JP3643064B2 - Cad装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンピュータを用いた板金部品の編集に用いる板金部品のモデル構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、板金部品の設計のため、設計者がコンピュータと対話しながら設計を進める計算機援用設計(Computer Aided Design;CAD)が提供されている。CADにおいては、板金部品の設計の便宜のため、例えばオブジェクト指向の板金モデルを用いる。
【0003】
板金部品の設計では、板金モデルの板の突き合い部分を編集する必要がある。具体的には、平行でない2面の板金が突き合う場所での板金の取り合い編集(突合せ処理)又は平行な2面の板金が突き合う場所で板金の取り合い編集(重ね合わせ処理)を行う。
【0004】
図9は、従来の板金モデルによる突き合い部分の編集作業の具体例を説明する図である。
【0005】
図9のAに示す展開図と図9のCに示す立体図を有する板金部品を想定する。この板金部品は、前記立体図における頂点aの付近を拡大した、図9のBに示す一部拡大図のように、両引きの突き合い部分を有している。なお、図中の破線は曲げ線を意味するものとする。以下でも同様である。
【0006】
ところで、板金モデルを一旦編集した後で、板厚や溶接方法の変更などによって、突き合い部分を変更する必要が生じることがある。
【0007】
図9のEの一部拡大図に示すように、突き合い部分を片引きにするには、図9のDの展開図に示すように、CADによって板金の形状を改めて編集する必要がある。これは、CADは、最終的な板金の形状のみを記憶するからである。
【0008】
なお、図中の矢印は、片引きの場合を基準として両引きの場合に板金を拡張する方向を表している。
【0009】
【発明の解決しようとする課題】
従来の板金モデルにおいては、一旦編集した後で、板厚や溶接方法の変更などの理由で突き合い部分を変更するには、この板金モデルを改めて編集することが必要であった。
【0010】
図10は、従来の板金モデルにおいて、板厚を変更した場合の編集作業の具体例を説明する図である。
【0011】
図10のAの展開図と図10のBの一部拡大図に示した板金部品は、図9に示した編集によって片引きに変更された、板金部品に対応している。すなわち、図10のAは図9のDに、図10のBは図9のEに対応している。
【0012】
この状態で板金の板厚を大きくすると、図10のCに示す展開図と図10のDに示す一部拡大図のそれぞれの領域bにおいて、片引きの突合せに干渉が発生する。すなわち、図10のAと図10のBで示された形状を保持したまま板厚を大きくすると、領域bにおいて、2つの板金が同一の位置を同時に占めることになり、板金モデルは破綻する。
【0013】
このような干渉を解消するためには、板金モデルを改めて編集することが必要である。すなわち、図10のEに示す展開図のように、板金の形状を変更し、干渉が起こらないようにする。これによって、図10のFの一部拡大図に示すように、板厚の変更に対応した片引きの突合せ部分を実現することができる。
【0014】
以上のように、従来の板金モデルでは、板金モデルを一旦作成した後に、板金の溶接や板厚の変更などによる理由で板厚を変更すると、板の取り合い部分に関して板金モデルを改めて作成することが必要であった。したがって、従来のモデルを用いて板金部品を編集する操作者の負担は大きく、編集作業の際に変更ミスが生じる恐れもあった。
【0015】
本発明は、上述の課題に鑑みて提案されるものであって、板金部品のモデル構造であって、板厚や溶接方法の変更による取り合い部分の再作成に要する負担を軽減するような板金部品のモデル構造を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、本発明に係る板金部品のモデル構造は、コンピュータを用いた板金部品の編集に用いるものであって、板金の図形要素を定義する図形要素データ、図形要素によって構成される面を定義する面データ及び面の繋がりを定義する接続データを有する板金オブジェクトを備え、前記板金オブジェクトは、板金の編集処理に相当する板金編集オブジェクトを含む。
【0017】
