JP3645773B2 - 地下壁の排水処理方法および、この方法で構築した地下壁 - Google Patents

地下壁の排水処理方法および、この方法で構築した地下壁 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、土木、建築分野において、鋼製芯材を用いた地中連続壁を仮設兼本体壁として利用する地下壁の排水処理方法および、この方法で構築した地下壁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
地下構造物を構築するために施工される連続地下壁の施工法には、例えば、図8に示す例がある。
【0003】
図7は、山止め壁4の施工例を示す。この例では、セメントに比べて低コストで、かつ、取扱いの容易なソイルセメントや泥水固化材(以下ソイルセメントと略称する)5を掘削溝2に充填し、その中にH形の鋼製部材6を挿入し、ソイルセメント5を固化させて山止め壁4の構築するものである。
【0004】
この山止め壁4にあっては、鋼製部材6同士のつながりがなく、建込み精度が悪いため、山止め壁4が土水圧等の荷重を受けたときに、それぞれの鋼製部材6が均一に荷重に対して抵抗できない。
【0005】
また、図8の山止め壁4では、地震荷重等過大な荷重を受けた場合など、ソイルセメント5はコンクリートに比べて強度的に劣るので、ソイルセメント5のひび割れなどによる漏水から、重大な事故に発展する危険性があり、短期間の工事用地下壁としてのみ使用され、地下構造物の本体壁に利用することは難しい。
【0006】
工事用地下壁として構築される仮設を、構造物の本体壁として兼用できれば、施工期間を短縮でき、また施工手間を少なくし、材料コスト面で経済的であるが、前述のように、図8の鋼製部材6とソイルセメント5を使用した地下壁の構造では、強度面などの関係で、本体壁に兼用はしていない。
【0007】
前記の欠点を改良したものとして、図8の鋼製部材6とソイルセメント5からなるソイルセメント柱列壁の内面に、後打ち内壁コンクリートを打設して、仮設兼用本体壁とする地下壁を構築することが稀にある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような仮設兼用本体壁の地下壁でも、ソイルセメントは遮水性が十分でないので、地下水がソイルセメント中を浸透して流出し、内壁コンクリートに水圧負担が生じ、これに耐えるため内壁コンクリートが厚くなり、不経済になると共に、水圧で生じる亀裂を通してコンクリート内壁の通路側に漏水が発生するという不具合が生じる。
【0009】
仮設兼本体壁とする地下壁では、壁体強度は専らソイルセメント柱列壁で負担するもので、内壁コンクリートは土水圧を負担しない方が経済的である。したがって、当該内壁コンクリートは、化粧壁として必要最小限に薄く築造してよい。このように、鋼製部材の周辺の充填材としてソイルセメントを用い、かつ薄い壁厚の内壁コンクリートからなる本体壁を構築できれば、施工面、材料費の面で経済的である。
【0010】
しかるに、前述の従来方法により、鋼製部材の周辺にソイルセメントを充填する鋼製部材を用いて地下壁を構築する場合は、水圧負担に耐えるよう内壁コンクリートの壁厚を大きくする必要が出てくるため、この地下壁を本体壁として利用するメリットがなかった。このため、鋼製部材の周辺にソイルセメントを充填する地下壁では、仮設壁としての利用のみとされて、本体壁として利用されることはなかった。
【0011】
本発明は、前記従来の問題点を解決したもので、鋼製部材の周辺にソイルセメントなどの止水性が十分でない材料を充填して地下壁を構築する場合でも、内壁コンクリートに水圧負担をさせることがなく、鋼製部材で全土水圧荷重を負担し、したがって、内壁コンクリートを薄く築造できると共に、この地下壁を仮設兼本体壁として利用できるようにしたものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するため、本発明は、次のように構成する。第1の発明は、略H形断面の嵌合継手部付きの鋼製芯材を、地盤中に建込み、または掘削溝中に経時性固化材を介して建込んで鋼製部材を構築し、この鋼製部材の側部に内壁コンクリートを打設して地下壁を構築する方法において、前記鋼製芯材の嵌合継手部におけるスリット近傍に沿って設けた長尺の多孔性材料または管状材料等からなる排水材を排水路に導き、該排水材を介して、各鋼製芯材の継手部スリットから流出する地下水を集水して壁外に排水することを特徴とする。
