JP3635772B2 - 容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、飲食料、薬品等を収容するのに使用される容器、更に詳しくはオレフィンと環状オレフィンとの非晶質乃至低結晶性共重合体(COC:Cycloorefin Copolymer)を含有する樹脂から成るプリフォームをブロー成形することによって成形された容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
水蒸気バリアー性が著しく優れた(換言すれば水蒸気透過率が著しく低い)樹脂として、オレフィンと環状オレフィンとの非晶質乃至低結晶性高重合体を含有する樹脂が開発されている。そして、特開平3−726号公報及び特開平7−80919号公報には、かような樹脂からプリフォームを成形し、かかるプリフォームをブロー成形して容器を製造することが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者等は、オレフィンと環状オレフィンとの非晶質乃至低結晶性高重合体を含有する樹脂からプリフォームを成形し、次いでかかるプリフォームを通常の様式でブロー成形(ダイレクトブロー成形及び延伸ブロー成形を含む)して製造した容器について、各種特性を検討した。その結果、かような容器は、水蒸気バリアー性に著しく優れているが、その機械的強度、特に耐落下衝撃性(即ち落下衝撃に対する強度)が充分ではなく、落下衝撃を被ると容易に破壊されてしまうことが判明した。
【0004】
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、オレフィンと環状オレフィンとの非晶質乃至低結晶性共重合体を含有する樹脂からプリフォームを成形し、次いでかかるプリフォームをブロー成形して製造される容器の機械的強度、特に耐落下衝撃性を充分に向上せしめることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、オレフィンと環状オレフィンとの非晶質乃至低結晶性高重合体を含有する樹脂からプリフォームを成形し、かかるプリフォームをブロー成形して製造される容器について、鋭意検討及び実験を繰り返した結果、その理由は必ずしも明確ではないが、製造された容器の胴部にその曲率半径を低減せしめるひずみを残留せしめると、容器の機械的強度、特に耐落下衝撃性を充分に向上せしめることができることを見出した。
【0006】
本発明によれば、上記技術的課題を達成する容器として、オレフィンと環状オレフィンとの非晶質乃至低結晶性共重合体を含有する樹脂から成るプリフォームをブロー成形することによって製造された容器にして、
胴部には、その曲率半径を低減せしめるひずみが残留せしめられている、ことを特徴とする容器が提供される。
【0007】
該プリフォームは、必要に応じて、該オレフィンと環状オレフィンとの非晶質乃至低結晶性共重合体を含有する樹脂に積層された他の樹脂を含むことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適実施形態について、添付図面を参照して更に詳細に説明する。
【0011】
図1には、本発明の製造方法の好適実施形態に使用されるプリフォーム2が図示されている。このプリフォーム2はそのままの形態で容器の口頸部を規定する円筒部4と後述するとおりにしてブロー成形されるブロー成形部6とを有する。円筒部4の外周面には雄螺条8とこの雄螺条6の下方に位置する環状垂下片10が形成されている。ブロー成形部6は略中空円錐台形状である。かようなプリフォーム2は圧縮成形或いは射出成形によって形成することができる。
【0012】
