JP3644096B2 - 放電加工方法およびその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電極を所定の軌道に沿って走査させることにより、被加工物を所望の形状に加工する軌跡制御方式の放電加工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、円柱などの比較的単純な形状をした電極を軌道に沿って走査し、被加工物を所望の3次元形状に放電加工する放電加工方法および装置(以下では、単純電極放電加工と呼ぶ)が知られている。この単純電極放電加工は、複雑な3次元形状電極を製作する必要がないことや、加工屑の排除が容易で安定な加工を得やすいことなど、多くの利点を有する。しかし、加工体積に比べて電極体積が小さいので、電極消耗の加工精度への影響は、通常の形彫り放電加工よりも大きい。したがって電極消耗量を正確に把握し、適切に補正することが、実用的な加工精度を実現する上で重要である。
例えば、文献(「円筒電極による三次元制御放電加工(第3報)」電気加工学会誌、Vol.17,No.34,p30〜42(1984))に示されるように、山形大学の土屋、金子らは、加工を続けるうちに電極消耗が定常状態となることを見いだした。当該原理を使用すれば電極消耗量の予測は著しく簡単化される。すでに、電極消耗量を算出し、電極軌道に消耗補正送りを加えて加工を行う単純電極放電加工装置が開発されている。
【0003】
以下、従来の単純電極放電加工方法について、図を用いて説明する。図16は単純電極放電加工における電極消耗の過渡状態と定常状態を示す説明図、図17は単純電極放電加工による溝加工において形成される側面部と底面部を示す説明図、図18は従来の単純電極放電加工における底平面拡大加工の方法を説明する電極軌道の説明図、図19は底平面拡大加工における加工体積を説明する説明図である。図において、10は円筒形状の電極、20は被加工物すなわちワークである。10aは電極先端の側面部、10bは底面部、100は電極軌道、20aは加工溝の側面部、20bは底面部、200は加工部分、201は1回目加工部分、202は2回目加工部分である。
【0004】
次に動作について説明する。平板ワーク20に対して、円筒電極10を回転させながら一定の傾斜で軸方向に送り込みつつ走査して溝加工すると、図16に示すように、電極10先端部は過渡的な消耗状態を経て、定常的な消耗形状となる。電極10走査方向と垂直な面でワーク20を切断すると、図17に示すように、電極10空洞部分に相当する底面部20bと、電極10の管肉部分に相当する側面部20aを持つ溝が形成されていることが分かる。加工原理から考えて、電極10で加工された底面部20bが平面となることは明らかである。側面部20aもほぼ平面と仮定すると、電極10の定常消耗形状は円錐台とみなせる。したがって、計算機上でモデル化した円錐台電極10とワーク20を用いて加工をシミュレートすれば、電極軌道100上の任意の点までの加工体積が計算でき、電極消耗量を算出できる。実際の加工においては算出した電極消耗量にしたがって電極10を軸方向に補正送りすればよい。
【0005】
通常の場合、必要とされる加工平面は上記の溝加工において形成される底面部20bよりも広い。したがって、図18に示すように電極10を順次走査することにより、底平面部20bを広げる加工(以降、底平面拡大加工と呼ぶ)を行う。
図19はこの底平面拡大加工を行う場合の電極10の進行方向と垂直な断面を示す図である。図19に示すように、既に形成された加工部分201の底面部の横に、間隔を空けずに新たな底面部すなわち2回目加工部分202を形成するように電極10を走査することにより、新旧の底面部が連結し、したがって底平面を広げることができる。図19に示した例では、電極10の内径(直径)は外径(直径)の半分とし、1回目の加工と2回目の加工での電極軌道100の間隔を電極10の内径と等しく設定してある。図から分かるように、底平面拡大加工の加工体積は1回目の溝加工の場合の2/3となる。したがって、電極消耗量を溝加工の場合の2/3として補正すればよい(例えば、特開平5−345228号公報参照)。必要に応じて、上記底平面拡大加工を繰り返せば、所望の広さの平面を得られるはずである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような方法では実用上十分な加工精度が得られないという問題があった。
筆者らは鋭意研究を重ねた結果、電極消耗量の算出と補正の方法が実態に即していないために、現実の電極消耗と誤差を生じ、この誤差の累積によって加工精度が低下することを見いだし、新しい加工方法を開発するに至った。以下、この第1の問題について説明する。
