JP3643993B2 - 復調回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、直交変調信号をディジタル処理により復調する復調回路に関する。直交位相変調信号や直交振幅変調信号等の直交変調信号を復調する方式は、例えば、受信直交変調信号の搬送波位相に同期した再生搬送波を電圧制御発振器を制御して発生させ、この再生搬送波により受信直交変調信号の検波を行う同期検波方式と、受信直交変調信号の搬送波周波数の信号を固定発振器から発生させて受信直交変調信号を検波する準同期検波方式とが知られている。このような同期検波方式及び準同期検波方式に於いては、アナログ回路により構成されているものである。
【0002】
【従来の技術】
図15は従来例の説明図であり、準同期検波方式を適用した場合の要部を示し、101はバンドパスフィルタ(BPF)、102,103はミキサ、104,105はローパスフィルタ(LPF)、106,107はAD変換器(A/D)、108はπ/2のハイブリッド回路、109は入力信号周波数Fcと同一の発振周波数の発振器、110は識別処理部、111は電圧制御発振器を示す。
【0003】
周波数Fcの直交変調信号がバンドパスフィルタ101を介してミキサ102,103に加えられ、又発振周波数Fcの発振器109からの信号がハイブリッド回路108によりπ/2の位相差の2系統の信号に分岐されてミキサ102,103にそれぞれ加えられてミキシングされ、その低域成分がローパスフィルタ104,105を介してAD変換器106,107に加えられて、電圧制御発振器111の出力信号のタイミングでAD変換されて識別処理部110に加えられ、IチャネルのデータIchとQチャネルのデータQchとが出力される。又直交変調信号の搬送波位相と、発振器109の出力信号位相と差に対応して電圧制御発振器111を制御して、AD変換のタイミングを、ビットタイミングに合わせるように制御する。
【0004】
又同期検波方式の場合は、発振器109を電圧制御発振器とし、例えば、識別処理部に於けるベースバンド処理によって位相誤差成分を求め、その位相誤差成分が零となる方向に電圧制御発振器の位相を制御し、ミキサ102,103に於いて同期検波し、位相変調成分を出力することになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来例の復調回路に於いては、受信直交変調信号をバンドパスフィルタ101により不要帯域成分を除去した後、2系統に分岐し、又発振器109の出力信号もハイブリッド回路108によりπ/2の位相差の2系統の信号に分岐し、それぞれミキサ102,103に加えてミキシングして低域成分をローパスフィルタ104,105を介して出力するもので、準同期検波方式に於いても又同期検波方式に於いても、AD変換器106,107より前段の回路構成は総てアナログ回路により構成されるものであるから、回路規模の縮小は困難であり、又各部の調整が容易でないと共に安定性の点で問題がある。又AD変換器106,107もI,Qチャネルの2系統に対応して必要とするものであった。
【0006】
又準同期検波方式に於いては、固定の発振器109と共に、AD変換タイミングを制御する為の電圧制御発振器111を必要とするものであるから、回路構成が複雑となる問題がある。又2系統のAD変換器106,107を省略し得るように、バンドパスフィルタ101の後段にAD変換器を設け、それ以後はディジタル処理とすることが考えられる。しかし、直交変調信号の搬送波周波数が例えば50MHzであるとすると、少なくとも100MHzで受信直交変調信号をサンプリングしなければならず、このような高速動作のAD変換器の実現が容易でなく、且つその後段のミキサ等に於いても100MHzで動作する必要があり、実現が困難である。
本発明は比較的簡単な構成により、直交変調信号をディジタル処理で復調することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の復調回路は、(1)搬送波周波数Fcの直交変調信号を入力するバンドパスフィルタ1と、このバンドパスフィルタ1の出力信号をディジタル信号に変換するAD変換器2と、このAD変換器2の変換タイミングを与える為の周波数Fsの信号を出力する発振器3と、AD変換器の出力信号の符号を変換する符号変換器4と、この符号変換器4の出力信号を交互に2系統の信号を切替えて、直交成分の復調信号Ich,Qchを出力する切替部5とを有し、搬送波周波数Fcと発振器3の発振周波数Fsとを、Fs=4Fc/(4k+1)又はFs=4Fc/(4k+3)(但し、k=自然数)の関係に選定する。
【0008】
(2)又AD変換器2に切替部5を接続し、この切替部5によりAD変換器2の出力信号を交互に2系統の信号とし、この2系統の信号に対してそれぞれ符号変換する第1,第2の符号変換器を接続することができる。
