JP3636359B2 - 主従関係で通信接続された複数装置を備えたシステム - Google Patents
主従関係で通信接続された複数装置を備えたシステム Download PDFInfo
- Publication number
- JP3636359B2 JP3636359B2 JP2002056676A JP2002056676A JP3636359B2 JP 3636359 B2 JP3636359 B2 JP 3636359B2 JP 2002056676 A JP2002056676 A JP 2002056676A JP 2002056676 A JP2002056676 A JP 2002056676A JP 3636359 B2 JP3636359 B2 JP 3636359B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- printing
- usb
- file
- printer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、例えばデジタルカメラとデジタルプリンタとをUSBのような主従関係をもつ通信インタフェースで接続した印刷システムなどに好適な、装置間の通信制御の方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
主従関係をもつ通信インタフェースの一つとして、USBが知られている。すなわち、USBで相互接続された2つの装置のうち、一方の装置は、通信の主導権を握る「USBホスト」であり、他方の装置は、USBホストからの制御コマンドに応答して従属的に動作する「USBデバイス」である。
【0003】
USBは、パーソナルコンピュータと周辺機器間の通信インタフェースとして広く普及している。USBをサポートする一般のパーソナルコンピュータ用オペレーティングシステム(OS)は、USBホストとしてのUSBコントローラを標準装備している。当然、USBをサポートする周辺機器は、USBデバイスとしてのUSBコントローラを装備することになる。
【0004】
USBデバイスには、通信制御方法において異なる複数のクラス(種類)がある。USBの規格に定められたデバイスクラスとして、ストレージクラス、HIDクラス、STIクラス及びプリンタクラスなどがある。規格で定められたいずれかのデバイスクラスのUSBデバイスして周辺機器が機能する限り、パーソナルコンピュータ用OSに標準装備されたUSBコントローラは、その周辺機器と正常に通信可能である。しかし、もし、周辺機器が規格外のデバイスクラス(例えば、周辺機器メーカがオリジナルに定めたクラス)として動作する場合には、パーソナルコンピュータ用OSに標準装備のUSBコントローラがその周辺機器と正常に通信できる保証は無い。
【0005】
さて、パーソナルコンピュータの周辺機器の一つに、デジタルカメラがある。上述したようなUSBの普及により、デジタルカメラにおいても、USBデバイスとしての機能を備えた機種が主流になっている。デジタルカメラの場合、その望ましいデバイスクラスは「ストレージクラス」であると考えられる。何故なら、そうすると、パーソナルコンピュータは、デジタルカメラをデータストレージとして扱って、デジタルカメラ内のディレクトリを自由に探索して所望の画像ファイルを自由に読み書きできるからである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、インクジェットプリンタやレーザプリンタなどのデジタルプリンタにおいて、パーソナルコンピュータの仲介なしに直接的にデジタルカメラと接続して、デジタルカメラから直接的に画像データを読み込んで印刷することができる、直接接続式のデジタルプリンタが知られている。この直接接続式のプリンタにおいても、デジタルカメラとの通信インタフェースとして、USBが好まれている。その場合、プリンタがUSBホストとして機能し、デジタルカメラがストレージクラスのUSBデバイスとして機能することが好ましいと考えられる。何故なら、そうすれば、デジタルカメラは、ストレージクラスのUSBデバイスとして機能可能でありさえすれば、パーソナルコンピュータにも接続可能であるし、且つ、直接接続式プリンタにも接続可能だからである。
【0007】
このようにプリンタがUSBホストとして、デジタルカメラがストレージクラスのUSBデバイスとして動作する直接接続式の印刷システムでは、プリンタは、デジタルカメラを、単なるデータストレージとして取り扱うことになる。この場合、USBの規格によれば、USBホストたるプリンタの方から主体的に制御コマンドをUSBデバイスたるデジタルカメラに送るための手段は提供されているのであるが、その逆に、USBデバイスたるデジタルカメラの方から主体的に制御コマンドをUSBホストたるプリンタに送るための手段は提供されていない(つまり、規格では定義されていない)。その結果、USBの規格にそのまま従うだけでは、次のような問題が生じる。
【0008】
すなわち、上記のような直接接続式の印刷システムにおいて、印刷対象画像の選択、印刷条件の設定、及び印刷要求などのユーザ操作を、プリンタを使って行なうことは可能であるが、逆に、デジタルカメラを使って行なうことが困難である。しかし、ユーザにとっては、プリンタのよりむしろデジタルカメラを使って上記操作が行なえる方が、使い易いに違いない。何故なら、デジタルカメラは片手で持って手軽に操作できるし、デジタルカメラの高精細なカラー液晶表示パネル上で画像を参照し選択できるからである。
【0009】
類似の問題は、上述した直接接続式の印刷システムだけに限らず、主従関係をもった通信インタフェースを使用する他の種類のシステムにおいても、存在する可能性がある。
【0010】
従って、本発明の目的は、USBのような主従関係を有する通信インタフェースを介して、デジタルプリンタのような通信制御上主体的な立場にある装置と、デジタルカメラのような通信制御上従属的な立場にある装置とを接続した場合に、従属的な装置側でのボタン操作によって、主体的な装置の制御が行なえるようにすることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の一つの観点に従うシステムは、主従関係をもつ通信インタフェースを介して接続された、主体的に通信動作を行なう主体的装置と、前記主体的装置からのコマンドに応答して従属的に通信動作を行なう従属的装置と備える。
【0012】
そして、主体的装置は、通信インタフェースを通じて従属的装置へ、周期的に問合せコマンドを送る問合せ手段を有する。また、従属的装置は、所望の動作をリクエストするためのリクエストコマンドを発生するリクエストコマンド発生手段と、問い合わせコマンドを受けたとき、リクエストコマンドが発生していたならば、リクエストコマンドを問い合わせコマンドに対するリプライとして、通信インタフェースを通じて主体的装置へ返送するリクエストコマンド返送手段とを有する。更に、主体的装置は、従属的装置から返送されたリクエストコマンドを受けるリクエストコマンド受信手段と、受信されたリクエストコマンドに応えて、リクエストコマンドによってリクエストされた動作を実行するリクエスト動作実行手段とを有する。
【0013】
