JP3643233B2 - 造影用カテーテル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、心臓またはその周辺組織の血管造影、肝臓、膵臓、胆管などの生体器官の造影に用いられる生体内造影用カテーテルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、冠動脈造影用カテーテルとしては、ジャドキンス(Judkins)型、アンプラッツ(Anplatz)型等のカテーテルが用いられ、左心室造影用のカテーテルとしては、ピッグテール型カテーテルが用いられている。
例えば、ピッグテール型カテーテルは、大腿動脈よりセルジンガー法あるいはシース法により血管内に導入される。カテーテル内にはガイドワイヤが挿入され、このガイドワイヤとともにカテーテルを進退、回転などの操作を行うことにより、血管の分岐を選択し、上行動脈に到達させた後、カテーテルのループ状に湾曲した先端部を左心室に挿入する。そして、この状態で、カテーテルの基端側から造影剤を供給し、造影剤をカテーテルの先端部から左心室内に噴出して、左心室を造影する。
【0003】
従来の冠動脈造影用カテーテルとして、いわゆるアングルドピッグテール型カテーテルがある。アングルドピッグテール型カテーテルは、ルーメンとこのルーメンと連通する先端開口を有するカテーテルチューブを備え、カテーテルチューブは、先端側に形成された屈曲部(アングル部)およびこの屈曲部より先端側(カテーテルチューブの先端)に形成され、屈曲部の内側方向に突出するように湾曲した湾曲変形部(ピッグテール部)とを備える。
造影剤をカテーテルに注入すると、造影剤がアングル部を通過するときに、アングル部の内壁に当たり、内壁に力を及ぼし、この力により、カテーテルはアングル部の外側方向に移動する。このため、目的部位に配置したカテーテルの先端部がズレ、的確なX線造影が行われないという問題を有していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記従来の問題点を解消し、先端側に屈曲部(アングル部)を備える造影カテーテルであっても、造影剤注入時に屈曲部に起因するカテーテル先端の挙動が少なく、的確なX線造影を行うことができる造影カテーテルを提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するものは、ルーメンと該ルーメンと連通する先端開口を有するカテーテルチューブを備え、該カテーテルチューブは、側孔を持たない本体部と、該本体部より先端側に形成されかつ側孔を持たない屈曲部と、カテーテルチューブの先端部に形成され、前記屈曲部の内側方向に突出するように湾曲した湾曲変形部と、前記屈曲部と前記湾曲変形部との間に設けられ、前記ルーメンと連通する多数の側孔が形成された側孔形成部とを有し、前記先端開口は、前記カテーテルチューブの前記側孔形成部のルーメンとほぼ平行でかつカテーテルの先端方向を向いており、さらに、前記側孔形成部の前記屈曲部の内側となる部分に位置する側孔の総面積は、前記側孔形成部の前記屈曲部の外側となる部分に位置する側孔の総面積より少ないものとなっており、かつ、注入された造影剤が屈曲部に与える力における側孔形成部の軸に対して垂直方向の成分と前記側孔形成部の前記屈曲部の内側となる部分の側孔より吐出する造影剤の噴出力における前記成分と同方向の成分との和は、前記側孔形成部の前記屈曲部の外側となる部分の側孔より吐出する造影剤の噴出力における前記成分と反対方向の成分とはほぼ釣り合うものとなっている造影用カテーテルである。
【0007】
また、上記目的を達成するものは、ルーメンと該ルーメンと連通する先端開口を有するカテーテルチューブを備え、該カテーテルチューブは、側孔を持たない本体部と、該本体部より先端側に形成されかつ側孔を持たない屈曲部と、カテーテルチューブの先端部に形成され、前記屈曲部の内側方向に突出するように湾曲した湾曲変形部と、前記屈曲部と前記湾曲変形部との間に設けられ、前記ルーメンと連通する多数の側孔が形成された側孔形成部とを有し、前記先端開口は、前記カテーテルチューブの前記側孔形成部のルーメンとほぼ平行でかつカテーテルの先端方向を向いており、さらに、前記側孔形成部には、注入された造影剤が屈曲部に与える力における側孔形成部の軸に対して垂直方向の成分と前記側孔形成部の前記屈曲部の内側となる部分の側孔より吐出する造影剤の噴出力における前記成分と同方向の成分との和は、前記側孔形成部の前記屈曲部の外側となる部分の側孔より吐出する造影剤の噴出力における前記成分と反対方向の成分とがほぼ釣り合うものとなるように側孔が設けられている造影用カテーテルである。
【0008】
また、前記多数の側孔は、同一側孔形状かつ同一開口面積であってもよい。また、前記側孔形成部は、例えば、前記側孔形成部の前記屈曲部の外側となる部分に前記側孔形成部の中心軸と平行に設けられた外側側孔列と、前記側孔形成部の前記屈曲部の内側となる部分に前記外側側孔列と向かい合うように設けられ、かつ前記外側側孔列より側孔数が少ない内側側孔列を有するものである。
また、前記側孔形成部は、例えば、前記側孔形成部の前記屈曲部の外側となる部分に前記側孔形成部の中心軸と平行に設けられた外側側孔列と、前記側孔形成部の前記屈曲部の内側となる部分に前記外側側孔列と向かい合うように設けられ、かつ前記外側側孔列の側孔より開口面積の小さい側孔からなる内側側孔列を有するものである。
【0009】
また、上記目的を達成するものは、ルーメンと該ルーメンと連通する先端開口を有するカテーテルチューブを備え、該カテーテルチューブは、側孔を持たない本体部と、該本体部より先端側に形成されかつ側孔を持たない屈曲部と、カテーテルチューブの先端部に形成され、前記屈曲部の内側方向に突出するように湾曲した湾曲変形部と、前記屈曲部と前記湾曲変形部との間に設けられ、前記ルーメンと連通する多数の側孔が形成された側孔形成部とを有し、前記先端開口は、前記カテーテルチューブの前記側孔形成部のルーメンとほぼ平行でかつカテーテルの先端方向を向いており、さらに、前記側孔形成部の前記屈曲部の内側となる部分は、側孔非形成部となっている造影用カテーテルである。
そして、注入された造影剤が屈曲部に与える力における側孔形成部の軸に対して垂直方向の成分と前記側孔形成部の前記屈曲部の外側となる部分の側孔より吐出する造影剤の噴出力における前記成分と反対方向の成分とはほぼ釣り合うものとなっていることが好ましい。
【0010】
そして、前記側孔形成部は、例えば、前記側孔形成部の前記屈曲部の外側となる部分に前記側孔形成部の中心軸と平行に設けられた外側側孔列と、前記側孔形成部の前記屈曲部の内側となる部分に前記外側側孔列と向かい合うように設けられた側孔非形成部を有している。また、前記多数の側孔は、同一側孔形状かつ同一開口面積であってもよい。
【0011】
