JP3639867B2 - 電子素子 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子素子にかかり、より詳細には、例えば低電圧、低消費電力で動作する厚さが数ミリメーターのフラットパネルディスプレイや高周波動作可能な高周波増幅素子としての用途を有する電子素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
図14(a)〜(f)は、従来の技術による電子素子の作製例の工程図を示す。
(a)基板141上に半導体薄膜142を成長する。
(b)半導体薄膜142の表面の電子放出領域になる領域をレジスト143で覆う。
(c)SiO2 などの絶縁層144、ゲート電極である第二電極145を形成する金属膜を全面に堆積する。
(d)レジスト143をリフトオフする。レジスト143領域上の絶縁層144、金属膜も除去される。その結果、半導体薄膜142の表面の一部が露出する。
(e)基板141裏面にソース電極である第一電極146を形成する。また絶縁支柱147の上にドレイン電極である第三電極148を設置する。
(f)第一・第二電極間に第一電極146が負になるように電圧を印加する。また第二・第三電極間に第二電極145が負になるように電圧を印加すると半導体薄膜142から第三電極148に向かって電子eが放出される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の電子素子では、上記の工程(d)において、レジスト143をリフトオフし、レジスト143領域上の絶縁層144、第二電極145を形成する金属膜も除去された後も、半導体薄膜142表面の電子放出領域にレジスト143の一部が残留し、電子eの放出効率が落ちていた。また半導体薄膜142表面が平坦でなければならないため、半導体薄膜142表面に印加される電界が低かった。以上の2点により半導体薄膜142から放出される電子密度は極めて低く、電子素子として実用には至っていない。
【0004】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、例えば低電圧、低消費電力で動作する厚さが数ミリメーターのフラットパネルディスプレイや高周波動作可能な高周波増幅素子としての使用できる電子素子を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、基板またはドナー不純物としてSiを添加した第1の窒化物半導体薄膜の上に、ドナー不純物としてSiを添加した柱状または錐状のAl x Ga 1-x Nからなる第2の窒化物半導体薄膜を有し、前記第2の窒化物半導体薄膜の上に、ドナー不純物としてSiを添加したAl y Ga 1-y N(但しx≦y)またはAlNからなる第3の窒化物半導体薄膜を有し、前記基板上または前記第2の窒化物半導体薄膜または前記第3の窒化物半導体薄膜に接するように第一電極を有し、前記第3の窒化物半導体薄膜の先端の近傍に電気的に分離された第二電極を有し、前記第3の窒化物半導体薄膜の先端部の近傍に第三電極を有し、前記第一電極と前記第二電極間に前記第一電極が負になるように電圧を印加し、前記第二電極と前記第三電極間に前記第二電極が負になるように電圧を印加し、前記第3の窒化物半導体薄膜の先端から空間に放出される電子を前記第二電極の電圧で制御し、前記電子を前記第三電極で受ける電子素子であって、前記第3の窒化物半導体薄膜がエピタキシャル成長した膜であり、その厚さが0.2μmを超え3.2μm以下であることを特徴とする電子素子である。
請求項2の発明は、基板上に、ドナー不純物としてSiを添加した柱状または錐状のAl x Ga 1-x Nからなる第1の窒化物半導体薄膜を有し、前記第1の窒化物半導体薄膜の上にドナー不純物としてSiを添加したAl y Ga 1-y N(但しx≦y)またはAlNからなる第2の窒化物半導体薄膜を有し、前記基板上または前記第1の窒化物半導体薄膜または前記第2の窒化物半導体薄膜に接するように第一電極を有し、前記第2の窒化物半導体薄膜の先端の近傍に電気的に分離された第二電極を有し、前記第2の窒化物半導体薄膜の先端部の近傍に第三電極を有し、前記第一電極と前記第二電極間に前記第一電極が負になるように電圧を印加し、前記第二電極と前記第三電極間に前記第二電極が負になるように電圧を印加し、前記第2の窒化物半導体薄膜の先端から空間に放出される電子を前記第二電極の電圧で制御し、前記電子を前記第三電極で受ける電子素子であって、前記第2の窒化物半導体薄膜がエピタキシャル成長した膜であり、その厚さが0.2μmを超え3.2μm以下であることを特徴とする電子素子である。
請求項3の発明は、基板上に、ドナー不純物としてSiを添加したAl x Ga 1-x NまたはAlNからなる窒化物半導体薄膜を有し、前記窒化物半導体薄膜の上に酸化シリコン層などの絶縁層を有し、さらに前記絶縁層の上に第二電極を有し、前記第二電極に対向する位置に電気的に分離された第三電極を有し、前記基板または前記窒化物半導体薄膜に接するように第一電極を有し、前記第一電極と前記第二電極間に前記第一電極が負になるように電圧を印加し、前記第二電極と前記第三電極間に前記第二電極が負になるように電圧を印加し、前記窒化物半導体薄膜から前記絶縁層と前記第二電極を通過して空間に放出される電子を前記第二電極の電圧で制御し、前記電子を前記第三電極で受ける電子素子であって、前記窒化物半導体薄膜がエピタキシャル成長した膜であり、その厚さが0.2μmを超え3.2μm以下であることを特徴とする電子素子である。
請求項4の発明は、基板の上に微小な間隙で電気的に分離されたドナー不純物としてSiを添加したAl x Ga 1-x NまたはAlNからなる第1の窒化物半導体薄膜とドナー不純物としてSiを添加したAl y Ga 1-y NまたはAlNからなる第2の窒化物半導体薄膜を有し、前記第1の窒化物半導体薄膜に接する第二電極を有し、前記第2の窒化物半導体薄膜に接する第一電極を有し、前記第1の窒化物半導体薄膜と前記第2の窒化物半導体薄膜に対向する位置に電気的に分離された第三電極を有し、前記第一電極と前記第二電極間に前記第一電極が負になるように電圧を印加し、前記第二電極と前記第三電極間に前記第二電極が負になるように電圧を印加し、前記第2の窒化物半導体薄膜から前記第1の窒化物半導体薄膜に向って空間に放出された電子を前記第二電極の電圧で制御し、前記電子を前記第三電極で受ける電子素子であって、前記第1および前記第2の窒化物半導体薄膜がエピタキシャル成長した膜であり、その厚さが0.2μmを超え3.2μm以下であることを特徴とする電子素子である。
請求項5の発明は、基板上に、柱状または錐状の微細構造部と平面部を有するドナー不純物としてSiを添加したAl含有率yが0.4以上のAl y Ga 1-y NまたはAlNからなる窒化物半導体薄膜を有し、前記基板または前記窒化物半導体薄膜に接するように第一電極を有し、前記微細構造部の近傍に電気的に分離された第二電極を有し、前記平面部の近傍に電気的に分離された第三電極を有し、前記第一電極と前記第二電極間に前記第一電極が負になるように電圧を印加し、前記第二電極と前記第三電極間に前記第二電極が負になるように電圧を印加し、前記微細構造部の先端から空間に放出される電子を前記第二電極の電圧で制御し、前記電子を前記第三電極で受ける電子素子であって、前記窒化物半導体薄膜がエピタキシャル成長した膜であり、その厚さが0.2μmを超え3.2μm以下であることを特徴とする電子素子である。
請求項6の発明は、請求項1に記載の電子素子において、前記第2の窒化物半導体薄膜および前記第3の窒化物半導体薄膜の形状は、六角柱,六角錐,円柱または円錐であることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項2に記載の電子素子において、前記第1の窒化物半導体薄膜の形状は、六角柱,六角錐,円柱または円錐であることを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項5に記載の電子素子において、前記微細構造部の形状は、六角柱,六角錐,円柱または円錐であることを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項1に記載の電子素子において、前記第2の窒化物半導体薄膜および前記第3の窒化物半導体薄膜は、導電性を有する基板上にSiドナー不純物を含有するAl x Ga 1-x N(0.4≦x≦1)の層を成長させたドナー添加窒化物半導体膜層であることを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項2に記載の電子素子において、前記第1の窒化物半導体薄膜および第2の窒化物半導体薄膜は、導電性を有する基板上にSiドナー不純物を含有するAl x Ga 1-x N(0.4≦x≦1)の層を成長させたドナー添加窒化物半導体膜層であることを特徴とする。
請求項11の発明は、請求項3または5に記載の電子素子において、前記窒化物半導体薄膜は、導電性を有する基板上にSiドナー不純物を含有するAl x Ga 1-x N(0.4≦x≦1)の層を成長させたドナー添加窒化物半導体膜層であることを特徴とする。
請求項12の発明は、請求項4に記載の電子素子において、前記第1の窒化物半導体薄膜および前記第2の窒化物半導体薄膜は、導電性を有する基板上にSiドナー不純物を含有するAl x Ga 1-x N(0.4≦x≦1)の層を成長させたドナー添加窒化物半導体膜層であることを特徴とする。
請求項13の発明は、請求項1に記載の電子素子において、前記第2の窒化物半導体薄膜および前記第3の窒化物半導体薄膜は、導電性を有する基板上にSiドナー不純物を含有するAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層とAl y Ga 1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上に1×10 20 cm -3 以上の濃度であるSiドナー不純物を含有するAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層とAl y Ga 1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層、表面又は表面から0.1μm以内に存在するSiドナー不純物を含有するAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層とAl y Ga 1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上に0.1μm以上の厚さのSiドナー不純物を含有するAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層とAl y Ga 1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層のいずれかに該当することを特徴とする。