このシステムにおいて、従属的装置は、更に、リソースデータを記録したデータストレージと、主体的装置から通信インタフェースを通じて来るデータ読出コマンドに応答して従属的に、主体的装置をしてデータストレージから主体的に所望のリーソスリデータを読み出すことを可能にならしめる従属的データ読出手段とを有することができる。そして、主体的装置は、更に、データ読出コマンドを通信インタフェースを通じて従属的装置に送ることにより、リクエストされた動作を実行するために必要なリソースデータを従属的装置のデータストレージから主体的に読み出す主体的データ読出手段を有することができる。
【0014】
通信インタフェースとしてUSBを採用することができる。この場合、主体的装置がUSBホストコントローラを有し、そのUSBホストコントローラが、上記の問合せ手段、リクエストコマンド受信手段及び主体的データ読出手段として動作するようにすることができる。かつ、従属的装置がUSBデバイスコントローラを有し、そのUSBデバイスコントローラが、上記のリクエストコマンド返送手段及び従像的データ読出手段として動作するようにすることができる。
【0015】
その場合、さらに、従属的装置のUSBデバイスコントローラを、ストレージクラスのデバイスコントローラとすることができる。
【0016】
その場合、さらに、主体的装置のUSBホストコントローラが、問合せコマンドとして、「Interrupt In」コマンドを周期的に従属的装置のUSBデバイスコントローラに送り、そして、従属的装置のUSBデバイスコントローラが、「Interrupt In」コマンドを受けたときリクエストコマンドが生成されていたならば、「Interrupt In」コマンドに対するリプライとして、リクエストコマンドをUSBホストコントローラに返送するように構成することができる。
【0017】
従属的装置には、更に、ユーザによって操作される操作装置と、表示パネルを設け、そして、ユーザによる操作装置の動作リクエスト操作に応えて、リクエストコマンド生成手段が、ユーザ所望の動作に関するメッセージ又は画像を表示パネルに表示しつつ、ユーザ所望の動作をリクエストするためのリクエストコマンドを生成するように構成することができる。
【0018】
従属的装置としてデジタルカメラを採用し、主体的出力装置としてデジタルプリンタを採用することができる。
【0019】
従属的装置のデータストレージに記録されているリソースデータは汎用形式のファイルとすることができる。その場合、その汎用形式のファイルを、主体的出力装置にてリクエスト動作を実行するのに適した主体的装置に依存した形式のデータに変換する処理は、主体的出力装置側で行なうように構成することもできるし、或いは、従属的装置側で行なうようにすることもできる。
【0020】
本発明の別の観点に従う、主従関係をもつ通信インタフェースを介して、従属的に通信動作を行なう従属的装置と接続された、主体的に通信動作を行なう主体的装置は、通信インタフェースを通じて従属的装置へ、周期的に問合せコマンドを送る問合せ手段と、問い合わせコマンドに対するリプライとして従属的装置から通信インタフェースを通じて返送されるリクエストコマンドを受けるリクエストコマンド受信手段と、受信されたリクエストコマンドに応えて、リクエストコマンドによってリクエストされた動作を実行するリクエスト動作実行手段とを備える。
【0021】
従属的装置は、リソースデータを記録したデータストレージを備えることできる。そのて場合、主体的装置は、データ読出コマンドを通信インタフェースを通じて従属的装置に送ることにより、リクエストされた動作を実行するために必要なリソースデータを従属的装置のデータストレージから主体的に読み出す主体的データ読出手段を更に備えることができる。
【0022】
本発明のまた別の観点に従う、主従関係をもつ通信インタフェースを介して、主体的に通信動作を行なう主体的装置と接続されて、主体的装置からのコマンドに応答して従属的に通信動作を行なう従属的装置は、所望の動作をリクエストするためのリクエストコマンドを発生するリクエストコマンド発生手段と、主体的装置から通信インタフェースを通じて周期的に到来する問合せコマンドを受け、問い合わせコマンドを受けたとき、リクエストコマンドが発生していたならば、リクエストコマンドを問い合わせコマンドに対するリプライとして、通信インタフェースを通じて主体的装置へ返送するリクエストコマンド返送手段とを備える。
【0023】
この従属的装置は、更に、リソースデータを記録したデータストレージと、主体的装置から通信インタフェースを通じて到来するデータ読出コマンドに応答して従属的に、主体的装置をしてデータストレージから主体的に所望のリーソスリデータを読み出すことを可能にならしめる従属的データ読出手段とを備えることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に従う直接接続式の印刷システムの一実施形態の全体構成を示す。
【0025】
図1に示すように、デジタルカメラ(DSC:Digital Still Camera)10と、カラーインクジェットプリンタやカラーレーザプリンタのようなデジタルプリンタ20とが、USB通信インタフェースケーブル30を介して直接接続されている。デジタルカメラ10は、写真の画像ファイル(例えば、JPEGファイル又はその他の汎用形式ファイル)を保存するためのメモリ11と、写真を撮影して電気信号に変換するための撮影装置13と、このカメラ10の各部の動作を制御するためのカメラコントローラ15と、デジタルプリンタ20のようなUSBホストと通信するためのUSBデバイスコントローラ17とを備えている。
【0026】
カメラコントローラ15は、図示しないが、シャッターボタンを始めとする各種の操作ボタン及びカラー液晶表示パネルなどを備えている。そして、カメラコントローラ15は、シャッターボタン操作に応答して撮影装置13を駆動して写真を撮影させたり、撮影された写真の電気信号を撮影装置13から受けて画像ファイルを作成してメモリ11に書き込んだり、所定の画像参照ボタン操作に応答してメモリ11から所望の画像を読み出してカラー液晶表示パネルに表示したりする。さらに、カメラコントローラ15は、定期的にプリンタステータスの取得を要求する制御コマンド(プリンタステータス要求)を生成したり、ユーザの画像選択ボタン操作に応答して印刷対象の画像ファイルをメモリ11内から選択したり、ユーザの印刷設定ボタン操作に応答して印刷条件(例えば、印刷枚数、用紙種類、用紙サイズ、印刷品質、画像補正、印刷レイアウト、印刷対象画像など)の設定を表した印刷設定データを生成したり、上記画像選択ボタン操作に引き続くユーザの印刷要求ボタン操作に応答して上記印刷設定データを含んだ印刷実行を要求する制御コマンド(印刷要求)を生成したり、ユーザの印刷中止ボタン操作に応答して印刷中止を要求する制御コマンド(印刷中止要求)を生成したりする。
【0027】
USBデバイスコントローラ17は、USBのストレージクラスのデバイスとしてUSBの規格に従いUSBホストと通信する機能をもち、よって、USBホストをして、メモリ11内の様々なディレクトリを探索し所望の画像ファイルを自由に読み書きすることを可能ならしめる。さらに、USBデバイスコントローラ17は、本発明の原理に従がった追加の機能をもつ。すなわち、この追加の機能により、USBデバイスコントローラ17は、上述したカメラコントローラ15が生成したプリンタステータス要求や印刷要求や印刷中止要求などの制御コマンドを、後述する方法によって、デジタルカメラ10の方から主体的に送信するのと実質的に同等の態様で(つまり、それらの制御コマンドが生成された時に実質的に遅滞無く直ちに)、デジタルプリンタ20に送信することができる。
