JP3637853B2 - 電気接続箱 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車に搭載される電気接続箱に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、例えば自動車用のリレー、ヒューズ及びコネクタなどの電装品は、電気接続箱内に収容された状態で車両内に搭載される。中でも、内部にバスバーが収容された電気接続箱においては、各種電装品がバスバーによって構成された接続回路に電気的に接続された状態になっている。
【0003】
従来、こうした電気接続箱においては、複数のバスバーを絶縁基材を介して積層したバスバー積層体によって各種電装品の接続回路が構成されている。つまり、リレー、ヒューズ及びコネクタを収容する電気接続箱においては、リレー接続回路、ヒューズ接続回路及びコネクタ接続回路が混在した状態で形成された一つのバスバー積層体が収容されている。
【0004】
ところで、こうしたバスバー積層体に用いられるバスバーは金属板を打ち抜き加工することによって形成される。よって、バスバーを効率的に形成するためには、バスバーのパターン形状をなるべく単純な形状にすることが望ましい。そこで、従来のバスバー積層体の一例を図8及び図9に示す。
【0005】
従来のバスバー積層体は、図8(a)に示すような第1バスバー回路51と、図8(b)に示すような第2バスバー回路52とを備えている。第1バスバー回路51は、絶縁基板54上に等間隔に並んで敷設された直線状をなす複数の第1バスバー54a〜54jによって構成されている。また、第2バスバー回路52は、絶縁基板55上に等間隔に並んで敷設された直線状をなす複数の第2バスバー56a〜56jによって構成されている。すなわち、各バスバー回路51,52を構成する各バスバー54a〜54j,56a〜56jは、最も単純な形状である直線状をなしている。このため、各バスバー回路51,52の形成が簡単となり、製造コストを低く維持することが可能となる。
【0006】
また、図9に示すように、第1及び第2バスバー回路51,52を格子状に重ね合わせ、第1バスバー54a〜54jのうちの所定のものと、第2バスバー56a〜56jのうちの所定のものとを電気的に接続する場合がある。こうした場合には、同図に示すように、所望のバスバー54a〜54j,56a〜56j同士の交錯点が接続ポイントP1〜P10となる。そして、それら接続ポイントP1〜P10にて溶接が施され、所望のバスバー54a〜54j,56a〜56j同士が電気的に接続される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、電気接続箱内にこうした第1及び第2バスバー回路51,52を用いると、図9に示すように、接続ポイントP1〜P10が点在した状態となってしまう。このため、各接続ポイントP1〜P10に対して相対的に移動する溶接機の移動距離が長く、溶接を迅速に行うことが困難であった。
【0008】
本発明はこうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数枚のフレキシブルプリント基板を収容した電気接続箱にあって、異なるフレキシブルプリント基板間の電気的な接続を迅速に行うことができる電気接続箱を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、複数種の電装品装着部を備える第1ケースと、その第1ケースに嵌合して箱体を構成する第2ケースとを備え、それらケース内にバスバー及び絶縁基材を積層してなるバスバー積層体を収容した電気接続箱において、前記各種電装品装着部のうちの所定の電装品装着部に配線される接続回路を、複数の導体パターンと複数の接続パッドとをそれぞれ備える複数枚のフレキシブルプリント基板によって構成するとともに、前記各接続パッドを、前記各フレキシブルプリント基板においてそれぞれ対応する位置関係となる所定の箇所に集中して設け、それらフレキシブルプリント基板を重ね合わせた状態で各接続パッド同士を溶接することによって電気的に接続し、前記バスバー積層体に立設されるバスバー端子が形成されていない領域に前記各フレキシブルプリント基板を配置したことを要旨とする。
【0010】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の電気接続箱において、前記バスバー積層体と前記フレキシブルプリント基板とは密接した状態で収容され、前記バスバー積層体において前記フレキシブルプリント基板と密接するバスバーの配策パターンを、前記各接続パッドに干渉しないように設定したことを要旨とする。
請求項3に記載の発明では、請求項1または請求項2に記載の電気接続箱において、前記各接続パッドは、列状をなすように設けられていることを要旨とする。