また、前記側孔形成部は、前記側孔形成部の前記屈曲部の右側面側となる部分に前記側孔形成部の中心軸と平行に設けられた右側面側側孔列と、前記側孔形成部の前記屈曲部の左側面側となる部分に前記右側面側側孔列と向かい合うように設けられた左側面側側孔列を有することが好ましい。さらに、前記右側面側側孔列と前記左側面側側孔列は、側孔数が同じであることが好ましい。
また、前記側孔形成部は、前記側孔形成部の前記屈曲部の右側面側となる部分に前記側孔形成部の中心軸と平行に設けられた第1の右側面側側孔列および第2の右側面側側孔列と、前記側孔形成部の前記屈曲部の左側面側となる部分に前記第1の右側面側側孔列と向かい合うように設けられた第1の左側面側側孔列および前記前記第2の右側面側側孔列と向かい合うように設けられた第2の左側面側側孔列を有することが好ましい。さらに、前記第1の右側面側側孔列と前記第1の左側面側側孔列の側孔数は同じであり、前記第2の右側面側側孔列と前記第2の左側面側側孔列の側孔数は同じであることが好ましい。さらに、前記右側面側側孔列と前記左側面側側孔列の側孔は、同一側孔形状かつ同一開口面積であることが好ましい。
さらに、前記カテーテルの先端開口は、カテーテルの本体部の軸方向とほぼ平行かつ先端方向を向いていることが好ましい。そして、前記側孔形成部の任意の軸方向長さ10mm部分には、側孔の面積が0.8mm2以下の側孔が9個以上存在していることが好ましい。さらに、前記側孔の面積は、0.008mm2以上であることが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の生体内造影用カテーテルを添付図面に示す実施例に基づいて説明する。
図1は、本発明の生体内造影用カテーテルの実施例の部分省略側面図である。図2は、図1に示したカテーテルの先端部分の拡大図である。図3は、図1に示したカテーテルの先端部分の屈曲部内側から見た拡大図である。図4は、図1に示したカテーテルの先端部分の拡大断面図である。
【0013】
本発明の造影用カテーテル1は、ルーメン8とルーメン8と連通する先端開口3を有するカテーテルチューブ10とを備える。カテーテルチューブ10は、先端側に形成された屈曲部9と、屈曲部9より先端側でありかつカテーテルチューブの先端部に形成され、屈曲部9の内側方向に突出するように湾曲した湾曲変形部2と、屈曲部9と湾曲変形部2との間に設けられ、ルーメンと連通する多数の側孔4が形成された側孔形成部5とを有する。そして、側孔形成部5の屈曲部9の内側となる部分に位置する側孔4の総面積は、側孔形成部5の屈曲部9の外側となる部分に位置する側孔4の総面積より少ないものとなっている。
このため、側孔形成部5の屈曲部9の内側となる部分の側孔より吐出する造影剤の噴出力と側孔形成部5の屈曲部9の外側となる部分の側孔より吐出する造影剤の噴出力との差により緩衝されるので、造影剤注入時に屈曲部9に起因するカテーテル先端の挙動が少ない。
【0014】
また、本発明のカテーテルでは、側孔形成部5には、注入された造影剤が屈曲部9に与える力における側孔形成部5の軸に対して垂直方向の成分と側孔形成部5の屈曲部9の内側となる部分の側孔より吐出する造影剤の噴出力における上記成分と同方向(同一方向)の成分との和が、側孔形成部5の屈曲部9の外側となる部分の側孔より吐出する造影剤の噴出力における上記成分と反対方向の成分とがほぼ釣り合うものとなるように多数の側孔が設けられている。
特に、この実施例のカテーテル1は、側孔形成部5の屈曲部9の外側となる部分に側孔形成部5の中心軸と平行に設けられた外側側孔列群と、側孔形成部5の屈曲部9の内側となる部分に外側側孔列と向かい合うように設けられ、かつ外側側孔列より側孔数が少ない内側側孔列群を有する。このため、造影剤注入時に屈曲部9に起因するカテーテル先端の動きが極めて少なく、配置したカテーテルの先端部の移動が少ないので、的確なX線造影を行うことができる。
【0015】
本発明の造影用カテーテル1は、心臓血管、肝臓、膵臓、胆管などの生体器官の造影に用いられる。
この実施例の造影用カテーテル1は、心臓血管造影用カテーテルであり、先端部にピッグテール型の湾曲変形部2(ピッグテール部)と、先端部でありかつこの湾曲変形部2より後端側に形成された屈曲部9(アングル部)を備えている。カテーテル1は、全体として可撓性を有し、湾曲変形部2(ピッグテール部)および屈曲部9(アングル部)は外力を付与しない状態でその状態を保持する。
具体的には、カテーテル1は、カテーテルチューブ10とカテーテルチューブ10の基端に固定されたハブ7を備える。カテーテルチューブ10は、先端側より、湾曲変形部2、側孔形成部5、屈曲部9、本体部6を備える。
【0016】
このカテーテル1の構成材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンー酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィンもしくはそれらのポリオレフィン系エラストマー、ポリアミド系樹脂(例えばナイロン11、ナイロン12、ナイロン6)、ポリエステル系ポリアミド系樹脂(例えば、DIC社製の商品名:グリラックス)、ポリエーテル系ポリアミド樹脂(例えば、アトケム社製の商品名:ペバックス)、ポリウレタン、ABS樹脂、フッ素系樹脂(PFA、PTFE、ETFE等)もしくは軟質フッ素樹脂、ポリイミド、形状記憶樹脂、またはこれらを含むポリマーブレンド、ポリマーアロイ(例えば、ポリアミドエラストマーとポリウレタンのポリマーアロイ)等のような各種合成樹脂が用いられる。
なお、カテーテル1の生体への挿入は、X線透視下でその位置を確認しつつ行うため、カテーテル1を構成する材料中には、例えば硫酸バリウム、酸化ビスマス、タングステンのようなX線不透過材料が配合されていてもよい。
【0017】
また、湾曲変形部2は、本体部6および側孔形成部5に比べて柔軟であることが好ましい。この場合には、湾曲変形部2の形成材料としては、本体部および側孔形成部の形成材料より柔軟なもの、言い換えれば可撓性の高いものが選択される。なお、本体部および側孔形成部5との接続を容易にすることおよび接合強度を高いものとするために、湾曲変形部2を形成する樹脂と本体部および側孔形成部5を形成する樹脂は、相溶性が良いことが好ましい。相溶性が良いとは、熱力学的な相互溶解性が良好であることを示すものであり、言い換えれば、硬化後両者間において分離しないことを示すものである。
【0018】