【0028】
デジタルプリンタ20は、デジタルカメラ10からのプリンタステータス要求や印刷要求や印刷中止要求などに応答してプリンタステータスの返信や印刷対象画像のメモリ11からの読み込みや印刷画像のレンダリングやその他の各種の制御を行なう印刷コントローラ21と、USBホストとしてUSBデバイスと通信するためのUSBホストコントローラ25と、印刷コントローラ21の制御下でプリントアウトを出力する印刷エンジン23などを備える。
【0029】
印刷コントローラ21は、JPEGファイル又はその他の汎用形式ファイルのような汎用圧縮フォーマットの画像ファイルをデジタルカメラ10から受信して、それを伸張してビットマップ画像データにする機能と、そのビットマップ画像データのRGB画素値をCMYK画素値へ変換する色変換機能と、そのビットマップ画像データの多階調の画素値をドットと空白を表すような面積階調の画素値に変換するハーフトーニング機能とを備えている。そのため、デジタルカメラ10は、メモリ11内にあるJPEGファイルのような印刷対象の画像ファイルを伸張したり色変換したりハーフトーニングしたりする機能を具備する必要は無く、その画像ファイルをそのままデジタルプリンタ20に提供すればよい。その結果、デジタルカメラ10の構成は、デジタルプリンタ20の機種毎にカスタマイズする必要がなく、汎用的なもので良いというメリットが得られる。
【0030】
USBホストコントローラ25は、ストレージクラスのUSBデバイスとして機能するデジタルカメラ10内のメモリ11に、USBの規格に従ってアクセスすることで、所望のディレクトリの所望のデータを読み書きする機能をもつ。さらに、USBホストコントローラ25は、本発明の原理に従う追加の機能を有する。すなわち、この追加の機能によって、USBホストコントローラ25は、デジタルカメラ10から、上述のプリンタステータス要求や印刷要求や印刷中止要求などを、後述する方法によって、デジタルカメラ10の方から主体的に送信されたのと実質的に同等の態様で(つまり、それらの制御コマンドが生成された時に実質的に遅滞無く直ちに)、デジタルカメラ10から受信することができる。
【0031】
このように、デジタルカメラ10のUSBデバイスコントローラ17とデジタルプリンタ20のUSBデバイスコントローラ25がもつ本発明の原理に従う追加の機能によって、デジタルカメラ10の方から実質的に主体的に印刷条件設定や印刷要求などの制御又は働きかけをデジタルプリンタ20に対して行なうことができる。ここで注目すべきことは、後述の説明から理解されるように、この追加の機能は、USBの規格で定められたUSBホストとUSBストレージクラスデバイス間の通信機能を全く阻害していない(つまり、それを有効に生かしたままである)点である。従って、デジタルカメラ10をUSBを介してパーソナルコンピュータに接続した場合、そのパーソナルコンピュータのOSに標準装備のUSBホストコントローラが、デジタルカメラ10をUSBストレージクラスデバイスとして認識して正常に通信することができるのである(勿論、上記追加の機能はパーソナルコンピュータに無視されることなるが)。このことは、デジタルカメラ10をパーソナルコンピュータにUSBで接続する場合に、デジタルカメラ10専用の特別のUSBコントローラをパーソナルコンピュータにインストールする必要が無いことを意味し、これはユーザにとって大きなメリットである。
【0032】
以下、上記の追加の機能について詳細に説明する。
【0033】
図2は、デジタルカメラ10のUSBデバイスコントローラ17とデジタルプリンタ20のUSBホストコントローラ25が通信するときに使用する論理的なパイプ(論理的な通信チャネル)を示す。
【0034】
図2に示すように、USBデバイスコントローラ17とUSBホストコントローラ25との間では、コントロールパイプ41、バルクパイプ43及びインタラプトパイプ45という3種類の通信パイプが使用される。ここで、コントロールパイプ41は、デジタルカメラ10からデジタルプリンタ20へ及びその逆方向への各種制御コマンドの伝送に使用される。バルクパイプ43は、デジタルカメラ10からデジタルプリンタ20への画像ファイルの伝送や、デジタルプリンタ20からデジタルカメラ10へのプリンタステータスデータの伝送のようなデータ伝送に使用される。また、インタラプトパイプ45は、デジタルプリンタ20からデジタルカメラ10への「Interrupt In」というリクエスト問合せコマンドの伝送に使用される。
【0035】
上述の3種類のパイプは、いずれもUSBの規格で定義されている。しかし、USB規格では、USBストレージデバイスの通信に関しては、インタラプトパイプ45の使用に関して何の規定も無い。この実施形態では、インタラプトパイプ45を有効活用することで、USBストレージタイプデバイスたるデジタルカメラ10から実質的に主体的に、各種の制御コマンドをUSBホストたるデジタルプリンタ20へ送ることができる。すなわち、デジタルプリンタ20は、デジタルカメラ10とUSBで接続されている間、例えば1m秒に最低1回というようなユーザから見て非常に高速な速度で周期的に、「Interrupt In」コマンドをインタラプトパイプ45を通じてデジタルカメラ10に送る。デジタルカメラ10は、「Interrupt In」コマンドを受ける都度、それに対する応答を、コントロールパイプ41を通じてデジタルプリンタ20を返すことなる。その場合、「Interrupt In」コマンドを受けた時点で上述したプリンタステータス要求、印刷要求或るいは印刷中止要求等の制御コマンドがデジタルカメラ10内で発生してしたならば、デジタルカメラ10は、その制御コマンドを、上記「Interrupt In」コマンドに対する応答として、デジタルプリンタ20を返す。デジタルプリンタ20は、その返送された制御コマンドを解釈して、デジタルカメラ10の要求する動作(例えば、プリンタステータスの返送、印刷の実行、或るいは印刷の中止など)を実行することになる。その結果、デジタルカメラ10による実質的に自主的な制御でデジタルプリンタ20を動作させることが可能になる。
【0036】
なお、デジタルプリンタ20は、上記の印刷要求に応答して印刷を実行する際、デジタルカメラ10がストレージクラスであるということを利用して、印刷に必要な各種のデータリソース(例えば、印刷対象の画像ファイルや印刷ページレイアウトの定義ファイルなど)を勝手にデジタルカメラ10から読み込む。そのため、デジタルカメラ10は、上述した印刷に必要なデータリソースに関しては、それを自分のメモリ11内に記録しておいて、デジタルプリンタ20からの読出し要求に応答してそれを読み出すという、ストレージクラスとしての動作を行なえばよいことになる。
【0037】
以下、より具体的に説明する。
【0038】
図3、図4及び図5は、デジタルプリンタ20とデジタルカメラ10間のUSBによる通信の流れの一例を示す。
【0039】
図3は、デジタルプリンタ20とデジタルカメラ10間のUSBによる通信接続が確立された当初に行なわれる初期的な通信の流れの例を示す。
