JP3645328B2 - 包装体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はデザート食品を収納した包装体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えばスポンジ菓子等のデザート食品を収納するための包装容器が知られている。このような包装容器は容器本体と、容器本体を覆う蓋体とからなり、容器本体内にデザート食品が収納される。
【0003】
使用に際しては、容器本体から蓋体が取外され、包装容器内または外部に設けられたソース入袋を開封して袋内のソース(デザート食品の液体部分)を容器本体内のデザート食品の固体部分に注いでいる。その後、使用者はソースが注がれたデザート食品の固体部分を食べることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来、包装容器の容器本体内にデザート食品が収納され、包装容器内または外部に設けられたソース入袋を開封して袋内のソースをデザート食品の固体部分に注いでいる。しかしながら、ソース入袋をいちいち開封して内部のソースをデザート食品に注ぐことは煩雑である。
【0005】
このような場合、包装容器内のデザート食品の固体部分に予めソースを注いでおくことも考えられるが、デザート食品によっては食べる直前にソースを注ぐことが必要な場合もある。
【0006】
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、使用直前にデザート食品の固体部分と液体部分を容易かつ簡単に混合することができる包装体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上端が開口するとともに、この開口周縁に設けられたフランジ部を有する容器本体と、この容器本体を上方から覆うとともに、収納部が形成された蓋体と、前記フランジ部にシールされ容器本体の上端開口を密閉する第1面と、この第1面に一端が連結され他端がフランジ部から外方へ突出する第2面とを有するシート体と、前記蓋体の収納部内に収納され、シート体の第2面により支持されたデザート食品の固体部分と、を備え、前記第2面の他端を引張ることにより、第2面が第1面上を滑って第1面をシールされたフランジ部から剥離し、蓋体の収納部内に収納された固体部分を容器本体内へ落下させ、蓋体はフランジ部の外周に嵌め込まれる周縁突部を有し、第1面をフランジ部外周より大きく形成し、第1面の周縁をフランジ部と周縁突部との間で狭持し、第1面がフランジ部から剥離する際、第1面の周縁によってフランジ部と周縁突部との間の嵌合を解除することを特徴とする包装体である。
本発明は、上端が開口するとともに、この開口周縁に設けられたフランジ部を有する容器本体と、この容器本体を上方から覆うとともに、収納部が形成された蓋体と、前記フランジ部にシールされ容器本体の上端開口を密閉する第1面と、この第1面に一端が連結され他端がフランジ部から外方へ突出する第2面とを有するシート体と、前記蓋体の収納部内に収納され、シート体の第2面により支持されたデザート食品の固体部分と、を備え、前記第2面の他端を引張ることにより、第2面が第1面上を滑って第1面をシールされたフランジ部から剥離し、蓋体の収納部内に収納された固体部分を容器本体内へ落下させ、容器底面のうち収納部下方に固形部分が載置される載置台を上方へ突出して設けたことを特徴とする包装体である。
本発明は、上端が開口するとともに、この開口周縁に設けられたフランジ部を有する容器本体と、この容器本体を上方から覆うとともに、収納部が形成された蓋体と、前記フランジ部にヒートシールされ容器本体の上端開口を密閉する第1面と、この第1面に一端が連結され他端がフランジ部から外方へ突出する第2面とを有するシート体と、前記容器本体に収納されたデザート食品の液体部分と、前記蓋体の収納部内に収納され、シート体の第2面により支持されたデザート食品の固体部分と、を備え、前記第2面の他端を引張ることにより、第2面が第1面上を滑って第1面をヒートシールされたフランジ部から剥離し、蓋体の収納部内に収納された固体部分を液体部分が収納された容器本体内へ落下させ、蓋体はフランジ部の外周に嵌め込まれる周縁突部を有し、第1面をフランジ部外周より大きく形成し、第1面の周縁をフランジ部と周縁突部との間で狭持し、第1面がフランジ部から剥離する際、第1面の周縁によってフランジ部と周縁突部との間の嵌合を解除することを特徴とする包装体である。