好ましくは、前記板金編集オブジェクトは、板の突合せ又は板の重ね合わせの編集処理に相当するものである。
【0018】
好ましくは、板の突合せの編集処理に相当する前記板金編集オブジェクトは、両引き、片引き又は両出しの突合せの種類と、すき間量と、すき間量のタイプとを属性として含む。
【0019】
好ましくは、板の重ね合わせの編集処理に相当する前記板金編集オブジェクトは、片引き、切り欠き、斜め又は45度の重ね合わせの種類と、すき間量と、すき間量タイプとを属性として含む。
【0020】
本発明は、突合せや重ね合わせ等、板の取り合い部分の編集処理を板金モデル内にオブジェクトとして格納し、加工方法や材料の変更に伴う展開図形状の変更を自動化する。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る板金部品のモデル構造について、図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
図1は、本発明を適用した計算機援用設計(以下では、単にCADと称する。)システムの概略的な構成を示すブロック図である。
【0023】
CADシステム100は、このCADシステム100におけるデータ処理を集中して行う中央処理装置101と、中央処理装置101において処理するデータを補助的に格納する補助記憶装置102と、中央処理装置101から供給された文字データや図形データを表示するCRT表示装置103と、文字情報を入力されるキーボード装置104と、位置情報等を入力されるマウス105とを備えている。
【0024】
中央処理装置101は、CPU、ROM、RAMなどを備えてなる演算装置を備え、CADシステム100においてデータ処理を集中して行う。後述する板金モデルの編集処理は、この中央処理装置で所定のプログラムを実行することによって実現される。
【0025】
補助記憶装置102は、例えばハードディスクドライブからなり、大容量のデータを記憶することができる。補助記憶装置102は、板金編集オブジェクトを有する板金モデル102aが格納している。この板金モデル102aについては、後に詳細に説明する。
【0026】
CRT表示装置103は、ビットマップ方式で画素データを表示するCRTを備え、中央処理装置102から供給される文字データや図形データを表示する。CRT表示装置103は、例えば板金部品の展開図や立体図を表示する。
【0027】
キーボード装置104は、複数のキーを備え、文字データを入力される。キーボード装置104には、例えばCRT表示装置103に表示された板金部品における突合せ部分のすき間量などがキー入力される。
【0028】
マウス105は、例えば机上などの平坦な面上を摺動されることによって位置データを入力され、ボタンを押圧されることでデータを入力される。マウス105は、例えば、CRT表示装置103に表示された板金部品の形状を入力する際に用いられる。
【0029】
なお、中央処理装置101、補助記憶装置102、CRT表示装置103、キーボード装置104、マウス105を備えるCADシステム100は、例えばパーソナルコンピュータを用いて実現することができる。
【0030】
次に、補助記憶装置102に格納された板金編集オブジェクトを有する板金モデル102aについて説明する。
【0031】
板金モデルは、通常、部品形状を表現する線分、円弧、円周等の個々の図形要素データと、それらの図形要素が構成する面データ、そして各面の繋がりを定義する接続データ(曲げ線)から構成される内部構造を有している。
【0032】
本実施の形態の板金モデルは、「突合せ」又は「重ね合わせ」といった板の突き合い部分の板金処理をオブジェクト化した板金編集オブジェクトを含んでいる。板金編集オブジェクトによって、たとえば溶接などの加工方法の変更、板厚の変更、材料の変更などによる、板金部品の形状(展開形状)の変更を自動処理することが可能になる。
【0033】
具体的に、板金モデルは、この板金モデル内の平行でない2つの面が突き合う場所の板の取り合い編集(突合せ処理)に関する突合せオブジェクトと、この板金モデル内の空間上で平行な2面が突合う場所の板の取り合いの編集(重ね合わせ処理)に関する取り合いオブジェクトとを、板金編集オブジェクトとして含んでいる。なお、前記平行には、厳密に平行な場合に限られず、2つの面が微妙に平行でなく板の厚さの中で重なっている場合も含まれる。