【0009】
(3)又搬送波周波数Fcの直交変調信号を入力するバンドパスフィルタ1と、このバンドパスフィルタ1の出力信号を補数表現のディジタル信号に変換するAD変換器2と、このAD変換器2の変換タイミングを与える為の周波数Fsの信号を出力する発振器3と、AD変換器2の補数表現の出力信号と発振器3の出力信号を1/4に分周した信号とを加えて符号を変換する排他的オア回路からなる符号変換器4と、この符号変換器の出力信号を発振器3の出力信号を1/2に分周した信号の立上りと立下りとのタイミングでそれぞれラッチする第1,第2のフィルタからなる切替部5とを有し、搬送波周波数Fcと発振器3の発振周波数Fsとを、Fs=4Fc/(4k+1)の関係に選定することができる。
【0010】
(4)又搬送波周波数Fcの直交変調信号を入力するバンドパスフィルタ1と、このバンドパスフィルタ1の出力信号を補数表現のディジタル信号に変換するAD変換器2と、このAD変換器2の変換タイミングを与える為の周波数Fsの信号を出力する発振器3と、この発振器の出力信号を1/2に分周した信号の立上りと立下りとのタイミングで前記AD変換器の出力信号をそれぞれラッチする第1,第2のフリップフロップとからなる切替部5と、この切替部5の第1,第2のフリップフロップの出力信号と、前記発振器3の出力信号を1/4に分周した信号とを加えて符号を変換する第1,第2の排他的オア回路からなる符号変換器4とを有し、搬送波周波数Fcと発振器3の発振周波数Fsとを、Fs=4Fc/(4k+1)、又は、Fs=4Fc/(4k+3)(但し、k=自然数)の関係に設定することができる。
【0011】
(5)又切替部5により交互に切替えて出力された2系統の信号を加えるタップ係数可変型フィルタと、このタップ係数可変型フィルタを制御するタイミング制御部とを有し、このタイミング制御部は、AD変換器に於ける変換周期とビット周期との比に対応してタップ係数可変型フィルタのタップ係数及び出力タイミングを制御する構成を有するものである。
【0012】
(6)又切替部5により交互に切替えて出力された2系統の信号を加えるタップ係数可変型フィルタと、このタップ係数可変型フィルタを制御するタイミング制御部とを有し、このタイミング制御部は、AD変換器に於ける変換周期とビット周期との比に対応し、且つビットタイミング再生回路からのタイミング補正信号に従って、タップ係数可変型フィルタのタップ係数及び出力タイミングを制御する構成を有するものである。
【0013】
(7)又それぞれ搬送波周波数を中心周波数とし、この中心周波数を切替えると共に、発振器の発振周波数Fsと搬送波周波数Fcとが、Fs=4Fc/(4k+1)又はFs=4Fc/(4k+3)の関係を維持するように選定されたバンドパスフィルタを設けることができる。
【0014】
【実施の形態】
図1は本発明の第1の実施例の要部説明図であり、1はバンドパスフィルタ(BPF)、2はAD変換器(A/D)、3は発振器、4は符号変換器、5は交互にIch,Qchに切替える切替部である。バンドパスフィルタ1は、直交変調信号の搬送波周波数Fcを中心周波数とする帯域幅Bwを有するもので、この場合の搬送波周波数Fcは、受信周波数又は周波数変換された中間周波数とすることができる。
【0015】
又発振器3の発振周波数Fsは、自然数をkとすると、
Fs=4Fc/(4k+1) …(1)
又は
Fs=4Fc/(4k+3) …(2)
に選定する。即ち、発振周波数Fsは、直交変調信号の搬送波周波数Fcより低く、且つ奇数比の関係とする。又2Bw<Fsとする。又kは、発振周波数Fsがシンボルレートの2倍より低い周波数にならないように選定する。
【0016】
この発振器3の出力信号を、AD変換器2に対してサンプリング・タイミング信号として加え、又符号変換器4に対して+,−の符号変換のタイミング信号として加え、又切替部5に対して切替制御信号として加える。従って、直交変調信号の搬送波周波数Fcより低い周波数Fsに従って1個のAD変換器2によって直交変調信号をディジタル化し、切替部5から直交成分の復調信号Ich,Qchを出力することができる。
【0017】
図2は本発明の第1の実施例の第1の等価回路であり、図1に於ける発振器3の発振周波数Fsを、Fs=4Fc/(4k+1)に選定した場合の等価回路を示す。同図に於いて、2a,2bはAD変換器(A/D)、3a,3bは発振器、4a,4bは符号変換器を示し、図1のAD変換器2と発振器3と符号変換器4とを2系統に分離した場合の等価回路であり、直交成分のIチャネルのデータをI(t) とし、QチャネルのデータをQ(t) とすると、入力される直交変調信号は、
Re〔U(t) exp {j(2πFc・t+φ)}〕 …(3)
U(t) =I(t) +jQ(t) …(4)
と表すことができる。このような表現形式は既に良く知られている。なお、Reは〔 〕内が実数部であることを示し、φは搬送波の位相差を示す。
