JP3637244B2 - 貯槽屋根の構築工法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば液化天然ガス等、極低温液体を貯留するための貯槽を構築するときに用いて好適な貯槽屋根の構築工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、図11に示すように、例えば液化天然ガス、液化プロパンガス、液化窒素、液化酸素等をはじめとする各種の極低温液体を貯蔵するための貯槽(タンク)1は、有底円筒状の槽体2を構築した後、この槽体2の上部開口部に円形ドーム状の屋根3を架設し、さらに槽体2の内周面に、保冷材と、膜状のメンブレンとを取り付けることによって構築していた。
【0003】
上記したような貯槽1は、地下に構築する場合と、地上に構築する場合とがあるが、いずれの場合においても、円形ドーム状の屋根3を構築するに際しては、先行構築した槽体2の底版2a上で屋根3を組み立てている。そして、図12に示すように、組み立てた屋根3は、ジャッキ装置6でジャッキアップするジャッキアップ工法、あるいは組み立てた屋根3の外周面と槽体2との間をシールした状態で屋根3の下面側に空気を送り込んで屋根3を持ち上げるエアレイズ工法等により、所定位置まで持ち上げられて槽体2上に取付固定されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したような従来の貯槽屋根の構築工法では、屋根3を底版上で組み立てるため、底版2a上に、サポート7や仮設足場8、組み立てた屋根3を持ち上げるための各種機材等を持ち込む必要があり、その設置や撤去に手間およびコストが掛かり、これが費用削減および工期短縮化の妨げとなっていた。本発明は以上のような点を考慮してなされたもので、貯槽屋根を構築するにあたり、その費用および工期を節減することのできる貯槽屋根の構築工法を提供することを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、底版と、該底版上に構築された略円筒状の側壁と、側壁の上方全体を覆う屋根とを備えて構成される貯槽を構築するにあたり、前記底版および側壁を構築した後、前記側壁の内方において、前記底版の中央部に中央支柱を立設するとともに、該中央支柱上に前記屋根の中央部に位置するセンターリングを載置し、また、前記屋根を周方向に分割した形態として平面視略扇状の屋根ユニットを予め所定形状に組み立て、さらに前記各屋根ユニットの下面にトラス状の補剛材および支柱を取付けるとともにこれら支柱と前記補剛材との間に作業用足場を設けておき、前記各屋根ユニットを、前記側壁の外側から吊り込み、該屋根ユニットの中央側となる一端部を前記中央支柱に支持させるとともに、外周側となる他端部を前記側壁側に支持させた後、前記一端部と他端部とを前記センターリングと前記側壁側とに接合することによって、前記各屋根ユニットを所定の位置に取り付けることを特徴としている。
【0006】
このようにして屋根をユニット化して構築することにより、施工の効率化が図られる。しかも、各屋根ユニットを中央支柱と側壁とで支持させるようにしたため、屋根ユニットを屋根の径方向に複数に分割せずに一体とした大きなユニットとすることになる。これにより、底版上には中央支柱を立設するのみでよく、仮設足場等を少なくすることができる。
また、例えば中央支柱についても、ユニット化を図ることにより、その設置や解体作業を効率化することが可能である。
【0007】
請求項2に係る発明は、前記屋根ユニットを、所定形状に組み上げた前記屋根のフレームと、該フレームに取り付けられて前記屋根の表面を形成する屋根板とで形成しておくことを特徴としている。
【0008】
このように屋根ユニットをフレームと屋根板とで形成しておくことにより、この屋根ユニットを順次設置していけば、屋根板の設置作業が不要となり、屋根を効率良く設置することができ、また高所作業を削減することができる。
【0009】
請求項3に係る発明は、前記センターリング側には、前記各屋根ユニットの一端部を略鉛直面内でスイング可能にジョイントするジョイント金具を設けておき、前記各屋根ユニットを取り付けるに際しては、まず前記他端部を前記側壁の上方に持ち上げた状態で、前記一端部を前記ジョイント金具に略鉛直面内でスイング可能となるようジョイントし、しかる後、前記ジョイント金具にジョイントされた前記一端部を中心として前記屋根ユニットをスイングさせて前記他端部を前記側壁上に降ろした後、前記側壁側に接合することを特徴としている。
【0010】
このように、屋根ユニットの他端部を持ち上げた状態で、この屋根ユニットの一端部を、例えばピン等を用いてジョイント金具にスイング可能となるようジョイントし、この後、ジョイント金具の部分を中心として屋根ユニットをスイングさせて他端部を側壁上に降ろすことにより、屋根ユニットの設置を円滑に行うことができる。
