JP3635194B2 - 2次微分値画像の再構成処理方法およびこの再構成処理方法に基づく画像の輪郭強調処理方法ならびにこの輪郭強調処理方法に基づく記録を行う熱転写プリンタ - Google Patents

2次微分値画像の再構成処理方法およびこの再構成処理方法に基づく画像の輪郭強調処理方法ならびにこの輪郭強調処理方法に基づく記録を行う熱転写プリンタ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は2次微分値画像の再構成処理方法およびこの再構成処理方法に基づく画像の輪郭強調処理方法ならびにこの輪郭強調処理方法に基づく記録を行う熱転写プリンタに係り、特に、原画像の輪郭部におけるボケを修正して記録を行うための2次微分値画像の再構成処理方法およびこの再構成処理方法に基づく画像の輪郭強調処理方法ならびにこの輪郭強調処理方法に基づく記録を行う熱転写プリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、画像や文書等の原稿の情報を読み取る手段たるイメージスキャナを備え、このイメージスキャナにより読み込んだ情報を、記録データとして変換処理した後に、この記録データに基づいて記録ヘッドを備えた記録機構により記録を行なう簡易複写機能を有する熱転写プリンタが提案されている。
【0003】
このような従来のイメージスキャナを搭載した熱転写プリンタは、原稿の画像情報を記録データとして変換処理するにあたって、原画像中に存在する画像の輪郭部分である、いわゆるエッジを強調(鮮鋭化)させて記録を行うために、画像の輪郭強調処理が施されている。
【0004】
このような従来の原画像の輪郭強調処理方法について図27を参照しつつ説明する。
図27(a)は原画像中のあるエッジの濃淡断面を示す関数をf(x)とすると、同図(b)はその1次微分df/dxであり、同図(c)は2次微分df/dxを示したものである。そして、従来においては、同図(d)に示すように、同図(a)から同図(c)を引いた処理、すなわち、f(x)−df/dxなる輪郭強調処理を行っていた。このような処理を行うと、同図(c)に示すように、2次微分df/dxはエッジのスロープの前後で正負の値をとるので、同図(d)のf−df/dxはエッジの濃淡変化を拡大することができる。
【0005】
このような効果は、人の視覚において観察されるマッハ効果と類似するものであり、明るさの異なるいくつかの帯状のパターンを見ると、ステップ状に濃淡が変化している帯の境界において、明るさが一旦暗くなり再び明るくなっているように感じるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の画像の輪郭強調処理方法およびこの方法に基づく記録を行う熱転写プリンタにおいては、図27(d)に示すように、エッジの強調処理出力値がオーバーシュートおよびアンダーシュートしてしまう。このため、原画像がぼけ画像である場合に、その輪郭部を強調してシャープな輪郭を得ようとしても実際の記録画像において不自然に現われてしまったり、輪郭部分の周辺がぼけた状態になってしまったりする。
【0007】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、原画像の輪郭部におけるぼけを修正してシャープな輪郭画像を形成することのできる2次微分値画像の再構成処理方法およびこの再構成処理方法に基づく画像の輪郭強調処理方法ならびにこの輪郭強調処理方法に基づく記録を行う熱転写プリンタを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため本発明に係る請求項1に記載の2次微分値画像の再構成処理方法の特徴は、原画像における各画素の1次微分値および2次微分値を求め、原画像を水平方向および垂直方向に走査して前記1次微分値および前記2次微分値の符号に基づいて輪郭線を検出し、この輪郭線の各注目画素における接線に対する2つの法線方向に前記注目画素から任意幅だけ移動した位置にある2次微分値を前記注目画素に位置する2次微分値として代入することにより2次微分値画像の再構成を行うようにした点にある。そして、このような方法を採用したことにより、原画像の2次微分値画像をシャープな画像として得ることができる。
【0009】
また、請求項2に記載の2次微分値画像の再構成処理方法の特徴は、請求項1において、原画像中に所定の画素幅未満の間隔で隣り合う輪郭線の画素対が存在する場合には、これらの輪郭線の画素およびそれらの輪郭線に挟まれている画素を2次微分値画像の再構成処理の対象から除外するようにした点にある。そして、このような方法を採用したことにより、原画像の輪郭線同士が近接していても自然でシャープな2次微分画像を得ることができる。
【0010】
また、請求項3に記載の画像の輪郭強調処理方法の特徴は、請求項1または請求項2において、2次微分値画像の再構成処理方法によって得られる2次微分値画像の出力値に強調係数を乗し、原画像の出力値に加減して画像の輪郭を強調するようにした点にある。そして、このような方法を採用したことにより、原画像の輪郭部におけるぼけを修正してシャープな輪郭画像を形成することができる。
【0011】