請求項14の発明は、請求項2に記載の電子素子において、前記第1の窒化物半導体薄膜および第2の窒化物半導体薄膜は、導電性を有する基板上にSiドナー不純物を含有するAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層とAl y Ga 1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上に1×10 20 cm -3 以上の濃度であるSiドナー不純物を含有 するAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層とAl y Ga 1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層、表面又は表面から0.1μm以内に存在するSiドナー不純物を含有するAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層とAl y Ga 1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上に0.1μm以上の厚さのSiドナー不純物を含有するAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層とAl y Ga 1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層のいずれかに該当することを特徴とする。
請求項15の発明は、請求項3または5に記載の電子素子において、前記窒化物半導体薄膜は、導電性を有する基板上にSiドナー不純物を含有するAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層とAl y Ga 1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上に1×10 20 cm -3 以上の濃度であるSiドナー不純物を含有するAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層とAl y Ga 1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層、表面又は表面から0.1μm以内に存在するSiドナー不純物を含有するAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層とAl y Ga 1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上に0.1μm以上の厚さのSiドナー不純物を含有するAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層とAl y Ga 1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層のいずれかに該当することを特徴とする。
請求項16の発明は、請求項4に記載の電子素子において、前記第1の窒化物半導体薄膜および前記第2の窒化物半導体薄膜は、導電性を有する基板上にSiドナー不純物を含有するAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層とAl y Ga 1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上に1×10 20 cm -3 以上の濃度であるSiドナー不純物を含有するAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層とAl y Ga 1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層、表面又は表面から0.1μm以内に存在するSiドナー不純物を含有するAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層とAl y Ga 1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上に0.1μm以上の厚さのSiドナー不純物を含有するAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層とAl y Ga 1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層のいずれかに該当することを特徴とする。
請求項17の発明は、請求項1に記載の電子素子において、前記第2の窒化物半導体薄膜および前記第3の窒化物半導体薄膜は、導電性を有する基板上のAl x Ga 1- x N(0≦x<1)層中にSiドナー不純物を含有するAl y Ga 1-y N(0<y≦1)層を挿入してなるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層中にSiドナー不純物を含有するAl y Ga 1-y N(0<y≦1)層を挿入してなる1×10 20 cm -3 以上の濃度であるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層中にSiドナー不純物を含有するAl y Ga 1-y N(0<y≦1)層を挿入してなる表面又は表面から0.1μm以内に存在するドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層中にSiドナー不純物を含有するAl y Ga 1-y N(0<y≦1)層を挿入してなる0.1μm以上の厚さのドナー添加窒化物半導体膜層のいずれかに該当することを特徴とする。
請求項18の発明は、請求項2に記載の電子素子において、前記第1の窒化物半導体薄膜および第2の窒化物半導体薄膜は、導電性を有する基板上のAl x Ga 1- x N(0≦x<1)層中にSiドナー不純物を含有するAl y Ga 1-y N(0<y≦1)層を挿入して なるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層中にSiドナー不純物を含有するAl y Ga 1-y N(0<y≦1)層を挿入してなる1×10 20 cm -3 以上の濃度であるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層中にSiドナー不純物を含有するAl y Ga 1-y N(0<y≦1)層を挿入してなる表面又は表面から0.1μm以内に存在するドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層中にSiドナー不純物を含有するAl y Ga 1-y N(0<y≦1)層を挿入してなる0.1μm以上の厚さのドナー添加窒化物半導体膜層のいずれかに該当することを特徴とする。
請求項19の発明は、請求項3または5に記載の電子素子において、前記窒化物半導体薄膜は、導電性を有する基板上のAl x Ga 1- x N(0≦x<1)層中にSiドナー不純物を含有するAl y Ga 1-y N(0<y≦1)層を挿入してなるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層中にSiドナー不純物を含有するAl y Ga 1-y N(0<y≦1)層を挿入してなる1×10 20 cm -3 以上の濃度であるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層中にSiドナー不純物を含有するAl y Ga 1-y N(0<y≦1)層を挿入してなる表面又は表面から0.1μm以内に存在するドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層中にSiドナー不純物を含有するAl y Ga 1-y N(0<y≦1)層を挿入してなる0.1μm以上の厚さのドナー添加窒化物半導体膜層のいずれかに該当することを特徴とする。
請求項20の発明は、請求項4に記載の電子素子において、前記第1の窒化物半導体薄膜および前記第2の窒化物半導体薄膜は、導電性を有する基板上のAl x Ga 1- x N(0≦x<1)層中にSiドナー不純物を含有するAl y Ga 1-y N(0<y≦1)層を挿入してなるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層中にSiドナー不純物を含有するAl y Ga 1-y N(0<y≦1)層を挿入してなる1×10 20 cm -3 以上の濃度であるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層中にSiドナー不純物を含有するAl y Ga 1-y N(0<y≦1)層を挿入してなる表面又は表面から0.1μm以内に存在するドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層中にSiドナー不純物を含有するAl y Ga 1-y N(0<y≦1)層を挿入してなる0.1μm以上の厚さのドナー添加窒化物半導体膜層のいずれかに該当することを特徴とする。
