JP3645569B2 - 過分極した貴ガスを利用した磁気共鳴映像化 - Google Patents

過分極した貴ガスを利用した磁気共鳴映像化 Download PDF

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Description

発明の背景
本発明は一般的には核磁気共鳴映像化方法に関する。とりわけ本発明は核磁気共鳴分光法による貴ガスの検出と映像化に関する。
麻酔作用の分子的基礎に関する現在の知見は、ほとんどが生体外で行われた実験研究から導かれたものである。これらの研究の多くの結果の解釈については極めて異論が多く、たとえば、脂質構造の変化は極めて高濃度、実際には毒性濃度の麻酔剤において観測されている。生理学的に異常のある動物あるいは非臨床的用量の麻酔剤を投与された動物から生体外で観察された変化は、これらの薬剤の効果を臨床的に反映していないように思われる。生きている動物の麻酔剤を検出したりキャラクタリゼーションする場合に直接的・非侵入的方法を用いることによりかなりの進歩がなされると考えられている。脂質溶解度とタンパク質結合がある役割を果たしていることはまちがいないが、今や新しいアイデアが必要になっている。
この問題に対処するために強力な核磁気共鳴(NMR)技術を持ち込むことが試みられた。(文献1−3)。ウィルビッチ(Wyrwicz)と共同研究者は無傷の組織内にあるフッ素化麻酔剤を観測するためにフッ素−19(19F)NMR分光法の利用を始め、麻酔されているウサギの脳から最初の19F NMRスペクトルを記録した。(文献1,4)。これら初期の研究は生きた動物における麻酔剤の動態を研究できる可能性があることを証明した。バート(Burt)と共同研究者も19F NMRによる腫瘍内の膜の変異をモニターするためにハロセイン(halothane)と他のフッ素化麻酔剤を用いた。(文献5−6)。近年いくつかのグループが、ウサギおよびラットの脳の麻酔剤の分子環境に光を当てる19F NMR研究を行った。(文献3,7)。ハロセイン吸入中頭蓋冠の頂部に置かれた表面コイルを用いて、ダビニョン(d'Avignon)と共同研究者が観測した、おそらく0.1−0.2ppm離れている2つの重なったシグナルは、横方向緩和時間(T2)の違いを利用して分解できた。(文献3)。この研究で報告されたエコーディレイ(delay)に対するスピン−エコー振幅の2重指数関数的依存性は、種々の分子環境にある麻酔剤が19F NMRを用いて生体脳内で識別できることを証明した。わずか0.1ppmの化学シフトにより分離されたこのような環境は、切除された神経組織の高分解能研究においてウィルビッチ(Wyrwicz)らにより以前に報告されている。(文献4)。
このようにNMR映像化に他の化合物を利用する試みがあるにも関わらず、最新の生物学的磁気共鳴映像化(MRI)は大部分水プロトン、すなわち1H2O、NMRシグナルに限定されたままにとどまっている。組織中約80乃至100Mの水プロトンの天然存在比があり、且つその磁気モーメントが大きいので水は大抵の映像化にとって理想的な物質である。プロトンMRIは医療用診断手段として極めて大きな価値を持っているにも関わらず、いくつか制約がある。最も目立つことは、肺組織の水プロトンおよび生物学的に興味深いすべての膜の脂質のプロトンが、このような環境におけるT2が短いためにNMRでは観測できないことである。(文献8−9)。他の1Hシグナルおよび他の生物学的に興味深い核種からのシグナルは濃度が低すぎる(H2Oの場合の約100Mに比べて10-3乃至10-1M)か、望ましくないNMR特性を持っている。1H2Oを用いて動的な過程を研究する場合、T1および/またはT2の空間的変化から生ずる有効スピン密度の差を利用するためにプロトンシグナルの多くを犠牲にしなければならない。(文献10)。
種々の貴ガスが麻酔薬として有効であることが知られている。たとえば、キセノンはヒトへの使用が認められており、全身麻酔薬としての効能が証明されている。医療映像化を目的としてキセノンの特性を活用する試みが以前なされたことがあるが、これまでのところ成功例は極めて少なく、結局、技術としては確率していなかった。たとえば、初期の肺の呼吸通気研究では同位元素127Xeが使用された。(文献11−12)。残念なことに、映像の質が悪く臨床への利用は限定された。しかし、キセノンは脳のコンピューター断層撮影法(CT)による研究における造影増強剤として、(文献13−14)、また局所脳血流量(rCBF)測定のトレーサーとして使用された。(文献15)。
キセノンの同位元素の一つである、キセノン−129(129Xe)は、ゼロでない核スピン(すなわち、1/2)を持ち、したがって、原理的には核磁気共鳴法による研究に適した原子核である。キセノンは磁気共鳴映像化に利用できる可能性があるにも関わらず、磁気モーメントが小さくかつ一般的に到達できるガスの数密度が低いことがこれまで、正常平衡(“ボルツマン”としても知られている)分極、P(0.5−1.5T(テスラ)臨床映像化システムにおいてPは約10-5)における129Xeの磁気共鳴(MR)映像化の実行にあたり克服できない障害であった。しかし、普通のNMR法における原子核として用いた水プロトン(1H)とは違い、129Xeから得られる核磁気共鳴シグナルは局部環境に対し異常に敏感であり、したがって環境に対し異常に特異的である。
129Xeおよび核スピンを有する他の貴ガス同位元素の様々な環境における特性の細部について研究・報告されている。たとえば、アルバート(Albert)らはいくつかの化学溶液におけるボルツマン分極129Xeの横および縦方向の緩和時間並びに化学シフトについて研究している。(文献16)。アルバート(Albert)らおよび他の研究者は酸素が129Xeの縦方向の緩和時間T1に影響を及ぼしうることも示した。(文献17−18)。ミラー(Miller)らは各種溶媒、タンパク質および膜中の129Xeおよび131Xeの化学シフトについても研究した。(文献2)。しかし、これらの論文ではいずれも129Xeを核磁気共鳴映像化に利用する方法については全く触れられていない。
当該技術では核スピンを有する貴ガスの核のような特定の核は平衡分極すなわちボルツマン分極を超えて高められ、過分極することが知られている。この種の方法には、光学的に励起したアルカリ金属蒸気とのスピン交換および準安定交換がある。
貴ガスの過分極の根底にある物理原理について研究されている。(文献19)。たとえば、ハッパー(Happer)らはキセノンなどの貴ガス原子とルビジウムなどのアルカリ金属とのスピン交換の物理学について研究した。(文献20)。他にヘリウムとアルカリ金属の間のスピン交換に関する研究が報告されている。(文献21−22、49)。アルカリ金属と貴ガスの間のスピン交換の物理学的側面について報告している論文もある。(文献23−24)。貴ガスを過分極するために準安定交換を利用した方法については、シーラー(Schearer)らおよびハデイシ(Hadeishi)らが研究している。(文献26−31)。
ケート(Cates)らおよびガヅケ(Gatzke)らによる報告は、過分極した凍結結晶性129Xeの特性について述べている。(文献32−33)。ケート(Cates)らおよび他の研究者は、磁気共鳴装置で測定した高キセノン圧におけるルビジウムと129Xe間のスピン交換速度を報告している。(文献34−35)。しかし、これらの報告は高度に制御された物理システムにおける129Xeの特性に関するもので、核磁気共鳴による映像の製作における129Xeの利用方法については全く触れられていない。
ラフテリー(Raftery)らはNMRスペクトルの解析による表面構造の研究のための吸着プローブとして光学的に励起した129Xeについて述べている。(文献36−37)。ロング(Long)らはポリマー表面に吸着したレーザー分極キセノンの化学シフトも観測した。(文献38)。
クラーク(Clark)の米国特許第4,856,511号と4,775,522号は被験動物の体内に溶け込んだ特定のガス類を検出するための核磁気共鳴法について述べている。この方法にとって役立つものとして挙げられているガス組成物には、パーフルオロ炭素などのフッ素化合物がある。クラークの方法に役立つ可能性があるものと考えられている他のガス類には129Xeも含まれているが、クラークはこれまで129Xeを被験生物の磁気共鳴映像法への利用を妨げていた問題については全く触れていない。
したがって、映像の取得にやたらに長時間を必要とせずにかつ以前は1H NMRによってのみ映像化できる系や環境に限定されることなく、貴ガスの映像化、特に生物系の貴ガスの映像化を可能にする方法で、核磁気共鳴映像法と関連した上述の問題点や不都合な点を解決することは当該技術におけるかなりの進歩と言えるであろう。
本発明の要約
本発明は少なくとも1種の貴ガスの空間分布を核磁気共鳴(NMR)により検出し、さらにその貴ガスの空間分布の表示を生成することから構成されている核磁気共鳴映像化を行う方法を提供する。
好ましい実施態様において、映像化可能量の少なくとも1種の貴ガスを被験者に投与し、少なくとも1種の貴ガスの磁気共鳴から導かれたラジオ波(RF)シグナルを検出するためにNMR映像化分光計を用い、少なくとも1種の貴ガス空間分布の関数として1組のNMRパラメーターデータを得るために検出されたシグナルを処理し、さらに少なくとも1種の貴ガスの少なくとも1次元の空間分布の表示を生成するためにその1組のデータを処理し、被験動物またはヒト被験者の核磁気共鳴映像化を行う方法も提供する。
別の実施態様では、本発明の方法には少なくとも1種の過分極した貴ガスの検出と映像化が含まれている。過分極した貴ガスはアルカリ金属とのスピン交換を介したレーザー分極または準安定交換により過分極されるのが好ましい。貴ガスは、ヘリウム−3、ネオン−21、クリプトン−83、キセノン−129、キセノン−131、およびそれらの混合物から選択するのが好ましい。最も好ましい貴ガスはヘリウム−3かキセノン−129である。過分極貴ガスおよび非過分極貴ガスおよび/または貴ガス同位元素の組み合わせと同様、貴ガスおよび/または貴ガス同位元素の組み合わせが考えられる。貴ガスをアルカリ金属とのスピン交換を介してレーザー分極した場合、アルカリ金属はナトリウム−23、カリウム−39、セシウム−133、ルビジウム−85、およびルビジウム−87の中から選択するのが好ましい。最も好ましいのは、ルビジウム−85かルビジウム−87である。
本発明の方法には少なくとも1種の貴ガスの少なくとも1物理次元の空間分布の検出および映像化が含まれるのが好ましく、2または3物理次元の検出および映像化が含まれるのはさらに好ましい。本発明の方法には貴ガスの空間分布を時間の関数として改変した検出および映像化も含まれる。
貴ガスの表示の生成には貴ガスの少なくとも1物理次元の空間分布の表示の生成が含まれるのが好ましく、貴ガスの2または3物理次元の表示の生成が含まれればより好ましい。表示の生成には、化学シフト、T1緩和、T2緩和、およびT1ρ緩和などのNMRパラメーターを含む、時間の関数としての貴ガスの1つ以上の物理次元の空間分布の表示の生成も含まれる。本発明の方法には視覚的表示の生成が含まれるのが好ましい。
