JP3636308B2 - 漏電回路検出方法及びその装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、幹線から複数に分岐された分岐回路中の漏電回路を検出する漏電回路検出装置に関し、特に分岐回路の一極側にのみ分岐ブレーカが配設される場合の漏電回路を検出する漏電回路検出装置に関する。
近年、集合住宅や多くの負荷回路を必要とするビル等の分電盤においては、分岐回路に省スペースの単極形の遮断器を使用し、分電盤内の収容能力を増やす傾向にある。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の漏電回路検出装置として実開平5−45578号及び特公平2−16097号に開示されるものがあった。これを図8及び図9に示す。この図8は従来の漏電回路検出装置を単線結線図によって表現した全体回路図、図9は他の漏電回路検出装置の全体回路図を示す。
【0003】
前記図8において従来の漏電回路検出装置は、電気回路の幹線配線100及びその幹線配線100から分岐された各分岐配線200に設けられ、前記幹線配線100及びそれぞれの分岐配線200の漏洩電流を検出する零相変流器2及び分岐用零相変流器30と、前記それぞれの零相変流器2及び30から出力された漏洩電流検出信号を入力したとき警報信号を出力する受信回路400と、前記それぞれの零相変流器2と前記受信回路400との間に接続されて前記それぞれの零相変流器2及び30を前記受信回路400に切り換え接続するスイッチ401と、前記幹線配線100の零相変流器2及び30から漏洩電流検出信号が出力され、前記受信回路400から警報信号が出力されたとき、その警報信号を一時記憶回路402に記憶した後、前記それぞれのスイッチ401の切り換え制御を開始して前記それぞれの分岐配線200の分岐用零相変流器30を、順次、前記受信回路400に接続させるスイッチ制御回路404と、前記スイッチ制御回路404によるスイッチ401の切り換え制御過程で前記受信回路400から警報信号が出力されたとき、当該スイッチ401に接続された分岐用零相変流器30の分岐配線200を識別可能に表示する表示回路403とを設けた構成とするものである。
【0004】
前記構成の漏電回路検出装置によれば、幹線配線100の零相変流器2から漏洩電流検出信号が出力され、受信回路400から警報信号が出力されたとき、スイッチ制御回路404はその警報信号を一時記憶した後それぞれのスイッチ切り換え制御を開始して前記それぞれの分岐配線200の分岐用零相変流器30を、順次、前記受信回路400に接続させる。
そのスイッチ制御回路404によるスイッチ401の切り換え制御過程で、受信回路400から警報信号が出力されたとき、当該スイッチ401に接続の分岐用零相変流器30が設けられた分岐配線200に漏洩電流が流れているため表示回路403はその分岐配線200が識別できるように表示する。
【0005】
また、前記図9において従来の他の漏電回路検出装置は、幹線配線100に設けた主幹漏電ブレーカ110と、各分岐ブレーカ210の配設位置に対応する分電盤表面に配設した通電・漏電表示灯501と、各分岐配線200に配設した通電検出回路502と、各分岐配線200に配設した漏電検出回路503と、各分岐配線200に設けられかつその分岐配線200の前記通電検出回路502の検出信号を受けて前記通電・漏電表示灯501を漏電表示駆動すると共に第1のスイッチング回路504をオフにする第2スイッチング回路505と、前記通電・漏電表示灯501、前記通電検出回路502及び漏電検出回路に駆動電源を供給する電源回路506と、前記通電・漏電表示灯501の漏電点灯状態をリセットする漏電点灯リセット手段507とを備えた分電盤を有するものである。