【0013】
第2の発明は、嵌合継手のないH形の鋼製芯材を、それぞれのフランジが揃うようにして地盤中に建込み、または掘削溝中に経時性固化材を介して建込んで鋼製部材を構築し、この鋼製部材の側部に内壁コンクリートを打設して地下壁を構築する方法において、前記H形の鋼製芯材のフランジ間に形成されるスリットに沿って設けた長尺の帯状の材料等からなる排水材を排水路に導き、該排水材を介して、各鋼製芯材のスリットから流出する地下水を集水して壁外に排水することを特徴とする。
【0014】
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記縦方向の排水材と交差して伸長する横方向排水材を介して地下水を集水して壁外に排水することを特徴とする。
【0015】
第4の発明は、略H形断面の嵌合継手部付きの鋼製芯材を、地盤中に建込み、または掘削溝中に経時性固化材を介して建込んで鋼製部材を構築し、この鋼製部材の側部に内壁コンクリートを打設してなる地下壁において、各鋼製芯材の間から流出する地下水を集水し、壁外に排水する機能を有し、長尺の多孔性材料または管状材料等からなる排水材を、前記鋼製芯材の嵌合継手部のスリットに沿って配設したことを特徴とする。
【0016】
第5の発明は、嵌合継手のないH形断面の鋼製芯材を地盤中に建込み、または掘削溝中に経時性固化材を介して建込んで鋼製部材を構築し、この鋼製部材の側部に内壁コンクリートを打設してなる地下壁において、各鋼製芯材の間から流出する地下水を集水して壁外に排水する機能を有し、長尺の多孔性材料または管状材料等からなる排水材を、鋼製芯材のフランジ間に形成されるスリットに沿って、接触または離して配設したことを特徴とする。
【0017】
第6の発明は、第4または第5の発明において、前記縦方向の排水材と交差して伸長し、地下水を集水して壁外に排水する横方向排水材を設けたことを特徴とする。
【0018】
第7の発明は、第1〜3のいずれかの発明において、前記排水材は、連続気泡を有する長尺の多孔性材料または管状材料からなることを特徴とする
【0019】
第8の発明は、第4〜6のいずれかの発明において、前記排水材は、連続気泡を有する長尺の多孔性材料または管状材料からなることを特徴とする。
【0020】
【作用】
本発明によると、略H形断面鋼製部材の嵌合継手部の隙間や、H形断面の各鋼製部材同士の間から流出する地下水は、嵌合継手部や、鋼製部材に沿って配設する排水機能を有する排水材で集水して壁外に排出されるので、内壁コンクリートに掛かる水圧負担は軽減され、当該内壁コンクリートの壁厚を薄くしても、水圧によるクラックなどが生じず、鋼製部材を本体壁として利用できる。
【0021】
また、本発明において、縦方向の排水材と交差して、横方向排水材を設けた場合は、より効率的に地下水を集水し排出して、有効に水圧を減じることができ、内壁コンクリートの水圧荷重負担を一層確実に低減すことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態を示し、地盤15に掘削した掘削溝16に充填固化液、例えば、ソイルモルタル、ソイルセメント(以下、ソイルセメントという)17を造成し、このソイルセメント17中に鋼製芯材14を用いてなる地下壁18をTRD施工法により埋設し、地下壁18の内側に内壁コンクリート25を打設して、地下壁を築造する例を、破断斜視図で示す。図2は、図1の横断面図、図3は図1の縦断面図、図4は、鋼製部材を拡大して示す図である。
【0023】
