JP3635591B2 - 車両周辺監視装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車などの車両に設置したビデオカメラによって車両の前方及び後方といった車両の周辺領域を撮像し、当該撮像画像に基づき、車両走行時における前方を走行する車両あるいは後方から接近する車両を検知し、運転者に警告を与える車両周辺監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自車両が片側2車線以上の道路を走行し、これから変更しようとする隣接車線に自車両よりも高速で走行する他車両が存在した場合、あるいは、自車両が前方を走行中の他車両よりも高速で走行していた場合には、他車両の存在を見逃すと事故につながる危険性がある。
また、自車両の後方を走行する他車両が自車両に急接近してきた場合、不用意な急ブレーキを行うと他車両に追突される危険性があるので、この急接近する他車両を予め認識しておくことは車両運行上の安全面から有用である。
【0003】
従来、上述したような他車両すなわち隣接車線を走行する車両あるいは同一車線を走行する車両を運転者に認識させる従来例としては、本出願人が特願平5−19618号にて出願した発明(以下、先願発明という)がある。
この先願発明は、後述するオプティカルフローに基づいて、他車両の認識を行うものである。以下、この先願発明について説明する。
【0004】
図15は、この先願発明を実施する装置(以下、先願装置という)の構成を示すブロック図である。同図において、10は撮像手段としての撮像部で、例えばビデオカメラ11を有している。また、30は演算処理装置としてのデータ処理部であり、42は警報手段としてのスピーカである。
【0005】
撮像部10は、車両後方の所定位置例えばトランクの上部位置に車両後方正面に向けて配設されている。
データ処理部30は、動作プログラムに従って動作する中央制御装置としてのCPU31、このCPU31の動作プログラム及び予め与えられる設定値などを保持するROM32、CPU31の演算実行時に必要なデータを一時的に保持するRAM33を有している。
スピーカ42は、車両内部に配設され、データ処理部30のCPU31からの駆動信号に必要に応じて音声や警報音を発生することにより運転者などに危険を知らせる。
【0006】
図16は、上述したように、自車両の後方部に搭載された撮像部10による撮像画像の変化を説明する図であり、図16(a)は時刻tにおける撮像画像、図16(b)は時刻t+△tにおける撮像画像を示している。
そして、これらの各図において、200は自車両の後方を走行する後続車両、300は道路500に隣接して配設された道路標識、400は同じく道路500に隣接して配設された建物である。
【0007】
今、自車両が平坦な道を直進しているとすると、時刻の経過すなわち自車両の走行に伴い、道路標識300や建物400は自車両との相対距離が離れ小さく撮像される。図においては、図16(a)すなわち時刻tの撮像画像における道路標識300及び建物400と、図16(b)すなわち時刻t+△tの撮像画像における道路標識300及び建物400に関し、図16(b)の道路標識300及び建物400の方が小さく撮像されている。
以下、これらの図を参照して、この先願発明において用いられるオプティカルフローについて説明する。
【0008】
これらの図において、撮像画像内に設定された複数の対応点、例えば他車両200における着目点、道路標識300における着目点、建物400における着目点に関し、各時間毎の着目点すなわち時刻t〔図16(a)〕における各着目点201a、202a、301a、302a、303a、401a及び402aと、時刻t+△t〔図16(b)〕における各着目点201b、202b、301b、302b、303b、401b及び402bについて、互いに対応する着目点同士を結合することにより、図16(c)に示す速度ベクトルすなわち201F、202F、301F、302F、303F、401F及び402Fが得られる。この得られた速度ベクトルがオプティカルフローである。
【0009】
ここで、このオプティカルフローは、画面内の無限遠点あるいは消失点として定義されるFOE(Focus of Expansion)から放射状に現れていることが判る。このFOEは、車両が直進している場合の画像上において、自車両の進行方向の正反対方向を示す1点に対応する。
そして、自車両の走行状態において、自車両から遠ざかる物体のオプティカルフローは上記FOEに向かう収束方向のベクトルとなり、自車両に近づいてくる物体のオプティカルフローは上記FOEから離れる発散方向のベクトルとなる。
従って、同図に201F及び202Fで示す後続の他車両200のオプティカルフローは発散方向のベクトルであるので、この他車両は自車両に近づいてきていること、換言すれば自車両よりも高速で走行している車両であることが判る。
【0010】
また、このオプティカルフローの大きさに関し、このオプティカルフローの大きさは、単位時間における自車両と対象物体との距離の差すなわち速度差が大きい程大きくなり、自車両と対象物体との相対距離が近い程大きくなる。このことを図面を参照して説明する。
【0011】
図17は、撮像部10の光学的配置を示した図である。同図において、11aは撮像部10のビデオカメラが有するレンズ、11bは同じくビデオカメラが有するイメージプレーン、fはレンズ11aからイメージプレーン11bまでの距離、P(Xa ,Ya ,Za )は後続する他車両上の任意の1点、p(xa ,ya )はイメージプレーン11b上における上記点Pに対応する点である。
【0012】
この場合、3角形の相似の比から、次式(1)の関係が得られる。
a =f・Xa /Za ・・・ (1)
この式(1)を変形して時間微分すると、次式(2)が得られる。
a ’=(Δxa /Δt・Za +xa ・Za ’)/f ・・・ (2)
また、オプティカルフローのx方向成分uは、次式(3)で表せる。
u=Δxa /Δt ・・・ (3)
従って、この式(3)により次式(4)を得ることができる。
a =(f・Xa ’−xa ・Za ’)/u ・・・ (4)