本発明は、上端が開口するとともに、この開口周縁に設けられたフランジ部を有する容器本体と、この容器本体を上方から覆うとともに、収納部が形成された蓋体と、前記フランジ部にヒートシールされ容器本体の上端開口を密閉する第1面と、この第1面に一端が連結され他端がフランジ部から外方へ突出する第2面とを有するシート体と、前記容器本体に収納されたデザート食品の液体部分と、前記蓋体の収納部内に収納され、シート体の第2面により支持されたデザート食品の固体部分と、を備え、前記第2面の他端を引張ることにより、第2面が第1面上を滑って第1面をヒートシールされたフランジ部から剥離し、蓋体の収納部内に収納された固体部分を液体部分が収納された容器本体内へ落下させ、容器底面のうち収納部下方に固形部分が載置される載置台を上方へ突出して設けたことを特徴とする包装体である。
【0008】
本発明によれば、シート体の第2面の他端を引張ることにより、第2面が第1面上を滑り、第2面に連結された第1面がフランジ部から剥離される。この間、蓋体の収納部内に収納されたデザート食品の固体部分は第2面上において収納部により保持される。第1面がフランジ部から剥離されると、収納部内のデザート食品の固体部分はデザート食品の液体部分が収納された容器本体内に落下する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1乃至図4は、本発明による包装体の実施の形態を示す図である。
【0010】
図1および図2に示すように、包装容器10は上端が開口するとともに、この開口周縁に設けられたフランジ部12を有する容器本体11と、この容器本体11を覆う蓋体25と、容器本体11と蓋体25との間に介在して設けられてシート体20とを備えている。
【0011】
このうち容器本体11のフランジ部12上には、容器本体11の開口周縁に沿ってヒートシール用リブ13が設けられ、またフランジ12上の端部には係合リブ15が突設されている。また容器本体11内の底部にはデザート用ソース(デザート食品の液体部分)31が予め収納されており、さらに容器本体11の底面には後述するスポンジ菓子(デザート食品の固体部分)32を載置するための載置台14が設けられている。
【0012】
一方、蓋体25はスポンジ菓子32を収納する収納部26と、容器本体11のフランジ部12の外周に嵌込まれる周縁突部28とを有している。また蓋体25には下方へ突出する係合突起27が設けられている。そして容器本体11のフランジ部12に蓋体25を嵌込んだ場合、蓋体25の周縁突部28と係合突起27との間でフランジ部12の係合リブ15を挟持することにより、容器本体11に対して蓋体25がずれないようになっている。なお、スポンジ菓子32は略三角柱状となっており、これに対応して収納部26も略三角筒状となっている。さらに載置台14は略三角形状となっている。
【0013】
また、シート体20はフランジ部12のヒートシール用リブ13にヒートシールされて容器本体11の上端開口を密閉する第1面21と、この第1面に一端22aが連結され他端22bがフランジ部12から外方へ突出する第2面22とを有している。このようなシート体20において、第2面22の他端22bを外方から引張ることにより、第2面22が第1面21上を滑り、第1面21をフランジ部12のリブ13から剥離するようになっている。
【0014】
上述のように、包装容器10は容器本体11と、容器本体11を覆う蓋体25と、容器本体11と蓋体25との間に介在して設けられたシート体20とからなっており、さらにこの包装容器10と、容器本体11内に収納されたデザート用ソース31と、蓋体25の収納部26内に収納されたスポンジ菓子32とから包装体が構成される。
【0015】
次に各部の材質について、以下述べる。まず容器本体11は、ポリプロピレン(PP)からなっている。また蓋体25は、透明のハイインパクトポリスチレン(HIPS)からなっている。
【0016】
またシール体20の材質としては、積層フィルムが使用され、その構成は基材層/シーラント層、又は、基材層/中間層/シーラント層のように積層したフィルムとなっている。このような構成において、基材層及び中間層は単層又は二種以上の多層で構成される。また、上記各層の間には必要に応じて接着層を設けることができる。
【0017】
本発明においては、例えば基材層としてポリエチレンテレフタレート(PET)12μ/延伸ナイロン(ON)15μの貼合フィルムを用い、引張り強度、引裂き強度および耐ピンホール性を向上させる。この場合は、基材層にイージーピールシーラント(東セロCMPSO11C)30μを積層し、シール材20の層構成をPET12μ/ON15μ/イーシーピールシーラント30μとする。
【0018】