各図によって第1実施形態に係る地下壁を説明する。この地下壁における鋼製芯材14は、ウェブ鋼板20と、その両端に設けられたフランジ鋼板21とから構成されるH形断面をなしており、その4隅のフランジ端部に雌継手22または雄継手23を有しており、雌継手22を有するものを雌側鋼製芯材14a、雄継手23を有するものを雄側鋼製芯材14bという。
【0024】
雌側鋼製芯材14aの雌継手22は、長手方向に連続したスリット24を有した管形状をなしている。また、雄側鋼製芯材14bの雄継手23は、フランジ端縁に直接に設けられた略T字形の爪で、この爪は図3に示すように部材長手方向に連続して設けられている。なお、略T字形の爪は、雄側鋼製芯材14bのフランジ端縁の上下方向に断続的に設けてもよい。
【0025】
第1実施形態における雄側と雌側の鋼製芯材14a、14bは、図1、図2のTRD工法または、図示省略する圧入工法等の各施工を用いて、雌継手22と雄継手23を交互にその爪状嵌合部を、図のように嵌め合わせながらソイルセメント17中または地盤中に埋設し、これらで地下壁が形成される。地下壁における嵌合爪、つまり雌、雄の継手22、23はウェブ鋼板20の両端の2枚のフランジ鋼板21の双方に設けてあるので、鋼製芯材14同士の連続性が高く、そのため、鋼製芯材14同士の相互位置が曲がったり、或いは、捻れたりせず、地下壁の直線性に支障をきたすことがない。
【0026】
また、本発明では、鋼製芯材14における内壁コンクリート25側のフランジ鋼板21の雌継手22とT字形の雄継手23に沿って、諸種の形態で長尺の排水材28が配設される。
【0027】
この排水材28は水分を透し易いドレーン材や、連続微細気泡を有するスポンジ状、繊維状などの多孔性材料で、長尺材から構成され、または、周壁に微小孔を有する排水管で構成するのがよく、断面形状は、丸、楕円、角など何れの断面形状でもよい。この多孔性材料からなる排水材28の微小孔の大きさは、水分のみを通過させ、砂の粒子は阻止する大きさのものを使用するのがよく、それにより目詰まりをなくし、長期にわたって、確実に排水できる。
【0028】
排水材28の配設位置は、雌継手22の外側における任意の位置でよいが、図1〜図4の例では、排水材28は、鋼製芯材14における略管状の雌継手22の外側で、かつ、雌継手22のスリット24に近接した位置に配設されている。それにより、地山側から湧出し、鋼製芯材14周辺のソイルセメント17を浸透して、雌継手22と雄継手23の継手嵌合部内に溜まる地下水が、スリット24から内壁コンクリート25側に漏出するとき、その地下水を効率的に排水材28に集水することができる。
【0029】
なお、排水材28の配設位置を、雌継手22の外側の頂部など、スリット24から離れた位置に設ける場合は、雌継手22の壁を貫通して通水孔を設け、この通水孔を介して、雌継手22内と排水材28を通水可能に連通させてもよい。また、排水材28を雌継手22の外側に固着する手段としては、接着材を用いるとよい。
【0030】
鋼製芯材14の雌継手22に沿って、上下に伸長する前記の排水材28の下端において、内壁コンクリート25を斜めに貫通する排水管26の上端を通水自在に接続し、排水管26の下端は、内壁コンクリート25の内側に築造される構造体30の床版27に設けられる排水溝32に導かれる。
【0031】
鋼製芯材14には、上下に伸長する排水材28を配設するだけでもよいが、さらに、図示のように、連接された複数の鋼製芯材14に配設の各排水材28と交差(横断)して、横方向排水材29が所定角度傾斜して設けられている。横方向排水材29の材料は、排水材28と同じ多孔性材料を使用する。また、横方向排水材29の材料は、可撓性材料のものを使用し、鋼製芯材14の平坦なフランジ部と外側に出張った雌継手22に沿って、折曲げながら密着できるものがよい。
【0032】
前述のように、横方向排水材29を地下壁の内側に沿って伸長して設けることにより、複数の排水材28に導かれた地下水が横方向排水材29を介して分散化され、各排水材28へ平均化して導かれると共に、各排水材28に集水されないで漏出した地下水を各排水材28の配設間で集水し、横方向排水材29を介して、再び各排水材28に導き、排水することができる。