【0011】
以下、本発明の「作用」について説明する。
請求項1〜3に記載の発明によると、隣り合う接続パッド同士が近接するため、溶接工程における各接続パッドに対する溶接機の相対的な移動量が少なくなる。よって、溶接工程を迅速かつ容易に行うことが可能となる。
【0012】
請求項3に記載の発明によると、各接続パッドは列状に設けられているため、各接続パッドに対する溶接機の位置決めが容易となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を車両用電気接続箱に具体化した一実施形態を図1〜図7に基づき詳細に説明する。
【0014】
図1に示すように、電気接続箱1は、第1ケースとしてのアッパーケース2と、第2ケースとしてのロアケース3とを備えている。アッパーケース2の上面には、複数のコネクタを着脱可能なコネクタ装着部4、複数のヒューズを着脱可能なヒューズ装着部5及び複数のリレーを着脱可能なリレー装着部6が形成されている。これら装着部4〜6は、対応するコネクタ、ヒューズ及びリレーを、アッパーケース2の上方から装着可能に形成されている。また、ロアケース3の上面には、コネクタ装着部4が形成されている。このコネクタ装着部4は、対応するコネクタを、ロアケース3の側方から装着可能に形成されている。これらケース2,3は互いに嵌合可能に形成されている。両ケース2,3が嵌合された際には、内部空間を有する箱体が形成される。なお、本実施形態においては、アッパーケース2側を上方向とし、ロアケース3側を下方向として説明する。
【0015】
こうした電気接続箱1内には、バスバー積層体11、第1フレキシブルプリント基板12、第2フレキシブルプリント基板13及びプリント基板14が収容されている。
【0016】
バスバー積層体11は、それぞれ所定の形状に形成された導電性金属板材からなる複数のバスバーと、合成樹脂製の絶縁基材とを交互に積層させることにより構成されている。バスバー積層体11の上面には、上方に突出する複数のバスバー端子11aが形成されている。これらバスバー端子11aは、バスバー積層体11を構成するバスバーの一部を折曲することによって形成され、それぞれアッパーケース2に形成された各装着部4〜6と対応する箇所に形成されている。
【0017】
また、図2にも併せ示すように、第1及び第2フレキシブルプリント基板12,13は、所定の形状で形成された銅箔パターン12a,13aを樹脂シートで被覆することにより構成されている。第2フレキシブルプリント基板13は、第1フレキシブルプリント基板よりも小さく形成されている。図3〜図5に示すように、これらフレキシブルプリント基板12,13は、重ね合わされた状態で収容されている。すなわち、各フレキシブルプリント基板12,13による2層構造となっている。なお、図4及び図5においては、バスバー積層体11の構成を簡略化して示す。
【0018】
各フレキシブルプリント基板12,13の所定箇所には、複数の接続端子部12b,13bが形成されている。これら接続端子部12b,13bには、それぞれ複数の銅箔パターン12a,13aが配策されている。各接続端子部12b,13bの片面の樹脂シートは剥離されており、該銅箔パターン12a,13aが露出した状態となっている。
【0019】
また、図2に示すように、各フレキシブルプリント基板12,13の所定箇所には、複数の接続パッド12c,13cが形成されている。これら接続パッド12c,13cは、銅箔パターン12a,13aを被覆する樹脂シートの一部分を剥離することによって形成されている。すなわち、各接続パッド12c,13cは、各フレキシブルプリント基板12,13の面上に露出した銅箔パターン12a,13aによって構成されている。本実施形態において各接続パッド12c,13cは、略長方形状をなしている。各接続パッド12c,13cは一直線上に整列した状態で形成され、互いに対応した位置関係となっている。詳しくは、各接続パッド12c,13cは、長辺同士が平行をなすように並設されている。つまり、各接続パッド12c,13cは、フレキシブルプリント基板12,13の一部に集約して形成されている。換言すれば、各フレキシブルプリント基板12,13の銅箔パターン12a,13aは、各接続パッド12c,13cが一直線上に整列した状態で形成可能となるように形成されている。
【0020】
また、各接続パッド12c,13cは互いに近接して形成され、そのうちの幾つかは等間隔で形成されている。同図に示すように、隣り合う接続パッド12c,13cにおいて最も近接する接続パッド12c,13c間の距離Lは、5.0mm以下(本実施形態では3.0mm程度)となるように設定されている。そして、対応する接続パッド12c,13c同士は、超音波溶接などの溶接法によって溶接されることにより電気的に接続されている。なお、本実施形態において、フレキシブルプリント基板12,13の銅箔パターン12a,13aは、最大で10アンペアの電流を通電可能とするべく、厚さが約0.1mm、幅が約2mmに設定されている。