【0034】
このように、本実施の形態においては、板金の板の取り合い部分の編集作業が板金モデル中に板金編集オブジェクトとして格納されているので、板厚や溶接方法が変更されると、板金編集オブジェクトに属性として格納されたパラメータを用いて、板金モデルから変更された展開図形状を自動的に作成することが可能となる。
【0035】
したがって、本実施形態によると、CADシステムにおいて従来人手に頼っていた展開図形状の変更作業を省略することによって、設計者の負担を軽減することができる。さらに、編集作業の際に発生していた変更ミスを低減させることが可能となる。
【0036】
図2は、板金モデルの具体例を説明する図である。
【0037】
この板金モデルで編集している板金部品は、図2のAに示す展開図と図2のBに示す立体図で表される。この板金部品は、曲げ線21〜曲げ線27の7つの曲げ線によって接続された、面31〜面38の8つの面から構成されている。
【0038】
この板金部品を表す板金モデルは、図2のCに示す面データと図2のDに示す曲げ線データから構成される。
【0039】
すなわち、面データは、面31〜面38を部品形状を表現する図形要素の線分によってそれぞれ定義される。例えば、面31は、図形要素:1、図形要素:2、図形要素:25及び図形要素:19という面31を構成する4つの線分を図形要素として定義されている。他の面についても同様である。
【0040】
曲げ線データは、面21〜面27の繋がりを定義している。例えば、曲げ線21は、面33と面35を接続するものとして定義されている。他の曲げ線についても同様である。
【0041】
図3は、板金編集オブジェクトの具体例を説明する図である。この板金編集オブジェクトは、図2に示した板金モデルに格納されている。
【0042】
図3のAは、この板金部品における「突合せ」と「重ね合わせ」の箇所を示している。
【0043】
2つの面が平行でなく板を取り合う「突合せ」には、面34と面36による突合せ51、面33と面36による突合せ52、面36と面37による突合せ53などがある。
【0044】
2つの面が平行に板を取り合う「重ね合わせ」には、面31と面34による重ね合わせ61、面31と面38による重ね合わせ62などがある。
【0045】
これら「突合せ」と「重ね合わせ」による板の取り合い部分の関係は、突合せオブジェクトと重ね合わせオブジェクトとして、図3のBに示す板金編集オブジェクトに定義されている。例えば突合せオブジェクト51は、面34:図形要素7と面36:図形要素10によって定義されている。また、例えば重ね合わせオブジェクト61は、面31:図形要素2と面34:図形要素5によって定義されている。
【0046】
図4は、突合せオブジェクトの具体例を説明する図である。
【0047】
突合せオブジェクトは、平行でない2面が突き合う、または交差する部分の板の取り合い状態を指定のパラメータによる属性で決定する「突合せ」の編集処理に相当するものである。突合せオブジェクトは、2つの面と、その突合せ部になる各面内の1つの図形要素(線分)に対して割り付けされる。
【0048】
図4のAに示す展開図において、面33の図形要素8と面36の図形要素9に対して、1つの突合せオブジェクトが割り付けられる。この突合せオブジェクトは、板金モデルにおいて、図4のBに示すような突合せオブジェクトによって定義される。突合せオブジェクトは、面33:図形要素8と面36:図形要素9から構成される。
【0049】
図4のCは、図1に示したCADシステム100のCRT表示部103に表示された、この板金部品の立体図を示す図である。この立体図において、面33の図形要素8と面36の図形要素9の間に突合せが存在する。
【0050】
図4のDは、CRT表示部103に表示された突合せ処理のグラフィックユーザーインターフェース(Graphic User Interface:GUI)である。
【0051】
この突合せGUI71には、突合せの種類を設定する突合せ種類設定部72と、突合せのすき間量を設定する突合せすき間量設定部73と、突合せのすき間量タイプを設定する突合せすき間量タイプ設定部74とが設けられている。この突合せGUI71によって、突合せオブジェクトのパラメータによる属性を設定することができる。設定されたパラメータによる属性は、図4のBに示した突合せオブジェクトに格納される。
