JP3646474B2 - 沸騰冷却装置 - Google Patents

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    • F28D15/0266Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes with separate evaporating and condensing chambers connected by at least one conduit; Loop-type heat pipes; with multiple or common evaporating or condensing chambers

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷媒の沸騰及び凝縮作用により発熱体の熱を外部流体へ放出して発熱体を冷却する沸騰冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来技術として、例えば特開平8−78589号公報に記載された沸騰冷却装置がある。この沸騰冷却装置は、液冷媒を溜める冷媒槽と、この冷媒槽の上部に設けられた凝縮器とを備え、この凝縮器が冷媒槽に対して略90度傾いた状態で取り付けられている。その凝縮器は、放熱チューブとフィンとを交互に複数配置されて、各放熱チューブの両端開口部にそれぞれヘッダが接続され、このヘッダを通じて各放熱チューブが相互に連通されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記の従来装置は、冷媒槽に対して凝縮器が略90度傾いた姿勢で取り付けられているため、発熱体の発熱量が大きくなると、凝縮器の体格が大きくなる。特に、凝縮器の高さが高くなると、コンピュータチップ等の様に幅の狭いボード間に設置される発熱体に対して対応できなくなる。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、全高を低くできる沸騰冷却装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
(請求項1の手段)
凝縮器は、コア面が冷媒槽の上面と略平行になるように配置され、且つ凝縮器と冷媒槽との間に冷却ファンより凝縮器に送風された空気が通る隙間が形成されている。これにより、冷媒槽に対して凝縮器を略平行に配置しても凝縮器への送風が可能となるため、従来の様に冷媒槽と凝縮器とが略垂直方向に組み付けられる冷却装置と比較して、装置全体の高さを低く抑えることができる。
また、冷却ファンより凝縮器に送風された空気が凝縮器のコア面を通過した後、冷媒槽の上面に当たって隙間を通ることで、冷媒槽の上面を蒸気冷媒が凝縮する凝縮面として利用できるため、冷却性能が向上する。
【0005】
(請求項2の手段)
凝縮器の上部に軸流式の冷却ファンを一体的に設けている。この場合、遠心式ファンと比較して全高を低くできる軸流式ファンを使用することにより、狭いスペース内で使用する場合でも、凝縮器から冷却ファンを離して設置する必要がないため、冷却能力を向上できるメリットがある。
【0006】
(請求項3の手段)
冷媒槽は、連通部材が接続される一方の接続口と他方の接続口とを有し、発熱体の熱を受けて沸騰した蒸気冷媒が他方の接続口より流出するのを阻止する冷媒流制御板を設けている。この場合、発熱体の熱を受けて沸騰した蒸気冷媒が必然的に一方の接続口より流出し、凝縮器で凝縮液化された凝縮液が他方の接続口より冷媒槽内へ戻ることができる。従って、冷媒槽で沸騰した蒸気冷媒と凝縮器で液化した凝縮液とが干渉することなく、冷媒を一方向に自然循環させることができるため、冷却性能を向上できる。
【0007】
(請求項4の手段)
冷媒槽に対して凝縮器を若干傾斜させている。この場合、凝縮器で冷却されて液化した凝縮液が放熱チューブ内を傾斜面に沿って流れ落ちることができるため、放熱チューブ内に凝縮液が溜まるのを防止でき、且つ冷媒の循環が促進されるため、放熱性能を向上できるメリットが生じる。
【0008】
(請求項5の手段)