樹脂の組み合わせとしては、両者の樹脂を系統が同じものとすることが望ましい。例えば、本体部および側孔形成部5の形成材料としてナイロン12もしくはポリエーテルポリアミドブロック共重合体を選択し、湾曲変形部2の形成材料としてそのポリエーテルポリアミドブロック共重合体より柔軟性の高いポリエーテルポリアミドブロック共重合体を選択し両者をポリアミド系樹脂とすること、また、本体部および側孔形成部5の形成材料としてポリオレフィン系エラストマー(例えば、ポリエチレンエラストマー)を選択し、湾曲変形部2の形成材料としてそのポリオレフィン系エラストマーより柔軟性の高いポリオレフィン系エラストマー(例えば、ポリエチレンエラストマー)を選択し、両者をポリオレフィン系樹脂とすること、また、湾曲変形部2の形成材料としてポリエステル系エラストマー(例えば、ソフトセグメントとハードセグメントを備えソフトセグメント部分が多いポリエステルエラストマー)を、本体部および側孔形成部5の形成材料としてポリエステル系エラストマー(例えば、ソフトセグメントとハードセグメントを備えソフトセグメント部分が上記湾曲変形部2の形成材料より少ないポリエステルエラストマー)を選択し両者をポリエステル系樹脂とすること、本体部および側孔形成部5の形成材料として可塑化塩化ビニル樹脂を選択し、湾曲変形部2の形成材料としてその可塑化塩化ビニル樹脂より柔軟性の高い高可塑化塩化ビニル樹脂を選択し両者を塩化ビニル系樹脂とすること、湾曲変形部2の形成材料としてポリウレタンを選択し、本体部および側孔形成部5の形成材料としてポリアミドエラストマーとポリウレタンのポリマーアロイを選択し両者をポリウレタン系とすることなどが考えられる。
【0019】
さらに、カテーテル1は、湾曲変形部2、屈曲部9、本体部6よび側孔形成部5の全体を被覆する外層を備えていてもよい。外層の形成材料としては、湾曲変形部形成材料、本体部および側孔形成部形成材料と接着性を有するものが好ましい。具体的には、それらの形成材料と同質または近似したものが好ましい。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンープロピレン共重合体などを用いたポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアミドエラストマー、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂、シリコーンゴム、ラテックスゴム等が使用できる。好ましくはパラオキシベンゾイックエチルヘキシル(POBO)等の可塑剤によって柔軟にされたポリアミドエラストマーあるいはポリウレタンなどが使用できる。そして、カテーテル1の外面を滑らかな状態とするために、外層には、X線不透過物質を混合させないことが好ましい。
さらに、外層の外側に生体適合性、特に抗血栓性を有する樹脂をコーティングしてもよく、例えば、ポリヒドロキシエチルメタアクリレート、ヒドロキシエチルメタアクリレートとスチレンの共重合体(例えば、HEMA−St−HEMAブロック共重合体)などが使用できる。
【0020】
カテーテル1の内部には、後端より先端まで延び、造影剤等の液体の流路となるルーメン8が形成されている。ルーメン8は、カテーテル1の先端において開口し、先端開口3を構成している。なお、カテーテル1の生体への挿入時等には、ルーメン8内にガイドワイヤ(図示せず)が挿通される。また、この実施例のカテーテル1では、湾曲変形部2の先端に形成されている先端開口3は、カテーテルチューブ10の本体部6および側孔形成部5のルーメン8とほぼ平行でかつカテーテル1の先端方向を向いている。このため、湾曲変形部2がそのままの形状を維持したならば、先端開口3より造影剤はカテーテル1のルーメン8(軸)とほぼ平行になるように吐出される。
【0021】
カテーテル1の外径は、特に限定されないが、通常、0.8〜3.0mm程度が好ましく、1.0〜2.5mm程度がより好ましい。また、カテーテル1の肉厚は、特に限定されないが、通常、0.1〜0.7mm程度が好ましく、0.15〜0.5mm程度がより好ましい。湾曲変形部2の半径(曲率半径)は、3.0〜15mm程度が好ましく、特に好ましくは、3.0〜8.0mmである。
【0022】
そして、カテーテルチューブの先端部であり、上記の湾曲変形部2より基端側には、屈曲部9が形成されている。屈曲部9は、カテーテルチューブの先端より40〜100mm程度基端側となる位置に形成されていることが好ましい。また、表現を変えれば、図2の湾曲変形部2の最後端側位置より引いた接線Xがカテーテルチューブを横切る位置より5〜65mm程度基端側となる位置に形成されていることが好ましい。また、屈曲部9の屈曲角度は、90〜170度程度が好適である。特に、100〜160度程度が好適である。
【0023】
カテーテル1の湾曲変形部2と屈曲部9の間には、側孔形成部5が位置しており、側孔形成部5には、多数の微小な側孔4が形成されている。そして、側孔4は、湾曲変形部2の最後端側位置と、屈曲部9の間となる部分に形成されている。言い換えれば、側孔4は湾曲変形部2の最後端側位置より引いた接線Xがカテーテルチューブ10を横切る位置と同じもしくはそれより後端側かつ屈曲部9のまでとなる部分に形成されている。側孔形成部5の軸方向の長さLは、5〜80mm程度であることが好ましく、10〜45mm程度であることがより好ましい。また、側孔4は湾曲変形部2の最後端側位置より引いた接線X(図2)がカテーテルチューブ10を横切る位置より0〜10mm程度後端側、好ましくは、1〜10mm、特に好ましくは、1〜8mm後端側となる部分よりに形成されていることが好ましい。
【0024】
そして、側孔形成部5には、多数の側孔4が、カテーテルチューブの側孔形成部5の屈曲部9の外側となる部分の側面には密で、反対側(屈曲部9の内側)となる部分の側面には疎となるように設けられている。特に、側孔形成部5の屈曲部9の内側となる部分に位置する側孔の総面積は、側孔形成部5の屈曲部9の外側となる部分に位置する側孔の総面積より少ないものとなっている。具体的には、側孔形成部5の屈曲部9の内側となる部分に位置する側孔の総面積は、側孔形成部5の屈曲部9の外側となる部分に位置する側孔の総面積の0〜90%程度となっている。特に30〜50%程度であることが好適である。
【0025】
なお、カテーテルチューブの側孔形成部5の屈曲部9の外側となる部分の側面の側孔および後述する外側側孔列の側孔は、側孔より吐出する造影剤の噴出力が、注入された造影剤が屈曲部9に与える力における側孔形成部5の軸に対して垂直方向の成分と反対方向の成分を有する側孔をいう。また、カテーテルチューブの側孔形成部5の屈曲部9の内側となる部分の側面の側孔および後述する内側側孔列の側孔は、側孔より吐出する造影剤の噴出力が、注入された造影剤が屈曲部9に与える力における側孔形成部5の軸に対して垂直方向の成分と同方向(同一方向)の成分を有する側孔をいう。
造影剤の注入は、通常圧力:300〜1200psi、フローレイト:5〜15ml/secの条件でカテーテルの後端より行われるので、この範囲内の注入条件において、ほぼ釣り合うものとなっている。
【0026】