【0021】
このように構成されたバスバー積層体11及び各フレキシブルプリント基板12,13は、バスバー積層体11が最上層(アッパーケース2側)となるように電気接続箱1内に収容されている。そして、第1フレキシブルプリント基板12が中間層、第2フレキシブルプリント基板13が最下層(ロアケース3側)となるように電気接続箱1内に収容されている。つまり、各フレキシブルプリント基板12,13は、バスバー積層体11においてバスバー端子11aが形成されていない面に密接した状態で配置されている。また、第2フレキシブルプリント基板13のさらに下層側には、プリント基板14が配置されている。なお、本実施形態においてプリント基板14は、エンジンの電子制御等を行うECUユニットとして機能するものであり、CPUやROMなどの各種電子部品を備えている。
【0022】
ところで、こうした電気接続箱1への収容時において、第1フレキシブルプリント基板12は、ロアケース3上に配置される。このとき、第1フレキシブルプリント基板12は、ロアケース3の側壁の上縁に設けられた段部3aに各接続端子部12bが位置するように配置される。そして、図5に示すように、アッパーケース2とロアケース3との嵌合時に、各接続端子部12bがアッパーケース2の側壁とロアケース3の側壁とによって折曲され、両側壁間に挟着される。これにより、各接続端子部12bは対応するコネクタ装着部4に配置される。すなわち、本実施形態においては、コネクタ装着部4に装着されるコネクタに接続されるコネクタ接続回路の一部が第1及び第2フレキシブルプリント基板12,13によって構成されている。
【0023】
また、第2フレキシブルプリント基板13の接続端子部13bのうちの1つは、図5に示すように、プリント基板14上に配線された導体パターン(図示略)と接触するように折り曲げられている。そして、該接続端子部18bとプリント基板14とが接続クリップ21によって挟着保持されている。このため、接続端子部13bとプリント基板14の導体パターンとが電気的に接続されている。すなわち、第2フレキシブルプリント基板13とプリント基板14とが電気的に接続されている。
【0024】
さらに、図6に示すように、第2フレキシブルプリント基板13の接続端子部13bのうちの1つは、バスバー積層体11に形成された基板接続部11bと接触するように折り曲げられている。なお、基板接続部11bはバスバー積層体11を構成するバスバーの一部が下方に折曲されたものであり、同バスバーは接続端子部13bの銅箔パターン13aと対応する箇所に形成されている。そして、該接続端子部13bと基板接続部11bとが接続クリップ21によって挟着保持されている。このため、接続端子部13bと基板接続部11bとが電気的に接続されている。すなわち、第2フレキシブルプリント基板13とバスバー積層体11とが電気的に接続されている。
【0025】
また、前述したように、バスバー積層体11とフレキシブルプリント基板12,13とは密接した状態で電気接続箱1内に収容されている。つまり、バスバー積層体11を構成するバスバーとフレキシブルプリント基板12とが密着する。このため、図7に示すように、バスバーの配策パターンは、各接続パッドに干渉しないように設定されている。
【0026】
したがって、本実施形態によれば以下のような効果を得ることができる。
(1)所定のコネクタ装着部4に配線される接続回路が、第1及び第2フレキシブルプリント基板12,13によって構成されている。このため、同接続回路をバスバー積層体11によって構成した場合に比べて小さくかつ軽く形成することが可能となる。しかも、各接続パッド12c,13cは、一直線上に近接して整列した状態で形成され、隣り合う接続パッド12c,13c同士が近接している。このため、各接続パッド12c,13c同士の溶接工程において、各接続パッド12c,13cに対する溶接機の相対的な移動量が、従来に比べて少なくなる。よって、各接続パッド12c,13c同士の溶接を迅速かつ容易に行うことができる。また、通常フレキシブルプリント基板12,13の銅箔パターン12a,13aは、一枚の銅箔をエッチング処理して形成される。このため、各接続パッド12c,13cが密集して設けられた状態となるように銅箔パターン12a,13aのパターン形状を設定しても、フレキシブルプリント基板12,13の製造が煩雑にならない。
【0027】
(2)各接続パッド12c,13cは列状に設けられているため、各接続パッド12c,13cに対する溶接機の位置決めを容易に行うことができる。特に本実施形態では各接続パッド12c,13cが一直線上に並んだ状態で形成されている。通常、各フレキシブルプリント基板12,13を曲げた状態で電気接続箱1内に収容する必要がある場合には、接続パッド12c,13cの形成箇所を避けることが望ましい。このため、各接続パッド12c,13cを一直線上に並んだ状態で形成することにより、フレキシブルプリント基板12,13の曲げ態様の自由度を広く維持することができる。
【0028】
(3)フレキシブルプリント基板12,13にバスバー積層体を構成するバスバーを密着した状態で電気接続箱1内に収容した場合には、バスバーの配策パターンを接続パッド12c,13cと干渉しないように設定する必要がある。このため、前記従来のバスバー積層体のように各フレキシブルプリント基板12,13の銅箔パターン12a,13aを直線状に形成した場合には、各接続パッド12c,13cを離散的に形成せざるを得ない。そして、各接続パッド12c,13cを離散的に設けると、バスバーの配策パターンが大幅に規制されてしまう。これに対して、本実施形態では各接続パッド12c,13cがフレキシブルプリント基板12,13の一部に密集して形成されている。このため、バスバーの配策パターンの自由度が従来ほど規制されない。
【0029】
(4)各接続パッド12c,13cは一直線上に並んだ状態で形成され、そのうちの幾つかは等間隔で形成されている。このため、複数の接続パッド12c,13c同士を一度に溶接するべく溶接機を構成した際には、同溶接機を比較的容易に構成することができる。詳しくは、溶接機の溶接ヘッドを複数個等間隔に並べて構成するだけで、複数の接続パッド12c,13c同士を一度に溶接することができる。
【0030】
(5)隣り合う接続パッド12c,13cにおいて最も近接する接続パッド12c,13c間の距離Lは、5.0mm以下に設定されている。このため、各接続パッド12c,13cの密集度を高く設定することができる。
【0031】
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・ 各接続パッド12c,13cは、各フレキシブルプリント基板12,13の一部に集約して形成されていれば、必ずしも一直線上に並んだ状態で形成されている必要はない。また、各接続パッド12c,13cは、列状に形成されている必要もない。このようにすれば、各銅箔パターン12a,13aのパターン態様の自由度を拡げることができる。
【0032】
・ 前記実施形態では、2枚のフレキシブルプリント基板12,13を重ね合わせた積層物を電気接続箱1内に収容している。しかし、電気接続箱1内には、3枚以上のフレキシブルプリント基板を重ね合わせた積層物を収容するようにしてもよい。
【0033】
・ 各フレキシブルプリント基板12,13の接続パッド12c,13c間を、超音波溶接に限らず、抵抗溶接やレーザー溶接など、他の溶接法によって電気的に接続してもよい。また、両接続パッド12c,13c間を、例えばクリームはんだを用いてはんだ付けによって接続してもよい。すなわち、本発明における「溶接」の概念は両接続パッド12c,13c間を溶着した接続方法全般を指すものであり、はんだ付けもその概念に含むものとする。
【0034】
・ 前記実施形態では、第1及び第2フレキシブルプリント基板12,13の銅箔パターン12a,13aを、10アンペア以下の電流を通電可能に設定している。しかし、銅箔パターン12a,13aの厚さや幅を変更して、10アンペア以上の電流を通電できるように設定してもよい。また、最大通電電流を10アンペア以下に設定してもよい。
【0035】
・ 前記実施形態では、第2フレキシブルプリント基板13とプリント基板14及びバスバー積層体11とを、接続クリップ21を用いて電気的に接続している。しかし、第2フレキシブルプリント基板13とプリント基板14及びバスバー積層体11とを、溶接によって接続してもよい。
【0036】
・ 前記実施形態では、電気接続箱1内にプリント基板14を収容している。しかし、プリント基板14は、必ずしも電気接続箱1内に収容されていなくてもよい。
【0037】
・ 前記実施形態では、各フレキシブルプリント基板12,13がバスバー積層体11の下層に配置されている。しかし、各フレキシブルプリント基板12,13は、バスバー積層体11の上層に配置されてもよい。但し、この場合、各フレキシブルプリント基板12,13は、バスバー端子11aが形成されていない領域に配置されることが望ましい。
【0038】
・ 前記実施形態では、コネクタ接続回路の一部をフレキシブルプリント基板12,13によって構成している。しかし、ヒューズ接続回路やリレー接続回路の一部をフレキシブルプリント基板12,13によって構成してもよい。
【0039】