上記プリフォーム2はオレフィンと環状オレフィンとの非晶質乃至低結晶性共重合体を含有する樹脂から成ることが重要である。かかる樹脂は、その実質上全体がオレフィンと環状オレフィンとの非晶質乃至低結晶性共重合体から成るもの、或いはオレフィンと環状オレフィンとの非晶質乃至低結晶性共重合体にα−オレフィン等をブレンドしたものでよい。上記共重合体は、10乃至50モル%、特に20乃至48%の環状オレフインと残余のエチレンとから誘導され、5乃至200℃、特に40乃至190℃のガラス転移温度を有するのが好適である。オレフィンと環状オレフィンとの非晶質乃至低結晶性共重合体が誘導されるオレフィンとしては、エチレンが特に好適であるが、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、3−メチル1−ペンテン、1−デセン等の炭素数3乃至20のα−オレフィンを単独で或いはエチレンとの組み合わせで好適に使用することもできる。環状オレフィンとしては、エチレン系不飽和結合とビシクロ環とを有する脂環族炭化水素化合物、特にビシクロ〔2、2、1〕ヘプト−2−エン骨格を有する炭化水素化合物(かかる化合物の具体例については、本出願人の出願にかかる平成7年特許願第159670号の明細書に記載されているので、かかる明細書の記載を引用し、本明細書においては説明を省略する)を挙げることができる。上記共重合体の分子量は、特に制限されないが、デカリン中135℃で測定して、0.1乃至5dl/gの極限粘度〔η〕を有するのが好適であり、またその結晶化度はX線回析法で測定して10%以下、特に5%以下であるのが好適である。上記共重合体の好適例としては、三井石油化学株式会社から商品名「アペル(APEL)」として販売されている共重合体を挙げることができる。
【0013】
図示のプリフォーム2はオレフィンと環状オレフィンとの非晶質乃至低結晶性共重合体を含有する樹脂から成る単層形態であるが、所望ならば、その内表面及び/又は外表面に他の適宜の樹脂、例えばガスバリヤ性に優れたエチレンビニルアルコール共重合体樹脂(EVOH)、ポリアミド樹脂又は塩化ビニリデン樹脂の如き樹脂を、接着剤層を介して又は直接的に積層せしめた形態のプリフォームを形成することもできる。
【0014】
本発明においては、上記プリフォーム2のブロー成形部6をブロー成形することによって図2に図示する如き形態の容器12が形成される。この容器12は、プリフォーム2における円筒部4によって規定された口頸部14(従って、この口頸部14の外周面には雄螺条8と環状垂下片10とが形成されている)と共に、プリフォーム2のブロー成形部6をブロー成形することによって形成された胴部16及び底壁部18とを有する。容器12の胴部16にはその曲率半径を低減せしめるひずみが残留せしめられていることが重要である。胴部16にその曲率半径を低減せしめるひずみが残留せしめられている場合には、図3に図示する如く、胴部16を大きな機械的ひずみを与えることなく所謂輪切りにしてリング20を切り出し、次いでかかるリング20を周方向任意位置にて軸線方向に切断した時に、リング20が曲率半径が小さくなるように、換言すれば曲率が大きくなるように変形される。後述する実施例及び比較例の記載から理解されるとおり、容器12の胴部16にその曲率半径を低減せしめるひずみが残留せしめられている場合には、容器12の耐落下衝撃性が充分に向上せしめられる。
【0015】
プリフォーム2のブロー成形部6をブロー成形して形成される容器12の胴部16にその曲率半径を低減せしめるひずみを残留せしめるために、ブロー成形部6の内表面の温度Tiをブロー成形部6の外表面の温度Toよりも低くせしめてブロー成形を遂行する。かようなブロー成形の際の、ブロー成形部6の平均温度Taはプリフォーム2を形成している上記樹脂のガラス転移温度Tgよりも5乃至35℃高い温度である(Tg+5℃≦Ta≦Tg+35℃)のが好適である。ブロー成形部6の内表面温度Tiは上記樹脂のガラス転移温度Tgと実質上同一乃至これより幾分高い(Ta≧Tg)のが好ましい。ブロー成形部6の外表面の温度Toは上記樹脂のガラス転移温度Tgより高いが、上記樹脂のガラス転移温度Tgよりも60℃高い温度以下である(Tg<To≦Tg+60℃)のが好適である。
【0016】
ブロー成形部6の温度に関する上述したとおりの条件を充足してプリフォーム2をブロー成形する様式の一好適例においては、圧縮成形或いは射出成形によって成形したプリフォーム2を一旦空気中に放置し、従ってプリフォーム2はその全体が室温まで冷却される。そして、プリフォーム2のブロー成形に先立って、プリフォーム2のブロー成形部6を所要とおりに加熱する。
【0017】
