結果に応じて、独自に、音量パラメータ値及びテンポパラメータ値の決定を行う。
【0094】
楽音再生部1Sは、上述のようにして決定された演奏パラメータに基づいて、MIDIファイルからの選択演奏データの各演奏トラックの演奏パラメータとして採用し、また、各演奏トラックには予め設定された音色(音源)を割り当てる。これにより、演奏参加者の動作に対応した所定音色の楽音を発生することができる。
【0095】
例えば、音楽教室等において、先生が一本のマスター機1T1を持って、演奏データ曲の主旋律の音量やテンポをコントロールし、複数の生徒がそれぞれ子機1T2〜1Tnを持って、それぞれの子機操作に応じた音量やテンポの伴奏曲音や打楽器音等を発生する等、種々の態様で演奏を楽しむことができる。この場合、打楽器音として、音色選択により太鼓、かね等に設定するだけでなく、さらに、自然の風や水の音等、別種の音源を予め用意しておけば、これらの音源をも演奏トラックに指定可能とすることにより、曲の進行中に太鼓の音やかねの音、自然の風や水の音等を同時に発音させることができる。従って、誰でも参加できる多様な演奏形態を楽しむことができる。
【0096】
また、マスター機1T1及び子機1T2〜1Tnにおいて、操作スイッチT6の操作によりLED発光器TLを常時発光させるか或いは動作センサMSaの検出出力に応じて点滅させることができる。これにより、楽曲演奏の進行に合わせてバトンからLED光が揺動したり点滅するので、楽曲演出だけでなく、視覚的な演出効果を楽しむことができる。
【0097】
〔複数操作者による種々の楽曲演奏制御〕
なお、複数の身体情報検出送信機1T1〜1Tnについては、マスター機1T1をなくする(即ち、マスター機と子機の区別をせず全て子機とする)構成とすることができることはいうまでもない。最も簡単な例は、二人の操作者にそれぞれ身体情報検出送信機を設け、デュエットで楽曲演奏を制御する場合であり、各操作者には、1つの身体情報検出送信機を設けてもよいし、複数の身体情報検出送信機を設けてもよい。例えば、図4(1)のようなバトン形の動作センサを各操作者が2つずつもち、楽曲の演奏トラック(パート)を各人が2分し更に左右の手操作で2分して計4つに分け、計4つの動作センサにより、対応する演奏トラック(パート)を個別的に制御するように構成することができる。
【0098】
さらに、複数操作者により楽曲演奏を制御する例としては、遠隔地間でのネットワーク音楽演奏や音楽ゲームがある。例えば、音楽教室などの異なる場所で、参加者は、通信ネットワークを通じて映像を見ながら、参加者にそれぞれ設けた身体情報検出送信機で楽曲演奏をコントロールすることによって、同時に、楽音演奏の演出に参加することができる。また、各種イベントにおいては、複数のイベント参加者にそれぞれ身体情報検出送信機を設け、各身体情報検出出力により楽曲演奏のコントロールへの参加を実現することができる。
【0099】
別の例としては、コンサート会場において、1以上の演奏者が、主制御用身体情報検出送信機により、楽曲のテンポやダイナミクス等を制御して楽曲のメインコントロールを行ない、複数の視聴者が、副制御用身体情報検出送信機を持ちLED等で発光する光に合わせて手拍子のような音を挿入制御するサブコントロールを行うことで、音楽演奏に参加できる演出を実現することができる。さらに、テーマパークでのパレードにおいては、複数のパレード参加者が、同様に、メインコントロールで楽曲の演奏パラメータを制御したり、サブコントロールで歓声音の挿入制御や発光装置による光の演出をすることができる。
【0100】
【発明の効果】
以上のように、この発明による演奏インターフェイスでは、複数の操作者(演奏参加者)が各運動検出器を動かしたときの夫々の動きに応じた運動検出信号(身体情報)が本体システムに伝えられ、本体システムでは、予め設定されたグループ毎に運動検出信号の平均データ値を求め、このグループ毎の平均データ値に従って、当該グループに対応して楽音発生装置から発生される楽音のパラメータを制御するようにしているので、複数操作者のグループ毎の全体的な動きに応じて楽曲演奏を多彩に制御することができ、特に、楽曲のアンサンブル演奏等を多様に楽しむことができる。
【0101】
また、この発明の演奏インターフェイスでは、複数の操作者(演奏参加者)の身体状態にそれぞれ対応する状態検出器の状態検出信号(身体情報)が本体システムに伝えられ、本体システムでは、グループ毎に状態検出信号の平均データ値を求め、得られたグループ毎の状態検出信号の平均データ値に基づいて、当該グループに対応して楽音発生装置から発生される楽音のパラメータを制御するようにしているので、複数操作者のグループ毎の全体的な身体状態に応じて楽曲演奏を多彩に制御することができ、特に、楽曲のアンサンブル演奏等を多様に楽しむことができる。また、演奏参加者の身体状態をグループ毎に総合的に考慮して音楽を演奏し、多くの人が楽音演奏を楽しむようにすることができる。
【0102】
さらに、この発明の演奏インターフェイスでは、複数の操作者(演奏参加者)の動作及び身体状態にそれぞれ対応する運動検出信号及び状態検出信号(身体情報)が本体システムに伝えられ、本体システムでは、グループ毎に運動検出信号及び状態検出信号を平均した平均運動データ値及び平均状態データ値を求め、得られたグループ毎の平均運動データ値及び平均状態データ値に基づいて、当該グループに対応して楽音発生装置から発生される楽音のパラメータを制御するようにしているので、複数操作者のグループ毎の全体的な動作及び身体状態に応じて楽曲演奏を多彩に制御することができ、特に、楽曲のアンサンブル演奏等を多様に楽しむことができる。また、演奏参加者の動作だけでなく身体状態をもグループ毎に総合的に考慮して音楽を演奏し、多くの人が楽音演奏を楽しむようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の一実施例による演奏インターフェイスを含む演奏システム全体の概略的な構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、この発明の一実施例による身体情報検出送信機の一構成例を示すブロック図である。