・ 前記実施形態では、アッパーケース2側が上方向、ロアケース3側が下方向として説明しているものの、電気接続箱1を車両に組み付ける際には、例えばアッパーケース2が下方に位置し、ロアケース3が上方に位置していてもよい。また、アッパーケース2の側壁及びロアケース3の側壁が上方を向くように、すなわち電気接続箱1を90゜回転させた状態で車両に組み付けてもよい。つまり、電気接続箱1は、各ケース2,3がどの方向を向くように組み付けられてもよい。
【0040】
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1) 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電気接続箱において、前記接続パッドのうちの最も近接したもの間の距離は、5.0mm以下に設定されていること。この技術的思想(1)に記載の発明によれば、接続パッドの密集度を高めることができる。
【0041】
(2) 請求項1〜3、技術的思想(1)のいずれか1項に記載の電気接続箱において、前記各接続パッドのうちの幾つかは、等間隔で設けられていること。
(3) 請求項1〜3、技術的思想(1),(2)のいずれか1項に記載の電気接続箱において、当該電気接続箱には、2枚のフレキシブルプリント基板が収容されていること。
【0042】
(4) 複数種の電装品装着部を備える第1ケースと、その第1ケースに嵌合して箱体を構成する第2ケースとを備え、それらケース内にバスバー及び絶縁基材を積層してなるバスバー積層体を収容した電気接続箱において、前記各種電装品装着部のうちの所定の電装品装着部に配線される接続回路を、複数の導体パターンと複数の接続パッドとをそれぞれ備える複数枚のフレキシブルプリント基板によって構成するとともに、前記導体パターンを、前記各接続パッドが前記各フレキシブルプリント基板の所定の箇所に集中して設けられた状態となるようなパターン形状で設けたこと。
【0043】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、各接続パッド同士の溶接を迅速に行うことができる。
【0044】
また、請求項3に記載の発明によれば、各接続パッドに対する溶接機の位置決めを容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の電気接続箱を示す分解斜視図。
【図2】(a)は同実施形態の電気接続箱に収容される第1フレキシブルプリント基板の平面図、(b)は同電気接続箱に収容される第2フレキシブルプリント基板の平面図。
【図3】同実施形態の電気接続箱の平面図。
【図4】図3のA−A線断面図。
【図5】図3のB−B線断面図。
【図6】図3のC−C線断面図。
【図7】同実施形態の第1フレキシブルプリント基板とバスバー積層体との関係を示す平面図。
【図8】(a),(b)は、従来の電気接続箱に用いられるバスバー積層体の平面図。
【図9】同バスバー積層体の接続ポイントを示す平面図。
【符号の説明】
1…電気接続箱、2…第1ケースとしてのアッパーケース、3…第2ケースとしてのロアケース、4…コネクタ装着部、5…ヒューズ装着部、6…リレー装着部、11…バスバー積層体、11a…バスバー端子、12…第1フレキシブルプリント基板、13…第2フレキシブルプリント基板、12a,13a…導体パターンとしての銅箔パターン、12b,13b…接続端子部、12c,13c…接続パッド、14…プリント基板。
Claims (3)
- 複数種の電装品装着部を備える第1ケースと、その第1ケースに嵌合して箱体を構成する第2ケースとを備え、それらケース内にバスバー及び絶縁基材を積層してなるバスバー積層体を収容した電気接続箱において、
前記各種電装品装着部のうちの所定の電装品装着部に配線される接続回路を、複数の導体パターンと複数の接続パッドとをそれぞれ備える複数枚のフレキシブルプリント基板によって構成するとともに、前記各接続パッドを、前記各フレキシブルプリント基板においてそれぞれ対応する位置関係となる所定の箇所に集中して設け、それらフレキシブルプリント基板を重ね合わせた状態で各接続パッド同士を溶接することによって電気的に接続し、前記バスバー積層体に立設されるバスバー端子が形成されていない領域に前記各フレキシブルプリント基板を配置したことを特徴とする電気接続箱。 - 前記バスバー積層体と前記フレキシブルプリント基板とは密接した状態で収容され、前記バスバー積層体において前記フレキシブルプリント基板と密接するバスバーの配策パターンを、前記各接続パッドに干渉しないように設定したことを特徴とする請求項1に記載の電気接続箱。
- 前記各接続パッドは、列状をなすように設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電気接続箱。
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