【0018】
本発明に於いては、前述のように、直交変調信号の搬送波周波数Fcに対して奇数比の関係の発振周波数Fsによるタイミングでサンプリングしてディジタル化するものであり、図2に於ける発振器3a,3bの発振周波数は、図1に於ける発振器3の発振周波数Fsを、前述のように、Fs=4Fc/(4k+1)に選定した場合であり、その発振器3を2分割しているから、fs/2=2Fc/mと表すことができる。なお、m=4k+1であり、kは自然数であって、mは奇数となる。又一方のAD変換器2aに於ける標本時刻は、n=0,1,2,・・・とすると、nm/2Fcとなり、又他方のAD変換器2bに於ける標本時刻は、これより1/Fs=m/4Fcの時刻差を有するnm/2Fc+m/4Fcとなる。又符号変換器4a,4bに於いては、(−1)n を乗算することにより、+1と−1とを交互に乗算して符号変換するものである。
【0019】
従って、前述の(3)式にt=nm/2Fcを代入し、且つ(−1)n を乗算すると、
Figure 0003643993
となる。
【0020】
又前述の(4)式にt=nm/2Fc+m/4Fcを代入し、且つ(−1)n を乗算すると、
Figure 0003643993
となる。
【0021】
従って、復調信号Ich,Qchは、(5),(6)式から、
Figure 0003643993
と表すことができる。
【0022】
即ち、符号変換器4a,4bからπ/2の位相差の復調信号Ich,Qchを出力できることが判る。このように、直交変換信号を1個のAD変換器2により、直交変調信号の搬送波周波数Fcの奇数分の1のサンプリング・タイミングでサンプリングしてディジタル信号に変換し、符号変換器2により正負の符号変換を行うことにより、ディジタルの直交成分の復調信号Ich,Qchを得ることができる。これは、AD変換器2と符号変換器4と切替部5とにより直交検波回路を構成していることになり、直交変調信号を復調した復調信号Ich,Qchは、図示を省略したビットタイミング再生回路等に於いてレベル識別等によってデータが再生される。
【0023】
図3は本発明の第1の実施例の第2の等価回路であり、図1に於ける発振器3の発振周波数Fsを、Fs=4Fc/(4k+3)に選定した場合の等価回路を示す。又図2と同一符号は同一部分を示し、m=4k+3としたことにより、符号変換器4bには、(−1)n+1 を乗算することになる。
【0024】
そして、前述の(3)式にt=nm/2Fcを代入し、且つ(−1)n を乗算すると、(5)式が得られる。又前述の(4)式にt=nm/2Fc+m/4Fcを代入し、且つ(−1)n+1 を乗算すると、
Figure 0003643993
となり、前述の(6)式と同様となる。そして、前述の(5),(6)式の関係と同様に、符号変換器4a,4bからπ/2の位相差の復調信号Ich,Qchが得られることが判る。
【0025】
図4は本発明の第2の実施例の要部説明図であり、図1と同一符号は同一部分を示し、第1,第2の4−1,4−2は符号変換器である。この実施例は、切替部5により交互に切替えた2系統の信号をそれぞれ加える第1,第2の符号変換器4−1,4−2を設けた場合を示し、又発振器3の発振周波数Fsは、前述の実施例と同様に、Fs=4Fc/(4k+1)又はFs=4Fc/(4k+3)に選定することができる。又符号変換器4−1,4−2に於いては、図1に於ける場合に比較し、切替部5により交互に切替えたディジタル信号が入力されるから、低速で符号変換を行うことができる。この場合、2個の符号変換器4−1,4−2を必要とするが、低速動作の構成で済むから、集積回路化も容易となり、又ディジタル信号のビット数等によっては経済的な構成となる。
【0026】
図5は本発明の第1の実施例のブロック図であり、図1に示す構成を具体的な構成とした場合を示し、11はバンドパスフィルタ(BPF)、12はAD変換器(A/D)、13は発振器、14a〜14dは符号変換器を構成する排他的オア回路(EOR)、15a,15bは切替部を構成する第1,第2のフリップフロップ(DFF)、16は分周器である。
【0027】
発振器13の発振周波数Fsは、前述のように、直交変調信号の搬送波周波数Fcに対して、Fs=4Fc/(4k+1)に選定した場合を示し、直交変調信号が帯域幅Bwのバンドパスフィルタ11を介してAD変換器12に加えられ、発振器13からの周波数Fsのタイミング信号によってサンプリングされ、4ビットの補数表現のディジタル信号に変換され、各ビットはそれぞれ排他的オア回路14a〜14dに入力される。
【0028】