【0040】
デジタルプリンタ20とデジタルカメラ10に既に電源が入っている状態で両者がUSB通信ケーブルで接続されたとき、又は、デジタルプリンタ20とデジタルカメラ10が既にUSB通信ケーブルで接続されている状態で両者が共に電源の入った状態になったとき、両者間にUSBの通信接続が確立される。USBの通信接続が確立されると、デジタルプリンタ20のUSBホストコントローラ25が、デジタルカメラ10のUSBデバイスコントローラ17から、そのUSBデバイスとしての構成を記述した「デバイスディスクリプタ」を取得する(ステップS1)。デジタルカメラ10からのデバイスディスクリプタには、デジタルカメラ10がストレージクラスのデバイスであることを記述した「インタフェースディスクリプタ」が含まれている。そして、そのインタフェースディスクリプタには、デジタルカメラ10が使用するUSBの複数のエンドポイント(図2に示した3種類のパイプ41,43,45の何れかを使ってパケットを送信又は受信するエンドポイント)を列挙した「ストリングディスクリプタ」が含まれている。このストリングディスクリプタには、具体的には、USB規格で定まったストレージクラスのデバイスが持つべきエンドポイント(例えば、「Bulk Out(バルクアウト)」エンドポイントや「Bulk In (バルクイン)」エンドポイント)に加えて、本発明の原理に従った追加のエンドポイントである「Interrupt In」エンドポイントが記述されている。従って、デジタルプリンタ20のUSBホストコントローラ25は、そのインタフェースディスクリプタ及びそのストリングディスクリプタから、デジタルカメラ10がストレージクラスのデバイスであって、かつ、「Interrupt In」コマンド(USBデバイス側のリクエストを問い合わせるコマンド)を使用するデバイスであることを認識する。
【0041】
因みに、デジタルプリンタ20をパーソナルコンピュータのUSBポートに接続した場合、上記と同内容のデバイスディスクリプタがパーソナルコンピュータに送られるが、しかし、パーソナルコンピュータのOSに標準装備のUSBホストコントローラは、上述した追加の「Interrupt In」エンドポイントを無視することになる。従って、デジタルプリンタ20は、パーソナルコンピュータに対しては、「Interrupt In」は使用しない通常のストレージクラスのデバイスとして動作することになる。
【0042】
さて、デジタルカメラ10のデバイススプリプタを取得したプリンタ20は、その時点から所定の短い時間以内(例えば、1秒以内)に、コントロールパイプ41を通じてデジタルカメラ10に「プリンタプロトコル確認コマンド」を送り(S4)、それにより、プリンタ20が使用する通信プロトコルのタイプ(すなわち、「Interrupt In」コマンドを使用するタイプであること)やプロトコルバージョンなどを通知する。
【0043】
通信接続が確立した後、プリンタ20は、例えば1m秒以内に1回というような高速なレートで周期的に、「Interrupt In」コマンドを、インタラプトパイプ45を通じてデジタルカメラ10に送信する(S2,S5など)。デジタルカメラ10は、「Interrupt In」コマンドを受信する都度、その時点で何らかの制御コマンドがデジタルカメラ10内で発生しているか否かを調べ、何の制御コマンドも無ければ、要求なしを意味する「Nak」メッセージを、「Interrupt In」コマンドに対するリプライとしてコントロールパイプ41を通じてプリンタ20に返す(S3など)。一方、「Interrupt In」コマンドを受信した時点でデジタルカメラ10内に何らかの制御コマンドが発生していれば、デジタルカメラ10は、その制御コマンドを、「Interrupt In」コマンドに対するリプライとしてコントロールパイプ41を通じてプリンタ20に返す(S6など)。
【0044】
そのような制御コマンドには、既に説明したように、プリンタステータス要求、印刷要求及び印刷中止要求などがある。例えば、図3のステップS6では、プリンタステータス要求が、ステップS5の「Interrupt In」コマンドに対するリプライとしてプリンタ20に返されている。プリンタステータス要求を受けたプリンタ20は、最新のプリンタステータスを調べ、そのプリンタステータスを示したデータを、バルクパイプ45を通じてデジタルカメラ10のメモリ11内の所定ディレクトに書き込み(S7)、それにより、デジタルカメラ10は最新のプリンタステータスを知る(そして、図示してないが、そのプリンタステータスを液晶表示パネルなどに表示する)。
【0045】
プリンタ20は、また、通信接続が確立した後、印刷要求を受け入れることが可能な状態になると、その状態になってから最初にプリンタステータス要求を受けたときに(S6)、デジタルカメラ10にプリンタステータスデータを通知する(S7)だけでなく、印刷要求が受け入れ可能であることを通知するためのメッセージを、コントロールパイプ41を通じてデジタルカメラ10に送信する(S8)。
【0046】
なお、プリンタステーをタス要求がデジタルカメラ10で発生する時期は、デジタルカメラ10の設計次第で如何様にもなるが、例えば、プリンタ20に印刷要求を発してから印刷が完了するまでの間や、プリンタ20に印刷中止要求を発してから印刷が中止されるまでの間などにおいて、例えば5秒間隔や1秒間隔などの定期的な時期とすることができる。
【0047】
図4は、デジタルカメラ10から印刷要求が発されてプリンタ20で印刷が実行される場合の通信手順の例を示す。
【0048】
図4に示すように、プリンタ20は、既に説明したように、デジタルカメラ10と接続されている間、高速なレートで周期的に「Interrupt In」コマンドをデジタルカメラ10に送り続ける(S11,S13,S17,S21,S25)。ステップS13のように或る「Interrupt In」コマンドを受けたとき、印刷要求が発生していれば、デジタルカメラ10は、ステップS14に示すように、その印刷要求を「Interrupt In」コマンドに対するリプライとして、コントロールパイプ41を通じてプリンタ20に返送する。この印刷要求には、ユーザの指定した印刷条件を示した印刷設定データが含まれている。この印刷設定データには、印刷枚数、用紙サイズ、印刷品質、画像補正方法などの一般的な印刷条件の他、印刷対象の画像ファイルのメモリ11内でのパス名とファイル名や、さらに、所定の印刷ページレイアウト(1ページ内に印刷する1又は複数の画像の配置や寸法、写真フレームや挿入文字や挿入図画などの修飾の配置や寸法やパス名・ファイル名など)を使用して印刷する場合には、その印刷ページレイアウトを定義したレイアウトファイルのメモリ11内でのパス名とファイル名などが記述されている。
【0049】
