JP3821820B2 - 造影用カテーテル - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、心臓またはその周辺組織の血管造影、肝臓、膵臓、胆管などの生体器官の造影に用いられる生体内造影用カテーテルに関する。
従来、冠動脈造影用カテーテルとしては、ジャドキンス(Judkins)型、アンプラッツ(Anplatz)型等のカテーテルが用いられ、左心室造影用のカテーテルとしては、ピッグテール型カテーテルが用いられている。
例えば、ピッグテール型カテーテルは、大腿動脈よりセルジンガー法あるいはシース法により血管内に導入される。カテーテル内にはガイドワイヤが挿入され、このガイドワイヤとともにカテーテルを進退、回転などの操作を行うことにより、血管の分岐を選択し、上行動脈に到達させた後、カテーテルのループ状に湾曲した先端部を左心室に挿入する。そして、この状態で、カテーテルの基端側から造影剤を供給し、造影剤をカテーテルの先端部から左心室内に噴出して、左心室を造影する。
従来の造影用カテーテルでは、側孔が設けられているものもあるが、側孔数は、カテーテル軸方向における任意の10mmの長さをとったときの側孔数が6個以下のものしかない。側孔間のピッチが広いことから、各々の側孔から出る造影剤のフローでは、造影部位の空間に造影剤を均一に注入できない。このため、十分な造影を得るには造影剤の単位時間当たりの流量を多くせざるを得ない。そして、1つの側孔より流出する造影剤フローによる生体組織に与える刺激も強いものであった。
本発明の目的は、造影部位空間に造影剤を均一に注入でき、十分な造影を得るための造影剤量を少なくでき、さらに、1つの側孔より流出する造影剤フローを弱いものとでき、生体組織に与える刺激を少なくすることができる造影用カテーテルを提供するものである。
上記目的を達成するものは、ルーメンと、該ルーメンと連通する先端開口と、該ルーメンと連通する側孔とを有するカテーテルチューブを備えるカテーテルであって、前記カテーテルチューブは、先端側より、ループ状に湾曲した湾曲変形部、側孔形成部および本体部を備えるととともに、前記カテーテルの先端開口は、カテーテルの本体部の軸方向とほぼ平行かつ先端方向を向いており、前記側孔は、該湾曲変形部より、基端側の側壁に形成された前記側孔形成部に複数設けられており、さらに、該側孔形成部の任意の軸方向長さ10mm部分には、側孔の面積が0.3mm以下の側孔が9個以上存在し、かつ、前記側孔の総数は、15〜1000個であり、前記側孔の孔径は、0.06〜0.6mmであり、さらに、前記側孔形成部の軸方向の長さは、10〜45mmである造影用カテーテルである。
そして、前記所定領域中の任意の軸方向長さ10mm部分の側孔数は、500以下であることが好ましい。また、前記側孔の面積は、0.008mm以上であることが好ましい。また、前記側孔は前記カテーテルチューブの先端部の側壁の所定領域の全体に分散するように設けられていることが好ましい。また、前記カテーテルの先端は、ループ状に湾曲した湾曲変形部となっており、前記側孔は、該湾曲変形部より、基端側の側壁に形成されていることが好ましい。また、前記側孔は、レーザ加工により形成されたものであることが好ましい。さらに、前記側孔は、発振波長が248nm以下のエキシマレーザによるレーザ加工により形成されたものであることが好ましい。
本発明の造影用カテーテルは、ルーメンと、該ルーメンと連通する先端開口と、該ルーメンと連通する側孔とを有するカテーテルチューブを備え、該側孔は前記カテーテルチューブの先端部の側壁の所定領域のに複数設けられており、さらに、該所定領域中の任意の軸方向長さ10mm部分には、側孔の面積が0.3mm以下の側孔が9個以上存在している。
このカテーテルによれば、造影剤の分散性を向上させることができるので、造影部位の空間に造影剤を均一に注入でき、十分な造影を得るための造影剤の使用量を少なくできる。さらに、各々の側孔から吐出される造影剤フロー(造影剤ジェット)は弱いものとなるので、造影剤フローが生体組織に与える刺激も弱いものとなる。
以下、本発明の生体内造影用カテーテルを添付図面に示す実施例に基づいて説明する。
図1は、本発明の生体内造影用カテーテルの実施例の部分省略側面図である。図2は、図1に示したカテーテルの先端部分の拡大図である。図3は、図1に示したカテーテルの先端部分の拡大断面図である。