この実施例のカテーテルの側孔形成部5における側孔配置形態は、図2および図3に示すように、側孔形成部の中心軸と平行にn列(n≧2、具体的には2〜24、図示のものでは6)の側孔列を等角度に配置している。各列は、1〜280個(図示のものでは12個)の側孔を有し、かつ、側孔形成部5の屈曲部9の内側となる部分の側面の側孔(内側側孔列)の側孔が、1〜280個(図示のものでは、中央列のみ8個)減少した状態となっている。なお、側孔減少数は、1つの側孔面積が小さいほど多くなり、また、屈曲部の角度が鋭くなる(屈曲度が高くなる)ほど多くすることが好ましい。また、それぞれの隣り合う側孔列は、隣り合う側孔が側孔形成部の軸方向に垂直な同一円周上に位置しないように軸方向にズレている。このようにすることにより、同一円周上に隣り合う側孔が位置しないため側孔部分でのキンクが少ない。なお、1つの側孔列における側孔間隔をmとしたとき、隣り合う側孔列の側孔は、m/nずつ軸方向にずれていることが好ましい。
【0027】
また、表現を変えれば、側孔形成部5は、図2および図3に示すように、側孔形成部5の屈曲部9の外側となる部分に側孔形成部5の中心軸と平行に設けられた外側側孔列群(側孔数5〜280個、図示のものでは12個)と、側孔形成部5の屈曲部9の内側となる部分に外側側孔列群と向かい合うように設けられ、かつ外側側孔列群より側孔数が1〜280個(図示のものでは8個少なく4個)少ない内側側孔列群を有している。側孔数の減少形態としては、図3に示すように、側孔間距離を他の側孔列と同じであり、側孔が集約して設けられた側孔集約部と、側孔形成部5の軸方向に平行に延びる側孔非形成部5aが形成された形態、また、側孔間距離を広くし側孔形成部5の軸方向の全体に分散させ、側孔非形成部5aが形成されない形態のいずれでもよい。また、側孔集約部が形成される形態における集約部の位置は、図3に示すような側孔形成部5の軸方向の下方(カテーテルチューブの先端側)であることが好ましいが、側孔形成部5の中央部、さらには側孔形成部5の基端側であってもよい。なお、このように側孔集約部を軸方向の下方(カテーテルチューブの先端側)とすることにより、左心室造影における心尖部(アペックス)側の造影性が良好なものとなる。
【0028】
そして、このカテーテル1では、図7に示す造影剤注入時に発生する屈曲部9に与えられる力における側孔形成部5の軸に対して垂直方向の成分F1と側孔形成部5の屈曲部9の内側となる部分の側孔より吐出する造影剤の噴出力における上記成分F1と同方向(同一方向)の成分F2との和が、側孔形成部5の屈曲部9の外側となる部分の側孔より吐出する造影剤の噴出力における上記成分F1およびF2と反対方向の成分F3とがほぼ釣り合うようになっている。
【0029】
さらに、この実施例のカテーテルは、側孔形成部5の屈曲部9の右側面側となる部分に側孔形成部5の中心軸と平行に設けられた第1の右側面側側孔列(右側面外側側孔列)および第2の右側面側側孔列(右側面内側側孔列)と、側孔形成部5の屈曲部9の左側面側となる部分に第1の右側面側側孔列と向かい合うように設けられた第1の左側面側側孔列(左側面内側側孔列)および第2の右側面側側孔列と向かい合うように設けられた第2の左側面側側孔列(左側面外側側孔列)を有している。なお、これら右側面側孔列および左側面側孔列の側孔より吐出する造影剤の噴出力は、造影剤注入時に発生する屈曲部9に与えられる力における側孔形成部5の軸に対して垂直方向の成分F1と同方向もしくは反対方向の成分を有する。しかし、この実施例では、これら右側面側孔列および左側面側孔列はすべて同じ側孔形態となっており、造影剤注入時に発生する屈曲部9に与えられる力における側孔形成部5の軸に対して垂直方向の成分F1の緩衝に利用していない。しかし、右側面外側側孔列および左側面外側側孔列における側孔数よりも、右側面内側側孔列および左側面内側側孔列における側孔数を少なくし、造影剤注入時に発生する屈曲部9に与えられる力における側孔形成部5の軸に対して垂直方向の成分F1の緩衝に利用してもよい。
【0030】
上述したように、この実施例のカテーテルでは、側孔形成部5に合計6つの側孔列が形成されている。そして、この実施例では、図8に示す造影剤注入時に発生する力F4とF5をほぼ釣り合うものとし、注入時のカテーテル先端部の側面方向への移動を防止するために、第1の右側面側側孔列と第1の左側面側側孔列の側孔数は同じであり、第2の右側面側側孔列と第2の左側面側側孔列の側孔数は同じとなっている。側孔列数は、この実施例の6つ(側面側孔列は4つ)に限定されるものではなく、4つ(第2の側孔列がないもの、側面側孔列が2つ)、さらには、側孔形成部5の屈曲部9の右側面側となる部分に側孔形成部5の中心軸と平行に第3の右側面側側孔列を、さらにこの第3の右側面側側孔列と向かい合うように第3の左側面側側孔列を設けて、8つの側孔列(側面側孔列は6つ)を備えるものとしてもよい。
【0031】
そして、側孔形成部5の任意の軸方向長さ10mm部分には、面積が0.3mm2以下の側孔4が9個以上存在していることが好ましい。なお、側孔数の計算は、側孔形成部5中における最も側孔数が多い部分10mmを選択して算出するものとする。また、10mm領域の両端にかかった側孔も1個として計算するものとする。
側孔4の面積は、0.003mm2〜0.8mm2程度とするのが好ましい。特に、0.003mm2〜0.3mm2程度が好ましい。さらには、0.008mm2〜0.28mm2とすることが好ましく、より好ましくは、0.05mm2〜0.25mm2である。 また、側孔4の孔径(平均孔径)は、0.06〜0.6mm程度とするのが好ましく、0.1〜0.5mmであり、特に、0.2〜0.5mm程度とするのが好ましい。また、側孔形成部5の任意の軸方向長さ10mm部分における側孔の個数は、9〜500個とすることが好ましい。特に、9〜240が好ましく、より好ましくは、10〜120である。また、側孔の総数は、15〜1000個程度が好ましく、特に、15〜240が好ましい。また、側孔間の距離(平均距離)は、0.3〜10mm程度とするのが好ましく、0.5〜8.0mm程度とするのがより好ましい。
【0032】
さらに、側孔の総開口面積は、0.12mm2〜300mm2程度とすることが好ましく、特に、0.45mm2〜72mm2程度とすることが好ましい。そして、側孔形成部5の任意の軸方向長さ10mm部分における側孔の総開口面積は、0.072mm2〜150mm2程度とすることが好ましく、特に、0.27mm2〜70mm2程度とすることが好ましい。より好ましくは、0.5mm2〜30mm2であり、特に2.0mm2〜15mm2が好ましい。
【0033】
また、側孔は、カテーテルチューブの軸方向に長い楕円もしくは長円であってもよい。側孔4は、短軸の長さに対する長軸の長さの比が1.2以上、かつ、短軸の長さは0.06mm以上であることが好ましい。さらに、側孔4は、短軸の長さに対する長軸の長さの比が1.3以上、かつ、短軸の長さは0.2mm以上であることが好ましい。さらに、側孔4の長軸の長さは、0.072〜3mm程度とするのが好ましく、0.12〜3mm程度とするのがより好ましい。また、側孔4の短軸の長さは、0.06〜0.9mm程度とするのが好ましく、0.1〜0.5mm程度とするのがより好ましい。側孔4の形状を楕円もしくは長円とすることにより、ほぼ同じ面積の真円側孔を設けたカテーテルに比べて、側孔形成部の引張強度が高くなる。また、短軸の長さに対する長軸の長さの比が1に近づくに従い、側孔形成部の引張強度向上効果が低くなり、また、短軸の長さに対する長軸の長さの比があまり高くなると(具体的には、50を越えると)側孔部が座屈応力に対して弱くなる。