請求項21の発明は、請求項1に記載の電子素子において、前記第2の窒化物半導体薄膜および前記第3の窒化物半導体薄膜は、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層中に面密度が1×10 15 cm -2 以上である高濃度Siドナー添加層を所定の間隔で複数挿入してなるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層の表面又は表面から0.1μm以内に存在する面密度が1×10 15 cm -2 以上である高濃度Siドナー添加層を所定の間隔で複数挿入してなるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層中に面密度が1×10 15 cm -2 以上である0.1μm以上の厚さの高濃度Siドナー添加層を所定の間隔で複数挿入してなるドナー添加窒化物半導体膜層のいずれかに該当することを特徴とする。
請求項22の発明は、請求項2に記載の電子素子において、前記第1の窒化物半導体薄膜および第2の窒化物半導体薄膜は、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層中に面密度が1×10 15 cm -2 以上である高濃度Siドナー添加層を所定の間隔で複数挿入してなるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層の表面又は表面から0.1μm以内に存在する面密度が1×10 15 cm -2 以上である高濃度Siドナー添加層を所定の間隔で複数挿入してなるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層中に面密度が1×10 15 cm -2 以上である0.1μm以上の厚さの高濃度Siドナー添加層を所定の間隔で複数挿入してなるドナー添加窒化物半導体膜層のいずれかに該当することを特徴とする。
請求項23の発明は、請求項3または5に記載の電子素子において、前記窒化物半導体薄膜は、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層中に面密度が1×10 15 cm -2 以上である高濃度Siドナー添加層を所定の間隔で複数挿入してなるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層の表面又は表面から0.1μm以内に存在する面密度が1×10 15 cm -2 以上である高濃度Siドナー添加層を所定の間隔で複数挿入してなるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層中に面密度が1×10 15 cm -2 以上である0.1μm以上の厚さの高濃度Siドナー添加層を所定の間隔で複数挿入してなるドナー添加窒化物半導体膜層のいずれかに該当することを特徴とする。
請求項24の発明は、請求項4に記載の電子素子において、前記第1の窒化物半導体薄膜および前記第2の窒化物半導体薄膜は、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層中に面密度が1×10 15 cm -2 以上である高濃度Siドナー添加層を所定の間隔で複数挿入してなるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層の表面又は表面から0.1μm以内に存在する面密度が1×10 15 cm -2 以上である高濃度Siドナー添加層を所定の間隔で複数挿入してなるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層中に面密度が1×10 15 cm -2 以上である0.1μm以上の厚さの高濃度Siドナー添加層を所定の間隔で複数挿入してなるドナー添加窒化物半導体膜層のいずれかに該当することを特徴とする。
請求項25の発明は、請求項2、7、10、14、18、または22に記載の電子素子において、前記第2の窒化物半導体薄膜と前記第3の窒化物半導体薄膜が6つの(100)(下線は上線の代用である)面の側面を持つ六角柱であるか、6つの(101)面の側面を持つ六角錐であることを特徴とする。
請求項26の発明は、請求項1〜26のいずれか1項に記載の電子素子において、前記第1の窒化物半導体薄膜と前記第2の窒化物半導体薄膜が6つの(100)面の側面を持つ六角柱であるか、6つの(101)面の側面を持つ六角錐であることを特徴とする。
請求項27の発明は、請求項1〜27のいずれか1項に記載の電子素子において、前記第三電極として、ガラス基板上に塗布されたITO薄膜、蛍光体層、金属薄膜を有することを特徴とする。
請求項28の発明は、請求項1〜27のいずれか1項に記載の電子素子において、前記窒化物半導体薄膜のドナー不純物濃度が2.5×10 20 cm -3 以上1×10 22 cm -3 以下の範囲にあることを特徴とする。
請求項29の発明は、請求項1〜28のいずれか1項に記載の電子素子において、前記基板がSiC基板であることを特徴とする。
請求項30の発明は、請求項1〜28のいずれか1項に記載の電子素子において、前記基板がSi基板であることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
上記課題を解決するために本発明の電子素子は、基板11または窒化物半導体薄膜12の上に、ドナー不純物を含有した窒化物半導体薄膜(GaNまたはAlx Ga1-x N)15と窒化物半導体薄膜15の上に、ドナー不純物を含有した窒化物半導体薄膜(Aly Ga1-y NまたはAlN、但しx≦y)16を有し、基板11上または窒化物半導体薄膜15または窒化物半導体薄膜16に接するように第一電極17を有し、窒化物半導体薄膜16の先端の近傍に電気的に分離された第二電極18を有し、窒化物半導体薄膜16の先端部の近傍に第三電極20を有し、第一電極17と第二電極18間に第一電極17が負になるように電圧を印加し、第二電極18と第三電極20間に第二電極18が負になるように電圧を印加し、窒化物半導体薄膜16の先端から空間に放出される電子eを第二電極18の電圧で制御し、前記電子eを第三電極20で受けることに特徴を有している。
【0007】
また、本発明の電子素子は、基板21上に、ドナー不純物を含有した窒化物半導体薄膜(GaNまたはAlx Ga1-x N)22Bを有し、窒化物半導体薄膜22Bの上にドナー不純物を含む窒化物半導体薄膜(Aly Ga1-y NまたはAlN、但しx≦y)24を有し、基板21上または窒化物半導体薄膜22Bまたは窒化物半導体薄膜24に接するように第一電極25を有し、窒化物半導体薄膜24の先端の近傍に電気的に分離された第二電極26を有し、窒化物半導体薄膜24の先端部の近傍に第三電極28を有し、第一電極25と第二電極26間に第一電極25が負になるように電圧を印加し、第二電極26と第三電極28間に第二電極26が負になるように電圧を印加し、窒化物半導体薄膜24の先端から空間に放出される電子eを第二電極26の電圧で制御し、前記電子eを第三電極28で受けることに特徴を有している。
【0008】
さらに、本発明の電子素子は、基板31上に、ドナー不純物を含む窒化物半導体薄膜(Alx Ga1-x NまたはAlN)32を有し、窒化物半導体薄膜32の上に酸化シリコン層などの絶縁層33を有し、さらに絶縁層33の上に第二電極34を有し、第二電極34に対向する位置に電気的に分離された第三電極37を有し、基板31または窒化物半導体薄膜32に接するように第一電極35を有し、第一電極35と第二電極34間に第一電極35が負になるように電圧を印加し、第二電極34と第三電極37間に第二電極34が負になるように電圧を印加し、窒化物半導体薄膜32から絶縁層33と第二電極34を通過して空間に放出される電子eを第二電極34の電圧で制御し、前記電子eを第三電極37で受けることに特徴を有している。
【0009】
また、本発明の電子素子は、基板41の上に微小な間隙で電気的に分離されたドナー不純物を含む窒化物半導体薄膜(Alx Ga1-x NまたはAlN)43Aとドナー不純物を含む窒化物半導体薄膜(Aly Ga1-y NまたはAlN)43Bを有し、窒化物半導体薄膜43Aに接する第二電極44Aを有し、窒化物半導体薄膜43Bに接する第一電極44Bを有し、窒化物半導体薄膜43Aと窒化物半導体薄膜43Bに対向する位置に電気的に分離された第三電極46を有し、第一電極44Bと第二電極44A間に第一電極44Bが負になるように電圧を印加し、第二電極44Aと第三電極46間に第二電極44Aが負になるように電圧を印加し、窒化物半導体薄膜43Bから窒化物半導体薄膜43Aに向って空間に放出された電子eを第二電極44Aの電圧で制御し、前記電子eを第三電極46で受けることに特徴を有している。
【0010】
さらに、本発明の電子素子は、基板51上に、微細構造部52Aと平面部52Bを有するドナー不純物を含有したAl含有率yが0.4以上の窒化物半導体薄膜(Aly Ga1-y NまたはAlN)52を有し、基板51または窒化物半導体薄膜52に接するように第一電極56を有し、微細構造部52Aの近傍に電気的に分離された第二電極54Aを有し、平面部52Bの近傍に電気的に分離された第三電極54Bを有し、第一電極56と第二電極54A間に第一電極56が負になるように電圧を印加し、第二電極54Aと第三電極54B間に第二電極54Aが負になるように電圧を印加し、微細構造部52Aの先端から空間に放出される電子eを第二電極54Aの電圧で制御し、前記電子eを第三電極54Bで受けることに特徴を有している。
【0011】
また、本発明の電子素子は、上記において、窒化物半導体薄膜15,16、22B、52Aの成長部分の形状は、六角柱,六角錐,円柱または円錐であることに特徴を有している。
【0012】
さらに、本発明の電子素子は、前記窒化物半導体薄膜15,16,22,24,32,43A,43B,52は、導電性基板上にドナー不純物を含有するAlx Ga1-x N(0.4≦x≦1)の層を成長させたドナー添加窒化物半導体膜層、導電性基板上に1×1020cm-3以上の濃度であるドナー不純物を含有するAlx Ga1-x N(0.4≦x≦1)の層を成長させたドナー添加窒化物半導体膜層、ドナー不純物を含有するAlx Ga1-x N(0.4≦x≦1)の層が表面又は表面から0.1μm以内に存在するドナー添加窒化物半導体膜層、導電性基板上にドナー不純物を含有するAlx Ga1-x N(0.4≦x≦1)の層を成長させた0.1μm以上の厚さのドナー添加窒化物半導体膜層のいずれかに該当することに特徴を有している。
【0013】