図4はプリフォーム2のブロー成形部6の加熱様式の一例を図示している。図4に図示する加熱様式においては、支持具22上にプリフォーム2が装着される。支持具22は実質上鉛直に配置されており、円筒形状の基部24と同様に円筒形状の支持部26とを有する。上端部に位置する支持部26の外径は基部24の外径よりも小さい。基部24の内径と支持部26の内径は同一である。支持部26の外径はプリフォーム2の円筒部4の内径と実質上同一であり、支持部26の高さはプリフォーム2の円筒部4の高さと実質上同一である。図示していないが、支持具22の基部24は実質上鉛直に延びるその中心軸線と中心として回転自在に装着されており、適宜の伝動手段を介して電動モータでよい回転駆動源に接続されている。支持具22内には、鉛直方向に移動自在に延伸ロッド28が配設されている。この延伸ロッド28は円筒形状の外周面を有する基部30と略円錐台筒形状の外周面を有する作用部32とを有する。延伸ロッド28の少なくとも作用部32は、熱伝導率が小さいテフロンの如き材料から形成されているのが好都合である。作用部32の上端近傍には周方向に延びる環状溝34が形成されており、かかる環状溝34の底面には周方向に間隔をおいて複数個の噴射孔36が形成されている。延伸ロッド28内には圧縮空気路(図示していない)が形成されており、上記噴射孔36はこの圧縮空気路を介して圧縮空気供給源(図示していない)に接続されている。支持具22の片側(図4において右側)上方には加熱器38が配設されている。かかる加熱器38は図4において紙面に垂直な方向に延びる複数本の電気抵抗加熱線40を具備している。
【0018】
ブロー成形に先立ってプリフォーム2のブロー成形部6を加熱する際には、図4に図示する如く、プリフォーム2を倒立状態にせしめてその円筒部4を支持具22の支持部26に被嵌せしめる。そして、加熱器38の加熱線40に通電すると共に、支持具22をその中心軸線を中心として回転駆動し、支持具22に装填されたプリフォーム2をその中心軸線を中心として回転せしめ、かくしてプリフォーム2を加熱する。プリフォーム2のブロー成形部6は、その中心軸線を中心として回転されながら、加熱器38によってその外表面から加熱される。従って、プリフォーム2はその周方向には充分均一に加熱されるが、その厚さ方向には均一に加熱されることなく、その外表面側がその内表面側よりも高温に加熱される。図5はプリフォーム2のブロー成形部6の温度勾配の一例を図示しており、ブロー成形部6の平均温度をTaとすると、ブロー成形部6の外表面の温度Toは平均温度Taよりも高く、ブロー成形部6の内表面の温度Tiは平均温度Taよりも低く、ブロー成形部6の温度はその厚さ方向に見て内表面の温度Tiから外表面の温度Toまで実線で示す如く実質上直線的に変化せしめられている。ブロー成形部6の加熱における加熱時間、加熱温度及びプリフォーム2の回転速度等の加熱条件は、ブロー成形部6の加熱に続いてブロー成形を遂行する時に、ブロー成形部6の平均温度Ta、外表面温度To及び内表面温度Tiが上述した条件を充足するように、調節される。
【0019】
ブロー成形の際には、支持具22及びこれに装填されているプリフォーム2並びに延伸ロッド28を加熱器38から離隔せしめ、図6に図示する如く、ブロー成形型42に対して所要とおりに位置せしめる。図示のブロー成形型42は、円柱状中央部材44と略半円筒形状の一対の側部材46とから構成されており、図2に図示する容器12の胴部16及び底壁部18の外形に対応した形状の成形空洞を規定している。側部材46の各々の内周面下端部には半円弧状の突条48が形成されており、支持具22に装填されたプリフォーム2は、その円筒部4の外周面に形成されている環状垂下片10を側部材46の上記突条48に当接せしめることによって、ブロー成形型42に対して所要とおりに位置決めされ、プリフォーム2のブロー成形部6が成形空洞内に収容される。次いで、図7に図示する如く、延伸ロッド28が上昇せしめられて、その作用部32がプリフォーム2のブロー成形部6に作用して軸線方向に延伸せしめる。図7に図示する状態においては、延伸ロッド28の作用部32がプリフォーム2のブロー成形部6の内表面に接触せしめられることによってブロー成形部6の内表面温度Tiが幾分低下せしめられる等に起因して、ブロー成形部6の厚さ方向の温度勾配は、例えば図8に図示する如き状態になる。勿論かかる状態においても、ブロー成形部6の平均温度Ta、外表面温度To及び内表面温度Tiは上述した条件を充足している。しかる後に、延伸ロッド28の作用部32の上端部近傍に形成されている複数個の噴射孔36から圧縮空気が噴射せしめられ、図9に図示する如く、プリフォーム2のブロー成形部6がブロー成形型42の成形空洞に対応した形状、即ち容器12の胴部16及び底壁部18に変形せしめられる。所望ならば、延伸ロッド28を図7に図示する位置まで上昇せしめた後ではなくて、延伸ロッド28を上昇せしめてその作用部32をプリフォーム2のブロー成形部6に作用せしめる際に、噴射孔36からの圧縮空気の噴射を開始することもできる。
