JP3643275B2 - 回転操作型電気部品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転体を回転操作することによって抵抗値等を変化させる回転操作型電気部品に係り、特に、回転体を所定位置に自動復帰させるセルフリターン機能を有する回転操作型電気部品に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のセルフリターン機能を有する回転操作型電気部品は、例えばビデオカメラのズームイン・アウトの動作手段として用いられており、その従来例として実開平6−26130号公報に記載のものが知られている。この公報に記載されている回転操作型電気部品は、摺動子を有する回転体と、回転体を回動自在に支持する受け部材と、回転体を中立位置に自動復帰させる戻しばねと、回転体と対向するように受け部材に固定された抵抗基板等によって概略構成されており、回転体には操作者の手指等で押圧操作される操作レバーが一体化されている。
【0003】
上述の如き構成の回転操作型電気部品は、操作者が操作レバーをいずれか一方の操作方向へ押圧操作すると、回転体が戻しばねの弾発力に抗して中立位置から一方向へ回転するのに伴い、抵抗基板に形成されている抵抗パターン上を摺動子が摺動して出力抵抗値が変化するようになっている。また、操作者が操作レバーを逆方向へ押圧操作した場合にも同様に、回転体が中立位置から逆方向へ回転するのに伴い、摺動子が抵抗パターン上を摺動する。したがって、抵抗基板から出力される抵抗値変化を検出してモータの回転方向と回転速度を制御することにより、操作レバーの押圧操作方向に応じてズームインあるいはズームアウト動作を行うことができる。そして、操作者が操作レバーに対する押圧操作力を除去すれば、回転体は戻しばねの弾発力によって中立位置へ自動復帰するので、操作レバーも回転体に連動して初期状態に復帰する。
【0004】
このようにセルフリターン機能を有する回転操作型電気部品では、操作レバーに対する押圧操作力を除去すると回転体が中立位置へ自動復帰するようになっているので、非使用状態で回転体は常に中立位置に保持されており、この中立位置を基準にして相反する2方向へ回転体を回転させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来技術のように、セルフリターン機能を有する回転操作型電気部品をビデオカメラのズームイン・アウトの動作手段として用いた場合には、回転体の回転角度に応じて変化する抵抗値に基づいてモータを制御することにより、ズームイン動作やズームアウト動作のズーム率の変更がなされる。しかしながら、かかる従来技術では、ズーム率を最大または最小に設定するときにも抵抗値変化に基づくモータ制御を行っているので、例えばズーム率を最大するため操作者が操作レバーを介して回転体を一方の回転末端位置まで回転させたとしても、モータがレンズ系を駆動してズーム率を最大にする前に操作レバーへの押圧操作力を除去してしまうと、回転体が中立位置へ自動復帰してしまうのでモータの駆動も停止してしまう。したがって、操作者はズーム率が最大になるまでの所定時間、操作レバーへの押圧操作を継続しなければならないが、その時間が使用時には長く感じられることも少なくないので、使い勝手を良くするという点で改善の余地があった。
【0006】
本発明はこのような従来技術の課題に鑑みてなされたもので、その目的は、ビデオカメラのズームイン・アウトの動作手段として用いた場合にズーム率を高速度で一気に変更することが可能な、セルフリターン機能を有する回転操作型電気部品を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するため、本発明による回転操作型電気部品は、摺動子を保持して外周部に押圧駆動部を有する回転体と、この回転体を回動自在に支持する受け部材と、前記回転体を所定位置に自動復帰させる弾性部材と、前記摺動子が摺接する摺動パターンを設けた基板と、可動接点を固定接点に対して接離させるプッシュスイッチとを備え、前記固定接点が前記回転体の回転方向に沿うように前記プッシュスイッチを配設し、前記回転体が少なくとも一方の回転末端位置に回転操作されたときに前記押圧駆動部が前記可動接点を直接的または間接的に押し込んで前記固定接点に接触させるようにした。