まず、溝加工の場合について、図を用いて考察する。図20は考察のために設定した座標軸を示す説明図、図21は電極とワークとの対向面積を示す説明図、図22は対向面形状を求めるために設定した諸元を示す説明図である。なお、簡単のため以下では放電ギャップをゼロと考える。
図20において、電極10の回転軸をz軸、電極10の走査方向をx軸、xおよびz軸と直交方向にy軸をとった座標系を考える。電極10は回転させるので、電極10先端部の消耗形状は半径rとz座標で表される。電極10はx方向にdx動く間にz方向にdzだけ降下させることとし、電極送り勾配A=dz/dxを一定とする。
電極10とワーク20の対向面のyz平面投影面積をSxとすると、
ワーク加工体積は dVW=Sxdx (1)
対向面のyz平面への投影形状300は図21のハッチング部のようになる。Sxを計算するには、この電極10先端部形状を把握する必要がある。電極10は回転しているので、この形状は電極10先端部のxz平面投影形状と等しい。したがって、以下ではxz平面への投影図から先端形状を考察する。
【0007】
図22は電極およびワークのxz平面への投影図である。図において、内半径r0,外半径R0の電極10の回転中心とワーク20の表面との交点を原点Oとする。半径rでの対向面のz座標をsとし、この点での微小部分dr,dsをとる。するとs=s(r)が求めたい対向面形状となる。体積消耗率ρはワーク20の消耗量に対する電極10の消耗量の比であって、電極10がdx,dz移動したとすると、
微小部分の電極消耗体積は dVE=2πrdrdz(図22:dVE部)(2)
同じくワーク加工体積は dVW=2rdsdx (図22:dVW部)(3)
消耗率の定義から dVE=ρdVW (4)
したがって、 ds=(π/ρ)(dz/dx)dr (5)
r=r0でs=0だから s=(πA/ρ)(r−r0) (6)
すなわち、対向線は消耗率に反比例し、電極送り勾配に比例する傾きの直線となる。式(5)からds/drが一定となるので、溝加工の場合、溝断面形状は台形となり、電極10先端形状を円錐台と考えてよい。すなわち、底面部10bだけでなく側面部10aも平面と考えて差し支えないことになる。なお、加工深さhは式(6)にr=R0を代入してh=πA(R0−r0)/ρとなる。
【0008】
次に、先に述べた底平面拡大加工について、図を用いて考察する。図23は底平面拡大加工を行う電極軌道を示す説明図、図24は底平面拡大加工における電極とワークのyz平面への投影図である。簡単のため、ここでは電極10の内径は外径の半分とし、電極軌道100の間隔を電極10の内径と等しく設定する。前述の結果によれば、1回目の溝加工を行った後の斜面は平面であるので、その傾きをcとする。電極10およびワーク20のyz平面投影図は図24のようになるので、先ほどと同様に考えれば、
Figure 0003644096
上記方程式を解析的に解くことは難しく、新たに形成される側面部は一般に初等関数では容易に表せない曲面となる。さらにこの複雑な側面部に対して再度加工を行う場合を考慮すると、加工する毎にますます複雑な形状の側面部となることが予想される。なお、上記では電極10の内径と電極軌道100の間隔とを一致させたが、どのような軌道間隔で底平面拡大加工しても、側面部が容易に表現できない事情は同じである。
【0009】
一般に、電極10の内径以下の間隔で電極10を走査して底平面を広げる底平面拡大加工は、電極10の先端部の定常消耗形状が単純にならないので、加工量や消耗量を正確に計算できない。さらに、加工回数を重ねる毎に、側面部の形状はどんどん変化してしまう。したがって、円錐台電極10を用いたシミュレーションとの間に誤差を生じ、加工精度が満足されない問題がある。
また、円筒電極以外の電極には適用が困難である。
【0010】
また、従来の単純電極放電加工は、上記以外にも問題がある。以下に、図を用いて第2の問題について説明する。図25は電極軌道折り返し時に発生する未加工部分を説明する説明図である。図25に示すように、実際の平面加工では加工経路に折り返し点が生じる。折り返し部分の外側(未加工部分20c)は加工されないという問題があった。
【0011】
さらに、第3の問題について説明する。図16を用いて既に説明したように、実際の加工では電極10が定常消耗状態となる前に過渡消耗状態が存在する。図16から分かるように、過渡消耗状態部分では底面部が所望の深さまで加工されないため、やはり未加工部分が発生し、加工量の見積もりに誤差を生じるので、加工精度が低下する問題があった。
【0012】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、実用上十分な加工精度が得られる単純電極放電加工方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1にかかる放電加工方法は、円環の外径以上の間隔で電極を走査して加工を行う第1工程と、該工程において隣接する電極軌道間に形成された加工残部を第1工程の電極軌道の中間を走査する第2の電極軌道で加工する第2工程とを施すものである。