また、本発明の電子素子は、前記窒化物半導体薄膜15,16,22,24,32,43A,43B,52は、導電性基板上にドナー不純物を含有するAlx Ga1-x N(0≦x<1)層とAly Ga1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性基板上に1×1020cm-3以上の濃度であるドナー不純物を含有するAlx Ga1-x N(0≦x<1)層とAly Ga1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層、表面又は表面から0.1μm以内に存在するドナー不純物を含有するAlx Ga1-x N(0≦x<1)層とAly Ga1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性基板上に0.1μm以上の厚さのドナー不純物を含有するAlx Ga1-x N(0≦x<1)層とAly Ga1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層のいずれかに該当することに特徴を有している。
【0014】
さらに、本発明の電子素子は、前記窒化物半導体薄膜15,16,22,24,32,43A,43B,52は、導電性基板上のAlx Ga1-x N(0≦x<1)層中にドナー不純物を含有するAly Ga1-y N(0<y≦1)層を挿入してなるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性基板上のAlx Ga1-x N(0≦x<1)層中にドナー不純物を含有するAly Ga1-y N(0<y≦1)層を挿入してなる1×1020cm-3以上の濃度であるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性基板上のAlx Ga1-x N(0≦x<1)層中にドナー不純物を含有するAly Ga1-y N(0<y≦1)層を挿入してなる表面又は表面から0.1μm以内に存在するドナー添加窒化物半導体膜層、導電性基板上のAlx Ga1-x N(0≦x<1)層中にドナー不純物を含有するAly Ga1-y N(0<y≦1)層を挿入してなる0.1μm以上の厚さのドナー添加窒化物半導体膜層のいずれかに該当することに特徴を有している。
【0015】
また、本発明の電子素子は、前記窒化物半導体薄膜15,16,22,24,32,43A,43B,52は、導電性基板上のAlx Ga1-x N(0≦x<1)層中に面密度が1×1015cm-2以上である高濃度ドナー添加層を所定の間隔で複数挿入してなるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性基板上のAlx Ga1-x N(0≦x<1)層の表面又は表面から0.1μm以内に存在する面密度が1×1015cm-2以上である高濃度ドナー添加層を所定の間隔で複数挿入してなるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性基板上のAlx Ga1-x N(0≦x<1)層中に面密度が1×1015cm-2以上である0.1μm以上の厚さの高濃度ドナー添加層を所定の間隔で複数挿入してなるドナー添加窒化物半導体膜層のいずれかに該当することに特徴を有している。
【0016】
さらに、本発明の電子素子は、窒化物半導体薄膜15と窒化物半導体薄膜16が6つの(100)面の側面を持つ六角柱であるか、6つの(101)面の側面を持つ六角錐であることに特徴を有している。
【0017】
また、本発明の電子素子は、窒化物半導体薄膜22と窒化物半導体薄膜24が6つの(100)面の側面を持つ六角柱であるか、6つの(101)面の側面を持つ六角錐であることに特徴を有している。
【0018】
さらに、本発明の電子素子は、第三電極として、ガラス基板61上に塗布されたITO薄膜62、蛍光体層63、金属薄膜64を有することに特徴を有している。
【0019】
また、本発明の電子素子は、前記ドナー不純物がSi,Ge,Sn,S,Se,Teであることに特徴を有している。
【0020】
さらに、前記窒化物半導体薄膜16,24,32,43,52がドナー不純物添加AlNであることに特徴を有している。
【0021】
また、本発明の電子素子は、前記窒化物半導体薄膜16,24,32,43、52の厚さが0.2μmを超え3.2μm以下であることに特徴を有している。
【0022】
さらに、本発明の電子素子は、前記窒化物半導体薄膜16,24,32,43、52の厚さが0.3μmを超え3.2μm以下であることに特徴を有している。
【0023】
また、本発明の電子素子は、前記窒化物半導体薄膜16,24,32,43、52の厚さが0.4μmを超え3.2μm以下であることに特徴を有している。
【0024】
さらに、本発明の電子素子は、前記窒化物半導体薄膜のドナー不純物濃度が2.5×1020cm-3以上1×1022cm-3以下の範囲にあることに特徴を有している。
【0025】
また、本発明の電子素子は、前記窒化物半導体薄膜のドナー不純物濃度が3×1021cm-3以上1×1022cm-3以下の範囲にあることに特徴を有している。
【0026】
さらに、本発明の電子素子は、前記ドナー不純物がSiであることに特徴を有している。
【0027】
また、本発明の電子素子は、前記導電性基板がn型基板であることに特徴を有している。
【0028】
さらに、本発明の電子素子は、前記導電性基板がSiC基板であることに特徴を有している。
【0029】
また、本発明の電子素子は、前記導電性基板の主な面方位が(0001)であることに特徴を有している。
【0030】
さらに、本発明の電子素子は、前記導電性基板がSi基板であることに特徴を有している。
【0031】
【実施例】
本発明による電子素子の作製工程を図面に従って説明する。
【0032】
(実施例1)
図1は、本発明の第1実施例における電子素子作製の工程図を示す。
(a)基板11、例えば1018cm-3以上の電子濃度を持つ(0001)面シリコンカーバイド(SiC)基板上に、0.2ミクロンメーターの厚さで、1×1019cm-3以上のドナー不純物としてSiを添加した窒化物半導体薄膜12をエピタキシャル成長する。
(b)SiO2 などの絶縁性マスク13を窒化物半導体薄膜12表面上の一部に堆積する。
(c)一部の絶縁性マスク13を残してエッチングして除去する。残った絶縁性マスク13のパターンは1つ以上の円形または六角形をくりぬいたものである。
(d)その上にSiを添加したGaNまたはAlx Ga1-x Nからなる窒化物半導体薄膜14と15を成長する。窒化物半導体薄膜14はSiO2 などの絶縁性マスク13の制約を受けずに平面で成長し、基板面に平行な面を保った状態で成長する。窒化物半導体薄膜15は絶縁性マスク13のくりぬいた領域で成長し、6つの(111)面方位を側面に出した六角錐状か円錐状に成長させる。さらに窒化物半導体薄膜15の上にSiを添加したAly Ga1-y NまたはAlN膜からなる窒化物半導体薄膜16を成長させる。但しy≧xである。この窒化物半導体薄膜16、上記窒化物半導体薄膜15が六角錐である場合、この六角錐は6つの(101)面の側面を持つ六角錐である。また、6角柱の形状でも良く、この場合、6つの(100)面の側面を持つ六角柱である。なお、窒化物半導体薄膜15の形状としては、円柱でも良い。
(e)基板裏面に第一電極17を形成し、窒化物半導体薄膜14上に第二電極18を形成する。
(f)第二電極18の上に絶縁性支柱19と第三電極20を設置する。
(g)第一・第二電極間に第一電極17が負になるように電圧を印加し、第一・第二電極間の電界によってAly Ga1-y N層からなる窒化物半導体薄膜16またはAlN層からなる窒化物半導体薄膜16の先端部から電子eを放出し、第二・第三の電極間に第二電極が負になるように電圧を印加し、一旦放出された電子eが第三電極に向うようにする。ここで第一電極(ソース)、第二電極(ゲート)間電圧VGSに対する、第二電極(ゲート)・第三電極(ドレイン)間電流IGSを測定する。
(h)第一電極17を窒化物半導体薄膜12に接するように設置した場合の素子である。この場合、基板11はサファイア基板のような絶縁性でもよい。
(i)第一電極17を窒化物半導体薄膜16に接するように設置した場合である。この場合は窒化物半導体薄膜15はSiを添加する必要はない。また基板11はサファイア基板のような絶縁性のものでもよい。
【0033】
(実施例2)
図2は、本発明の第2実施例における電子素子作製の工程図を示す。
(a)導電性を有する基板21、例えば1018cm-3以上の電子濃度を持つ(0001)面シリコンカーバイド(SiC)基板21上に、0.2ミクロンメーターの厚さで、1×1019cm-3以上のドナー不純物としてSiを添加した窒化物半導体薄膜22かSiを添加したAlx Ga1-x Nからなる窒化物半導体薄膜22をエピタキシャル成長する。さらに一部の領域をSiO2 のような絶縁性マスク23でカバーする。
(b)反応性イオンエッチング(RIE)などの方法により、窒化物半導体薄膜22のエッチングを行う。図ではエッチングされて残った窒化物半導体薄膜22Aは順メサの形状をしているが、円錐、円柱、六角錐、六角柱の形状を全て含む。錐または柱上の窒化物半導体薄膜22A上に残る絶縁性マスク23Aを除去する。
(c)露出した窒化物半導体薄膜22A上にSiを添加したAly Ga1-y NかAlNからなる窒化物半導体薄膜24を成長させる。但しy≧xである。なお、この窒化物半導体薄膜24、上記窒化物半導体薄膜22Aを6角錐または6角柱とした場合、これらは6つの(100)面の側面を持つ6角柱であるか、6つの(101)面の側面を持つ6角錐である。
(d)基板裏面に第一電極25を形成し、絶縁性マスク23上に第二電極26を形成する。
(e)第二電極26の上に絶縁性支柱27と第三電極28を設置する。
(f)第一・第二の電極間に第一電極25が負になるように電圧を印加し、第一・第二電極間の電界によってAly Ga1-y NまたはAlN層からなる窒化物半導体薄膜24の先端部から電子eを放出し、第二・第三の電極間に第二電極26が負になるように電圧を印加し、一旦放出された電子eが第三電極28に向うようにする。第一電極(ソース)、第二電極(ゲート)間電圧VGSに対する、第二電極(ゲート)・第三電極(ドレイン)間電流IGSを測定した。