【0033】
多孔性材料からなる排水材28、29は、既述の通り、可撓性ないし柔軟性材料の場合と、硬質材料の場合とがある。また、排水材28は、鋼製芯材14に予め固着してもよいし、または地下壁を構築した後に、内部掘削を行った段階で鋼製芯材14に固着しても、何れでもよい。通常は、地下壁を構築した後、その内部掘削を行ってから鋼製芯材14に排水材28を固着するから、この場合は、地下壁の構築方法として、TRD工法または圧入工法の何れを実施した場合も、排水材28は可撓性ないし柔軟性材、硬質材料の何れをも使用できる。
【0034】
また、予め排水材28を鋼製芯材14に固着した場合において、TRD工法で施工する場合は、鋼製芯材14をソイルセメント17中に挿入し、地盤への打設に伴う問題がないので、排水材28は、可撓性ないし柔軟性材料または、硬質材の何れでもよい。
【0035】
これに対し、圧入工法の場合は、可撓性ないし柔軟性材料の排水材28を鋼製芯材14に予め固着すると、当該鋼製芯材14を地盤15に打設する際、排水材28が地盤15の抵抗で破損ないし折れ曲る恐れがあるので、排水材28は硬質材が望ましい。
【0036】
第1実施形態における地下壁を芯材として、TRD工法で、図1〜図3に示す地下壁を構築する施工手順を説明する。
(1)工程:ソイルモルタル壁の築造(セメント系固化材液、例えば、ソイルセメント17を掘削溝16に造成しながら築造する)。
(2)工程:鋼製芯材14の挿入(所定の位置に鋼製芯材14を雌、雄継手22、23を嵌合させながら順次挿入し地下壁を構築する)。なお、前記(1)、(2)の工程は反対でもよい。
(3)工程:ソイルセメント17が硬化した後、地下壁の内側に排水材28と横方向排水材29を配設し、接着材等で固定する。
(4)工程:必要に応じて、排水材28と横方向排水材29の上を、プラスッチックのシートなどの防水材(図示せず)で覆って、地下壁全面に防水孔を行う。
(5)工程:防水材の上から、内壁コンクリート25を打設する。また、内壁コンクリート25は鉄筋(図示せず)で補強されている。また、鋼製芯材14から補強筋(図示せず)が突出し、内壁コンクリート25と床版27に埋設される。
(6)工程:内壁コンクリート25を構築する際、排水材28と連通する排水管26を当該内壁コンクリート25を貫通して埋設する。
(7)工程:内壁コンクリート25の内側に、構造体30の床版27を構築する。このとき床版27の端部に形成された排水溝32に排水管26の下端が導かれている。
【0037】
第1実施形態の地下壁において、地下壁の嵌合継手部の内側から流出する地下水は、排水材28、横方向排水材29、排水管26を通って排水溝32に排出されるので、内壁コンクリート25に掛かる水圧負担は軽減され、当該内壁コンクリート25の壁厚を薄くしても、水圧によるクラックなどが生じず、鋼製部材を本体壁として利用できる。
【0038】
前記において、嵌合継手部に沿う排水材28と交差して、横方向排水材29を設けた場合は、より効率的に地下水を排出して、有効に水圧を減じることができ、内壁コンクリート25の水圧荷重負担を一層確実に低減すことができる。
【0039】
図5(A)、(B)は、第2、第3実施形態を示す。この各実施形態では、排水材28の配設位置が、第1実施形態と異なり、鋼製芯材14における雌、雄継手22、23の嵌合部内空間を利用し設けられている。すなわち、図5(A)では、管状の雌継手22の内側の最奥部に形成される空隙部を利用して、上下方向に伸長して排水材28が配設されている。図5(B)では、雄継手23のT型爪片とフランジ端縁との接合コーナー部に空隙部が形成されるので、この部位に上下方向に伸長して排水材28が配設されている。これらの例では、継手嵌合部内の排水材28を外部に導いて通水するため、排水管状の雌継手22を貫通する通水孔(図示せず)を設け、この通水孔を介して、排水管26と排水材28を接続するとよく、それにより、排水材28を流れる水は、排水管26を通って排水される。
【0040】