又分周器16は、リセット信号RSTによりリセットされ、初期値の0がセットされて、発振器13からの周波数Fsの信号を1/4とした分周出力信号faを排他的オア回路14a〜14dに加え、又1/2とした分周出力信号fbをフリップフロップ15a,15bのクロック端子CKに加える。この一方のフリップフロップ15aは立上りセット、他方のフリップフロップ15bは立下りセットの場合を示し、排他的オア回路14a〜14dの出力信号の4ビットをセットする。従って、符号変換器2を構成する排他的オア回路14a〜14dの出力信号をフリップフロップ15a,15bによって交互に切替えて出力することができる。
【0029】
バンドパスフィルタ11を介した直交変調信号を周波数Fsのタイミングでサンプリングして、AD変換器12からa1,a2,a3,a4,a5,a6,a7,a8,・・・の補数表現のディジタル信号が順次出力されたとすると、排他的オア回路14a〜14dに加える分周出力信号faを“1”とすることにより、ディジタル信号の符号を反転することができるから、周波数Fsの信号を1/4とした分周出力信号faが“0”,“0”,“1”,“1”,“0”,“0”,“1”,・・・となるから、a1,a2,−a3,−a4,a5,a6,−a7,−a8,・・・のように符号変換を行うことができる。
【0030】
そして、周波数Fsの信号を1/2にした分周出力信号fbにより、フリップフロップ15aには、a1,−a3,a5,−a7,・・・がラッチされて、Iチャネルの復調信号Ichとして出力され、フリップフロップ15bには、a2,−a4,a6,−a8,・・・がラッチされて、Qチャネルの復調信号Qchとして出力される。即ち、排他的オア回路14a〜14dは、図2に於ける符号変換器4a,4bにより(−1)n を乗算した場合と等価の構成を示すことになり、直交成分の復調信号Ich,Qchを得ることができる。なお、ディジタル信号のビット数は、前述の4ビットより多くすることも勿論可能である。
【0031】
図6は本発明の第2の実施例のブロック図であり、図4に示す構成を具体的な構成とした場合を示し、21はバンドパスフィルタ(BPF)、22はAD変換器(A/D)、23は発振器、24a〜24fは第1,第2の符号変換器を構成する排他的オア回路(EOR)、25a,25bは切替部を構成する第1,第2のフリップフロップ(DFF)、26は分周器、27はフリップフロップ(DFF)である。
【0032】
フリップフロップ25a,25bが図4の切替部5に相当し、排他的オア回路24a〜24cが図4の第1の符号変換器4−1に、又排他的オア回路24d〜24fが図4の第2の符号変換器4−2に相当する。又発振器23の発振周波数Fsが、Fs=4Fc/(4k+1)に選定された場合は、分周器26をリセット信号RSTでリセットして初期値0がセットされ、又Fs=4Fc/(4k+3)に選定された場合、分周器26をリセット信号RSTでリセットして初期値1がセットされる。
【0033】
又AD変換器22は、バンドパスフィルタ21を介した直交変調信号を、周波数Fsでサンプリングして、3ビット構成の補数表現のディジタル信号に変換する場合を示し、この3ビット構成のディジタル信号を、フリップフロップ25aでは、分周器26の1/2の分周出力信号fbの立上りでセットし、フリップフロップ25bでは、立下りでセットすることにより、ディジタル信号を交互に2系統に切替える。
【0034】
又分周器26の1/4の分周出力信号faを排他的オア回路24a〜24cに加え、又フリップフロップ27によりこの分周出力信号faを1/Fs遅延させて排他的オア回路24d〜24fに加えて、フリップフロップ25a,25bの出力信号位相に合わせ、図2に於ける(−1)n を乗算する符号変換器4a,4bと等価な動作によって、3ビット構成のディジタル信号を交互に符号変換を行うことができる。従って、排他的オア回路24a〜24cから3ビット構成の復調信号Ichが出力され、又排他的オア回路24d〜24fから3ビット構成の復調信号Qchが出力される。
【0035】
又Fs=4Fc/(4k+3)に選定した場合は、分周器26のリセット信号RSTによりリセットされて初期値を1とするから、分周出力信号faは、“0”,“1”,“1”,“0”,“0”,“1”,“1”,・・・となり、AD変換器22の出力信号をa1,a2,a3,a4,a5,a6,a7,a8,・・・とすると、フリップフロップ25a,25bにより切替えられて、a1,a3,a5,a7,・・・が排他的オア回路24a〜24cに加えられ、又a2,a4,a6,a8,・・・が排他的オア回路24d〜24fに加えられる。従って、符号変換されたa1,−a3,a5,−a7,・・の復調信号Ichと、−a2,a4,−a6,a8,・・・の復調信号Qchとが出力される。
【0036】
従って、図3に示す場合と同様に、排他的オア回路24a〜24cに於いては、(−1)n の乗算を行うことと等価であり、又排他的オア回路24d〜24fに於いては、(−1)n+1 の乗算を行うことと等価であって、それぞれ復調信号Ich,Qchを得ることができる。
【0037】