(g)第一電極25が窒化物半導体薄膜22Bに接するように設置した場合の素子構造である。この場合、基板21はサファイア基板のような絶縁性でもよい。(h)第一電極25が窒化物半導体薄膜24Bに接するように設置した場合の素子構造である。この場合、基板21はサファイア基板のような絶縁性でもよく、また、窒化物半導体薄膜22は絶縁性でもよい。
【0034】
(実施例3)
図3は、本発明の第3実施例における電子素子作製の工程図を示す。
(a)導電性を有する基板31、例えば1018cm-3以上の電子濃度を持つ(0001)面シリコンカーバイド(SiC)基板上に、0.2ミクロンメーターの厚さで、1×1019cm-3以上のドナー不純物としてSiを添加したAlGaNまたはAlNからなる窒化物半導体薄膜32をエピタキシャル成長する。
(b)窒化物半導体薄膜32上の全ての領域にSiO2 のような絶縁層33を堆積する。
(c)絶縁層33上に第二電極34、基板31裏面に第一電極35を蒸着する。
(d)第二電極34上に絶縁性支柱36、さらにその上に第三電極37を設置する。
(e)第一・第二の電極間に第一電極35が負になるように電圧を印加し、第一・第二電極間の電界によって、電子eをAlGaNまたはAlN層からなる窒化物半導体薄膜32から絶縁層33を透過して一旦真空中に放出する。第二・第三の電極間に第二電極34が負になるように電圧を印加し、一旦放出された電子eが第三電極37に向うようにする。
(f)第一電極35が窒化物半導体薄膜32に接するように設置した場合の素子の例である。この場合、基板31はサファイア基板のような絶縁性でもよい。
【0035】
(実施例4)
図4は、本発明の第4実施例における電子素子作製の工程図を示す。
(a)基板41、例えば(0001)面シリコンカーバイド(SiC)基板か(0001)面サファイア基板の表面の一部にレジストまたはSiO2 などのレジスト42を堆積させる。
(b)レジスト42上に、0.2ミクロンメーターの厚さで、1×1019cm-3以上のドナー不純物としてSiを添加したAlNからなる窒化物半導体薄膜43かSiを添加したAlGaN半導体膜からなる窒化物半導体薄膜43をエピタキシャル成長する。
(c)レジスト42をリフトオフする。その際に窒化物半導体薄膜43の一部が除去され、窒化物半導体薄膜43は面内で43Aと43Bに分離される。
(d)窒化物半導体薄膜43A,B各々の上に第一電極44Aと第二電極44Bを蒸着する。また、窒化物半導体薄膜43A,B上に絶縁性支柱45を設置し、さらにその上に第三電極46を設置する。
(e)第一・第二の電極間に第一電極44Bが負になるように電圧を印加し、第一・第二電極間の電界によってAlGaNまたはAlN層からなる窒化物半導体薄膜43Bの43Aに近い方の端面から電子eを放出させ、第二・第三の電極間に第二電極44Aが負になるように電圧を印加し、一旦放出された前記電子eが第三電極46に向うようにする。
【0036】
(実施例5)
図5は、本発明の第5実施例における電子素子作製の工程図を示す。
(a)基板51、(0001)面シリコンカーバイド(SiC)基板またはサファイア基板上に、0.2ミクロンメーターの厚さで、1×1019cm-3以上のドナー不純物としてSiを添加したAlGaNまたはAlNからなる窒化物半導体薄膜52をエピタキシャル成長する。さらに窒化物半導体薄膜52上にSiO2 のようなレジスト53、次に金属薄膜54を堆積させる。
(b)金属薄膜54上の一部の領域にレジスト55を塗布する。基板51裏面に第一電極56を設置する。
(c)反応性エッチング(RIE)などにより、レジスト55の塗布されていない領域を、基板裏面に向って窒化物半導体薄膜52の途中までエッチングする。中心部にレジスト55A、金属膜54A、レジスト53A、また周辺部にレジスト55B、金属膜54B、レジスト53Bが残る。
(d)ウェットエッチングなどにより、レジスト53A、Bのみエッチングする。金属膜54A、54Bが残る。金属膜54Aを第二電極、金属膜54Bを第三電極とする。
(e)第一・第二の電極間に第一電極56が負になるように電圧を印加し、第一・第二電極間の電界によって、電子eをAlGaNまたはAlN層からなる窒化物半導体薄膜52Aから第二電極54Aに向って一旦真空中に放出する。第二、第三の電極間に第二電極54Aが負になるように電圧を印加し、放出された電子eが最終的には第三電極54Bに向うようにする。
(f)第一電極56が半導体層52Bに接するように設置した場合の素子の例である。この場合、基板51はサファイア基板のような絶縁性でもよい。
なお、上記において、窒化物半導体薄膜52の成長させた微細構造部52Aの形状としては、6角柱,6角錐,円柱または円錐のすべての形状を含む。
【0037】
なお、上記実施例1から実施例5において、窒化物半導体薄膜15,16,22,24,32,43A,43B,52は、導電性基板上にドナー不純物を含有するAlx Ga1-x N(0.4≦x≦1)の層を成長させたドナー添加窒化物半導体膜層、導電性基板上に1×1020cm-3以上の濃度であるドナー不純物を含有するAlx Ga1-x N(0.4≦x≦1)の層を成長させたドナー添加窒化物半導体膜層、ドナー不純物を含有するAlx Ga1-x N(0.4≦x≦1)の層が表面又は表面から0.1μm以内に存在するドナー添加窒化物半導体膜層、導電性基板上にドナー不純物を含有するAlx Ga1-x N(0.4≦x≦1)の層を成長させた0.1μm以上の厚さのドナー添加窒化物半導体膜層のいずれかが用いられる。
【0038】
あるいは、窒化物半導体薄膜15,16,22,24,32,43A,43B,52は、導電性基板上にドナー不純物を含有するAlx Ga1-x N(0≦x<1)層とAly Ga1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性基板上に1×1020cm-3以上の濃度であるドナー不純物を含有するAlx Ga1-x N(0≦x<1)層とAly Ga1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層、表面又は表面から0.1μm以内に存在するドナー不純物を含有するAlx Ga1-x N(0≦x<1)層とAly Ga1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性基板上に0.1μm以上の厚さのドナー不純物を含有するAlx Ga1-x N(0≦x<1)層とAly Ga1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層のいずれかを用いても良い。
【0039】
あるいは、窒化物半導体薄膜15,16,22,24,32,43A,43B,52は、導電性基板上のAlx Ga1-x N(0≦x<1)層中にドナー不純物を含有するAly Ga1-y N(0<y≦1)層を挿入してなるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性基板上のAlx Ga1-x N(0≦x<1)層中にドナー不純物を含有するAly Ga1-y N(0<y≦1)層を挿入してなる1×1020cm-3以上の濃度であるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性基板上のAlx Ga1-x N(0≦x<1)層中にドナー不純物を含有するAly Ga1-y N(0<y≦1)層を挿入してなる表面又は表面から0.1μm以内に存在するドナー添加窒化物半導体膜層、導電性基板上のAlx Ga1-x N(0≦x<1)層中にドナー不純物を含有するAly Ga1-y N(0<y≦1)層を挿入してなる0.1μm以上の厚さのドナー添加窒化物半導体膜層のいずれかを用いても良い。
【0040】
あるいは、窒化物半導体薄膜15,16,22,24,32,43A,43B,52は、導電性基板上のAlx Ga1-x N(0≦x<1)層中に面密度が1×1015cm-2以上である高濃度ドナー添加層を所定の間隔で複数挿入してなるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性基板上のAlx Ga1-x N(0≦x<1)層の表面又は表面から0.1μm以内に存在する面密度が1×1015cm-2以上である高濃度ドナー添加層を所定の間隔で複数挿入してなるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性基板上のAlx Ga1-x N(0≦x<1)層中に面密度が1×1015cm-2以上である0.1μm以上の厚さの高濃度ドナー添加層を所定の間隔で複数挿入してなるドナー添加窒化物半導体膜層のいずれかを用いても良い。
【0041】
(実施例6)
図6は、本発明の第6実施例における電子素子の構造を示す。
実施例1から5において、第三電極を、ガラス基板61上に塗布されたITO薄膜62、蛍光体層63、金属薄膜64の多層に代える。半導体層から第三電極にむけて放出された電子eは金属薄膜64を透過し、蛍光体層63で発光する。光はITO薄膜62とガラス基板61を透過し外部に取り出される。また、ガラス基板61側に一旦向った発光は金属薄膜64で反射され、外部で取り出される。
【0042】
図7は、電子素子における窒化物半導体薄膜の膜厚に対する最大相互コンダクタンス特性を示す。図からわかるように、厚さが0.1μmから最大相互コンダクタンスは急激に増加し、3.2μmで急激に減少する。厚さが0.1μmから、最大相互コンダクタンスが急激に増加する理由は、表面に自然に先鋭な畝構造が形成し、先鋭な部分で、微視的な電界強度が、印加した巨視的な電界強度より増大する効果による。
他方、厚さが3.2μmを越えると相互コンダクタンスが減少する理由は、窒化物半導体薄膜自体の抵抗による電圧降下が無視できなくなるためである。結果として、請求項1〜5でクレームするように、厚さは0.2μmから3.2μmが最適である。
【0043】
図8は、原子間力顕微鏡によって得られた、膜厚0.05μmの窒化物半導体薄膜表面の鳥瞰図である。
【0044】 図9は、膜厚0.4μmの窒化物半導体薄膜表面の鳥瞰図である。厚さが0.05μmの場合よりも先端が鋭く尖った畝構造が形成されていることがわかる。
【0045】
図10は、膜厚0.4μmの窒化物半導体薄膜表面の畝構造をさらに高倍率で撮影した拡大断面図である。畝構造の先端部分を測定すると先端面の幅は3nm程度であり、極めて尖った構造をしていることが確認できる。
【0046】