従って、多分岐配線200の通電表示と漏電表示とに兼用される表示灯を分電表示面に有し主幹漏電ブレーカのトリップ動作後も漏電分岐配線200を容易に判別することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の漏電回路検出装置は以上のように構成されていたことから、図8に記載の漏電回路検出装置にあっては二極回路に分岐ブレーカを配設した分電盤において各分岐回路を形成する対をなす二極の電極に一括して零相変流器2及び30をクランプするものであることから、各分岐回路の零相電流を検出するには全回路数の一般の負荷電流を検出する変流器より高価な零相変流器が必要となるという課題を有していた。
【0007】
また、図9に記載の漏電回路検出装置は、分岐回路の対をなす二極の電極に分岐ブレーカが配設されていることから、この二極の対をなす電流に零相変流器2をクランプすることができるものの、前記図記載の漏電回路検出装置と同様に分岐ブレーカを単極回路のみ配設した複数の分岐回路においては、各々分岐回路の二極を一括してクランプすることができず漏電回路を特定できないという課題を有する。
【0008】
さらに、前記各従来の漏電回路検出装置は、いずれも漏電の発生と復旧を繰り返す間欠漏電の場合については複数の分岐回路中の漏電回路を正確に特定することができず、現場での経験及び勘による対応で検出作業を行うことから多大な労力と作業時間が必要となるという課題をしていた。
【0009】
本発明は、前記課題を解消するためになされたもので、単極にのみ分岐ブレーカが配設される複数の分岐回路に間欠漏電が発生した場合に漏電回路を確実且つ迅速に検出することができる漏電回路検出方法及びその装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る漏電回路検出方法は、幹線に主幹漏電ブレーカが設置され、当該主幹漏電ブレーカの後段で複数に分岐され、当該分岐された分岐線における各一極側の電線に分岐ブレーカが介装され、前記各分岐された各他極側の電線と分岐ブレーカが介装された各一極側の電線とが負荷に接続される回路の漏電を検出する漏電回路検出方法において、前記幹線の零相電流を検出し、前記各一極側の電線の各負荷電流を検出し、前記検出された零相電流と各負荷電流とを各変化分電流のベクトル量について各々比較し、前記変化分電流のベクトル量が一致する前記負荷電流を流す一極側の電線を漏電回路として検出するものである。
【0011】
このように本発明においては、幹線に流れる零相電流及び分岐線の一極側電線に流れる負荷電流を各々検出し、この零相電流と負荷電流との各変化分電流のベクトル量を比較し、この比較結果に基づいて複数の分岐回路中の漏電回路を検出するようにしているので、漏電の発生と復旧を繰り返す間欠漏電状態をベクトル量の変化量として検出できることとなり、複数の分岐回路中から間欠漏電の漏電回路を確実且つ迅速に特定できる。
【0012】
また、本発明に係る漏電回路検出方法は必要に応じて、検出する零相電流及び負荷電流が、各々1サイクルを複数のサンプリングデータとして検出され、前記検出された零相電流のサンプリングデータと前記各負荷側電流のサンプリングデータとを1サイクル毎に比較するものである。
このように本発明においては、幹線の零相電流及び分岐線の負荷電流を、所定のサンプリングで検出し、この各サンプリングデータに基づいて1サイクル毎に比較するようにしているので、各サンプリングデータの変化パターンで変化分電流のベクトル量の推移を簡易に検出できることとなり、より迅速且つ正確に間欠漏電の漏電回路を特定できる。
【0013】
本発明に係る漏電回路検出装置は、幹線に主幹漏電ブレーカが設置され、当該主幹漏電ブレーカの後段で複数に分岐され、当該分岐された分岐線における各一極側の電線に分岐ブレーカが介装され、前記各分岐された各他極側の電線と分岐ブレーカが介装された各一極側の電線とが負荷に接続される回路の漏電を検出する漏電回路検出装置において、前記幹線の零相電流を検出する零相電流検出手段と、前記各一極側の電線の各負荷電流を検出する負荷電流検出手段と、前記検出された零相電流と各負荷電流とを各変化分電流のベクトル量について各々比較するベクトル量比較手段と、前記変化分電流のベクトル量が一致する前記負荷電流を流す一極側の電線を漏電回路として選別する漏電回路選別手段とを備えるである。