また、請求項4に記載の画像の輪郭強調処理方法に基づく記録を行う熱転写プリンタの特徴は、制御部が、原画像における各画素の1次微分値および2次微分値を求め、原画像を水平方向および垂直方向に走査して前記1次微分値および前記2次微分値の符号に基づいて輪郭線を検出し、この輪郭線の各注目画素における接線に対する2つの法線方向に前記注目画素から任意幅だけ移動した位置にある2次微分値を前記注目画素に位置する2次微分値として代入して2次微分値画像を再構成し、この再構成された2次微分値画像の出力値に強調係数を乗して前記原画像の出力値に加減し、注目画素の出力値を算出するように制御する点にある。そして、このような構成を採用したことにより、原画像の輪郭部におけるぼけを修正してシャープな輪郭画像を形成することができる。
【0012】
また、請求項5に記載の画像の輪郭強調処理方法に基づく記録を行う熱転写プリンタの特徴は、請求項4において、制御部が、原画像中に所定の画素幅未満の間隔で隣り合う輪郭線の画素対が存在する場合には、これらの輪郭線の画素および各輪郭線に挟まれている画素を2次微分値画像の再構成処理の対象から除外してその画素位置における2次微分値をそのまま2次微分値画像の出力値とし、この2次微分値画像の出力値に強調係数を乗して前記原画像の出力値に加減し、注目画素の出力値を算出するように制御する点にある。そして、このような構成を採用したことにより、原画像の輪郭線同士が近接していても自然でシャープな輪郭線として記録することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1乃至図26を参照して説明する。
【0014】
本発明の2次微分値画像の再構成処理方法は、図1(a)のフローチャートに示すように、原画像中から輪郭線を検出する、いわゆるエッジ検出(ステップST1)、検出したエッジを数画素の幅で太らせるための領域を決定する強調対象領域のマーク(ステップST2)、輪郭線の間隔が狭い領域を検出してマークする、いわゆる凹凸領域のマーク(ステップST3)および輪郭部の各画素を強調するための2次微分値画像の再構成(ステップST4)の順に従って行われるようになっている。
【0015】
また、本発明の画像の輪郭強調処理方法は、図1(b)のフローチャートに示すように、前記再構成処理により得られた2次微分値画像の出力値に基づいて各注目画素の強調処理(ステップST5)が行われるようになっている。
【0016】
以下、各ステップにおける処理について、より詳細に説明する。
【0017】
まず、ステップST1のエッジ検出について図2乃至図4を参照しつつ説明する。
【0018】
図2は、入力画像の座標マップの1例を示すものであり、ここではm(横)×n(縦)の画像を表記している。この座標マップでは、原画像の水平方向をi方向とし、垂直方向をj方向としている。この座標マップを参考にして、入力画像の輝度をI(i.j)で表すと、ある注目画素(i,j)における画像のx方向(水平方向)およびy方向(垂直方向)の1次微分は、それぞれ以下の式で定義される。
【0019】
Figure 0003635194
但し、stepは正の数。
【0020】
また、注目画素(i,j)における2次微分は、
Figure 0003635194
により定義される。
【0021】
これらの1次微分および2次微分の値から以下の手順に従ってステップエッジが検出される。
【0022】
まず、入力画像に対して前記式(1)、式(2)からx方向、y方向の1次微分出力値dx(i,j)およびdy(i,j)を得る。
【0023】
また、入力画像に対して前記式(3)から2次微分出力値L(i,j)を得る。
【0024】
そして、2次微分出力値L(i,j)をx方向、y方向に別々に走査することにより、x方向のエッジマップおよびy方向のエッジマップをそれぞれ作成する。
【0025】
具体的には、まず、2次微分出力値L(i,j)の走査により隣接する画素が負から正、正から負(0は負に入る)となるものであって、かつ、両方の2次微分値の大きさ(絶対値)が、しきい値以上となる画素対を得る。
【0026】
つぎに、得られたx方向およびy方向の各画素対において、1次微分値がいずれも同符合の値、すなわち、画素対(左、右)の1次微分値の積が正となるものだけを輪郭線(ステップエッジ)として限定して検出する。このステップエッジとは、図3に示すような形状をしている。
【0027】
そして、検出されたエッジ対には、x方向では左から右方向へ、y方向では上を左、下を右と予め定めておき、図4に示すように順次ラベル付けを行う。このL、Rのラベル付けは、強調処理を行う際の強調方向を定めるためのものである。すなわち、検出されるエッジは、エッジ対(2画素)なので、この2画素の中心から得られる後述するグラディエント方向の順方向および逆方向に強調領域を追加し、またその方向によって強調処理に用いる2次微分の平行移動(シフト)の方向も決定させるため、前記グラディエント方向のどちらが順方向、逆方向かを見分けるためにL、Rを決定しておく必要がある。
【0028】
ここで、具体的なL、Rのラベル付けを示すと、例えば、しきい値処理されて得られたエッジ対の1次微分値をそれぞれleft=dx(i−1,j),right=dx(i,j)とすると、これらの値がleft×right>0の条件を満たす場合には、
L(Left) :位置(i−1,j)に付与されるラベル
R(Right):位置(i,j)に付与されるラベル