第2、第3実施形態では、排水材28は、鋼製芯材14の雌、雄継手22、2に予め配設するものであるから、地下壁を圧入工法で施工する場合は、排水材28の材料には、硬質材料を用いる。なお、TRD工法の場合は、鋼製芯材14の打設に伴う問題がないので、排水材28は、硬質材に限られず、可撓性ないし柔軟性材料のでもよい。
【0041】
図6は、第4実施形態を示す。第4実施形態は、鋼製部材として、第1実施形態の略H形の鋼製芯材14に代えて、雌、雄爪片33が係合した、CT片爪形鋼製芯材31を使用した例を示す。その他の構成は、第1実施形態と同じであるので、同一要素に同一符号を付して説明を省略する。
【0042】
第4実施形態においても、CT片爪形鋼製芯材31の内壁コンクリート25側のフランジ鋼板21における雌、雄爪片33の係合継手部によって、強固な地下壁が構成される。また、地下壁の内壁コンクリート25側の側部に固着される排水材28、排水管26を介して、嵌合継手部から漏出する地山側からの地下水は円滑に排水され、内壁コンクリート25に水圧負担が掛からず、内壁コンクリート25を可及的に薄くしてもクラックなどが発生しない。
【0043】
図7は、第5実施形態を示す。この第5実施形態では、嵌合継手を有しないH形鋼製芯材34とソイルセメント17からなるソイルセメント柱列壁の内側に、内壁コンクリート25を打設して地下壁を構築し、かつ、各H形鋼製芯材34のフランジに渡ってこれに重合するように、当該各H形鋼製芯材34に沿って上下方向に伸長して帯状の排水材28が設けられた地下壁が示されている。
【0044】
排水材28は図示例では、H形鋼製芯材34近接して、各H形鋼製芯材34の間に配設されているが、H形鋼製芯材34から離して設けてもよい。第5実施形態を実施する場合の施工方法や、排水材28の材料、排水材28を埋設する工程等は、第1実施形態と同じであるので、同一要素に同一符号を付して説明を省略する。
【0045】
第5実施形態においても、H形鋼製芯材34の間から漏出する地山側からの地下水は、H形鋼製芯材34に沿って配設の排水材28により壁外に円滑に排水されるので、内壁コンクリート25に水圧負担が掛からず、内壁コンクリート25を可及的に薄くしてもクラックなどが発生しない。
【0046】
本発明は、SMW工法、TRD工法、圧入工法、泥水掘削工法の何れの地下壁構築方法にも実施できる。
【0047】
【発明の効果】
本発明によると、嵌合継手や、係合継手付きの略H形鋼製部材、あるいはH形鋼製部材等によって構成された鋼製部材を芯材として、その内側に内壁コンクリートを打設して地下壁を構築し、この地下壁を仮設兼本体壁として使用できるので、施工期間の短縮、施工手間の省力、材料コストの低減などの点で有益である。
【0048】
また、土水圧荷重を鋼製部材で負担させ、仮設兼本体壁とする地下壁では、その内壁コンクリートを、構造体の化粧壁として必要最小限に薄くすることで、経済性などの面でのメリットを最大限発揮させることができる。この点、従来は、内壁コンクリートに掛かる水圧荷重負担のため、当該内壁コンクリートの壁厚を薄くできず、そのメリットを発揮できなかったが、本発明では、鋼製部材の側から流出する地下水は、鋼製部材に沿って配設する排水材を通して壁外に排水されるので、内壁コンクリートに掛かる水圧荷重負担が軽減され、当該内壁コンクリートの壁厚を薄くしても、水圧によるクラックなどが発生しない。したがって、内壁コンクリートの壁厚を化粧壁として必要最小限に薄くでき、鋼製部材の芯材に、内壁コンクリートを組み合わせてなる地中部材による経済性などの点でのメリットを最大限発揮させることができる。
【0049】
なお、鋼製部材に沿う縦方向の排水材と交差して、横方向排水材を設けた場合は、より効率的に地下水を集水し排出して、内壁コンクリートに掛かる水圧荷重負担を一層確実になくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る地下壁を示し、鋼製部材を用いた地下壁と内壁コンクリートを分離して示す破断斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る鋼製部材を用いた地下壁の横断平面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る鋼製部材を用いた地下壁の縦断面図である。