本発明の造影用カテーテル1は、ルーメン8と、ルーメン8と連通する先端開口3と、ルーメン8と連通する側孔4とを有するカテーテルチューブ10を備える。側孔4はカテーテルチューブ10の先端部の側壁の所定領域に複数設けられており、さらに、所定領域中の任意の軸方向長さ10mm部分には、側孔4の面積が0.3mm以下の側孔4が9個以上存在している。
このカテーテル1によれば、造影剤の分散性を向上させることができるので、造影部位の空間に造影剤を均一に注入でき、十分な造影を得るための造影剤の使用量を少なくできる。さらに、各々の側孔4から吐出される造影剤フロー(造影剤ジェット)は弱いものとなるので、造影剤フローが生体組織に与える刺激も弱いものとなる。
本発明の造影用カテーテル1は、心臓血管、肝臓、膵臓、胆管などの生体器官の造影に用いられる。
この実施例の造影用カテーテル1は、心臓血管造影用カテーテルであり、先端部にピッグテール型の湾曲変形部2を備えている。カテーテル1は、全体として可撓性を有し、その先端部に、外力を付与しない状態でループ状に湾曲変形した湾曲変形部2を有している。
具体的には、カテーテル1は、カテーテルチューブ10とカテーテルチューブ10の基端に固定されたハブ7を備える。カテーテルチューブ10は、先端側より、湾曲変形部2、側孔形成部5、本体部6を備える。
このカテーテル1の構成材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンー酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィンもしくはそれらのポリオレフィン系エラストマー、ポリアミド系樹脂(例えばナイロン11、ナイロン12、ナイロン6)、ポリエステル系ポリアミド系樹脂(例えば、DIC社製の商品名:グリラックス)、ポリエーテル系ポリアミド樹脂(例えば、アトケム社製の商品名:ペバックス)、ポリウレタン、ABS樹脂、フッ素系樹脂(PFA、PTFE、ETFE等)もしくは軟質フッ素樹脂、ポリイミド、形状記憶樹脂、またはこれらを含むポリマープレンド、ポリマーアロイ(例えば、ポリアミドエラストマーとポリウレタンのポリマーアロイ)等のような各種合成樹脂が用いられる。
なお、カテーテル1の生体への挿入は、X線透視下でその位置を確認しつつ行うため、カテーテル1を構成する材料中には、例えば硫酸バリウム、酸化ビスマス、タングステンのようなX線不透過材料が配合されていてもよい。
また、湾曲変形部2は、本体部6および側孔形成部5に比べて柔軟であることが好ましい。この場合には、湾曲変形部の形成材料としては、本体部および側孔形成部の形成材料より柔軟なもの、言い換えれば可撓性の高いものが選択される。なお、本体部および側孔形成部との接続を容易にすることおよび接合強度を高いものとするために、湾曲変形部を形成する樹脂と本体部および側孔形成部を形成する樹脂は、相溶性が良いことが好ましい。相溶性が良いとは、熱力学的な相互溶解性が良好であることを示すものであり、言い換えれば、硬化後両者間において分離しないことを示すものである。
樹脂の組み合わせとしては、両者の樹脂を系統が同じものとすることが望ましい。例えば、本体部および側孔形成部の形成材料としてナイロン12もしくはポリエーテルポリアミドブロック共重合体を選択し、湾曲変形部の形成材料としてそのポリエーテルポリアミドブロック共重合体より柔軟性の高いポリエーテルポリアミドブロック共重合体を選択し両者をポリアミド系樹脂とすること、また、本体部および側孔形成部の形成材料としてポリオレフィン系エラストマー(例えば、ポリエチレンエラストマー)を選択し、湾曲変形部の形成材料としてそのポリオレフィン系エラストマーより柔軟性の高いポリオレフィン系エラストマー(例えば、ポリエチレンエラストマー)を選択し、両者をポリオレフィン系樹脂とすること、また、湾曲変形部の形成材料としてポリエステル系エラストマー(例えば、ソフトセグメントとハードセグメントを備えソフトセグメント部分が多いポリエステルエラストマー)を、本体部および側孔形成部の形成材料としてポリエステル系エラストマー(例えば、ソフトセグメントとハードセグメントを備えソフトセグメント部分が上記湾曲変形部の形成材料より少ないポリエステルエラストマー)を選択し両者をポリエステル系樹脂とすること、本体部および側孔形成部の形成材料として可塑化塩化ビニル樹脂を選択し、湾曲変形部の形成材料としてその可塑化塩化ビニル樹脂より柔軟性の高い高可塑化塩化ビニル樹脂を選択し両者を塩化ビニル系樹脂とすること、湾曲変形部の形成材料としてポリウレタンを選択し、本体部および側孔形成部の形成材料としてポリアミドエラストマーとポリウレタンのポリマーアロイを選択し両者をポリウレタン系とすることなどが考えられる。