else :ZERO
となる。このようなラベル付け処理をx方向およびy方向に施して、それぞれラベル付けされたエッジマップが作成される。
【0029】
なお、前記式(1)、(2)、(3)のパラメータであるstep幅は、検出されるエッジの精細度に比例する。このため、精細なエッジを検出する場合にはstep幅を小さくし、大まかなエッジを検出する場合にはstep幅を徐々に大きくする。本実施形態においては、輪郭強調は細かい部分を強調するものであるため、step幅は1〜2程度が適当とされている。
【0030】
つぎに、図1(a)のステップST2の強調対象領域のマークについて説明する。
【0031】
2次微分値画像の再構成処理は、ステップST1により検出されたステップエッジを数画素の幅で太らせた領域に対して強調を施すものである。このため、強調対象領域のマークは、強調対象領域の追加方向を決定した後にその追加方向へ強調対象画素を追加することにより行われる。本実施形態では、図5および図6に示すように、ステップエッジの接線に対する法線方向(これを「グラディエント方向」という)を求め、その方向の順方向あるいは逆方向に対して強調対象領域を決定するようになっている。また、前記エッジ対の各画素について、どの方向へ強調対象領域を追加するかの判断は、グラディエント方向と組み合わせラベルとによって決定される。
【0032】
まず、強調対象領域の追加方向の決定について説明する。
【0033】
強調対象領域の追加方向の決定は、第1に注目画素の組み合わせラベル付け、第2にステップエッジのグラディエント方向の算出、第3に注目面素の斜め方向の組み合わせラベルの追加、第4に追加方向の決定の4段階に大きく分けられる。
【0034】
第1の注目画素の組み合わせラベル付けは、ステップST1のエッジ検出により各エッジにマークされたx方向およびy方向のL、R、ZEROのラベルから各ラベルの組み合わせによって表1に示すような組み合わせラベル付けを行う。
【0035】
Figure 0003635194
つぎに、第2のグラディエント方向の算出について説明する。
【0036】
グラディエント方向とは、あるエッジにおいて輝度が暗から明へ変化する方向を意味し、エッジ(輪郭線)上の注目画素における接線に対し法線方向を表すものである。このグラディエント方向は、各注目画素のx方向およびy方向の1次微分値を用いて算出される。ただし、グラディエント方向をいくつの方向に分類するかについてはある程度自由に選択できる。本実施形態では、グラディエント方向を16方向に分類する場合について説明する。
【0037】
本実施形態では、ある注目画素において、水平方向のエッジラベルX、垂直方向のエッジラベルy、x方向(水平方向)の1次微分値dx、y方向(垂直方向)の1次微分値yの各4つの値が与えられている。
【0038】
まず、dxとdyとの大きさの比較によって、図7に示すような分類ができる。すなわち、|dy|>|dx|の場合には、図7の斜線で示す領域Aに分類され、|dy|≦|dx|の場合には、図7の領域Bに分類される。
【0039】
つぎに、dxとdyとの比および1次微分値の符号の組み合わせにより、図8に示すような16方向に分類される。各方向の角度は16分割されていることから360゜/16=22.5゜ごとに与えられる。なお、図8中の点線は、各方向の境界線を示している。
【0040】
また、16方向の許容されるdxとdyとの比および符号の組み合わせの条件を以下に示す。
【0041】
前提条件として、a/b=tan(11.25゜)=0.1989
a/b=tan(22.50゜)=0.4121
a/b=tan(33.75゜)=0.6682
但し、a、bは、領域Aの場合:a=|dx|、b=|dy
領域Bの場合:a=|dy|、b=|dx|となる。
【0042】
各方向に含まれるための条件は、以下のようになる。
【0043】
(1)UU方向に含まれる条件:
|dy|>|dx|(領域A)
0.0≦|dx|/|dy|<0.1989
符号:dy<0
(2)UR1方向に含まれる条件:
|dy|>|dx|(領域A)
0.1989≦|dx|/|dy|<0.6682
符号:dx>0かつdy<0
(3)UR2方向に含まれる条件:
・|dy|>|dx|(領域A)
0.6682≦|dx|/|dy|≦1.0
符号:dx>0かつdy<0
・|dy|≦|dx|(領域B)
0.6682≦|dy|/|dx|≦1.0
符号:dx>0かつdy<0
(4)UR3方向に含まれる条件:
|dy|≦|dx|(領域B)
0.1989≦|dy|/|dx|<0.6682
符号:dx>0かつdy<0
(5)RR方向に含まれる条件:
|dy|≦|dx|(領域B)
0.0≦|dy|/|dx|<0.1989
符号:dx>0
(6)DR1方向に含まれる条件:
|dy|≦|dx|(領域B)
0.1989≦|dy|/|dx|<0.6682
符号:dx>0かつdy>0
(7)DR2方向に含まれる条件:
・|dy|>|dx|(領域A)
0.6682≦|dx|/|dy|≦1.0
符号:dx>0かつdy>0
・|dy|≦|dx|(領域B)
0.6682≦|dy|/|dx|≦1.0
符号:dx>0かつdy>0
(8)DR3方向に含まれる条件:
|dy|>|dx|(領域A)
0.1989≦|dx|/|dy|<0.6682
符号:dx>0かつdy>0