【0008】
このような構成の回転操作型電気部品は、回転体の回転末端位置でプッシュスイッチを動作させることができるので、ビデオカメラのズームイン・アウトの動作手段として用いた場合、回転体が回転末端位置に達したことをプッシュスイッチにて検出し、その検出信号に基づいてズーム率を高速度で変更することが可能となる。
【0009】
また、かかる構成において、回転体の外周部に前記押圧駆動部を一対設けると共に、回転体の周囲に、この回転体が一方の回転末端位置に回転操作されたときに一方の押圧駆動部により動作される前記プッシュスイッチと、他方の回転末端位置に回転操作されたときに他方の押圧駆動部により動作される他のプッシュスイッチとを配設しておけば、これら両プッシュスイッチの検出信号に基づいてズーム率を高速度で最大または最小に変更することができる。なお、一対の押圧駆動部を回転体の軸線方向にずらして設ける構成にしておけば、押圧駆動部を含む回転体の径寸法を大きくする必要がなくなるので、小型化が損なわれない。また、2つのプッシュスイッチを同一平面上に配設する構成にしておけば、構造の簡略化が図れるので好ましい。
【0010】
また、かかる構成において、回転体が筒状で、この回転体の中空部に、前記受け部材に両端が保持された固定軸を挿通状態で配置させると共に、この固定軸と回転体との間にグリスを介在させる構成を採用すれば、回転動作時の回転体にグリスの制動が作用するので、回転体の自動復帰時に懸念される衝突音の発生を防止することができる。
【0011】
また、かかる構成において、回転体の外周部とプッシュスイッチとの間に、自由端部をヒンジ部にて片持ち梁状に支持してなる押圧子を介在させ、この押圧子の自由端部が前記押圧駆動部に押し込まれると、ヒンジ部を弾性変形させながら自由端部が前記可動接点を押し込む構成を採用すれば、可動接点に対する押圧駆動部の押し込み力を押圧子によって和らげることができるとともに、押し込み方向も定まるので、ドーム状のタクトばね等を可動接点として用いた場合に懸念される塑性変形やへたりが防止できて長寿命化が図れる。なお、回転体を回転末端位置へ回転操作してプッシュスイッチを動作させる過程で、このプッシュスイッチに対応する押圧駆動部が押圧子のヒンジ部側から自由端部に当接する構成にしておけば、ヒンジ部を円滑に弾性変形させやすくなるので好ましい。
【0012】
また、かかる構成において、回転体の外周部に、この回転体を回転操作するための操作レバーを突設すると共に、この操作レバーの存する側とは反対側で回転体の外周面に摺接する支持部材を、前記受け部材に一体化する構成を採用すれば、操作レバーの操作時に回転体が強く押し込まれたとしても、支持部材により回転体の変形を防止することができるので、信頼性や耐久性が向上する。なお、この支持部材に前記押圧子を一体的に設ける構成にしておけば、部品点数が削減できるので好ましい。
【0013】
また、かかる構成において、前記基板がフレキシブル基板であり、このフレキシブル基板の一部にプッシュスイッチの固定接点を設ける構成を採用すれば、プッシュスイッチ用の基板を別途組み込む必要がなくなるので、部品点数の削減化や構造の簡略化が図れる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態例を図1〜図15を参照して説明する。ここで、図1は本実施形態例に係る回転操作型電気部品の正面図、図2は該電気部品の平面図、図3は図2のA−A線に沿う断面図、図4は図2のB−B線に沿う断面図、図5は図2のC−C線に沿う断面図、図6は該電気部品の側面図、図7は該電気部品の回転体の底面図、図8は該電気部品の支持部材の平面図、図9は図8のD−D線に沿う断面図、図10は該電気部品の受け部材と戻しばねの組み付け状態を示す説明図、図11は該電気部品の回転体と戻しばねの組み付け状態を示す説明図、図12は該電気部品のフレキシブル基板を展開して示す平面図、図13は該電気部品の回転体がプッシュスイッチを押圧駆動している状態を示す要部断面図、図14は該電気部品の回転体がストッパに当接した状態を示す要部断面図、図15は該電気部品の出力特性を示す説明図である。