なお、本発明において、シール体20にとって、最低限不可欠な機能は、容器本体11と適度な強度でシール可能であること(イージーピール性)と、開封時に加わる引っ張り方向の力に耐えうること(引張強度)である。従って、シーラント層のみで上記両方の機能を保有すれば、シール体20を単層フィルムから構成してもよい。
【0019】
次にこのような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
【0020】
まず容器本体11内にデザート用ソース31が収納され、次に容器本体11のフランジ部12上に設けられたヒートシール用リブ13にシート体20の第1面21がヒートシールされる。フランジ部12に対してシート体20をヒートシールする作用について図3および図4により説明する。図3および図4に示すように、まず容器本体11上にシート体20用のフィルム24が巻体30から繰り出される。
【0021】
次に図3に示すように容器本体11のフランジ部12上に設けられたヒートシール用リブ13に、フィルム24がヒートシールされる。次にヒートシール用リブ13にヒートシールされたフィルム24が、切込線24aに沿って型抜きされ、このようにして第1面21と第2面22とからなるシート体20が得られる。この場合、第1面21の形状は、容器本体11のフランジ部12外周より大きくなっているが、第2面22の形状はフランジ部12外周と略同一となっている(図3)。このため、第1面21の形状は、第2面22の形状より大きくなっている。
【0022】
次にシート体20の第2面上にスポンジ菓子32が載置され、その後容器本体11のフランジ部12に蓋体25が嵌込まれる。
【0023】
この場合、蓋体25の周縁突部28がフランジ部12の外周に嵌込まれ、またスポンジ菓子32が蓋体25の収納部26内に収納される。またフランジ部12の係合リブ15が周縁突部28と係合突起27との間で挟持されるとともに、第2面22の他端22bが、容器本体11のフランジ部12および蓋体25の周縁突部28の間から外方へ突出している。また第1面21の周縁は、フランジ部12と周縁突部28との間に狭まる。
【0024】
このようにして包装容器10内に、デザート用ソース31とスポンジ菓子32とを収納してなる包装体が得られる。包装容器10のうち容器本体11と蓋体25は、必要に応じて容器本体11および蓋体25の端部に設けられた閉止シール(図示せず)により互いに離れないよう連結保持されている。この場合、閉止シール上に、包装容器10の開封手順を書込んでもよい。
【0025】
次に容器本体11のフランジ部12と蓋体25のうち、係合リブ15側を上下方向から把持し、同時に第2面22の他端22bを外方へ引張る。この場合、シート体20の第2面22が、第1面21上を滑るとともに、第2面22に連結された第1面21がフランジ部12のヒートシール用リブ13から徐々に剥離する。
【0026】
この間、フランジ部12の係合リブ15が周縁突部28と係合突起27との間で挟持されるので、容器本体11に対して蓋体25がずれることはなく、またスポンジ菓子32は蓋体25の収納部26内に収納保持される。また第1面21の周縁がフランジ部12と周縁突部28との間に狭持されているので、他端22bを外方へ引張った場合、第2面22から第1面21側へ引張力が加わり、このため第1面21の周縁によってフランジ部12と周縁突部28との間の嵌合が解除される。
【0027】
その後シート体20の第1面21がフランジ部12のヒートシール用リブ13から徐々に剥離し、シート体20がスポンジ菓子32の下方から第2面22の他端22b側へ移行すると、スポンジ菓子32は下方へ落下して容器本体11内の載置台14上に載置される。このように、スポンジ菓子32は容器本体11内の載置台14上に載置されるので、スポンジ菓子32がデザート用ソース31に過度に浸されることはない。
【0028】
その後蓋体25を容器本体11から取外し、容器本体11内のデザート用ソース31をスプーン等により載置台14上のスポンジ菓子32上に注ぐ。
【0029】
次に載置台14上のスポンジ菓子32を食べることができる。
【0030】
以上のように本実施の形態によれば、容器本体11のフランジ部12と蓋体25とを把持しながら、第2面22の他端22bを外方へ引張るだけで、フランジ部12のヒートシール用リブ13から第1面21を剥離させることができるとともに、スポンジ菓子32を予めデザート用ソース31が収納された容器本体11の載置台14上に載置することができる。このため、容易にスポンジ菓子32にデザート用ソース31を容器に注いで食べることができる。