【0014】
このように本発明においては、幹線に流れる零相電流及び分岐線の一極側電線に流れる負荷電流を零相電流検出手段及び負荷電流検出手段で各々検出し、この零相電流と負荷電流との各変化分電流のベクトル量をベクトル量比較手段で比較し、この比較結果に基づいて複数の分岐回路中の漏電回路を漏電回路選別手段で選別するようにしているので、漏電の発生と復旧を繰り返す間欠漏電状態をベクトル量の変化量として検出できることとなり、複数の分岐回路中から間欠漏電の漏電回路を確実且つ迅速に特定できる。
【0015】
また、本発明に係る漏電回路検出装置は必要に応じて、零相電流検出手段が零相電流を1サイクルについて複数のサンプリングデータとして検出し、前記負荷電流検出手段が各負荷電流を1サイクルについて複数のサンプリングデータとして検出し、前記ベクトル量検出手段が検出された零相電流のサンプリングデータと前記各負荷側電流のサンプリングデータとを1サイクル毎に比較するものである。
【0016】
このように本発明においては、幹線の零相電流及び分岐線の負荷電流を、零相電流検出手段及び負荷電流検出手段が所定のサンプリングで検出し、この各サンプリングデータに基づいて1サイクル毎にベクトル量比較手段が比較するようにしているので、各サンプリングデータの変化パターンで変化分電流のベクトル量の推移を簡易に検出できることとなり、より迅速且つ正確に間欠漏電の漏電回路を特定できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
(本発明の第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る漏電回路検出装置をその方法と共に図1ないし図3に基づいて説明する。この図1は本実施形態に係る漏電回路検出装置の全体概略構成図、図2は図1記載の漏電回路検出装置の動作説明図である。
【0018】
前記各図において本実施形態に係る漏電回路検出装置は、主幹漏電ブレーカ110が配設される幹線配線100の零相電流Ioを検出する幹線用零相変流器(以下、ZCT)2と、前記幹線配線100に配設される主幹漏電ブレーカ110の後段で複数に分岐される二極の分岐配線200のうち、分岐ブレーカ210が配設される課電側(非接地側)の分岐単線201に流れる各負荷電流IL1、IL2、IL3、・・・を検出する分岐用変流器3と、前記零相電流Io及び各負荷電流IL1、IL2、IL3、・・・をベクトル量として比較するベクトル比較手段11と、この比較結果に基づいて負荷電流IL1(又はIL2、IL3、・・・)が流れる分岐単線201を漏電回路として選別する漏電回路選別手段12とを備える構成である。このベクトル比較手段11及び漏電回路選別手段12で装置本体1を構成している。
【0019】
前記幹線配線100から分岐される分岐配線200は、課電側の各分岐単線201に各々分岐ブレーカ210が配設されると共に、接地側の各分岐単線202が銅バー203を介して共通接続される構成である。この課電側の各分岐単線201と接地側の各分岐単線202は、各々一対の2極線として負荷300に接続される。
前記ベクトル比較手段11は、地絡事故発生時に生じる漏電電流Igが重畳された零相電流Io+Igと漏電回路となった課電側の分岐単線201の負荷電流IL1(又はIL2、IL3、・・・)+Igとを変化分電流のベクトル量として比較する構成である。
【0020】
次に、前記構成に基づく本実施の形態に係る漏電回路検出装置が漏電回路を検出する動作について説明する。前提として複数の分岐配線200のうち課電側の各分岐単線201に間欠的な地絡事故が発生したものとする。
この地絡事故により生じる地絡電流Igが幹線配線100に流れ、この地絡電流Igにより主幹漏電ブレーカ110がトリップ動作して幹線配線100を遮断させる。この地絡事故が間欠的であることから主幹漏電ブレーカ110を投入すると回路全体が一時的に復旧するが、所定期間後に再度漏電電流Igが流れて再度主幹漏電ブレーカ110が動作することとなる。