さらに、カテーテル1は、湾曲変形部2、本体部6および側孔形成部5の全体を被覆する外層を備えていてもよい。外層の形成材料としては、湾曲変形部形成材料、本体部および側孔形成部形成材料と接着性を有するものが好ましい。具体的には、それらの形成材料と同質または近似したものが好ましい。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンープロピレン共重合体などを用いたポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアミドエラストマー、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂、シリコーンゴム、ラテックスゴム等が使用できる。好ましくはパラオキシベンゾイックエチルヘキシル(POBO)等の可塑剤によって柔軟にされたポリアミドエラストマーあるいはポリウレタンなどが使用できる。そして、カテーテル1の外面を滑らかな状態とするために、外層には、X線不透過物質を混合させないことが好ましい。
さらに、外層の外側に生体適合性、特に抗血栓性を有する樹脂をコーティングしてもよく、例えば、ポリヒドロキシエチルメタアクリレート、ヒドロキシエチルメタアクリレートとスチレンの共重合体(例えば、HEMA−St−HEMAブロック共重合体)などが使用できる。
カテーテル1の内部には、後端より先端まで延び、造影剤等の液体の流路となるルーメン8が形成されている。ルーメン8は、カテーテル1の先端において開口し、先端開口3を構成している。なお、カテーテル1の生体への挿入時等には、ルーメン8内にガイドワイヤ(図示せず)が挿通される。また、この実施例のカテーテル1では、湾曲変形部2の先端に形成されている先端開口3は、カテーテルチューブ10の本体部6および側孔形成部5のルーメン8とほぼ平行でかつカテーテル1の先端方向を向いている。このため、湾曲変形部2がそのままの形状を維持したならば、先端開口3より造影剤はカテーテル1のルーメン8(軸)とほぼ平行になるように吐出される。
カテーテル1の外径は、特に限定されないが、通常、0.8〜3.0mm程度が好ましく、1.0〜2.5mm程度がより好ましい。また、カテーテル1の肉厚は、特に限定されないが、通常、0.1〜0.7mm程度が好ましく、0.15〜0.5mm程度がより好ましい。湾曲変形部2の半径(曲率半径)は、3.0〜15mm程度が好ましく、特に好ましくは、3.0〜8.0mmである。
カテーテル1の変形部2より基端側の側孔形成部5には、複数の微小な側孔4が形成されている。そして、側孔4は、湾曲変形部2の最後端側位置よりカテーテル1の後端側となる部分に形成されている。言い換えれば、側孔4は湾曲変形部2の最後端側位置より引いた接線Xがカテーテルチューブ10を横切る位置と同じもしくはそれより後端側となる部分に形成されている。側孔形成部5の軸方向の長さLは、5〜80mm程度であることが好ましく、10〜45mm程度であることがより好ましい。また、側孔4は湾曲変形部2の最後端側位置より引いた接線Xがカテーテルチューブ10を横切る位置より0〜10mm程度後端側、好ましくは、1〜10mm、特に好ましくは、1〜8mm後端側となる部分よりに形成されていることが好ましい。
そして、側孔形成部5には、形成部全体に分散するように複数の側孔4が設けられている。側孔4は、ほぼ均等に分散するように設けられている。そして、側孔形成部5の任意の軸方向長さ10mm部分には、面積が0.3mm以下の側孔4が9個以上存在している。なお、側孔数の計算は、側孔形成部5中における最も側孔数が多い部分10mmを選択して算出するものとする。また、10mm領域の両端にかかった側孔も1個として計算するものとする。
また、カテーテルの形状としては、図4に示すようなものであってもよい。