【0013】
ここで、上式(4)のZa ’は、同一車線あるいは隣接車線を走行する他車両(図16に符号200で示す)と撮像部10が搭載された自車両との速度差すなわち相対速度を示している。この相対速度を−αとすると上式(4)は次式(5)となる。
a =(f・Xa ’+xa α)/u ・・・ (5)
よって、オプティカルフローのx方向成分uは、次式(6)のように表すことができる。
u=(f・Xa ’+xa α)/Za ・・・ (6)
なお、点PのY座標Ya についても同様にして求めることができる。
【0014】
よって上式(6)より、Zが小すなわち後続車両又は隣接車線を走行中の他車両200までの距離が小である程、あるいは、αが大すなわち他車両200との速度差が大である程、オプティカルフローのx成分は大きくなる。これはY方向についても同様である。
従って、オプティカルフローは後続する他車両200との距離が小な程、更に互いの速度差が大な程長くなり、これよりオプティカルフローの方向がFOEに対して発散し、その長さが短いときより長いときの方が相対的に後続車両又は隣接車両に対する危険度が大きことが判る。
【0015】
従って、データ処理部30は、このオプティカルフローが上述した発散方向のベクトルであり且つその大きさが大きい場合には、対象物体は自車両に対し、接近した位置に存在するか、自車両よりも高速で接近しているかの少なくとも一方の状態にあると考えられ、危険度が高いと判断する。
そして、危険度が高いと判断した場合には、スピーカ42により運転者にその旨を知らせる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
このような先願発明及び先願装置では、オプティカルフローの大きさに基づき認識を行うよう構成されているので、後方や隣接車線を走行している他車両に関し、その相対距離、相対速度及び危険度を自動的に判断でき、且つ、特別な距離計を必要としない利点があり有効である。
【0017】
ところで、これらの先願発明及び先願装置では、オプティカルフローの検出には時間を要すること、ビデオカメラのぶれあるいは似たような構造物が撮像されることにより、本来、同一点でない点が同一点として誤認識されてしまう可能性がある。
このため、オプティカルフローを検出する際において、その対象とする監視対象領域を例えば撮像画像中における下半分領域といったように制限し、処理の高速化を図るとともに誤認識の発生を減少させるように構成していた。
【0018】
しかしながら、このように監視対象領域を下半分領域に制限したとしても、実際に車両が走行する領域は、この制限された領域中の一部の領域であるので、この点においてまだ改良の余地があった。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、オプティカルフロー検出時における監視対象領域をさらに制限し、処理を高速化するとともに他車両の誤認識を減少できる車両周辺監視装置を提供することをその課題とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明によりなされた車両周辺監視装置は、図1の基本構成図に示すように、自車両の所定位置に配設され自車両の周辺領域を撮像する撮像手段(11)と、所定時間相前後する2画像中における同一点について、監視領域内における前記点の無限遠点から発散する方向の移動をオプティカルフローとして検出するオプティカルフロー検出手段(31a)とを有し、自車両の周辺を走行する他車両のオプティカルフローのベクトルの大きさに基づいて、前記他車両と自車両との相対情報を取得する車両周辺監視装置において、
路面上に描かれた分離線に基づいて監視領域を複数の分割監視領域に分割する監視領域分割手段(31b)と、前記監視領域分割手段(31b)により分割された分割監視領域を選択する領域選択手段(31c)とを有し、前記領域選択手段(31c)により選択された分割監視領域を前記オプティカルフロー検出手段(31a)による監視領域とすることを特徴としている。(請求項1)
【0020】
また、前記領域選択手段(31c)は、車両の転回方向を検出する転回方向検出手段(51)、運転者による転回指示を検出する転回指示検出手段(52)及び前記分離線の種別を検出する分離線検出手段(31d)の少なくとも1つの手段から出力された検出信号に基づき、前記監視領域を選択することを特徴としている。(請求項2)
【0021】
また、前記分離線検出手段(31d)は、前記分離線が連続した直線であることを検出する連続線検出手段(31e)と、前記分離線が破線であることを検出する破線検出手段(31f)とを有し、前記領域選択手段(31c)は、監視領域分割手段(31b)により分割された分割監視領域の内、破線の分離線側の分割監視領域を選択するように構成したことを特徴としている。(請求項3)
【0022】
また、撮像手段(11)により撮像された撮像画像を微分することにより微分画像を生成する画像微分手段(31g)と、前記画像微分手段(31g)により生成された微分画像に基づいて分離線を構成する分離線候補点を抽出し、この抽出した分離線候補点から分離線を認識する分離線認識手段(31h)とを有し、前記監視領域分割手段(31b)は、前記分離線認識手段(31h)により認識された分離線に基づいて監視領域を複数の分割監視領域に分割することを特徴としている。(請求項4)
【0023】
また、前記連続線検出手段(31e)及び破線検出手段(31f)は、前記分離線認識手段(31h)により認識された分離線に基づき、前記分離線が連続した直線であるか破線であるかを検出することを特徴としている。(請求項5)
【0024】
また、前記撮像手段(11)は、少なくとも車両の前方あるいは後方のいずれか一方に向けて取り付けられており、前記分離線認識手段(31h)は、撮像画像上における水平方向略中心位置に垂直方向に設定された基準線から、水平方向両端部に向けてエッジ点を探索することにより分離線候補点群を取得する分離線候補点取得手段(31i)と、前記分離線候補点取得手段(31i)により取得された分離線候補点群から、最も多くの分離線候補点を含む直線を前記基準線の水平方向両端部側よりそれぞれ取得する直線取得手段(31j)とを有し、前記直線取得手段(31j)により取得された直線を分離線として認識することを特徴としている。(請求項6)