なお、この場合、屋根ユニットに、自重による径方向への変形を防止するための補剛材を設けておく等すれば、屋根ユニットの他端部を側壁上に降ろしたときの寸法変化を抑えることが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る貯槽屋根の構築工法の実施の形態の一例を、図1ないし図10を参照して説明する。ここでは、構築すべき貯槽として、例えば地下式貯槽を例に挙げる。
【0012】
図1において、符号10は構築すべき地下式貯槽(貯槽)、11は地盤中に構築されたコンクリート製で有底円筒状の槽体、12は槽体11の底版、13は槽体11を構成する円筒状の側壁、14は側壁13の上部開口部を塞ぐ円形ドーム状の屋根、15は槽体11の内壁面に沿って配設された保冷材、16は内部に充填する液化天然ガス等の液密・気密性を保持するためのメンブレンである。
【0013】
この他にも、地下式貯槽10には貯留液体を出し入れするための配管や各種機器類等が必要に応じて設けられている。また、屋根14の下方には、複数の吊りロッド17aを介して吊りデッキ17が設けられている。なお、屋根14は、この吊りデッキ17を備えずに構成する場合もある。
【0014】
屋根14は、その外周部がリング状の厚板18を介して側壁13の上部に固定されている。このリング状の厚板18は、鋼製で、下端部18aが側壁13に埋設固定され、上部18bは円形ドーム状の屋根14の湾曲形状に合わせて内方に湾曲形成されている。
【0015】
そして、屋根14は、鉄骨造のフレーム20と、そのフレーム20の上面に設けられた屋根板21とから構成されている。
図2および図3に示すように、フレーム20は、屋根14の頂部に位置するリング状の棟リング(センターリング)22と、この棟リング22の外周側に放射状に配置された複数本のラフター材23と、屋根14の周方向に延在する複数本のリング材24(図2のみに図示)とで構成されている。
【0016】
図4に示すように、このような屋根14は、略扇状の屋根ユニットRを複数組み合わせることによって構成されるようになっている。例えばここでは屋根14全体を合計21個の屋根ユニットRで構成するようにしている。
図5に示すように、各屋根ユニットRは、この屋根14を周方向に複数に分割した形態の平面視略扇状であり、フレーム20を構成する所定本数のラフター材23,リング材24,およびその上面に取り付けられた屋根板21が一体にユニット化されたものである。
【0017】
ここで、図6(a)に示すように、各屋根ユニットRの両側端部のラフター材23は、断面視C字状のジョイント用ラフター材27で構成されている。このジョイント用ラフター材27は、ウェブに相当する部分を屋根ユニットRの外側に向け、これを他の屋根ユニットRとの接合面27aとするようになっている。
このとき、各屋根ユニットRの端部において、ジョイント用ラフター材27とその上面の屋根板21とは、所定寸法オフセットして取り付けられており、屋根ユニットR,Rどうしの接合部において、屋根板21,21の継ぎ目と、ジョイント用ラフター材27,27の継ぎ目とが重ならないようになっている。
【0018】
そして、図6(b)に示すように、互いに隣接する屋根ユニットR,Rどうしを接合するときには、双方のジョイント用ラフター材27,27の接合面27a,27aどうしを当接させ、この状態で双方をボルト・ナット28等の接合手段で接合するようになっている。このように、断面C字状のジョイント用ラフター材27,27を背中合わせに接合することにより、H型の合成断面を有したラフター材23として機能するようになっている。
【0019】
図7に示すように、このような各屋根ユニットRは、その中心部側の端部が、ジョイントブラケット30を介して棟リング22に接合されている。
ジョイントブラケット30は、棟リング22に、各屋根ユニットRの少なくとも1つのラフター材23に対応した位置に一体に設けられている。このジョイントブラケット30は、棟リング22の下面側に設けられたラフター材受け30Aと、棟リング22の上面側に設けられたジョイント金具30Bとから構成されている。
【0020】
ラフター材受け30Aは、棟リング22の下面側から外周側に突出するよう設けられており、突出した部分の上面側には、円形ドーム状の屋根14の傾斜に合わせた傾斜面31が形成されている。そして、この傾斜面31上にラフター材23を載置することにより、ラフター材23が所定角度で傾斜して支持されるようになっている。
【0021】
ジョイント金具30Bは、棟リング22上に設けられた屋根板21に溶接されて設けられており、このジョイント金具30Bには、ラフター材23をジョイントするためのジョイント孔32が所定の位置に形成されている。一方、ラフター材23の端部23aには、このラフター材23に一体に設けられた屋根板21上に、ジョイント金具30B側に延出する連結プレート33が二枚一対で設けられている。これらの連結プレート33にはピン孔34が形成されている。これら二枚一対の連結プレート33の間にジョイント金具30Bを挟み込んだ状態で、ピン孔34及びジョイント孔32にピンやボルト等を挿入することにより、ラフター材23、つまり屋根ユニットRが、ピン孔34を中心として略鉛直面内でスイング可能に棟リング22に連結されるようになっている。
【0022】
そして、ラフター材23の端部と棟リング22との間には所定寸法の隙間が形成されるようになっており、この隙間に継手板35を溶接することにより、ラフター材23の端部と棟リング22とが一体に接合されている。
【0023】
また、図8に示すように、各屋根ユニットRの外周側においては、リング状の厚板18に設けられた外周ジョイントブラケット37に各ラフター材23が接合されるようになっている。
各外周ジョイントブラケット37は、リング状の厚板18の内周面に溶接されて設けられており、水平方向内方に突出するラフター材受け部37aが形成されている。そして、屋根ユニットRを構成するラフター材23の端部には、その下面に脚部23bが一体に設けられており、この脚部23bがラフター材受け部37a上に立脚するようになっている。
また外周ジョイントブラケット37には、このラフター材23のウェブ23wと下側フランジ23fとに連続するジョイント部37bおよびスチフナ37cが一体に形成されている。
【0024】
そして、このような外周ジョイントブラケット37のラフター材受け部37a上に、屋根ユニットRのラフター材23が載置され、さらにラフター材23の端部とジョイント部37cとの隙間に、継手板39が溶接されるようになっている。これによって、ラフター材23、つまり屋根ユニットRが、外周ジョイントブラケット37を介してリング状の厚板18に接合される。
【0025】
上記したような屋根ユニットRを用いて屋根14を構築するには、まず、図5に示したような各屋根ユニットRを、工場、あるいは構築現場付近に設けた組立ヤードで所定形状に組み立てる。このとき、各屋根ユニットRは、ラフター材23とリング材24とを予め所定形状に組み、その上面に屋根板21を取り付けておく。また、屋根14の下面には図1に示す吊りロッド17aによって吊りデッキ17を屋根ユニットRとほぼ同等の大きさで取り付けておく。
【0026】
さらに、各屋根ユニットRの両側端部には、例えばトラス状の補剛材40を取り付ける。この補剛材40は、ジョイント用ラフター材27と略平行に配置された例えば断面C字状のチャンネル材41と、ジョイント用ラフター材27とチャンネル材41との間に組まれたラチス材42とから構成されている。このとき、屋根ユニットRを構成するジョイント用ラフター材27を、トラス状の補剛材40の上弦材として機能させる。
【0027】
加えて、補剛材40の内側には、ラフター材23の下面に所定間隔毎に支柱45を取り付け、この支柱45とチャンネル材41との間に足場板46を敷設することにより、ここに作業用足場47を設けておく。
【0028】
このようにして各屋根ユニットRを組み立てる一方、図9に示すように、地盤中に構築した槽体11の内部には、底版12の中央部に中央支柱50を組み上げる。この中央支柱50は、その施工効率上、予めユニット化しておき、これを順次積み上げることによって構築するのが好ましい。
【0029】
このとき、中央支柱50の上部には、前記屋根の棟リング22を設置する。
一方、槽体11の上部には、リング状の厚板18および外周ジョイントブラケット37までを取り付けた状態としておく。
【0030】
そして、この状態で、予め所定形状に組み立てられた屋根ユニットRをクレーン等で吊り込む。
続いて、図7に示したように、屋根ユニットRの外周側端部を持ち上げ(図7(b)中、二点鎖線で示した状態)、屋根ユニットRの中央側において、連結プレート33を、棟リング22に設けられたジョイントブラケット30のジョイント金具30Bにピンやボルト等でジョイントする。これにより屋根ユニットRは、中央側の端部が棟リング22にスイング可能に連結され、図9に示した中央支柱50側に支持された状態となる。
【0031】
次いで、屋根ユニットRをスイングさせて、図8に示したように、その外周側の端部を外周ジョイントブラケット37上に降ろす。続いて、外周ジョイントブラケット37とラフター材23とを、その隙間に継手板39を溶接することによって接合するのである。これにより、屋根ユニットRの外周側は、側壁13側に接合されたこととなる。