【0020】
容器12の胴部16に残留せしめられる、胴部16の曲率半径を低減せしめるひずみを更に増大せしめて、容器12の耐落下衝撃性を一層向上せしめるために、所望ならば、上述したとおりにして容器12を形成した後に、ガスバーナ式加熱器或いはコロナ放電式加熱器の如き適宜の加熱手段によって胴部16の外表面層のみを局部的に加熱し、次いで急冷することもできる。
【0021】
図4乃至図9を参照して説明したとおりのブロー成形工程に代えて、例えば、射出成形又は圧縮成形したプリフォーム2を成形型から取り出し、その後直ぐにプリフォーム2の外表面及び内表面を適宜に加熱してブロー成形部6の温度をブロー成形に適した温度に加熱し、次いでブロー成形部6をブロー成形することもできる。図10はブロー成形する際のプリフォーム2のブロー成形部6の温度勾配の他の例を図示しており、この例においてはブロー成形部6の温度はその内表面の温度Tiから厚さ方向中央部まで弧状曲線に沿って漸次増大し、そして厚さ方向中央部から外表面までは略均一な温度Toであり、この温度Toは平均温度Taよりも幾分大きい。
【0022】
上述した実施形態における容器の胴部は円筒形状であるが、本発明はかかる容器に限定されるものではなく、胴部が略多角筒形状或いは楕円筒形状等の容器にも本発明は適用され得るものである。
【0023】
【実施例及び比較例】
実施例1乃至7
三井石油化学株式会社から商品名「アペルAPL6508」として販売されているオレフィンと環状オレフィンとの非晶質乃至低結晶性共重合体(ガラス転移温度Tgは約70℃)から図1に図示するとおりの形態のプリフォームを圧縮成形によって形成した。次いで、図4乃至図9を参照して説明したとおりの様式でプリフォームのブロー成形部をブロー成形し、図2に図示するとおりの形態の容器を製造した。容器の外形は38mmであり、全高は68.5mmであり、重量は10.2gであり、内容量は55ccであった。また、ブロー成形における容器の胴部の内表面延伸倍率は2.2倍であり、外表面延伸倍率は2.5倍であった。
【0024】
ブロー成形の際のプリフォームのブロー成形部の、平均温度Ta、内表面温度Ti及び外表面温度Toは、実施例1乃至7において夫々表1に示すとおりであった。なお、かかるブロー成形部の温度は、ダミープリフォームの内表面温度及び外表面温度の、図4に図示するとおりの様式での加熱における時間経過に伴う変化及び図7に図示するとおりの様式での延伸における変化を測定し、かかる測定結果に基いて算出したものである。
【0025】
上述したとおりにして製造した容器について、胴部の残留ひずみを検査するために、胴部を鋭利なカッタで所謂輪切りにしてリングを形成し、次いで周方向任意部位において軸線方向に切断し、リングの変形を観察した。その結果は表1に示すとおりであった。
【0026】
更に、上述したとおりにして製造した実施例1乃至7の各々の容器10本について、耐落下衝撃試験を遂行した。この耐落下衝撃試験においては、容器に水を満たし、120cmの高さからコンクリート製の床に落下せしめ、容器が破壊されたか否かを検査した。破壊されたと判断した容器においては、胴部の下端部に周方向に延びる弧状クラックが生成され、そしてまたかかるクラックから軸線方向上方に延びるクラックが生成された。破壊されなかったと判断した容器においては如何なるクラックも生成されていなかった。かような耐落下衝撃試験の結果は表1に示すとおりであった。
比較例1乃至4
ブロー成形の際のプリフォームのブロー成形部の、平均温度Ta、内表面温度Ti及び外表面温度Toが表1に示すとおりであることを除いて、実施例1乃至7と同様にして容器を製造し、実施例1乃至7と同様にしてそれらの胴部における残留ひずみを検査し、また耐落下衝撃試験を遂行した。結果は表1に示すとおりであった。