【0025】
上記請求項1の構成において、監視領域分割手段(31b)は、路面上に描かれた分離線に基づいて監視領域を複数の分割監視領域に分割し、領域選択手段(31c)は、この分割監視領域をオプティカルフロー検出手段(31a)による監視領域として選択する。
【0026】
このように、路面上に描かれた分離線に基づいて監視領域を分割する手段と、この分割された分割監視領域を選択し新たな監視領域を設定する手段とを設けたので、分離線に基づいて車両の走行車線毎に監視領域を設定することができる。そして、他車両が走行しない走行車線領域あるいは自車両が走行しない走行車線領域に関しては監視対象から外すことにより、監視領域を必要な領域に制限することができる。
【0027】
そして、この請求項1の構成における領域選択手段(31c)は、請求項2に示すように、転回方向検出手段(51)、転回指示検出手段(52)及び分離線検出手段(31d)の少なくとも1つの手段から出力された検出信号に基づき、前記監視領域を選択する。
【0028】
すなわち、転回方向検出手段(51)は、車両の左右側の進行方向である転回方向を検出する。そして、転回指示検出手段(52)は、運転者が車両を左右側に転回させる際に操作する機構からの転回指示情報を検出する。また、分離線検出手段(31d)は、撮像画像から上記分離線の種別すなわち車線変更可能な分離線であるのか車線変更を禁止する分離線であるのかを判定する。
そして、領域選択手段(31c)は、これらの各手段(51、52、31d)からの検出情報に基づいて分割監視領域を選択するので、車両が実際に転回している方向〔転回方向検出手段(51)〕、これから転回しようとする方向〔転回指示検出手段(52)〕あるいは車両が転回可能な車線の方向〔分離線検出手段(31d)〕の監視領域を選択することができ、監視領域を必要な領域に制限することができる。
【0029】
この請求項2の分離線検出手段(31d)は、請求項3に示すように、連続線検出手段(31e)と破線検出手段(31f)とを有している。そして、連続線検出手段(31e)は、分離線が連続した直線であることを検出し、破線検出手段(31f)は、分離線が破線であることを検出する。
【0030】
すなわち、この請求項3の構成によれば、分離線が連続した直線であることすなわち分離線が車線変更を禁止する種別であることを検出する手段〔連続線検出手段(31e)〕及び分離線が破線であることすなわち分離線が車線変更可能な種別であることを検出する手段〔破線検出手段(31f)〕を設けたので、車両が転回可能な車線の方向を検出することができる。
【0031】
また、上記請求項4の構成によれば、画像微分手段(31g)は、撮像手段(11)撮像画像から微分画像を生成し、分離線認識手段(31h)は、微分画像から分離線候補点を抽出するとともにこの抽出した分離線候補点から分離線を認識する。
【0032】
すなわち、この請求項4の構成によれば、撮像画像を微分することにより、画像上の境界画像すなわちエッジ部分の画像(微分画像)を生成し、この生成した微分画像から分離線を認識するように構成したので、路面上に描かれた分離線は、この微分画像上において直線状に現れる。従って、この分離線を示す直線を検出することにより、撮像画像上における分離線を認識することができる。
【0033】
また、上記請求項5の構成によれば、連続線検出手段(31e)及び破線検出手段(31f)は、上記請求項4に示された分離線認識手段(31h)からの分離線の認識情報により、当該分離線が連続した直線であるか破線であるかを検出する。
【0034】
すなわち、分離線認識手段(31h)は、微分画像上において直線状に現れたエッジ画像について、このエッジ画像が破線あるいは連続線であるのかを認識し、そして、連続線検出手段(31e)及び破線検出手段(31f)は、この認識情報に基づいて分離線が連続した直線であるか破線であるかを検出する。
【0035】
このように、分離線の種類をエッジ画像に基づいて検出するように構成したので、認識に係る処理を簡単にすることができ処理を高速に行うことができる。
【0036】
また、上記請求項6の構成によれば、分離線認識手段(31h)は、分離線候補点取得手段(31i)と、直線取得手段(31j)とを有している。
この分離線候補点取得手段(31i)は、車両の前方あるいは後方の撮像画像上における水平方向略中心位置すなわち車両が走行している車線上に、垂直方向すなわち車両の進行方向に向けて延長された基準線から、水平方向すなわち車両の転回方向側における両端部に向けてエッジ点を探索し、これにより分離線候補点群を取得する。
一方、直線取得手段(31j)は、取得された分離線候補点群から、最も多くの分離線候補点を含む直線を取得する。なお、この直線取得手段(31j)により取得される直線は、前記基準線を境にして水平方向両端部よりそれぞれ取得される。
そして、分離線認識手段(31h)は、この取得された直線を分離線として認識する。
【0037】
このように、撮像手段(11)を車両の前方あるいは後方に向けて取り付けることにより、撮像手段(11)により撮像された画像は、車両の進行方向を直視した画像となる。そして、この撮像画像における水平方向中心位置に基準線を設定することにより、この基準線は、車両が走行している走行車線上の水平方向略中心位置に位置する。
従って、この基準線より水平方向両端部側にエッジ点を探索することにより、取得されたエッジ点が走行車線を分離する分離線を示すエッジ点である確度が高くなるので、分離線の認識確度を向上させることができる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の具体例を図面を参照して説明する。図2は、本発明が適用される装置の構成を示すブロック図で、同図において、10は撮像部、20は撮像部10からの画像データなどを保持する記憶部、30は撮像部10からの画像情報に基づき画像処理及び他車両との相対関係監視処理などを実行するデータ処理部、40は撮像部10からの画像情報を表示したり警報を発生する表示警報部、50は自車両の走行方向を示す情報、走行方向を変更する際の操作情報を示す信号の入力を行う信号入力部である。