【0014】
本発明の請求項2にかかる放電加工方法は、請求項1記載の方法において、第1工程で使用する電極のなす円環の内半径をr1、隣り合う電極軌道の間隔をdとした場合、第2工程においては、内半径r2≧d/2−r1を満たす円環をなす電極を使用するものである。
【0015】
本発明の請求項3にかかる放電加工方法は、請求項1記載の方法において、第1工程で使用する電極を円筒形状とし、その内半径をr1、外半径をR1、第1工程での体積消耗率をρ1、電極送り勾配をA1 、隣り合う電極軌道の間隔をdとし、第2工程で使用する電極を円筒形状とし、その内半径をr2、外半径をR2、体積消耗率をρ2とした場合、第2工程においては電極送り勾配A2={(d−R1−r1)(R1−r1)ρ21}/{(R2+r2)(R2−r2)ρ1}とするものである。
【0016】
本発明の請求項4にかかる放電加工方法は、請求項1記載の方法において、第1工程で使用する電極の加工面において、回転中心からの距離rにおける円周方向の長さをE(r)とし、第1工程での体積消耗率をρ1、電極送り勾配をA1とし、側面形状をs(r)とした場合、ds/dr=(A1/2ρ1)(E(r)/r)によりs(r)を求め、該s(r)にもとづいて第2工程の電極送り勾配A2を決定するものである。
【0017】
本発明の請求項5にかかる放電加工方法は、請求項1記載の方法において、第1工程においては内径が外径の1/2以上の円環をなす電極を用い、第2工程においては、第1工程で使用した電極よりも内径および外径が小さい円環をなす電極を用いるものである。
【0018】
本発明の請求項6にかかる放電加工方法は、加工部の輪郭形状を加工する輪郭加工工程と、該工程で形成された輪郭加工部において電極軌道を折り返して残部を加工する残部加工工程とを施すものである。
【0019】
本発明の請求項7にかかる放電加工方法は、被加工物の加工開始点に電極の定常消耗形状に相当する凹部を形成し、定常消耗形状に達した電極を上記凹部に挿入して加工を開始するものである。
【0020】
本発明の請求項8にかかる放電加工装置は、加工形状設定部、電極/軌道設定部および電極補正送り設定部を有する放電加工制御部並びに放電加工機構部を備え、被加工物を電極加工面の回転包絡面外径以上の間隔で電極を走査して加工を行う第1工程と、該工程において隣接する電極軌道間に形成された加工残部を第1工程の電極軌道の中間を走査する第2の電極軌道で加工する第2工程で加工し、所望の平面加工深さを与える電極補正送り量で上記電極を補正送りするものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は円筒電極を用いた場合のこの発明の実施の形態1による放電加工方法を説明する説明図である。図2は第1工程を説明し、(a)は上面図、(b)は断面図である。図3は第1工程後の加工残部と電極内径および外径並びに電極軌道間隔の関係を示す説明図、図4は第2工程を説明する説明図である。図において、11(11a,11b)は第1工程で用いられる電極、12(12a,12b)は第2工程で用いられる電極、11aは第1工程の加工開始時の電極、11bは第1工程の加工終了時の電極、12aは第2工程の加工開始時の電極、12bは第2工程の加工終了時の電極、101は第1工程の電極軌道、102は第2工程の電極軌道、103は第1工程と第2工程で電極軌道が重なる部分、200は加工部、200aは三角形状の加工残部、200bは台形状の加工残部である。
【0022】
次に、動作について説明する。
まず、図1および図2(a)に示すように、第1工程として電極11の外径以上の間隔でワーク20を溝加工する。すなわち、使用する電極11の内半径をr1、外半径をR1とし、隣り合う電極軌道101の間隔をdとすると、d≧2R1となるような電極軌道101にしたがって加工する。この場合、電極定常消耗形状は円錐台となり、側面部10aが平面となることは既に述べたとおりである。その結果、加工後の断面形状は図2(b)のようになり、断面が三角形200a(d=2R1の場合)もしくは台形200b(d>2R1の場合)の加工残部が生じる。
【0023】
次に、第2工程として、上記の加工残部200a,bを加工する。図3から分かるように、加工残部200a,bの最大幅はd−2r1となる。したがって、第2工程においてr2≧d/2−r1を満たす内半径r2の電極12を使用すれば、加工残部200a,bをすべて底平面に加工するような電極軌道102を設定できる。最も簡単には、図4に示すように、隣り合う2本の電極軌道101から等距離となるような軌道を選べばよい。この場合、第2工程では側面部は形成されないので対向面形状は重要ではないが、詳しい計算によると第1工程における円錐台ではなく回転楕円形となるようである。