冷媒槽の上面を傾斜させることにより、沸騰した蒸気冷媒が冷却槽の傾斜面(上面)に沿って流れることができる。その結果、冷媒を一方向に自然循環させることができるため、放熱性能を向上できる。
【0009】
(請求項6の手段)
冷媒槽の上面に表面積を増大する凹凸を設けている。本発明では、冷媒槽と凝縮器との間に冷却風を通す構造であるため、冷媒槽の上面を蒸気冷媒が凝縮する凝縮面として利用できる。従って、冷媒槽の上面に凹凸を設けて表面積を増大することにより、凝縮面としての伝熱面積が増えるため、冷却性能を向上できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の沸騰冷却装置を図面に基づいて説明する。
(第1実施例)
図1は沸騰冷却装置1の斜視図である。
本実施例の沸騰冷却装置1は、冷媒の沸騰及び凝縮作用によって発熱体2を冷却するもので、液冷媒を溜める冷媒槽3、放熱チューブ4と放熱フィン5とを交互に複数段重ねて構成された凝縮器(図2参照)、冷媒槽3と各放熱チューブ4とを連通する2本のヘッダ6(一方のヘッダ6A、他方のヘッダ6B)、及び凝縮器に送風する冷却ファン7を備える。
冷媒槽3は、熱伝導性に優れる金属材料(例えばアルミニウム)によって薄型の箱形状に形成されている。冷媒槽3の底表面は、発熱体2の取付け面として平面度が確保されている。
【0012】
凝縮器は、2本のヘッダ6に保持されて冷媒槽3の上部に設置され、凝縮器のコア面(冷却風が通過する面)が冷媒槽3と略平行を成す様に配置され、且つ冷媒槽3との間に所定の隙間S(図5参照)が確保されている。
放熱チューブ4は、例えばアルミニウムの押し出し成型品を使用したもので、偏平な中空形状に形成されている。各放熱チューブ4は、図2に示す様に、チューブ壁面が冷媒槽3に対し直立した姿勢で相互に一定の間隔を保って並設されている。放熱チューブ4の内部には、図3に示す様に、リブ4aによって区画された複数の通路4bが設けられている。この場合、リブ4aを設けることで冷媒圧力に対する強度を確保できるとともに、凝縮面積を増大できる効果がある。なお、リブ4aを設ける代わりに、図4に示す様に、放熱チューブ4内にインナフィン8を挿入しても同様の効果を得ることができる。
放熱フィン5は、例えばアルミニウム等の薄い金属板を交互に折り曲げて波状に成形したもので、各放熱チューブ4間に介在されて、放熱チューブ4の壁面に接合されている。
【0013】
ヘッダ6は、凝縮器の一方側に組み付けられる一方のヘッダ6Aと、凝縮器の他方側に組み付けられる他方のヘッダ6Bとから成る。
各ヘッダ6A、6Bは、図2に示す様に、それぞれ各放熱チューブ4の開口端部に接続される円筒管6a、この円筒管6aの一方の開口端を塞ぐプレート6b、及び円筒管6aの他方の開口端に接続されるジョイント管6cから成り、このジョイント管6cが冷媒槽3に接続されて冷媒槽3内と連通している(図5参照)。このヘッダ6は、ジョイント管6cとプレート6bが冷媒槽3の上面に固定され、そのジョイント管6cとプレート6bにより円筒管6aを冷媒槽3の上方に空中支持することにより、その円筒管6aを介して凝縮器全体を冷媒槽3の上方に保持している。
冷却ファン7は、図1に示す様に、凝縮器の上部に設置され、上方より吸い込んだ空気を凝縮器のコア面に送風する軸流式ファンである。なお、凝縮器のコア面を通過した冷却風は、図2に矢印で示す様に、冷媒槽3の上面に当たって流れを変え、冷媒槽3と凝縮器との間に確保される隙間Sを通って四方へ流出する。
【0014】
発熱体2は、例えばパソコン等に使用されるCPUで、例えば70mm×70mm×5mm(厚さ)程度の薄板形状に設けられている。この発熱体2は、冷媒槽3の底面中央部に熱伝導部材(例えばサーマルグリスやシート状のグラフォイル等)を介して取り付けられ、螺子止めやクリップによる圧着等の方法で固定されている。
冷媒は、水、アルコール、フロロカーボン、フロン等が用いられ、冷媒槽3の側面に取り付けられた注入パイプ9を通じて冷媒槽3内に注入される。なお、冷媒は、冷媒槽3の上面より低い位置で、冷媒液面の上部に空間が残される程度まで注入されている(図5参照)。