【0052】
突合せ種類設定部72においては、突合せの種類を、両引き、片引き1、片引き2、両出しの4種類から選択することができる。なお、片引き1と片引き2は、引き側の板金が異なるものである。
【0053】
突合せすき間量設定部73においては、突合せのすき間量を、第1の板金の方向と第2の板金の方向についてそれぞれ設定することができる。すき間量は、両引きと両出しの場合にはそれぞれの方向について同じ値になるが、片引きの場合にはそれぞれの方向について異なる値になる。
【0054】
突合せすき間量タイプ設定部74においては、すき間量タイプを板金の板厚の百分率又は実値から選択することができる。
【0055】
なお、突合せGUI71の操作は、CADシステム100のキーボード装置104又はマウス105を操作することによって行う。後述する重ね合わせGUIについても、同様である。
【0056】
図5は、突合せオブジェクトにおける処理を説明する図である。
【0057】
突合せオブジェクトは、各属性値に基づき以下のような処理を行う。このような処理を行うことにより、板厚や溶接方法の変更などの変更があっても、板の取り合い部分を自動的に再作成できる。
【0058】
図5のAは初期状態を示す。すなわち、突合せ指示により突合せ箇所が面111の線分113と面112の線分114に特定される。このような突合せ指示は、CADシステムにおける板厚や溶接方法の変更と自動形状要求によるものである。
【0059】
図5のBは交線の算出を示す。すなわち、面111と面112の交線115を求める。また、突合せ線分113,114の隣の線分116,118と交線115の交点120を求め、同じく線分117,119と交線115の交点121を求める。
【0060】
図5のCは突合せ形状の算出を示す。すなわち、交点120と点122を結ぶ線分130上の点123、交点120と点124を結ぶ線分131上の点125、交点121と点126を結ぶ線分132上の点127、交点121と点128を結ぶ線分133上の点129を、板厚とすき間パラメータA,Bを満たすように算出する。
【0061】
図6は、重ね合わせオブジェクトの具体例を説明する図である。
【0062】
重ね合わせオブジェクトは、平行な2面が突き合う部分の板の取り合い状態を指定のパラメータによる属性で決定する編集処理に相当するものである。重ね合わせオブジェクトは、2つの面と、その重ね合わせ部で接することとなる各面内の1つの図形要素(線分)に対して割付される。
【0063】
図6のAに示す展開図において、面31の図形要素2と面34の図形要素5に対して、1つの重ね合わせオブジェクトが割り付けられている。この重ね合わせオブジェクトは、板金モデルにおいて、図6のBに示すような重ね合わせオブジェクトによって定義される。この重ね合わせオブジェクトは、面31:図形要素2と面34:図形要素5から構成されている。
【0064】
図6のCは、図1に示したCADシステム100のCRT表示部103に表示された、この板金部品の立体図を示す図である。この立体図において、面31の図形要素2と面34の図形要素5の間に重ね合わせが存在する。
【0065】
図6のDは、CRT表示部103に表示された重ね合わせ編集のGUIである。
【0066】
この重ね合わせGUI81には、重ね合わせの種類を設定する重ね合わせ種類設定部82と、重ね合わせのすき間量を設定する重ね合わせすき間量設定部83と、重ね合わせのすき間量タイプを設定する重ね合わせすき間量タイプ設定部84とが設けられている。この重ね合わせGUI81によって、重ね合わせオブジェクトのパラメータによる属性を設定することができる。設定されたパラメータによる属性は、図6のBに示した重ね合わせオブジェクトに格納される。
【0067】
重ね合わせ種類設定部82においては、重ね合わせの種類を、片引き1、片引き2、切り欠き、斜め、45度の5種類から選択することができる。なお、片引き1と片引き2は、引き側の板金が異なるものである。
【0068】
重ね合わせすき間量設定部83においては、重ね合わせのすき間量を設定することができる。重ね合わせすき間量タイプ設定部84においては、すき間量タイプを板金の板厚の百分率又は実値から選択することができる。