(9)DD方向に含まれる条件:
|dy|>|dx|(領域A)
0.0≦|dx|/|dy|<0.1989
符号:dy>0
(10)DL3方向に含まれる条件:
|dy|>|dx|(領域A)
0.1989≦|dx|/|dy|<0.6682
符号:dx<0かつdy>0
(11)DL2方向に含まれる条件:
・|dy|>|dx|(領域A)
0.6682≦|dx|/|dy|≦1.0
符号:dx<0かつdy>0
・|dy|≦|dx|(領域B)
0.6682≦|dy|/|dx|≦1.0
符号:dx<0かつdy>0
(12)DL1方向に含まれる条件:
|dy|≦|dx|(領域B)
0.1989≦|dy|/|dx|<0.6682
符号:dx<0かつdy>0
(13)LL方向に含まれる条件:
|dy|≦|dx|(領域B)
0.0≦|dy|/|dx|<0.1989
符号:dx<0
(14)UL3方向に含まれる条件:
|dy|≦|dx|(領域B)
0.1989≦|dy|/|dx|<0.6682
符号:dx<0かつdy<0
(15)UL2方向に含まれる条件:
・|dy|>|dx|(領域A)
0.6682≦|dx|/|dy|≦1.0
符号:dx<0かつdy<0
・|dy|≦|dx|(領域B)
0.6682≦|dy|/|dx|≦1.0
符号:dx<0かつdy<0
(16)UL1方向に含まれる条件:
・|dy|>|dx|(領域A)
0.1989≦|dx|/|dy|<0.6682
符号:dx<0かつdy<0
以上の処理により各エッジ画素にグラディエント方向、本実施形態では16方向のいずれか1つのラベルが付与される。
【0044】
なお、グラディエント方向を16方向以上、例えば32方向とすることも可能であるが、画像に現われる結果は目視ではほとんど差がないものとなる。
【0045】
つぎに、強調対象領域の追加方向の決定における第3段階である注目画素の斜め方向の組み合わせラベルの追加について説明する。
【0046】
注目画素の斜め方向の組み合わせラベルの追加は、図9に示すように、実線で示す注目画素の組み合わせを有する画素に対して、点線で示す斜め方向の画素ラベルを参照し、ラベルが存在しなければラベルを追加するものである。
【0047】
つぎに、第4段階である追加方向の決定について説明する。
【0048】
追加方向は、表2に示すように、個々のエッジ画素がもつ組み合わせラベルとグラディエント方向とによって16方向のいずれか1方向が追加方向として選ばれる。
【0049】
Figure 0003635194
以上の処理により、各エッジ画素における強調対象画素の追加方向が付与される。
【0050】
つぎに、強調対象画素の追加について説明する。
【0051】
強調対象画素の追加は、前述の注目した各エッジ画素に付与された追加方向に従って行われる。まず、1次微分値および2次微分値を算出した際に与えられたstep幅の2倍の画素幅(追加画素幅)を強調対象領域として追加する。追加の方法は、各追加方向によって異なる。
【0052】
具体的には、「UU、DD、LL、RR」の場合には、注目画素から追加方向に追加画素幅分追加してマークする。
【0053】
また、「UR2、UL2、DR2、DL2」の場合には、注目画素から追加方向を正方形の対角線とする領域であって、その正方形の1辺が追加画素幅分の長さを有する正方形領域をマークする。たとえば、UR2を例にすると、図10に示すような正方形領域が強調対象画素の追加領域となる。
【0054】
また、「UR1、UR3、UL1、UL3、DR1、DR3、DL1、DL3」の場合には、追加方向に沿った追加画素幅と2画素幅とをそれぞれ1辺とする長方形領域をマークする。たとえば、UR3を例にすると、図11に示すような長方形領域が強調対象画素の追加領域となる。
【0055】
以上により、図1(a)のステップST2における強調対象領域のマークが完成する。
【0056】
つぎに、図1(a)のステップST3の凹凸領域のマークについて説明する。
【0057】
凹凸領域とは、輪郭線同士の間隔が狭いためにステップエッジが隣接して凹凸を形成するような場合をいう。これを図12に示すと、図12(a)はあるステップエッジの断面形状を示しており、図12(b)は強調画素の追加方向を示しており、A〜Dはそれぞれエッジ対を示していて、Aは一方のエッジ対の左側の画素、Bは同じエッジ対の右側の画素、Cは隣接するエッジ対の左側の画素、そしてDはそのエッジ対の右側の画素を示している。また、図12(c)は凹凸領域と対象領域とを示しており、太い線で囲まれた範囲が凹凸領域である。
【0058】
このような狭い範囲で凹凸が繰り返される領域については、後述する2次微分値画像の再構成が的確に行われず、輪郭強調処理をする場合に効果的な強調ができない。図13は、凸エッジに対して再構成された2次微分値画像を用いて強調処理する場合の出力値を示す説明図である。この図13に示すように、再構成された2次微分値画像を用いて強調処理した場合には、凸エッジ間の出力値が急激に上下してしまい、また、従来の再構成なしの2次微分値画像を用いて強調処理した場合には、凸エッジの両側がアンダーシュートしてしまう。
【0059】
このような可能性を有する領域は、隣接するステップエッジとの間隔がstep幅の4倍未満(各エッジに追加される追加画素幅が2×step幅より)であって、2つのステップエッジが凹凸を作る場合である。ここでは、この2つのエッジに挟まれた領域を凹凸領域と定義する。