図7は本発明の第3の実施例のブロック図であり、31はバンドパスフィルタ(BPF)、32はAD変換器(A/D)、33は発振器、34a〜34dは符号変換器を構成する排他的オア回路(EOR)、35a,35bは切替部を構成するフリップフロップ(DFF)、36は分周器、37は加算器である。この実施例は、2の補数表現を用いた場合を示し、且つ図1に示すように、符号変換器の後段にフリップフロップ35a,35bからなる切替部を配置し、且つ発振器33の発振周波数Fsを、直交変調信号の搬送波周波数Fcに対して、Fs=4Fc/(4k+3)に選定した場合を示す。
【0038】
従って、分周器36は、リセット信号RSTによりリセットして、初期値1をセットするものであり、又フリップフロップ35aは分周器36のFs/2の分周出力信号fbの立下りでセット、フリップフロップ35bは分周出力信号fbの立上りでセットする構成とし、又分周器36のFs/4の分周出力信号faを排他的オア回路34a〜34dの出力信号に加算器37に於いて加算し、5ビット構成のディジタル信号としてフリップフロップ35a,35bに加える。
【0039】
従って、排他的オア回路34a〜34dからなる符号変換器は、図3に示す場合と同様に、復調信号Ich側のディジタル信号に対しては(−1)n を乗算して符号変換し、復調信号Qch側のディジタル信号に対しては(−1)n+1 を乗算して符号変換するものと等価となり、フリップフロップ35a,35bによって交互に切替えて復調信号Ich,Qchとすることができる。
【0040】
図8は本発明の第4の実施例の要部説明図であり、図1と同一符号は同一部分を示し、6a,6bはタップ係数可変型フィルタ(ADF)、7a,7bはタイミング制御部(TC)である。この実施例は、搬送波周波数Fcの直交変調信号をFs=4Fc/(4k+1)又はFs=4Fc/(4k+3)の関係の周波数FsによりAD変換器3によりサンプリングしてディジタル信号に変換し、符号変換器4により符号を変換し、切替部5により交互に切替えて出力されるディジタルの復調信号を、タップ係数可変型フィルタ6a,6bによって波形整形し、ビットタイミングに合わせた復調信号Ich,Qchを出力するものである。
【0041】
搬送波周波数Fcの直交変調信号をサンプリングしてディジタル信号に変換するタイミングは、ビットタイミングと異なるものであるが、ビット周波数Rsとサンプリング周波数fs=4Fc/mとの関係は予め判っており、ビット再生に必要なタイミングは1/Rsの整数倍であるから、タイミング制御部7a,7bによってタップ係数可変型フィルタ6a,6bのタップ係数を制御し、識別タイミングに合わせた復調信号Ich,Qchを出力するものである。
【0042】
図9はタップ係数可変型フィルタの説明図であり、図8のタップ係数可変型フィルタ6a,6bの一例を示し、411 〜415 ,421 〜425 はフリップフロップ、431 〜435 は乗算器、441 〜445 はタップ係数メモリ(ROM)、45は加算器である。又Dinは切替部5により交互に切替えられて入力される入力ディジタル信号、CLKは入力ディジタル信号のタイミングを示すクロック信号、LTはフリップフロップ421 〜425 に対するロードタイミング信号、TADはタップ係数メモリ441 〜445 に対するタップ係数アドレス、Doutは復調信号Ich,Qchに相当する出力ディジタル信号を示す。
【0043】
タップ係数メモリ441 〜445 はタップ係数を格納したリードオンリメモリにより構成され、タップ係数アドレスTADに従って読出されたタップ係数が乗算器431 〜435 に加えられて、フリップフロップ421 〜425 にラッチされたディジタル信号に乗算されて、加算器45によって加算されて出力ディジタル信号Doutとなる。このようなタップ係数可変型フィルタは、既に知られた各種の構成を適用できるものであり、又タップ数は更に多くすることができるものである。
【0044】
図10は本発明の第4の実施例のタイミング制御部の説明図であり、図8のタイミング制御部7a,7bの構成を示す。同図に於いて、51は加算器、52は減算器、53はセレクタ、54,56〜58はフリップフロップ(DFF)、55は比較器、59はアンド回路(AND)、60はタップ係数メモリ(ROM)である。又フリップフロップのCKはクロック端子、Qは出力端子を示す。
【0045】
タップ係数メモリ60は、図9のタップ係数可変型フィルタのタップ係数メモリ441 〜445 に相当するもので、減算器52から図9のタップ係数アドレスTADが出力され、又フリップフロップ58から、図9の乗算器431 〜435 に加えるタップ係数データTPDが出力される。又フリップフロップ56から図9のフリップフロップ421 〜425 に加えるロードタイミング信号LTが出力される。又クロック信号CLKは図9のフリップフロップ411 〜415 に加えるクロック信号CLKと同一である。又X,Yは、X:Y=1/Rs:2/fsの関係に選定する。この場合、4Fc/m=fsの関係のサンプリング周波数よりもビット周波数Rxは低いものであるから、X>Yの関係となる。