【0039】
撮像部10は、ビデオカメラ11から構成されている。そして、このビデオカメラ11は、図17にて説明したように、レンズ(図17にて符号11aにて示す)とイメージプレーン(同11b)とを有している。
そして、撮像部10のビデオカメラ11は、図3に示すように車両に取り付けられている。
【0040】
すなわち、ビデオカメラ11は、車両100の後部のトランク部110上に、支持台12を介して、車両100の後方に向けて取り付けられている。そして、このビデオカメラ11は、車両の後方画像を撮像するように構成されている。そして、このビデオカメラ11は、データ処理部30のCPU31(後述)に対し、車両後方の撮像画像情報を出力する。
【0041】
記憶部20は、前記撮像部10からの撮像画像情報を微分することにより生成された微分画像情報を保持する微分画像メモリ21と、前記撮像画像情報を保持する第1フレームメモリ22及び第2フレームメモリ23と、発散方向のオプティカルフローを保持する発散オプティカルフローメモリ24とを有している。
【0042】
そして、この記憶部20を構成する各メモリ21乃至24の内、微分画像メモリ21、第1フレームメモリ22及び第2フレームメモリ23は、例えば512画素×512画素といったm行n列からなるマトリクス状のメモリとして構成されている。
また、各メモリ21乃至24は、データ処理部30のCPU31に対し、読み書き可能に接続されている。
【0043】
データ処理部30は、上述した先願装置と同様な構成を有している。すなわち、動作プログラムに従って動作する中央制御装置としてのCPU31、このCPU31の動作プログラム及び予め与えられる設定値などを保持するROM32及びCPU31の演算実行時に必要なデータを一時的に保持するRAM33を有している。
【0044】
表示警報部40は、表示器41と、スピーカ42と、制動機構43とを有している。
表示器41は、CRTなどで構成され、ビデオカメラ11が撮像した撮像画像を表示したり、あるいは、データ処理部30(CPU31)が他車両との接触危険性有りと判定した際に、メッセージなどを表示して運転者に対して危険を映像で知らせる。
【0045】
スピーカ42は、データ処理部30からの音声信号に基づき、音声ガイダンスあるいは警報音といった音声を発生する。そして、データ処理部30が他車両との接触危険性有りと判定した場合には、この音声により運転者に対して危険を音声で知らせる。
【0046】
制動機構43は、車両の制動機構すなわちブレーキとして構成されている。この制動機構43は、通常のブレーキとは別系統の制御にて動作するもので、上述した表示器41及びスピーカ42と同様に、データ処理部30が他車両との接触危険性有りと判定した場合において作動し、車両を制動させる。
【0047】
信号入力部50は、ハンドル舵角あるいは車両の操舵輪(一般には前輪)の操舵角を検出する舵角センサ51と、運転者によるウインカ機構の操作状態を検出するウインカ検出スイッチ52とを有しており、舵角センサ51により車両の転回情報を検出し、ウインカ検出スイッチ52により運転者が車両を左右側に転回させる際に操作するウインカ機構からの転回指示情報を検出する。
【0048】
以上の構成を有する具体例の動作、すなわちデータ処理部30による制御動作について、フローチャートを参照して説明する。
この具体例においては、まず図4のフローチャートすなわち具体例における主フローチャートのステップS110にて、画像取得処理を行う。
【0049】
このステップS110における画像取得処理は、最初の処理を行う際に、監視領域を設定するための画像情報を取得する処理で、このステップS110の処理により、例えば図7に示す後方の画像が撮像される。
この撮像画像は、上述したように、ビデオカメラ11が車両100の後部に後方に向けて取り付けられているので、車両の後方を直視した画像となっており、同図に示すように、道路500、道路500上に描かれた分離線510乃至550及び道路500の両脇に立設された壁600が、画像上における水平方向中心位置にて消失する画像となっている。
そして、この取得した画像情報については、記憶部20の第1フレームメモリ21に格納される。
【0050】
なお、この図7の撮像画像は、高速道路といった自動車専用道路上を走行中の自車両からの撮像画像を例示している。
従って、この撮像画像において、連続直線となっている分離線510、530及び550は、車線変更を禁止する線として描かれ、破線となっている分離線520及び540は、車線変更が可能な線として描かれている。
また、この撮像画像は、上述したように、車両の後方に向けて取り付けられているので、撮像画像における右側が進行方向を基準とした場合の左側に相当し、撮像画像における左側が進行方向を基準とした場合の右側に相当する。以後、この撮像画像を基準とした左右方向で説明を行うことにする。
【0051】
引き続くステップS120では、監視領域設定処理を行う。この監視領域設定処理は、具体的には、図5のフローチャートによりなされる。以下、この図5のフローチャートを参照して説明する。
【0052】
この監視領域設定処理では、まずステップS210にて、取得画像の微分処理を行う。
より詳細には、このステップS210では、上記ステップS110で取得され、第1フレームメモリ21に格納された画像情報に関し、そのm行n列の画像データの輝度値Im,n を図7における水平方向に走査し、次式(7)の演算によって微分画像を生成する。
|Im,n+1 −Im,n |≧E0 ならば Em,n =1
|Im,n+1 −Im,n |<E0 ならば Em,n =0 ・・・(7)
上記式中、E0 はしきい値
【0053】
このようなステップS210の微分処理を実行することにより、縦方向あるいは斜方向に輝度値に差を有する部分の画像すなわち境界(エッジ)部分が線状に現れた画像が生成される。例えば、上述した図7の撮像画像に対し、このステップS210の微分処理を行った場合には、図8に示すような微分画像(エッジ画像)が生成される。