【0034】
ここでいう長円とは、完全な楕円ではなく、直線部分を含む楕円状のものをいう。そして、側孔4は、長軸がカテーテルチューブの軸方向とほぼ平行となるように設けられている。なお、側孔4の長軸がカテーテルチューブの軸方向に対して若干斜めになっていてもよい。
また、側孔を軸方向に長い楕円もしくは長円とする場合、側孔形成部5の任意の軸方向長さ10mm部分における側孔の個数は、9〜500個とすることが好ましい。特に、9〜240が好ましく、より好ましくは、10〜120である。また、側孔の総数は、15〜1000個程度が好ましく、特に、25〜200が好ましい。また、側孔間の距離(平均距離)は、0.3〜10mm程度とするのが好ましく、0.5〜8.0mm程度とするのがより好ましい。
【0035】
また、側孔は、1回の造影剤の注入時における先端開口3から噴出される造影剤の量Q1と、各側孔から噴出される造影剤の総重Q2との比である側孔流量比率=Q2/(Q1+Q2)が、0.25から0.8となるように形成されていることが好ましい。特に、側孔流量比率は、0.3から0.8が好適であり、より好ましくは、0.5〜0.75が特に好ましく、最も好ましくは、0.6〜0.75である。なお、上記の数値は、粘度10.6c.p.(37゜C)の造影剤を注入総流量:36ml、圧力:1000psi、フローレイト:12m1/secの条件でカテーテル1の後端より注入した時の値である。
【0036】
側孔の形成方法は、特に限定されず、機械加工により側孔4を形成することもできるが、側孔の形成の容易性、形状、寸法精度に優れる点から、レーザ加工により形成するのが好ましい。そして、レーザ加工のうちでも、特に、発振波長が紫外領域にあるレーザによる加工が好ましい。特に、エキシマレーザが好適である。
エキシマレーザは、紫外域で高ピークパワーの短パルス発振を行うレーザであり、希ガス(Ar、Kr、Xe等)と、ハロゲン(F、Cl、Br等)との組み合わせにより、例えば波長193〜351nmで発振する。このようなエキシマレーザを用いることにより、加工性が優れ、変質、溶融、バリ、スス等の加工不良の発生もなく、小径の側孔4を容易に、高い寸法精度で形成することができる。
【0037】
カテーテル1の構成材料等を考慮すると、エキシマレーザのなかでも、特に、発振波長が248nm以下のものが好ましく、発振波長248nmのKrFエキシマレーザまたは発振波長193nmのArFエキシマレーザが好ましい。このような波長のものは、特に加工性が優れている。
なお、加工用レーザ光源としては、波長変換技術を用いた発振波長が紫外領域の固体レーザを用いることができることはいうまでもない。
そして、カテーテルチューブ10の基端には、硬質合成樹脂(例えば、ポリカーボネイト、ポリプロピレン、ナイロン)により形成された、ハブ7が取り付けられている。このハブ7は、後端部に造影剤注入器(例えば、シリンジ)を取り付け可能となっている。
【0038】
次に、図5に示す実施例の造影カテーテル20について説明する。
この実施例のカテーテル20は、ルーメンとルーメンと連通する先端開口を有するカテーテルチューブを備え、カテーテルチューブは、先端側に形成された屈曲部9と、カテーテルチューブの先端部に形成され、屈曲部9の内側方向に突出するように湾曲した湾曲変形部2と、屈曲部9と湾曲変形部2との間に設けられ、ルーメンと連通する多数の側孔が形成された側孔形成部5とを有し、側孔形成部5の屈曲部9の内側となる部分は、側孔非形成部5aとなっている。この実施例のカテーテル20と上述したカテーテル1との相違は、内側側孔列の有無および外側中央側孔列の側孔数のみであり、その他については、同じである。
そして、この実施例のカテーテルでは、注入された造影剤が屈曲部9に与える力における側孔形成部5の軸に対して垂直方向の成分と側孔形成部5の屈曲部9の外側となる部分の側孔より吐出する造影剤の噴出力における前記成分と反対方向の成分とがほぼ釣り合うものとなっている。
【0039】
具体的には、このカテーテルは、側孔形成部5の屈曲部9の外側となる部分に側孔形成部5の中心軸と平行に設けられた外側中央側孔列と、側孔形成部5の屈曲部9の内側となる部分に外側中央側孔列と向かい合うように設けられた側孔非形成部5aを有している。側孔非形成部5aの大きさは、カテーテル(側孔形成部5)の外周の1/12〜1/3程度が好適である。
より具体的には、この実施例のカテーテルの側孔形成部5には、外側中央側孔列と、第1の右側面側孔列、第2の右側面側孔列、第1の左側面側側孔列および第2の左側面側側孔列を備えている。そして、第1および第2の右側面側孔列、第1および第の左側面側側孔列については、上述した実施例と同じであり、上述した実施例と同様に、側面側孔列は、4つさらには8つでもよい。
【0040】
外側中央側孔列の側孔数は、側面側孔列の側孔数の0倍から5/6倍程度となっていることが好ましい。外側中央側孔列の側孔数の減少に合わせて、側面側孔列の側孔数を減少させてもよいが、側孔から流出する造影剤量を十分に確保し、良好な造影を行うためには、外側中央側孔列の側孔数をのみを減少させることが好ましい。なお、外側中央側孔列の側孔数を減少させることなく、外側中央側孔列の面積を小さくしてもよい。
【0041】
次に、図6に示す実施例のカテーテル30について説明する。
この実施例のカテーテル30では、側孔形成部5は、側孔形成部5の屈曲部9の外側となる部分に側孔形成部5の中心軸と平行に設けられた外側中央側孔列と、側孔形成部5の屈曲部9の内側となる部分に外側中央側孔列と向かい合うように設けられ、かつ外側中央側孔列の側孔より開口面積の小さい側孔4aからなる内側中央側孔列を有している。この実施例のカテーテル30と上述したカテーテル1との相違は、内側中央側孔列の側孔の大きさのみであり、その他については、同じである。このカテーテル30では、外側中央側孔列の側孔数と内側中央側孔列の側孔数は同じになっている。これに限らず、例えば、内側側孔数を少なくするなど両者間に差を設けてもよい。
また、カテーテル30における側孔4a面積は、外側中央側孔列の側孔4の1/12〜5/6程度とすることが好ましい。さらに、側孔4aの総面積も、外側中央側孔列の総面積の0倍〜5/6倍程度とすることが好ましい。
【0042】
また、上述したすべての実施例のカテーテルにおいて、カテーテルの側孔形成部5は、側孔形成部の基端部に位置し、側孔形成部の他の部分より側孔開口密度が低い側孔開口低密度部を有するものとしてもよい。つまり、側孔形成部の基端部に、本体部6と側孔形成部5の他の部分との中間的な物性を有する部分を設けることにより、カテーテルの基端部において与えた押込力が集中しやすい側孔形成部5と本体部6との境界部分でのキンクを防止することができる。
具体的形態としては、側孔形成部5の基端側端部部分は単位軸方向長さにおける側孔数が他の部分より少ない側孔減少部とすること、より具体的には、側孔形成部5の基端側端部部分における単位長さにおける側孔数を単に減少させること、また、側孔形成部5の基端側端部部分における側孔列間の側孔間距離を他の部分より長いものとすることが考えられる。さらに、側孔形成部5の基端側端部部分の側孔を他の部分より面積を小さいものとしてもよい。
【0043】
【実施例】
以下、本発明の具体的実施例について詳細に説明する。
(実施例1)
ポリアミドエラストマーとポリウレタンのポリマーアロイに硫酸バリウム粉末を添加したものにより外径1.7mm、内径1.2mmのチューブを作製した。このチューブを約1100mm切断したもの(本体側チューブ)を準備した。
また、ポリウレタンに硫酸バリウム粉末を添加したものにより外径1.7mm、内径1.0mmのチューブを作製した。このチューブを約33mm切断したもの(湾曲用チューブ)を準備した。
そして、本体側チューブの先端に湾曲チューブを熱融着し、接続チューブを作製した。そして、このカテーテルチューブの後端に、ナイロン製ハブを固着した。
カテーテルチューブの先端より38mm基端側の位置から軸方向長さ約24mmまでの部分に、軸方向に隣り合う側孔の中心間距離(同一列に配置された側孔間距離)が2.0mmとなるように、面積0.27mm2(短軸0.5mm、長軸0.7mmの楕円)の側孔を6列(一列12個、ただし、一列のみ側孔数4個)、を等角度に配置し、合計64個の側孔を設けた。
【0044】
なお、側孔の形成は、発振波長248nmのKrFエキシマレーザ(被加工物表面でのパワー密度0.5kW/cm2、1側孔当たり照射時間2.3sec)を用いてレーザ加工により行った。
そして、カテーテルチューブの湾曲部の最もカテーテルの先端となる部分より60mm基端側の部分を加熱し、側孔数4個の側孔列が内側となるように、角度155度の屈曲部を形成した。さらに、湾曲用チューブ部分を加熱して、屈曲部の内側に突出する曲率半径約6mmのループ状の湾曲形成部を作製し、図1に示すような形状の血管造影用カテーテルを作製した。なお、側孔は湾曲変形部の最後端側位置より引いた接線Xがカテーテルチューブを横切る位置より3mm後端側となる位置より後端側に形成されており、カテーテル先端の開口は、カテーテルの本体部および側孔形成部のルーメンとほぼ平行でかつカテーテルの先端方向を向いていた。
【0045】
このカテーテルでの側孔形成部における任意の軸方向10mm部分(側孔数4個の側孔列を含む部分)における側孔数は25個であった。また、このカテーテルでの側孔形成部における任意の軸方向10mm部分(側孔数4個の側孔列を含む部分)における側孔総面積は、約6.87mm2であった。また、側孔形成部の屈曲部の外側となる部分に位置する側孔の総面積に対する屈曲部の内側となる部分に位置する側孔の総面積比は、1/3であった。
【0046】
(実施例2)
屈曲部および側孔に関する条件を次ように変えた以外は、実施例1と同様に行いカテーテルを作製した。
カテーテルチューブの先端より38mm基端側の位置から軸方向長さ約10mmまでの部分に、軸方向に隣り合う側孔の中心間距離(同一列に配置された側孔間距離)が2.5mmとなるように、面積0.27mm(短軸0.5mm、長軸0.7mmの楕円)の側孔を5列(一列4個、側孔列間隔60度)配置し、合計20個の側孔を設けた。なお、側孔形成部には、軸方向に延び、かつ軸に対して120度の広がりを有する側孔非形成部が形成された。
【0047】
そして、カテーテルチューブの湾曲部の最もカテーテルの先端となる部分より25mm基端側の部分を加熱し、側孔非形成部の中央が内側となるように、角度155度の屈曲部を形成した。さらに、湾曲用チューブ部分を加熱して、屈曲部の内側に突出する曲率半径約6mmのループ状の湾曲形成部を作製し、血管造影用カテーテルを作製した。なお、側孔は湾曲変形部の最後端側位置より引いた接線Xがカテーテルチューブを横切る位置より3mm後端側となる位置より後端側に形成されており、カテーテル先端の開口は、カテーテルの本体部および側孔形成部のルーメンとほぼ平行でかつカテーテルの先端方向を向いていた。
このカテーテルでの側孔形成部における任意の軸方向10mm部分(側孔数4個の側孔列を含む部分)における側孔数は16個であった。また、このカテーテルでの側孔形成部における任意の軸方向10mm部分(側孔数4個の側孔列を含む部分)における側孔総面積は、約4.4mm2であった。
【0048】
(実施例3)
屈曲部および側孔に関する条件を次ように変えた以外は、実施例1と同様に行いカテーテルを作製した。
カテーテルチューブの先端より38mm基端側の位置から軸方向長さ約24mmまでの部分に、軸方向に隣り合う側孔の中心間距離(同一列に配置された側孔間距離)が2.0mmとなるように、面積0.27mm(短軸0.5mm、長軸0.7mmの楕円)の側孔を5列(一列12個)、面積0.029mm(直径0.34mmの円)の側孔を1列(一列12個)の計6列を等角度(60度間隔)に配置し、合計72個の側孔を設けた。
このカテーテルでの側孔形成部における任意の軸方向10mm部分(側孔数4個の側孔列を含む部分)における側孔数は26個であった。また、このカテーテルでの側孔形成部における任意の軸方向10mm部分(側孔数4個の側孔列を含む部分)における側孔総面積は、約6.32mmであった。また、側孔形成部の屈曲部の外側となる部分に位置する側孔の総面積に対する屈曲部の内側となる部分に位置する側孔の総面積比は、1/3であった。
【0049】
(実施例4)
屈曲部および側孔に関する条件を次ように変えた以外は、実施例1と同様に行いカテーテルを作製した。
カテーテルチューブの先端より38mm基端側の位置から軸方向長さ約24mmまでの部分に、軸方向に隣り合う側孔の中心間距離(同一列に配置された側孔間距離)が2.0mmとなるように、面積0.27mm(短軸0.5mm、長軸0.7mmの楕円)の側孔を5列(一列12個)、軸方向に隣り合う側孔の中心間距離が7.3mmとなるように、面積0.27mm(短軸0.5mm、長軸0.7mmの楕円)の側孔を1列(側孔数4)の計6列を等角度に配置し、合計64個の側孔を設けた。
このカテーテルでの側孔形成部における任意の軸方向10mm部分(側孔数4個の側孔列を含む部分)における側孔数は23個であった。また、このカテーテルでの側孔形成部における任意の軸方向10mm部分(側孔数4個の側孔列を含む部分)における側孔総面積は、約6.23mmであった。また、側孔形成部の屈曲部の外側となる部分に位置する側孔の総面積に対する屈曲部の内側となる部分に位置する側孔の総面積比は、1/3であった。