この沸騰冷却装置1は、冷媒槽3、凝縮器(放熱チューブ4と放熱フィン5)、ヘッダ6、及び冷却ファン7を組み合わせて全体形状を組み立てた後、一体ろう付けによって製造される。
【0015】
次に、本実施例の作動を説明する。
a)図5に示す様に沸騰冷却装置1を水平に設置した場合。
発熱体2より発生した熱を受けて沸騰した冷媒は、液面上部の空間を通ってヘッダ6A、6Bへ流入し、両ヘッダ6A、6Bよりそれぞれ各放熱チューブ4へ分配される。放熱チューブ4を流れる蒸気冷媒は、冷却ファン7の送風を受ける放熱チューブ4の内壁面に凝縮して液滴となり、蒸気冷媒の流れに押されながら放熱チューブ4内を移動して両ヘッダ6A、6Bへ流入し、両ヘッダ6A、6Bより冷媒槽3内へ還流して、再び上記サイクル(沸騰−凝縮−液化)を繰り返す。
一方、発熱体2より冷媒に伝達された熱は、放熱チューブ4内で蒸気冷媒が凝縮する際に凝縮潜熱として放出され、放熱チューブ4より放熱フィン5を通じて冷却風に放出される。
【0016】
b)図6に示す様に沸騰冷却装置1を垂直に設置した場合。
この場合、各放熱チューブ4が略垂直となる様に沸騰冷却装置1を直立させて使用する。従って、一方のヘッダ6(または他方のヘッダ6)が凝縮器の上部に位置し、他方のヘッダ6(または一方のヘッダ6)が凝縮器の下部に位置している。なお、封入される冷媒量は、液面が発熱体2を覆う程度まで注入されている。
発熱体2より発生した熱を受けて沸騰した冷媒は、冷媒槽3内の上部空間より一方のヘッダ6Aへ流入し、そのヘッダ6Aより各放熱チューブ4へ分配される。放熱チューブ4を流れる蒸気冷媒は、冷却ファン7の送風を受ける放熱チューブ4の内壁面に凝縮して液滴となり、自重により放熱チューブ4の内壁面を伝いながら下方へ移動して液冷媒に戻る。各放熱チューブ4内の液冷媒は、他方のヘッダ6Bを通って冷媒槽3内へ供給され、再び上記サイクル(沸騰−凝縮−液化)を繰り返す。
一方、発熱体2より冷媒に伝達された熱は、放熱チューブ4内で蒸気冷媒が凝縮する際に凝縮潜熱として放出され、放熱チューブ4より放熱フィン5を通じて冷却風に放出される。
【0017】
(第1実施例の効果)
本実施例によれば、冷媒槽3と凝縮器とを略平行に配置し、且つ凝縮器へ送風できる様に冷媒槽3と凝縮器との間に所定の隙間S(図5参照)を確保している。これにより、従来の様に冷媒槽と凝縮器とが略垂直方向に組み付けられている冷却装置と比較して、沸騰冷却装置1の全高を低く抑えることができるため、狭いスペース内での使用が可能である。
また、軸流式の冷却ファン7を使用することにより、狭いスペース内でも凝縮器から冷却ファン7を離して設置する必要がなく、図1に示す様に冷却ファン7を凝縮器と一体に設けることができるため、冷却性能を向上できる。
【0018】
(第2実施例)
図7は冷却ファン7を取り外した沸騰冷却装置1の斜視図である。
本実施例は、第1実施例の場合と凝縮器及びヘッダ6の構造が異なるもので、プレス成型された複数のコアプレート10を放熱フィン5とともに積層して構成されている。
放熱チューブ4は、図8(凝縮器の断面図)に示す様に、2枚のコアプレート10の周囲を接合して形成される。
ヘッダ6は、各コアプレート10の両端部に設けられた筒状の絞り部10a同士が積層方向に突き合わされて円筒状の連通部(第1実施例で説明した円筒管6aに相当する部分)を形成し、この連通部とジョイント管6cによって構成されている。この様な積層型コアにすると、一方向からの組み付けが可能となり、ろう付け性が良くなるため凝縮器の気密性が向上する。
また、第1実施例の場合と同様に、放熱チューブ4の内部にインナフィン8(図9参照)を挿入することにより、冷媒圧力に対する強度を確保でき、且つ凝縮面積を増大できる効果がある。あるいは、図10に示す様に、2枚のコアプレート10にそれぞれ放熱チューブ4の内側へ窪むリブ10bを設け、各リブ10b同士を接触させて接合することにより、インナフィン8を廃止しても同様の効果を得ることができる。
【0019】
(第3実施例)
図11は冷却ファン7を取り外した沸騰冷却装置1の斜視図である。