【0015】
本実施形態例に係る回転操作型電気部品1は、ビデオカメラのズーム率変更用可変抵抗器にスイッチング機能を付加したものである。この回転操作型電気部品1は、図1〜図6に示すように、一側部に配置された第1の受け部材2と、フレキシブル基板16を介して第1の受け部材2に積層配置され該受け部材2に熱がしめされた第2の受け部材3と、第1の受け部材2の下端部に熱がしめされた略L字形の第3の受け部材4と、軸線方向の一端部に摺動子受け5を取り付けて外周部に一対の押圧駆動部6a,6b(図7参照)を有する円筒状の回転体6と、この回転体6の中空部6cに挿通・配置されて両端がそれぞれ受け部材2,4に保持された固定軸7と、摺動子受け5に取り付けられた摺動子8と、捩じりコイルばねからなり回転体6を所定の中立位置に自動復帰させる戻しばね9と、押圧子10,11やストッパ突起12aや摺接突起12b,12cを有して第3の受け部材4に一体化された支持部材12と、各押圧子10,11と第3の受け部材4の底板部4aとの間に介設された一対のプッシュスイッチ13,14と、摺動子8が摺接する摺動パターン15やプッシュスイッチ13,14の固定接点20,21(図12参照)等が形成されているフレキシブル基板16と、支持部材12や第3の受け部材4の底板部4a等を背面側から補強している金属板製の補強板17と、内部構造を見えにくくするためのカバー18とによって概略構成されている。また、回転体6の外周部に操作レバー19が突設されていて、回転体6の中空部6cと固定軸7との間にはグリス(図示せず)が介在させてある。
【0016】
第1〜第3の受け部材2,3,4はいずれもモールド品で、熱がしめにより一体化されている。すなわち、第2,第3の受け部材3,4にそれぞれ設けられたかしめ突起3c,4bが図6に示すように第1の受け部材2に熱がしめされている。第1の受け部材2と第2の受け部材3との間には、フレキシブル基板16(図12参照)のうち摺動パターン15が形成されている部位が挟持されている。また、第3の受け部材4の底板部4aと支持部材12との間には、フレキシブル基板16のうち固定接点20,21が形成されている部位が挟持されている。さらに、第2の受け部材3と回転体6との間には戻しばね9が配置されていて、図10に示すように、この戻しばね9の一対の腕部9a,9bがそれぞれ第2の受け部材3のばね受け突起3a,3bに係止されている。なお、第1の受け部材2には、ビデオカメラの筐体等の図示せぬ外部機器に取り付けるための取付片2aが突設されている。
【0017】
操作レバー19を有する回転体6はモールド品で、その外周部に形成されている一対の突部からなる押圧駆動部6a,6bは、回転体6の軸線方向及び周方向に所定量ずらしてある。また、回転体6の外周部で一対の押圧駆動部6a,6bの間には、周方向に所定量離間させた一対の係合突起6d,6eが形成されている。さらに、回転体6の一側部には、図7,11に示すように、戻しばね9の巻回部9cに挿通される円筒部6fと、C字状をした環状壁6gとが形成されており、環状壁6gのいずれかの端部6hが回転動作時に戻しばね9の腕部9a,9bのいずれか一方を押し込んで弾性変形させるようになっている。この回転体6には摺動子受け5が一体化してあるので、回転体6の回転動作に伴って摺動子8が摺動パターン15上を摺動するようになっている。
【0018】