このような間欠的な地絡事故を発生した場合に、まず主幹漏電ブレーカ110を投入して回路全体を復旧させて各分岐配線200を介して負荷300へ電流を供給する。この活線状態の幹線配線100にZCT2をクランプすると共に、各分岐配線200に分岐用変流器3を各々クランプする。
【0021】
この各々クランプした状態でZCT2及び分岐用変流器3の各出力をベクトル比較手段11がベクトル量として比較を継続して実行する。この比較動作中に前記間欠的な地絡事故が再発すると、ベクトル比較手段11はZCT2及び分岐用変流器3の各出力に重畳される漏電電流Igの成分のみ一致を検出する。即ち、前記ZCT2から出力される零相電流Io及び分岐用変流器3から出力される各負荷電流IL1、IL2、IL3、が負荷300により常時変動し、また幹線配線100及び分岐配線200の分布定数としての漏電電流が定常的に存在することから、地絡事故発生時のZCT2による検出電流(Io+Ig)及び分岐用変流器3による検出電流(IL1+Ig、又はIL2+Ig、IL3+Ig、・・・)のうち漏電電流Igのみをベクトル量として検出しなければならない。
前記漏電電流Igの一致が検出された分岐配線200の課電側の各分岐単線201をベクトル比較手段11は、地絡事故が発生した漏電回路として複数の課電側の各分岐単線201の中から選択して特定する。
【0022】
(本発明の第2の実施形態)
図3は本発明の第2の実施形態に係る漏電回路検出装置の要部詳細ブロック図、図4は図3に記載のサンプリング制御部におけるサンプリング動作説明図、図5は図3に記載のメモリ制御部における格納動作説明図、図6は図3に記載の比較部における比較動作説明図、図7は図3に記載の比較部におけるサンプリングデータ比較説明図を示す。
【0023】
前記各図において本実施形態に係る漏電回路検出装置は、前記図1に記載の第1の実施形態と同様にZCT2、分岐用変流器3、ベクトル比較手段11及び漏電回路選別手段12を共通して備え、このベクトル比較手段11の構成を異にし、この構成に加え、各種データを格納するメモリ4及び前記漏電回路選別手段12による選別内容を表示する表示装置5を備える構成である。
【0024】
前記ベクトル比較手段11は、前記ZCT2及び分岐用変流器3で各々検出される零相電流Io及び各負荷電流IL1、IL2、IL3、・・・を増幅するアンプ11aとこの増幅された零相電流Io及び各負荷電流IL1、IL2、IL3、・・・のアナログ値をディジタル値に変換するA/Dコンバータ11bと、この変換されたディジタル値の零相電流Io及び各負荷電流IL1、IL2、IL3、・・・をサンプリングデータとして出力する制御を行うサンプリング制御部11cと、このサンプリングデータを前記メモリ4へ順次格納する制御を行うメモリ制御部11dと、前記メモリ4に順次格納されたサンプリングデータを比較する比較部11eとを備える構成である。この比較部11eは、順次メモリ4へ格納される前後のサンプリングデータを比較して漏電電流Igの成分を差分として抽出すると共に、この抽出された漏電電流Igを零相電流Io及び各負荷電流IL1、IL2、IL3、・・・の間で比較する構成である。
【0025】
次に、前記構成に基づく本実施形態に係る漏電回路検出装置の漏電回路検出動作について説明する。前記第1の実施形態と同様にクランプされたZCT2及び分岐用変流器3から継続して零相電流Io及び各負荷電流IL1、IL2、IL3、・・・(地絡事故発生時には、零相電流Io+Ig、及びIL1+Ig、IL2+Ig、IL3+Ig、・・・)が検出電流として出力され、これらの各検出電流がアンプ11aで増幅され、さらにA/Dコンバータ11bでディジタル値に変換される。
【0026】