図11は、ドナー(この場合Si)濃度に対する相互コンダクタンスを示す。相互コンダクタンスはドナー(この場合Si)濃度に対し、最初、増加し、1×1021cm-3で最も高い値を取り、次に減少する。1×1019〜1×1021cm-3で相互コンダクタンスが増加する理由は、ドーピングしたSi原子が電界放出に必要な電子を供給するためである。他方、1×1021cm-3以上で相互コンダクタンスが減少する理由は、AlN膜の結晶性の劣化が起こりはじめるためである。
結果として、請求項28でクレームするように、ドナー濃度は2.5×10 20 cm-3以上1×1022cm-3以下が最適である。
【0047】
なお、実施例ではドナー不純物としてSiで電子素子を説明したが、Si,Ge,Sn,S,Se,Teも使用できる。ドナー不純物をSiとした場合、最大相互コンダクタンスは著しく増加する。
表1は同じドナー不純物密度での最大相互コンダクタンスを比較したものである。
Figure 0003639867
【0048】
表1で、ドナー不純物としてSiが最も高い最大相互コンダクタンスを示し、最も優れていることは述べた通りであり、請求項1〜5ではSiが最適であることをクレームする。
【0049】
表2は種々の基板に対する最大コンダクタンスを示したものである。
表2
基板材料 面方位 n型かp型か 最大相互コンダクタンス(S)
SiC (0001) n 2
SiC (0001) P 0.002
GaAs (001) n 0.1
SiC (1−100) n 0.005
SiC (11−20) n 0.004
Si (001) n 1
【0050】
表2は基板の種類を変えた場合の最大相互コンダクタンスの違いを示す。P型SiC基板を用いた場合0.002Sで、n型SiC基板を用いる場合の2Sより低い最大相互コンダクタンスを示す。この理由は、電界放出時には基板にマイナス、透明電極側にプラスの電圧を印加しなければならないが、その際に、p型基板では基板と窒化物膜層の間に空乏層が生じ、そこで電圧降下が起こるためである。従って、n型基板が最適である。
【0051】
また表2で示すように、導電性基板としてSiC基板を用いた場合の最大相互コンダクタンス2Sは、GaAs基板を用いた場合の最大相互コンダクタンス0.1Sより格段に高く、SiC基板を用いた方が特性に優れていることがわかる。SiC基板が優れている理由は、SiCとAlNのa軸方向の格子不整合がわずか1%であり、また両者の熱膨張率が等しいからである。そのため、請求項29でクレームするようにSiC基板が最適である。
【0052】
また表2で示すように基板の主な面方位は(0001)が他の面方位(1−100),(11−20)に比べて最も高い最大相互コンダクタンスを示し、特性に最も優れている。ここで主な面方位というのは、基板面の面方位が(1−100),(11−20)より(0001)が最も近いという意味であり、実際の基板面方位と(0001)面の傾斜角度は約30度以下であっても、上記の条件を満たす。主な基板の面方位は(0001)面である。
【0053】
また、表2で示すように、SiC基板には劣るがSi基板も比較的高い相互コンダクタンス1Sを取り、用いることができる。請求項30でクレームするとおりである。
【0054】
図12に本発明による素子と従来の技術による素子の、印加電圧VGSに対する相互コンダクタンス(dIDG/dVGS)の変化を示す。最大相互コンダクタンスは従来の素子では10-6Sであるのに対して、本発明による素子では10-2Sであり、10000倍の値を得ることができた。
【0055】
図13は、本発明と従来の技術による電子素子の発光輝度特性の比較、従来の技術で作製した素子と本発明によって作製した素子の、電圧に対する発光輝度を比較する。最大輝度は従来の素子では10-2Cd/m2 であるのに対して、本発明の素子は104 Cd/m2 であり、106 倍の発光輝度を得ることができた。
【0056】
【発明の効果】
本発明によれば、半導体層から電界放出される電子eの放出効率を従来より著しく向上させることができ、電子放出効率が大幅に向上する。そうすれば、室温で動作する冷陰極として、低消費電力のフィラメント、また微細高周波増幅用真空管素子、ブラウン管ディスプレイに代わる低電力、薄型の自発光型ディスプレイが実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における電子素子作製の工程図を示す。
【図2】本発明の第2実施例における電子素子作製の工程図を示す。
【図3】本発明の第3実施例における電子素子作製の工程図を示す。
【図4】本発明の第4実施例における電子素子作製の工程図を示す。
【図5】本発明の第5実施例における電子素子の構造を示す。
【図6】本発明の第6実施例における電子素子の工程図を示す。
【図7】電子素子における窒化物半導体薄膜の膜厚に対する最大相互コンダクタンス特性を示す。
【図8】膜厚0.05μmの窒化物半導体薄膜表面の鳥瞰図である。
【図9】膜厚0.4μmの窒化物半導体薄膜表面の鳥瞰図である。
【図10】膜厚0.4μmの窒化物半導体薄膜表面の拡大断面図である。
【図11】電子素子におけるドナー(Si)濃度に対する最大相互コンダクタンスの特性を示す。
【図12】本発明と従来の技術による電子素子の相互コンダクタンス特性の比較を示す。
【図13】本発明と従来の技術による電子素子の発光輝度特性の比較を示す。
【図14】従来技術による電子素子作製の工程図を示す。
【符号の説明】
11 基板
12 窒化物半導体薄膜
13 絶縁性マスク
14 窒化物半導体薄膜(GaNまたはAlx Ga1-x N)
15 窒化物半導体薄膜(GaNまたはAlx Ga1-x N)
16 窒化物半導体薄膜(Aly Ga1-y NまたはAlN)
17 第一電極
18 第二電極
19 絶縁性支柱
20 第三電極
21 基板
22 窒化物半導体薄膜(GaNまたはAlx Ga1-x N)
23 絶縁性マスク
24 窒化物半導体薄膜(Aly Ga1-y NまたはAlN)
25 第一電極
26 第二電極
27 絶縁性支柱
28 第三電極
31 基板
32 窒化物半導体薄膜(Aly Ga1-y NまたはAlN)
33 絶縁層
34 第二電極
35 第一電極
36 絶縁性支柱
37 第三電極
41 基板
42 レジストまたはマスク
43A 窒化物半導体薄膜(Aly Ga1-y NまたはAlN)
43B 窒化物半導体薄膜(Aly Ga1-y NまたはAlN)
44A 第二電極
44B 第一電極
45 絶縁性支柱
46 第三電極
51 基板
52 窒化物半導体薄膜(Aly Ga1-y NまたはAlN)
53 レジストまたはマスク
54A 第二電極
54B 第一電極
54 金属薄膜
61 ガラス基板
62 ITO薄膜
63 蛍光体層
64 金属薄膜
141 基板
142 半導体薄膜
143 レジスト
144 絶縁層
145 第二電極
146 第一電極
147 絶縁性支柱
148 第三電極

Claims (30)

  1. 基板(11)またはドナー不純物としてSiを添加した第1の窒化物半導体薄膜(12)の上に、ドナー不純物としてSiを添加した柱状または錐状のAl x Ga 1-x Nからなる第2の窒化物半導体薄膜(15)を有し、
    前記第2の窒化物半導体薄膜(15)の上に、ドナー不純物としてSiを添加したAl y Ga 1-y N(但しx≦y)またはAlNからなる第3の窒化物半導体薄膜(16)を有し、
    前記基板(11)上または前記第2の窒化物半導体薄膜(15)または前記第3の窒化物半導体薄膜(16)に接するように第一電極(17)を有し、
    前記第3の窒化物半導体薄膜(16)の先端の近傍に電気的に分離された第二電極(18)を有し、
    前記第3の窒化物半導体薄膜(16)の先端部の近傍に第三電極(20)を有し、
    前記第一電極(17)と前記第二電極(18)間に前記第一電極(17)が負になるように電圧を印加し、
    前記第二電極(18)と前記第三電極(20)間に前記第二電極(18)が負になるように電圧を印加し、
    前記第3の窒化物半導体薄膜(16)の先端から空間に放出される電子(e)を前記第二電極(18)の電圧で制御し、
    前記電子(e)を前記第三電極(20)で受ける電子素子であって、
    前記第3の窒化物半導体薄膜(16)がエピタキシャル成長した膜であり、その厚さが0.2μmを超え3.2μm以下であることを特徴とする電子素子。
  2. 基板(21)上に、ドナー不純物としてSiを添加した柱状または錐状のAl x Ga 1-x Nからなる第1の窒化物半導体薄膜(22A)を有し、
    前記第1の窒化物半導体薄膜(22A)の上にドナー不純物としてSiを添加したAl y Ga 1-y N(但しx≦y)またはAlNからなる第2の窒化物半導体薄膜(24)を有し、
    前記基板(21)上または前記第1の窒化物半導体薄膜(22A)または前記第2の窒化物半導体薄膜(24)に接するように第一電極(25)を有し、
    前記第2の窒化物半導体薄膜(24)の先端の近傍に電気的に分離された第二電極(26)を有し、
    前記第2の窒化物半導体薄膜(24)の先端部の近傍に第三電極(28)を有し、
    前記第一電極(25)と前記第二電極(26)間に前記第一電極(25)が負になるように電圧を印加し、
    前記第二電極(26)と前記第三電極(28)間に前記第二電極(26)が負になるように電圧を印加し、
    前記第2の窒化物半導体薄膜(24)の先端から空間に放出される電子(e)を前記第二電極(26)の電圧で制御し、
    前記電子(e)を前記第三電極(28)で受ける電子素子であって、
    前記第2の窒化物半導体薄膜(24)がエピタキシャル成長した膜であり、その厚さが0.2μmを超え3.2μm以下であることを特徴とする電子素子。
  3. 基板(31)上に、ドナー不純物としてSiを添加したAl x Ga 1-x NまたはAlNからなる窒化物半導体薄膜(32)を有し、
    前記窒化物半導体薄膜(32)の上に酸化シリコン層などの絶縁層(33)を有し、
    さらに前記絶縁層(33)の上に第二電極(34)を有し、
    前記第二電極(34)に対向する位置に電気的に分離された第三電極(37)を有し、
    前記基板(31)または前記窒化物半導体薄膜(32)に接するように第一電極(35)を有し、