支持部材12はモールド品で、フレキシブル基板16と第3の受け部材4の底板部4aを挟持して補強板17にかしめ突起12dにより熱がしめされている(図4,図9参照)。図3および図8,9に示すように、この支持部材12の中央にはストッパ突起12aが形成されていて、このストッパ突起12aの両側に摺接突起12b,12cが形成されており、各摺接突起12b,12cの外側に押圧子10,11がそれぞれ形成されている。ストッパ突起12aは、回転体6が一方の回転末端位置まで回転したときに係合突起6dに当接してそれ以上回転できないようにし、かつ回転体6が他方の回転末端位置まで回転したときに係合突起6eに当接してそれ以上回転できないようにするためのものである(図5,14参照)。摺接突起12b,12cは、操作レバー19の存する側とは反対側で回転体6を支持するためのもので、各摺接突起12b,12cの上端面は回転体6の外周面に摺接可能な湾曲面形状に形成されている。押圧子10,11は、プッシュスイッチ13,14の可動接点であるドーム状のタクトばね23,24と回転体6の外周部との間に配置されるように、支持部材12に一体に形成されたものである。各押圧子10,11は、それぞれ、上下が突部となっている自由端部10a,11aをヒンジ部10b,11bが支持する片持ち梁状に形成されていて、ヒンジ部10b,11bの延出方向が回転体6の軸線方向と直交するように設定されている。そして、回転体6が一方の回転末端位置付近まで回転すると、その押圧駆動部6aが押圧子10のヒンジ部10b側から自由端部10a(上側の突部)に当接してこれを押し込むため、ヒンジ部10bを弾性変形させながら自由端部10a(下側の突部)がタクトばね23を押し込むようになっており(図4,13参照)、同様に、回転体6が他方の回転末端位置付近まで回転すると、その押圧駆動部6bが押圧子11のヒンジ部11b側から自由端部11aに当接してこれを押し込むため、ヒンジ部11bを弾性変形させながら自由端部11aがタクトばね24を押し込むようになっている。
【0019】
フレキシブル基板16は、可撓性を有する絶縁性樹脂からなるベースフィルム16a上に、摺動子8を摺接させるための摺動パターン15や、プッシュスイッチ13,14の固定接点20,21や、図示せぬ外部機器に接続するための出力端子部22等を形成したものである。図12に示すように、摺動パターン15には円弧状の集電体15aと抵抗体15bが同心円状に形成されていて、集電体15aは銀パターンをカーボンパターンで覆って構成されている。また、カーボンパターンからなる抵抗体15bの下面には両端と中央に銀パターン15c,15d,15eが形成されていて、両端の銀パターン15c,15dと集電体15aの一端は図示せぬ引き廻しパターンを介して出力端子部22に接続されている。一方、プッシュスイッチ13,14の固定接点20,21は、銀とカーボンの混合ペーストを印刷形成してなる中央固定接点20a,21aおよび周辺固定接点20b,21bにて構成されており、これらの各固定接点20a,20b,21a,21bも図示せぬ引き廻しパターンを介して出力端子部22に接続されている。なお、図3に示すように、フレキシブル基板16のベースフィルム16aのうち固定接点20,21が形成されている部分は、第3の受け部材4の底板部4a上に載置されるので、両固定接点20,21は同一平面上に配設されることとなる。また、両固定接点20,21は回転体6の回転方向(回転軸線の周方向)に沿うような位置関係となって、両プッシュスイッチ13,14が回転体6の外周面と対向状態となるので、電気部品1の径寸法を小型化できる。
【0020】
プッシュスイッチ13,14は、それぞれ、フレキシブル基板16の固定接点20,21上に可動接点であるタクトばね23,24を配置して、これらのタクトばね23,24を図示せぬ粘着テープでフレキシブル基板16上に固定したものである(図4参照)。具体的には、タクトばね23,24の周縁部を固定接点20,21の周辺固定接点20b,21b上に載せて常時接触させ、かつタクトばね23,24の頂部を中央固定接点20a,21aと対向させた状態で、各タクトばね23,24がフレキシブル基板16のベースフィルム16aに固定されている。
【0021】
上述の如き構成の回転操作型電気部品は、外部機器であるビデオカメラに実装されて、ズームイン・アウトの動作手段として用いられる。すなわち、操作者が操作レバー19を押圧操作して回転体6を一方向へ回転させることによりズームイン動作が行われ、回転体6を逆方向へ回転させることによりズームアウト動作が行われるようになっている。