このA/Dコンバータ11bで生成される各検出電流のサンプリングデータは、サンプリング制御部11cのサンプリング値により標本化されてA/Dコンバータ11bからメモリ4へサンプリングデータとして出力される。このサンプリング制御部11cは、サンプリング値として交流電流の1周期を複数等分する間隔、例えば1周期を64等分(図4に示す。)又は128等分する間隔とすることもできる。
この検出電流の各サンプリングデータは、図5に示すようにメモリ制御部11d制御により、1サイクル分の各テーブルデータとしてバッファメモリ41に格納される。さらに、次の1サイクル分がA/Dコンバータ11bで生成されるとバッファメモリ42に格納された前の1サイクル分の各テーブルデータをバッファメモリ41に複写して格納する。
【0027】
前記バッファメモリ41、42に各々格納された各テーブルデータ毎に1サイクル毎の前後で比較部11eが比較を行い、1サイクル中の各角度毎に変化量の一致が判別され、図6に示すようにベクトル量としての比較が可能となる。この図6において課電側の各分岐単線201のうち一つに間欠的な漏電事故が発生すると、この漏電事故発生以降は漏電電流Igが生じる(図6(A)を参照)。この漏電電流Igが零相電流Io及び負荷電流IL1(又はIL2、IL3、・・・)に重畳され(図6(B)〜(E)を参照)、ZCT2及び分岐用変流器3で検出電流が零相電流+漏電電流(Io+Ig)及び負荷電流+漏電電流(IL1+Ig)として検出電流として検出される。
【0028】
このように各検出電流に含まれる漏電電流Igを1サイクル毎の前後で比較部11eが比較を行って変化が検出されると、この変化分を漏電電流Igの成分として抽出できることとなる。さらに、図7においてZCTのNとN−1との差分テーブルが抽出されたIgであり、同じく図7のCT1〜CT3の差分テーブルと各々比較し、全く同じデータとなっているものが漏電回路として判別される。この一致が判別された場合には、前記第1の実施形態の場合と同様に漏電回路選別手段12が前記比較結果に基づいて複数の分岐配線200中から漏電回路を判別する。
【0029】
【発明の効果】
本発明においては、幹線に流れる零相電流及び分岐線の一極側電線に流れる負荷電流を各々検出し、この零相電流と負荷電流との各変化分電流のベクトル量を比較し、この比較結果に基づいて複数の分岐回路中の漏電回路を検出するようにしているので、漏電の発生と復旧を繰り返す間欠漏電状態をベクトル量の変化量として検出できることとなり、複数の分岐回路中から間欠漏電の漏電回路を確実且つ迅速に特定できるという効果を奏する。また、比較的高価な零相変流器を分岐回路毎に使用せず、安価な変流器が使用できる。
【0030】
また、本発明においては、幹線の零相電流及び分岐線の負荷電流を、所定のサンプリングで検出し、この各サンプリングデータに基づいて1サイクル毎に比較するようにしているので、各サンプリングデータの変化パターンで変化分電流のベクトル量の推移を簡易に検出できることとなり、より迅速且つ正確に間欠漏電の漏電回路を特定できるという効果を有する。
【0031】
本発明においては、幹線に流れる零相電流及び分岐線の一極側電線に流れる負荷電流を零相電流検出手段及び負荷電流検出手段で各々検出し、この零相電流と負荷電流との各変化分電流のベクトル量をベクトル量比較手段で比較し、この比較結果に基づいて複数の分岐回路中の漏電回路を漏電回路選別手段で選別するようにしているので、漏電の発生と復旧を繰り返す間欠漏電状態をベクトル量の変化量として検出できることとなり、複数の分岐回路中から間欠漏電の漏電回路を確実且つ迅速に特定できるという効果を有する。
【0032】
また、本発明においては、幹線の零相電流及び分岐線の負荷電流を、零相電流検出手段及び負荷電流検出手段が所定のサンプリングで検出し、この各サンプリングデータに基づいて1サイクル毎にベクトル量比較手段が比較するようにしているので、各サンプリングデータの変化パターンで変化分電流のベクトル量の推移を簡易に検出できることとなり、より迅速且つ正確に間欠漏電の漏電回路を特定できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る漏電回路検出装置の全体概略構成図である。