【0024】
第2工程で形成される底平面を第1工程でのものと同一平面上に形成するためには第2工程での電極12送り勾配が重要である。第1工程での体積消耗率をρ1、電極11送り勾配をA1とし、第2工程における電極12の内半径をr2、外半径をR2、体積消耗率をρ2、電極12送り勾配をA2とすると、
加工深さは h=(πA1/ρ1)(R1−r1) (11)
加工残部のyz平面投影面積は図3から Sx=(d−R1−r1)h (12)
x軸方向へdx走査した際のワーク加工体積は dVW=Sxdx (13)
その間に電極を軸方向へdz送り込むとすると、
電極消耗体積は dVE=π(R2 2−r2 2)dz (14)
消耗率の定義から dVE=ρ2dVW (15)
以上から、
【0025】
【数1】
Figure 0003644096
【0026】
すなわち、第1工程の{(d−R1−r1)(R1−r1)ρ2}/{(R2+r2)(R2−r2)ρ1}倍の電極送り勾配で第2工程を行えばよい。
例えば、第1工程で使用する電極11の内径を外径の半分とし、電極軌道101の間隔が電極外径に等しい場合は、r1=R1/2、d=2R1であるからr2≧r1となり、第1工程と同じ電極11を第2工程にも使用できる。この場合、第1工程で隣り合う電極軌道101のちょうど中間に第2工程の電極軌道102を設定し、第2工程の電極送り勾配をA2=(R1−r1)A1/(R1+r1)=A1/3とすればよい。(ただし、ここではρ1=ρ2とした。)
【0027】
なお、以上では電極11、12は円筒形状としたが、必ずしもこれに限るわけではない。すなわち上記の計算を一般化すると以下のことが言える。
いま、図5に示すように、円筒の一部からなる電極11の加工面が回転して作る包絡面を考えると、その包絡面は円環をなしている。電極11の断面形状は任意とし、円環の最大半径と最小半径を円筒電極の場合と同様に外半径R1、内半径r1とする。電極11の加工面内で回転中心Pから距離rにある部分の円周方向の長さをE(r)とし、円筒電極の場合と同様に考えると、
微小部分の電極消耗体積は dVE=E(r)drdz (17)
同じくワーク加工体積は dVW=2rdsdx (18)
第1工程の体積消耗率ρ1および電極送り勾配A1を用いれば、
ds/dr=(A1/2ρ1)(E(r)/r) (19)
なる関係を得る。例えば図6のような電極11の断面内で点Pから距離rにある部分の長さE(r)が一定(Wとする)である電極11の場合、E(r)=W(定数)であるから、
ds/dr=A1W/2ρ1r (20)
となり、r=r1でs=0を考慮すれば、
s(r)=(A1W/2ρ1)log(r/r1)(21)
を得る。
また、円筒電極を円筒の中心軸回りに回転させた場合には、円環の最小半径は電極の内半径、最大半径は電極の外半径となり、E(r)=2πrであるから、式(6)と同じ結果が得られる。
以上のようにして側面部形状s(r)を求めれば、加工残部のyz平面投影面積Sxは積分などにより容易に計算できる。例えば図7のような場合、
【0028】
【数2】
Figure 0003644096
【0029】
を計算すればよい。したがって、円筒電極の場合の式(13)の代わりに式(22)を用い、同様にして、第2工程における電極12の送り勾配A2も容易に計算できる。 また、上記側面部形状s(r)を解析的に求めることができなくても、式(19)から数値計算などによって積分を実行し、Sxを求めることもできる。
以上のように、式(19)を用いれば、電極の断面形状E(r)から側面部形状s(r)や電極12の送り勾配A2を容易に計算できることが分かる。
【0030】
以上のように、本実施の形態では、加工残部の体積を評価しやすい第1工程と、第1工程により残された加工残部200a,bを電極12の第2工程の電極軌道102を利用した底平面加工により加工する第2工程に分けて加工することにより、電極11,12の消耗を正確に補正して高精度加工を実現する。
【0031】
なお、上記実施の形態においては放電ギャップをゼロとしたが、実際には若干の放電ギャップが存在するため、電極定常消耗形状は上記とは幾分異なった形となる。また、電極消耗率はすべての電極11,12で一定としたが、詳細にみると電極角部など、部位によって電極消耗率が異なる場合も考えられ、この場合も電極定常消耗形状は上記とは異なった形となる。このように、上記実施の形態で示した数式が当てはまらない場合は数多くある。しかし、いずれの場合においても数式からのずれは小さく、溝加工実験等から電極定常消耗形状を求めることは容易であり、実験により求めた定常消耗形状をもとに第2工程の電極送り勾配を計算し、第1および第2工程を実施すれば上記実施の形態と同様の効果が得られる。したがって、上記実施の形態に示した数式が当てはまらない場合についても本発明は適用でき、上記実施の形態の場合と同様の効果を奏することはいうまでもない。
