JP3645868B2 - 外部接続用コネクタ及び保護カバ−構造並びに該構造を備える携帯電話機 - Google Patents
外部接続用コネクタ及び保護カバ−構造並びに該構造を備える携帯電話機 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器のコネクタ及びコネクタカバ−に関し、特に、携帯電話の外部接続用コネクタ及びコネクタカバ−の構造並びに該構造を備える携帯電話機に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話などの電子機器のコネクタには、外部機器と接続するための外部インタ−フェイス部の両脇に、卓上充電器などから給電するための充電端子を有することが多い。このような構成のコネクタでは、保護カバーを装着した状態でも充電ができるように、外部インタ−フェイス部のみを覆う保護カバーが装着される。
【0003】
この保護カバーの取り付け構造としては着脱可能な構造もあるが、着脱可能な構造では電子機器と外部機器とを接続する場合に保護カバーを紛失してしまう恐れがあるため、通常は保護カバ−が電子機器本体から外れないように、保護カバーの蝶番部を電子機器本体に固定する方法がとられている。例えば、図3(b)に示すように、外部インターフェイス部6と充電端子7を備えるコネクタ4の外側の、上側筐体2と下側筐体3との間に保護カバー10の蝶番部9を取り付け可能な機構を設けておき、蝶番部9を上側筐体2と下側筐体3とで挟み込むことによって保護カバー10を支持していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、コネクタ4の外側の上側筐体2や下側筐体3に保護カバー10の蝶番部9を取り付ける構造とすると、保護カバ−10はコネクタ4より広い領域を覆うことになるため、保護カバ−10自身のサイズが大きくなってしまい、見栄えが悪く、意匠デザイン上の制約になってしまうという問題があった。また、蝶番部9のスペ−スを非効率に設けざるを得ず、携帯電話等の電子機器の小型化の支障となってしまうという問題があった。
【0005】
また、このようなコネクタ4や保護カバー10の構造では、コネクタ4と保護カバー10とが別々の部品として供給されることになるため、電子機器の装置メーカで組み立てる際に、上側筐体2と下側筐体3とで蝶番部9を挟み込んで固定する工程が必要となり、作業工程が複雑になる分、携帯電話等の電子機器の低価格化の妨げになってしまうという問題もあった。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その主たる目的は、保護カバーのサイズの縮小化と電子機器の組み立て工程の簡略化を実現することができるコネクタ及び保護カバー構造、特に、携帯電話機の外部接続用コネクタ及びコネクタカバ−構造並びに該構造を備える携帯電話機を提供することにある。
【0007】
【問題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のコネクタは、外部機器と接続される外部インターフェイス部と、前記外部インターフェイス部の両側に配設される充電用の端子とを含むコネクタであって、前記コネクタ内の、前記外部インターフェイス部と前記充電端子との間に、前記コネクタ内の前記外部インターフェイス部を覆う保護カバ−が開閉自在に支持される蝶番の基部と嵌合する嵌合部が配設されてなるものである。
【0008】
また、本発明のコネクタは、外部機器と接続される外部インターフェイス部と、前記外部インターフェイス部の両側に配設される充電用の端子とを含むコネクタであって、前記コネクタ内の、前記外部インターフェイス部と前記充電端子との間に、前記コネクタ内の前記外部インターフェイス部を覆う保護カバ−が開閉自在に支持される蝶番のフックを係止する嵌合部が配設されてなるものである。
【0012】
また、本発明の携帯電話機の組み立て方法は、上側筐体と、下側筐体と、外部機器と接続される外部インターフェイス部と前記外部インターフェイス部の両側に配設される充電用の端子とを含むコネクタと、蝶番により開閉自在に支持され、前記コネクタ内の前記外部インターフェイス部を覆う保護カバーとを少なくとも有する携帯電話機の組み立て方法であって、前記コネクタ内の、前記外部インターフェイス部と前記充電端子との間に、前記蝶番の基部と嵌合、又は前記蝶番のフックを係止する嵌合部を備え、予め前記コネクタに前記保護カバーの前記蝶番を取り付けた後、前記上側筐体と前記下側筐体と前記コネクタとを組み立てるものである。
【0013】