【図2】図1記載の漏電回路検出装置の動作説明図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る漏電回路検出装置の要部詳細ブロック図である。
【図4】図3に記載のサンプリング制御部におけるサンプリング動作説明図である。
【図5】図3に記載のメモリ制御部における格納動作説明図である。
【図6】図3に記載の比較部における比較動作説明図である。
【図7】図3に記載の比較部におけるサンプリングデータ比較説明図である。
【図8】従来の漏電回路検出装置を単線結線図によって表現した全体回路図である。
【図9】従来の他の漏電回路検出装置の全体回路図である。
【符号の説明】
1 装置本体
2 零相変流器(ZCT)2
3 分岐用変流器
4 メモリ
5 表示装置
11 ベクトル比較手段
11a アンプ
11b A/Dコンバータ
11c サンプリング制御部
11d メモリ制御部
11e 比較部
12 漏電回路選別手段
30 分岐用零相変流器
41、42 バッファメモリ
100 幹線配線
110 主幹漏電ブレーカ
200 分岐配線
201 課電側の各分岐単線
202 接地側の各分岐単線
203 銅バー
210 分岐ブレーカ
300 負荷
400 受信回路
401 スイッチ
402 記憶回路
403 表示回路
404 スイッチ制御回路
501 通電・漏電表示灯
502 通電検出回路
503 漏電検出回路
504 第1のスイッチング回路
505 第2スイッチング回路
506 電源回路
507 漏電点灯リセット手段
Claims (4)
- 幹線に主幹漏電ブレーカが設置され、当該主幹漏電ブレーカの後段で複数に分岐され、当該分岐された分岐線における各一極側の電線に分岐ブレーカが介装され、前記各分岐された各他極側の電線と分岐ブレーカが介装された各一極側の電線とが負荷に接続される回路の漏電を検出する漏電回路検出方法において、
前記幹線の零相電流を検出し、
前記各一極側の電線の各負荷電流を検出し、
前記検出された零相電流と各負荷電流とを各変化分電流のベクトル量について各々比較し、
前記変化分電流のベクトル量が一致する前記負荷電流を流す一極側の電線を漏電回路として検出することを
特徴とする漏電回路検出方法。 - 前記請求項1に記載の漏電回路検出方法において、
前記検出する零相電流及び負荷電流が、各々1サイクルを複数のサンプリングデータとして検出され、
前記検出された零相電流のサンプリングデータと前記各負荷側電流のサンプリングデータとを1サイクル毎に比較することを
特徴とする漏電回路検出方法。 - 幹線に主幹漏電ブレーカが設置され、当該主幹漏電ブレーカの後段で複数に分岐され、当該分岐された分岐線における各一極側の電線に分岐ブレーカが介装され、前記各分岐された各他極側の電線と分岐ブレーカが介装された各一極側の電線とが負荷に接続される回路の漏電を検出する漏電回路検出装置において、
前記幹線の零相電流を検出する零相電流検出手段と、
前記各一極側の電線の各負荷電流を検出する負荷電流検出手段と、
前記検出された零相電流と各負荷電流とを各変化分電流のベクトル量について各々比較するベクトル量比較手段と、
前記変化分電流のベクトル量が一致する前記負荷電流を流す一極側の電線を漏電回路として選別する漏電回路選別手段とを備えることを
特徴とする漏電回路検出装置。 - 前記請求項3に記載の漏電回路検出装置において、
前記零相電流検出手段が零相電流を1サイクルについて複数のサンプリングデータとして検出し、
前記負荷電流検出手段が各負荷電流を1サイクルについて複数のサンプリングデータとして検出し、
前記ベクトル量検出手段が検出された零相電流のサンプリングデータと前記各負荷側電流のサンプリングデータとを1サイクル毎に比較することを
特徴とする漏電回路検出装置。
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