【0022】
かかる動作について詳しく説明すると、回転体6に回転操作力が付与されていない非操作状態において、戻しばね9の一対の腕部9a,9bはそれぞれ第2の受け部材3のばね受け突起3a,3bに係止されており(図10参照)、各腕部9a,9bからの弾発力によって回転体6は中立位置に保持されている。このとき、回転体6と一体の摺動子受け5に取着されている摺動子8は、中央の銀パターン15e上の抵抗体15bに摺接している。そして、中立位置にある回転体6が操作レバー19を介して回転操作されると、摺動子8が集電体15a上および抵抗体15b上を摺動して、出力端子部22から出力される抵抗値が変化するので、その出力抵抗値に応じて図示せぬモータの回転方向と回転速度を制御することにより、ズーム率が変更できる。例えば、回転体6が中立位置から一方向へ回転操作されると、その出力抵抗値が増大してズームイン方向のズーム率が変更され、逆に回転体6が中立位置から他方向へ回転操作されると、その出力抵抗値が減少してズームアウト方向のズーム率が変更される。
【0023】
また、操作者が操作レバー19を介して、回転体6を図4,5に示す中立位置から図示時計回りに回転末端位置まで回転させると、図13に示すように押圧駆動部6aが押圧子10の自由端部10aに当接してこれを押し込むため、ヒンジ部10bを弾性変形させながら自由端部10aがタクトばね23を押し込み、その頂部が所定量押し込まれた時点でタクトばね23が反転して中央固定接点20aに接触する。その結果、タクトばね23の反転時に生起されるクリック感が操作者の手指に感得されると共に、プッシュスイッチ13がオフからオン状態へと切り替わり、出力端子部22から出力されるプッシュスイッチ13のオン信号に基づいて、ズーム率をモータの最大の回転速度によって瞬時に最大にすることができる。なお、こうして回転体6が一方の回転末端位置まで回転すると、図14に示すように、その係合突起6dが支持部材12のストッパ突起12aに当接してそれ以上の回転が阻止されるので、押圧駆動部6aがタクトばね23の頂部を過度に押し込んでしまう恐れはない。また、こうして回転体6を一方の回転末端位置まで回転させるとき、戻しばね9の一方の腕部9aが回転体6のC字状の環状壁6gの一方の端部6hに押し込まれて第2の受け部材3のばね受け突起3aから離れていくが、他方の腕部9bはばね受け突起3bに係止されたままなので(図10,11参照)、戻しばね9には弾発力が蓄力されていき、それゆえ操作者が操作レバー19から手指を離すなどして回転体6に対する回転操作力が除去されると、回転体6および摺動子受け5は中立位置に自動復帰する。
【0024】
同様に、操作者が回転体6を図4,5に示す中立位置から図示反時計回りに回転末端位置まで回転させた場合には、押圧駆動部6bが押圧子11の自由端部11aに当接してこれを押し込むため、ヒンジ部11bを弾性変形させながら自由端部11aがタクトばね24を押し込み、その頂部が所定量押し込まれた時点でタクトばね24が反転して中央固定接点21aに接触する。その結果、タクトばね24の反転時に生起されるクリック感が操作者の手指に感得されると共に、プッシュスイッチ14がオフからオン状態へと切り替わり、出力端子部22から出力されるプッシュスイッチ14のオン信号に基づいて、ズーム率をモータの最大の回転速度によって瞬時に最小にすることができる。また、こうして回転体6を他方の回転末端位置まで回転させたときには、その係合突起6eが支持部材12のストッパ突起12bに当接してそれ以上の回転が阻止されると共に、戻しばね9の他方の腕部9bが回転体6に駆動されて弾発力が蓄力されていくため、回転操作力が除去されると回転体6および摺動子受け5は中立位置に自動復帰する。
【0025】