【0027】
【表1】
【0028】
実施例8乃至10
三井石油化学株式会社から商品名「アペルAPL8008L」として販売されているオレフィンと環状オレフィンとの非晶質乃至低結晶性共重合体(ガラス転移温度Tgは約70℃)を主層とし、その内表面に接着剤層を介してクラレ株式会社から商品名「エバールEP E−105A」として販売されているエチレンビニルアルコール共重合体を積層せしめたプリフォームを圧縮成形によって成形した。接着剤層は三井石油化学株式会社から商品名「アドマーSF600」として販売されているマレイン酸変性エチレン酢酸ビニル共重合体から形成した。主層の重量は8.1g(重量割合88%)であり、接着剤層の重量は0.55g(重量割合6%)であり、内側積層の重量は0.55g(重量割合6%)であった。次いで、ブロー成形の際のプリフォームのブロー成形部の、平均温度Ta、内表面温度Ti及び外表面温度Toが表2に示すとおりであることを除いて、実施例1乃至7と同様にして容器を製造した。容器の外形は38mmであり、全高は68.5mmであり、重量は9.2gであり、内容量は55ccであった。実施例1乃至7と同様にしてそれらの胴部における残留ひずみを検査し、また耐落下衝撃試験を遂行した。結果は表1に示すとおりであった。
【0029】
比較例5及び6
ブロー成形の際のプリフォームのブロー成形部の、平均温度Ta、内表面温度Ti及び外表面温度Toが表1に示すとおりであることを除いて、実施例8乃至10と同様にして容器を製造したが、内側積層が破断して主層と内側積層との間に空気が進入し、良好な容器を製造することができなかった。
【0030】
【表2】
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、オレフィンと環状オレフィンとの非晶質乃至低結晶性共重合体を含有する樹脂から形成された容器の機械的強度、特に耐落下衝撃性が大幅の向上せしめられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ブロー成形して本発明の容器にせしめられるプリホームの一形態を、一部を断面で示す正面図。
【図2】図1に図示するプリフォームをブロー成形して製造された、本発明の容器の一形態を、一部を断面で示す正面図。
【図3】図2に図示する容器の胴部を輪切りにしてリングを形成し、次いで周方向特定部位で軸線方向に切断した時のリングの変形状態を示す斜面図。
【図4】図1に図示するプリフォームを、ブロー成形に先立って加熱する様式の一例を示す断面図。
【図5】図1に図示するプリフォームを図4に図示する様式で加熱した時の、プリフォームのブロー成形部の温度勾配の一例を示す簡略図。
【図6】図1に図示するプリフォームをブロー成形して図2に図示する容器にせしめるブロー成形の一様式の初期状態を示す断面図。
【図7】図1に図示するプリフォームをブロー成形して図2に図示する容器にせしめるブロー成形の一様式の中間状態を示す断面図。
【図8】図7に図示する状態におけるプリフォームのブロー成形部の温度勾配の一例を示す簡略図。
【図9】図1に図示するプリフォームをブロー成形して図2に図示する容器にせしめるブロー成形の一様式の最終状態を示す断面図。
【図10】図1に図示するプリフォームをブロー成形して図2に図示する容器にせしめる際の、プリフォームのブロー成形部の温度勾配の他の例を示す簡略図。
【符号の説明】
2:プリフォーム
4:プリフォームの円筒部
6:プリフォームのブロー成形部
12:容器
14:容器の口頸部
16:容器の胴部
18:容器の底壁部
22:支持具
28:延伸ロッド
38:加熱器
42:ブロー成形型
Claims (2)
- オレフィンと環状オレフィンとの非晶質乃至低結晶性共重合体を含有する樹脂から成るプリフォームをブロー成形することによって製造された容器にして、
胴部には、その曲率半径を低減せしめるひずみが残留せしめられている、ことを特徴とする容器。 - 該プリフォームは該オレフィンと環状オレフィンとの非晶質乃至低結晶性共重合体を含有する樹脂に積層された他の樹脂を含む、請求項1記載の容器。
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