【0046】
又セレクタ53はリセット信号*RSTにより初期値を選択し、その後は加算器51の出力信号を選択してフリップフロップ54に加える。又減算器52は、フリップフロップ54の出力信号からアンド回路59の出力信号を減算する。又比較器55は、フリップフロップ54にラッチ出力信号とXとを比較し、ラッチ出力信号が大きくなると“1”を出力する。
【0047】
セレクタ53により加算器51の出力信号が選択され、その時に比較器55の出力信号が“0”であると、次のクロック信号CLKのタイミングでは、減算器52の出力信号はYであるから、加算器51の出力信号は2Yとなる。以下同様にして、クロック信号CLKのタイミング毎にYの累算が行われる。そして、比較器55により、ΣYとXとの比較が行われ、ΣY>Xとなると、比較出力信号が“1”となり、減算器52にはアンド回路59を介してXが加えられ、減算器52に於いてはΣY−Xの減算が行われる。
【0048】
又比較出力信号の“1”をクロック信号CLKのタイミングでフリップフロップ56にラッチして、図9のフリップフロップ421 〜425 に加えるロードタイミング信号LTとし、フリップフロップ411 〜415 により順次シフトして保持された入力ディジタル信号Dinがフリップフロップ421 〜425 にラッチされる。又比較出力信号の“1”をフリップフロップ57にラッチし、そのラッチ出力信号をフリップフロップ58のクロック端子CKに加え、減算器52の出力信号をアドレスとしてタップ係数メモリ60から読出したタップ係数データをラッチし、図9の乗算器431 〜435 に加えるタップ係数データTPDとする。
【0049】
又前述のセレクタ53に加える初期値は、Iチャネル側とQチャネル側とにおいて、Y/2だけずれた値とするものである。又OQPSK(Offset Quadrature Phase Shift Keying )の場合は、Y/2+X/2だけずれた値とするものである。このような構成のタイミング制御部7a,7bによってタップ係数可変型フィルタ6a,6bを制御することにより、ビット周期(1/Rs)に対応したタイミングのディジタルの復調信号Ich,Qchを出力することができる。
【0050】
図11は本発明の第5の実施例の要部説明図であり、図8と同一符号は同一部分を示し、7A,7Bはタイミング制御部である。この実施例は、タップ係数可変型フィルタ6a,6bからの復調信号Ich,Qchの識別を行うと共にビットタイミングを再生するビットタイミング再生回路(図示せず)からタイミング補正信号BTをタイミング制御部7A,7Bに加えて、ディジタルの復調信号Ich,Qchを識別タイミングに合わせるように制御するものである。
【0051】
図12は本発明の第5の実施例のタイミング制御部の説明図であり、図10と同一符号は同一部分を示し、61は加算器である。この加算器61は、前述のXと、図示を省略したビットタイミング再生回路からのタイミング補正信号BTとを加算して、比較器55及びアンド回路59に加えるものである。
【0052】
ビットタイミング再生回路からのタイミング補正信号BTが、ビットタイミングを進める場合、−BTとし、加算器61によりX−BTを出力することにより、比較器55の比較出力信号が“1”となるタイミングが速くなり、それによって、タップ係数可変型フィルタ6a,6bに加えるロードタイミング信号LTが速くなる。反対に、タイミング補正信号BTを+BTとし、加算器61によりX+BTを出力すると、比較器55の比較出力信号が“1”となるタイミングが遅くなり、それによって、タップ係数可変型フィルタ6a,6bに加えるロードタイミング信号LTが遅くなる。
【0053】
従って、ロードタイミング信号LT及びタップ係数を制御することにより、ビット周期(1/Rs)に対応した周期で且つビットを識別する為の最適タイミングとなるように制御したディジタルの復調信号Ich,Qchを出力することができる。
【0054】
図13は本発明の第6の実施例の要部説明図であり、図1と同一符号は同一部分を示し、1Aは直交変調信号帯域をSwとした時、Sw<Bwの通過帯域Bwを有する中心周波数可変型バンドパスフィルタ、8は選択制御部である。
【0055】
この実施例は、選択制御部8によってバンドパスフィルタ1Aの中心周波数を切替えることにより、受信周波数を切替えるもので、その場合に於いても、発振器3の発振周波数Fsが、受信直交変調信号の搬送波周波数Fcに対して、Fs=4Fc/(4k+1)又はFs=4Fc/(4k+3)の関係に選定される状態であれば、前述の各実施例と同様に、AD変換器2によりディジタル信号に変換し、符号変換器4により符号変換し、切替部5により交互に切替えることによって、直交成分の復調信号Ich,Qchを得ることができる。又図4に示すように、AD変換器2により変換されたディジタル信号を切替部5により交互に切替えて2系統の信号とし、それぞれ符号変換器4−1,4−2により符号変換する場合にも適用できる。