本実施例は、凝縮器を複数の放熱チューブ4のみで構成した一例を示すものである。つまり、発熱体2の発熱量が比較的小さい場合は、放熱面積もそれ程大きくは必要ないため、放熱フィン5を廃止しても必要な冷却性能を確保できる。
また、波形の放熱フィン5(コルゲートフィン)を設ける場合、放熱フィン5が送風抵抗となって圧力損失が大きくなり、冷却風速が低下するため、冷却ファン7を凝縮器より離れた場所に設置する場合には、冷却ファン7から凝縮器まで冷却風を導くダクト(図示しない)を設ける必要がある。しかし、放熱フィン5を廃止して放熱チューブ4だけで凝縮器を構成すれば、放熱フィン5による送風抵抗が無く、圧力損失を小さくできるため、ダクトを使用しなくても十分な冷却風を導入することが可能となる。
なお、図11に示す凝縮器は、第2実施例で説明した複数のコアプレート10を積層して構成されているが、第1実施例で説明した押し出し成型品による放熱チューブ4を使用しても良い。
【0020】
(第4実施例)
図12は沸騰冷却装置1の断面図である。
本実施例は、冷媒槽3で沸騰した蒸気冷媒が他方のヘッダ6Bへ流れるのを阻止する冷媒流制御板11を設けたことを特徴とする。
この冷媒流制御板11は、図12に示す様に冷媒槽3内部の沸騰部(発熱体2の熱を受けて冷媒が盛んに沸騰する領域)と他方のヘッダ6が接続される接続口12との間で冷媒槽3内の上部空間を遮断している。
これにより、発熱体2の熱を受けて沸騰した蒸気冷媒は、図12に矢印で示す様に、必然的に冷媒槽3内の上部空間を右側へ流れて一方のヘッダ6Aへ流入し、凝縮器で凝縮液化されて凝縮液となった後、他方のヘッダ6Bを通って冷媒槽3内へ戻り、冷媒流制御板11の下側を通って沸騰部へ供給される。この場合、冷媒槽3で沸騰した蒸気冷媒と凝縮器で凝縮液化された凝縮液とが干渉することなく、冷媒を一方向に自然循環させることができるため、冷却性能を向上できる。
【0021】
(第5実施例)
図13は沸騰冷却装置1の断面図である。
本実施例は、図13に示す様に、冷媒槽3をプレス成型品で製造した一例を示すものである。この様なプレス成型品を使用した場合、製造が容易であり、且つ冷媒槽3を切削等で製造する場合より低コストで製造できるメリットがある。
【0022】
(第6実施例)
図14は沸騰冷却装置1の断面図である。
本実施例は、上記第5実施例に示した冷媒槽3の内部にインナフィン13を配置した一例を示すものである。この場合、インナフィン13を設けることで冷媒槽3内の沸騰面積を増大できるため、冷媒の過熱度が抑えられて沸騰部の熱抵抗を低減できる。また、インナフィン13が冷媒槽3の補強材としても機能するため、冷媒槽3内の圧力が増大する場合においても強度を確保できる。
なお、波形のインナフィン13(コルゲートフィン)を使用する場合は、図15に示す様に、フィン壁面に多数のスリット13aを形成しても良い。これにより、冷媒槽3内にインナフィン13を設けても、そのインナフィン13によって冷媒の移動が規制されることがなく、スリット13aを通って比較的自由に冷媒槽3内を移動することができる。
【0023】
(第7実施例)
図16は沸騰冷却装置1の断面図である。
本実施例は、冷媒槽3を積層構造とした一例を示すもので、図17に示す様に、冷媒槽3の底面と上面を形成する2枚の平板14、15(但し、上面を形成する平板14にはヘッダ6の接続口が設けられる)と、両平板14、15の間に挟み込まれる複数枚の積層板16とから成る。各積層板16は、例えばスリット状の溝16aが形成され、互いの溝16aが交差する様に積み重ねられている。
この場合、冷媒槽3内の沸騰部で冷媒との接触面積を拡大でき、且つ熱伝達を改善できることにより性能向上を図ることができる。また、冷媒槽3の上面と下面を形成する両平板14、15間に各積層板16の柱部分(溝16aが形成されていない部分)が積み重ねられるため、冷媒槽3の耐圧強度を向上できる効果もある。
【0024】
(第8実施例)
図18は沸騰冷却装置1の断面図である。
本実施例は、冷媒槽3を押し出し成型品で製造した一例を示すものである。
