JP3638012B2 - ベッド装置におけるサイドクッション部材 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明が属する技術分野】
本発明は、家庭用や病院用のベッド装置の側面に装着するようにして、通常の側柵としての機能の他、介助手段としても機能し、さらには、クッション手段としての機能も兼ね備えた、ベッド装置におけるサイドクッション部材に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来より、ベッド装置における側面には、布団等の落下防止や、患者のベッド装置からの落下を防止する様々な構造の側柵や、ベッド装置の床部上を移動する際に掴んだり、ベッド装置の脇で身体を支えるための手掛かりとしての介助手段を設けられてきた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の側柵では、鋼管、アルミ等の金属部材が剥き出しの状態で構成されることが多いので、使用者が就寝時等に金属部材にぶつけたりして、怪我するおそれがあり、見た目にも温かみのないものであった。
本発明はかかる背景から提案されたものであって、家庭用や病院用のベッド装置の側面に装着するようにして、通常の側柵としての機能の他、介助手段としても機能し、さらには、クッション手段としての機能も兼ね備えた、ベッド装置におけるサイドクッション部材を提供することを目的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明では、請求項１において、ベッド装置の頭側寄りおよび足側寄りにおけるサイドフレームの付属品取付穴に、支柱部を介して装着する、表面全体を軟質性素材で覆う構成のパネル状本体を有し、このパネル状本体の下端側に鉤型形状の装着段部を形成すると共に、この装着段部に前記支柱部を設け、前記サイドフレームの付属品取付穴に前記支柱部を差し込むことで、前記装着すべきサイドフレームの上面、および側方外側端面を、前記パネル状本体の下端側によって覆う構成としたベッド装置におけるサイドクッション部材を提案する。
また本発明では、請求項２において、前記パネル状本体上部外側側部に沿って、表面に軟質部材を被覆した、コ型形状の把持枠部材を、間隔を隔てて構成したベッド装置におけるサイドクッション部材を提案する。
【０００５】
請求項１によれば、パネル状本体をサイドフレームの付属品取付穴に装着する場合、パネル状本体を支える支柱部が前記付属品取付穴に埋没して、パネル状本体下端側の装着段部は、前記サイドフレームにおける上面、および側方外側端面に密着した状態となるので、前記パネル状本体をぐらつくことなく保持することができる。使用者が就寝時、パネル状本体に手足などをぶつけても苦痛を与えることはなく、怪我のおそれもない。
【０００６】
請求項２によれば、パネル状本体上部外側側部に沿って装着した把持枠部材により、使用者の身体を移動するための手掛かりとして、また、ベッド装置へのアプローチや、ベッド装置周囲を使用者が伝え歩きをする際の手掛かりとして供することができる。
【０００７】
【発明の実施の態様】
次に、本発明にかかるベッド装置におけるサイドクッション部材について、一つの実施の態様を示し、添付の図面に基づいて以下説明する。
図１に示すベッド装置１の頭側寄り（ヘッドボード２寄り）、および足側寄り（フットボード３寄り）にサイドクッション部材４，５を装着している。これらサイドクッション部材４，５は、ベッド装置１のサイドフレーム６の付属品取付穴７に差し込んで保持するようにしたものである。また、前記サイドクッション部材４，５は、ボトム８上のマットレス９側部端面に、当接状態で配設されている。
【０００８】
前記サイドクッション部材４，５において、ベッド装置１の頭側に配設されるサイドクッション部材４は、通常の側柵としての機能の他、使用者の身体を移動するための手掛かりとして、また、ベッド装置へのアプローチや、ベッド装置周囲を使用者が伝え歩きをする際の手掛かりとしての機能を有するものである。
すなわち、前記サイドクッション部材４は、図２に示すように、サイドフレーム６に設けた、通常の側柵などの付属品取付穴７，７に、差し込むようにした支柱部１０，１０と、パネル状本体１１と、パネル状本体１１上部側に装着した把持枠部材１２とを有している。この場合、把持枠部材１２の表面には、握りやすくするための軟質部材を被覆することができる。
【０００９】
前記パネル状本体１１は、素材として、例えばポリウレタン、ポリエステル等の樹脂を用いている。そして、表皮としていわゆるビニルレザー等を積層している。
また、かかるパネル状本体１１の寸法として、前記サイドフレーム６の付属品取付穴７，７に装着した際に、パネル状本体上面がヘッドボード２とほぼ同高さとなるように設定している。
一方、前記パネル状本体１１の下端側は、サイドフレーム６上面に載置可能とすると共にサイドフレーム６外側端面を覆うべく、鉤型形状の装着段部１３を形成している。かかる装着段部１３に、前記支柱部１０，１０を設けている。