【0050】
(実施例5)
屈曲部および側孔に関する条件を次ように変えた以外は、実施例1と同様に行いカテーテルを作製した。
カテーテルチューブの先端より38mm基端側の位置から軸方向長さ約24mmまでの部分に、軸方向に隣り合う側孔の中心間距離(同一列に配置された側孔間距離)が2.0mmとなるように、面積0.27mm(短軸0.5mm、長軸0.7mmの楕円)の側孔を5列(4列が12個、一列が8個、側孔列間隔60度)配置し、合計56個の側孔を設けた。なお、側孔形成部には、軸方向に延び、かつ軸に対して120度の広がりを有する側孔非形成部が形成されており、8個の側孔列は、側孔非形成部の中央と向かい合っていた。
【0051】
そして、カテーテルチューブの湾曲部の最もカテーテルの先端となる部分より60mm基端側の部分を加熱し、側孔非形成部の中央が内側となるように、角度155度の屈曲部を形成した。さらに、湾曲用チューブ部分を加熱して、屈曲部の内側に突出する曲率半径約6mmのループ状の湾曲形成部を作製し、血管造影用カテーテルを作製した。なお、側孔は湾曲変形部の最後端側位置より引いた接線Xがカテーテルチューブを横切る位置より3mm後端側となる位置より後端側に形成されており、カテーテル先端の開口は、カテーテルの本体部および側孔形成部のルーメンとほぼ平行でかつカテーテルの先端方向を向いていた。
このカテーテルでの側孔形成部における任意の軸方向10mm部分(側孔数4個の側孔列を含む部分)における側孔数は21個であった。また、このカテーテルでの側孔形成部における任意の軸方向10mm部分(側孔数4個の側孔列を含む部分)における側孔総面積は、約5.77mm2であった。
【0052】
(比較例)
屈曲部および側孔に関する条件を次ように変えた以外は、実施例1と同様に行いカテーテルを作製した。
カテーテルチューブの先端より38mm基端側の位置から軸方向長さ約24mmまでの部分に、軸方向に隣り合う側孔の中心間距離(同一列に配置された側孔間距離)が2.0mmとなるように、面積0.27mm(短軸0.5mm、長軸0.7mmの楕円)の側孔を6列(一列が12個、側孔列間隔60度)配置し、合計72個の側孔を設けた。
そして、カテーテルチューブの湾曲部の最もカテーテルの先端となる部分より60mm基端側の部分を加熱し、1つの側孔列が湾曲部の内側中央側孔列となるように、角度155度の屈曲部を形成した。さらに、湾曲用チューブ部分を加熱して、屈曲部の内側に突出する曲率半径約6mmのループ状の湾曲形成部を作製し、血管造影用カテーテルを作製した。なお、側孔は湾曲変形部の最後端側位置より引いた接線Xがカテーテルチューブを横切る位置より3mm後端側となる位置より後端側に形成されており、カテーテル先端の開口は、カテーテルの本体部および側孔形成部のルーメンとほぼ平行でかつカテーテルの先端方向を向いていた。
このカテーテルでの側孔形成部における任意の軸方向10mm部分における側孔数は26個であった。また、このカテーテルでの側孔形成部における任意の軸方向10mm部分における側孔総面積は、約7.15mmであった。
【0053】
(実験)
実施例および比較例のカテーテルを用いて、造影剤の分散性、側孔流量比率、カテーテル先端部の挙動について実験を行った。結果は、表1に示す通りであった。
実験では、造影剤[粘度10.6c.p.(37゜C)]を注入総流量:36ml、圧力:1000psi、フローレイト:12m1/secの条件でカテーテルの後端より注入することにより行った。なお、造影剤の分散性試験は、上記と同様の疑似造影剤注入条件でかつ疑似造影剤に赤色インキを添加し、水槽の中で行い、分散状況を目視にて判断したものである。表1中の◎が非常に良好、○が良好、×が悪いを示している。カテーテル先端部の挙動における◎はほとんど動きがなかったこと、○はわずかな動きがあったこと、×は大きな動きがあったことを示している。
また、側孔流量比率は、先端開口から噴出された造影剤の量Q1と、各側孔から噴出された造影剤の総重Q2とを測定し、式Q2/(Q1+Q2)より求めた値である。
【0054】
【表1】
Figure 0003643233
【0055】
【発明の効果】
本発明の造影用カテーテルは、ルーメンと該ルーメンと連通する先端開口を有するカテーテルチューブを備え、該カテーテルチューブは、先端側に形成された屈曲部と、カテーテルチューブの先端部に形成され、前記屈曲部の内側方向に突出するように湾曲した湾曲変形部と、前記屈曲部と前記湾曲変形部との間に設けられ、前記ルーメンと連通する多数の側孔が形成された側孔形成部とを有し、該側孔形成部の前記屈曲部の内側となる部分に位置する側孔の総面積は、前記側孔形成部の前記屈曲部の外側となる部分に位置する側孔の総面積より少ないものとなっている。このため、注入された造影剤により屈曲部に与えられる力における側孔形成部の軸に対して垂直方向の成分は、側孔形成部の屈曲部の内側となる部分の側孔より吐出する造影剤の噴出力における前記成分と同方向の成分と側孔形成部の屈曲部の外側となる部分の側孔より吐出する造影剤の噴出力における前記成分と反対方向の成分との差により緩衝されるので、造影剤注入時に屈曲部に起因するカテーテル先端の挙動が少なく、生体内に挿入したカテーテルの先端部の目的部位から離脱、ズレが極めて少なく、適正なX線造影を行うことができる。
【0056】
また、本発明のカテーテルは、ルーメンと該ルーメンと連通する先端開口を有するカテーテルチューブを備え、該カテーテルチューブは、先端側に形成された屈曲部と、カテーテルチューブの先端部に形成され、前記屈曲部の内側方向に突出するように湾曲した湾曲変形部と、前記屈曲部と前記湾曲変形部との間に設けられ、前記ルーメンと連通する多数の側孔が形成された側孔形成部とを有し、該側孔形成部の前記屈曲部の内側となる部分は、側孔非形成部となっている。このため、注入された造影剤により屈曲部おける側孔形成部の軸に対して垂直方向の成分は、側孔形成部の屈曲部の外側となる部分の側孔より吐出する造影剤の噴出力における前記成分と反対方向の成分により緩衝されるので、造影剤注入時に屈曲部に起因するカテーテル先端の挙動が少なく、生体内に挿入したカテーテルの先端部の目的部位から離脱、ズレが極めて少なく、適正なX線造影を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の造影用カテーテルの実施例の部分省略側面図である。
【図2】図2は、図1に示したカテーテルの先端部分の拡大図である。
【図3】図3は、図1に示したカテーテルの先端部分の屈曲部の内側からみた拡大図である。
【図4】図4は、図1に示したカテーテルの先端部分の拡大断面図である。
【図5】図5は、本発明の造影用カテーテルの他の実施例の先端部分の拡大図である。
【図6】図6は、本発明の造影用カテーテルの他の実施例の先端部分の拡大図である。
【図7】図7は、本発明のカテーテルの作用を説明するための説明図である。