そして、この微分画像については、記憶部20の微分画像メモリ21に格納される。
【0054】
引き続くステップS220では、分離線エッジ抽出処理を行う。この分離線エッジ抽出処理は、具体的には、図6のフローチャートによりなされる。以下、この図6のフローチャートを参照して説明する。
【0055】
この分離線エッジ点抽出処理では、まずステップS310にて、基準線の設定を行う。
このステップS310では、上記ステップS210で生成された微分画像を読み出し、この微分画像に対し基準線を設定する。
より詳細には、図9の模式図に示すように、この基準線VSLは、後方画像上の水平方向における中心位置であって垂直方向に、撮像画像を縦断するように設定される。
【0056】
この場合、基準線VSLは、自車両が走行している分離線520及び分離線530にて区切られた車線上であって、この車線の水平方向略中心位置に設定される。これは、一般に車両は、分離線で区切られた車線上のほぼ中央を走行するからである。
このように基準線VSLを設定した後、ステップS320に移行する。
【0057】
ステップS320では、分離線エッジ候補点の探索を行う。この分離線エッジ候補点の探索処理は、上記ステップS310にて設定された基準線VSLから水平方向側になされる。また、このエッジ点の探索処理は、撮像画像における下方側すなわち自車両に近接した位置から所定距離遠方側の範囲に対してなされる。
【0058】
より詳細には、図9の模式図に示すように、この微分画像が上述したように512画素×512画素からなるマトリクス状のメモリから構成されていたとすると、このエッジ点の探索処理は、その最下端にある水平ラインH(L0)から垂直方向における1/3の高さに相当する水平ラインH(L169)までの範囲H1/3 が設定されこの範囲H1/3 に対して処理が行われる。
【0059】
なお、この探索処理の範囲については、その撮像画像に適した範囲として任意に設定することができる。すなわち、路面に描かれた分離線(分離線520及び530)を認識可能な範囲であれば、上述した1/3の高さに限定されるものではない。
【0060】
そして、この探索処理においては、上述したように、画面の下端に位置する水平ラインH(L0)から上側の水平ラインH(L169)に向けて探索処理を実行する。
すなわち、この探索処理においては、まず、基準線VSL上であって最下端の点P(S0)から、水平方向両端部に向けてエッジ点の探索を行う。そして、図9の例においては、この探索処理により、基準線VSLの左側に存在する分離線520のエッジを構成する点P(L0)及び基準線VSLの右側に存在する分離線530のエッジを構成する点P(R0)が取得される。
【0061】
続いて、最下端より2番目に位置する点P(S1)から、水平方向両端部に向けてエッジ点の探索が行われ、これにより基準線VSLの左側に存在する分離線520のエッジを構成する点P(L1)及び基準線VSLの右側に存在する分離線530のエッジを構成する点P(R1)が取得される。
【0062】
このような処理を撮像画像における上方に向けて順次実行すると、その中間位置すなわち基準線VSL上の点P(Sn)にて、基準線VSLの左側に存在する分離線520の切れ目に遭遇する。この場合、この基準線VSLの右側においては分離線530のエッジを構成するエッジ点P(Rn)が取得されるが、基準線VSLの左側においては、エッジ点は取得されない。
そして、基準線VSL上の点P(Sm)にて、再度分離線520のエッジを構成する点P(Lm)及び分離線530のエッジを構成する点P(Rm)が取得される。
【0063】
さらに、この探索処理を順次実行すると、基準線VSL上の点P(S(m+2))にて、他車両200のタイヤのエッジを構成する点P(L(m+2))及び点P(R(m+2))が取得され、基準線VSL上の点P(S(m+4))にて、他車両200のタイヤのエッジを構成する点P(L(m+4))及び点P(R(m+4))が取得される。
そして、この探索処理を監視領域における上端である水平ラインH(L169)まで実行すると、図10に示す分離線エッジ候補点が取得される。
このような分離線エッジ候補点の取得により、ステップS320の分離線エッジ候補点の探索処理を終了して、ステップS330に移行する。
【0064】
ステップS330では、ハフ変換によるエッジ点の抽出処理を行う。
このハフ変換は、検出したい線を表現する式のパラメータにより構成される空間でエッジ要素のクラスタリングを行うことにより、このパラメータを決定する方法である。
より詳細には、エッジを構成する座標点(x,y)を次式(8)に従ってパラメータ空間(ρ,θ)に写像すると、同一の直線上の座標点は、全てこのパラメータ空間上の一点を通過することを利用し、複数の座標点群から直線上に存在する座標点を抽出する処理である。
ρ = xcosθ + ysinθ ・・・ (8)
【0065】
従って、このステップS330では、図10の分離線候補点について、基準線VSLの右側に存在する分離線候補点群〔同図にP(R0)乃至P(R(m+4))にて示す〕と、基準線VSLの左側に存在する分離線候補点群〔同図にP(L0)乃至P(L(m+4))にて示す〕について、上述したハフ変換を実行する。
この処理を実行することにより、図10の分離線候補点群すなわち点P(R0)乃至P(R(m+4))及び点P(L0)乃至P(L(m+4))から図11に示す点P(R0)乃至P(R(m+1))及び点P(L0)乃至P(L(m+1))が分離線を構成するエッジ点(分離線エッジ点)として抽出される。
そして、このステップS330の処理が終了すると、一連の分離線エッジ抽出処理を終了し、図5のフローチャートにおけるステップS230に移行する。
【0066】
以上の説明から明らかなように、この分離線エッジ抽出処理においては、ビデオカメラ11を車両の後方に向けて取り付けることにより、ビデオカメラ11により撮像された画像は、車両の進行方向を直視した画像となる。そして、この撮像画像における水平方向中心位置に基準線VSLを設定したので、この基準線VSLは、車両が走行している走行車線上の水平方向略中心位置に位置する。