そして、前記把持枠部材１２は、パネル状本体１１上部側に沿って握りやすくするための、間隔を隔てて構成したコ型形状を有している。
【００１０】
さらに前記サイドクッション部材５は、通常の側柵としての機能を有するもので、フットボード３寄りのサイドフレーム６に装着している。このサイドクッション部材５も前記サイドクッション部材４同様、同構造のパネル状本体１４を有している。この場合のパネル状本体１４では、フットボード３寄りのサイドフレーム６に装着時に、上面をフットボード３とほぼ同高さとなるように設定している。
【００１１】
以上のように構成されるサイドクッション部材４，５において、サイドクッション部材４，５をベッド装置１に装着する場合、使用状況に応じて、所望により、適宜サイドフレーム６の付属品取付穴７，７に装着するようにすることができる。
また、前記サイドクッション部材４，５をサイドフレーム６の付属品取付穴７，７に装着する場合、パネル状本体１１を支える支柱部１０，１０が埋没して、パネル状本体１１下端側の装着段部１３は、前記サイドフレーム６における上面、および外側端面に密接した状態となるので、前記パネル状本体１１をぐらつくことなく保持することができる。この際、サイドフレーム６からヘッドボード２、およびフットボード３にかけて、ボード取付具や、サイドフレーム６がそれぞれパネル状本体１１、１４により覆われた状態となるので、ベッド装置１周囲での行動時に、身体をぶつけても怪我するようなことはない。
そして、かかるサイドクッション部材４，５を、ベッド装置１の頭側寄り、足側寄りに装着しても、中央側は開放されているので、ベッド装置１への乗り降りの際に、妨げとなるようなことはない。
【００１２】
また、ベッド装置１の頭側にサイドクッション部材４を装着すると、通常の側柵としての機能の他、パネル状本体１１上部側に装着した把持枠部材１２により、使用者の身体を移動するための手掛かりとして、また、ベッド装置へのアプローチや、ベッド装置周囲を使用者が伝え歩きをする際の手掛かりとして供することができる。
かかるサイドクッション部材４を、所望によりベッド装置１の頭側、足側双方のサイドフレーム６に装着するようにすれば、側柵としては勿論、介助手段として大いに活用することができる。
【００１３】
このように何れにしても、サイドクッション部材４，５は、素材として、ポリウレタン、ポリエステル等の樹脂を用い、表皮としてビニルレザー等で覆った構成としているので、使用者が就寝時、誤って手足をぶつけても、苦痛を与えることはなく、また、見た目にも温かみ、潤いがあり、使い勝手もよいものとすることができる。
【００１４】
以上、本発明にかかるベッド装置におけるサイドクッション部材について、一つの実施の形態を示し、説明したが、サイドクッション部材４，５のパネル状本体１１，１４の高さをサイドフレーム６に装着した際に、パネル状本体１１，１４の上面をボトム８上のマットレス９の上面に合わせるように設定してもよい。
このようにすれば、マットレス９幅方向が拡張された状態となり、使いやすいものとなる。
【００１５】
【発明の効果】
以上の通り、本発明によれば、
１．金属部分が使用者の身体に直接あたることがないため、就寝時、無意識に足などをぶつけても苦痛を与えるようなことはない。
２．ベッドまわりでの活動時、介助部材を手掛かりとして活用することができる。
３．少なくともボトム側に対向する面を、クッション性を有する素材によって構成したパネル状本体により、見た目にも温かみ、潤いのあるものとなる。
【００１６】
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明にかかるサイドクッション部材の備えたベッド装置の一つの実施の形態を示す外観斜視図である。
【図２】 図１に示すサイドクッション部材の取付構造を示す、要部斜視説明図である。
【符号の説明】
１ ベッド装置
２ ヘッドボード
３ フットボード
４，５ サイドクッション部材
６ サイドフレーム
７ 付属品取付穴
８ ボトム
９ マットレス
１０ 支柱部
１１，１４ パネル状本体
１２ 把持枠部材
１３ 装着段部

Claims (2)

1. ベッド装置の頭側寄りおよび足側寄りにおけるサイドフレームの付属品取付穴に、支柱部を介して装着する、表面全体を軟質性素材で覆う構成のパネル状本体を有し、このパネル状本体の下端側に鉤型形状の装着段部を形成すると共に、この装着段部に前記支柱部を設け、前記サイドフレームの付属品取付穴に前記支柱部を差し込むことで、前記装着すべきサイドフレームの上面、および側方外側端面を、前記パネル状本体の下端側によって覆う構成としたことを特徴とするベッド装置におけるサイドクッション部材。
2. 前記パネル状本体上部外側側部に沿って、表面に軟質部材を被覆した、コ型形状の把持枠部材を、間隔を隔てて構成したことを特徴とする請求項１記載のベッド装置におけるサイドクッション部材。

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