また、上記実施の形態においては第1工程において隣り合う2つの電極軌道100間に形成された一つの加工残部200aまたは200bを第2工程において加工したが、十分大きな内径を持つ電極12を用いて3つ以上の電極軌道101間に形成された複数の加工残部を一度に加工してもよい。
また、上記実施の形態においては全加工部分について第1工程を実施した後に第2工程を実施するかのように記述しているが、加工部分を複数に分割し、それぞれの加工部分について第1工程および第2工程を実施するように構成してもよいことは言うまでもない。
また、上記実施の形態においては第1工程において電極軌道101は互いに全く重ならない(d≧2R0)こととしたが、実質的に精度に影響の無い範囲で若干重なることは差し支えない。実験によれば、重なる幅がおおむね電極直径の10分の1以下であれば重なっても差し支えないようである。
【0032】
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2による放電加工方法を図を用いて説明する。図8は第1工程で形成された溝と第2工程で使用する電極の関係を説明する断面図である。図において、201は第1工程で形成された溝である。
【0033】
動作については円筒電極を用いた場合の上記実施の形態1と同様である。ただし、本実施の形態では、第1工程において内径が外径の1/2以上の電極11を用い、第2工程において第1工程で使用した電極11よりも内径および外径の小さな電極12を使用する。
加工残部の最大幅はd−2r1であるから、内径が外径の1/2以上の電極11の場合、軌道間隔dを電極外径2R1とするなどの方法を用いることにより、第1工程において形成される加工残部の最大幅を、使用した電極11の内径2r1よりも小さくすることができる。したがって、第2工程において使用する電極12の内径を、第1工程における電極11内径よりも小さくしても加工残部をすべて加工することができる。また、第2工程における電極外径を、第1工程における電極外径よりも小さくすることは容易である。図8から明らかなように、このような電極を用いれば、第1工程において形成された加工溝201内を第2工程において電極12が走行しても、側面部20aや底面部20bが新たに加工されることはない。
したがって、図1に示したような、第2工程において電極軌道102が第1工程における軌道101と重なる部分103に対しても、側面部20aが加工されないので電極12の形が崩れないため、高精度の加工を実現できる。
なお、上記実施の形態においては説明を分かりやすくするために円筒電極を用いたが、電極形状が円筒に限らないことは実施の形態1の場合と同様である。
【0034】
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3による放電加工方法を図を用いて説明する。図9は加工部と非加工部を説明する斜視図、図10は輪郭加工工程を説明する説明図、図11は残部加工工程を説明する説明図、図12は他の輪郭加工工程を説明する説明図である。図において、201は1回目加工部すなわち輪郭加工工程で形成される輪郭形状の輪郭加工部、202は2回目加工部すなわち残部加工工程で加工されるべき残りの加工残部、203は非加工部である。
【0035】
次に動作について説明する。
通常の加工では、図9に示すように加工を行う部分200(加工部)のほかに、ポケット外形部や島残し部分の形状など、加工を行わない部分203(非加工部)が存在する。本実施の形態では、まず、図10に示すように、加工部200のうち非加工部203と境界を接している部分(すなわち、加工部の輪郭形状部分201)を溝加工する(輪郭加工工程)。次に、図11に示すように、既に加工された輪郭加工部201において電極軌道102を曲げて折り返しながら、残りの加工残部202を加工する(残部加工工程)。
【0036】
以上のように、従来の方法では加工残しが発生する電極軌道100の屈曲折り返し部分について、本実施の形態ではあらかじめ加工を終了させているので加工残しが発生せず、高精度の加工が実現できる。
【0037】
なお、上記実施の形態では複数の輪郭形状部201が存在する場合、それぞれを独立に加工したが、この場合にはそれぞれの輪郭形状部201を加工する度に過渡消耗状態が発生する。そこで、図12に示すように複数の輪郭形状部201を相互に連結すれば、過渡消耗状態は加工開始時のみしか発生しないのでさらに高精度な加工が実現でき、より望ましい。
【0038】
なお、この実施の形態は単独で適用できるのは勿論のこと、上記実施の形態1や2と組み合わせて用いてもよく、より高精度な加工が可能となる。
【0039】
実施の形態4.