なお、本実施形態例では図15に示すように、プッシュスイッチ13,14がオン動作するのは出力電圧(抵抗値)が変化しない領域に達した後、つまり摺動子8が銀パターン15c,15d上の抵抗体15bに達した後としている。このように設定しておけば、部品寸法や組立時のばらつき等に起因して出力特性が図15の左右方向へ若干シフトしたとしても、出力電圧(抵抗値)の変化が終了した後でプッシュスイッチ13,14を確実にオン動作させることができるので、信頼性や歩留まりが向上する。
【0026】
なお、前述した一実施形態例においては、ビデオカメラのズーム率変更用可変抵抗器に本発明を適用した例について説明したが、本発明の用途はこれに限られるものではない。また、抵抗体の代わりにコードパターンを摺動パターンとするエンコーダに本発明を適用することもできる。
【0027】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0028】
摺動子を保持して外周部に押圧駆動部を有する回転体と、この回転体を回動自在に支持する受け部材と、前記回転体を所定位置に自動復帰させる弾性部材と、前記摺動子が摺接する摺動パターンを設けた基板と、可動接点を固定接点に対して接離させるプッシュスイッチとを備え、前記固定接点が前記回転体の回転方向に沿うように前記プッシュスイッチを配設し、前記回転体が少なくとも一方の回転末端位置に回転操作されたときに前記押圧駆動部が前記可動接点を直接的あるいは間接的に押し込んで前記固定接点に接触させるようにしたので、回転操作型電気部品の径寸法をそれほど大きくしなくとも、回転体の回転末端位置でプッシュスイッチを動作させることができる。そして、この回転操作型電気部品をビデオカメラのズームイン・アウトの動作手段として用いた場合、回転体が回転末端位置に達したことをプッシュスイッチにて検出し、その検出信号に基づいてズーム率を高速度で変更することが可能となる。
【0029】
また、回転体の外周部に前記押圧駆動部を一対設けると共に、回転体の周囲に、この回転体が一方の回転末端位置に回転操作されたときに一方の押圧駆動部により動作される第1のプッシュスイッチと、他方の回転末端位置に回転操作されたときに他方の押圧駆動部により動作される第2(他方)のプッシュスイッチとを配設しておけば、これら両プッシュスイッチの検出信号に基づいてズーム率を高速度で最大または最小に変更することができる。なお、一対の押圧駆動部を回転体の軸線方向にずらして設けておけば、押圧駆動部を含む回転体の径寸法を大きくする必要がなくなるので、小型化が損なわれない。また、2つのプッシュスイッチを同一平面上に配設しておけば、構造の簡略化が図れる。
【0030】
また、回転体が筒状で、この回転体の中空部に、前記受け部材に両端が保持された固定軸を挿通状態で配置させると共に、この固定軸と回転体との間にグリスを介在させておけば、回転動作時の回転体にグリスの制動が作用するので、回転体の自動復帰時に懸念される衝突音の発生を防止することができる。
【0031】
また、回転体の外周部とプッシュスイッチとの間に、自由端部をヒンジ部にて片持ち梁状に支持してなる押圧子を介在させ、この押圧子の自由端部が前記押圧駆動部に押し込まれると、ヒンジ部を弾性変形させながら自由端部が前記可動接点を押し込むようにしておけば、可動接点に対する押圧駆動部の押し込み力を押圧子によって和らげることができるとともに、押し込み方向も規制されるので、ドーム状のタクトばね等を可動接点として用いた場合に懸念される塑性変形やへたりが防止できて長寿命化が図れる。なお、回転体を回転末端位置へ回転操作してプッシュスイッチを動作させる過程で、このプッシュスイッチに対応する押圧駆動部が押圧子のヒンジ部側から自由端部に当接するようにしておけば、ヒンジ部を円滑に弾性変形させやすくなる。
【0032】
また、回転体の外周部に、この回転体を回転操作するための操作レバーを突設すると共に、この操作レバーの存する側とは反対側で回転体の外周面に摺接する支持部材を、前記受け部材に一体化する構成を採用すれば、操作レバーの操作時に回転体が強く押し込まれたとしても、支持部材により回転体の変形を防止することができるので、信頼性や耐久性が向上する。なお、この支持部材に前記押圧子を一体的に設けておけば、部品点数が削減できる。