このように、本発明の構造によれば、携帯電話等の電子機器で利用される外部接続用コネクタ自身に保護カバ−の蝶番部を固定する構造を設け、コネクタと保護カバ−とを一体とすることができるため、保護カバーのサイズの縮小化を図ることができ、意匠デザイン上の制約を緩和することができる。また、コネクタと保護カバーとを一体化した状態で電子機器の装置メーカに提供することができるため、電子機器の組み立て時に保護カバーの蝶番部を取り付ける工程が不要となり、実装工程を簡略化することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明に係る外部接続用コネクタは、その好ましい一実施の形態において、外部機器と接続される外部インターフェイス部とその両側に配設される充電用の端子とを含むコネクタ本体に、コネクタの保護カバ−を開閉自在に支持する蝶番部のT字型等の基部やフックと嵌合する嵌合部を備えるものであり、嵌合部を外部インターフェイス部と充電端子との間に配設することにより、保護カバーの露出面積を小さくすることができ、意匠デザイン上の制約となりにくくすると共に、予めコネクタに保護カバーを装着して装置メーカに提供することにより、部品点数を減らして装置メーカでの組立工数を削減することができる。
【0015】
【実施例】
上記した本発明の実施の形態についてさらに詳細に説明すべく、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
【0016】
[実施例1]
まず、本発明の第1の実施例に係る携帯電話の外部接続用コネクタ及びコネクタカバ−構造並びに該構造を備える携帯電話機について、図1を参照して説明する。図1は、第1の実施例に係る携帯電話機のコネクタ部の構造を示す図であり、(a)は携帯電話下方からコネクタ部を見た平面図、(b)は上面からコネクタ部を見た平面図である。なお、以下の説明では、本発明のコネクタ及びコネクタカバ−構造を携帯電話のI/Oコネクタ部に適用した場合を例として説明する。
【0017】
図1に示すように、携帯電話1は、大きく分けて、上側筐体2及び下側筐体3と、その2つの筐体間に挟み込まれるように配置されるコネクタ4と、コネクタ4の保護を目的とするカバ−5と、保護カバー5を開閉自在に支持する蝶番部9とで構成される。また、コネクタ4には、外部機器のケーブルと接続される外部インターフェイス部6と卓上充電器などから給電するための充電端子7とを備えている。
【0018】
従来技術において示したように、近年、携帯電話などの電子機器のコネクタ4には、外部インタ−フェイス部6の両脇に卓上充電器などから給電するための充電端子7を有することが多く、また、このコネクタ4を保護する保護カバーも着脱可能な構造とすると保護カバーを紛失してしまう恐れがあるため、保護カバーの蝶番部9を携帯電話1に固定する必要がある。
【0019】
そこで、従来はこの蝶番部9をコネクタ4の外部の上側筐体2と下側筐体3とで挟み込んで固定し、図3(b)に示すような大きな保護カバー10でコネクタ4を保護していたが、保護カバー10が大きくなるために意匠デザイン上の制約が生じたり、携帯電話1の組み立て時に蝶番部9を取り付ける工程が新たに必要となるという問題があった。
【0020】
そこで、本実施例では、図1に示すように、コネクタ4内の外部インターフェイス部6と充電端子7との間に断面形状がT字型をした嵌合部8を設け、そこに保護カバ−5のT字型をした蝶番部9を嵌込む構成としている。このような構造とすることにより、予め保護カバ−5をコネクタ4に取り付けた状態で、部品メ−カから装置メ−カなどへ一括納入することも可能となる。
【0021】
そして、携帯電話1を装置メ−カにて組み立てる際に、コネクタ4を上側筐体を2と下側筐体3にて挟み込むなどして組み立てれば、蝶番部9を中心とする回転動作にて保護カバ−5を開閉することが可能となる。
【0022】
従って、部品メ−カにて、予めコネクタ4と保護カバ−5とをセット状態とすれば、装置メ−カ側で取り扱う部品の点数を減らし、組み立て工数を1工程削減することができ、この工数削減効果により携帯電話の低価格化を実現することができる。
【0023】
また、保護カバ−5の蝶番部9をコネクタ4に取り付けることにより、従来の構造に比べて保護カバー5のサイズを小さくすることができ、携帯電話1の見栄えをよくすることができると共に、意匠デザイン上の制約となりにくくすることができる。
【0024】
なお、嵌合部8及び蝶番部9の形状はT字型に限らず、嵌合部8に蝶番部9をはめ込んだ後、容易に取り外しができない形状であればどのような形状であってもよい。また、図1では、保護カバー5の蝶番部9をコネクタ4の側面からスライドさせて嵌合部8にはめ込む構造としているが、コネクタ4の下面から差し込む構造としたり、嵌合部8と蝶番部9に係合する凹凸を設けておき、所定の位置で蝶番部9が固定されて保護カバー5を外れにくくすることもできる。