次に、この発明の実施の形態4による放電加工方法を図を用いて説明する。図13は加工開始点における定常消耗形状凹部の形成方法を説明する斜視図、図14は該加工開始点における凹部を利用した単純電極放電加工方法を説明する斜視図である。図において、13は先端を円筒電極10の定常消耗形状と同じ円錐台に整形された中実丸棒電極、204はワーク20の加工開始点に形成された電極10の定常消耗形状に相当する凹部である。
【0040】
次に動作について説明する。
まず、使用する円筒電極10と同じ外径を持つ中実丸棒電極13の先端を、円筒電極10の定常消耗形状と同じ円錐台に整形する。具体的には、円錐台の高さを加工深さと等しく、先端部を円筒電極10の内径と等しく整形すればよい。整形は、切削や研削、放電加工などで容易に実現できる。また円筒電極10の場合と同様に、丸棒電極13を用いて平板ワーク20に溝加工を行い、過渡消耗状態中の、加工先端部の長さが円筒電極10の定常消耗状態と等しくなった時点で加工を中止することによっても、目的の先端形状を得ることができる。
また、使用する円筒電極10は先端を定常消耗形状に整形しておく。整形は、切削や研削、放電加工などで容易に実現できる。また、別に用意したワーク20に対して同じ加工条件で消耗形状が定常状態になるまで捨て加工を行うことによっても目的の先端形状に整形できる。
次に、図13に示すように、整形した中実丸棒電極13を用いて放電加工し、加工開始点に電極10の定常消耗形状に相当する円錐台形状の凹部204を形成する。この場合、電極13形状を正確にワーク20に転写する必要があるので、低電極消耗条件を用いることが望ましい。
その後、図14に示すように、定常消耗形状の円筒電極10を加工開始点の円錐台形状凹部204に挿入し、単純電極放電加工を行う。
【0041】
以上のように、上記実施の形態では加工開始時点から定常消耗状態が実現されているので、過渡消耗状態が存在せず、高精度の加工が実現できる。
【0042】
なお、上記実施の形態では定常消耗形状を円錐台としたが、詳しい計算によると放電ギャップを考慮に入れた場合、若干の補正を要する。したがって、加工開始点に形成する凹部204の形状は、後に挿入する円筒電極10の先端形状と同一であれば、円錐台ではなくてもよいことは言うまでもない。
また、上記実施の形態では中実丸棒の先端を円錐台形状に整形した電極13を用いて加工開始点を放電加工したが、加工開始点に定常消耗状態形状の凹部204が形成されるならばどのような電極を用いてもよく、さらに切削、研削など他の加工法を用いて加工開始点に定常消耗形状凹部204を形成してもよい。
また、上記実施の形態においては説明を分かりやすくするために円筒電極を用いたが、電極形状が円筒に限らないことは実施の形態1の場合と同様である。
【0043】
なお、この実施の形態は単独で適用できるのは勿論のこと、上記実施の形態1〜3の何れかと組み合わせて用いてもよく、より高精度な加工が可能となる。
【0044】
実施の形態5.
次に、この発明の実施の形態5による放電加工装置を図を用いて説明する。図15は本実施の形態による放電加工装置の構成を示すブロック図であり、1は放電加工の工程を制御する放電加工制御部、2は放電加工を行う放電加工機構部である。放電加工制御部1において、1aはワークの加工形状を設定する加工形状設定部、1bは電極の形状、交換手順、電極の走査軌道を設定する電極/軌道設定部、1cは電極の走査に伴う消耗を補正する電極補正送り設定部である。これらの設定入力は、手動入力または記憶媒体からの読み出しによって行われる。
【0045】
次に各部の機能について説明する。加工形状設定部1aでは、ワーク形状と加工すべき形状を入力して設定する。電極/軌道設定部1bでは実施の形態1〜3に基づく走査軌道の形式を選択し、必要なパラメータを入力することにより実行可能な走査軌道と使用可能な電極を提示する。例えば、走査軌道の形式として実施の形態1を選択し、走査軌道幅の概略値を入力すれば、加工形状と整合性を持つ第1加工工程と第2加工工程の走査軌道および使用可能な電極を計算して提示する。軌道計算が不可能な場合は指示入力待ちとなり、オペレータによる追加指示入力または軌道形状の直接入力により軌道を決定する。オペレータは提示または決定された走査軌道および使用電極を確認して設定する。
電極補正送り設定部1cでは上記で決定された使用電極および加工形状の加工深さhに基づいて式(6)から第1加工工程の電極補正送り量A1を算出し、また式(16)から第2加工工程の電極補正送り量A2を算出する。
放電加工制御部1は、上記で決定された軌道、使用電極および電極補正送り量に基づいて放電加工機構部2を制御し、ワークの放電加工を実行する。
【0046】