【0031】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、シート体の第2面他端を引張るだけで、シート体の第1面を容器本体のフランジ部から剥離させて、収納部内のデザート食品の固体部分をデザート食品の液体部分が収納された容器本体内へ落下させることができる。このため容器本体内において、デザート食品の固体部分と液体部分を容易に混ぜ合せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による包装体の実施の形態を示す斜視図。
【図2】図1に示す包装体の側断面図。
【図3】容器本体にシート体をヒートシールする状態を示す図。
【図4】シート体を示す平面図。
【符号の説明】
10 包装容器
11 容器本体
12 フランジ部
13 ヒートシール用リブ
14 載置台
15 係合リブ
20 シート体
21 第1面
22 第2面
22a 一端
22b 他端
25 蓋体
26 収納部
27 係合突起
28 周縁突部
31 デザート用ソース
32 スポンジ菓子
Claims (4)
- 上端が開口するとともに、この開口周縁に設けられたフランジ部を有する容器本体と、
この容器本体を上方から覆うとともに、収納部が形成された蓋体と、
前記フランジ部にシールされ容器本体の上端開口を密閉する第1面と、この第1面に一端が連結され他端がフランジ部から外方へ突出する第2面とを有するシート体と、
前記蓋体の収納部内に収納され、シート体の第2面により支持されたデザート食品の固体部分と、を備え、
前記第2面の他端を引張ることにより、第2面が第1面上を滑って第1面をシールされたフランジ部から剥離し、蓋体の収納部内に収納された固体部分を容器本体内へ落下させ、
蓋体はフランジ部の外周に嵌め込まれる周縁突部を有し、
第1面をフランジ部外周より大きく形成し、第1面の周縁をフランジ部と周縁突部との間で狭持し、第1面がフランジ部から剥離する際、第1面の周縁によってフランジ部と周縁突部との間の嵌合を解除することを特徴とする包装体。 - 上端が開口するとともに、この開口周縁に設けられたフランジ部を有する容器本体と、
この容器本体を上方から覆うとともに、収納部が形成された蓋体と、
前記フランジ部にシールされ容器本体の上端開口を密閉する第1面と、この第1面に一端が連結され他端がフランジ部から外方へ突出する第2面とを有するシート体と、
前記蓋体の収納部内に収納され、シート体の第2面により支持されたデザート食品の固体部分と、を備え、
前記第2面の他端を引張ることにより、第2面が第1面上を滑って第1面をシールされたフランジ部から剥離し、蓋体の収納部内に収納された固体部分を容器本体内へ落下させ、
容器底面のうち収納部下方に固形部分が載置される載置台を上方へ突出して設けたことを特徴とする包装体。 - 上端が開口するとともに、この開口周縁に設けられたフランジ部を有する容器本体と、
この容器本体を上方から覆うとともに、収納部が形成された蓋体と、
前記フランジ部にヒートシールされ容器本体の上端開口を密閉する第1面と、この第1面に一端が連結され他端がフランジ部から外方へ突出する第2面とを有するシート体と、
前記容器本体に収納されたデザート食品の液体部分と、
前記蓋体の収納部内に収納され、シート体の第2面により支持されたデザート食品の固体部分と、を備え、
前記第2面の他端を引張ることにより、第2面が第1面上を滑って第1面をヒートシールされたフランジ部から剥離し、蓋体の収納部内に収納された固体部分を液体部分が収納された容器本体内へ落下させ、
蓋体はフランジ部の外周に嵌め込まれる周縁突部を有し、
第1面をフランジ部外周より大きく形成し、第1面の周縁をフランジ部と周縁突部との間で狭持し、第1面がフランジ部から剥離する際、第1面の周縁によってフランジ部と周縁突部との間の嵌合を解除することを特徴とする包装体。 - 上端が開口するとともに、この開口周縁に設けられたフランジ部を有する容器本体と、
この容器本体を上方から覆うとともに、収納部が形成された蓋体と、
前記フランジ部にヒートシールされ容器本体の上端開口を密閉する第1面と、この第1面に一端が連結され他端がフランジ部から外方へ突出する第2面とを有するシート体と、
前記容器本体に収納されたデザート食品の液体部分と、
前記蓋体の収納部内に収納され、シート体の第2面により支持されたデザート食品の固体部分と、を備え、
前記第2面の他端を引張ることにより、第2面が第1面上を滑って第1面をヒートシールされたフランジ部から剥離し、蓋体の収納部内に収納された固体部分を液体部分が収納された容器本体内へ落下させ、
容器底面のうち収納部下方に固形部分が載置される載置台を上方へ突出して設けたことを特徴とする包装体。
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