【0060】
このような凹凸領域を含む輪郭部に対しては、2次微分値画像の再構成処理対象から部分的に除外される。この再構成対象から除外する領域の判定は、x方向およびy方向のエッジマップ中で2画素幅以上4×step幅未満の画素間隔で隣り合う2つのエッジを検出する。この検出されたエッジ画素対には、前述した組み合わせラベルがマークされている。そして、画素間隔が2〜4×step幅であって、横、縦、対角方向に図14で示す組み合わせとなるエッジのペアを検出する。これらのエッジに挟まれている画素を凹凸領域としてマークし、2次微分値画像の再構成処理の対象から除外、つまり、各画素の本来の2次微分値を有することになる。
【0061】
図15に示すように、L−ZEROラベルより左側、R−ZEROラベルより右側の強調対象の追加領域に関しては、2次微分値画像の再構成処理がされ、その間の画素(R−ZERO、L−ZEROを含む)は、凹凸エッジ領域として2次微分値画像は再構成されず、その画素位置の2次微分値がそのまま残る。この処理による凹凸領域付近の波形を図16に示す。図13と比較すると、オーバーシュートやアンダーシュートが防止され安定した出力が得られるのがわかる。
【0062】
つぎに、図1(a)のステップST4の2次微分値画像の再構成について説明する。
【0063】
前述した処理により得られた強調対象領域の個々の画素の追加方向に従って、2次微分値画像を再構成する。この際、従来のように2次微分値をそのまま用いてこれ以後のステップST5により輪郭強調処理を行うと、図17(a)に示すように、不自然なオーバーシュートやアンダーシュートが生じてしまう。これは、一般的に画像中のぼけた輪郭部(エッジ)の2次微分値が、ぼけの度合いが大きくなるほどエッジから両側にピークが離れていくからである。
【0064】
そこで、本実施形態では、強調対象領域としてマークされた個々の画素に対して、エッジに対して両側にあるピーク、すなわち、2次微分値を所定幅だけエッジの中心から遠ざかる方向に平行移動(シフト)した位置にある2次微分値を注目画素の2次微分値として代入し、2次微分値画像を再構成する。
【0065】
また、図17(b)には、本実施形態の2次微分値画像の再構成により得られた2次微分値画像を用いて以後の処理ステップST5の輪郭強調処理を施した出力波形が示されている。
【0066】
これらの出力波形を比較してもわかるように、再構成された2次微分値画像を用いた強調処理では、オーバーシュートおよびアンダーシュートが防止できる。
【0067】
ここで、注目画素より平行移動した位置にある2次微分値を注目画素の2次微分値として代入し、再構成された2次微分値S(i,j)とすると、このS(i,j)は、強調対象領域の個々の画素の追加方向に従って表3に示す式により求められる。
【0068】
なお、表3中の「Shift」は、シフト幅を示しており、0以上step幅以下の整数である。
【0069】
Figure 0003635194
以上の処理により再構成された2次微分値画像が得られる。
【0070】
次に、2次微分値画像の再構成処理方法を用いた画像の輪郭強調処理について説明する。
【0071】
従来の一般的な画像の輪郭強調処理方法は、入力画像をI(i,j)、あるstep幅で得られた画像の2次微分値画像をL(i,j)とすると、強調出力O(i,j)は、
O(i,j)=I(i,j)−k・L(i,j)…式(4)
但し、kは強調の度合いを調整する強調係数
の式により与えられる。
【0072】
一方、本実施形態による再構成された2次微分値画像を用いた輪郭強調処理は、入力画像をI(i,j)、あるstep幅で得られた2次微分値画像を前記ステップST1からステップST4の処理により再構成した2次微分値画像をS(i,j)とすると、強調出力O(i,j)は、
O(i,j)=I(i,j)−k・S(i,j)…式(5)
但し、kは鮮鋭化の度合いを調整する強調係数
の式により与えられる。
【0073】
以上のような各ステップの処理により得られる出力画像を図18に示す。
【0074】
まず、図18(a)は、入力画像として用いたぼけ画像を示している。白と黒の2本の線分の輪郭がぼやけているのがわかる。
【0075】
そして、図18(b)は、図18(a)のぼけ画像を入力画像としてエッジ検出(ステップST1)を行った出力画像を示している。エッジ対の左側を赤色、右側を黄色で出力してある。
【0076】
図18(c)は、図18(b)のエッジ検出画像を入力として各強調対象領域をマーク(ステップST2)した出力画像を示している。赤色部分が各エッジ画素から左方向に追加マークされた画素であり、黄色部分が右方向に追加マークされた画素である。
【0077】
また、図18(d)は、図18(c)の強調対象領域のマーク画像を入力として凹凸領域をマーク(ステップST3)した出力画像である。緑色の部分が凹凸領域に相当する。
【0078】
図18(e)は、予め任意のステップ幅で求められている2次微分値画像を図18(d)の出力の個々の画素が持つシフト方向と与えられたシフト幅によって2次微分値画像を再構成し、その再構成された2次微分値画像を用いて強調処理した出力画像である。白と黒の2本の線分の輪郭が明確に現われているのがわかる。
【0079】