この実施例のカテーテル20では、湾曲変形部2の先端に形成されている先端開口3は、カテーテルチューブの本体部(言い換えれば側孔形成部)の軸方向に対して所定角度斜めかつ先端方向を向いている。つまり、先端開口3の開口面の中心より引いた垂線は側孔形成部5を斜め前方に横切る状態となっている。
このため、湾曲変形部2がそのままの形状を維持したならば、先端開口3より造影剤はカテーテル20のルーメン(軸)を横切り斜め前方に吐出される。
そして、この実施例のカテーテル20では、側孔形成部5の湾曲変形部2の突出側側面と反対側の側面には側孔4が設けられていない。言い換えれば、側孔形成部5は、湾曲変形部2の突出側側面と反対側の側面に設けられた側孔不存在部を備えている。なお、側孔4は、カテーテルチューブの湾曲変形部2の突出側側面に密で、反対側の側面に疎となるように少しの側孔を設けてもよい。側孔不存在部もしくは側孔疎部分の大きさは、側孔形成部5の外周の1/4〜2/3程度が好適である。言い換えれば、側孔形成部5における側孔存在部分もしくは側孔密部分は、1/3〜3/4であることが好適である。特に、側孔形成部5における側孔存在部分もしくは側孔密部分は、1/3〜2/3であることが好適である。
カテーテル1およびカテーテル20における側孔4の面積は、0.003mm〜0.3mm程度とするのが好ましい。特に、0.008mm〜0.28mmとすることが好ましく、より好ましくは、0.05mm〜0.25mmである。
また、側孔4の孔径(平均孔径)は、0.06〜0.6mm程度とするのが好ましく、0.1〜0.5mmであり、特に、0.2〜0.5mm程度とするのが好ましい。また、側孔形成部5の任意の軸方向長さ10mm部分における側孔の個数は、9〜500個とすることが好ましい。特に、9〜240が好ましく、より好ましくは、10〜120である。また、側孔の総数は、15〜1000個程度が好ましく、特に、15〜240が好ましい。また、側孔間の距離(平均距離)は、0.3〜10mm程度とするのが好ましく、0.5〜8.0mm程度とするのがより好ましい。
さらに、側孔4の総開口面積は、0.12mm〜300mm程度とすることが好ましく、特に、0.45mm〜72mm程度とすることが好ましい。そして、側孔形成部5の任意の軸方向長さ10mm部分における側孔4の総開口面積は、0.072mm〜150mm程度とすることが好ましく、特に、0.27mm〜70mm程度とすることが好ましい。より好ましくは、0.5mm〜30mmであり、特に2.0mm〜15mmが好ましい。
また、側孔4は、1回の造影剤の注入時における先端開口3から噴出される造影剤の量Q1と、各側孔4から噴出される造影剤の総重Q2との比である側孔流量比率=Q2/(Q1+Q2)が、0.25から0.8となるように形成されていることが好ましい。特に、側孔流量比率は、0.3から0.8が好適であり、より好ましくは、0.5〜0.75が特に好ましく、最も好ましくは、0.6〜0.75である。なお、上記の数値は、粘度10.6c.p.(37℃)の造影剤を注入総流量:36ml、圧力:1000psi、フローレイト:12m1/secの条件でカテーテル1の後端より注入した時の値である。
側孔4の形成方法は、特に限定されず、機械加工により側孔4を形成することもできるが、側孔4の形成の容易性、形状、寸法精度に優れる点から、レーザ加工により形成するのが好ましい。そして、レーザ加工のうちでも、特に、発振波長が紫外領域にあるレーザによる加工が好ましい。特に、エキシマレーザが好適である。
エキシマレーザは、紫外域で高ピークパワーの短パルス発振を行うレーザであり、希ガス(Ar、Kr、Xe等)と、ハロゲン(F、Cl、Br等)との組み合わせにより、例えば波長193〜351nmで発振する。このようなエキシマレーザを用いることにより、加工性が優れ、変質、溶融、バリ、スス等の加工不良の発生もなく、小径の側孔4を容易に、高い寸法精度で形成することができる。 カテーテル1の構成材料等を考慮すると、エキシマレーザのなかでも、特に、発振波長が248nm以下のものが好ましく、発振波長248nmのKrFエキシマレーザまたは発振波長193nmのArFエキシマレーザが好ましい。このような波長のものは、特に加工性が優れている。
なお、加工用レーザ光源としては、波長変換技術を用いた発振波長が紫外領域の固体レーザを用いることができることはいうまでもない。
そして、カテーテルチューブ10の基端には、硬質合成樹脂(例えば、ポリカーボネイト、ポリプロピレン、ナイロン)により形成された、ハブ7が取り付けられている。このハブ7は、後端部に造影剤注入器(例えば、シリンジ)を取り付け可能となっている。
以下、本発明の具体的実施例について詳細に説明する。
(実施例1)
ポリアミドエラストマーとポリウレタンのポリマーアロイに硫酸バリウム粉末を添加したものにより外径1.7mm、内径1.2mmのチューブを作製した。このチューブを約1100mm切断したもの(本体側チューブ)を準備した。
また、ポリウレタンに硫酸バリウム粉末を添加したものにより外径1.7mm、内径1.0mmのチューブを作製した。このチューブを約33mm切断したもの(湾曲用チューブ)を準備した。
そして、本体側チューブの先端に湾曲チューブを熱融着し、接続チューブを作製した。そして、このカテーテルチューブの後端に、ナイロン製ハブを固着した。
カテーテルチューブの先端より38mm基端側の位置から軸方向長さ24mmまでの部分に、軸方向に隣り合う側孔の中心間距離(同一列に配置された側孔間距離)が2.0mmとなるように、面積0.28mm(直径約0.6mmの円)の側孔を6列(一列12個)設けた。側孔の総数は、72個であった。このカテーテルでの側孔形成部における任意の軸方向10mm部分における側孔数は32個であった。また、このカテーテルでの側孔形成部における任意の軸方向10mm部分における側孔総面積は、約9.05mmであった。
なお、側孔の形成は、発振波長248nmのKrFエキシマレーザ(被加工物表面でのパワー密度0.5kW/cm、1側孔当たり照射時間2.3sec)を用いてレーザ加工により行った。
そして、湾曲用チューブ部分を加熱して、曲率半径約6mmのループ状の湾曲形成部を作製し、図1に示すような形状の血管造影用カテーテルを作製した。なお、側孔は湾曲変形部の最後端側位置より引いた接線Xがカテーテルチューブを横切る位置より3mm後端側となる位置より後端側に形成されており、カテーテル先端の開口は、カテーテルの本体部および側孔形成部のルーメンとほぼ平行でかつカテーテルの先端方向を向いていた。
(実施例2)
先端開口および側孔に関する条件を次のように変えた以外は、実施例1と同様に行いカテーテルを作製した。
カテーテルチューブの先端より38mm基端側の位置から軸方向長さ20.7mmまでの部分に、軸方向に隣り合う側孔の中心間距離(同一列に配置された側孔間距離)が7.5mmとなるように、面積0.28mm(直径約0.6mmの円)の側孔を6列(一列3個)設けた。側孔の総数は、18個であった。このカテーテルでの側孔形成部における任意の軸方向10mm部分における側孔数は10個であった。また、このカテーテルでの側孔形成部における任意の軸方向10mm部分における側孔総面積は、約2.8mmであった。
(実施例3)
先端開口および側孔に関する条件を次のように変えた以外は、実施例1と同様に行いカテーテルを作製した。
カテーテルチューブの先端より38mm基端側の位置から軸方向長さ20mmまでの部分に、軸方向に隣り合う側孔の中心間距離(同一列に配置された側孔間距離)が0.5mmとなるように、面積0.03mm(直径0.2mmの円)の側孔を24列(一列40個)設けた。側孔の総数は、960個であった。このカテーテルでの側孔形成部における任意の軸方向10mm部分における側孔数は480個であった。また、このカテーテルでの側孔形成部における任意の軸方向10mm部分における側孔総面積は、約14.4mmであった。
(実施例4)
先端開口および側孔に関する条件を次のように変えた以外は、実施例1と同様に行いカテーテルを作製した。
カテーテルチューブの先端より38mm基端側の位置から軸方向長さ20mmまでの部分に、軸方向に隣り合う側孔の中心間距離(同一列に配置された側孔間距離)が0.45mmとなるように、面積0.03mm(直径0.2mmの円)の側孔を24列(一列45個)設けた。側孔の総数は、1080個であった。このカテーテルでの側孔形成部における任意の軸方向10mm部分における側孔数は540個であった。また、このカテーテルでの側孔形成部における任意の軸方向10mm部分における側孔総面積は、約16.2mmであった。
(実施例5)
先端開口および側孔に関する条件を次のように変えた以外は、実施例1と同様に行いカテーテルを作製した。
カテーテルチューブの先端より38mm基端側の位置から軸方向長さ19.6mmまでの部分に、軸方向に隣り合う側孔の中心間距離(同一列に配置された側孔間距離)が0.5mmとなるように、面積0.011mm(直径0.12mmの円)の側孔を24列(一列40個)設けた。側孔の総数は、960個であった。このカテーテルでの側孔形成部における任意の軸方向10mm部分における側孔数は480個であった。また、このカテーテルでの側孔形成部における任意の軸方向10mm部分における側孔総面積は、約5.28mmであった。
(実施例6)
先端開口および側孔に関する条件を次のように変えた以外は、実施例1と同様に行いカテーテルを作製した。
カテーテルチューブの先端より38mm基端側の位置から軸方向長さ19.6mmまでの部分に、軸方向に隣り合う側孔の中心間距離(同一列に配置された側孔間距離)が0.5mmとなるように、面積0.005mm(直径0.08mmの円)の側孔を24列(一列40個)設けた。側孔の総数は、960個であった。このカテーテルでの側孔形成部における任意の軸方向10mm部分における側孔数は480個であった。また、このカテーテルでの側孔形成部における任意の軸方向10mm部分における側孔総面積は、約2.4mmであった。
(実施例7)
先端開口および側孔に関する条件を次のように変えた以外は、実施例1と同様に行いカテーテルを作製した。
カテーテルチューブの先端より38mm基端側の位置から軸方向長さ19.8mmまでの部分に、軸方向に隣り合う側孔の中心間距離(同一列に配置された側孔間距離)が0.5mmとなるように、面積0.05mm(直径約0.25mmの円)の側孔を6列(一列40個)設けた。側孔の総数は、240個であった。このカテーテルでの側孔形成部における任意の軸方向10mm部分における側孔数は120個であった。また、このカテーテルでの側孔形成部における任意の軸方向10mm部分における側孔総面積は、約6mmであった。
(実施例8)
先端開口および側孔に関する条件を次のように変えた以外は、実施例1と同様に行いカテーテルを作製した。
カテーテルチューブの先端より38mm基端側の位置から軸方向長さ19.7mmまでの部分に、軸方向に隣り合う側孔の中心間距離(同一列に配置された側孔間距離)が0.5mmとなるように、面積0.03m(直径0.2mmの円)の側孔を12列(一列40個)設けた。側孔の総数は、480個であった。このカテーテルでの側孔形成部における任意の軸方向10mm部分における側孔数は240個であった。また、このカテーテルでの側孔形成部における任意の軸方向10mm部分における側孔総面積は、約7.2mmであった
(実施例9)
先端開口および側孔に関する条件を次のように変えた以外は、実施例1と同様に行いカテーテルを作製した。
カテーテルチューブの先端より38mm基端側の位置から軸方向長さ19.5mmまでの部分に、軸方向に隣り合う側孔の中心間距離(同一列に配置された側孔間距離)が1mmとなるように、面積0.2mm(直径0.5mmの円)の側孔を5列(一列20個)設けた。側孔の総数は、100個であった。このカテーテルでの側孔形成部における任意の軸方向10mm部分における側孔数は50個であった。また、このカテーテルでの側孔形成部における任意の軸方向10mm部分における側孔総面積は、約10mmであった。
(比較例)
先端開口および側孔に関する条件を次のように変えた以外は、実施例1と同様に行いカテーテルを作製した。
カテーテルチューブの先端より38mm基端側の位置から軸方向長さ13.3mmまでの部分に、軸方向に隣り合う側孔の中心間距離(同一列に配置された側孔間距離)が2.5mmとなるように、面積0.5mm(側孔形状0.8mmの円)の側孔を6個設けた。このカテーテルでの側孔形成部における任意の軸方向10mm部分における側孔数は5個であった。また、このカテーテルでの側孔形成部における任意の軸方向10mm部分における側孔総面積は、約2.5mmであった。
(実験)
実施例および比較例のカテーテルを用いて、造影剤の分散性、造影剤の単位側孔面積当たりの平均流速、側孔流量比率について実験を行った。結果は、表1に示す通りであった。