冷媒槽3は、図19に示す様に、偏平な管状タイプの押し出し成型品3Aを使用しても良いが、例えば図20に示す様に、多穴タイプの押し出し成型品3Aを使用することにより、沸騰部の面積を増大できるとともに、冷媒圧力に対する強度も確保できる。なお、押し出し成型品3Aは、その両端面が開口しているため、冷媒槽3としては、図18に示す様に、押し出し成型品3Aの両端部にエンドキャップ3Bを被せて使用される。但し、エンドキャップ3Bは押し出し成型品3Aの両端面を閉塞するのではなく、ヘッダ6と押し出し成型品3Aとの連通部として機能する様に、冷媒が自由に移動できる空間を設けてある。
【0025】
(第9実施例)
図21は沸騰冷却装置1の断面図である。
本実施例は、沸騰冷却装置1を垂直に設置して使用するもので、図21に示す様に、冷媒槽3が凝縮器より更に下方へ延びて設けられている。この場合、冷媒槽3の下側に発熱体2を取り付けることにより、凝縮器に対して液面を低く設定することができる。つまり、第1実施例では、沸騰冷却装置1を垂直に設置して使用する場合に、液面が発熱体2を略覆う高さまで達するため(図6参照)、凝縮器の各放熱チューブ4も冷媒槽3と同じ高さまで液冷媒で満たされて、凝縮器として使用できる領域が半減する。
これに対し、本実施例では、凝縮器の下方へ冷媒槽3を延ばして液面を下げることにより、各放熱チューブ4の大部分が液面より上方に現れる。その結果、凝縮器全体を有効に使うことができ、必要な放熱性能を確保できる。
【0026】
(第10実施例)
図22は沸騰冷却装置1の断面図である。
本実施例は、冷媒槽3に対して凝縮器を傾斜させた構成を示すものである。
凝縮器は、他方のヘッダ6Bより一方のヘッダ6Aの方が高くなる様に、凝縮器全体を冷媒槽3に対して傾斜させている。
例えば冷媒槽3に対して凝縮器を平行に取り付けると、沸騰冷却装置1を水平に設置して使用した場合に、冷媒槽3で沸騰した蒸気冷媒と凝縮器で凝縮液化した凝縮液とが干渉して凝縮液の戻りが阻害され、低温の凝縮液が放熱チューブ4内に溜まることで冷却性能が低下する恐れがある。
これに対し、本実施例では、凝縮器を傾斜させたことにより、放熱チューブ4内に凝縮液が溜まるのを防止でき、且つ冷媒の循環が促進されるため、放熱性能を向上できるメリットが生じる。
【0027】
(第11実施例)
図23は沸騰冷却装置1の断面図である。
本実施例は、冷媒槽3の上面3aを傾斜させた構成を示すもので、一方のヘッダ6A側を高く、他方のヘッダ6B側を低くしている。
この場合、冷媒槽3で発熱体2の熱を受けて沸騰した蒸気冷媒が冷媒槽3の傾斜面(上面3a)に沿って移動し易くなる。また、他方のヘッダ6B(ジョイント管6c)を冷媒槽3内まで延ばして液中に開口させると、蒸気冷媒は冷媒槽3の傾斜面(上面3a)に沿って必然的に一方のヘッダ6Aへ流入し、凝縮液は他方のヘッダ6Bより冷媒槽3内へ戻ることになり、冷媒を一方向に自然循環させることができるため、冷却性能を向上できる。
【0028】
(第12実施例)
図24は沸騰冷却装置1の断面図である。
本実施例は、冷媒槽3の上面3aに複数の凹凸3bを設けたことを特徴とする。
冷媒槽3の上面3aは、冷却ファン7により送風された冷却風が当たるため、蒸気冷媒が凝縮する凝縮面となり得る。そこで、冷媒槽3の上面3aに凹凸3bを設けることにより、凝縮面としての表面積が増大して伝熱面積が増えるため、冷却性能が向上する。
【0029】
(第13実施例)
図25は沸騰冷却装置1の断面図である。
本実施例の沸騰冷却装置1は、第2実施例と同様に凝縮器を積層型コアとし、且つ冷媒槽3に押し出し成型品を使用して、その冷媒槽3と凝縮器の両端部にそれぞれヘッダ6を組み付けて構成されている。この場合、冷媒槽3、凝縮器、及びヘッダ6を全て一方向(コアプレート10の積層方向)に組み付けて全体形状を組み立てることができるため、組付け性が良好で、且つろう付け性を向上できるメリットがある。また、冷媒槽3に押し出し成型品を使用することにより、発熱体2が取り付けられる取付け面の平面度が得られやすいため、冷媒槽3と発熱体2との接触熱抵抗を低減できる。
なお、押し出し成型品である冷媒槽3の内部には、図26に示す様に、リブ3cによって区画された複数の冷媒流路3dを設けることにより、冷媒圧力に対する強度を確保できるとともに、沸騰面積を増大できる効果がある。リブ3cを設ける代わりに、図27に示す様に、インナフィン13を挿入しても同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】沸騰冷却装置の斜視図である(第1実施例)。