そして、図18(f)は、2次微分値画像を再構成しない場合の出力画像であり、従来の輪郭強調処理の出力画像はほぼこのような出力画像となっていた。この図は、図18(a)と比較すれば、白と黒の線分の輪郭が明瞭になっているが、各線分の外側には不自然な輝度の変化が生じており、出力値がオーバーシュートおよびアンダーシュートしてしまったのがわかる。
【0080】
つぎに、前述の出力値Oの算出式(5)の強調係数kを変化させたときの出力画像を図19に示す。図19は、step幅を2、しきい値を3、シフト幅を2に固定し、強調係数kをそれぞれ0.3、0.5、0.7と変化させた場合の出力画像を示しており、図19(a)は入力画像、(b)はk=0.3、(c)はk=0.5、(d)はk=0.7とした出力画像である。
【0081】
また、図20は、step幅を2、しきい値を3、強調係数kを0.7に固定し、2次微分値の再構成に用いるシフト幅を0、1、2と変化させた場合の出力画像を示しており、図20(a)は入力画像、(b)はシフト幅を0、(c)はシフト幅を1、(d)はシフト幅を2とした出力画像である。
【0082】
さらに、図21は、従来法による輪郭強調処理方法と本実施形態の輪郭強調方法とによりえられる出力画像を比較したものであり、図21(a)はぼけ部分を有する入力画像、(b)は従来法により得られた出力画像、(c)は本実施形態により得られた出力画像である。これらの図より、従来法により得られた出力画像では、花びらの輪郭にぼけた状態が残存しており、水滴等も不自然である。これに対し、本実施形態により得られた出力画像は、花びらの輪郭が明瞭に出力されており、水滴をはじめ花びらの表面全体の感じも不自然さがなくなっていて良好な出力画像が得られた。
【0083】
つぎに、前述した画像の輪郭強調処理方法に基づいて記録を行う熱転写プリンタの実施形態について説明する。
【0084】
図22乃至図25は本発明に係る画像の輪郭強調処理方法に基づく記録を行う熱転写プリンタの実施の一形態を示したもので、熱転写プリンタのフレーム1には、長手方向に沿って延在する平板状のプラテン2が配設されており、前記フレーム1の両側面の間には、前記プラテン2の前方に位置し前記プラテン2と平行に延在するキャリッジシャフト3が支持されている。このキャリッジシャフト3には、キャリッジ4がこのキャリッジシャフト3に沿って往復動自在に取付けられており、このキャリッジ4の先端部には、前記プラテン2に対向するようにサーマルヘッド5が接離動作自在に取付けられている。また、前記キャリッジ4の上面には、図示しないインクリボンを収納し、このインクリボンを前記サーマルヘッド5とプラテン2との間に案内するリボンカセット6が着脱自在に装着されるようになされており、前記キャリッジ4の上面には、前記リボンカセット6のインクリボンを巻取るための巻取りボビン7およびインクリボンを送り出す送出しボビン8がそれぞれ配設されている。
【0085】
また、本実施形態においては、図23に示すように、前記キャリッジ4の一側には、イメージスキャナ9が配設されており、図24に示すように、前記イメージスキャナ9の前記プラテン2に対向する面には、開口部10が形成されている。また、前記イメージスキャナ9の内部であって前記開口部10の両側には、ランプ等からなる2つの発光部材11,11が前記開口部10に指向するように配設されており、前記イメージスキャナ9の内部には、前記発光部材11から原稿に対して照射した光の反射光を受光し所定のイメージを読取るイメージセンサユニット12が配設されている。
【0086】
また、前記フレーム1の一端部下側には、キャリッジ駆動モータ13がその出力軸が前記フレーム1の上面に貫通するように配設されており、このキャリッジ駆動モータ13の前記出力軸には、このキャリッジ駆動モータ13により回転駆動される駆動プーリ14が配設されている。また、前記フレーム1の他端部上面には、従動プーリ15が回転自在に配設されており、前記駆動プーリ14と従動プーリ15との間には、一部が前記キャリッジ4の下面に連結されたキャリッジ駆動ベルト16が掛け渡されている。そして、前記キャリッジ駆動モータ13を回転駆動して前記駆動プーリ14を介してキャリッジ駆動ベルト16を駆動させることにより、前記キャリッジ4をキャリッジシャフト3に沿ってプラテン2と平行に往復動させるようになされている。
【0087】
また、図25に示すように、前記プラテン2の後部下方には、所定の記録媒体を所定速度で搬送する搬送ローラ17が配設されており、この搬送ローラ17の下方には、この搬送ローラ17に圧接される複数の圧接ローラ18が回転自在に配設されている。さらに、前記フレーム1の後方には、図示しない給紙装置が配置されるようになされている。そして、前記搬送ローラ17を回転駆動させることにより、前記給紙装置から前記搬送ローラ17とこの圧接ローラ18との間に供給される記録媒体をサーマルヘッド5とプラテン2との間に搬送するようになされている。さらに、前記プラテン2の上方には、印字後の記録媒体を案内する排紙ローラ19が配設されている。
【0088】
さらに、前記フレーム1のプラテン2の一側には、位置決めマーカ20が形成されており、前記イメージスキャナ9によりこの位置決めマーカ20を読取ることにより、キャリッジ4の停止位置を認識するようになされている。
【0089】