【0033】
また、前記基板がフレキシブル基板であり、このフレキシブル基板の一部にプッシュスイッチの固定接点を設けておけば、プッシュスイッチ用の基板を別途組み込む必要がなくなるので、部品点数の削減化や構造の簡略化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態例に係る回転操作型電気部品の正面図である。
【図2】該電気部品の平面図である。
【図3】図2のA−A線に沿う断面図である。
【図4】図2のB−B線に沿う断面図である。
【図5】図2のC−C線に沿う断面図である。
【図6】該電気部品の側面図である。
【図7】該電気部品の回転体の底面図である。
【図8】該電気部品の支持部材の平面図である。
【図9】図8のD−D線に沿う断面図である。
【図10】該電気部品の受け部材と戻しばねの組み付け状態を示す説明図である。
【図11】該電気部品の回転体と戻しばねの組み付け状態を示す説明図である。
【図12】該電気部品のフレキシブル基板を展開して示す平面図である。
【図13】該電気部品の回転体がプッシュスイッチを押圧駆動している状態を示す要部断面図である。
【図14】該電気部品の回転体がストッパに当接した状態を示す要部断面図である。
【図15】該電気部品の出力特性を示す説明図である。
【符号の説明】
1 回転操作型電気部品
2 第1の受け部材
3 第2の受け部材
4 第3の受け部材
5 摺動子受け
6 回転体
6a,6b 押圧駆動部
6c 中空部
6d,6e 係合突起
7 固定軸
8 摺動子
9 戻しばね(弾性部材)
10,11 押圧子
10a,11a 自由端部
10b,11b ヒンジ部
12 支持部材
12a ストッパ突起
12b,12c 摺接突起
13,14 プッシュスイッチ
15 摺動パターン
16 フレキシブル基板
19 操作レバー
20,21 固定接点
23,24 タクトばね(可動接点)
Claims (12)
- 摺動子を保持して外周部に押圧駆動部を有する回転体と、この回転体を回動自在に支持する受け部材と、前記回転体を所定位置に自動復帰させる弾性部材と、前記摺動子が摺接する摺動パターンを設けた基板と、可動接点を固定接点に対して接離させるプッシュスイッチとを備え、前記固定接点が前記回転体の回転方向に沿うように前記プッシュスイッチを配設し、前記回転体が少なくとも一方の回転末端位置に回転操作されたときに前記押圧駆動部が前記可動接点を直接的または間接的に押し込んで前記固定接点に接触させるようにし、
前記回転体の外周部に前記押圧駆動部を一対設けると共に、前記回転体の周囲に、この回転体が一方の回転末端位置に回転操作されたときに一方の前記押圧駆動部により動作される前記プッシュスイッチと、他方の回転末端位置に回転操作されたときに他方の前記押圧駆動部により動作される他のプッシュスイッチとを配設したことを特徴とする回転操作型電気部品。 - 請求項1の記載において、前記一対の押圧駆動部を前記回転体の軸線方向にずらして設けたことを特徴とする回転操作型電気部品。
- 請求項2の記載において、前記両プッシュスイッチを同一平面上に配設したことを特徴とする回転操作型電気部品。
- 請求項1〜3のいずれかの記載において、前記回転体が筒状で、この回転体の中空部に、前記受け部材に両端が保持された固定軸を挿通状態で配置させると共に、この固定軸と前記回転体との間にグリスを介在させたことを特徴とする回転操作型電気部品。
- 摺動子を保持して外周部に押圧駆動部を有する回転体と、この回転体を回動自在に支持する受け部材と、前記回転体を所定位置に自動復帰させる弾性部材と、前記摺動子が摺接する摺動パターンを設けた基板と、可動接点を固定接点に対して接離させるプッシュスイッチとを備え、前記固定接点が前記回転体の回転方向に沿うように前記プッシュスイッチを配設し、前記回転体が少なくとも一方の回転末端位置に回転操作されたときに前記押圧駆動部が前記可動接点を直接的または間接的に押し込んで前記固定接点に接触させるようにし、