【0056】
図14は本発明の第6の実施例のチャネル選択部の要部説明図であり、711 〜713 は中心周波数がそれぞれ異なるバンドパスフィルタ(BPF1〜BPF3)、72はセレクタ(SEL)、73はAD変換器(A/D)、74は発振器である。Fc1〜Fc3の搬送波周波数の直交変調信号に対して、バンドパスフィルタ711 〜713 は、それぞれ搬送波周波数Fc1〜Fc3を中心周波数とし、且つSw>Bwの帯域幅を有するものである。
【0057】
選択信号によってセレクタ72を制御し、バンドパスフィルタ711 〜713 をAD変換器73に対して選択接続することにより、チャネル選択を行うことができる。即ち、図13に於ける中心周波数可変型バンドパスフィルタ1Aと選択制御部8とからなるチャネル選択部に相当する構成である。その場合、発振器74の発振周波数Fsは、Fs=4Fc/(4k+1)又はFs=4Fc/(4k+3)の関係を維持できるように、搬送波周波数Fc1〜Fc3を選択することになる。
【0058】
例えば、4(Fc1)/9,4(Fc2)/17,4(Fc3)/25の関係の搬送波周波数の場合、即ち、Fc1=Fs9/4=2.25Fs,Fc2=Fs17/4=4.25Fs,Fc3=Fs25/4=6.25Fsの関係となり、発振器74の発振周波数Fsを固定とし、セレクタ72を制御することによって、搬送波周波数Fc1〜Fc3の直交変調信号を選択して受信し、AD変換器73によってディジタル信号に変換し、前述の実施例と同様に符号変換してから交互に切替えるか、又は交互に切替えた後に、符号変換することにより、直交成分の復調信号を得ることができる。なお、前述の関係を更に延長して、Fc4=Fs33/4,Fc5=Fs41/4,のように選定することも可能である。
【0059】
本発明は前述の各実施例にのみ限定されるものではなく、種々付加変更し得るものであり、例えば、発振器の発振周波数Fsを分周して所望のサンプリング・タイミング信号とすることも可能であり、又符号変換器は、符号付き演算回路と同様な処理によって符号変換を行う構成とすることも可能である。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、無線通信システムや有線通信システムに於ける受信信号又は周波数変換した中間周波信号の搬送波周波数Fcに対して、発振器3の発振周波数Fsを、Fs=4Fc/(4k+1)又はFs=4Fc/(4k+3)の関係に選定し、この周波数FsによってAD変換器2に於いてサンプリングしてディジタル信号に変換し、符号変換器4により符号変換して切替部5により2系統の信号に分配するか、又は切替部5により2系統の信号に分配してから符号変換器により符号変換することによって、直交成分の復調信号Ich,Qchを得ることができるものであり、バンドパスフィルタ1の後段は総てディジタル回路により構成することができる。
【0061】
従って、動作の安定化を図ることができると共に集積回路化も容易となる。又AD変換器2は1個で済み、且つ発振器3は固定発振器とすることができると共に、準同期検波方式のように、ビット周期の発振器を設ける必要がなく、従来例に比較して回路規模を著しく縮小することが可能となる利点がある。
【0062】
又直交成分の復調信号をタップ係数可変型フィルタに加えて、サンプリング周期とビット周期との関係を補正して、識別誤りが生じないようなタイミングで復調信号Ich,Qchを出力できる利点がある。更に、ビットタイミング再生回路からのタイミング補正信号を利用すると、一層安定な復調回路を実現できる利点がある。又直交変調信号の搬送波周波数Fcと発振器3の発振周波数Fsとが、前述のように奇数比の関係を維持できる場合は、バンドパスフィルタ1の中心周波数を切替えることにより、簡単にチャネル切替えの構成を実現できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の要部説明図である。
【図2】本発明の第1の実施例の第1の等価回路である。
【図3】本発明の第1の実施例の第2の等価回路である。
【図4】本発明の第2の実施例の要部説明図である。
【図5】本発明の第1の実施例のブロック図である。
【図6】本発明の第2の実施例のブロック図である。
【図7】本発明の第3の実施例のブロック図である。
【図8】本発明の第4の実施例の要部説明図である。
【図9】タップ係数可変型フィルタの説明図である。
【図10】本発明の第4の実施例のタイミング制御部の説明図である。
【図11】本発明の第5の実施例の要部説明図である。