上記のような印刷要求を受けたプリンタ20は、ステップS15で、その印刷要求によって要求された印刷に必要なリソースファイルをデジタルカメラ10のメモリ11から読み込むためのコマンド(リソースファイル要求コマンド)をデジタルカメラ10に送り、それに応答したデジタルカメラ10のストレージクラスUSBデバイスコントローラ17の仲介により、ステップS16で、その必要なリソースファイルをデジタルカメラ10のメモリ11から読み込み、そして、そのリソースファイル使って印刷を実行する。ここで、印刷に必要なリソースファイルとは、例えば、印刷対象の画像ファイル(そのパス名やファイル名は印刷要求に書かれている)や、所定の印刷ページレイアウトを使用する場合には、その印刷ページレイアウトを定義したレイアウトファイル(そのパス名やファイル名は印刷要求に書かれている)や、印刷ページレイアウトで使用される写真フレームや挿入文字や挿入図画などのファイル(そのパス名やファイル名はレイアウトファイルに書かれている)などである。これらのリソースファイルは、プリンタ20が勝手にデジタルカメラ10のメモリ11から読み込んで、伸張や色変換やハーフトーニングなどの処理を施すので、デジタルカメラ10としては、特別に複雑な処理を行なう必要はない。
【0050】
上記のような印刷要求を受けたプリンタ20は、ステップS15で、その印刷要求によって要求された印刷に必要なリソースファイルをデジタルカメラ10のメモリ11から読み込むためのコマンド(リソースファイル要求コマンド)をデジタルカメラ10に送り、それに応答したデジタルカメラ10のストレージクラスUSBデバイスコントローラ17の仲介により、ステップS16で、その印刷に必要なリソースファイルをデジタルカメラ10のメモリ11から主体的に読み込み、そして、読み込んだリソースファイル使って印刷を実行する。ここで、印刷に必要なリソースファイルとは、例えば、印刷対象の画像ファイル(そのパス名やファイル名は印刷要求に書かれている)や、所定の印刷ページレイアウトを使用する場合には、その印刷ページレイアウトを定義したレイアウトファイル(そのパス名やファイル名は印刷要求に書かれている)や、印刷ページレイアウトで使用される写真フレームや挿入文字や挿入図画などのファイル(そのパス名やファイル名はレイアウトファイルに書かれている)などである。これらのリソースファイルは、プリンタ20が勝手にデジタルカメラ10のメモリ11から読み込んで、伸張や色変換やハーフトーニングなどの処理を施すので、デジタルカメラ10としては、特別に複雑な処理を行なう必要はない。
【0051】
印刷を行なっている間、プリンタ20は、「Interrupt In」コマンドに対するリプライとしてプリンタステータス要求を受ける(S22)都度、プリンタステータスを通知する(S23)だけでなく、最新の印刷状態(例えば、印刷未完了の残り枚数又は印刷完了枚数)を調べて、それを示すメッセージを、コントロールパイプ41を通じてデジタルカメラ10に送信する(S24)。
【0052】
また、印刷が完了すると、プリンタ20は、完了後に最初に「Interrupt In」コマンドに対するリプライとしてプリンタステータス要求を受けたとき(S26)、プリンタステータスを通知する(S27)だけでなく、印刷が完了した旨のメッセージを、コントロールパイプ41を通じてデジタルカメラ10に送信する(S28)。この印刷完了メッセージには、完了した印刷ジョブのid番号が含まれているので、デジタルカメラ10は、そのid番号からどの印刷ジョブが完了したかを認識できる。印刷ジョブが完了すると、デジタルカメラ10は、新しい印刷ジョブの印刷要求を発行できるように、デジタルカメラ10自身の動作を制御することができる。
【0053】
図5は、デジタルカメラ10から印刷要求が発された後に印刷中止要求が発された場合の通信手順の例を示す。
【0054】
図5において、印刷要求が発されて印刷が実行されるステップS13〜S24の手順は、既に説明した図4のステップS13〜S24の手順と同様である。その後、印刷が完了しないうちに、デジタルカメラ10で印刷中止要求が発生すると、その直後の「Interrupt In」コマンド(S25)に対するリプライとして、その印刷中止要求がデジタルカメラ10からコントロールパイプ41を通じてプリンタ20に送られる(S31)。印刷中止要求には、中止したい印刷ジョブのid番号が含まれている。
【0055】
印刷中止要求を受けたプリンタ20は、そのid番号の印刷ジョブの実行を中止する。そして、プリンタ20は、印刷を中止した後、最初に「Interrupt In」コマンドに対するリプライとしてプリンタステータス要求を受けたとき(S33)、プリンタステータスを通知する(S34)だけでなく、印刷を中止した旨のメッセージを、コントロールパイプ41を通じてデジタルカメラ10に送信する(S35)。この印刷中止メッセージには、中止した印刷ジョブのid番号が含まれているので、デジタルカメラ10は、そのid番号からどの印刷ジョブが中止されたかを認識できる。
【0056】
以上のようにして、デジタルカメラ10は、プリンタ20に対してストレージクラスのUSBデバイスとして動作しつつ、プリンタ20から頻繁に来る「Interrupt In」コマンド(リクエスト問合せ)に対するリプライとして、デジタルカメラ10内で発生した各種の要求(制御コマンド)をプリンタ20に返送することによって、実質的にデジタルカメラ10からの主体的な制御でプリンタ20を動作させることができる。
【0057】
図6及び図7は、本発明の別の実施形態にかかる直接接続式の印刷システムの通信手順の例を示す。
【0058】
この実施形態では、上述した「Interrupt In」コマンドを使用する追加の機能は使われず、
デジタルカメラ10は全く通常のストレージクラスのUSBデバイスとして動作する。デジタルカメラ10で発生したプリンタステータス要求や印刷要求や印刷中止などのあらゆる制御コマンドは、どのようなコマンドであるかを示す特定のファイル名又は特定の識別子の付いたファイル(例えばテキストファイルであり、以下、「コマンドファイル」という)の形でメモリ11内の所定のディレクトリに書き込まれる。プリンタ20は、例えば1m秒に最低1回というようなユーザにとっては非常に高速のレートで周期的に、メモリ11内の上記所定ディレクトリにコマンドファイルが在るか否かチェックし、有れば、そのコマンドファイルを読み込むことで、デジタルカメラ10からの制御コマンドを認識する。これにより、実質的にデジタルカメラ10からの主体的な制御でプリンタ20を動作させることができる。
【0059】
以下、具体的な通信手順の例を説明する。
【0060】
図6のステップS51に示すように、デジタルカメラ10内のメモリ11には、例えば「\printjob」、「\printsts」及び「\imgdata」というような名称の3種類のディレクトリが予め設けられている。「\printjob」ディレクトリには、デジタルカメラ10の印刷要求に相当するファイル(以下、「印刷要求ファイル」という)が格納される。ここで、1つの印刷ジョブに係る「印刷要求ファイル」は、この実施形態では後述するように、2種類のファイルのセットから成る。以下の説明では、その2種類のファイルを纏めて呼ぶとき「印刷要求ファイル」という。「\printsts」ディレクトリには、プリンタ20からの印刷ジョブの状態を示すメッセージ(例えば、前述の実施形態で説明した印刷要求受入メッセージや印刷状態メッセージなど)に相当する何種類かのファイルが格納される。また、「\imgdata」ディレクトリには、印刷で使用される様々な種類のリソースファイル、例えば、撮影された写真の画像ファイルや、特定の印刷ページレイアウトを定義したレイアウトファイルや、その特定の印刷ページレイアウトで使用される写真フレームや挿入文字や挿入図画などの画像ファイルや文字ファイルなどが格納される。なお、図6では、「\imgdata」ディレクトリに1つの画像ファイルと1つのレイアウトファイルしか存在しないが、実際には、複数の画像ファイルと複数のレイアウトファイルが存在するのが通常である。