このとき、図5に示したように、各屋根ユニットRにはトラス状の補剛材40が設けられているため、外周側の端部におけるラフター材23の(屋根14の径方向に沿った)変形量は、例えば補剛材40がない場合には100mm以上となるものが、数mm程度に抑えられる。その結果、図8に示したような継手板39による隙間の寸法調整および接合が容易に行えるのである。
【0032】
これとともに、図7に示したように、屋根ユニットRの中央側においては、ラフター材23の端部と棟リング22との隙間に継手板35を溶接し、ラフター材23と棟リング22とを一体に接合する。
【0033】
これにより、屋根ユニットRは、中央側の端部が中央支柱50上の棟リング22に接合され、外周側の端部が外周ジョイントブラケット37およびリング状の厚板18を介して側壁13に接合される。
【0034】
このような屋根ユニットRの設置を、例えば図4中、丸数字で示したような順番で行っていく。このとき、図6に示したように、各屋根ユニットRの端部のジョイント用ラフター材27が断面C字状とされているので、接合面27a,27aどうしを付き合わせてボルト・ナット28で締結することにより、互いに隣接する屋根ユニットR,Rどうしを直接接合できるようになっている。
なお、屋根ユニットR,Rのジョイント作業は、補剛材40の内側に設けた仮設の作業用足場47で行うことができるようになっている。
【0035】
そして、図4に示したように、全ての屋根ユニットRの設置が完了した後、屋根14の2カ所において、調整代(しろ)51となる部分を、バラ材のリング材24’で接続し、さらにその上面に図示しない屋根板を設置することによって、寸法調整を行いつつ、この部分の屋根施工を行う。
【0036】
これにより、図10に示すように、屋根14の全周が設置された状態となるので、この後、各屋根ユニットRの下面側に設けられた補剛材40、足場板46および支柱45(図5参照)、さらに中央支柱50を撤去することにより、地下式貯槽10の屋根14が構築されたことになる。
したがって、しかる後には、図1に示したように、槽体11の内部に保冷材15やメンブレン16等を設置することにより地下式貯槽10が完成する。
【0037】
上述したように、地下式貯槽10の屋根14をユニット化し、しかも各屋根ユニットRを、屋根14の径方向に複数に分割せずに一体のユニットとする構成としたので、施工を効率良く行うことができる。その結果、屋根14の構築にかかる費用および工期を節減することが可能となる。
【0038】
更には、各屋根ユニットRを、フレーム20と屋根板21とを一体化することによって構成したので、これによっても施工の効率化が図られる。また屋根板21の設置作業が不要となり、高所作業を削減することができる。
【0039】
加えて、各屋根ユニットRを設置するに際しては、棟リング22に設けたジョイントブラケット30のジョイント金具30Bに各屋根ユニットRをスイング可能にジョイントし、この後、屋根ユニットRの外周部端部を外周ジョイントブラケット37上に降ろして接合するようにしたので、各屋根ユニットRの設置を円滑に行うことが可能となる。
【0040】
しかも各屋根ユニットRには、その両側端部のジョイント用ラフター材27の下面にトラス状の補剛材40を設けるようにしたので、各屋根ユニットRの自重による径方向の変形が抑えられ、したがって、その設置作業を容易かつ確実に行うことが可能となる。
【0041】
上記のようにして、屋根14のユニット化工法を適用することにより、現場における継手作業を削減することができ、作業効率の大幅な向上を図るとともに、高所作業の削減による安全性向上を図ることができるのである。
【0042】
なお、上記の実施の形態において、地下式貯槽10を例に挙げたが、地上式貯槽においても同様の屋根14の構築工法を適用することが可能であり、それにより上記と同様の効果が得られる。
【0043】
また、屋根14の下面にトラス状の補剛材40を設ける構成としたが、そのトラス形式等は限定するものではないし、また、例えばこれを立体トラス状等とすることも可能である。
さらにこの補剛材40は、十分な剛性が確保できるのであれば、各屋根ユニットRの両側端部のみに限らずその他の部分に設けるようにしても良く、例えば屋根ユニットRの中央部等に設けるようにしてもよい。
【0044】
加えてこの補剛材40は、屋根14の設置後に撤去する構成としたが、必要であればこれをそのまま本設の補剛材40として残すことも可能である。
【0045】
なお、上記の実施の形態では、屋根板21とフレーム20とをユニット化する構成としたが、屋根板21についてはユニット化せず、フレーム20のみをユニット化し、これを設置した後にその上面に屋根板21を取り付けるようにすることも可能である。
【0046】
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない範囲内であれば、いかなる構成を採用しても良く、また上記したような構成を適宜選択的に組み合わせたものとしても良いのは言うまでもない。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る貯槽屋根の構築工法によれば、屋根をユニット化して構築することにより、施工の効率化が図られる。しかも、各屋根ユニットを中央支柱と側壁とで支持させるようにしたため、屋根ユニットを屋根の径方向に複数に分割せず一体の大きなユニットとすることになる。これにより、底版上には中央支柱を立設するのみでよく、仮設足場等を少なくすることができる。したがって、屋根の構築に際する費用および工期を節減することが可能となるのである。
【0048】
請求項2に係る貯槽屋根の構築工法によれば、屋根ユニットをフレームと屋根板とで形成しておくことにより、屋根板の設置作業が不要となるので、屋根を効率良く設置することができ、また高所作業を削減することができる。
【0049】
請求項3に係る貯槽屋根の構築工法によれば、屋根ユニットの他端部を持ち上げた状態で、この屋根ユニットの一端部をジョイント金具にスイング可能となるようジョイントし、この後、屋根ユニットをスイングさせて他端部を側壁上に降ろすようにしたので、屋根ユニットの設置を円滑に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る貯槽屋根の構築工法を適用して構築する地下式貯槽の一例を示す斜視断面図である。
【図2】 前記地下式貯槽の屋根を示す平面図である。
【図3】 同屋根の立断面図である。
【図4】 同屋根をユニット化したときの施工順序を示す図である。
【図5】 同屋根を構成する屋根ユニットを示す斜視図である。
【図6】 前記屋根ユニットどうしの継ぎ目の構造を示す斜視図である。
【図7】 同屋根ユニットの棟リングへのジョイント構造を示す平面図および側断面図である。
【図8】 同屋根ユニットのリング状の厚板側へのジョイント構造を示す側断面図である。
【図9】 同屋根ユニットを用いて前記屋根を施工している状態を示す立断面図である。
【図10】 前記屋根の全体が構築された状態を示す立断面図である。
【図11】 従来の貯槽屋根の構築工法の一例を示す図であって、底版上で屋根を組み立てている状態を示す立断面図である。
【図12】 同、組み立てた屋根をジャッキアップしている状態を示す立断面図である。
【符号の説明】
10 地下式貯槽(貯槽)
12 底版
13 側壁
14 屋根
20 フレーム
21 屋根板
22 棟リング(センターリング)
30B ジョイント金具
50 中央支柱
R 屋根ユニット

Claims (3)

  1. 底版と、該底版上に構築された略円筒状の側壁と、側壁の上方全体を覆う屋根とを備えて構成される貯槽を構築するにあたり、前記底版および側壁を構築した後、前記側壁の内方において、前記底版の中央部に中央支柱を立設するとともに、該中央支柱上に前記屋根の中央部に位置するセンターリングを載置し、
    また、前記屋根を周方向に分割した形態として平面視略扇状の屋根ユニットを予め所定形状に組み立て、さらに前記各屋根ユニットの下面にトラス状の補剛材および支柱を取付けるとともにこれら支柱と前記補剛材との間に作業用足場を設けておき、
    前記各屋根ユニットを、前記側壁の外側から吊り込み、該屋根ユニットの中央側となる一端部を前記中央支柱に支持させるとともに、外周側となる他端部を前記側壁側に支持させた後、前記一端部と他端部とを前記センターリングと前記側壁側とに接合することによって、前記各屋根ユニットを所定の位置に取り付けることを特徴とする貯槽屋根の構築工法。
  2. 前記屋根ユニットを、所定形状に組み上げた前記屋根のフレームと、該フレームに取り付けられて前記屋根の表面を形成する屋根板とで形成しておくことを特徴とする請求項1記載の貯槽屋根の構築工法。
  3. 前記センターリング側には、前記各屋根ユニットの一端部を略鉛直面内でスイング可能にジョイントするジョイント金具を設けておき、前記各屋根ユニットを取り付けるに際しては、まず前記他端部を前記側壁の上方に持ち上げた状態で、前記一端部を前記ジョイント金具に略鉛直面内でスイング可能となるようジョイントし、しかる後、前記ジョイント金具にジョイントされた前記一端部を中心として前記屋根ユニットをスイングさせて前記他端部を前記側壁上に降ろした後、前記側壁側に接合することを特徴とする請求項1または2記載の貯槽屋根の構築工法。
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