【0025】
[実施例2]
次に、本発明の第2の実施例に係る携帯電話の外部接続用コネクタ及びコネクタカバ−構造並びに該構造を備える携帯電話機について、図2を参照して説明する。図2は、第2の実施例に係る携帯電話の嵌合部分の構造を示す断面図であり、図1(b)のA−A線における断面図である。
【0026】
前記した第1の実施例では、T字型の蝶番部9を嵌合部8にはめ込む構造としたが、図2に示すように、フック形状を先端に持つ蝶番部9に対し、嵌込み可能な凹部から構成される嵌合部8を設ける構造とすることもできる。このような構造とすることにより、携帯電話1の組み立て後に保護カバ−5を取付けることも可能となり、且つ、第1の実施例と同様に保護カバー5のサイズを縮小して意匠デザイン上の制約を緩和することができる。
【0027】
なお、上記各実施例では、本発明のコネクタ及びコネクタカバー構造を携帯電話のI/Oコネクタに適した場合について示したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、電子機器、特に装置サイズが小さく持ち運び可能な携帯端末機器に用いられる任意のコネクタに適用することができる。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のコネクタ及びコネクタカバー構造並びに該構造を備える携帯電話機によれば下記記載の効果を奏する。
【0029】
本発明の第1の効果は、保護カバーのサイズの縮小化をはかることができ、意匠デザイン上の制約となりづらくすることができるということである。
【0030】
その理由は、コネクタ内の外部インタ−フェイス部の真横に保護カバーの蝶番部を取り付け可能な嵌合部を設けることにより、コネクタ外部に蝶番部の固定機構を設ける必要がなくなるからである。
【0031】
また、本発明の第2の効果は、装置メーカでの実装工程を削減することができ、携帯電話の低価格化を図ることができるということである。
【0032】
その理由は、コネクタに予め保護カバーを取り付けた状態で装置メーカに提供することにより、装置メーカ側では筐体組み立て時に保護カバーの蝶番部を取り付ける作業が不要となるからである。
【0033】
また、本発明の第3の効果は、装置メーカでの実装工程を効率化することができるということである。
【0034】
その理由は、コネクタと保護カバ−の蝶番部の配置面積を別々に要する必要が無いからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る携帯電話の外部接続用コネクタ部の構造を模式的に示す平面図である。
【図2】本発明の第2の実施例に係る携帯電話の外部接続用コネクタ部の嵌合部分の構造を模式的に示す断面図である。
【図3】本発明の携帯電話の外部接続用コネクタ部の構造と従来の構造とを比較する図である。
【符号の説明】
1 携帯電話
2 上側筐体
3 下側筐体
4 コネクタ
5 保護カバー
6 外部インターフェイス
7 充電端子
8 嵌合部
9 蝶番部
10 保護カバー(従来構造)
Claims (3)
- 外部機器と接続される外部インターフェイス部と、前記外部インターフェイス部の両側に配設される充電用の端子とを含むコネクタであって、
前記コネクタ内の、前記外部インターフェイス部と前記充電端子との間に、前記コネクタ内の前記外部インターフェイス部を覆う保護カバ−が開閉自在に支持される蝶番の基部と嵌合する嵌合部が配設されてなることを特徴とするコネクタ。 - 外部機器と接続される外部インターフェイス部と、前記外部インターフェイス部の両側に配設される充電用の端子とを含むコネクタであって、
前記コネクタ内の、前記外部インターフェイス部と前記充電端子との間に、前記コネクタ内の前記外部インターフェイス部を覆う保護カバ−が開閉自在に支持される蝶番のフックを係止する嵌合部が配設されてなることを特徴とするコネクタ。 - 上側筐体と、下側筐体と、外部機器と接続される外部インターフェイス部と前記外部インターフェイス部の両側に配設される充電用の端子とを含むコネクタと、蝶番により開閉自在に支持され、前記コネクタ内の前記外部インターフェイス部を覆う保護カバーとを少なくとも有する携帯電話機の組み立て方法であって、
前記コネクタ内の、前記外部インターフェイス部と前記充電端子との間に、前記蝶番の基部と嵌合、又は前記蝶番のフックを係止する嵌合部を備え、予め前記コネクタに前記保護カバーの前記蝶番を取り付けた後、前記上側筐体と前記下側筐体と前記コネクタとを組み立てることを特徴とする携帯電話機の組み立て方法。
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