そして、この基準線VSLより水平方向両端部側にエッジ点を探索するように構成したので、取得されたエッジ点は走行車線を分離する分離線を示すエッジ点となる確率が高くなり、分離線の認識確度を向上させることができる。
【0067】
ステップS230では、分離線認識処理を行う。この分離線認識処理では、上記ステップS220(ステップS310乃至S330)にて抽出された分離線エッジ点(点P(R0)乃至P(R(m+1))及び点P(L0)乃至P(L(m+1)))について、最小二乗法による近似直線を生成し、この生成した近似直線を分離線として認識する処理である。
そして、この分離線認識処理により、図11に符号OR で示す右側近似直線(点P(R0)乃至P(R(m+1)))及び符号OL で示す左側近似直線(点P(L0)乃至P(L(m+1)))が生成され、これらの右側近似直線OR 及び左側近似直線OL が分離線として認識される。
【0068】
このように、撮像画像から微分画像を生成し、この生成した微分画像から分離線を認識するように構成したので、路面上に描かれた分離線は、この微分画像上において直線状に現れる。そして、この分離線を示す直線を検出することにより、撮像画像上における分離線を認識することができる。
【0069】
引き続くステップS240では、上記ステップSS230で認識した分離線に基づいて上述したFOE(消失点)を設定する処理を行う。すなわち、このFOE設定処理では、図11に示すように、分離線として認識された右側近似直線OR と左側近似直線OL に基づき、これらの近似直線の交点座標を算出するとともにこの算出した交点座標をFOEとして設定する。
そして、このステップS240にてFOEを設定するとステップS250に移行する。
【0070】
ステップS250では、監視領域の分割を行う。この監視領域の分割処理は、上記ステップS230にて認識された分離線すなわち右側近似直線OR 及び左側近似直線OL と、上記ステップS240にて設定されたFOEとに基づきなされる。
そして、この監視領域の分割処理により、図12に示すように、上記FOEから水平方向右側に延びる境界線である右側上端線HURと、水平方向左側に延びる境界線である左側上端線HULとが設定され、これらの右側上端線HUR及び左側上端線HULと、右側近似直線OR 及び左側近似直線OL により、監視領域SVは、右側監視領域SV(R) 、中央監視領域SV(S) 及び左側監視領域SV(L) に分割される。
【0071】
引き続くステップS260では、拡張する車線の判定を行う。この判定処理は、上記ステップS250にて分割された監視領域SV(図12参照)について、自車両が走行している車線に相当する中央監視領域SV(S) を基準として、この中央監視領域SV(S) に右側監視領域SV(R) あるいは左側監視領域SV(L) のいずれの領域側に監視領域を拡張するかを判定する。
【0072】
そして、この具体例においては、分離線の種別に基づいて監視領域の拡張を行うように構成している。
この場合、上記ステップS330の処理により抽出された分離線エッジ点の配列状態に基づいて分離線の種別を判定する。例えば、図11に示すように分離線エッジ点が抽出されたとすると、連続線である分離線530に対応する右側近似直線OR 上の点P(R0)乃至P(R(m+1))は各エッジ点が連続した状態に配列されており、破断線である分離線520に対応する左側近似直線OL 上の点P(L0)乃至P(L(m+1))は各エッジ点がその途中で破断した状態に配列されている。
【0073】
そして、エッジ点の配列状態に基づいて、その途中に破断部分が存在する場合には分離線が破断線であるとみなし、連続した配列状態である場合には分離線が連続線であるとみなしている。さらに、分離線が破断線である場合には、この分離線が車線変更可能な種別であると判定し、分離線が連続線である場合には、この分離線が車線変更を禁止する種別であると判定している。
従って、この判定処理では、分離線が車線変更可能な種別すなわち破断線である側に監視領域を拡張する。例えば、図11に示す場合においては、分離線520に対応する左側近似直線OL 上の点P(L0)乃至P(L(m+1))側に領域を拡張すると判定する。
【0074】
このように、分離線が車線変更を禁止する種別(連続線)であることを検出する手段と、分離線が車線変更可能な種別(破断線)であることを検出する手段を設けたので、車両が転回可能な車線の方向を検出することができる
【0075】
なお、このステップS260においては、分離線を検出する場合において、エッジ点に破断部分が存在するか否かに基づいて判定する構成を示しているが、この構成では、車両により分離線が隠れた場合にも分離線が破断部分を有すると判定してしまう可能性がある。
このため、この構成においては、破断線を判定するにあたり、破断部分の基準長さを設定し、この基準長さの範囲内である場合に破断線と判定し、基準長さの範囲を超えたものについては車両により分離線が隠れたものと判定するようにしている。このように構成することにより、車両による分離線の誤認識を防ぐことができる。
【0076】
また、このステップS260においては、分離線が連続線であるか破線であるかに基づいて車線変更可能な領域を判定し、車線変更可能な側に監視領域を拡張する構成を例示したが、この判定を信号入力部50の舵角センサ51及びウインカ検出スイッチ52からの出力に基づいて行うように構成してもよい。
すなわち、舵角センサ51により検出されたハンドル舵角あるいは車両の操舵輪(一般には前輪)の操舵角情報、ウインカ検出スイッチ52により検出された運転者によるウインカ機構の操作状態の情報に基づいて監視領域を拡張するように構成してもよい。
【0077】
このように、これらの舵角センサ51及びウインカ検出スイッチ52からの検出情報に基づいて分割監視領域を選択した場合、車両が実際に転回している方向あるいはこれから転回しようとする方向の監視領域を選択することができ、監視領域を必要な領域に制限することができる。
【0078】