【図3】図3は、この発明の一実施例による本体システムのハードウエア構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、この発明の演奏インターフェイスに使用可能な身体情報検出機構の例を示す図であり、図4(1)は、バトン形の手持ちタイプの身体情報検出送信機の例を示し、図4(2)は、シューズ形の例を示す。
【図5】図5は、この発明の演奏インターフェイスに使用可能な身体情報検出機構の他の構成例を示す図である。
【図6】図6は、この発明の一実施例にお一いて使用されるセンサデータのフォーマット例を示す。
【図7】図7は、この発明の一実施例による1動作センサ(1次元センサ)出力による複数の解析出力を利用するシステムの機能ブロック図を示す。
【図8】図8は、この発明の一実施例における1次元加速度センサ指揮操作時における手振り動作の軌跡例及び加速度データの波形例を極めて概略的に表わした図である。
【図9】図9は、この発明の一実施例における手振り動作の軌跡及びセンサの加速度出力波形の例を表わす図である。
【図10】図10は、この発明の一実施例における手振り動作の軌跡及び2次元センサの加速度出力波形の例を表わす図である。
【図11】図11は、この発明の一実施例による動作センサ及び状態センサ併用モード時における機能ブロック図を示す。
【図12】図12は、この発明の一実施例によるアンサンブルモードでの機能ブロック図を示す。
【符号の説明】
TD LED又はLCD表示器、
TS 電源スイッチ、
TL LED発光器、
IS 身体情報センサ、
TTa 信号処理及び送信機装置:
Mx,My,Mz;M1〜Mn 動作検出信号、
Se,Sb 状態検出信号、
Dm マスター機動作検出データ、
De,Db 状態検出データ、
AM;MA,SA 動作解析ブロック、
AE,AB 状態(視点、呼吸)解析ブロック、
PA,PB 第1及び第2データ処理ブロック、
MP,AP 主設定ブロック及び副設定ブロック。

Claims (5)

  1. 複数の操作者それぞれの動作に基づく運動を検出し、対応する運動検出信号をそれぞれ出力する操作者に設置乃至所持可能な複数の運動検出器と、
    これらの運動検出器についてグループ設定を行うグループ設定手段と、
    このグループ設定に基づいて、上記複数の運動検出器から受信される複数の運動検出信号をグループ分けし、グループ毎に当該運動検出信号を単純平均或いは重み付け平均した平均データ値を求める身体情報解析手段と、
    求められた各グループの平均データ値に基づいて、当該グループに対応して楽音発生装置から発生される楽音のパラメータを制御する制御手段と
    を具備することを特徴とする演奏インターフェイス。
  2. 複数の操作者それぞれの身体状態を検出し、対応する状態検出信号をそれぞれ出力する操作者に設置乃至所持可能な複数の状態検出器と、
    これらの状態検出器についてグループ設定を行うグループ設定手段と、
    このグループ設定に基づいて、上記状態検出器から受信される複数の状態検出信号をグループ分けし、グループ毎に当該状態検出信号を単純平均或いは重み付け平均した平均データ値を求める身体情報解析手段と、
    求められた各グループの平均データ値に基づいて、当該グループに対応して楽音発生装置から発生される楽音のパラメータを制御する制御手段と
    を具備することを特徴とする演奏インターフェイス。
  3. 複数の操作者それぞれの動作に基づく運動を検出し、対応する運動検出信号をそれぞれ出力する操作者に設置乃至所持可能な複数の運動検出器と、
    複数の操作者それぞれの身体状態を検出し、対応する状態検出信号をそれぞれ出力する操作者に設置乃至所持可能な複数の状態検出器と、
    これらの運動検出器及び状態検出器についてグループ設定を行うグループ設定手段と、
    このグループ設定に基づいて、上記複数の運動検出器から受信される複数の運動検出信号をグループ分けし、グループ毎に当該運動検出信号を単純平均或いは重み付け平均した平均運動データ値を求めると共に、上記状態検出器から受信される複数の状態検出信号をグループ分けし、グループ毎に当該状態検出信号を単純平均或いは重み付け平均した平均状態データ値を求める身体情報解析手段と、
    求められた各グループの平均運動データ値及び平均状態データ値に基づいて、当該グループに対応して楽音発生装置から発生される楽音のパラメータを制御する制御手段と
    を具備することを特徴とする演奏インターフェイス。
  4. 前記パラメータは、楽音の音量、テンポ、タイミング、効果或いは音高を制御するためのパラメータであることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の演奏インターフェイス。
  5. 前記運動検出器は、操作者の動作に基づき、所定方向の運動、或いは、直交する2方向又は3方向の運動を検出して、対応する1方向成分乃至3方向成分から成る運動検出信号を出力する1次元センサ乃至3次元センサであることを特徴とする請求項1、3又は4に記載の演奏インターフェイス。
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