【図2】冷却ファンを外した状態の沸騰冷却装置の斜視図である。
【図3】放熱チューブの断面図である(第1実施例)。
【図4】放熱チューブの断面図である(第1実施例)。
【図5】沸騰冷却装置を水平に設置した場合の断面図である。
【図6】沸騰冷却装置を垂直に設置した場合の断面図である。
【図7】冷却ファンを外した状態の沸騰冷却装置の斜視図である(第2実施例)。
【図8】凝縮器の断面図である。
【図9】放熱チューブの断面図である。
【図10】放熱チューブの断面図である。
【図11】冷却ファンを外した状態の沸騰冷却装置の斜視図である(第3実施例)。
【図12】沸騰冷却装置の断面図である(第4実施例)。
【図13】沸騰冷却装置の断面図である(第5実施例)。
【図14】沸騰冷却装置の断面図である(第6実施例)。
【図15】インナフィンの斜視図である。
【図16】沸騰冷却装置の断面図である(第7実施例)。
【図17】冷媒槽を構成する平板と積層板の斜視図である。
【図18】沸騰冷却装置の断面図である(第8実施例)。
【図19】冷媒槽に使用する押し出し成型品の斜視図である。
【図20】冷媒槽に使用する押し出し成型品の斜視図である。
【図21】沸騰冷却装置を垂直に設置した場合の断面図である(第9実施例)。
【図22】沸騰冷却装置の断面図である(第10実施例)。
【図23】沸騰冷却装置の断面図である(第11実施例)。
【図24】沸騰冷却装置の断面図である(第12実施例)。
【図25】沸騰冷却装置の断面図である(第13実施例)。
【図26】冷媒槽の断面図である。
【図27】冷媒槽の断面図である。
【符号の説明】
1 沸騰冷却装置
2 発熱体
3 冷媒槽
3a 冷媒槽の上面
3b 凹凸
4 放熱チューブ(凝縮器)
5 放熱フィン(凝縮器)
6 ヘッダ(連通部材)
7 冷却ファン
11 冷媒流制御板
12 他方の接続口
S 隙間

Claims (6)

  1. 冷媒の沸騰及び凝縮作用によって発熱体を冷却する沸騰冷却装置であって、
    熱伝導性に優れる金属材料によって薄型の箱形状に形成され、内部に液冷媒を溜める冷媒槽と、
    一定の間隔を空けて並設された複数の放熱チューブを有し、これらの放熱チューブに前記発熱体の熱で沸騰した蒸気冷媒が流入して、その蒸気冷媒を凝縮させる凝縮器と、
    前記冷媒槽と前記放熱チューブとを連通する連通部材と
    前記凝縮器の上部に設置され、上方より吸い込んだ空気を前記凝縮器のコア面に送風する冷却ファンとを備え、
    前記凝縮器は、前記コア面が前記冷媒槽の上面と略平行になるように配置され、且つ前記凝縮器と前記冷媒槽との間に前記冷却ファンより前記凝縮器に送風された空気が通る隙間が形成され、
    前記冷却ファンより前記凝縮器に送風された空気が前記凝縮器のコア面を通過した後、前記冷媒槽の上面に当たって前記隙間を通ることで、前記冷媒槽の上面を凝縮面として利用できることを特徴とする沸騰冷却装置。
  2. 前記冷却ファンは、軸流式ファンであり、前記凝縮器の上部に一体的に設けたことを特徴とする請求項1に記載した沸騰冷却装置。
  3. 前記冷媒槽は、前記連通部材が接続される一方の接続口と他方の接続口とを有し、前記発熱体の熱を受けて沸騰した蒸気冷媒が前記他方の接続口より流出するのを阻止する冷媒流制御板を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載した沸騰冷却装置。
  4. 前記冷媒槽に対して前記凝縮器を若干傾斜させたことを特徴とする請求項1〜3に記載した何れかの沸騰冷却装置。
  5. 前記冷媒槽の上面を傾斜させたことを特徴とする請求項1〜4に記載した何れかの沸騰冷却装置。
  6. 冷媒槽の上面に表面積を増大する凹凸を設けたことを特徴とする請求項1〜4に記載した何れかの沸騰冷却装置。
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