【0061】
デジタルカメラ10だけでなく、デジタルプリンタ20も、上述したメモリ11内の3種類のディレクトリと、それが何の用途に用いられ、そこに書かれるファイルのファイル前いや識別子が何を意味しているかについての知識を、予め有している。この知識は、デジタルプリンタ20に予め固定的にプログラムされていてもよいし、或るいは、そうではなく、デジタルカメラ10とデジタルプリンタ20との間のUSB通信接続が確立されたときに、デジタルカメラ10からのデバイスデスクリプタ又は別の特別な宣言文によって、デジタルプリンタ20に通知されるようになっていてもよい。
【0062】
図6のステップS41で、ユーザがデジタルカメラ10を用いて、印刷対象の画像を選択し、使用したい印刷ページレイアウトを指定し、そして印刷条件を設定する等の印刷準備ためのボタン操作を行なった上で印刷実行を命じるボタン操作を行なったとする。すると、ステップS42で、デジタルカメラ10はそのボタン操作に応答して、印刷対象の画像及び使用する印刷ページレイアウトを指定した(例えば、その画像ファイルのパス名とファイル名、及びそのレイアウトファイルのパス名とファイル名等を指定した)「画像・レイアウト指定ファイル」と、使用する印刷条件の設定を記述した「印刷設定ファイル」とを作成して、その2つのファイルのセット(つまり、上述した「印刷要求ファイル」)を、メモリ11の「\printjob」ディレクトリに書き込む。
【0063】
一方、プリンタ20は、ステップS61,S62,S63などに示すように、例えば1m秒に最低1回というような高速レートで周期的に、メモリ11の「\printjob」ディレクトリをチェックする。ステップS561のように、「\printjob」ディレクトリに印刷要求ファイが存在しなければ、プリンタ20は何もしない。しかし、ステップS62のように、「\printjob」ディレクトリに印刷要求ファイル(すなわち、画像・レイアウト指定ファイルと印刷設定ファイル)が存在すれば、プリンタ20はその印刷要求ファイルを読み込む。そして、プリンタ20は、その印刷要求ファイルに記述されている印刷対象の画像ファイルのパス名とファイル名及びそのレイアウトファイルのパス名とファイル名を把握して、メモリ11の「\imgdata」ディレクトリから、その画像ファイルとレイアウトファイルを読み込む。さらに、プリンタ20は、図示してないが、レイアウトファイルに記述されている写真フレーム、挿入文字又は挿入図画などの画像ファイル又は文字ファイルのパス名とファイル名を把握して、メモリ11の「\imgdata」ディレクトリから、その写真フレーム、挿入文字又は挿入図画などの画像ファイル又は文字ファイを読み込む。そして、プリンタ20は、それら読み込んだリソースファイルを用いて、上述の印刷要求ファイル(特に印刷設定ファイル)に記述されていた印刷条件設定に従って、印刷処理を開始する。同時に、プリンタ20は、印刷要求を受け入れたことを示す「印刷要求受入ファイル」(そこには、対応する印刷ジョブのid番号が書かれている)を、メモリ11の「\printsts」ディレクトリに書き込む。
【0064】
また、プリンタ20は、ステップS63に示すように、周期的チェックの結果、「\printjob」ディレクトリに既に読み込んだものと同じ印刷要求ファイルしか存在しない場合には、その既に読み込んだ印刷要求ファイルに基づく印刷処理を続行する。
【0065】
また、プリンタ20は、ステップS64に示すように、印刷処理を開始した後、周期的に又は印刷状態が変化した都度、最新の印刷状態(例えば、未印刷の残り枚数又は印刷完了枚数)が記述された印刷状態ファイルを、メモリ11の「\printsts」ディレクトリに書き込む。印刷状態ファイルの書き込み方法としては、この実施形態では「上書き」(すなわち、前の印刷要求受入ファイル又は印刷状態ファイルを消去して、新しい印刷状態ファイルを書き込む方法)を採用するが、必ずしもそうである必要は無く、「追記」(すなわち、前の印刷要求受入ファイル又は印刷状態ファイルを消去せずに、新しい印刷状態ファイルを書き込む方法)であってもよい。
【0066】
一方、デジタルカメラ10は、ステップS42で印刷要求を発した後、ステップS43,S44などに示すように、周期的に(望ましくは、プリンタ20と同様の高速レートで)、メモリ11の「\printjob」及び「\printsts」ディレクトリをチェックする。その結果、ステップS43のように、「\printsts」ディレクトリにプリンタ20からの印刷要求受入ファイルが存在すれば、デジタルカメラ10は、その印刷要求受入ファイルを読むことで、先刻発した印刷要求がプリンタ20に受け入れられたことを確認する。ステップS44に示すように、「\printsts」ディレクトリに印刷状態ファイルが存在すれば、デジタルカメラ10は、その印刷状態ファイルを読むことで、最新の印刷状態を確認する。
【0067】
以上に後続する通信手順は図7に示されている。
【0068】
図7のステップS65に示すように、プリンタ20は、印刷が完了すると、メモリ11の「\printjob」ディレクトリから完了した印刷ジョブの印刷要求ファイルを消去し、そして、メモリ11の「\printsts」ディレクトリに、印刷が完了したことを示す「印刷完了ファイル」(完了した印刷ジョブのid番号が書かれている)を書き込む。すると、ステップS45に示すように、デジタルカメラ10は、周期チェックの際に、「\printsts」ディレクトリ内の印刷完了ファイルを見つけ、それを読むことで、どの印刷ジョブが完了したかを確認する。
【0069】
その後、ステップS46に示すように、デジタルカメラ10は、周期チェックの際に、「\printjob」ディレクトリに印刷要求ファイルが存在しないことを確認すると、新たな印刷要求を発することが可能な状態になる。そして、ステップS47に示すように、ユーザが新たな印刷要求のためのボタン操作を行なうと、デジタルカメラ10は、ステップS48に示すように、既に説明したと同じ手順で新たな印刷要求ファイルを作成して「\printsts」ディレクトリに書き込む。以後、既に説明したと同様な手順で、その新たな印刷要求がプリンタ20に読み込まれて(S67)、それに従った印刷処理が行なわれる。
【0070】
以上のようにして、デジタルカメラ10は制御コマンドをファイルの形でメモリ11内の所定ディレクトリに書き込み、プリンタ20は頻繁にそのディレクトリを監視して、コマンドファイルが書き込まれば直ちに読み込むことによって、デジタルカメラ10はプリンタ20に対して通常のストレージとして機能するだけであっても、実質的にデジタルカメラ10から主体的にプリンタ20を制御することが可能である。
【0071】
以上、本発明の実施形態を説明したが、これは本発明の説明のための例示であり、この実施形態のみに本発明の範囲を限定する趣旨ではない。従って、本発明は、その要旨を逸脱することなく、他の様々な形態で実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態にかかる直接接続式の印刷システムの全体構成を示すブロック図。