【0069】
図7は、重ね合わせオブジェクトにおける処理を説明する図である。
【0070】
重ね合わせオブジェクトは、各属性値に基づき以下の処理を行う。このような処理を行うことにより、板厚や溶接方法の変更などがあっても、板の取り合い部分を自動的に再作成できる。
【0071】
ここでは、図7のAの立体図に示す形状を有する板金部品の面131と面132の重ね合わせについて処理するものとする。また、図中の破線は、曲げ線を意味する。
【0072】
図7のA、Bは、初期状態を示す。すなわち、「重ね合わせ」指示により、重ね合わせ箇所が面141の線分143と面142の線分144に特定される。ここで、面141と面142の形状は、台形であって、台形の底辺又は上辺のいずれかが曲げ線を構成することとする。なお、「重ね合わせ」指示は、重ね合わせオブジェクトに基づくものである。
【0073】
図7のCは、2面の延長と干渉部の算出を示す。すなわち、面141と面142の2面が曲げ線方向の延長上で交差するか試行する。そして、交差する場合、相手面の境界線まで延長して(図中の線分145)、交差形状を作成する。
【0074】
図7のDは、重ね合わせ形状の算出を示す。すなわち、重ね合わせパターン「45度」とすき間量Aを満たすように、点146,147を結ぶ線分151と点148,149を結ぶ線分152を決定し、面141’,142’を再作成する。
【0075】
図8は、板金編集オブジェクトを有する板金モデルにおける自動変更処理を説明する図である。
【0076】
この図は、CADシステムにおける補助記憶装置102に格納された板金編集オブジェクトを有する板金モデル102aを視覚的に表現したものである。
【0077】
図8のAに示す板金オブジェクトモデルについて、板厚変更又は溶接パラメータ変更に加えて自動形状変更の要求があったものと想定する。
【0078】
本実施の形態では、このような要求に対して、図8のBに示す変更後の板金オブジェクトモデルのように、板金部品の取り合い部分について、形状の変更を自動的の行うことができる。
【0079】
すなわち、図8のAの立体図151と図8のBの立体図153に示すように、板金部品の形状を維持しつつ板厚や溶接方法の変更などに対応するように、図8のAの展開図152は、図8のBの展開図154に自動的に変更される。
【0080】
このような展開図の自動的な編集は、図5を参照した突合せ部処理と図7を参照した重ね合わせ部処理のような所定の方法によるものである。このように、本実施の形態では、板金編集オブジェクトにより、板厚や溶接方法の変更などに対して、突合せ部や重ね合わせ部のような板の取り合い部分を自動的に処理することができる。
【0081】
【発明の効果】
前述のように、本発明は、突合せや重ね合わせ等の板金の編集処理を板金モデル内にオブジェクトとして格納し、溶接のような加工方法や板圧の変更、材料の変更などに伴う展開図形状の変更を自動化する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したCADシステムの概略的な構造を示すブロック図である。
【図2】 板金モデルの具体例を説明する図である。
【図3】板金編集オブジェクトの具体例を説明する図である。
【図4】突合せオブジェクトの具体例を説明する図である。
【図5】突合せオブジェクトにおける処理を説明する図である。
【図6】重ね合わせオブジェクトの具体例を説明する図である。
【図7】重ね合わせオブジェクトにおける処理を説明する図である。
【図8】板金編集オブジェクトを有する板金モデルにおける自動変更処理を説明する図である。
【図9】従来の板金モデルによる突き合い部分の編集作業の具体例を説明する図である。
【図10】従来の板金モデルにおいて、板厚を変更した場合の編集作業の具体例を説明する図である。
【符号の説明】
101 中央処理装置
102 補助記憶装置
103 CRT表示装置
104 キーボード装置
105 マウス
Claims (9)
- 板金の設計に用いるCAD装置であって、板金モデルの編集処理を実現するプログラムを記憶装置に格納し、このプログラムを実行することにより、曲げ加工の対象となる平行でない2つの板金の面が突き合う場所における板金の突合い処理の編集を行うCAD装置において、