    前記第一電極(35)と前記第二電極(34)間に前記第一電極(35)が負になるように電圧を印加し、
    前記第二電極(34)と前記第三電極(37)間に前記第二電極(34)が負になるように電圧を印加し、
    前記窒化物半導体薄膜(32)から前記絶縁層(33)と前記第二電極(34)を通過して空間に放出される電子(e)を前記第二電極(34)の電圧で制御し、
    前記電子(e)を前記第三電極(37)で受ける電子素子であって、
    前記窒化物半導体薄膜(32)がエピタキシャル成長した膜であり、その厚さが0.2μmを超え3.2μm以下であることを特徴とする電子素子。
  4. 基板(41)の上に微小な間隙で電気的に分離されたドナー不純物としてSiを添加したAl x Ga 1-x NまたはAlNからなる第1の窒化物半導体薄膜(43A)とドナー不純物としてSiを添加したAl y Ga 1-y NまたはAlNからなる第2の窒化物半導体薄膜(43B)を有し、
    前記第1の窒化物半導体薄膜(43A)に接する第二電極(44A)を有し、
    前記第2の窒化物半導体薄膜(43B)に接する第一電極(44B)を有し、
    前記第1の窒化物半導体薄膜(43A)と前記第2の窒化物半導体薄膜(43B)に対向する位置に電気的に分離された第三電極(46)を有し、
    前記第一電極(44B)と前記第二電極(44A)間に前記第一電極(44B)が負になるように電圧を印加し、
    前記第二電極(44A)と前記第三電極(46)間に前記第二電極(44A)が負になるように電圧を印加し、
    前記第2の窒化物半導体薄膜(43B)から前記第1の窒化物半導体薄膜(43A)に向って空間に放出された電子(e)を前記第二電極(44A)の電圧で制御し、
    前記電子(e)を前記第三電極(46)で受ける電子素子であって、
    前記第1および前記第2の窒化物半導体薄膜(43A,43B)がエピタキシャル成長した膜であり、その厚さが0.2μmを超え3.2μm以下であることを特徴とする電子素子。
  5. 基板(51)上に、柱状または錐状の微細構造部(52A)と平面部(52B)を有するドナー不純物としてSiを添加したAl含有率yが0.4以上のAl y Ga 1-y NまたはAlNからなる窒化物半導体薄膜(52)を有し、
    前記基板(51)または前記窒化物半導体薄膜(52)に接するように第一電極(56)を有し、
    前記微細構造部(52A)の近傍に電気的に分離された第二電極(54A)を有し、
    前記平面部(52B)の近傍に電気的に分離された第三電極(54B)を有し、
    前記第一電極(56)と前記第二電極(54A)間に前記第一電極(56)が負になるように電圧を印加し、
    前記第二電極(54A)と前記第三電極(54B)間に前記第二電極(54A)が負になるように電圧を印加し、
    前記微細構造部(52A)の先端から空間に放出される電子(e)を前記第二電極(54A)の電圧で制御し、
    前記電子(e)を前記第三電極(54B)で受ける電子素子であって、
    前記窒化物半導体薄膜(52)がエピタキシャル成長した膜であり、その厚さが0.2μmを超え3.2μm以下であることを特徴とする電子素子。
  6. 前記第2の窒化物半導体薄膜(15)および前記第3の窒化物半導体薄膜(16)の形状は、六角柱,六角錐,円柱または円錐であることを特徴とする請求項1に記載の電子素子。
  7. 前記第1の窒化物半導体薄膜(22A)の形状は、六角柱,六角錐,円柱または円錐であることを特徴とする請求項2に記載の電子素子。
  8. 前記微細構造部(52A)の形状は、六角柱,六角錐,円柱または円錐であることを特徴とする請求項5に記載の電子素子。
  9. 前記第2の窒化物半導体薄膜(15)および前記第3の窒化物半導体薄膜(16)は、導電性を有する基板上にSiドナー不純物を含有するAlx Ga1-x N(0.4≦x≦1)の層を成長させたドナー添加窒化物半導体膜層であることを特徴とする請求項1に記載の電子素子
  10. 前記第1の窒化物半導体薄膜(22A)および第2の窒化物半導体薄膜(24)は、導電性を有する基板上にSiドナー不純物を含有するAl x Ga 1-x N(0.4≦x≦1)の層を成長させたドナー添加窒化物半導体膜層であることを特徴とする請求項2に記載の電子素子。
  11. 前記窒化物半導体薄膜(32、52)は、導電性を有する基板上にSiドナー不純物を含有するAl x Ga 1-x N(0.4≦x≦1)の層を成長させたドナー添加窒化物半導体膜層であることを特徴とする請求項3または5に記載の電子素子。
  12. 前記第1の窒化物半導体薄膜(43A)および前記第2の窒化物半導体薄膜(43B)は、導電性を有する基板上にSiドナー不純物を含有するAl x Ga 1-x N(0.4≦x≦1)の層を成長させたドナー添加窒化物半導体膜層であることを特徴とする請求項4に記載の電子素子。
  13. 前記第2の窒化物半導体薄膜(15)および前記第3の窒化物半導体薄膜(16)は、導電性を有する基板上にSiドナー不純物を含有するAlx Ga1-x N(0≦x<1)層とAly Ga1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上に1×1020cm-3以上の濃度であるSiドナー不純物を含有するAlx Ga1-x N(0≦x<1)層とAly Ga1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層、表面又は表面から0.1μm以内に存在するSiドナー不純物を含有するAlx Ga1-x N(0≦x<1)層とAly Ga1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上に0.1μm以上の厚さのSiドナー不純物を含有するAlx Ga1-x N(0≦x<1)層とAly Ga1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層のいずれかに該当することを特徴とする請求項1に記載の電子素子。
  14. 前記第1の窒化物半導体薄膜(22A)および第2の窒化物半導体薄膜(24)は、導電性を有する基板上にSiドナー不純物を含有するAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層とAl y Ga 1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上に1×10 20 cm -3 以上の濃度であるSiドナー不純物を含有するAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層とAl y Ga 1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層、表面又は表面から0.1μm以内に存在するSiドナー不純物を含有するAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層とAl y Ga 1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上に0.1μm以上の厚さのSiドナー不純物を含有するAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層とAl y Ga 1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層のいずれかに該当することを特徴とする請求項2に記載の電子素子。
  15. 前記窒化物半導体薄膜(32、52)は、導電性を有する基板上にSiドナー不純物を含有するAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層とAl y Ga 1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上に1×10 20 cm -3 以上の濃度であるSiドナー不純物を含有するAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層とAl y Ga 1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層、表面又は表面から0.1μm以内に存在するSiドナー不純物を含有するAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層とAl y Ga 1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上に0.1μm以上の厚さのSiドナー不純物を 含有するAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層とAl y Ga 1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層のいずれかに該当することを特徴とする請求項3または5に記載の電子素子。
  16. 前記第1の窒化物半導体薄膜(43A)および前記第2の窒化物半導体薄膜(43B)は、導電性を有する基板上にSiドナー不純物を含有するAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層とAl y Ga 1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上に1×10 20 cm -3 以上の濃度であるSiドナー不純物を含有するAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層とAl y Ga 1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層、表面又は表面から0.1μm以内に存在するSiドナー不純物を含有するAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層とAl y Ga 1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上に0.1μm以上の厚さのSiドナー不純物を含有するAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層とAl y Ga 1-y N(0<y≦1,x≠y)層を交互に成長させた平均的なアルミニウム組成が0.4以上となるドナー添加窒化物半導体膜層のいずれかに該当することを特徴とする請求項4に記載の電子素子。