そして、上述したように、左側に破断線の分離線が存在した場合には、ステップS262に移行し、中央監視領域SV(S) に左側監視領域SV(L) を加えた監視領域を設定し、一方、右側に破断線の分離線が存在した場合には、ステップS261に移行し、中央監視領域SV(S) に右側監視領域SV(R) を加えた監視領域を設定する(図12参照)。
【0079】
このように、路面上に描かれた分離線に基づいて監視領域を分割し、この分割された分割監視領域を選択し新たな監視領域を設定するように構成したので、分離線に基づいて車両の走行車線毎に監視領域を設定することができ、他車両が走行しない走行車線領域あるいは自車両が走行しない走行車線領域に関しては監視対象から外すことにより、監視領域を必要な領域に制限することができる。
そして、このステップS261及びS262の処理にて監視領域を拡張することにより、一連の監視領域設定処理を終了し、図4のフローチャートにおけるステップS130に移行する。
【0080】
ステップS130では、オプティカルフロー検出処理を行う。このオプティカルフロー検出処理は、上記ステップS120で設定された監視領域についてなされ、上述したように、左側に破断線の分離線が存在し、中央監視領域SV(S) に左側監視領域SV(L) を加えた監視領域が設定された場合には、図13に示すように、第1フレームメモリ22に格納された撮像画像に、左側上端線HUL及び右側近似直線OR により規定される範囲の監視領域が設定される。
【0081】
また、この第1フレームメモリ22に格納された撮像画像より所定時間△tだけ遅延して撮像され、第2フレームメモリ23格納された撮像画像に対しても同じ監視領域(中央監視領域SV(S) 及び左側監視領域SV(L) )が設定される。そして、このステップS130では、図14に示すように、時刻tにおける撮像画像(図13参照)中の画像構成点と、時刻t+△tの撮像画像中の画像構成点において、互いに対応する各点間の移動方向並びに移動量をオプティカルフローとして検出する。
【0082】
例えば、車両200の点201及び202については、時刻tにおける点201a及び202aと対応する時刻t+△tにおける点201b及び202b間の移動方向並びに移動量が、オプティカルフロー201F及び202Fとして検出される。
【0083】
そして、ステップS140では、危険度の算出処理を行う。すなわち、このステップS140では、上記ステップS130にて取得したオプティカルフローの内、上述したオプティカルフロー201F及び202Fのように発散方向のオプティカルフローに対し、その大きさ(長さ)に重み付けをし数値化する。
なお、この算出処理において、しきい値を数レベル設定しておき、危険度のレベルを算出するようにしてもよい。
【0084】
引き続くステップS150では、上記ステップS140で算出された危険度に基づき、この危険度が或るしきい値を越えたら危険と判断する。また、危険度のレベルが与えられた場合には、このレベルが規定値以上となった場合に危険と判断する。
そして、この判定処理で危険と判断された場合には、ステップS160にて警報処理を実行し、一方、危険でないと判断された場合には、一連の処理を終了して再度上述したステップS110からの処理を実行する(RTS)。
【0085】
このステップS160の警報処理では、表示警報部40のスピーカ42に対し音声信号を送出し、このスピーカ42から音声ガイダンスあるいは警報音を発生させることにより運転者に対して注意を促し、表示器41によりメッセージなどを表示して運転者に対して危険を映像で知らせる。
また、危険度のレベルが非常に高い場合には、制動機構43を作動させ、車両を制動させる動作を行う。
そして、このステップS160の警報処理が終了すると、一連の処理を終了して再度上述したステップS110からの処理を実行する(RTS)。
【0086】
なお、以上の説明においては、ビデオカメラ11が車両の後方に向けて取り付けられた構成を例示したが、このビデオカメラ11に関し、車両の前方側に取り付けるように構成してもよい。
【0087】
以上の説明から明らかなように、本発明の基本構成と具体例のフローチャートとは次の対応関係を有している。
すなわち、本発明の基本構成におけるオプティカルフロー検出手段31aは、図4のフローチャートにおけるステップS130に対応し、監視領域分割手段31bは、図5のフローチャートにおけるステップS250に対応し、領域選択手段31cは、同フローチャートにおけるステップS260乃至S262に対応している。
【0088】
また、分離線検出手段31dは、図5のフローチャートにおけるステップS220及びS230に対応し、連続線検出手段31e及び破線検出手段31fは、共に同フローチャートにおけるステップS260に対応している。
【0089】
また、画像微分手段(31g)は、図5のフローチャートにおけるステップS210に対応し、分離線認識手段(31h)は、同フローチャートにおけるステップS230に対応している。
【0090】
また、分離線候補点取得手段(31i)は、図6のフローチャートにおけるステップS320及びS330に対応し、直線取得手段(31j)は図5のフローチャートにおけるステップS230に対応している。
【0091】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、次の効果を奏する。
すなわち、路面上に描かれた分離線に基づいて監視領域を分割する手段と、この分割された分割監視領域を選択し新たな監視領域を設定する手段とを設けたので、分離線に基づいて車両の走行車線毎に監視領域を設定することができる。そして、他車両が走行しない走行車線領域あるいは自車両が走行しない走行車線領域に関しては監視対象から外すことにより、監視領域を必要な領域に制限することができる。
【0092】
また、車両の左右側の進行方向である転回方向を検出する手段、運転者が車両を左右側に転回させる際に操作する機構からの転回指示情報を検出する手段、あるいは撮像画像から上記分離線の種別すなわち車線変更可能な分離線であるのか車線変更を禁止する分離線であるのかを判定する手段からの検出情報に基づいて分割監視領域を選択するように構成したので、車両が実際に転回している方向、これから転回しようとする方向あるいは車両が転回可能な車線の方向の監視領域を選択することができ、監視領域を必要な領域に制限することができる。