前記プログラムが、前記記憶装置に格納した第1及び第2の板金の面(111,112)のデータであって、延長すると互いに直交する、所定の板厚を有する第1及び第2の板金の面(111,112)のデータを呼び出すステップと、
前記プログラムが、前記第1及び第2の板金の面(111,112)のデータを用いて、前記第1及び第2の板金の面(111,112)を延長すると交わる交線(115)を算出するステップと、
前記交線(115)に対向する前記第1の板金の面(111)の突合せ線分(113)と前記交線(115)間の距離から前記第2の板金の面(112)の板厚を差し引いたすき間量(B)について、前記プログラムが、前記第2の板金の面(112)の板厚が変更されると、前記すき間量(B)を保つように前記第1の板金の面(111)の突合せ線分(113)の位置を自動的に算出するステップと、
の各ステップを実行するCAD装置。 - 前記突合せすき間量(B)は、実値又は板金の板厚に対する百分率によって規定されることを特徴とする請求項1記載のCAD装置。
- 前記プログラムは、板金の板厚とともに、突合せすき間量(B)、突合せ種類及び溶接方法の少なくとも1つに変更があると前記突合せ線分(113)の位置を自動的に算出することを特徴とする請求項2記載のCAD装置。
- 前記突合せ種類は、両引き、片引き及び両出しを含むことを特徴とする請求項3記載のCAD装置。
- 板金の設計に用いるCAD装置であって、板金モデルの編集処理を実現するプログラムを記憶装置に格納し、このプログラムを実行することにより、曲げ加工の対象となる平行な2つの板金の面が突き合う場所における板金の重ね合わせ処理の編集を行うCAD装置において、該プログラムは、
前記記憶装置に格納した第1及び第2の板金の面(141,142)のデータであって、所定の板厚を有する第1及び第2の板金の面(141,142)のデータを呼び出すステップと、
重ね合せの第1及び第2の板金の面及びその重ね合わせ部となる各面内の1つの線分を特定するステップと、
前記第1及び第2の板金の面を前記1つの線分から曲げ線方向に延長して干渉状態の重ね合わせ部を算出するステップと、
前記第1及び第2の板金の面(141’,142’)の板厚に対する百分率として規定されたすき間量(A)について、前記重ね合わせ部において対向する第1の板金の面(141’)の線分(151)と第2の板金の面(142’)の線分(152)が前記すき間量(A)だけ離間するように、前記第1の板金の面(141’)の線分(151)と前記第2の板金の面(142’)の線分(152)の位置を算出するステップと、
を有し、
前記第1及び第2の板金の面(141’,142’)の板厚に変更があると、前記第1の板金の面(141’)の線分(151)と前記第2の板金の面(142’)の線分(152)がすき間量(A)を保って離間されるように、前記第1の板金の面(141’)の線分(151)と前記第2の板金の面(142’)の線分(152)の位置を自動的に算出すること
を特徴とするCAD装置。 - 前記プログラムは、板金の板厚とともに、重ね合わせすき間量(A)、重ね合わせ種類、溶接方法の少なくとも1つに基づいて前記第1の板金の面(141’)の線分(151)と前記第2の板金の面(142’)の線分(152)の位置を算出し、前記板金の板厚とともに、前記重ね合わせすき間量(A)、重ね合わせ種類、溶接方法の少なくとも1つに変更があると前記第1の板金の面(141’)の線分(151)と前記第2の板金の面(142’)の線分(152)の位置を自動的に算出することを特徴とする請求項5記載のCAD装置。
- 前記重ね合わせ種類は、片引き、切り欠き、斜め及び45度の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項6記載のCAD装置。
- 前記板金の板厚、重ね合わせすき間量(A)、重ね合わせ種類又は溶接方法を設定するステップをさらに含むことを特徴とする請求項7に記載のCAD装置。
- 前記板金の板厚、重ね合わせすき間(A)、重ね合わせ種類又は溶接方法は、グラフィックユーザーインターフェースを用いて設定することを特徴とする請求項8記載のCAD装置。
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