  17. 前記第2の窒化物半導体薄膜(15)および前記第3の窒化物半導体薄膜(16)は、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x (0≦x<1)層中にSiドナー不純物を含有するAly Ga1-y N(0<y≦1)層を挿入してなるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAlx Ga1-x N(0≦x<1)層中にSiドナー不純物を含有するAly Ga1-y N(0<y≦1)層を挿入してなる1×1020cm-3以上の濃度であるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAlx Ga1-x N(0≦x<1)層中にSiドナー不純物を含有するAly Ga1-y N(0<y≦1)層を挿入してなる表面又は表面から0.1μm以内に存在するドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAlx Ga1-x N(0≦x<1)層中にSiドナー不純物を含有するAly Ga1-y N(0<y≦1)層を挿入してなる0.1μm以上の厚さのドナー添加窒化物半導体膜層のいずれかに該当することを特徴とする請求項1に記載の電子素子。
  18. 前記第1の窒化物半導体薄膜(22A)および第2の窒化物半導体薄膜(24)は、導電性を有する基板上のAl x Ga 1- x N(0≦x<1)層中にSiドナー不純物を含有するAl y Ga 1-y N(0<y≦1)層を挿入してなるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層中にSiドナー不純物を含有するAl y Ga 1-y N(0<y≦1)層を挿入してなる1×10 20 cm -3 以上の濃度であるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層中にSiドナー不純物を含有するAl y Ga 1-y N(0<y≦1)層を挿入してなる表面又は表面から0.1μm以内に存在するドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層中にSiドナー不純物を含有するAl y Ga 1-y N(0<y≦1)層を挿入してなる0.1μm以上の厚さのドナー添加窒化物半導体膜層のいずれかに該当することを特徴とする請求項2に記載の電子素子。
  19. 前記窒化物半導体薄膜(32、52)は、導電性を有する基板上のAl x Ga 1- x N(0≦x<1)層中にSiドナー不純物を含有するAl y Ga 1-y N(0<y≦1)層を挿入してなるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層中にSiドナー不純物を含有するAl y Ga 1-y N(0<y≦1)層を挿入してなる1×10 20 cm -3 以上の濃度であるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層中にSiドナー不純物を含有するAl y Ga 1-y N(0<y≦1)層を挿入してなる表面又は表面から0.1μm以内に存在するドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層中にSiドナー不純物を含有するAl y Ga 1-y N(0<y≦1)層 を挿入してなる0.1μm以上の厚さのドナー添加窒化物半導体膜層のいずれかに該当することを特徴とする請求項3または5に記載の電子素子。
  20. 前記第1の窒化物半導体薄膜(43A)および前記第2の窒化物半導体薄膜(43B)は、導電性を有する基板上のAl x Ga 1- x N(0≦x<1)層中にSiドナー不純物を含有するAl y Ga 1-y N(0<y≦1)層を挿入してなるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層中にSiドナー不純物を含有するAl y Ga 1-y N(0<y≦1)層を挿入してなる1×10 20 cm -3 以上の濃度であるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層中にSiドナー不純物を含有するAl y Ga 1-y N(0<y≦1)層を挿入してなる表面又は表面から0.1μm以内に存在するドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層中にSiドナー不純物を含有するAl y Ga 1-y N(0<y≦1)層を挿入してなる0.1μm以上の厚さのドナー添加窒化物半導体膜層のいずれかに該当することを特徴とする請求項4に記載の電子素子。
  21. 前記第2の窒化物半導体薄膜(15)および前記第3の窒化物半導体薄膜(16)は、導電性を有する基板上のAlx Ga1-x N(0≦x<1)層中に面密度が1×1015cm-2以上である高濃度Siドナー添加層を所定の間隔で複数挿入してなるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAlx Ga1-x N(0≦x<1)層の表面又は表面から0.1μm以内に存在する面密度が1×1015cm-2以上である高濃度Siドナー添加層を所定の間隔で複数挿入してなるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAlx Ga1-x N(0≦x<1)層中に面密度が1×1015cm-2以上である0.1μm以上の厚さの高濃度Siドナー添加層を所定の間隔で複数挿入してなるドナー添加窒化物半導体膜層のいずれかに該当することを特徴とする請求項1に記載の電子素子。
  22. 前記第1の窒化物半導体薄膜(22A)および第2の窒化物半導体薄膜(24)は、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層中に面密度が1×10 15 cm -2 以上である高濃度Siドナー添加層を所定の間隔で複数挿入してなるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層の表面又は表面から0.1μm以内に存在する面密度が1×10 15 cm -2 以上である高濃度Siドナー添加層を所定の間隔で複数挿入してなるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層中に面密度が1×10 15 cm -2 以上である0.1μm以上の厚さの高濃度Siドナー添加層を所定の間隔で複数挿入してなるドナー添加窒化物半導体膜層のいずれかに該当することを特徴とする請求項2に記載の電子素子。
  23. 前記窒化物半導体薄膜(32、52)は、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層中に面密度が1×10 15 cm -2 以上である高濃度Siドナー添加層を所定の間隔で複数挿入してなるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層の表面又は表面から0.1μm以内に存在する面密度が1×10 15 cm -2 以上である高濃度Siドナー添加層を所定の間隔で複数挿入してなるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層中に面密度が1×10 15 cm -2 以上である0.1μm以上の厚さの高濃度Siドナー添加層を所定の間隔で複数挿入してなるドナー添加窒化物半導体膜層のいずれかに該当することを特徴とする請求項3または5に記載の電子素子。
  24. 前記第1の窒化物半導体薄膜(43A)および前記第2の窒化物半導体薄膜(43B)は、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層中に面密度が1×10 15 cm -2 以上である高濃度Siドナー添加層を所定の間隔で複数挿入してなるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層の表面又は表面から0.1μm以内に存在する面密度が1×10 15 cm -2 以上である高濃度Siドナー添加層を所定の間隔で複数挿入してなるドナー添加窒化物半導体膜層、導電性を有する基板上のAl x Ga 1-x N(0≦x<1)層中に面密度が1×10 15 cm -2 以上である0.1μm以上の厚さの高濃度Siドナー添加層を所定の間隔で複数挿入してなるドナー添加窒化物半導体膜層のいずれかに該当することを特徴とする請求項4に記載の電子素子。
  25. 前記第2の窒化物半導体薄膜(15)と前記第3の窒化物半導体薄膜(16)が6つの(100)(下線は上線の代用である)面の側面を持つ六角柱であるか、6つの(101)面の側面を持つ六角錐であることを特徴とする請求項1、6、9、13、17、または21に記載の電子素子。
  26. 前記第1の窒化物半導体薄膜(22)と前記第2の窒化物半導体薄膜(24)が6つの(100)面の側面を持つ六角柱であるか、6つの(101)面の側面を持つ六角錐であることを特徴とする請求項2、7、10、14、18、または22に記載の電子素子。
  27. 前記第三電極として、ガラス基板(61)上に塗布されたITO薄膜(62)、蛍光体層(63)、金属薄膜(64)を有することを特徴とする請求項1〜26のいずれか1項に記載の電子素子。
  28. 前記窒化物半導体薄膜のドナー不純物濃度が2.5×10 20 cm -3 以上1×1022cm-3以下の範囲にあることを特徴とする請求項1〜27のいずれか1項に記載の電子素子。
  29. 前記基板がSiC基板であることを特徴とする請求項1〜28のいずれか1項に記載の電子素子。
  30. 前記基板がSi基板であることを特徴とする請求項1〜28のいずれか1項に記載の電子素子。
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