実験では、造影剤[粘度10.6c.p.(37℃)]を注入総流量:36ml、圧力:1000psi、フローレイト:12m1/secの条件でカテーテルの後端より注入することにより行った。なお、造影剤の分散性試験は、上記と同様の疑似造影剤注入条件でかつ疑似造影剤に赤色インキを添加し、水槽の中で行い、分散状況を目視にて判断したものである。表1中の◎が非常に良好、○が良好、×が悪いを示している。
また、側孔流量比率は、先端開口から噴出された造影剤の量Q1と、各側孔から噴出された造影剤の総重Q2とを測定し、式Q2/(Q1+Q2)より求めた値である。
(表1)
┌─────┬────┬───────────────┬──────┐
│ │分散性 │単位側孔面積当たりの平均流速 │側孔流量比率│
│ │ │ (ml/s)/mm │ │
├─────┼────┼───────────────┼──────┤
│実施例1 │ ◎ │ 0.44 │ 0.72 │
├─────┼────┼───────────────┼──────┤
│実施例2 │ ○ │ 1.54 │ 0.64 │
├─────┼────┼───────────────┼──────┤
│実施例3 │ ○ │ 0.29 │ 0.62 │
├─────┼────┼───────────────┼──────┤
│実施例4 │ ○ │ 0.25 │ 0.70 │
├─────┼────┼───────────────┼──────┤
│実施例5 │ ○ │ 0.19 │ 0.32 │
├─────┼────┼───────────────┼──────┤
│実施例6 │ ○ │ 0.13 │ 0.27 │
├─────┼────┼───────────────┼──────┤
│実施例7 │ ○ │ 0.42 │ 0.61 │
├─────┼────┼───────────────┼──────┤
│実施例8 │ ○ │ 0.32 │ 0.55 │
├─────┼────┼───────────────┼──────┤
│実施例9 │ ○ │ 0.39 │ 0.68 │
├─────┼────┼───────────────┼──────┤
│比較例 │ × │ 2.65 │ 0.67 │
└─────┴────┴───────────────┴──────┘
図1は、本発明の造影用カテーテルの実施例の部分省略側面図である。 図2は、図1に示したカテーテルの先端部分の拡大図である。 図3は、図1に示したカテーテルの先端部分の拡大断面図である。 図4は、本発明の造影用カテーテルの他の実施例の先端部分の拡大および部分断面図である。
符号の説明
1 カテーテル
2 湾曲変形部
3 先端開口
4 側孔
5 側孔形成部
6 本体部
7 ハブ
8 ルーメン
10 カテーテルチューブ

Claims (5)

  1. ルーメンと、該ルーメンと連通する先端開口と、該ルーメンと連通する側孔とを有するカテーテルチューブを備えるカテーテルであって、前記カテーテルチューブは、先端側より、ループ状に湾曲した湾曲変形部、側孔形成部および本体部を備えるととともに、前記カテーテルの先端開口は、カテーテルの本体部の軸方向とほぼ平行かつ先端方向を向いており、前記側孔は、該湾曲変形部より、基端側の側壁に形成された前記側孔形成部に複数設けられており、さらに、該側孔形成部の任意の軸方向長さ10mm部分には、側孔の面積が0.3mm以下の側孔が9個以上存在し、かつ、前記側孔の総数は、15〜1000個であり、前記側孔の孔径は、0.06〜0.6mmであり、さらに、前記側孔形成部の軸方向の長さは、10〜45mmであることを特徴とする造影用カテーテル。
  2. 前記所定領域中の任意の軸方向長さ10mm部分の側孔数は、500以下である請求項1に記載の造影用カテーテル。
  3. 前記側孔の面積は、0.008mm以上である請求項1または2に記載の造影用カテーテル。
  4. 前記側孔は前記カテーテルチューブの先端部の側壁の所定領域の全体に分散するように設けられている請求項1ないし3のいずれかに記載の造影用カテーテル。
  5. 前記側孔は、レーザ加工により形成されたものである請求項1ないし4のいずれかに記載の造影用カテーテル。
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