【図4】(A)は、鋼製部材の嵌合継手部に配設の排水材と配水管を示す拡大斜視図、(B)は、排水材と配水管の配設関係を示す横断平面図である。
【図5】(A)、(B)は、本発明の第2、第3実施形態として、第1実施形態と異なる排水材の配設例を示す横断平面図である。
【図6】本発明の第4実施形態に係る地下壁を示し、CT片爪形鋼製部材と内壁コンクリートを分離して示す破断斜視図である。
【図7】本発明の第5実施形態を示し、H形鋼製部材を用いた鋼製部材と内壁コンクリートからなる地下壁を示す横断面図である。
【図8】従来の地下壁の横断平面図である。
【符号の説明】
1 遮水壁
2 掘削溝
4 山止め壁
5 ソイルセメント(泥水固化材)
6 鋼製部材
14 鋼製芯材
15 地盤
16 掘削溝
17 ソイルセメント
18 地下壁
20 ウェブ鋼板
21 フランジ鋼板
22 雌継手
23 雄継手
24 スリット
25 内壁コンクリート
26 排水管
27 床版
28 排水材
29 横方向排水材
30 構造体
31 CT片爪形鋼製芯材
32 排水溝
33 雌、雄爪片
34 H形鋼製芯材

Claims (8)

  1. 略H形断面の嵌合継手部付きの鋼製芯材を、地盤中に建込み、または掘削溝中に経時性固化材を介して建込んで鋼製部材を構築し、この鋼製部材の側部に内壁コンクリートを打設して地下壁を構築する方法において、前記鋼製芯材の嵌合継手部のスリットに沿って長尺の多孔性材料または管状材料等からなる排水材を設けたうえ、この排水材を排水路に導き、該排水材を介して各鋼製芯材の継手部スリットから流出する地下水を集水して壁外に排水することを特徴とする地下壁の排水処理方法。
  2. 嵌合継手のないH形の鋼製芯材を、それぞれのフランジが揃うようにして地盤中に建込み、または掘削溝中に経時性固化材を介して建込んで鋼製部材を構築し、この鋼製部材の側部に内壁コンクリートを打設して地下壁を構築する方法において、前記H形の鋼製芯材のフランジ間に形成されるスリットに沿って長尺の帯状材料等からなる排水材を設けたうえ、この排水材を排水路に導き、該排水材を介して、各鋼製芯材のスリットから流出する地下水を集水して壁外に排水することを特徴とする地下壁の排水処理方法。
  3. 前記縦方向の排水材と交差して伸長する横方向排水材を介して地下水を集水し、壁外に排水することを特徴とする請求項1または2記載の地下壁の排水処理方法。
  4. 略H形断面の嵌合継手部付きの鋼製芯材を、地盤中に建込み、または掘削溝中に経時性固化材を介して建込んで鋼製部材を構築し、この鋼製部材の側部に内壁コンクリートを打設してなる地下壁において、各鋼製芯材の間から流出する地下水を集水し、壁外に排水する機能を有し、長尺の多孔性材料または管状材料等からなる排水材を、前記鋼製芯材の嵌合継手部のスリットに沿って配設したことを特徴とする地下壁。
  5. 嵌合継手のないH形断面の鋼製芯材を地盤中に建込み、または掘削溝中に経時性固化材を介して建込んで鋼製部材を構築し、この鋼製部材の側部に内壁コンクリートを打設してなる地下壁において、各鋼製芯材の間から流出する地下水を集水して壁外に排水する機能を有し、長尺の多孔性材料または管状材料等からなる排水材を、鋼製芯材のフランジ間に形成されるスリットに沿って、接触または離して配設したことを特徴とする地下壁。
  6. 前記縦方向の排水材と交差して伸長し、地下水を集水して壁外に排水する横方向排水材を設けたことを特徴とする請求項4または5記載の地下壁.
  7. 請求項1〜3のいずれか1項の記載において、前記排水材は、連続気泡を有する長尺の多孔性材料または管状材料からなることを特徴とする地下壁の排水処理方法
  8. 請求項4〜6のいずれか1項の記載において、前記排水材は、連続気泡を有する長尺の多孔性材料または管状材料からなることを特徴とする地下壁
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