【図8】図8は、本発明のカテーテルの作用を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 カテーテル
2 湾曲変形部
3 先端開口
4 側孔
5 側孔形成部
6 本体部
7 ハブ
8 ルーメン
9 屈曲部
10 カテーテルチューブ

Claims (17)

  1. ルーメンと該ルーメンと連通する先端開口を有するカテーテルチューブを備え、該カテーテルチューブは、側孔を持たない本体部と、該本体部より先端側に形成されかつ側孔を持たない屈曲部と、カテーテルチューブの先端部に形成され、前記屈曲部の内側方向に突出するように湾曲した湾曲変形部と、前記屈曲部と前記湾曲変形部との間に設けられ、前記ルーメンと連通する多数の側孔が形成された側孔形成部とを有し、前記先端開口は、前記カテーテルチューブの前記側孔形成部のルーメンとほぼ平行でかつカテーテルの先端方向を向いており、さらに、前記側孔形成部の前記屈曲部の内側となる部分に位置する側孔の総面積は、前記側孔形成部の前記屈曲部の外側となる部分に位置する側孔の総面積より少ないものとなっており、かつ、注入された造影剤が屈曲部に与える力における側孔形成部の軸に対して垂直方向の成分と前記側孔形成部の前記屈曲部の内側となる部分の側孔より吐出する造影剤の噴出力における前記成分と同方向の成分との和は、前記側孔形成部の前記屈曲部の外側となる部分の側孔より吐出する造影剤の噴出力における前記成分と反対方向の成分とはほぼ釣り合うものとなっていることを特徴とする造影用カテーテル。
  2. ルーメンと該ルーメンと連通する先端開口を有するカテーテルチューブを備え、該カテーテルチューブは、側孔を持たない本体部と、該本体部より先端側に形成されかつ側孔を持たない屈曲部と、カテーテルチューブの先端部に形成され、前記屈曲部の内側方向に突出するように湾曲した湾曲変形部と、前記屈曲部と前記湾曲変形部との間に設けられ、前記ルーメンと連通する多数の側孔が形成された側孔形成部とを有し、前記先端開口は、前記カテーテルチューブの前記側孔形成部のルーメンとほぼ平行でかつカテーテルの先端方向を向いており、さらに、前記側孔形成部には、注入された造影剤が屈曲部に与える力における側孔形成部の軸に対して垂直方向の成分と前記側孔形成部の前記屈曲部の内側となる部分の側孔より吐出する造影剤の噴出力における前記成分と同方向の成分との和は、前記側孔形成部の前記屈曲部の外側となる部分の側孔より吐出する造影剤の噴出力における前記成分と反対方向の成分とがほぼ釣り合うものとなるように側孔が設けられていることを特徴とする造影用カテーテル。
  3. 前記多数の側孔は、同一側孔形状かつ同一開口面積である請求項1または2に記載の造影用カテーテル。
  4. 前記側孔形成部は、前記側孔形成部の前記屈曲部の外側となる部分に前記側孔形成部の中心軸と平行に設けられた外側側孔列と、前記側孔形成部の前記屈曲部の内側となる部分に前記外側側孔列と向かい合うように設けられ、かつ前記外側側孔列より側孔数が少ない内側側孔列を有する請求項1ないしのいずれかに記載の造影用カテーテル。
  5. 前記側孔形成部は、前記側孔形成部の前記屈曲部の外側となる部分に前記側孔形成部の中心軸と平行に設けられた外側側孔列と、前記側孔形成部の前記屈曲部の内側となる部分に前記外側側孔列と向かい合うように設けられ、かつ前記外側側孔列の側孔より開口面積の小さい側孔からなる内側側孔列を有する請求項1ないしのいずれかに記載の造影用カテーテル。
  6. ルーメンと該ルーメンと連通する先端開口を有するカテーテルチューブを備え、該カテーテルチューブは、側孔を持たない本体部と、該本体部より先端側に形成されかつ側孔を持たない屈曲部と、カテーテルチューブの先端部に形成され、前記屈曲部の内側方向に突出するように湾曲した湾曲変形部と、前記屈曲部と前記湾曲変形部との間に設けられ、前記ルーメンと連通する多数の側孔が形成された側孔形成部とを有し、前記先端開口は、前記カテーテルチューブの前記側孔形成部のルーメンとほぼ平行でかつカテーテルの先端方向を向いており、さらに、前記側孔形成部の前記屈曲部の内側となる部分は、側孔非形成部となっていることを特徴とする造影用カテーテル。
  7. 注入された造影剤が屈曲部に与える力における側孔形成部の軸に対して垂直方向の成分と前記側孔形成部の前記屈曲部の外側となる部分の側孔より吐出する造影剤の噴出力における前記成分と反対方向の成分とはほぼ釣り合うものとなっている請求項に記載の造影用カテーテル。
  8. 前記側孔形成部は、前記側孔形成部の前記屈曲部の外側となる部分に前記側孔形成部の中心軸と平行に設けられた外側側孔列と、前記側孔形成部の前記屈曲部の内側となる部分に前記外側側孔列と向かい合うように設けられた側孔非形成部を有している請求項6または7に記載の造影用カテーテル。
  9. 前記多数の側孔は、同一側孔形状かつ同一開口面積である請求項6ないし8のいずれかに記載の造影用カテーテル。
  10. 前記側孔形成部は、前記側孔形成部の前記屈曲部の右側面側となる部分に前記側孔形成部の中心軸と平行に設けられた右側面側側孔列と、前記側孔形成部の前記屈曲部の左側面側となる部分に前記右側面側側孔列と向かい合うように設けられた左側面側側孔列を有する請求項4ないし9のいずれかに記載の造影用カテーテル。
  11. 前記右側面側側孔列と前記左側面側側孔列は、側孔数が同じである請求項10に記載の造影用カテーテル。
  12. 前記側孔形成部は、前記側孔形成部の前記屈曲部の右側面側となる部分に前記側孔形成部の中心軸と平行に設けられた第1の右側面側側孔列および第2の右側面側側孔列と、前記側孔形成部の前記屈曲部の左側面側となる部分に前記第1の右側面側側孔列と向かい合うように設けられた第1の左側面側側孔列および前記第2の右側面側側孔列と向かい合うように設けられた第2の左側面側側孔列を有する請求項4ないし9のいずれかに記載の造影用カテーテル。
  13. 前記第1の右側面側側孔列と前記第1の左側面側側孔列の側孔数は同じであり、前記第2の右側面側側孔列と前記第2の左側面側側孔列の側孔数は同じである請求項1に記載の造影用カテーテル。
  14. 前記右側面側側孔列と前記左側面側側孔列の側孔は、同一側孔形状かつ同一開口面積である請求項9ないし13のいずれかに記載の造影用カテーテル。
  15. 前記カテーテルの先端開口は、カテーテルの本体部の軸方向とほぼ平行かつ先端方向を向いている請求項1ないし14のいずれかに記載の造影用カテーテル。
  16. 前記側孔形成部の任意の軸方向長さ10mm部分には、側孔の面積が0.8mm以下の側孔が9個以上存在している請求項1ないし15のいずれかに記載の造影用カテーテル。
  17. 前記側孔の面積は、0.008mm以上である請求項1ないし16のいずれかに記載の造影用カテーテル。
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