【図12】本発明の第5の実施例のタイミング制御部の説明図である。
【図13】本発明の第6の実施例の要部説明図である。
【図14】本発明の第6の実施例のチャネル選択部の説明図である。
【図15】従来例の説明図である。
【符号の説明】
1 バンドパスフィルタ(BPF)
2 AD変換器(A/D)
3 発振器
4 符号変換器
5 切替部

Claims (4)

  1. 搬送波周波数Fcの直交変調信号を入力するバンドパスフィルタと、
    該バンドパスフィルタの出力信号をディジタル信号に変換するAD変換器と、
    該AD変換器の変換タイミングを与える為の周波数Fsの信号を出力する発振器と、
    前記AD変換器の出力信号の符号を変換する符号変換器と、
    該符号変換器の出力信号を交互に2系統の信号に切替えて、直交成分の復調信号を出力する切替部と
    該切替部により交互に切替えて出力された2系統の信号を加えるタップ係数可変型フィルタと、
    該タップ係数可変型フィルタを制御するタイミング制御部とを有し、
    前記搬送波周波数Fcと前記発振器の発振周波数Fsとを、
    Fs=4Fc/(4k+1)(但し、k=自然数)
    又は
    Fs=4Fc/(4k+3)(但し、k=自然数)
    の関係に選定し、且つ、前記タイミング制御部は、前記AD変換器に於ける変換周期とビット周期との比に対応して前記タップ係数可変型フィルタのタップ係数及び出力タイミングを制御する構成を有する
    ことを特徴とする復調回路。
  2. 搬送波周波数Fcの直交変調信号を入力するバンドパスフィルタと、
    該バンドパスフィルタの出力信号を補数表現のディジタル信号に変換するAD変換器と、
    該AD変換器の変換タイミングを与える為の周波数Fsの信号を出力する発振器と、
    前記AD変換器の補数表現の出力信号と前記発振器の出力信号を1/4に分周した信号とを加えて符号を変換する排他的オア回路からなる符号変換器と、
    該符号変換器の出力信号を、前記発振器の出力信号を1/2に分周した信号の立上りと立下りとのタイミングでそれぞれラッチする第1,第2のフリップフロップからなる切替部と、
    該切替部により交互に切替えて出力された2系統の信号を加えるタップ係数可変型フィルタと、
    該タップ係数可変型フィルタを制御するタイミング制御部とを有し、
    前記搬送波周波数Fcと前記発振器の発振周波数Fsとを、
    Fs=4Fc/(4k+1)(但し、k=自然数)
    の関係に選定し、且つ、前記タイミング制御部は、前記AD変換器に於ける変換周期とビット周期との比に対応して前記タップ係数可変型フィルタのタップ係数及び出力タイミングを制御する構成を有する
    ことを特徴とする復調回路。
  3. 搬送波周波数Fcの直交変調信号を入力するバンドパスフィルタと、
    該バンドパスフィルタの出力信号を補数表現のディジタル信号に変換するAD変換器と、
    該AD変換器の変換タイミングを与える為の周波数Fsの信号を出力する発振器と、
    該発振器の出力信号を1/2に分周した信号の立上りと立下りとのタイミングで前記AD変換器の出力信号をそれぞれラッチする第1,第2のフリップフロップからなる切替部と、
    該切替部の前記第1,第2のフリップフロップの出力信号と、前記発振器の出力信号を1/4に分周した信号とを加えて符号を変換する第1,第2の排他的オア回路からなる符号変換器と、
    該切替部により交互に切替えて出力された2系統の信号を加えるタップ係数可変型フィルタと、
    該タップ係数可変型フィルタを制御するタイミング制御部とを有し、
    前記搬送波周波数Fcと前記発振器の発振周波数Fsとを、
    Fs=4Fc/(4k+1)(但し、k=自然数)
    又は
    Fs=4Fc/(4k+3)(但し、k=自然数)
    の関係に選定し、且つ、前記タイミング制御部は、前記AD変換器に於ける変換周期とビット周期との比に対応して前記タップ係数可変型フィルタのタップ係数及び出力タイミングを制御する構成を有する
    ことを特徴とする復調回路。
  4. 前記切替部により交互に切替えて出力された2系統の信号を加える前記タップ係数可変型フィルタと、該タップ係数可変型フィルタを制御する前記タイミング制御部とを有し、該タイミング制御部は、前記AD変換器に於ける変換周期とビット周期との比に対応し、且つビットタイミング再生回路からのタイミング補正信号に従って、前記タップ係数可変型フィルタのタップ係数及び出力タイミングを制御する構成を有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載の復調回路。
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