なお、実施の形態2、3による走査軌道形式についても上記と同様にオペレータに対して加工条件の設定が支援される。
また、放電加工制御部1の構成は、本発明の放電加工方法に基づく加工条件の設定を支援する構成の一例であり、詳細については変更、修正が可能である。
【0047】
【発明の効果】
以上のように、本発明の請求項1にかかる放電加工方法は、回転し、その加工面の包絡面が円環をなす電極を用い、その回転中心軌道を制御して走査することにより被加工物を所望の形状に加工する軌跡制御方式の放電加工方法において、上記円環の外径以上の間隔で電極を走査して加工を行う第1工程と、該工程において隣接する電極軌道間に形成された加工残部を第1工程の電極軌道の中間を走査する第2の電極軌道で加工する第2工程とを施すので、電極消耗量を正確に補正でき、高精度の加工を実現できる。
【0048】
本発明の請求項2にかかる放電加工方法は、請求項1記載の方法において、第1工程で使用する電極のなす円環の内半径をr1、隣り合う電極軌道の間隔をdとした場合、第2工程においては、r2≧d/2−r1を満たす内半径r2の円環をなす電極を使用するので、第1工程において隣接する電極軌道間に形成された加工残部を確実に電極の底面部で加工でき、高精度の加工を実現できる。
【0049】
本発明の請求項3にかかる放電加工方法は、請求項1記載の方法において、第1工程で使用する電極を円筒形状とし、その内半径をr1、外半径をR1、第1工程での体積消耗率をρ1、電極送り勾配をA1 、隣り合う電極軌道の間隔をdとし、第2工程で使用する電極を円筒形状とし、その内半径をr2、外半径をR2、体積消耗率をρ2とした場合、第2工程においては電極送り勾配A2={(d−R1−r1)(R1−r1)ρ21}/{(R2+r2)(R2−r2)ρ1}とするので、第1工程と第2工程とで同一平面上に底平面を形成できる。
【0050】
本発明の請求項4にかかる放電加工方法は、請求項1記載の方法において、第1工程で使用する電極の加工面において、回転中心からの距離rにおける円周方向の長さをE(r)とし、第1工程での体積消耗率をρ1、電極送り勾配をA1とし、側面形状をs(r)とした場合、ds/dr=(A1/2ρ1)(E(r)/r)によりs(r)を求め、該s(r)にもとづいて第2工程の電極送り勾配A2を決定するので、電極の形状が円筒でない場合にも第1工程と第2工程とで同一平面上に底平面を形成できる。
【0051】
本発明の請求項5にかかる放電加工方法は、請求項1記載の方法において、第1工程においては内径が外径の1/2以上の円環をなす電極を用い、第2工程においては、第1工程で使用した電極よりも内径および外径が小さい円環をなす電極を用いるので、第1工程と第2工程で電極軌道が一部重なり、第2工程において、第1工程で形成された溝内を電極が通過しても、電極形状が崩されず、高精度の加工を実現できる。
【0052】
本発明の請求項6にかかる放電加工方法は、加工部の輪郭形状を加工する輪郭加工工程と、該工程で形成された輪郭加工部において電極軌道を折り返して残部を加工する残部加工工程とを施すので、電極軌道の折り返し点においても加工残りを発生せず、高精度の加工を実現できる。
【0053】
本発明の請求項7にかかる放電加工方法は、被加工物の加工開始点に電極の定常消耗形状に相当する凹部を形成し、定常消耗形状に達した電極を上記凹部に挿入して加工を開始するので、加工開始時点から定常消耗状態が実現されており、電極の過渡消耗状態を経由せずに加工を行うことができ、高精度の加工を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1による放電加工方法を説明する説明図である。
【図2】 実施の形態1に係わる第1工程を説明し、(a)は上面図、(b)は断面図である。
【図3】 第1工程加工後の加工残部と電極内径および外径並びに電極軌道間隔の関係を示す説明図である。
【図4】 実施の形態1に係わる第2工程を説明する説明図である。
【図5】 実施の形態1に係わり円筒形状以外の電極を用いた場合の内半径、外半径等を説明する説明図である。
【図6】 実施の形態1に係わり円筒形状以外の電極の一例を示す説明図である。
【図7】 実施の形態1に係わり円筒形状以外の電極を用いた場合の第1工程加工後の加工残部と電極内半径および外半径並びに電極軌道間隔の関係を示す説明図である。
【図8】 実施の形態2に係わり第1工程で形成された溝と第2工程で使用する電極の関係を説明する要部断面図である。
【図9】 実施の形態3に係わり加工部と非加工部を説明する斜視図である。
【図10】 実施の形態3に係わり輪郭加工工程を説明する説明図である。
【図11】 実施の形態3に係わり残部加工工程を説明する説明図である。
【図12】 実施の形態3に係わり他の輪郭加工工程を説明する説明図である。
【図13】 実施の形態4に係わり加工開始点における定常消耗形状凹部の形成方法を説明する斜視図である。
【図14】 実施の形態4に係わり図13の加工開始点における凹部を利用した単純電極放電加工方法を説明する斜視図である。
【図15】 実施の形態5による放電加工装置の構成を示すブロック図である。
【図16】 単純電極放電加工における電極消耗の過渡状態と定常状態を示す説明図である。
【図17】 単純電極放電加工による溝加工において形成される側面部と底面部を示す説明図である。
【図18】 従来の単純電極放電加工における底平面拡大加工の方法を説明する電極軌道の説明図である。
【図19】 底平面拡大加工における加工体積を説明する説明図である。
【図20】 考察のために設定した座標軸を示す説明図である。
【図21】 電極とワークとの対向面積を示す説明図である。
【図22】 対向面形状を求めるために設定した諸元を示す説明図である。
【図23】 底平面拡大加工を行う電極軌道を示す説明図である。
【図24】 底平面拡大加工における電極とワークのyz平面への投影図である。
【図25】 電極軌道折り返し時に発生する未加工部分を説明する説明図である。
【符号の説明】
10,11,12 円筒電極、 10a 側面部、 10b 底面部、 13中実丸棒電極、 100,101,102 電極軌道、 20 被加工物、 20a 側面部、 20b 底面部、 20c 未加工部、 200 加工部、201 1回目加工部、 202 2回目加工部、 203 非加工部、 204 凹部。

Claims (8)

  1. 回転し、その加工面の包絡面が円環をなす電極を用い、その回転中心軌道を制御して走査することにより被加工物を所望の形状に加工する軌跡制御方式の放電加工方法において、上記円環の外径以上の間隔で電極を走査して加工を行う第1工程と、該工程において隣接する電極軌道間に形成された加工残部を第1工程の電極軌道の中間を走査する第2の電極軌道で加工する第2工程とを施すことを特徴とする放電加工方法。
  2. 第1工程で使用する電極のなす円環の内半径をr1、隣り合う電極軌道の間隔をdとした場合、第2工程においては、内半径r2≧d/2−r1を満たす円環をなす電極を使用する請求項1記載の放電加工方法。
  3. 第1工程で使用する電極を円筒形状とし、その内半径をr1、外半径をR1、第1工程での体積消耗率をρ1、電極送り勾配をA1 、隣り合う電極軌道の間隔をdとし、第2工程で使用する電極を円筒形状とし、その内半径をr2、外半径をR2、体積消耗率をρ2とした場合、第2工程においては電極送り勾配A2={(d−R1−r1)(R1−r1)ρ21}/{(R2+r2)(R2−r2)ρ1}とする請求項1記載の放電加工方法。
  4. 第1工程で使用する電極の加工面において、回転中心からの距離rにおける円周方向の長さをE(r)とし、第1工程での体積消耗率をρ1、電極送り勾配をA1とし、側面形状をs(r)とした場合、ds/dr=(A1/2ρ1)(E(r)/r)によりs(r)を求め、該s(r)にもとづいて第2工程の電極送り勾配A2を決定する請求項1記載の放電加工方法。
  5. 第1工程においては内径が外径の1/2以上の円環をなす電極を用い、第2工程においては、第1工程で使用した電極よりも内径および外径が小さい円環をなす電極を用いることを特徴とする請求項1記載の放電加工方法。
  6. 回転し、その加工面の包絡面が円環をなす電極を用い、その回転中心軌道を制御して走査することにより被加工物を所望の形状に加工する軌跡制御方式の放電加工方法において、加工部の輪郭形状を加工する輪郭加工工程と、該工程で形成された輪郭加工部において電極軌道を折り返して残部を加工する残部加工工程とを施すことを特徴とする放電加工方法。
  7. 回転し、その加工面の包絡面が円環をなす電極を用い、その回転中心軌道を制御して走査することにより被加工物を所望の形状に加工する軌跡制御方式の放電加工方法において、被加工物の加工開始点に電極の定常消耗形状に相当する凹部を形成し、定常消耗形状に達した電極を上記凹部に挿入して加工を開始することを特徴とする放電加工方法。
  8. 加工形状設定部、電極/軌道設定部および電極補正送り設定部を有する放電加工制御部並びに放電加工機構部を備え、被加工物を電極加工面の回転包絡面外径以上の間隔で電極を走査して加工を行う第1工程と、該工程において隣接する電極軌道間に形成された加工残部を第1工程の電極軌道の中間を走査する第2の電極軌道で加工する第2工程で加工し、所望の平面加工深さを与える電極補正送り量で上記電極を補正送りすることを特徴とする放電加工装置。
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