前記回転体が筒状で、この回転体の中空部に、前記受け部材に両端が保持された固定軸を挿通状態で配置させると共に、この固定軸と前記回転体との間にグリスを介在させたことを特徴とする回転操作型電気部品。 - 請求項1〜5のいずれかの記載において、前記回転体の外周部と前記プッシュスイッチとの間に、自由端部をヒンジ部にて片持ち梁状に支持してなる押圧子を介在させ、この押圧子の自由端部が前記押圧駆動部に押し込まれると、前記ヒンジ部を弾性変形させながら前記自由端部が前記可動接点を押し込むようにしたことを特徴とする回転操作型電気部品。
- 請求項6の記載において、前記回転体を回転末端位置へ回転操作して前記プッシュスイッチを動作させる過程で、このプッシュスイッチに対応する前記押圧駆動部が前記押圧子の前記ヒンジ部側から前記自由端部に当接するようにしたことを特徴とする回転操作型電気部品。
- 請求項1〜7のいずれかの記載において、前記回転体の外周部に、この回転体を回転操作するための操作レバーを突設すると共に、この操作レバーの存する側とは反対側で前記回転体の外周面に摺接する支持部材を、前記受け部材に一体的に設けたことを特徴とする回転操作型電気部品。
- 摺動子を保持して外周部に押圧駆動部を有する回転体と、この回転体を回動自在に支持する受け部材と、前記回転体を所定位置に自動復帰させる弾性部材と、前記摺動子が摺接する摺動パターンを設けた基板と、可動接点を固定接点に対して接離させるプッシュスイッチとを備え、前記固定接点が前記回転体の回転方向に沿うように前記プッシュスイッチを配設し、前記回転体が少なくとも一方の回転末端位置に回転操作されたときに前記押圧駆動部が前記可動接点を直接的または間接的に押し込んで前記固定接点 に接触させるようにし、
前記回転体の外周部に、この回転体を回転操作するための操作レバーを突設すると共に、この操作レバーの存する側とは反対側で前記回転体の外周面に摺接する支持部材を、前記受け部材に一体的に設けたことを特徴とする回転操作型電気部品。 - 請求項8または9の記載において、前記支持部材に前記押圧子を一体的に設けたことを特徴とする回転操作型電気部品。
- 請求項1〜10のいずれかの記載において、前記基板がフレキシブル基板であり、このフレキシブル基板の一部に前記プッシュスイッチの前記固定接点を設けたことを特徴とする回転操作型電気部品。
- 摺動子を保持して外周部に押圧駆動部を有する回転体と、この回転体を回動自在に支持する受け部材と、前記回転体を所定位置に自動復帰させる弾性部材と、前記摺動子が摺接する摺動パターンを設けた基板と、可動接点を固定接点に対して接離させるプッシュスイッチとを備え、前記固定接点が前記回転体の回転方向に沿うように前記プッシュスイッチを配設し、前記回転体が少なくとも一方の回転末端位置に回転操作されたときに前記押圧駆動部が前記可動接点を直接的または間接的に押し込んで前記固定接点に接触させるようにし、
前記基板がフレキシブル基板であり、このフレキシブル基板の一部に前記プッシュスイッチの前記固定接点を設けたことを特徴とする回転操作型電気部品。
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JP32843199A JP3643275B2 (ja) | 1999-11-18 | 1999-11-18 | 回転操作型電気部品 |
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JP32843199A Expired - Fee Related JP3643275B2 (ja) | 1999-11-18 | 1999-11-18 | 回転操作型電気部品 |
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-
1999
- 1999-11-18 JP JP32843199A patent/JP3643275B2/ja not_active Expired - Fee Related
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