【図2】 デジタルカメラ10のUSBデバイスコントローラ17とデジタルプリンタ20のUSBデバイスコントローラ25が通信するときに使用する論理的なパイプ(論理的な通信チャネル)を示すブロック図。
【図3】 デジタルプリンタ20とデジタルカメラ10間のUSBによる通信接続が確立された直後の初期的な通信手順の例を示すシーケンス図。
【図4】 デジタルカメラ10から印刷要求が発されてプリンタ20で印刷が実行される場合の通信手順の例を示すシーケンス図。。
【図5】 デジタルカメラ10から印刷要求が発された後に印刷中止要求が発された場合の通信手順の例を示すシーケンス図。
【図6】 本発明の別の実施形態にかかる直接接続式の印刷システムの通信手順の例を示すシーケンス図。。
【図7】 図6から続く通信手順のシーケンス図。
【符号の説明】
10 デジタルカメラ
11 メモリ
15 カメラコントローラ
17 ストレージクラスのUSBデバイスコントローラ
20 デジタルプリンタ
21 印刷コントローラ
25 USBホストコントローラ
41 コントロールパイプ
43 バルクパイプ
45 インタラプトパイプ
Claims (2)
- USBインタフェースを介して接続された画像ソース装置と印刷装置を備え、
(1)前記画像ソース装置は、
ユーザによって操作される操作装置と、
ユーザによる前記操作装置の印刷指示操作に応えて、印刷対象のリソースファイルのファイル名と所定の印刷条件とを含む、ユーザ所望の印刷動作をリクエストするためのリクエストコマンドを生成するリクエストコマンド生成手段と、
前記ユーザ所望の印刷条件設定に従う印刷動作を前記印刷装置が実行するときに必要となる画像ファイルを含む各種リソースファイルを記録したデータストレージと、
前記リクエストコマンドを前記USBインタフェースを通じて前記印刷装置へ送るとともに前記印刷装置によって前記USBインタフェースを通じて従属的に制御されることにより、前記印刷装置をして主体的に前記データストレージ内の所望のリソースファイルにアクセスすることを可能ならしめるUSBデバイスコントローラと、を有し、
(2)前記印刷装置は、
前記画像ソース装置から前記リクエストコマンドを受信するとともに受信された前記リクエストコマンドに含まれるファイル名のリソースファイルを取得するためのリソースファイル要求コマンドを生成し、前記USBインタフェースを通じて前記USBデバイスコントローラを制御することにより、前記リソースファイルを、主体的に前記データストレージから読み込むUSBホストコントローラと、
前記USBホストコントローラが読み込んだリソースファイルを、前記リクエストコマンドに含まれる所定の印刷条件に従って印刷する印刷手段と、を有する印刷システム。 - USBインタフェースを介して接続されたUSBデバイスである画像ソース装置とUSBホストである印刷装置を用いた印刷方法であって、前記画像ソース装置内に画像データを含むリソースファイルが記録されたデータストレージを有する場合の方法において、
前記画像ソース装置にて、印刷対象のリソースファイルのファイル名と所定の印刷条件とを含む、ユーザ所望の印刷動作をリクエストするためのリクエストコマンドを生成するステップと、
前記リクエストコマンドを前記画像ソース装置から前記USBインタフェースを通じて前記印刷装置へ送るステップと、
前記印刷装置にて、前記画像ソース装置から前記リクエストコマンドを受信するステップと、
前記印刷装置にて、受信された前記リクエストコマンドに含まれるファイル名のリソースファイルを取得するためのリソースファイル要求コマンドを生成し、前記印刷装置のUSBホストコントローラが前記画像ソース装置のUSBデバイスコントローラを制御することにより、前記リソースファイルを、主体的に前記データストレージから読み込むステップと、
前記印刷装置にて、前記読み込んだリソースファイルを、前記リクエストコマンドに含まれる所定の印刷条件に従って印刷するステップと、を有する印刷方法。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002056676A JP3636359B2 (ja) | 2002-03-01 | 2002-03-01 | 主従関係で通信接続された複数装置を備えたシステム |
EP03743524A EP1486866A4 (en) | 2002-03-01 | 2003-02-28 | PICTURE DISTRIBUTION SYSTEM WITH MULTIPLE INSTALLATIONS IN COMMUNICATION CONNECTION IN MASTER-SLAVE RELATIONSHIP |
US10/506,453 US7893962B2 (en) | 2002-03-01 | 2003-02-28 | Image output system having multiple devices communication-connected in master-slave relation |
PCT/JP2003/002325 WO2003075149A1 (fr) | 2002-03-01 | 2003-02-28 | Systeme de sortie d'images equipe de plusieurs dispositifs en communication selon une relation maitre/esclave |
EP10189198A EP2302507A1 (en) | 2002-03-01 | 2003-02-28 | Image output system including a plurality of units connected by communication with master-slave relation |
US12/986,671 US20110102608A1 (en) | 2002-03-01 | 2011-01-07 | Image output system including a plurality of units connected by communications with master-slave relation |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002056676A JP3636359B2 (ja) | 2002-03-01 | 2002-03-01 | 主従関係で通信接続された複数装置を備えたシステム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003256170A JP2003256170A (ja) | 2003-09-10 |
JP3636359B2 true JP3636359B2 (ja) | 2005-04-06 |
Family
ID=28667124
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002056676A Expired - Fee Related JP3636359B2 (ja) | 2002-03-01 | 2002-03-01 | 主従関係で通信接続された複数装置を備えたシステム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3636359B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8102558B2 (en) | 2002-08-05 | 2012-01-24 | Canon Kabushiki Kaisha | Image supply apparatus, control method therefor, and printing system |