映像化される貴ガスは気体、液体、ゲル、あるいは固体など少なくとも一つの物理相に空間分布しているのが好ましい。1試料が2つ以上の物理相に分布している貴ガスも映像化できる。映像化される貴ガスは固体表面に分布していてもよい。貴ガスは種々の物質や環境とともに映像化することができる。
貴ガスを用いて映像化する試料には生体外化学系、生体外生物系あるいは生体内生物系の各種試料がある。生体内生物系の貴ガス分布を映像化する場合、その系には1つ以上のヒト被験者または被験動物が含まれる。貴ガスはヒト被験者または被験動物の臓器系または身体系に分布するのが好ましい。一方、貴ガスは被験者の解剖腔に分布することもできる。
本発明の別の実施態様では、生体内麻酔学的機能および核磁気共鳴映像化機能をもつ医療上利用できる二機能性ガスを含む医療組成物が提供されている。好ましい実施態様では、ガス組成物はヘリウム−3、ネオン−21、クリプトン−83、キセノン−129、およびキセノン−131の中から選ばれた少なくとも1種の貴ガスが含まれているのが好ましい。貴ガスはヘリウム−3またはキセノン−129であることがより好ましい。貴ガスは過分極されるが、アルカリ金属とのスピン交換あるいは準安定交換を介して過分極されるのがより好ましい。過分極貴ガスおよび非過分極貴ガス並びに貴ガス同位元素の組み合わせも可能である。
また本発明は、少なくとも1種の貴ガスを検出し、映像化するためのNMR映像化手段、および映像化可能量の貴ガスを供給する手段を含む核磁気共鳴映像化装置を提供している。好ましい実施態様では、この装置は映像化可能量の過分極した貴ガスを供給する手段を具備している。この実施態様の装置は過分極手段、好ましくはアルカリ金属とのスピン交換あるいは準安定交換を介して貴ガスを過分極する手段を具備している。貴ガスの供給は連続、不連続、および/または準連続モードで行うことができ、1種以上の貴ガスを供給する場合は貴ガスは混合ガスまたは個別のガスとして供給することができ、また一緒または別々のルートおよび/または別々の時間と期間に供給することもできる。
貴ガスは単独または1種以上の他の成分と組み合わせたガス、液体、または固体組成物として、ガス、液体、または固体の形をした映像化対象の試料と接触させることができる。貴ガスは他の貴ガスおよび/または他の不活性または活性成分と組み合わせることができる。貴ガスは一つ以上のボーラス(bolus)として投与したりあるいは連続または準連続的に投与することができる。
本発明はまた、ヒト被験者または被験動物の核磁気共鳴映像化を行う方法を提供する。実施態様ではこの方法は、映像化可能量の過分極貴ガスの被験者への投与、核磁気共鳴映像化分光計による過分極貴ガスの核磁気共鳴からのラジオ波シグナルの発生、発生ラジオ波シグナルの検出、被験者の過分極貴ガスの空間分布の関数として一組の核磁気共鳴パラメータデータを誘導するための検出ラジオ波シグナルの処理、および被験者の過分極貴ガスの空間分布の少なくとも一つの空間次元に対応する表示を導くための前記一組の核磁気共鳴パラメータデータのさらなる処理から構成されている。
貴ガスは、ガスまたは液体として、単独または他の貴ガスおよび/または他の不活性あるいは活性成分と組み合わせて、ヒト被験者または被験動物に投与できる。貴ガスは受動的または能動的吸入あるいは肺や胃腸管などの解剖学的腔に直接注入して、ガスとして投与することができる。貴ガスは腸内または腸管外への注入により液体として投与することができる。腸管外(非経口)の好ましい投与方法としては静注があり、たとえば、血液を貴ガスと体外で接触させ貴ガスに接触した血液を静脈から再導入する方法がある。
本発明は、核磁気共鳴により少なくとも1種の貴ガスを映像化する方法を提供することにより、従来技術が持っている不都合を解決する。本発明の方法は、生体内および生体外の生物系のほか、非生物系における貴ガスの空間的・時間的分布をNMR映像化する新規で思いがけない程強力な方法を提供する。本発明はまた、シグナル対ノイズ比の高い映像を思いがけない程短時間で得ることができる。さらに、本発明は従来の1H NMR法では簡単には映像化できない映像化システムのほか生物現象を短期間で映像化する方法を提供している。
本発明の他の目的と利点は、以下の開示、図面、および添付請求の範囲からより完全に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
第1a図はラットの脳シナプトソーム(synaptosome)懸濁液における129Xeの核磁気共鳴スペクトルを示し、第1b図はラット脳組織のホモジネートの129Xeの核磁気共鳴スペクトルを示し、第1c図はラットの脳全組織標本における129Xeの核磁気共鳴スペクトルを示す。
第2a図は直径20mmのガラス球を図示し、第2b図は直径20mmのガラス球におけるボルツマン分極129Xeガスの核磁気共鳴映像を示している。
第3a図は、オクタノール(陰影をつけた部分)とキセノンガス(陰影をつけていない部分)を含有する直径20mmのガラス球を図示し、第3b図は、気相およびオクタノール中の129Xeから得られたNMRシグナルを説明する核磁気共鳴スペクトルを示し、第3c図は、20mmのガラス球内オクタノール中の129Xe核磁気共鳴映像を示し、さらに第3d図は、20mmのガラス球内気相中の129Xe核磁気共鳴映像を示す。
第4図は相互に異なる平行面を表す、過分極129Xeガスファントムの一連の核磁気共鳴映像を示す。
第5a−5c図は過分極129Xeガスで膨らませたマウスの肺の一連の核磁気共鳴映像を示し、そして第5d図はマウスの心臓の1Hの核磁気共鳴映像を示す。
第6図は過分極129Xeガスで膨らませたマウスの肺から得られた129Xe核磁気共鳴強度の低下を時間の関数として説明しているグラフを示す。
第7図は貴ガスの核磁気共鳴映像化のための貴ガス供給装置の縦断面図を示す。
好ましい実施態様の詳細説明
核磁気共鳴分光法は広範な科学分野でよく利用されている分光法である。核磁気共鳴映像化、特に生物系に応用した場合の実施方法に関する基本的考え方は、リンク(Rinck)らの「医学における磁気共鳴入門(1990)の特に1−4章(文献39)」(An Introduction to Magnetic Resonance in Medicine)、およびスターク(Stark)らが編集した「磁気共鳴映像化、第2版、第1巻(1992)(文献40)」(Magnetic Resonance Imaging)の第1章ウエルリ(Wehrli,F.W.)の「磁気共鳴の原理」(Principles of Magnetic Resonance)、および第2章ウッド(Wood,M.L.)の「フーリエ映像化」(Fourier Imaging)に認められる。これらの出版物は本明細書の参考文献に挙げられている。特定の分野では、NMRデータからの映像の生成を含む、NMR分光法の適用が評判を高めている。医学では、体内の特定の領域の映像化に水プロトン(1H2O)を主に用いている、MRI技術がかなり平凡なものになっている。
それにもかかわらず、いろいろな理由から他の特定の磁気の影響を受けやすい原子核のMRIへの適応が望まれている。特に、他の元素の物理特性がその原子核に他の種類の物理および生物系の映像化への素因を与える。医学では、現在利用できるNMRプローブによってアクセスが困難な身体の領域を映像化しうる他の原子核が望まれている。貴ガスがMRIに利用できるという思いがけない観測がなされる以前は、本明細書で述べているように、使用可能な代替核プローブは存在しなかった。
ゼロでない核スピンを有する貴ガス同位元素はMRIにおいて利用できる可能性が大きいことが今では判明している。たとえば、129Xeは原理的にはNMRに適合しているが、天然の存在比は26%であり、また1Hに対する相対感度(通常のNMRにおける)は2.12×10-2である。129Xeの共鳴周波数は気相および凝縮相を通して広範囲(0乃至300ppm)に及び、その上化学環境に異常に敏感である。(文献2)。
その縦方向の緩和時間、T1、は非常に大きく(実際純気相中では少なくとも3000秒はあり、理論的には1気圧で56時間もの長時間がありうる)、(文献32、41)、そして特に化学環境、すなわち酸素濃度に敏感で、(文献17−18)、さらに他の緩和促進剤の作用に敏感である。(文献2、42、16)。その横方向の緩和時間も緩和促進剤の影響を受けやすい。(文献16、18、43)。縦方向と横方向の緩和時間T1とT2はそれぞれ129Xe原子の周りの環境(たとえば、その原子がタンパク質に結合しているか、脂質に溶け込んでいるか、あるいは他の何らかの方法で束縛されているか)をも暗示している。したがって、化学シフト、T1、およびT2のデータの組み合わせにより特定の環境における原子核の有無を区別する根拠および当該環境の特性を明確にする根拠が得られる。
キセノン元素は温和で有効な麻酔剤(文献44)であり、生体による代謝を受けない。キセノンの非極性溶媒中の溶解度は本質的にはラウールの法則に従う。(文献45)。肺に吸入されたキセノンは肺循環と速やかに平衡化し、平均して、マウスでは1秒または1−2回の呼吸で、ヒトでは約18秒で、一つの血液回路の全血液と定常状態に達する。(文献13)。(文献46)。キセノンは高度に血管が存在する組織で迅速に蓄積することが知られている。たとえば、10%の脂質と10%のタンパク質を含有する脳において、(文献10)、0.5−1.0気圧の肺キセノンの場合、定常状態濃度は膜二分子層において5乃至1.0mM、水において2乃至4mMと、そして1乃至5mMはタンパク質に結合しているものと予期される。(文献45、47−48)。キセノンは白質に灰白質の場合の約2倍溶ける。(文献13)。上記部位各々の129XeのNMR共鳴周波数は異なっており、またコンパートメント間の交換は化学シフトNMR時間尺度に関して遅い。(文献2、16−17)。したがって、過分極129Xeが生物系の造影剤として利用できる可能性があることは明らかである。
生物界の物質中に存在する全キセノン濃度は、通常純水中のキセノン溶解度の約2乃至5倍である。この種の系においてボルツマン分極キセノンを映像化する試みに付随する問題は、溶解パラメータを決めるためには多くの試料が必要であることである。これらの問題は大部分、1H2Oに比べて129Xeは濃度が低く、磁気モーメントが小さく、さらに天然存在比が低いことに起因している。水や非極性媒体に一般に溶けにくい他の貴ガスについても類似の考え方が通用する。
たとえば、キセノンガスで麻酔をかけたラットから採取した生体外脳試料から8時間かけて得られた第1c図のスペクトルは、3気圧のキセノン圧の下で27時間かけて得られた第1a図に示すシナプトソーム懸濁液における129Xeスペクトルよりシグナル対ノイズ比(S/N)がかなり小さい。
貴ガスMRIの発展をこれまで阻害してきた問題点は明らかである:すなわち、典型的な長い縦方向の緩和時間と低いシグナル強度は、長時間にわたる非常に多くの自由誘導減衰(FIDs)のシグナル平均化を必要とする。生体内NMR実験を行うためには貴ガスシグナルの異常なほどの強化を必要とすることは明らかである。ボルツマン貴ガススペクトルの全累積時間は、この種の生物試料では禁止的に長いものである。
そこで、NMR画像化に貴ガスを利用する能力は、分光計の平均シグナル強度とシグナル取得能力により直接大いに制約を受ける。現在のNMR分光計の技術を考えれば、ボルツマン分極キセノンを利用したキセノン映像化を可能にするのに必要な、たとえば、10,000倍の桁の感度の向上は、仮にそれが可能であるとしても、開発に数十年とは言わないにしても数年はかかると結論づけても無理のないことである。たとえば、光励起とスピン交換、(文献21−22、32、36)、あるいは準安定交換を介した過分極により、一層現実的に必要な感度に到達している。(文献26−31)。この貴ガスシグナルを強化する方法は、通常の熱平衡分極より104乃至106の桁で大きい貴ガス核分極の発生に利用できる。これらの方法を用いて達成した核分極はオーダー0.25は容易で、(文献32)、スピン密度と分極の積を、典型的な映像状況におけるプロトン(1H)の場合より少なくともオーダーを一つ大きくすれば1.0に近づけることはできる。したがって、貴ガスの過分極により磁気共鳴映像を作る新規で見事な方法がえられることが思いがけず今日見いだされた。
貴ガス、特に129Xeと3He、の過分極という異常な特性が生物系の映像化を可能にする上で非常に重要であるが、他の要因もこの種の映像を発現する上である重要な役割を果たしている。たとえば、貴ガスは、(a)細胞と組織の区分化、(b)劇的時間依存性分布、および(c)環境酸素濃度および細胞以下の交換動力学に対する共鳴周波数、T1、およびT2の応答における1H2Oと比べて本質的に異なる特性を含む。他の異常な特性を示す。貴ガスの過分極とこれら他の異常な特性を組み合わせることにより、NMR映像コントラストの新規かつ性質上異なる信号源として貴ガスの利用が可能になる。たとえば、水プロトンとは反対に、
129Xeはどこにでも一様に存在することはなく、129Xeの体内における空間的・時間的分布は完全にキセノン輸送の解剖学的・生理学的特異性に依存する。(文献13)。このために軟質組織解剖学、生理学(たとえば、脳血流量、脳活動度)および病理学(たとえば、脱髄、代謝異常あるいは代謝に変化のある腫瘍や他の病巣の早期発見)の磁気共鳴映像化(MRI)研究および磁気共鳴分光(MRS)研究において129Xeの利用が可能になる。その上、過分極貴ガスを利用して得られる大きな磁気共鳴シグナル強度によって、これまでは1H2Oの場合にのみ可能であった高速映像化プロトコルの利用が可能になる。
本発明の映像化法は129Xeおよび/または3He核を用いて行うのが好ましい。しかし、本発明の方法は他の貴ガス、すなわち核スピンを持つ他の貴ガス同位元素を用いて行うこともできる。3He、129Xeおよび他の貴ガスは、物理特性および磁気共鳴特性がそれぞれ違うので、用途はそれぞれ別にした方が好ましい。本発明により利用できる貴ガス原子核のリストを、下の表Iに示す。このリストは説明するためのものであって、限定するためのものではない。
Figure 0003645569
表Iに載せた貴ガス同位元素はいずれも、単独あるいは組み合わせて、本発明により核磁気共鳴映像化に利用できるが、平衡(ボルツマン)状態にあるガスの分極度は禁止的に低く、高速で映像を取得する上で妨げになることが知られている。T1緩和とT2緩和および原子核の局部環境などシグナルの減衰を支配する種々のパラメータにより、高速映像が効率的に取得できるかが決まる。これらの制約は生物系の生体外と生体内から映像を取得する場合、映像化したい事象の時間手順がしばしば1秒に満たない時間でデータを取得する必要があるので、特に重要になる。そのために、NMRシグナルの増強が強く望まれている。したがって、貴ガスはその通常のボルツマン分極に関し過分極するのが好ましい。この種の過分極はNMR分光計によりデータを取得する前に誘導するのが好ましく、また当該技術で周知のすべての方法で誘導することができる。
貴ガス中の映像化可能な同位元素の天然の存在比以上のレベルまで各貴ガス中の映像化可能な同位元素の比率を上げることにより、過分極とは独立にまたは過分極とともに、貴ガス磁気共鳴シグナルのさらなる増強が得られる。天然の同位元素存在比が約26%である129Xeの場合、100%129Xeに濃縮されているガスにおいて、同位元素存在比は4倍弱上がる。貴ガスの過分極性など他の要因が、普通はシグナルの強化において大きな役割を果たすが、同位元素の濃縮は本発明の最終的効果に大きく寄与することができる。天然の存在比が約10-6程度である3Heの場合、特にこれが言える。3Heの過分極性とその非常に大きな磁気共鳴シグナルでさえも、3Heの低い存在比によりかなり相殺されてしまう。しかし、3Heは存在比が低いにもかかわらず、崩壊して3Heになるトリチウム(3H)が工業的に利用されているので、非常に純粋な形で容易に利用できる。3Heが容易に利用できる人工的資源であるため、天然の存在比が低いことや高価な濃縮プロセスに関わる懸念材料は全くない。
貴ガスは本発明により利用する場合、光励起したアルカリ金属蒸気とのスピン−交換相互作用など、当該技術で周知のすべての手段を介して過分極することができる。(文献34−35、49−50)。光学的励起とスピン−交換は磁場をかけなくとも実施できるが1G(ガウス)またはそれ以上の弱磁場を用いて行う方が好ましい。数テスラの磁場におけるNMR磁石空隙における光励起も可能である。実現できる最大定常状態129Xe核分極はアルカリ金属とのスピン交換を特徴づける時定数および、たとえば、光励起セルの表面と接触するこよる緩和(T1)を特徴づける時定数に依存する。たとえば、T1が約20分の場合、20乃至40%の分極は完全に実施可能であり、(文献32)、また90%あるいはそれ以上の分極は達成できるはずである。キセノンは、ガスのT1が長いので氷結して操作したり貯蔵したり、(文献32)、また数時間とか数日といった時間尺度で重大な磁気損失なしに、輸送することができる。
光で励起したアルカリ金属蒸気とのスピン交換を介した貴ガスを過分極する技術は、アルカリ金属の第1主共鳴波長(D1)(たとえば、ルビジウムの場合795nm)の円偏光光をアルカリ金属蒸気に照射することにより開始する。2S1/2基底状態原子はこのようにして2P1/2状態に励起され、続いて基底状態に戻る。このサイクルが入射D1光の軸に沿って整列した弱(10G)磁場において行われるならば、基底状態と第1励起状態の間のこのサイクルにより数マイクロ秒でほぼ100%原子が分極する。この分極は大抵が、すべてのアルカリ金属に特有な1原子価電子によって行われる。すなわちこれはこれらの電子のすべてが、励起光のヘリシティー(helicity)(右回転または左回転の円偏光状態)に依存して磁場の方向に整列または反対方向に整列したスピンを持っていることを意味している。ゼロでない核スピンを持つ貴ガスも存在するならば、そのアルカリ金属原子は貴ガス原子と衝突し、原子価電子の分極が相互スピンフリップを介して貴ガス原子核に移される。このスピン交換は電子と貴ガス原子核の間のフェルミ接触超微細相互作用によって生じる。励起光を用いてアルカリ金属の分極をほぼ100%に維持すると、現在ではこのスピン−交換プロセスを介した多量の様々な貴ガスにおいて大きな非平衡分極(5%乃至80%)を達成できる。たとえば、現在利用できるチタン/サファイアレーザーは理論上は高度に分極した129Xeを1g/時(200cc−気圧/時)供給できる。
光で励起した系におけるスピン交換パートナーとして作用しうるアルカリ金属にはすべてのアルカリ金属が含まれる。この過分極法に好ましいアルカリ金属にはナトリウム−23、カリウム−39、ルビジウム−85、ルビジウム−87、およびセシウム−133が挙げられる。
本発明の方法で役立つアルカリ金属同位元素およびそれらの相対存在比および核スピンを下の表IIに記載する。
このリストは説明するためのものであって、制限するためのものではない。
Figure 0003645569
一方、貴ガスは準安定交換を利用して過分極することができる。(文献28、51)。準安定交換の方法には、たとえば、仲介のアルカリ金属を使用せずに3Heを直接光励起する方法がある。準安定交換の方法には、弱いラジオ波放電による基底状態3He原子(11S0)の準安定状態(23S1)への励起が通常含まれている。23S1原子は、3Heの場合1.08μmの波長を有する円偏光光を利用して光により励起できる。光が23P状態への遷移を推進し、次いで23P原子が壊変して準安定状態において高い分極を生じる。23S1状態の分極は、準安定状態原子と基底状態原子の間の準安定交換衝突を介して基底状態に迅速に移行する。準安定交換光励起は、スピン交換光励起が作用するのと同じ弱磁場において作用する。例えば、約0乃至10Torrの概して低圧で類似の分極が実現できる。
本発明の方法は少なくとも1種の貴ガスの少なくとも1物理次元の空間分布の検出および映像化を含むのが好ましく、2または3物理次元の空間分布の検出および映像化を含めばさらに好ましい。本発明の方法には貴ガスの空間分布を時間の関数として検出および映像化する変更態様も存在する。
貴ガスの表示の生成には貴ガスの空間分布の少なくとも1物理次元の表示の生成が含まれるのが好ましく、貴ガスの2または3物理次元の表示の生成が含まれればさらに好ましい。表示の生成には、化学シフト・T1緩和・T2緩和およびT1ρ緩和などのNMRパラメータを含めて、貴ガスの空間分布の1以上の物理次元の表示の生成が含まれるのが好ましい。本発明の方法には視覚表示の生成が含まれるのが好ましい。
貴ガスの空間分布の表示は、表示することが望ましい情報の種類により、当該技術で知られているいずれかの方法により生成することができる。これらの方法は映像生成のため核磁気共鳴データを収集し、操作するための種々の手段を用いる。この種の方法は当該技術で使用できる文献に記載されており、かつこの種の方法には、制限なしに、フーリエ映像化、平面映像化、エコー平面映像化、投影−復元(projection−reconstruction)映像化、スピン−ワープ(spin−warp)フーリエ映像化、高速低アングルショット(FLASH)映像化としても知られている定常状態における勾配想起(gradient recalled)取得(GRASS)映像化・および混成映像化が挙げられる。
この種の映像化法は、たとえば、エルンスト(Ernst)ら、「1次元および2次元における核磁気共鳴の原 」。(Principles of Nuclear Magnetic Resonance in One and Two Dimensions)(1987)(文献52)、特に第10章「核磁気共鳴映像化」(Nuclear Magnetic Resonance Imaging)ページ539−564;ウエルリ(S.W.Wehrli)ら編、「生物医学的磁気共鳴映像化」(Biomedical Magnetic Resonance Imaging)の第1章、ショウ(Shaw,D.D.)、「核磁気共鳴の基礎原理」(The Fundamental Principles of Nuclear Magnetic Resonance)(1988)(文献53);およびスターク(Stark)ら編、「磁気 共鳴映像化」(Magnetic Resonance Imaging)第1巻、第2版(1992)(文献40)。これらの出版物は本明細書の参考文献に挙げられている。
映像化法の選択は、研究中の貴ガス原子核の特性、試料の特性および試料と原子核の相互作用の度合いにより左右される。また、1又はそれ以上の空間次元の貴ガスの空間分布を表示することが望ましいかどうかおよび一時的あるいは時間依存性次元を表示することが望ましいかどうかによっても左右される。多次元表示が望ましい場合は、この種の発現は、たとえば、マルチスライス(multislice)映像化または容積映像化により作ることができる。
映像や表示はできるだけ迅速で感度のよい方法で作るのが概して好ましい。好ましい映像化法には、FLASH映像化法・GRASS映像化法およびエコー平面映像化(EPI)法が挙げられる。これらの方法は、迅速なデータ取得により映像を作り、貴ガスの分極を保存することができるので好ましい。EPIは比較的迅速な方法であり、かつ映像あたりのラジオ波(RF)パルスをわずか一つを必要とするのみであるから、特に好ましい方法である。したがって、利用可能な最大分極を活用することができる。これらの好ましい方法によりヒト被験者と被験動物における時間依存現象の迅速な時間分解能も可能になる。この種の用途には、磁気共鳴血管造影法(MRA)検査、神経系(たとえば、脳)の機能映像化、並びに心肺の状態や循環生理状態の変動の検査がある。
本発明の核磁気共鳴映像化方法には、複数の映像化様式の重ね合わせもある。たとえば、129Xeの周波数および他の一つ以上の磁気プローブに同調とうるコイルを用いるとデータ解釈の質を向上させる。この種の複合複数映像化方法には、たとえば、1Hと129Xeの複合映像化および3Heと129Xeの映像化のように一つ以上の貴ガスの映像化がある。この実施態様では、個々の色が個々のプローブを表す、フォールス・カラー(false−color)映像の生成を含む、幾何学的映像重ね合わせや映像重ねが可能である。映像サブトラクト(差し引き)技法も他のプローブと129Xeの組み合わせあるいは貴ガスプローブの組み合わせを用いると可能である。
映像化する貴ガスは気体、液体、ゲル、あるいは固体など少なくとも一つの物理相に空間分布しているのが好ましいが、1試料中の2つ以上の物理相に分布している貴ガスも映像化できる。また、映像化する貴ガスは固体表面に分布していてもよい。貴ガスはゼオライト、キセノンクラスレート(包接化合物)、キセノン含水化合物、およびポリマーなど、制約なしに種々の物質や環境とともに映像化できる。
貴ガスを用いて映像化する試料には生体外化学系、生体外生物系あるいは生体内生物系の各種試料がある。生体内生物系の貴ガス分布を映像化する場合、その系には1つ以上のヒト被験者または被験動物が含まれる。貴ガスは、肺組織、神経組織、脳組織、胃腸組織または心血管組織あるいはそれらの組み合わせを含めて、制約なく、ヒト被験者または対象動物の臓器系または身体系に分布するのが好ましい。一方、貴ガスは、肺腔、胃腸管腔、腹腔、膀胱腔あるいはそれらの組み合わせを含めて、制約なく、被験者の解剖腔に分布することもできる。
貴ガスは単独または1種以上の他の成分と組み合わせたガス、液体、または固体組成物として、ガス、液体、または固体の形をした映像化対象の試料と接触させることができる。貴ガスは他の貴ガスおよび/または他の不活性または活性成分と組み合わせることができる。貴ガスは一つ以上のボーラスとして投与したりあるいは連続または準連続的に投与することができる。
好ましい実施態様において、映像化可能量の過分極貴ガスを被験者へ投与し、貴ガスの磁気共鳴から導かれたラジオ波シグナルを発生し、検出するためにNMR分光計を用い、貴ガスの空間分布の関数として一組のNMRパラメータデータを得るために検出シグナルを処理し、そして貴ガスの空間分布の少なくとも一つの次元に対応する表示を生成するためにその一組のデータをさらに処理することにより、ヒト被験者または被験動物の核磁気共鳴映像化を行う方法が提供されている。
貴ガスは、ガスまたは液体として、単独または他の貴ガスおよび/または他の不活性あるいは活性成分と組み合わせて、ヒト被験者または被験動物に投与できる。貴ガスは受動的または能動的吸入あるいは肺や胃腸管などの解剖学的腔に直接注入して、ガスとして投与することができる。貴ガスは腸内または腸管外への注入により液体として投与することができる。腸管外(非経口)の好ましい投与方法としては静注があり、たとえば、血液を貴ガスと体外で接触させ貴ガスに接触した血液を静脈から再導入する方法がある。
精製した貴ガスのコストは、窒素や二酸化炭素など普通のガスのコストに比べると比較的割高である。たとえば、70%129Xeまで濃縮したキセノンの場合は特にコストが高い。しかし、この貴ガスは不活性で生物系で代謝されないので、回収することはできる。たとえば、ヒト被験者の吐息から約20分にわたりキセノンを回収できる。貴ガスの回収および再精製のための装置には、たとえば、コールドトラップおよび/またはジルコニウムゲッター(getter)装置がある。貴ガス回収のため他の装置を使うこともできる。
貴ガスのコストが高いので、大気へのロスを防止するためにほぼ密封された系内に貴ガスを保持するのが好ましい。密封した封じ込め装置には、ガス容器や圧縮ガスタンクなどの貴ガス貯蔵容器、試料への導管および試料からの導管、並びに回収装置がある。
貴ガス貯蔵容器には永久または半永久容器あるいは加圧封じ込め装置がある。一方、貴ガスは、加圧ガスアンプルやボンベなどの使い捨てまたは再充填可能な1回使用の容器で供給することもできる。貴ガス貯蔵容器は密封した貴ガス供給回収装置と統合することができるし、あるいは個別に貯蔵しさらに周期的または必要な時に供給回収装置に取り付け且つ開通させることもできる。
検査対象の試料が、物理構造に関するものであれ、化学系に関するものであれ、生体外系に関するものであれ、生きた動物またはヒトの患者であれ、あるいは他の適当な試料であれ、すべてが、環境へのキセノンのロスをほぼ防止する装置を用いて映像化するのが好ましい。ただし、本発明はこの種の装置がなくても実施できる。このように試料の映像化は、貴ガスでほぼ満たされているかまたは満たしうる試料室に保持しながら行う。一方、ヒト被験者または被験動物の場合は、被験者または被験動物に、貴ガスを投与する際に密封マスクなど投与装置を装着することができる。このような場合、試料室または貴ガス投与装置は、貴ガス貯蔵容器および/または貴ガス回収装置に連結しているのが好ましい。
過分極した貴ガスはかなりの時間にわたり過分極状態で貯蔵することができる。過分極した貴ガスを極低温で貯蔵できる貯蔵設備は、貴ガスを凍結状態で貯蔵できるような温度を維持できるのが好ましい。凍結129Xeは4.2K(液体ヘリウム温度)その場合T1は約100万秒(10日)、から77K(液体窒素温度)その場合T1は約1万秒、の範囲の温度で500G以上の場で適当に維持できる。ここで必要な磁場は、小さな永久磁石または通常10アンペアまたはそれ以上の電流を流す大型の電磁石により与えられる。3Heの場合事情は全く異なっている。緩和速度は、10乃至20Gという弱磁場を、室温/数気圧にてそれをこれらの条件下で数日生かして保持するのに使える程度のものである。ここで磁場は、永久磁石でも約1アンペアの電流を流すヘルムホルツのコイル対でもよい。他の過分極貴ガスの維持に必要な条件は、当業者によって決めることができる。
アルカリ金属とのスピン交換により過分極した貴ガスは、スピン交換過分極法で使用したアルカリ金属の除去前後いずれでも貯蔵することができる。ルビジウムあるいは他のアルカリ金属が系の挙動を妨害するすべての場合に、貴ガスを試料に導入する前にそのアルカリ金属を除去する。この毒性アルカリ金属の除去は生物試料において重要で、また試料が生きているヒト被験者や被験動物である場合は特に決定的に重要である。
アルカリ金属除去装置は映像化部位から離れた場所でも、その部位に近い場所でも使用することができる。たとえば、アルカリ金属除去装置は試料室または他の投与装置へ至る導管より前の位置で密封貴ガス投与系に組み込むことができる。
アルカリ金属除去装置は一般に光励起領域より低温の領域または室への貴ガス導通用導管を具備している。室温では、ルビジウムの飽和蒸気圧、すなわち液体ルビジウムがたまっている閉鎖部分の圧力、は約10-9気圧である。肉眼で見えるほど大きい液体ルビジウムのたまりから貴ガスを移動させると、残留ルビジウム蒸気は冷たい(たとえば、室温)表面を覆い、そのため被験者に到達することはない。しかし、当該技術で知られているコールドトラップを使用することが好ましい。
試料への貴ガスの供給は単一または複数のボーラスを供給することにより行われる。この種の供給方法は、貴ガス分布の変化を観察することが重要な系の研究に普通は適合している。このような系には、とりわけ、解剖学的あるいは生理学的事象が時間の関数として検査されるヒト被験者または被験動物が含まれるであろう。一方、試料への貴ガスの供給は連続または準連続供給として行われる。この種の供給が望ましいのは普通は、試料の定常状態分析が望まれる場合である。たとえば、ヒトまたは動物臓器系の高分解能映像化はデータ処理、たとえば、映像サブトラクトまたはシグナル平均化による定常状態キセノン濃度の逐次的映像化により可能になる。過分極キセノンあるいは他の貴ガスは、貴ガスNMRシグナルが1H2O NMR映像からデジタルに差し引かれる全身1H2O NMR映像におけるコントラストの増強あるいはマーカーとしても使用することができる。たとえば、過分極キセノンは被験者の胃腸管に入れてそこで胃腸の領域を膨張させ、さらにシグナルのデジタル減算が行われる時にコントラストを増強することができる。
種々の環境における129XeのNMR特性を説明する比較データが得られている。たとえば、いろいろな研究グループがn−オクタノール、ベンゼン、水およびミオグロビンなどの環境における129Xeの化学シフトと緩和速度(T1とT2)を測定した。(文献2、16を参照)。オクタノールは細胞膜の内側に似た比較的非極性脂質状の環境を代表し、水は水性領域のモデルであり、またミオグロビン溶液はキセノンが結合することが分かっているタンパク質を代表する。(文献54)。キセノンの共鳴周波数の測定範囲はガスと凝縮相を通して約300ppmに拡がっている。(文献2)。これらのモデル生物系で観測された化学シフトの範囲は他の溶媒で観測された範囲ほど大きくはないが、報告された相当する19F脳共鳴値と比べると大きい。(文献3)。
その上、T1値の範囲が異常に大きい。表IIIには、オクタノール・水および水性Fe(III)メトミオグロビン(文献54)中の129Xeの報告されたT1とT2値を載せてある。なおモデルは2つの主要な細胞コンパートメントである、脂質膜と細胞膜ゾル(cytosol)を代表している。T1値はオクタノールで80秒、水で180秒で、129Xe分極が異常に長い徴候(他の緩和材(relaxer)のない酸素欠乏性組織)を示している。他の生物環境ではもっと長いT1値が可能である。下限値は不明である。すなわち、10%Fe(III)メトミオグロビン(強力な緩和材)におけるT1が5ミリ秒であることは、生物学的下限値はこれよりはるかに高いことを意味している。タンパク質溶液について見いだされた極端に短いT1とT2値は、キセノンがメトミオグロビンの常磁性中心に極近いところに結合するために起きるようである。(文献54)。
Figure 0003645569
300゜Kにおけるベンゼン中のT1の値、T1=160秒、はモショス(Moschos)とライセ(Reisse)が得たT1=240秒よりむしろ、ディール(Diehl)とジョキサーリ(Jokisaari)の値、すなわち9.4テスラ/300゜KにおけるT1=155.0±6.2秒、(文献43)、とよく一致している。(文献55)。129XeのT1とT2は測定値の取得が困難で、したがって稀にしか得られていない。ここに引用した値は既知データのかなりの部分を占めている。問題点は明らかである、すなわち通常、縦方向の緩和時間は長く、シグナル強度が低いと多くの自由誘導減衰(FID)トレース(trace)のシグナル平均化を必要とし、そのために、全体の累積時間は非常に長くなる。水溶液系では問題は特に深刻である。すなわち、上で述べたように、30℃/0.5気圧におけるキセノンの溶解度は、オクタノール中が48mMであるのに対し、水中ではわずか2.4mMにすぎないからである。
脳組織内の複数の129Xe共鳴を観測する可能性を調べることが望ましいが、50−70%の正常なボルツマン分極129Xeの雰囲気を呼吸している生きたマウスの多くが水性の小さな脳容積からの小さなシグナルは、十分なシグナル平均化を行うにはデータ収集に膨大な時間間隔を必要とする。
必要な時間間隔の間許容できるほど安定であり、2乃至3気圧のキセノンで密封できるが脳細胞を機能させるには十分近接した系を求めて、シナプトソーム(synaptosome)懸濁液におけるキセノンの挙動を研究した。(文献16)。シナプトソームはその付着部位から切り取られたシナプス前部神経末端であり、末端神経細胞領域のモルフォロジーと化学組成並びに膜の大部分の機能を保持する再密封された細胞下偽細胞を形成する。シナプトソームはシナプス後部接着力に富み、シナプス後膜、シナプトソームのミトコンドリア、伝達物質レセプター、およびクレフト(cleft)物質の基を構成する。
第1a図は、アルバート(Albert)らが報告した10%(湿り重量)ラット脳シナプトソーム懸濁液と平衡にある3気圧キセノンの滑らかで、S/N比の高いスペクトルを示している。(文献16)。このスペクトルは0.01Hzのガウスの広がりと約5.0Hzの線の広がりを有する分解能の高いスペクトルである。2つのピーク、すなわち狭いピークとその高周波側約3.4ppmにあるブロードなピークが認められる。純水中の129Xeのスペクトルの高周波側0.33ppmに現れた狭いピークは、体積磁化率シフト効果によるものと思われる。単純な1パルスシーケンスを用いて集めたが、図に示す程度のシグナル強度と分解能を得るために、このスペクトルは27時間のシグナル平均化を必要とした。
脳細胞における129Xeの挙動を調べるためのもう一つのモデルについてもテストを行った。第1b図は、アルバート(Albert)らが報告したラットの脳ホモジネートの試料から得た129Xeスペクトルを示している。(文献16を参照)。このスペクトルも2つに分かれたピークを示しており、これは複雑な生物系における129Xeの遅い交換の分離も観測できることを指摘している。シナプトソームスペクトル(第1a図)に比べた場合の高磁場シグナル(水性129Xe)の低下は、調合物における水分含量の低下を反映している。第1b図のスペクトルは生物系における129Xeの検査が本来持っている問題点を反映して、8時間のデータ集積を必要とした。
脳組織における129Xeの挙動が、ラットの脳全体における129Xeからどのようなシグナルが得られるかを調べることにより研究された。(文献16を参照)。第1c図は、ラットの脳全体試料から得たスペクトルを示し、再び2つに分かれたピークを示しているが、S/N比はさらに低下している。この2つに分かれたピークが、複雑な生物系において129Xeは遅い交換により分離される証拠をさらに与えている。第1a図と第2b図に比べて高磁場シグナル(水性129Xe)の比率がさらに低下していることは、この試料の水分含量がさらに低下していることを反映している。このスペクトルのデータ集積に8時間を要し、これは生物系における129XeからNMRデータを得ることの難さを再び示している。
気相において縦方向の緩和時間が長い129Xeは、磁気双極子−双極子相互作用および/または酸素の不対電子スピンとのフェルミ接触相互作用により緩和できることが知られている。(文献18)。キセノン(および酸素)の水への溶解度は低い。129Xeシグナルの感度が低いために、ある範囲の水中酸素濃度において一連のT1測定による129Xeに対する酸素(O2)の緩和速度の決定に必要な時間は禁止的に長いものになる。
129Xeに対する酸素の緩和速度は、両親媒性膜脂質のモデルとなる唯一の液体であるオクタノール中で測定した。(文献17)。観測した緩和温度、0.029s-1mM-1は、凝縮相において遭遇した場合に予想される、気相緩和に関する以前の報告から推定した0.0087s-1mM-1より3倍ほど大きい(文献18)。129Xeに対する酸素の緩和速度は研究した濃度範囲については一定で、したがって、1/T1は全生理学的範囲(0乃至0.2気圧、0乃至0.2mM)について酸素濃度の直線的関数になるであろう。他に緩和材がない場合、T1値は空気飽和脂質では18秒、嫌気性脂質では80秒になる。これは、凝縮相における129Xeに対する酸素の緩和速度について報告された最初の値である。このような酸素濃度におけるT2値は0.5から5.0秒の範囲にあることが測定されている。これらの結果は生体内の組織で予想されるT1の範囲が1乃至20秒であることを示している。事実、周知の非常磁性緩和機構の効率が比較的低いことを考えると、多くの組織におけるT1が数秒以下あるいは数十秒以下にさえならないとは考えにくい。これらの結果は129Xe磁気共鳴分光法を利用した生物学的研究にとって極めて重要である。
ボルツマン分極129Xeを用いると、293゜Kのラット血液に溶けた129XeについてT1=38秒(±8秒、標準偏差)と推定できるデータが得られた。(文献17)。しかし、この一組のデータを得るために12時間を要したので、この結果は生体内の正常な生理学的T1がどの程度になるか推定するのに役立つだけである。
293゜Kのラット血液に溶けた129XeについてT1=約38秒であるという推定は非常に勇気づけられる。12時間かけてボルツマン129Xeを用いて得られたこの結果は、生理学的血液を代表するものではないが、長期間にわたり室温に維持した血液中で起きたように思われるこの変化、たとえば、メトヘモグロビン生成は、T1について観測された値を低下させる傾向がある。他のモデル系のT1値を推定することもできる。水中の129XeのT1の測定値は300゜Kで130秒であった。(文献16)。タンパク質結合部位との129Xe交換はこの値を引き下げるが、(文献16)、水性酸素からの寄与は最小にとどまるであろう。オクタノール中129XeのT1は、古典的な膜の相モデルによると、80秒である。(文献16−17)。膜二分子層はキセノンと酸素の両方を封鎖するので、オクタノールと水の間のキセノンと酸素の分布比の値、(文献45)、それぞれ20:1と6:1を、さらに300゜Kにおけるオクタノール中の酸素緩和速度0.029s-1mM-1、(文献17)、を使い十分酸化された膜のキセノンのT1が>15秒であることを推定することができるはずである。各組織におけるT1の実際の値を測定しなければならずまた測定されるのを待っているが、一方では最小値が分極129Xeが主要組織中にかなり蓄積するのに十分な期間である15秒を上回ることが期待される。
過分極貴ガスの持つ異常な特性により多様な臓器、身体系および解剖臓器の映像化が可能になる。この種の解剖臓器は、用途により、生きた被験者または死亡した被験者において映像化することができ、またこの種の被験者はヒトでも動物でもよい。たとえば、過分極キセノンは神経組織疾患、血管プラーク(plaque)、危険な血流、腫瘍の核磁気共鳴映像化並びに感覚刺激に対する脳の応答の機能映像化を行う上で臨床上極めて重要である。他の貴ガスはそれぞれの特性によりいろいろな状況において役立つ。たとえば、3Heは溶解度が低いため、肺や他の人工的に膨らませた臓器などの解剖腔を映像化する上で臨床上極めて重要である。
キセノンと他の脂質可溶性で過分極可能な貴ガス同位元素の溶解度に差があるために、また一方では脂質膜は1H2O MRIでは本質的に検出できないので、脳組織の白質と灰白質の間で貴ガスNMRでの区別が可能になる。たとえば、脳神経疾患については、下部髄質と脊髄の白質領域では1H2O MRIコントラストは貧弱であるが、一方脂質溶解度の高いキセノンおよび他の貴ガス麻酔剤は過分極同位元素の映像化を可能にする。この種の映像化は神経組織脱髄を患っている患者の場合診断上重要である。過分極貴ガスMRIは、のう胞性や壊死性症状の他、硬膜下血腫の映像化に使用できるであろう。無血管領域における貴ガスの取り込みが低いという徴候は、等密度流体採集の意味を明らかにする上で価値がある。(文献56)。腫瘍と梗塞部分との区別については、虚血性病変では、貴ガス洗浄/洗い出しが遅れまた血流が減少し、一方梗塞組織では、貴ガス平衡レベルのみが下がる。多発性硬化症の場合、1H2O MRIはプラークの有用映像を与えられないことがあるが、一方差別貴ガス取り込み(正常組織では高く脱髄プラークでは低い)からは有効なキセノン映像が得られる。同様に、脳血管プラークと末梢血管プラークでは、プラークは貴ガスを少し取り込むかあるいは全く取り込まず、貴ガス映像において暗い部分になる。(文献57)。
キセノン(および他の貴ガス麻酔剤)の映像は脳血管、冠状血管および末梢血管の異常をも指摘し、血管狭窄や動脈瘤の徴候を示す。特に、局部脳血流の測定が他の技法より大いに正確になる。くも膜下出血の場合血流に対する発作の影響を調べることができるようになる。
脳組織の機能研究も、本発明の方法により、過分極貴ガス麻酔剤、特にキセノンの映像化により劇的に向上することが期待されている。たとえば、視覚、触覚、および他の刺激により生じた局所血流の変化は、129Xeシグナル強度の劇的な変動をもたらすはずである。さらに、神経学的変化と心理状態の間の正確な関係を解明することは神経生物学者の大きな目標であった。脳波検査ポジトロンエミッション(positron emission)断層撮影法(PET)および最近は1H2O MRIがこの分野で使用されている。高速電子工学を介して開発され、感度の高い過分極キセノンMRIはこの分野に対し巨大な貢献をなす潜在能力を持っている。てんかん、精神分裂病、うつ病および両相性疾患などの疾患状態を研究することができる。
過分極貴ガスMRIは医療分野において使用する上で無限の可能性を秘めていることは明らかである。過分極貴ガスMRIは、少なくとも下記の分野で、通常のMRI、さらにはX線CTスキャンでさえも、置き換えたり・補足したりすることができる可能性がある。
(1)肺、心臓および心血管系、
(2)脳、現在の技法では脳膜脂質は視覚でとらえられない。
(3)脳機能、129Xeシグナルは神経組織における代謝変化に直接かつ強く応答する。
貴ガスMRIは1H2Oをベースとする映像化を劇的な方法で補完する見込みがある。過分極により可能になった100万倍近い貴ガス感度の向上により、映像化において1H2Oの場合に達成されたものより優れた時間および空間分解能がもたらされる。さらに、脂質中のたとえば、キセノンの溶解度により、現在X線CTスキャニングのような手技を必要とする臓器の映像化も可能になるはずである。
次の非制限的実施例は本発明をさらに詳細に説明するためのものである。以下の実施例において、実験条件は特に指摘がない限り、下記のようであった。すなわち、9.4T広径直立磁石・ASPECT3000コンピューター、BVT1000可変温度制御装置を備えたブルーカー(Bruker)MSL400分光計を用い、また高勾配ブルーカーミクロ映像化プローブと129Xeの場合は110.7MHz・1Hの場合は400MHzで稼働する直径が13.3と20mmのソレノイドトランシーバーコイルを用いて磁気共鳴スペクトルを得た。分光計の磁場周波数は映像取得中ロック(lock)しなかった
実施例1
キセノン−酸素およびキセノン−酸素−オクタノール“ボルツマン”映像ファントムを標準化した数量的高真空ガス移動法により調製した。70%129Xeに濃縮したキセノンガスはオハイオ州(OH)マイアミスバーグ(Miamis−burg)のアイソテック社(Isotec Inc.)から入手した。
ハーセ(Haase)らが報告した高速低アングルショット(FLASH)位相再合焦、自由歳差運動(free precession)、高速勾配エコー映像化シーケンスを用いて映像化した(文献49)。このサンプリング−パルス法はルック(Look)らが最初に導入した方法であった(文献50)。100mT/mという標準プロトンマイクロ映像化勾配から、129Xeについて50×50mm2の視界が得られた。空間分解能を0.8×0.8×8mm3にセットする128×64の記号化マトリックスを用いた。
第2b図はボルツマン平衡分極(T1を下げるために2気圧の酸素を用いた)において5気圧の酸素を含有する20mm129Xeガラスファントムの映像を示している。この映像は第3cおよび3d図の映像と対比できる。第3図はボルツマン平衡分極(T1を下げるために2気圧の酸素を用いた)において約5気圧のキセノンを含有する129Xeガス−オクタノールファントムの映像とスペクトルを説明している。観測した容積映像要素(voxel)あたり1×2×20mm3の分解能は、7分にわたりFLASH映像化シーケンスを64回反復して集積して達成された。第3b図に示すようにガスおよびオクタノール相からの129Xeシグナルは186ppm分離しており、これは映像化勾配がオーバーラップを作らないことを意味していることに留意する必要がある。
実施例2
ガラス球ファントムの中の過分極129Xeの映像は次のようにして得た。光励起セルは直径13乃至18mmのパイレックス(Pyrex▲R▼)球から作った。充填前、イリノイ州(IL)ロックフォード(Rockford)のピアース(Pierce)から入手した浸ケイ剤サーファシル(Surfa−sil)を被覆したセルを約10-5Torrに排気した高真空マニフォールドに取り付け、さらに150℃で約24時間焼成した。シリコーンコーティングは見かけ上ガラス球の壁の上の129Xeの緩和を減らし、より大きな分極を作ることを可能にする。そこで球に400乃至1800Torrのキセノン、75Torrの窒素および数mgの金属ルビジウムを充填した。テストガスあるいはガス/液体の充填が終わってから、ガラスセルを火炎で密封した。
光学的分極は当該技術で知られている方法、特に以下に述べるケート(Cates)らの方法、(文献35)、により行った。すなわち、セルを85℃に加熱し、セルの全容積をスペクトラ・フィジックス(Spectra Physics)3900Sチタン−サファイアレーザーからの2乃至4Wの795nmルビジウムD1レーザー光に曝した。なお、3900Sチタン−サファイアレーザー自身は18乃至23Wで稼働するスペクトラ・フィジックス171アルゴン−イオンレーザーで励起された。両レーザーはカルホルニア州(CA)マウンテンビュー(Mountain View)のスペクトラ・フィジックスから入手した。セルのレーザー照射は上述の9.4T磁石の空隙で9.4Tの磁場強度にて行った。光励起を15乃至20分行った後、セルを室温まで冷却し、MR実験に用いた。
ハーセ(Haase)らが報告した高速低アングルショット(FLASH)位相再合焦、自由歳差運動、高速勾配エコー映像化シーケンスを用いて映像化した(文献58)。このパルスサンプリング法はルック(Look)らが最初に導入した方法であった(文献59)。この方法は小さなθの場合、横断方向の投射、すなわちsinθ、がかなりのシグナル強度を可能にし、一方縦方向投射、すなわち1−sinθ、における損失がパルスあたりのz軸磁化の小さな損失のみ可能にするという事実に利点がある。100mT/mという標準プロトンマイクロ映像化勾配から、129Xeについて50×50mm2の視界が得られた。空間分解能を0.37×0.37×1mm3にセットする128×128の記号化マトリックスを用いた。
第4図は400Torrのレーザー分極キセノンを含有する直径13mmのセルを介してYおよびZ軸により形成された面内のスライスから得られた一連の映像を示している。レーザー分極は9.4T磁石の空隙内で行われた。0.37×0.37×1mm3の分解能を有する各映像を600ミリ秒続く単一FLASHシーケンスに集めた。第4d図は球の半球末端を介して映像スライスの129Xe強度特性の変動を示している。他のスライスは球状ファントムの中心に近いセクションから得たもので、より均一で一様に輝いている。この実験の場合129Xeの分極はより高圧であるがボルツマン分極(第3b図で示した)しているキセノンを含有している同一寸法のセルと比較してシグナルでは25乃至30%であると推定した。
実施例3
マウスの肺の核磁気共鳴映像を次の方法により過分極129Xeを用いて得た。
生物試料に特定量の過分極129Xeを供給するためには、いくつかの障害が除去されねばならない。今までのところ、密封ガラスセルのような非常にきれいな環境においてのみ129Xeはうまく過分極されている。常磁性不純物はすべてガスの縦方向の緩和時間T1を大幅に減らし、したがって達成可能な分極を下げるのでこのような純度が必須である。うまく密封されたセルによる分極技術を存続させ、また外部試料に分極ガスを供給するためには薄いブレークシール(break seal)を装備したセルが開発されている。ピストンを備えた供給ガラス管を考案し、分極した129Xeを用意し、セルは供給管内に密封しておき、そしてピストンの作用によりブレークシールを破り、分極ガスが生物試料内に自由に膨張できるようにした。
第7図はNMR分光計の内部で密封セル16から試料へ貴ガス、たとえば129Xeを供給するために開発した供給管装置10を示している。供給装置10はシリンダー12を具備しており、シリンダー内をピストン14が軸方向に移動するように操作できる。シリンダー12は一端で外表面にネジが切られている。このシリンダーのネジとコントロールハンドル22の内表面上のネジとが噛合している。このコントロールハンドル22はピストン14に回転可能に取り付けられている。この装置には少なくとも一つのOリング24、26を具備している。Oリングはピストン14の内表面の間に緊密なガスシールを与えるとともに、一方ではシリンダーに関しピストンの軸運動を可能にしている。シリンダー12の他端、すなわちコントロールハンドル22を受け入れるように合わされたネジの反対側では、加圧貴ガスが入っている密封セル16のブレーク可能な頸部18を受ける密封可能な挿入孔20がある。挿入孔20は加圧貴ガスが入っている密封セル16のブレーク可能な頸部18の周りにガラスシーリングワックスを塗布して密封する。供給装置10は医学関連試料への導管30へ接続された挿入孔20と連通した出口28も具備しており、その導管を介して貴ガスを試料に供給することができる。供給装置内のデッドスペースは、供給装置10の操作中貴ガスがセル18から医学関連試料へ通過する時に、貴ガスの希釈を少なくするためにできるだけ小さい方が好ましい。したがって、Oリング24の位置も密封頸部18の破壊箇所にできるだけ近い方が好ましい。
装置10は試料内の貴ガスを映像化するために用いたNMR分光計の内部で操作するのが好ましく、したがって、セル16のシールはコントロールハンドル22の遠隔操作で破れるように設計している。すなわちコントロールハンドル22を回すと、ピストン14が頸部18の方に移動して頸部18と接触し・頸部18を破壊して加圧貴ガスを放出する。
100mg/kgのペントバルビタール・ナトリウムを用いて安楽死させたばかりの30乃至35gのスイス−ウエブスター・マウスから完全な肺を気管と心臓とともに切除した。気管に外径1mmのシラスティック(Si−lastic)医療用チューブを挿入し、心肺試料を内径10mmのガラスシリンダーに置き、これを13.3mmの映像化コイルに挿入しさらに窒素ガスをどっと流した。分極キセノンガスは、9.4T磁石の空隙から離れたところで弱磁場(約10mT)において空隙に光をあてたことを除いては、実施例2と同様に準備した。過分極129Xeはブレークシールステムを具備した外径18mmのパイレックス球を利用して供給した。なお、ブレークシールステムは磁石の空隙内につり下げた緊密な供給用真空ガラス管(図7で説明した)内に密封されている。マウス気管からのチューブは供給管の端に取り付けた。ブレークシールが破壊されると、13乃至20気圧/cm3のキセノンが肺に自由膨張した。最小量の分極の緩和のみが起こりうる1秒以内に約1気圧のガスが肺に膨張するようにガス圧力と容積を調整した。
実施例2で述べたNMRプロトコルを用いて映像を得た。第5図は心臓標本の肺に入る過分極129Xeの分布の時間経過(t=0乃至10秒)を説明する一連の映像を提供している。映像はレーザー分極129Xeガスで膨張したマウスの肺による厚さ1mmのスライスを表している。スライスの平面は存在しない脊椎(すなわち、解剖断面)に対し垂直である。容積映像要素のサイズは0.37×0.37×1mm3であり、一方試料直径は10mmである。
第5a図は膨張直後(すなわち、t=0秒)に得られた肺の129Xe映像を示しており、したがって、肺はガラス円筒の囲いを完全に満たすように膨張している。この時点では、肺にはまだ供給系のデッドスペースからの窒素が大部分残っている。気管、一部の気管支、および肺の周辺部のみに129Xeが到着している。
第5b図は第5a図の映像より約1秒後(すなわち、t=1秒)に得た映像である。この時点では、最大限に膨張した肺がかなりの129Xeを受け入れている。両肺葉のコントラストにはかなりの変化が見られ、また心臓がキセノンガスを閉め出している小さな中央部はやや暗くなっている。肺葉はそれらが収容されている直径10mmのガラス管の内表面に押し付けられて膨張していることに留意する必要がある。
第5c図は第5b図の映像より7秒後(すなわち、t=8秒)に得た映像であり、肺が部分的にしぼんでいることを示している。肺葉の輪郭がより明瞭であり、また中央の心臓空間もよく見える。第5b図の映像の後に残っている129Xe磁化が、大きな容積映像要素と少数のスライス選択パルスの使用を必要とすると、間違って考えられたので、この映像のY軸分解能は低い。したがって、これらの映像を取得するに際し、映像化パラメータがすべて最適化されていなかった。最適化した場合に得られる分解能は上で得られたものより2乃至4倍よいであろう。
最後に、第5d図は心肺試料の同じスライスの1H映像を示している。丁度中央下にある、心臓は強度の主要な源であり、一方試料の目視観測で確認したように、1滴の生理食塩水が左上部境界の輪郭をはっきりさせている。
129Xe肺映像は標準プロトンNMR映像化の優れた補足映像である。129Xe映像は1H映像が暗いところで明るく、1H映像が明るいところで暗い。肺組織は水のプロトン映像では簡単に見ることはできず、拡大した強度でのみ肺葉のかすかな痕跡が見られる。この現象はプロトンが相対的に不足した結果ではなく、極端に短いT1値を生ずる高度に複雑なガス−組織界面における体積磁化率の極端な局部変動によることはほぼ確かであると考えられている。(文献8参照)。明らかにこれは気相129Xeの問題ではない。
第6図は第5図で映像化した同じ肺において過分極129Xeのもう一つのボーラスの後の129Xe磁化の時間的変化を示している。129Xeの肺への急速流入後の129Xe磁化の低下は明らかに単一の指数関数ではない。この曲線は2つの指数関数の和に分解することができ、また曲線の減衰末端から抽出した約28秒のT1値が得られる。強度の早期低下は、磁化減衰よりむしろ129Xeの肺からのまとまった移動(残留容積への収縮)をおそらく反映したものである。これは第5b図(キセノン放出後約1秒)の膨れた肺と第5c図(7秒後)の肺の差から明らかで、すなわち肺葉は収縮し明るい気管支が少なくなっている。この作用は窒素のボーラスを用いて肉眼で確かめた。
第5図に示した129Xeの映像は、約40mM濃度のキセノンを用いて600ミリ秒にて得られたが、この濃度は1H2O映像化の代表的なプロトン濃度である80乃至100Mと比べると小さい。それにもかかわらず、シグナル強度、空間分解能(<0.3mm3)、およびデータ取得速度はすべて、通常の臨床1H2O−MRIで得られたものを凌駕している。その上、磁化密度が高いのでいくつかの映像を連続して迅速に作ることができ、生理プロセスをリアルタイムで追跡することができる。
これらの映像はボルツマン分極129Xeかレーザー分極129Xeに関する最初の報告であると考えられている。第5図はこの方法が肺を映像化する場合の強力な手段であることを証明しているが、129Xeより磁気モーメントが大きく・気相T1値が長く、(文献60−61)、かつ値段がかなり安い3Heが結局は肺映像化の原子核として選択されている。しかし、軽い貴ガスが対抗できないキセノンの特徴には、129Xe共鳴周波数と環境への緩和時間値の極めて優れた感度の原因となる高い電子分極性、(文献47)、および非極性溶媒への良好な溶解度が挙げられる。(文献16−17)。
しかし、この種の用途では、研究しているプロセスの時間尺度に比べて分極129Xeの縦方向の緩和時間が長いことが必要である。肺の中の分極129XeのT1が磁化プローブを種々の組織に十分輸送できるほど長いであろうか、さらにこれらの組織内のT1映像化に十分なシグナルが生き延びられるであろうか、という疑問がすぐに生じる。
長い緩和時間(T1>30分)は光励起セルのような手間をかけて作ったきれいな環境によって達成できるが、生物的状況はこのような理想的状態からはかけ離れている。たとえば、上に指摘したように、気相の常磁性酸素は129Xeを緩和速度0.0087s-1mM-1に緩和することを示した。(文献18)。窒素をどっと流した肺においてT1=約28秒であることを示している測定によると、肺映像化に使う場合はこれで全く十分である。これは7秒離れた2つの映像が1回のキセノンボーラスによって得られるという事実により証明されている。生きて呼吸している動物の場合、酸素緩和速度データを用いて、肺胞空気(約110Torr、5.7mM)に含まれた酸素成分の緩和への寄与を推定できる。キセノン40乃至75%と酸素20%を呼吸する動物の場合、本発明者らはT1が10乃至15秒程度であると推定しており、これは肺映像化には明らかに十分な時間である(図9.3c)。その上、12秒はマウスの5乃至10回の血液循環に相当し、(文献62)、またヒトの全身循環の時間にほぼ相当する。(文献63)。肺血液は十分な濃度の分極129Xeを受け入れるはずである。
高い129Xe分極が実現すると、これまで1H2Oに限定されていた高速映像化プロトコルを使用することができるようになる。標準1H2Oプロトコルに合わせて本発明者らが用心深く選んだ磁場勾配と取得プログラムが、129Xe磁化サンプリングの空の容積映像要素と時間の両方を無駄にしていることに本発明者らは気づいている。最適パラメータを使わなくとも、コントラストと分解能はすでに十分な水準に達している。将来映像化パラメータを最適化すると、これら早期映像が簡単に改良されるであろう。その上、特に、機能映像の場合のより厳しい制限の下では、ヒト試料の代表的な容積映像要素のサイズは、3×3×8mm3、またはこれより大きい。(文献64)。これは第5図で表示したものより500倍大きい容積映像要素を表している。もちろん、これは容積映像要素あたり500倍以上の129Xeスピンか等価シグナル強度について129Xeを500倍希釈できる可能性を表している。
本発明者らの研究では比較的高価な同位元素的に濃縮したキセノン(70%129Xe)を用いたが、MRシグナルが1/3になることを犠牲にすれば、安価な天然存在比のキセノン(26%129Xe)を利用できる。光学的技術によって達成された分極は完全に磁場独立的であるから、(文献32、20)、MRシグナルは磁場と直接的に増減するだけである。したがって、レーザー分極ガスを用いたMRIは、(ボルツマン分極MRの場合が二次関数的にロスが出るのとは反対に)シグナル強度を直線的に犠牲にするだけでより低い磁場で行うことができる。事実、ボルツマンスピン過剰に対する過分極スピン過剰の比は磁場の低下とともに増大し、したがって、1T円筒磁石において比は105である。
種々の生理学的環境における実際の緩和時間が上で推定した時間に近いことが判明するならば、129Xe映像化の身体の他の部分への拡張は無限であることが分かるはずである。
Figure 0003645569
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本発明の好ましい実施態様であると考えられることについて述べられてきたが、当業者は本発明の精神から逸脱することなく本発明に対し変更や修正がなされうることを認め、したがって、この種の変更や修正は本発明の範囲に入るものと意図されている。

Claims (78)

  1. a)過分極貴ガスを、核磁気共鳴(NMR)映像化によって表示されるべき試料に供給する手段、
    b)前記NMRによって前記試料内の前記過分極貴ガスの空間分布を検出する手段、及び
    c)前記過分極貴ガスの空間分布の表示を発生する手段から成る核磁気共鳴映像化装置。
  2. ヒト又は動物被験体の核磁気共鳴(NMR)映像化を達成する装置であり、
    a)映像化可能な量の過分極貴ガスを前記被験体に投与する手段、
    b)核磁気共鳴映像化分光計の前記過分極貴ガスからラジオ波シグナルを発生する手段、
    c)前記過分極貴ガスの核磁気共鳴から導かれるラジオ波シグナルを検出する手段、
    d)前記ラジオ波シグナルを処理して、前記過分極貴ガスの空間分布の関数としてNMRパラメータデータの組を提供する手段、及び
    e)前記NMRパラメータデータの組を更に処理して、前記過分極貴ガスの空間分布の少なくとも一つの空間次元に対応する表示を導く手段から成る、前記装置。
  3. 前記過分極貴ガスが、ヘリウム−3、ネオン−21、クリプトン−83、キセノン−129、キセノン−131、及びそれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項1又は2に記載の装置。
  4. 前記過分極貴ガスが、キセノン−129であることを特徴とする請求項3記載の装置。
  5. 前記過分極貴ガスが、ヘリウム−3であることを特徴とする請求項3記載の装置。
  6. 前記過分極貴ガスが、キセノン−129及びヘリウム−3を含むことを特徴とする請求項3記載の装置。
  7. 前記過分極貴ガスを供給するために、貴ガスを過分極する手段を更に含むことを特徴とする請求項1又は2記載の装置。
  8. 前記過分極する手段が、前記貴ガスを、アルカリ金属とのスピン交換を介して、過分極することを含むことを特徴とする請求項7記載の装置。
  9. 前記過分極する手段が、前記貴ガスを、準安定交換を介して、過分極することを含むことを特徴とする請求項7記載の装置。
  10. 前記アルカリ金属が、ナトリウム−23、カリウム−39、セシウム−133、ルビジウム−85、及びルビジウム−87からなる群から選択されることを特徴とする請求項8記載の装置。
  11. 前記アルカリ金属が、ルビジウム−85、ルビジウム−87及びそれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項8記載の装置。
  12. 前記検出する手段が、少なくとも1つの物理次元に沿って、前記試料内の前記貴ガスの前記空間分布を検出するための手段を更に含むことを特徴とする請求項1記載の装置。
  13. 前記過分極貴ガスの前記空間分布の前記表示が2物理次元であることを特徴とする請求項1又は2記載の装置。
  14. 前記過分極貴ガスの前記空間分布の前記表示が3物理次元であることを特徴とする請求項1乃至13何れかに記載の装置。
  15. 前記表示が、可視的表示を含むことを特徴とする請求項1乃至14何れかに記載の装置。
  16. 前記表示が、NMRパラメータデータから発生されることを特徴とする請求項1乃至15何れかに記載の装置。
  17. 前記NMRパラメータデータが、化学シフト、T1緩和、T2緩和、及びT1ρ緩和からなる群から選択される少なくとも1つの物理的に測定可能なNMRパラメータから計算によって導かれるデータを含むことを特徴とする請求項16記載の装置。
  18. 前記過分極貴ガスが、試料又は被験体内の少なくとも1つの物理相中に分布していることを特徴とする請求項1又は2記載の装置。
  19. 前記過分極貴ガスが、気体中に分布していることを特徴とする請求項18記載の装置。