また、図26は本発明の画像の輪郭強調処理方法に基づく記録を行う熱転写プリンタにおける制御部の一実施例を示したもので、CPU21には、ディザパターン等の濃度データの階調数に対応する記録パターンの条件や、輪郭強調処理に必要な条件、例えば注目画素の1次微分値および2次微分値の計算式(1)〜(3)や強調処理のための出力式(4)、(5)等の条件が記憶されたROM22および各種データを記憶するRAM23が接続されている。
【0090】
また、前記CPU21には、前記イメージスキャナ14により1画素を所定の分割数で読取られたイメージ情報が送られるようになされているとともに、このイメージ情報を如何に処理し、輪郭部を如何に強調するかの指令を送信する変換処理操作部24が接続されている。この変換処理操作部24は、画像処理モード、文字処理モードおよび輪郭線強調処理モードの3つの読取りデータ変換処理モードに切り換えられるようにされており、この変換指令はユーザが任意に選択することも自動選択とすることもできるようになっている。
【0091】
前記画像処理モードは、原稿が中間調画像を有する写真等の画像情報である場合に選択するための処理モードである。この画像処理モードに設定した場合には、前記CPU21が、前記イメージスキャナから送られてくるN個で構成された1画素分の階調データである読取りデータのうちから、任意に所定個数の読取りデータを選択し、その数個の読取りデータから1画素単位での濃度階調値を算出し、1個の濃度データとして前記RAM23に記憶するようになっている。
【0092】
一方、前記文字処理モードは、原稿が文字情報である場合に選択するための処理モードである。この文字処理モードに設定された場合には、前記CPU21が、前記イメージスキャナから送られてくるN個で構成された1画素分の階調データである読取りデータを単純に0(白)か1(黒)の2値データとして判断し、この0(白)または1(黒)の2値データが1画素中に存在する個数を算出し、この算出値が所定の個数より多いか少ないかを境界に最終的な1画素についての0(白)または1(黒)の判断、すなわちこの1画素を記録すべきか否かの判断がなされ、この記録データが前記RAM23に記憶されるようになっている。
【0093】
また、前記輪郭線強調処理モードは、原稿中の画像がぼけている場合等にその画像の輪郭線を強調処理してシャープに記録するための処理モードである。この輪郭線の強調処理は、前述した本発明の輪郭部強調処理方法が使用される。すなわち、読み込んだ原画像における各注目画素の1次微分値および2次微分値を算出式(1)〜(3)から求め、原画像を水平方向および垂直方向に走査して前記2次微分値が負から正、正から負(0は負に入る)となり、かつ、両方の2次微分値の大きさ(絶対値)が、しきい値以上となる画素対であって、前記1次微分値の符号が同符号の画素対を求めることにより輪郭線を検出する。そして、この輪郭線の各注目画素における接線に対する2つの法線方向(グラディエント方向)に前記注目画素から任意幅だけ移動した位置にある2次微分値をその注目画素に位置する2次微分値として代入して2次微分値画像を再構成し、この再構成された2次微分値画像の出力値を前記出力式(5)に代入して注目画素の出力値を算出するようになっている。
【0094】
なお、原画像中に凹凸領域が存在する場合には、輪郭線強調処理モードによる輪郭線の強調処理にあたって、それらの輪郭線の画素およびそれらの輪郭線に挟まれている画素については、2次微分値画像の再構成処理の対象から除外されてその画素位置の2次微分値をそのまま用いて出力式(4)により出力値を算出するようになっている。
【0095】
さらに、前記CPU21からは、前記サーマルヘッド10への通電制御を行なうサーマルヘッド駆動回路25、前記サーマルヘッド10をプラテン7に対して接離動作させるサーマルヘッド接離駆動回路26、前記イメージスキャナ14の駆動制御を行なうイメージスキャナ駆動回路27、キャリッジ駆動モータ駆動回路28および搬送ローラ駆動回路29に対してそれぞれ制御信号が送られるようになされている。
【0096】
したがって、本発明の実施形態によれば、原画像の輪郭部におけるぼけを修正してシャープな輪郭画像を形成し、高品質の記録画像を得ることができる。
【0097】
なお、本発明は前記実施の形態のものに限定されるものではなく、必要に応じて種々変更することが可能である。
【0098】
【発明の効果】
以上述べたように本発明に係る2次微分値画像の再構成処理方法およびこの再構成処理方法に基づく画像の輪郭強調処理方法ならびにこの輪郭強調処理方法に基づく記録を行う熱転写プリンタによれば、原画像の輪郭部におけるぼけを修正してシャープな輪郭画像を形成し、高品質の記録画像を得ることができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明に係る2次微分画像の再構成処理方法のフローチャート、(b)は本発明に係る2次微分画像の再構成処理方法を使用した画像輪郭強調処理方法のフローチャート
【図2】 本実施形態における原画像の表記についての説明図
【図3】 本実施形態におけるステップエッジの形状を示す説明図
【図4】 本実施形態におけるエッジマップに関する説明図
【図5】 本実施形態における注目画素のグラディエント方向についての説明図
【図6】 本実施形態におけるエッジ対と追加方向についての説明図