【0093】
また、分離線が車線変更を禁止する種別であることを検出する手段及び分離線が車線変更可能な種別であることを検出する手段を設けたので、車両が転回可能な車線の方向を検出することができる。
【0094】
また、撮像画像を微分することにより、画像上の境界画像すなわちエッジ部分の画像(微分画像)を生成し、この生成した微分画像から分離線を認識するように構成したので、路面上に描かれた分離線は、この微分画像上において直線状に現れる。従って、この分離線を示す直線を検出することにより、撮像画像上における分離線を認識することができる。
【0095】
また、分離線の種類をエッジ画像に基づいて検出するように構成したので、認識に係る処理を簡単にすることができ処理を高速に行うことができる。
【0096】
また、撮像手段を車両の前方あるいは後方に向けて取り付けるとともに撮像画像上における水平方向中心位置に基準線を設定するように構成したので、この基準線より水平方向両端部側にエッジ点を探索することにより、取得されたエッジ点が走行車線を分離する分離線を示すエッジ点である確度が高くなり、分離線の認識確度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成を説明する図である。
【図2】具体例の構成を説明するブロック図である。
【図3】具体例における撮像部の取付構造を示す説明図である。
【図4】具体例における主フローチャートである。
【図5】具体例における監視領域設定処理を説明するフローチャートである
【図6】具体例における分離エッジ抽出処理を説明するフローチャートである。
【図7】ビデオカメラで撮像された画像(後方画像)を説明する図である。
【図8】撮像画像の微分処理により生成された微分画像(エッジ画像)を説明する図である。
【図9】分離線エッジ抽出処理を説明する模式図である。
【図10】分離線エッジ抽出処理により抽出された分離線エッジ候補点を示す図である。
【図11】分離線エッジ候補点、分離線認識処理により認識された分離線及びFOE設定処理により設定されたFOEの関係を説明する模式図である。
【図12】監視領域分割処理を説明する模式図である。
【図13】時刻tにおける撮像画像をを説明する図である。
【図14】時刻t+△tにおける撮像画像をを説明する図である。
【図15】先願装置の構成を示すブロック図である。
【図16】時間t及び時間t+△tにおける撮像画像、撮像画像から得られるオプティカルフローを示す説明図である。
【図17】物体などの検出方法の説明図である。
【符号の説明】
10 撮像部
11 ビデオカメラ
20 記憶部
21 微分画像メモリ
22 第1フレームメモリ
23 第2フレームメモリ
24 発散オプティカルフローメモリ
30 データ処理部
40 表示警報部
41 表示器
42 スピーカ
43 制動機構
50 信号入力部
51 舵角センサ
52 ウインカ検出スイッチ
100 自車両
200 他車両
500 道路
510〜550 分離線
FOE 消失点

Claims (6)

  1. 自車両の所定位置に配設され自車両の周辺領域を撮像する撮像手段と、所定時間相前後する2画像中における同一点について、監視領域内における前記点の無限遠点から発散する方向の移動をオプティカルフローとして検出するオプティカルフロー検出手段とを有し、自車両の周辺を走行する他車両のオプティカルフローのベクトルの大きさに基づいて、前記他車両と自車両との相対情報を取得する車両周辺監視装置において、
    路面上に描かれた分離線に基づいて監視領域を複数の分割監視領域に分割する監視領域分割手段と、
    前記監視領域分割手段により分割された分割監視領域を選択する領域選択手段とを有し、
    前記領域選択手段により選択された分割監視領域を前記オプティカルフロー検出手段による監視領域とすることを特徴とする車両周辺監視装置。
  2. 前記領域選択手段は、車両の転回方向を検出する転回方向検出手段、運転者による転回指示を検出する転回指示検出手段及び前記分離線の種別を検出する分離線検出手段の少なくとも1つの手段から出力された検出信号に基づき、前記監視領域を選択することを特徴とする請求項1記載の車両周辺監視装置。
  3. 前記分離線検出手段は、前記分離線が連続した直線であることを検出する連続線検出手段と、前記分離線が破線であることを検出する破線検出手段とを有し、
    前記領域選択手段は、監視領域分割手段により分割された分割監視領域の内、破線の分離線側の分割監視領域を選択するように構成したことを特徴とする請求項2記載の車両周辺監視装置。
  4. 撮像手段により撮像された撮像画像を微分することにより微分画像を生成する画像微分手段と、
    前記画像微分手段により生成された微分画像に基づいて分離線を構成する分離線候補点を抽出し、この抽出した分離線候補点から分離線を認識する分離線認識手段とを有し、
    前記監視領域分割手段は、前記分離線認識手段により認識された分離線に基づいて監視領域を複数の分割監視領域に分割することを特徴とする請求項1、2または3記載の車両周辺監視装置。
  5. 前記連続線検出手段及び破線検出手段は、前記分離線認識手段により認識された分離線に基づき、前記分離線が連続した直線であるか破線であるかを検出することを特徴とする請求項4記載の車両周辺監視装置。
  6. 前記撮像手段は、少なくとも車両の前方あるいは後方のいずれか一方に向けて取り付けられており、
    前記分離線認識手段は、撮像画像上における水平方向略中心位置に垂直方向に設定された基準線から、水平方向両端部に向けてエッジ点を探索することにより分離線候補点群を取得する分離線候補点取得手段と、
    前記分離線候補点取得手段により取得された分離線候補点群から、最も多くの分離線候補点を含む直線を前記基準線の水平方向両端部側よりそれぞれ取得する直線取得手段とを有し、
    前記直線取得手段により取得された直線を分離線として認識することを特徴とする請求項4または5記載の車両周辺監視装置。
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