  20. 前記過分極貴ガスが、液体中に分布していることを特徴とする請求項18記載の装置。
  21. 前記過分極貴ガスが、固体中に分布していることを特徴とする請求項18記載の装置。
  22. 前記過分極貴ガスが、試料又は被験体の表面に分布していることを特徴とする請求項18記載の装置。
  23. 前記過分極貴ガスが、試料又は被験体の少なくとも2つの物理相中に分布していることを特徴とする請求項18記載の装置。
  24. 前記試料が、生体外化学系であることを特徴とする請求項1記載の装置。
  25. 前記試料が、生体外生体系であることを特徴とする請求項1記載の装置。
  26. 前記試料が、ヒト又は動物被験体であることを特徴とする請求項1記載の装置。
  27. 前記過分極貴ガスが、ヒト又は動物被験体の臓器系又は身体系内に分布していることを特徴とする請求項2又は26記載の装置。
  28. 前記過分極貴ガスが、ヒト又は動物被験体の肺組織に分布していることを特徴とする請求項27記載の装置。
  29. 前記過分極貴ガスが、ヒト又は動物被験体の神経組織に分布していることを特徴とする請求項27記載の装置。
  30. 前記過分極貴ガスが、ヒト又は動物被験体の脳組織に分布していることを特徴とする請求項29記載の装置。
  31. 前記過分極貴ガスが、ヒト又は動物被験体の解剖腔に分布していることを特徴とする請求項2又は26記載の装置。
  32. 前記解剖腔に、肺腔が含まれることを特徴とする請求項31に記載される装置。
  33. 前記解剖腔に、胃腸管腔が含まれることを特徴とする請求項31に記載される装置。
  34. 前記供給する手段が、生体内の前記過分極貴ガスをヒト又は動物被験体に投与するための手段を含むことを特徴とする請求項1記載の装置。
  35. 前記過分極貴ガスの投与が、前記過分極貴ガスをヒト又は動物被験体にガス状にて投与することを特徴とする請求項2又は34記載の装置。
  36. 前記過分極貴ガスの投与が、前記ヒト又は動物被験体に受動的又は能動的吸入により投与することを特徴とする請求項2又は34記載の装置。
  37. 前記過分極貴ガスの投与が、液体組成物として前記ヒト又は動物被験体に投与することを特徴とする請求項2又は34記載の装置。
  38. 前記過分極貴ガスの投与が、非経口注射することを特徴とする請求項2又は34記載の装置。
  39. 前記過分極貴ガスの投与が、静注することを含む請求項2又は34記載の装置。
  40. 前記貴ガスを投与する手段が、血液に前記過分極貴ガスを導入することを特徴とする請求項2又は24に記載の装置。
  41. 前記表示が、前記過分極貴ガスの空間分布を少なくとも1つの空間次元で時間の関数として表すことを特徴とする請求項1又は2記載の装置。
  42. 前記投与する手段が、前記過分極貴ガスと他の物質から成る混合物を投与する手段を更に含み、前記混合物が、過分極されたガス生成物の少なくとも一つのボーラスとして十分な量で被験体に供給されることを特徴とする請求項2又は34記載の装置。
  43. 前記投与する手段が、前記検出する手段による検出中に、前記過分極貴ガスを実質的に連続して投与する手段を更に含むことを特徴とする請求項2又は34記載の装置。
  44. 核磁気共鳴映像化装置において、
    a)過分極貴ガスの空間分布をNMRにより映像化する手段、及び
    b)前記映像化手段により映像化される試料に映像化可能量の前記過分極貴ガスを供給する手段、から構成されていることを特徴とする核磁気共鳴映像化装置。
  45. 前記供給する手段に、過分極貴ガスを発生するために前記貴ガスを過分極する手段が更に含まれることを特徴とする請求項44に記載の装置。
  46. 前記過分極する手段に、アルカリ金属とのスピン交換により前記貴ガスを過分極する手段が含まれることを特徴とする請求項45に記載の装置。
  47. 前記過分極する手段に、準安定交換により前記貴ガスを過分極する手段が含まれることを特徴とする請求項45に記載の装置。
  48. 前記供給する手段に、前記少なくとも一つの過分極貴ガスを貯蔵する手段が更に含まれることを特徴とする請求項44に記載の装置。
  49. 前記過分極貴ガスに、過分極したヘリウム−3又は過分極したキセノン−129が含まれる請求項44に記載の装置。
  50. 過分極した状態を有する過分極貴ガス、及び
    前記過分極貴ガスと作動的に関連して磁場を与える磁石手段、から成り、使用において、前記過分極貴ガスは、このガスが被験体に導入された時に、MR映像を発生するのに十分な検出可能な応答信号を与えるように調整されているMRI映像化用装置。
  51. 前記過分極貴ガスと接触する液体を更に含むことを特徴とする請求項50記載のMRI映像化用装置。
  52. 前記MRI映像化用装置が、前記過分極貴ガスと接触する第2の不活性又は活性成分を含み、前記映像化用装置が、生物被験体への投与に対して好適なように、前記映像化用装置が無毒且つ実質的にアルカリ金属を含まないことを特徴とする請求項50記載のMRI映像化用装置。
  53. 被験体に過分極貴ガスを供給するための輸送可能な過分極貴ガスの供給システム(10)であって、
    密封可能なポート及び或る量の過分極貴ガスを有する第1の容器(16)で、前記第1の容器のポートは加圧された前記量の過分極貴ガスを放出可能に含むように構成されており、前記過分極貴ガスが第1の分極位置からこの分極位置から離れた第2の位置に輸送されないように、前記第1の容器のポートが密封されている、前記第1の容器(16)、及び
    前記第1の容器(16)と通じていて、前記過分極貴ガスを、これが前記第1の容器から放出され、前記過分極貴ガスが生体内被験体へ至る導管内に捕捉されて移動するようにされる供給システム(30)から成る、過分極貴ガスの供給システム。
  54. 前記過分極貴ガスが、ヘリウム−3及びキセノン−129の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項53記載の輸送可能な過分極貴ガスの供給システム。
  55. 前記過分極貴ガスに近接する磁場を提供する磁石手段を更に含み、前記第1の容器が前記磁場に曝され、前記被験体に導入する以前に前記過分極貴ガスを過分極するのに使用されるアルカリ金属を除去するための、映像化位置から離れた又は近接したアルカリ金属除去装置を更に含むことを特徴とする請求項53記載の輸送可能な過分極貴ガスの供給システム。
  56. 前記過分極貴ガスはヘリウム−3であり、前記磁場が約少なくとも10ガウスであることを特徴とする請求項55記載の輸送可能な過分極貴ガスの供給システム。
  57. 前記過分極貴ガスがキセノン−129であり、前記磁場が約少なくとも500ガウスであることを特徴とする請求項55記載の輸送可能な貴ガスの供給システム。
  58. 前記過分極貴ガスが所望の温度に冷却されるようにする極低温貯蔵手段を更に含むことを特徴とする請求項57記載の輸送可能な過分極貴ガスの供給システム。
  59. 前記第1の容器の密封されたポートが開放される時、前記過分極貴ガスが前記導管に入る以前に、前記第1の容器からの加圧された過分極貴ガスの放出を捕捉するように、前記第1の容器の一部とこれから受入れ可能に係合する受入れポートを有する、前記供給システムに取り付けられる第2の容器を更に含むことを特徴とする請求項58記載の輸送可能な過分極貴ガスの供給システム。
  60. 前記第2の容器が所望の被験体と流体連絡する供給ポートを含み、前記供給ポートが前記受入れポートから離れており、前記過分極貴ガスが前記第1の容器から受入れポートに向かい、そして前記第2の容器から出て、前記供給ポートを通して、前記導管に入るように構成されていることを特徴とする請求項59記載の輸送可能な過分極貴ガスの供給システム。
  61. 前記第1の容器が前記過分極貴ガスの単一のボーラスを含むサイズであることを特徴とする請求項59記載の輸送可能な過分極貴ガスの供給システム。
  62. 前記過分極貴ガスが、前記第1の容器が、開放された後で且つ前記過分極貴ガスが前記第1の容器から前記第2の容器内に移動する時、膨張するように、前記第2の容器の受入れポートのサイズが決められ且つ前記第2の容器の受入れポートが第1の容器と接続するように構成されていることを特徴とする請求項59記載の輸送可能な過分極貴ガスの供給システム。
  63. 前記過分極貴ガスと近接して磁場を提供するための磁石手段を更に有し、前記第1及び第2の容器が磁場内に保持されていることを特徴とする請求項60記載の輸送可能な過分極貴ガスの供給システム。
  64. 冷蔵手段を更に有し、前記過分極貴ガスが所望の温度に冷却されるように、前記第1の容器が前記冷蔵手段によって冷蔵されることを特徴とする請求項63記載の輸送可能な過分極したガスの供給システム。
  65. 生体内で麻酔学的機能並びに磁気共鳴映像化機能が同時に有効な医療上使用できる2機能性ガスを含み、前記2機能性ガスが、少なくとも一つの過分極貴ガスを含む医療用組成物。
  66. 前記2機能性ガスが、更に医療上使用できるキャリアガスを含むことを特徴とする請求項65記載の医療用組成物。
  67. 過分極貴ガス及び或る選択された第2の物質を少なくも含む複数の成分から成り、前記第2の物質が、貴ガス、液体、及び固体から成る群から選択され、前記過分極貴ガスが前記第2の物質と組み合わされており、前記過分極貴ガス及び第2の物質が、生物被験体に供給するために生理学的に好適であるように調整されている医療組成物。
  68. 前記第2の物質が液体であることを特徴とする請求項67記載の医療組成物。
  69. 前記第2の物質が貴ガスであることを特徴とする請求項67記載の医療組成物。
  70. 前記組成物がヒトへの投与に好適であるように、無毒であることを特徴とする請求項67記載の医療組成物。
  71. 前記組成物が、アルカリ金属を実質的に含まないことを特徴とする請求項67記載の医療組成物。
  72. 前記過分極貴ガスが、キセノン−129及びヘリウム−3から成る群から選択されることを特徴とする請求項68記載の医療組成物。
  73. 前記医療組成物は、生物被験体による能動的又は受動的吸入、又は生物被験体への直接的注入用に調整されていることを特徴とする請求項67記載の医療組成物。
  74. 前記過分極貴ガスがキセノン−129であり、前記第2の物質が過分極ヘリウム−3であることを特徴とする請求項67記載の医療組成物。
  75. 前記過分極貴ガスがヘリウム−3であり、前記第2の物質が窒素であることを特徴とする請求項67記載の医療組成物。
  76. 前記過分極貴ガスがキセノン−129であり、前記第2の物質が窒素であることを特徴とする請求項67記載の医療組成物。
  77. 前記組成物が、直接ガス相人体注入用に調整された過分極したガスキセノン−129を含むことを特徴とする請求項67記載の医療組成物。
  78. 前記組成物が、ガス状の過分極キセノン−129から本質的になることを特徴とする請求項77記載の医療組成物。
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