【図7】 本実施形態における注目画素のグラディエント方向の算出に関する領域の分類についての説明図
【図8】 本実施形態における注目画素の16分割したグラディエント方向の算出に関する説明図
【図9】 本実施形態におけるラベル付けされた注目画素の斜め方向の組み合わせラベルの追加に関する説明図
【図10】 本実施形態における強調対象領域に関してUR2方向を例として示した説明図
【図11】 本実施形態における強調対象領域に関してUR3方向を例として示した説明図
【図12】 本実施形態における凹凸領域を示す説明図
【図13】 凸エッジに対して強調処理を行う場合の失敗例としての出力値を示すグラフ
【図14】 本実施形態における凹凸領域の対象となる組み合わせラベルを示す説明図
【図15】 本実施形態における凹凸領域の強調処理についての説明図
【図16】 本実施形態における凸エッジに対して強調処理を行う場合の合成出力値を示すグラフ
【図17】 (a)は比較例として挙げた従来の強調処理による出力値を示すグラフであり、(b)は本実施形態の強調処理による出力値を示すグラフ
【図18】 (a)は入力画像、(b)はエッジ検出を行った出力画像、(c)は各強調対象領域をマークした出力画像、(d)は凹凸領域をマークした出力画像、(e)は輪郭強調処理を行った出力画像、(f)は比較例としての従来の輪郭強調処理による出力画像をそれぞれ示す図
【図19】 (a)は入力画像、(b)は強調係数kを0.3とした出力画像、(c)は強調係数kを0.5とした出力画像、(d)は強調係数kを0.7とした出力画像をそれぞれ示す図
【図20】 (a)は入力画像、(b)はシフト幅を0とした出力画像、(c)はシフト幅を1として出力画像、(d)はシフト幅を2とした出力画像をそれぞれ示す図
【図21】 (a)は入力画像、(b)は従来法により得られた出力画像、(c)は本実施形態により得られた出力画像をそれぞれ示す図
【図22】 本発明に係る画像の輪郭強調処理方法に基づく記録を行う熱転写プリンタの一実施形態を示す平面図
【図23】 図22のキャリッジ部分の平面図
【図24】 図22のイメージスキャナ部分の平面図
【図25】 図22の側面図
【図26】 本発明に係る画像の輪郭強調処理方法に基づく記録を行う熱転写プリンタの一実施形態における制御部を示すブロック図
【図27】 従来の画像の輪郭強調処理方法を示す説明図
【符号の説明】
2 プラテン
4 キャリッジ
5 サーマルヘッド
9 イメージスキャナ
11 発光部材
12 イメージセンサユニット
21 CPU
22 ROM
23 RAM
24 変換処理操作部

Claims (5)

  1. 原画像における各画素の1次微分値および2次微分値を求め、原画像を水平方向および垂直方向に走査して前記1次微分値および前記2次微分値の符号に基づいて輪郭線を検出し、この輪郭線の各注目画素における接線に対する2つの法線方向に前記注目画素から任意幅だけ移動した位置にある2次微分値を前記注目画素に位置する2次微分値として代入することを特徴とする2次微分値画像の再構成処理方法。
  2. 原画像中に所定の画素幅未満の間隔で隣り合う輪郭線の画素対が存在する場合には、これらの輪郭線の画素および各輪郭線に挟まれている画素を2次微分値画像の再構成処理の対象から除外するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の2次微分値画像の再構成処理方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の2次微分値画像の再構成処理方法によって得られる2次微分値画像の出力値に強調係数を乗し、前記原画像の出力値に加減して画像の輪郭を強調することを特徴とする画像の輪郭強調処理方法。
  4. 原画像の情報を読み取るイメージスキャナを備え、このイメージスキャナにより読み取った前記原画像の情報を記録データとして変換処理しこの記録データに基づいて記録ヘッドにより記録を行なうように制御する制御部を有する輪郭強調処理方法に基づく記録を行う熱転写プリンタであって、前記制御部は、原画像における各画素の1次微分値および2次微分値を求め、原画像を水平方向および垂直方向に走査して前記1次微分値および前記2次微分値の符号に基づいて輪郭線を検出し、この輪郭線の各注目画素における接線に対する2つの法線方向に前記注目画素から任意幅だけ移動した位置にある2次微分値を前記注目画素に位置する2次微分値として代入して2次微分値画像を再構成し、この再構成された2次微分値画像の出力値に強調係数を乗して前記原画像の出力値に加減し、注目画素の出力値を算出するように制御することを特徴とする輪郭強調処理方法に基づく記録を行う熱転写プリンタ。
  5. 前記制御部は、原画像中に所定の画素幅未満の間隔で隣り合う輪郭線の画素対が存在する場合には、これらの輪郭線の画素および各輪郭線に挟まれている画素を2次微分値画像の再構成処理の対象から除外してその画素位置における2次微分値をそのまま2次微分値画像の出力値とし、この2次微分値画像の出力値に強調係数を乗して前記原画像の出力値に加減し、注目画素の出力値を算出するように制御することを特徴とする請求項4に記載の輪郭強調処理方法に基づく記録を行う熱転写プリンタ。
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