WO2005096163A1 (en) * | 2004-03-30 | 2005-10-13 | Canon Kabushiki Kaisha | Image processing apparatus and image processing system and its control method |
KR100750117B1 (ko) | 2005-01-19 | 2007-08-21 | 삼성전자주식회사 | Usb 디바이스의 클래스 설정 방법 및 장치 |
US9450682B2 (en) | 2013-10-07 | 2016-09-20 | International Business Machines Corporation | Method and system using vibration signatures for pairing master and slave computing devices |
-
2002
- 2002-03-01 JP JP2002056676A patent/JP3636359B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003256170A (ja) | 2003-09-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20110102608A1 (en) | Image output system including a plurality of units connected by communications with master-slave relation | |
JP5439941B2 (ja) | 情報処理システム、情報処理装置、および信号送信装置 | |
JP2004015234A (ja) | プリント装置及びその制御方法、並びに、プリントシステム | |
WO2006043667A1 (ja) | 画像供給装置及び該装置の制御方法及び印刷システム | |
JP3728277B2 (ja) | デジタルカメラ及びその制御方法、並びに、プリントシステム | |
JP3673779B2 (ja) | 画像供給装置及びその制御方法及びプリントシステム | |
JP3636359B2 (ja) | 主従関係で通信接続された複数装置を備えたシステム | |
JP3636358B2 (ja) | 画像出力システム | |
JP3750867B2 (ja) | 印刷装置 | |
JP3750863B2 (ja) | 画像出力システム | |
JP4259071B2 (ja) | 印刷システム | |
JP3750865B2 (ja) | 画像ソース装置 | |
JP4117576B2 (ja) | 画像ソース装置及び印刷装置 | |
JP3750866B2 (ja) | 画像ソース装置 | |
JP4117575B2 (ja) | 画像出力システム | |
JP2003259274A (ja) | 通信接続されたデータソース装置とデータ利用装置を備えたシステム | |
JPH11138918A (ja) | 画像形成装置 | |
JP3880431B2 (ja) | 複合装置及びその制御方法 | |
JP2003304367A (ja) | 記録制御装置及び該装置における制御方法 | |
JP4262007B2 (ja) | ネットワーク装置及びデータ処理システムの制御方法 | |
JP5058023B2 (ja) | 画像処理装置、画像処理システム及び画像処理方法 | |
JP2007311932A (ja) | 画像印刷システム、印刷装置、印刷装置の制御方法、画像保管装置、画像保管装置の制御方法 | |
JP2006318359A (ja) | Usbシステム | |
JP2000207151A (ja) | プリンタドライバプログラムを記録したコンピュ―タ読み取り可能な記録媒体とプリンタ制御装置とプリンタ制御方法 | |
JP2002023975A (ja) | 通信端末装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040331 |
|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20040331 |
|
A975 | Report on accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005 Effective date: 20040521 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040602 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040727 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040913 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20041112 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20041217 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20041230 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 3636359 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090114 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100114 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110114 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110114 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120114 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120114 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130114 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130114 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140114 Year of fee payment: 9 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |